JP3236581B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP3236581B2
JP3236581B2 JP17477999A JP17477999A JP3236581B2 JP 3236581 B2 JP3236581 B2 JP 3236581B2 JP 17477999 A JP17477999 A JP 17477999A JP 17477999 A JP17477999 A JP 17477999A JP 3236581 B2 JP3236581 B2 JP 3236581B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流から直流に電
力変換するスイッチング電源装置に関し、詳しくは、高
力率で電力変換可能なスイッチング電源装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、コンデンサインプット形のス
イッチング電源装置では、入力電流がパルス状に流れ込
むことによって入力電流高調波が発生する。したがっ
て、スイッチング電源装置の電力が大きい場合や複数を
同時に使用する場合は、この有害な高調波成分が商用電
力系に及ぼす影響が無視できず、高調波誘導障害の発生
や電圧波形歪みによる電力機器の加熱等種々の支障をき
たす。このため、近年、入力電流高調波の低減が要請さ
れており、入力電流高調波を低減可能な力率改善型の各
種スイッチング電源装置が提案されている。この種のス
イッチング電源装置としては、いわゆる2コンバータ方
式や1コンバータ方式などが数多く提案されているが、
2コンバータ方式には、各段の効率が高くても総合的な
変換効率が低いという問題があり、1コンバータ方式に
は、出力リップルが大きいという問題がある。このた
め、入力電流高調波を低減しつつ、これらの問題を解決
すべく、図6に示す電源装置81が提案されている(電
子通信学会、信学技報EE98−78、31頁〜36
頁)。
【0003】この電源装置81は、力率改善用の昇降圧
コンバータ回路84と、コンデンサインプット形の昇降
圧コンバータ回路85とを備え、両回路84,85で1
つのスイッチング素子を共通使用するフライバック形の
構成が採用されている。具体的には、電源装置81は、
スイッチング用のトランス82,83を備え、両トラン
ス82,83の一次回路側に、昇降圧コンバータ回路8
4の一部を構成する回路として、交流電源PSの交流電
圧VACを整流して脈流VP を生成するダイオード12,
13が配設されている。また、一次回路側には、昇降圧
コンバータ回路85の一部を構成する回路として、交流
電圧VACを整流して脈流VP を生成するダイオードスタ
ック21と、電流制限用の抵抗22と、脈流VP を直流
電圧VDCに平滑するコンデンサ23と、例えばFETで
構成されたスイッチ25とが配設されている。
【0004】一方、トランス82の二次回路側には、整
流用のダイオード31と、平滑用のコンデンサ32とが
配設され、トランス83の二次回路側には、整流用のダ
イオード33が配設され、二次回路および一次回路間に
は、出力電圧VO に基づいてスイッチ25をPWM制御
するスイッチング制御回路34が配設されている。
【0005】この電源装置81では、ダイオード12,
13が図7(a)に示す交流電圧VACを整流することに
より同図(b)に示す脈流VP を生成し、ダイオードス
タック21およびコンデンサ23が交流電圧VACを整流
平滑することにより直流電圧VDCを生成する。この場
合、脈流VP の高電圧期間(山の期間)においては、主
として昇降圧コンバータ回路84が出力電圧VO を生成
する。この場合、脈流VP の最高電圧VMAX のときに、
トランス82の一次巻線82aを流れる電流I11の電流
値と、トランス83の一次巻線83aを流れる電流I12
の電流値との比が例えば9:1となるように予め規定す
る。また、両トランス82,83は、例えば、トランス
82の一次巻線82aのインダクタンスおよび巻数をそ
れぞれ値L82a および値N82a とし、トランス82の二
次巻線82bのインダクタンスおよび巻数をそれぞれ値
L82b およびN82b とし、トランス83の一次巻線83
aのインダクタンスおよび巻数をそれぞれ値L83a およ
び値N83a とし、トランス83の二次巻線83bのイン
ダクタンスおよび巻数をそれぞれ値L83b およびN83b
とした場合、下記の式および式が成立する仕様で製
作する。 L82a :L83a =1:9・・・・・・・式 N82a :N82b =N83a :N83b ・・・式
【0006】このような仕様の下で、例えば、交流電圧
VACの正サイクル期間における脈流VP が最高電圧VMA
X のときにスイッチ25がオン状態に制御されると、電
流I11が、ダイオード12、トランス82の一次巻線8
2a、スイッチ25、およびダイオードスタック21内
のダイオードからなる電流経路を流れる。これにより、
トランス82にエネルギーが蓄積される。次いで、スイ
ッチ25のオフ状態制御時に、ダイオード31およびコ
ンデンサ32が、二次巻線82bの誘起電圧を整流平滑
することにより出力電圧VO を生成する。
【0007】一方、脈流VP の電圧が徐々に低下する
と、昇降圧コンバータ回路84が出力電圧VO を生成す
るための入力電圧が低下する。したがって、昇降圧コン
バータ回路85が、出力電圧VO の生成に徐々に寄与す
ることになる。やがて、脈流VP の低電圧期間(谷の期
間)において、脈流VP の電圧が昇降圧コンバータ回路
84による出力電圧VO の生成が可能となるスレショル
ド電圧VS よりも低下すると、昇降圧コンバータ回路8
4による出力電圧VO の生成がほぼ不可能となる。この
ため、この期間においては、主として昇降圧コンバータ
回路85が出力電圧VO を生成する。
【0008】したがって、この脈流VP の低電圧期間に
おいては、スイッチ25のオン状態制御時に、コンデン
サ23の充電電圧に基づく電流I12が、コンデンサ23
の正端子、トランス83の一次巻線83a、スイッチ2
5、およびコンデンサ23の負端子からなる電流経路を
流れる。これにより、トランス83にエネルギーが蓄積
される。次いで、スイッチ25のオフ状態制御時に、ダ
イオード33およびコンデンサ32が、二次巻線83b
の誘起電圧を整流平滑することにより出力電圧VO を生
成する。この結果、脈流VP の電圧がスレショルド電圧
VS を超える期間においては、図7(c)に示す電流I
11によって出力電圧VO が主として生成され、脈流VP
の電圧がスレショルド電圧VS よりも低下する期間にお
いては、同図(d)に示す電流I2 によって主として出
力電圧VO が生成される。また、スイッチング制御回路
34は、スイッチ25をPWM制御することにより、交
流電圧VACの1サイクルに亘って出力電圧VO を所定電
圧に安定化制御する。
【0009】一方、コンデンサ23を充電する入力電流
I12INは、図7(e)に示すように、脈流VP が最高電
圧VMAX となる近傍でパルス状にコンデンサ23に流れ
込む。このため、電源装置81に流れ込む入力電流IIN
は、同図(c)に示す電流I11と、同図(e)に示す入
力電流I12INとの合成となるため、同図(f)に示す電
流波形となる。したがって、電流IINが交流電圧VACの
ほぼ1サイクル全域に亘って流れ込む結果、入力力率が
0.85〜0.9程度の良好な力率改善効果を得ること
ができ、しかも1コンバータ方式のため、極めて高効率
で出力電圧VOを生成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
電源装置81には、以下の問題点がある。すなわち、電
源装置81では、原理的に、昇降圧コンバータ回路84
用のトランス82と、昇降圧コンバータ回路85用のト
ランス83とが必ず必要となる。この場合、トランス8
2は、脈流VP の最高電圧VMAX 付近の期間において電
源装置81の変換電力のほぼ全電力をまかなわなければ
ならず、トランス83は、脈流VP の低電圧期間におい
て電源装置81の変換電力のほぼ全電力をまかなわなけ
ればならないため、例えば、電源装置81の変換電力が
50Wであるならば、両トランス82,83として、そ
れぞれ50W用のトランスが必要となる。このため、電
源装置81には、2つのトランス82,83を必要とす
る結果、装置の大型化およびコストの高騰を招いている
という問題点がある。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたものであり、十分な入力力率改善効果を維持しつ
つ、小形低価格化を図り得るスイッチング電源装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のスイッチング電源装置は、交流電圧を整流
して脈流電圧を生成する第1の整流回路と、交流電圧を
整流する第2の整流回路と、第2の整流回路によって生
成された脈流電圧を平滑して直流電圧を生成する平滑回
路と、1つのスイッチング素子とを備え、第1の整流回
路の正極出力部にトランスの第1の一次巻線の一端を接
続しその一次巻線の他端にスイッチング素子の一端を接
続すると共に、第1の一次巻線よりもインダクタンスが
大きいトランスの第2の一次巻線と第2の一次巻線から
平滑回路の正極出力部への電流の流れ込みを阻止するダ
イオードとの直列回路を平滑回路の正極出力部とスイッ
チング素子の一端との間に接続し、さらにスイッチング
素子の他端に第1および第2の整流回路各々の負極出力
部と平滑回路の負極出力部とをそれぞれ接続して構成
し、スイッチング素子をスイッチングさせることにより
トランスの二次巻線に電圧を誘起させ、二次巻線に誘起
した電圧を整流平滑することにより出力電圧を生成する
ことを特徴とする。
【0013】請求項記載のスイッチング電源装置は、
交流電圧を整流して脈流電圧を生成する第1の整流回路
と、交流電圧を整流する第2の整流回路と、第2の整流
回路によって生成された脈流電圧を平滑して直流電圧を
生成する平滑回路と、1つのスイッチング素子とを備
え、第1の整流回路の正極出力部にノイズフィルタの入
力部の一端を接続し、第1の整流回路の正極出力部から
スイッチング素子に向かって流れるスイッチング電流の
方向とは逆向きの導通を阻止する一方向性素子とトラン
スの第1の一次巻線との直列回路を、ノイズフィルタの
出力部の一端とスイッチング素子の一端との間に接続す
ると共に、第1の一次巻線よりもインダクタンスが大き
いトランスの第2の一次巻線と第2の一次巻線から平滑
回路の正極 出力部への電流の流れ込みを阻止するダイオ
ードとの直列回路を平滑回路の正極出力部とスイッチン
グ素子の一端との間に接続し、さらにスイッチング素子
の他端にノイズフィルタの出力部の他端を接続し、ノイ
ズフィルタの入力部の他端に第1および第2の整流回路
各々の負極出力部と平滑回路の負極出力部とをそれぞれ
接続して構成し、スイッチング素子をスイッチングさせ
ることによりトランスの二次巻線に電圧を誘起させ、二
次巻線に誘起した電圧を整流平滑することにより出力電
圧を生成することを特徴とするスイッチング電源装置。
【0014】請求項記載のスイッチング電源装置は、
請求項1または2記載のスイッチング電源装置におい
て、第2の一次巻線は、第1の一次巻線の巻数に対する
巻数比が値1.5から値3までの範囲内で巻き回されて
いることを特徴とする。
【0015】請求項記載のスイッチング電源装置は、
請求項1から3のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、第2の整流回路平滑回路との間に電流制
限手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るスイッチング電源装置の好適な実施の形態につ
いて説明する。なお、従来の電源装置81と同一の構成
については、同一の符号を付して重複した説明を省略
し、同一の動作についての重複した説明も省略する。
【0017】まず、図1に示す動作原理図を参照して、
本発明に係る電源装置の動作原理について説明する。
【0018】同図に示すように、電源装置1は、1つの
トランス2を備え、トランス2の一次巻線2a,2b
(一次巻線2aが本発明における第1の一次巻線に相当
し、一次巻線2bが本発明における第2の一次巻線に相
当する。)側の一次回路には、力率改善用の昇降圧コン
バータ4と、コンデンサインプット形の昇降圧コンバー
タ5とが配設され、トランス2の二次巻線2c側の二次
回路には、整流平滑回路8が配設されて構成されてい
る。この場合、昇降圧コンバータ4は、交流電源PSか
ら出力される交流電圧VACを脈流VP に整流する整流回
(本発明における第1の整流回路)6、トランス2、
およびスイッチ25から構成され、昇降圧コンバータ回
路5は、交流電圧VACを直流電圧VDCに整流平滑する整
流平滑回路(本発明における第2の整流回路および平滑
回路)7、トランス2およびスイッチ25から構成され
る。すなわち、スイッチ25は、電源装置81と同様に
して両昇降圧コンバータ4,5によって共通使用され
る。
【0019】また、トランス2の両一次巻線2a,2b
および二次巻線2cは、磁気コアを介して互いに磁気結
合されており、一次巻線2aの巻数Naに対する一次巻
線2bの巻数Nbの巻線比Rabが例えば1:2に規定さ
れている。
【0020】この電源装置1では、整流回路6が、図2
(a)に示す交流電圧VACを整流することにより同図
(b)に示す脈流VP を生成し、整流平滑回路7が、交
流電圧VACを整流平滑することにより、脈流VP の最高
電圧VMAX にほぼ等しい電圧の直流電圧VDCを生成す
る。そして、脈流VP の高電圧期間においては、昇降圧
コンバータ4が出力電圧VO を生成する。具体的には、
この期間では、スイッチ25がオン状態に制御される
と、電流I1 が、整流回路6、一次巻線2a、スイッチ
25および整流回路6からなる電流経路を流れる。この
際には、図1に示すように、電圧Vaが一次巻線2aの
両端に誘起し、これに伴って、巻線比Rabに応じた電圧
Vbが一次巻線2bの両端に誘起する。この場合、脈流
VP の電圧が最高電圧VMAX の1/2となる電圧V1
(図2(b)参照)よりも高電圧の期間においては、電
圧Vbは、脈流VP の最高電圧VMAX よりも高電圧とな
る。したがって、この期間では、電圧Vbが直流電圧V
DCの電圧よりも高電圧となるため、直流電圧VDCに基づ
く電流I2 の一次巻線2bへの流れ込みが阻止される。
【0021】このため、例えば、電源装置1をフォワー
ド形で構成した場合には、整流平滑回路8が、スイッチ
25のオン状態制御時に二次巻線2cに誘起した電圧を
整流平滑することにより出力電圧VO を生成する。一
方、フライバック形で構成した場合には、整流平滑回路
8が、スイッチ25のオフ状態制御時に二次巻線2cに
誘起した電圧を整流平滑することにより出力電圧VO を
生成する。
【0022】次いで、脈流VP の電圧が徐々に低下し、
脈流VP の電圧が電圧V1よりも低下する低電圧期間に
おいては、昇降圧コンバータ回路5が出力電圧VO を生
成する。具体的には、この期間では、スイッチ25がオ
ン状態に制御されると、電流I2 が、整流平滑回路7、
一次巻線2b、スイッチ25および整流平滑回路7から
なる電流経路を流れる。この際には、図1に示すよう
に、電圧Vbが一次巻線2bの両端に誘起し、これに伴
って、巻線比Rabに応じた電圧Vaが一次巻線2aの両
端に誘起する。この場合、この期間においては、電圧V
aは、直流電圧VDCの1/2の電圧になるため、脈流V
P の電圧よりも高電圧となる。したがって、この期間で
は、脈流VP に基づく電流I1 の一次巻線2aへの流れ
込みが阻止される。
【0023】このため、例えば、電源装置1をフォワー
ド形で構成した場合には、整流平滑回路8が、スイッチ
25のオン状態制御時に二次巻線2cに誘起した電圧を
整流平滑することにより出力電圧VO を生成する。一
方、フライバック形で構成した場合には、整流平滑回路
8が、スイッチ25のオフ状態制御時に二次巻線2cに
誘起した電圧を整流平滑することにより出力電圧VO を
生成する。
【0024】以上の動作により、図2(c),(d)に
示すように、脈流VP の電圧が電圧V1よりも高電圧の
期間においては、一次巻線2aに電流I1 が流れること
により出力電圧VO が生成され、脈流VP の電圧が電圧
V1よりも低電圧の期間においては、一次巻線2bに電
流I2 が流れることにより出力電圧VO が生成される。
一方、整流平滑回路7内には、図2(e)に示す入力電
流I2IN が、脈流VPが最高電圧VMAX の近傍でパルス
状に流れ込む。このため、電源装置1に流れ込む入力電
流IINは、同図(c)に示す電流I1 と、同図(e)に
示す入力電流I2IN との合成となるため、同図(f)に
示す電流波形となる。したがって、電流IINが交流電圧
VACのほぼ1サイクル全域に亘って流れ込む結果、電源
装置81と同じように、入力力率が0.85〜0.9程
度の良好な力率改善効果が得ることができる。
【0025】このように、この電源装置1によれば、交
流電圧VACの1周期における山の部分に相当する期間
(つまり、脈流VP の高電圧期間)においては、一次巻
線2aを介して二次巻線2c側にエネルギーが伝達さ
れ、交流電圧VACの1周期における谷の部分に相当する
期間(つまり、脈流VP の低電圧期間)においては、一
次巻線2bを介して二次巻線2c側にエネルギーが伝達
されるため、2つのトランス82,83を必要とする電
源装置81とは異なり、1つのトランス2を両昇降圧コ
ンバータ4,5で兼用することができる。この場合、巻
線2a,2b,2cの数は電源装置81と比較して1つ
低減できるだけであるが、一般的には、トランス全体に
占める磁気コアの割合が極めて大きいため、磁気コアを
1つにできることで、実質的には、スイッチング電源装
置に占めるトランスの体積比を約1/2に低下させるこ
とができる。この結果、電源装置1の小型化を図ること
ができると共にコストを低減することができる。しか
も、電源装置81と同じように、1コンバータ方式のた
め、極めて高効率で出力電圧VO を生成することができ
る。なお、電源装置1では、一次巻線2a,一次巻線2
bが互いに磁気結合していることによって、交流電圧V
ACの1サイクルにおいて、両昇降圧コンバータ4,5の
いずれか一方のみが出力電圧VO の生成に寄与してい
る。このため、電源装置81におけるトランス82,8
3を単に1つにした構成とは似て非なる構成であるの
は、当業者にとって容易に理解できるのは勿論である。
【0026】次に、図3を参照して電源装置1を具体化
した電源装置1aについて説明する。なお、以下に説明
する各電源装置については、その基本的動作について
は、上記した動作原理と同じであるため、同一の機能を
有するものや、各部に発生する電圧および電流について
は同一の符号を付して、未説明の詳細動作についてのみ
説明する。
【0027】電源装置1aは、フライバック形AC/D
Cコンバータであって、ノイズフィルタ11、ダイオー
ド12,13、ダイオードスタック21、抵抗22、コ
ンデンサ23、ダイオード24を一次回路側に備え、ダ
イオード31およびコンデンサ32を二次回路側に備え
て構成されている。この場合、ノイズフィルタ11は、
コンデンサ14,15およびチョークコイル16,17
で構成される。また、ダイオード12,13は、整流回
6を構成し、ダイオードスタック21は整流平滑回路
7内の整流回路(本発明における第2の整流回路)を
成し、コンデンサ23は、整流平滑回路7内の平滑回路
および本発明における平滑回路を構成する。また、抵抗
22は、本発明における電流制限手段に相当し、コンデ
ンサ23への突入電流を制限する。なお、電流制限手段
は、抵抗に限らず、パワーサーミスタなど各種の電流制
限素子を用いることができる。さらに、ダイオード31
およびコンデンサ32は、整流平滑回路8を構成する。
【0028】この電源装置1aでは、電源投入時には、
ダイオードスタック21が、交流電圧VACを脈流VP に
整流して、抵抗22を介してコンデンサ23に供給す
る。この際に、抵抗22は、コンデンサ23に流れ込む
電流の電流値を所定値に制限することにより、入力突入
電流の発生を抑制する。なお、抵抗22などの電流制限
手段を交流電圧VACの入力印加端子の直後に配設する場
合と比較し、作動時において入力電流IINが電流制限手
段を流れることに起因する定常時電力損失を低減できる
ため、電源装置の変換効率が向上する。一方、スイッチ
25によるスイッチングが開始されると、基本的には電
源装置1と同様にして作動する。この場合、ノイズフィ
ルタ11は、スイッチ25のオン/オフ動作によって発
生するノーマルモードのスイッチングノイズを除去する
ことにより、商用ラインへのスイッチングノイズの漏洩
を確実に防止する。
【0029】また、脈流VP が電圧V1よりも高電圧の
期間においては、電圧Vbが直流電圧VDCよりも高電圧
となる。この際には、ダイオード24が、電流I2 とは
逆向きの電流のコンデンサ23への流れ込みを阻止する
ことにより、その電流が一次巻線2bを流れることによ
る電力損失と、コンデンサ23の端子電圧の急上昇とを
防止する。なお、ダイオード24は、コンデンサ23、
一次巻線2bおよびスイッチ25からなる閉回路のいず
れかの位置に配設されることにより、コンデンサ23へ
の電流の流れ込みを防止することができる。
【0030】なお、本発明におけるスイッチング電源
は、上記した電源装置1aの構成に限らず、適宜変更が
可能である。例えば、図4に示す電源装置41のよう
に、フォワード形AC/DCコンバータで構成すること
もできる。この電源装置41では、電源装置1における
整流平滑回路8を、ダイオード51,52、チョークコ
イル53およびコンデンサ54で構成し、かつトランス
2の二次巻線2cの巻始めと巻き終わりとを逆巻きにす
ることにより、容易に変更が可能である。この電源装置
41の具体的な動作については、電源装置1aのフライ
バック動作がフォワード動作に変更されるだけであるた
め、その詳細説明を省略する。
【0031】また、この電源装置41では、電源装置1
aにおけるノイズフィルタ11に代えて、コンデンサ4
4,45およびチョークコイル46からなるπ形のノイ
ズフィルタ42をダイオード12,13および一次巻線
2a間に配設し、かつ一次巻線2aの巻き終わり側端子
およびスイッチ25間にダイオード43を配設してい
る。なお、コンデンサ44の正極端子が本発明における
ノイズフィルタの入力部の一端に相当し、コンデンサ4
4の負極端子が本発明におけるノイズフィルタの入力部
の他端に相当し、コンデンサ45の正極端子が本発明に
おけるノイズフィルタの出力部の一端に相当し、コンデ
ンサ45の負極端子が本発明におけるノイズフィルタの
出力部の他端に相当する。この電源装置41では、脈流
VP が電圧V1よりも低電圧の期間においては、電圧V
aが脈流VP よりも高電圧となる。この際には、ダイオ
ード43が、電流I1 とは逆向きの電流のコンデンサ4
5への流れ込みを阻止することにより、その電流が一次
巻線2aを流れることによる電力損失と、コンデンサ4
4,45の端子電圧の急上昇とを防止する。
【0032】さらに、図5に示す電源装置61のよう
に、コンデンサ72,73およびチョークコイル74か
らなるπ形のノイズフィルタ71をダイオード12,1
3およびダイオードスタック21の前段に配設すること
もできる。
【0033】また、本発明に係るスイッチング電源装置
は、フライバック形やフォワード形の電源装置に限定さ
れず、非絶縁チョッパー形電源装置にも適用が可能であ
るし、交流電圧VACの電圧に何ら制限を受けないため、
いわゆる入力ワールドワイドレンジのスイッチング電源
装置やACアダプタにも適用が可能である。さらに、ス
イッチ25としては、FETに限らず、トランジスタな
どの各種スイッチング素子を採用することもできる。
【0034】また、本発明の実施の形態では、トランス
2の一次巻線2aの巻数Naに対する一次巻線2bの巻
数Nbの巻線比Rabを値2(1:2)で形成した例につ
いて説明したが、巻線比Rabは値1以上であればよい。
言い替えれば、巻線比Rabで決定される電圧V1が、昇
降圧コンバータ4の動作可能電圧であるスレショルド電
圧VS よりも高い電圧となればよい。ただし、入力力率
の十分な改善効果を期待するには、発明者の実験によれ
ば、巻線比Rabを値1.5から値3までの範囲に規定す
るのが好ましく、この範囲であれば、入力力率が0.8
5〜0.9の範囲に収まることが確認されている。した
がって、入力力率が一般的に0.5〜0.65であるコ
ンデンサインプット形のスイッチング電源装置と比較し
て、入力力率が格段に改善される。なお、巻線比Rabを
値1に近づけるほど、出力電圧VO 生成に対する昇降圧
コンバータ4の役割が大きく、巻線比Rabを大きな値に
するほど、出力電圧VO 生成に対する昇降圧コンバータ
5の役割が大きくなる。このため、巻線比Rabを値1.
5から値3までの範囲に規定することにより、コンデン
サ23の容量をある程度まで小さくすることもでき、か
かる場合には、電源装置1を最も小型化することができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のスイッチ
ング電源装置によれば、第1の整流回路の正極出力部と
スイッチング素子との間にトランスの第1の一次巻線を
接続すると共に平滑回路の正極出力部とスイッチング素
子との間に第1の一次巻線より もインダクタンスが大き
い第2の一次巻線を接続し、その状態でスイッチング素
子をスイッチングさせることにより、脈流の高電圧期間
においては、第1の一次巻線を介して二次巻線側に出力
電圧が出力され、脈流の低電圧期間においては、第2の
一次巻線を介して二次巻線側に出力電圧が出力されるた
め、2つのトランス82,83を必要とする電源装置8
1とは異なり、1つのトランスを用いてスイッチング電
源装置を構成することができる上、十分な入力力率改善
効果を維持しつつ、電源装置の小型化を図ることができ
ると共にコストを低減することができる。
【0036】また、請求項1記載のスイッチング電源装
置によれば、第1の一次巻線の巻数に対する第2の一次
巻線の巻数比を値1を超えた任意の巻数比に規定するこ
とにより、装置の仕様に応じた入力力率に規定すること
ができる。さらに、第1の整流回路、第2の整流回路お
よび平滑回路を備えたことにより、単独で電源装置とし
て機能するコンパクトで安価なスイッチング電源装置を
提供することができる。
【0037】また、請求項記載のスイッチング電源装
置によれば、第1の整流回路の正極出力部と第1の一次
巻線との間にノイズフィルタを配設したことにより、ス
イッチングノイズの商用ラインへの漏洩を十分に低減す
ることができる。
【0038】さらに、請求項記載のスイッチング電源
装置によれば、第1の一次巻線の巻数に対する第2の一
次巻線の巻数比を値1.5から値3までの範囲内に規定
することにより、十分な力率改善効果を得ることがで
き、しかも、装置を最も小型化することができる。
【0039】また、請求項記載のスイッチング電源装
置によれば、第2の整流回路平滑回路との間に電流制
限手段を備えたことにより、作動時において入力電流が
電流制限手段を流れることに起因する定常時電力損失を
低減することができ、これにより、スイッチング電源装
置の変換効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電源装置1の動作原
理を説明するための動作原理図である。
【図2】電源装置1aの動作を説明するための波形図で
あって、(a)は交流電圧VACの電圧波形図、(b)は
脈流VP の電圧波形図、(c)は電流I1 の電流波形
図、(d)は電流I2 の電流波形図、(e)は入力電流
I2IN の電流波形図、(f)は入力電流IINの電流波形
図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電源装置1aの回路
図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る電源装置41の
回路図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態に係る電源装置
61の回路図である。
【図6】従来の電源装置81の回路図である。
【図7】従来の電源装置81の動作を説明するための波
形図であって、(a)は交流電圧VACの電圧波形図、
(b)は脈流VP の電圧波形図、(c)は電流I11の電
流波形図、(d)は電流I12の電流波形図、(e)は入
力電流I12INの電流波形図、(f)は入力電流IINの電
流波形図である。
【符号の説明】 1,1a,41,61 電源装置 2 トランス 2a,2b 一次巻線 2c 二次巻線 6 整流回路 7 整流平滑回路 11,42,71 ノイズフィルタ 12,13 ダイオード 21 ダイオードスタック 22 抵抗 23 コンデンサ VDC 直流電圧 VO 出力電圧 VP 脈流

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電圧を整流して脈流電圧を生成する
    第1の整流回路と、前記交流電圧を整流する第2の整流
    回路と、当該第2の整流回路によって生成された脈流電
    圧を平滑して直流電圧を生成する平滑回路と、1つのス
    イッチング素子とを備え、前記第1の整流回路の正極出
    力部にトランスの第1の一次巻線の一端を接続しその一
    次巻線の他端に前記スイッチング素子の一端を接続する
    と共に、前記第1の一次巻線よりもインダクタンスが大
    きい前記トランスの第2の一次巻線と当該第2の一次巻
    線から前記平滑回路の前記正極出力部への電流の流れ込
    みを阻止するダイオードとの直列回路を当該平滑回路の
    当該正極出力部と前記スイッチング素子の前記一端との
    間に接続し、さらに前記スイッチング素子の他端に前記
    第1および第2の整流回路各々の負極出力部と前記平滑
    回路の負極出力部とをそれぞれ接続して構成し、前記ス
    イッチング素子をスイッチングさせることにより前記ト
    ランスの二次巻線に電圧を誘起させ、当該二次巻線に誘
    起した電圧を整流平滑することにより出力電圧を生成す
    ることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 交流電圧を整流して脈流電圧を生成する
    第1の整流回路と、前記交流電圧を整流する第2の整流
    回路と、当該第2の整流回路によって生成された脈流電
    圧を平滑して直流電圧を生成する平滑回路と、1つのス
    イッチング素子とを備え、前記第1の整流回路の正極出
    力部にノイズフィルタの入力部の一端を接続し、前記第
    1の整流回路の正極出力部から前記スイッチング素子に
    向かって流れるスイッチング電流の方向とは逆向きの導
    通を阻止する一方向性素子とトランスの第1の一次巻線
    との直列回路を、前記ノイズフィルタの出力部の一端と
    前記スイッチング素子の一端との間に接続すると共に、
    前記第1の一次巻線よりもインダクタンスが大きい前記
    トランスの第2の一次巻線と当該第2の一次巻線から前
    記平滑回路の前記正極出力部への電流の流れ込みを阻止
    するダイオードとの直列回路を当該平滑回路の当該正極
    出力部と前記スイッチング素子の前記一端との間に接続
    し、さらに前記スイッチング素子の他端に前記ノイズフ
    ィルタの出 力部の他端を接続し、前記ノイズフィルタの
    前記入力部の他端に前記第1および第2の整流回路各々
    の負極出力部と前記平滑回路の負極出力部とをそれぞれ
    接続して構成し、前記スイッチング素子をスイッチング
    させることにより前記トランスの二次巻線に電圧を誘起
    させ、当該二次巻線に誘起した電圧を整流平滑すること
    により出力電圧を生成することを特徴とするスイッチン
    グ電源装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の一次巻線は、前記第1の一次
    巻線の巻数に対する巻数比が値1.5から値3までの範
    囲内で巻き回されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の整流回路と前記平滑回路との
    間に電流制限手段を備えていることを特徴とする請求項
    から3のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
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