JP3233372B2 - 農薬有効成分の成形物の集積体 - Google Patents

農薬有効成分の成形物の集積体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬有効成分の圧縮成
形物若しくは錠剤の集積体及び当該集積体を湛水下水田
に投げ込む農薬の処理方法に関する。
【0003】
【従来の技術】最近湛水下の水田への農薬の省力的な処
理方法として、1個当たりの重量が10〜100gの成
形物又は錠剤を直接投げ込む方法、0.3〜1.0mm
の大きさの粒剤(粒剤の重量が1〜10mg)を水溶性
又は水分散性のシートに30〜120g程度に分包した
ものを投げ込む方法が開発されてきた(特願平3−12
9577)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの農薬処
理方法には以下の欠点があった。
【0005】すなわち、1個あたりの重量が10〜20
g程度の成形物では、農薬成分の含量及び活性にもよる
が10a当たり50個〜200個を投げ込む必要があ
り、必ずしも省力的な処理方法ではない。
【0006】又、1個あたりの成形物の重量が20gを
越えると、湛水下水田に投げ込む処理方法としてはかな
り省力的になるが、成形物が水面下の土面につきささっ
たり埋没したりして、農薬有効成分が速やかに溶解、分
散しない欠点があった。また、いわゆる粒剤(径0.3
〜1.0mm)を30〜120g水溶性又は水分解性シ
ートに包んだ分包物では、湛水下水田に投げこんだ場
合、水面下の土面につきささる恐れは少ないが、水溶性
フィルムが溶解し包み込んだ粒剤が水面に浮遊又は分散
したときに、風により吹き寄せられ農薬有効成分が不均
一になる欠点があった。
【0007】そのため、農薬有効成分を湛水下の水田
に、特別な器具を必要とせず、水田に入らなくても処理
することができ、安全で簡単であり、かつ農薬有効成分
を均一に施用するより良い方法が望まれていた。
【0008】このような現状にかんがみて、本発明者ら
は種々の製剤及び処理方法について検討を重ねた結果、
農薬有効成分を含有する圧縮成形物を水溶性又は水分散
性のシートに包み集積体とすることにより上記の欠点を
克服することができることを見出し本発明を完成した。
【0009】
【発明の構成】
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、1個当たりの
重量が0.05〜10gである、農薬有効成分を含有す
る圧縮成形物又は錠剤を、水溶性又は水分散性シートに
包んだ、重量が30〜300gの集積体、圧縮成形物又
は錠剤に発泡剤を含有するその集積体及び、それら集積
体を湛水下水田に投げ込む農薬の処理方法である。
【0011】本発明に用いられる農薬有効成分は、殺虫
剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤等を挙げることが
できる。
【0012】殺虫剤として、好適には、イソキサチオ
ン、プロパホス、DEP、ダイアジノン、エチルチオメ
トン、ホルモチオン、ジメトエート、モノクロトフォ
ス、アセフェート、カルボスルファン、チオシクラム、
カルタップ、ベンフラカルブ、フラチオカルブ、カルバ
リル、ブプロフェジン、BPMC、PHC、イミダクロ
プリド、TI304等の浸透移行性殺虫剤、シクロプロ
トリン、エトフェンプロックス等の、イネミズゾウムシ
やイネドロオイムシのような水中または水面近くに生息
する害虫に有効な合成ピレスロイド等を挙げることがで
きる。
【0013】殺菌剤として、好適には、プロペナゾー
ル、イソプロチオラン、IBP、トリシクラゾール等の
いもち剤、フルトラニル、メプロニル、MON240、
S658等のもんがれ剤、テクロフタラム等を挙げるこ
とができる。
【0014】除草剤として、好適には、ピラゾレート、
ベンゾフェナップ、ピラゾキシフェン、ピリブチカル
ブ、ブロモブチド、メフェナセット、ベンスルフロンメ
チル、ブタクロール、プレチラクロール、ベンチオカー
ブ、CNP、クロメトキシニル、ダイムロン、ビフェノ
ックス、ナプロアニリド、オキサジアゾン、ベンタゾ
ン、モリネート、ピペロホス、ジメピペレート、エスプ
ロカルブ、ジチオピル、イマゾスルフロン、ベンフレセ
ート、ACN、シンメスリン、MCPB、キンクロラッ
ク、ピラゾスルフロンエチル、KPP314、N−[2
−(3−メトキシ)チエニルエチル]−N−クロロアセ
ト−2,6−ジメチルアニリド(NSK850)、1−
(2−クロロベンジル)−3−(α,α−ジメチルベン
ジル)ウレア(JC940)等の水田除草剤を挙げるこ
とができる。
【0015】植物成長調節剤として、好適には、イナベ
ンフィド、パクロブトラゾール、ウニコナゾール、トリ
アペンテノール等を挙げることができる。
【0016】本発明に用いられる農薬有効成分は、水田
表面に投入後、十分に拡展し、水溶性又は水分散性シー
トの包装から水中に移行した後はできるだけ早く田面水
中に溶解拡散し効力を発揮する必要がある。長期間にわ
たり有効成分が局在すると、効力不足や薬害を生じる等
の不都合を生じることは言うまでもない。したがって、
有効成分がたとえ水に対する溶解度の高いものでも、固
体の場合、ある程度微粉砕した後に圧縮成形する方がよ
い。有効成分が水に対する溶解度の低いものでは特に微
粉砕が必要である。このような場合、ジェットミルによ
る乾式粉砕を行なう。有効成分が液体の場合、必要であ
れば適当な溶媒に乳化剤とともに溶解し、適当な増量剤
に吸収させて顆粒状とすれば、固体原体と同様に扱うこ
とができる。
【0017】農薬有効成分は、水田に投入したときに水
面で広範囲に拡展したのちは水に濡れて沈降し、容易に
元の単粒子に分散して溶解し、できるだけ速く水田全体
に拡散する必要がある。このため、圧縮成形物に適当な
界面活性剤及び/又は適当な増量剤を配合して有効成分
を水中に沈めることが望ましい。圧縮成形前に、必要で
あれば適当な補助剤を配合して水に濡れて容易に分散す
る混合物とし、圧縮成形した後、必要に応じて破砕しそ
の後篩分して圧縮成形物とするか、又は、該混合物を錠
剤とする。圧縮成形前の混合物中には必要に応じて、分
散剤、結合剤、粒子成長防止剤、安定剤その他助剤を配
合することができる。
【0018】使用される界面活性剤及び分散剤として
は、好適には、例えば、リグニンスルホン酸塩、(アル
キル)ナフタレンスルホン酸塩及びその縮合物、フェノ
ールスルホン酸塩及びその縮合物、スチレンスルホン酸
塩及びその縮合物、マレイン酸とスチレンスルホン酸と
の縮合物の塩、アクリル酸やマレイン酸等のカルボン酸
縮合物の塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テルサルフェートの塩、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテルサルフェートの塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレン
アルキルアリルエーテルリン酸エステル塩等のアニオン
性界面活性剤を挙げることができる。
【0019】使用される増量剤としては、好適には、例
えば、ベントナイト、タルク、クレー、珪藻土、無晶形
二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等
の、一般的に農薬の増量剤として用いられる鉱物質微粉
の他に、グルコース、砂糖、乳糖等の糖類、硫酸ナトリ
ウム、硫酸アンモニウム、塩化カリウム等の水溶性無機
塩類、尿素等を挙げることができる。
【0020】使用される結合剤としては、好適には、例
えば、リグニンスルホン酸塩、低分子量のデキストリン
やポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース
のナトリウム塩等を挙げることができる。リグニンスル
ホン酸塩は分散剤と兼用でき、さらに比較的安価のため
増量剤としても用いることができるので、特に有用であ
る。
【0021】農薬有効成分及び必要に応じて補助剤を混
合した混合物を、適当な圧縮成形機を用いて成形した
後、そのまま又は破砕して篩分し、1個当たり0.05
〜10gの圧縮成形物にするか、或いは該混合物をその
まま又は圧縮成形後破砕したものを、打錠機を用いて1
個当たり0.2〜10gの錠剤とする。
【0022】使用される圧縮成形機としては、上下に配
列したロールに圧力を加え圧縮成形するローラーコンパ
クター又はブリケッティングマシーン(例えば、ブリケ
ッター(登録商標、新東工業(株)製))等の圧縮成形
機を挙げることができる。
【0023】圧縮成形物又は錠剤中には、1種又は2種
以上の有効成分を含有することができる。この場合、複
数の有効成分を混合したものを圧縮成形物とするか又は
錠剤としても良いし、それぞれの有効成分ごとに別々の
圧縮成形物又は錠剤を作って同一集積体中に混合して入
れてもよい。2種以上の有効成分を含有する場合、例え
ば、全て殺虫剤であっても良く、又、殺虫剤と殺菌剤と
を含有しても良い。
【0024】本発明に使用される圧縮成形物又は錠剤に
は、好適には、発泡剤を配合することができる。発泡剤
は、水面での主剤の拡展を助長するため有用である。
【0025】使用される発泡剤は、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カリウム等の炭酸塩、及び、クエン酸、シュウ
酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、ホウ酸、フタル
酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水マロン酸、無
水イタコン酸等の水溶性の固体酸を、固体のまま混合す
ることによって得ることができる。
【0026】水溶性又は水分散性シートの材質は、例え
ば、セルロース又はメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びその
塩のようなセルロースの誘導体、ポリビニルアルコー
ル、プルラン、デンプン系、ポリアルキレンオキサイド
系等である。
【0027】溶解したシートが内容物の周りにゲル状に
付着すると内容物がきれいに分散しなくなることがあ
り、また、水溶性シートは投げ込みに耐え得る強度が必
要である。この意味で、セルロース及びその誘導体より
成るものは、破れにくくかつ水中では繊維がバラバラに
ほぐれ分散するので好適である。また、ポリアルキレン
オキサイド系水溶性シートも強度があり、水中での溶解
時間が早く、ゲル状に付着しないので特に有用である。
このような水溶性シートはプルランよりなるものとして
プルランフィルム(林原株式会社製)、セルロース及び
カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩よりなるも
のとしてディゾルボ(三島製紙株式会社製)、ポリビニ
ルアルコールよりなるものとしてソルブロン(アイセロ
化学株式会社製)、ハイセロン(日合フィルム株式会社
製)、トスロン(東京セロファン紙株式会社製)、クラ
レビニロンフィルム(クラレ株式会社製)、ポリアルキ
レンオキサイド系のものとして、ポリオキシアルキレン
グリコールと多価カルボン酸及びその低級アルキルエス
テルよりなるフレキシーヌ(水溶性樹脂パオゲンをフィ
ルム状としたもの、第一工業製薬株式会社製)、ポリエ
チレンオキサイドよりなるアルコックス(明成化学工業
株式会社製)等の商品名(登録商標)で市販されてお
り、入手することができる。
【0028】水溶性シートは成形できると便利である。
端部は糊で封じても良いが、作業性に問題がある。この
点で、ヒートシールができるものが好都合である。セル
ロース及びカルボキシメチルセルロースのみからなる水
溶性シートは成形性が悪く、強度面でもやや劣る傾向が
あるが、これに適当な熱可塑性樹脂を塗布したディゾル
ボWAPやポリビニルアルコールのフィルムを貼り合わ
せたディゾルボWALは、ヒートシールが可能となり強
度も良好なため好適な包装材料となる。また、ポリビニ
ルアルコールやポリアルキレンオキサイド系のフィルム
は、ヒートシールが可能であるが、水溶性のため、高湿
度下や濡れた手で触ると互いにくっついたり穴が開いた
りする傾向がある。このような場合、これらのフィルム
に簡単な防湿加工を施すとこれらの欠点を大幅に改良す
ることができる。すなわち、これらのフィルムにエンボ
ス加工を施したりアルミニウム等の金属を蒸着させ、ご
く薄い被膜を形成させると、これらの欠点を実質的に改
良することができる。
【0029】圧縮成形物又は錠剤を、水溶性又は水分散
性シートで分包するには、通常、製袋充填機が用いられ
る。一包の容積に占める圧縮成形物又は錠剤の見かけの
体積は、好適には、6〜9割である。
【0030】集積体1個の重量は、約30g〜300g
が投げ込み易く、より好ましくは約30〜200gであ
る。この程度の重さであれば、子供、女性、高齢者でも
容易に15m程度以内の目標とした地点に投げ込むこと
が可能である。これ以上重いと投げ込むのが苦痛とな
り、広い面積を処理するのは容易ではない。また、これ
以下では風の影響を受けて目標とした場所に到達せず、
投げ込む際にかなり力を入れないと遠くまで投げられな
い。
【0031】このような集積体を投げ込める距離は約1
5mである。両側の畦畔から投げ込めば、有効成分の性
質にもよるが、約50m幅の水田が十分にカバーでき
る。
【0032】10アール当りの投げ込み個数は、少ない
ほど省力になるが、数十アール当たり1包といったよう
に極端に少ない数では、有効成分の性質によっては効力
不足になったり薬害が生じたりする事がある。しかし、
余り多くなりすぎると省力の意味をなさなくなるから、
10アール当り30個程度以下にとどめると良い。この
場合、数歩に1個を投げ込むことになる。好適な投げ込
み個数は、10アール当り3〜20個程度である。
【0033】このような集積体は、運搬、保存等のため
に、集積体1個乃至複数を、紙や樹脂等の袋や箱で外装
する。ただ、水溶性シートは水がかかると破れるため、
適当な防水加工を施した外装を用いることが望ましい。
例えば、ポリエチレンにアルミニウムを張り合わせたシ
ート等である。圧縮成形物又は錠剤に発泡剤を配合して
いる場合には、吸湿によって反応してしまうと投げ込ん
だ際に発泡しなくなる場合があるので、アルミ箔を張り
合せる等して密閉された包装が望ましい。外装が膨らむ
ような場合は、アルミ箔部分にのみ小さな穴をあけてお
くと、外装の膨張を防ぎ、吸湿をも防ぐことができる。
10a当たりの処理量分である集積体5〜30個を1つ
に包装すると、10a当たりの処理量がわかり、好都合
である。
【0034】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0035】
【実施例】
【0036】
【実施例1】メフェナセット原体(以下、原体には純度
100%換算したものをいう)10.5部、ダイムロン
原体4.5部、ロンダックス原体0.51部、バニレッ
クスN(登録商標、山陽国策パルプ(株)製、リグニン
スルホン酸ソーダ)12.0部、ネオゲンパウダー(登
録商標、第一工業製薬(株)製、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダ)2.0部及び炭酸カルシウム20.69
部をよく混合後、ジェットオーマイザー0101型(セ
イシン企業(株)製)を用いて粉砕した。この粉砕品5
0.2部、酸化マグネシウム3.0部、砂糖6.8部及
び下記の発泡組成物40.0部を混合し、ローラーコン
パクターTF−MINI型(フロイント産業(株)製、
ロール圧50kg/cm2 )により圧縮成形した後、破
砕し、0.3〜2.0mmの範囲に篩分した粒状物を、
直径40.0mmの臼杵を使用して錠剤機で圧縮成形し
て、1錠当たり5.0gの錠剤を得た。この錠剤20個
(約100g)を水溶性シートハイセロンC−200
(登録商標、日合フィルム(株)製)で包み、1個の集
積体を得た。得られた集積体10個を、田植え後7日目
の水田(10a)に畦畔からできるだけ均等になる様に
投げ込んだ。30日後の除草効果をメフェナセット原体
3.5%、ダイムロン原体1.5%及びロンダックス原
体0.17%を含有する粒剤(ザークD粒剤、登録商
標)の均一散布区(3kg/10a処理)と比較した
が、両区とも極大の効果が得られ、薬害は見られなかっ
た。
【0037】(発泡組成物)コハク酸42.4部、セロ
ゲンPR(登録商標、第一工業製薬(株)製、CMC−
ナトリウム)5.2部、重炭酸ソーダ31.4部、炭酸
ソーダ21.0部をよく混合して得た。
【0038】
【実施例2】コラトップ原体15.0部、バニレックス
N(登録商標)12.0部、実施例1の発泡剤組成物2
0.0部、酸化マグネシウム3.0部、タルク30.0
部及び砂糖20.0部を混合後、ハンマーミル(スクリ
ーン0.5cm)で粉砕し、ローラーコンパクターTF
−MINI型(ロール圧150kg/cm2 )により圧
縮成形した後、破砕し、1個あたりの重量が0.5〜1
0gの範囲の成形物を得た。得られた成形物200gを
水溶性シートハイセロンC−200(登録商標、日合フ
ィルム(株)製)で包み1個の集積体を得た。得られた
集積体5個を、穂ばらみ前期の水田10aに畦畔から投
げ込んだ。40日後に稲イモチ病に対する防除効果をコ
ラトップ原体5%を含有する粒剤(コラトップ粒剤(登
録商標))の均一散布区と比較したが、防除効果に有意
差は見られなかった。また薬害は見られなかった。
【0039】
【実施例3】ピリブチカルブ原体6.3部、ダイムロン
原体4.7部、ロンダックス原体0.51部、バニレッ
クスN9.0部及び炭酸カルシウム6.0部を混合後、
ジェットオーマイザー0101型を用いて粉砕した。こ
の粉砕品26.51部、ニューコール291PG(登録
商標、日本乳化剤(株)製、ジオクチルスルホコハク酸
ソーダ)0.2部、酸化マグネシウム3部、実施例1に
記載の発泡組成物50.0部及び砂糖20.29部を混
合後、ローラーコンパクターTF−MINI型(ロール
圧50Kg/cm2 )により圧縮成形した後、破砕し、
0.3〜2.0mmの範囲に篩分した粒状物を、直径2
0.0mmの臼杵を使用して錠剤機で圧縮成形して1錠
当たり2.5gの錠剤を得た。この錠剤20個(約50
g)を水溶性シートハイセロンC−200(登録商標、
日合フィルム(株)製)で包み、1個の集積体を得た。
得られた集積体20個を、田植え後3日目の水田(10
a)に畦畔からできるだけ均等になる様に投げ込んだ。
30日後の除草効果を、ピリブチカルブ原体2.1%、
ダイムロン原体1.6%、ロンダックス原体0.17%
を含有する粒剤の均一散布区(3kg/10a)と比較
したが、両区とも極大の効果が得られ、薬害は認められ
なかった。
【0040】
【発明の効果】本発明の集積体は、湛水下の水田10a
当たり5〜30個を畦畔から投げ込むだけで良く、特別
な散布器具を必要としない。また、集積体を湛水下の水
田に投げこんだ際に集積体が水面下の土面に突き刺さっ
たり、埋没したりせず、又、外装のシートの分散又は溶
解にともない集積体から個々の成形物が水面及び水中に
分散する。特に成形物の重量が10g以下の場合、成形
物は水面又は水中で浮遊又は分散し易く、又、成形物の
重量が0.05g以上であれば1個あたりの大きさが
0.3〜1.0mm、重量が1〜10mgの粒剤に見ら
れる風による吹き寄せの影響を受けにくくなり、農薬有
効成分を均一に施用することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐飛 寛 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式 会社内 (56)参考文献 特開 平5−17308(JP,A) 特開 平5−17309(JP,A) 特開 昭60−61504(JP,A) 特開 昭60−45180(JP,A) 特開 平3−163004(JP,A) 特公 昭47−27930(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 25/34 A01N 25/00 102 A01N 25/12 101 A01N 25/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1個当たりの重量が0.05〜10gであ
    る、農薬有効成分を含有する圧縮成形物を、エンボス加
    工を施した又は金属を蒸着させた、ポリビニルアルコー
    ル又はポリアルキレンオキサイド系の水溶性フィルム
    包んだ、重量が30〜300gの集積体。
  2. 【請求項2】1個当たりの重量が0.05〜10gであ
    る、農薬有効成分を含有する錠剤を、エンボス加工を施
    した又は金属を蒸着させた、ポリビニルアルコール又は
    ポリアルキレンオキサイド系の水溶性フィルムに包ん
    だ、重量が30〜300gの集積体。
  3. 【請求項3】圧縮成形物又は錠剤に発泡剤を含有する、
    請求項1又は2に記載の集積体。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3に記載の集積体を、湛水下
    水田に投げ込む、農薬の処理方法。
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