JP3232844B2 - 送風装置 - Google Patents

送風装置

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JP3232844B2
JP3232844B2 JP00540594A JP540594A JP3232844B2 JP 3232844 B2 JP3232844 B2 JP 3232844B2 JP 00540594 A JP00540594 A JP 00540594A JP 540594 A JP540594 A JP 540594A JP 3232844 B2 JP3232844 B2 JP 3232844B2
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    • F04D29/701Suction grids; Strainers; Dust separation; Cleaning especially adapted for elastic fluid pumps
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F04D29/66Combating cavitation, whirls, noise, vibration or the like; Balancing
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸流ファンの上流に駆
動源が配置され、その駆動源を支持する支持部と、軸流
ファンの周囲のシュラウドと、軸流ファンの上流側から
指や異物の進入を阻止する保護ネットとが一体成形され
た送風装置に関し、特に自動車用ラジエータや冷媒凝縮
器など、熱交換器用の送風装置に用いて好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の送風装置は、図7および図8に示
すように、軸流ファン100に手や異物が進入するのを
防ぐ保護ネット101を、シュラウド部102とともに
樹脂で一体成形し、製造コストおよび組付コストを低減
している。一方、軸流ファン100は、シュラウド部1
02の空気吸入口の周囲からも空気を吸入する。このた
め、軸流ファン100の上流に配される保護ネット10
1は、シュラウド部102から空気吸入側へ離されるよ
うに、シュラウド部102から空気吸入側へ延びる多数
の脚部103によって支持している。これによって、シ
ュラウド部102の空気吸入口の周囲から吸入される空
気は、多数の脚部103の間からシュラウド部102内
に導かれ、シュラウド部102の周囲から流入する空気
の流れを極力妨げないように設けている。
【0003】なお、保護ネット101は、送風機の送風
能力を妨げないように、および制作コストの低減を図る
ために、空気吸入側で軸流ファンを回転駆動する駆動源
を支持する支持部104とシュラウド部102とを連結
する脚部103を備えた複数のステー105、および複
数のステー105間を周方向に接続する複数の円環形状
を呈する複数のリング部106から構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】脚部103は、シュラ
ウド部102および保護ネット101とともに一体成形
される。このため、成形型の型抜き構造の関係により、
脚部103の内周径寸法が、シュラウド部102の内周
径寸法と一致してしまう。つまり、従来の技術では、軸
流ファン100と脚部103との距離Bを長く設けるこ
とができない。この結果、脚部103と軸流ファン10
0とによる風切り音が大きく発生する。
【0005】特に、各脚部103によって軸流ファン1
00の周囲から手や異物の進入を防ぐ構造であるため
に、各脚部103の間隔が狭く設けられる。つまり、脚
部103が軸流ファン100の周囲に多数設けられる。
このため、多くの脚部103で軸流ファン100との風
切り音が発生する。このため、従来のファンシュラウド
は、脚部103によって、高いレベルのファン騒音が発
生する不具合を有していた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、軸流ファンの周囲を覆うシュラウ
ド部、シュラウド部の空気吸入側で駆動源を支持する支
持部、シュラウド部から空気吸入側に延びる脚部を備え
てシュラウド部と支持部を連結する複数のステー、およ
び各ステーを接続する複数のリング部を一体成形し、か
つ軸流ファンの周囲から手や異物の進入を防いた状態で
ファン騒音の発生を抑えることのできる送風装置の提供
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のファンシュラウ
ドは、駆動源により回転駆動されて空気流を生じさせる
翼を備えた軸流ファンと、空気吸入側に向かって径が増
大するベルマウス部を備え、前記軸流ファンの外周を覆
う円筒状のシュラウド部と、前記ベルマウス部の外周の
ほぼ全周において前記シュラウド部と一体成形され、空
気吸入側に向かい、前記軸流ファンの軸に平行なピン状
の多数のリブと、空気吸入側で前記シュラウド部と一体
成形され、前記駆動源を支持する支持部と、空気吸入側
で前記シュラウド部および前記支持部と一体成形され、
前記シュラウドと前記支持部とを連結するとともに、前
記シュラウドから前記軸流ファンの軸方向に延びる脚部
を有する複数のステーと、空気吸入側で前記シュラウド
部、前記支持部および前記ステーと一体成形され、前記
複数のステー間を周方向に接続する円環形状を呈する複
数のリング部とを備える技術的手段を採用した。
【0008】
【発明の作用】上記構成の送風装置は、軸流ファンの周
囲から手や異物の進入を防ぐリブが、軸流ファンの軸方
向に延びる突起状に設けられる。このため、シュラウド
部、リブ、支持部、ステーおよびリング部を一体成形す
る際に、ベルマウス部の径の広がりを成形する型で、突
起状のリブが成形できる。このため、ベルマウス部の外
周側にリブを設けることができる。
【0009】これにより、従来に比較してリブと軸流フ
ァンとの距離を長くできる。この結果、リブと軸流ファ
ンとの風切り音を小さく抑えることができる。そして、
多数のリブにおいて軸流ファンとの風切り音が抑えられ
ることにより、結果的に従来に比較して、ファン騒音の
レベルを大きく抑えることができる。
【0010】
【発明の効果】本発明の送風装置は、上記の作用で示し
たように、シュラウド部、支持部、保護ネット(リブ、
ステーおよびリング部)を一体成形し、かつ軸流ファン
の外周における風切り音を抑えることができる。
【0011】また、リブの内周径側の形状が、自由な形
状に成形できる。これにより、リブの形状を円柱形状と
したり、流線形状とするなど、リブの下流に生じる空気
の乱れを抑える形状に成形でき、さらにリブと軸流ファ
ンとの風切り音の発生を抑えることができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の送風装置を、図に示す一実施
例に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図1ないし図6は本発明の実施例を示
すもので、図1および図2は送風装置に用いられるファ
ンシュラウドの断面図、図3はファンシュラウドの正面
図である。
【0013】送風装置は、自動車の進行方向側より冷媒
凝縮器(図示しない)およびラジエータ(図示しない)
へ強制的に空気を送る押込型のもので、回転駆動されて
空気流を生じさせる複数の翼1を備えた軸流ファン2、
この軸流ファン2を回転駆動する駆動源である電動モー
タ3、および樹脂製のファンシュラウド4から構成され
る。
【0014】ファンシュラウド4は、軸流ファン2の外
周を覆う円筒状のシュラウド部5と、軸流ファン2の空
気吸入側で電動モータ3を支持する環状の支持部6と、
シュラウド部5の空気吸入側で軸流ファン2に手や異物
が進入するのを防ぐ保護ネット7と、複数の車体取付用
ステー8とを、樹脂(例えばポリプロピレン樹脂等)に
よって一体モールド成形したものである。
【0015】シュラウド部5は、軸流ファン2の外端の
回転軌跡に対向する円筒状部9、この円筒状部9の空気
の吸入側(自動車の進行方向側)に設けられたベルマウ
ス部10、および円筒状部9の空気の吹出側に設けられ
たスカート部11から構成されている。
【0016】ベルマウス部10は、円筒状部9の空気の
吸入側端部より、空気の吸入方向に対して径が増大する
形状のもので、シュラウド部5の周囲から吸入する空気
をスムーズに円筒状部9内に吸入するものである。ま
た、スカート部11は、円筒状部9の空気の吹出側端部
より、空気の吹出方向に沿って径が増大する形状のもの
で、円筒状部9を通過した空気流を冷媒凝縮器やラジエ
ータに向かってスムーズに拡散させるものである。
【0017】保護ネット7は、シュラウド部5と支持部
6とを接続する径方向に延びる複数のステー12と、こ
の複数のステー12間を接続する円環形状を呈する複数
のリング部13とを備える。また、ステー12は、シュ
ラウド部5との接続部において、軸流ファン2の軸方向
に平行に延びる複数の脚部14を備える。これによっ
て、脚部14以外のステー12、リング部13および支
持部6が、シュラウド部5の吸入空気側の開口端部から
所定距離(例えば2〜4cm)離される。なお、リング
部13の間隔は、各リング部13間より軸流ファン2に
向けて手や異物の進入を阻止する間隔(例えば1cm前
後)に設けられている。
【0018】また、ステー12は、電動モータ3が取り
つけられた支持部6を支えるために、ステー12の一部
が高い剛性を発揮できるように補強形状(ここでは断面
コ字型)に設けられている。なお、支持部6には、電動
モータ3を固定するためのモータ取付の雌ネジ15が設
けられ、ネジ16によって電動モータ3が支持部6に固
定される。
【0019】各脚部14の間には、脚部14の間から軸
流ファン2に向けて手や異物の進入を阻止するリブ17
がシュラウド部5と一体に設けられている。このリブ1
7は、ベルマウス部10の外周側に沿ってほぼ全周に亘
って各脚部14の各間に多数設けられたもので、空気吸
入側に向かい、かつ軸流ファン2の軸方向に平行なピン
状に設けられたものである。そして、各リブ17の間隔
は、手や異物の進入を阻止する間隔(例えば1cm前
後)に設けられている。また、リブ17の突起端部と最
外周のリング部13との間隔も、手や異物の進入を阻止
する間隔(例えば1cm前後)に設けられている。な
お、本実施例のリブ17は、尖端部が球状で、かつ断面
が円形の円柱形状に設けられる。
【0020】次に、ファンシュラウド4を成形する成形
型を図4ないし図6を用いて説明する。ファンシュラウ
ド4を成形する成形型は、シュラウド部5の内周側およ
びスカート部11の径の広がり、支持部6の空気流出
側、ステー12の空気流出側、およびリング部13の空
気流出側を成形し、空気流出側に型抜きされる第1型1
8と、ベルマウス部10の径の広がり、支持部6の空気
流入側、ステー12の空気流入側、およびリング部13
の空気流入側を成形し、空気流入側に型抜きされる第2
型19と、ファンシュラウド4外周側を成形し、ファン
シュラウド4の外径方向に型抜きされる複数の第3型2
0とから構成される。
【0021】続いて、上記各型によって成形される脚部
14の説明を行う。脚部14は、図4に示すように、空
気の流出側と空気の流入側とに型抜きされる第1型18
と第2型19とによって成形される。このため、脚部1
4の内周径寸法が、シュラウド部5の内周径寸法と一致
してしまい、脚部14の内周位置をベルマウス部10の
外側に配置することは、型抜き構造上できない。
【0022】一方、ベルマウス部10の空気吸入側の径
の広がり形状は、図5に示すように、流入側に型抜きさ
れる第2型19によって成形される。
【0023】そして、ベルマウス部10の外周側に成形
されるリブ17は、図6に示すように、ベルマウスの径
の広がりを成形する型、つまり流入側に型抜きされる第
2型19によって成形される。そして、リブ17は、第
2型19の型抜き方向に延びるピンであるため、リブ1
7の断面形状を円や楕円、流線形など自由に成形できる
とともに、リブ17の位置を脚部14の位置よりも外周
のベルマウス部10の外周に設けることができる。
【0024】〔実施例の作動〕次に、上記実施例の作動
を簡単に説明する。電動モータ3が作動し、軸流ファン
2が回転すると、複数の翼1の働きによって、軸流ファ
ン2はリング部13間や各リブ17間より空気をシュラ
ウド部5内に吸入し、吸入した空気をスカート部11側
より冷媒凝縮器およびラジエータ側へ向かって吹き出
す。
【0025】この軸流ファン2がシュラウド部5内に吸
入する空気の一部は、リブ17の周囲から内部に吸入さ
れる。この時、各リブ17は、ベルマウス部10の外周
側に設けられるため、従来に比較して軸流ファン2とリ
ブ17との間の距離Aが長くなる。このため、リブ17
の下流に生じる空気の乱れが軸流ファン2に到達するま
でに小さくなり、従来に比較して軸流ファン2とリブ1
7との風切り音を小さくできる。
【0026】また、従来のリブ17の内側の形状は、シ
ュラウド部5の内径に一致した形状であったため、リブ
17の下流に生じる空気の乱れが大きかったが、本実施
例ではリブ17の断面形状が円形に設けられるため、従
来に比較してリブ17の下流に生じる空気の乱れが小さ
くなる。このように、リブ17の断面形状を円形に設け
ることによって、軸流ファン2とリブ17との風切り音
が小さくなる効果が高くなる。
【0027】〔実施例の効果〕本実施例のリブ17は、
軸流ファン2の軸方向に延びる突起状に設けられる。こ
のため、ファンシュラウド4を例えば2つの型を用いて
一体モールド成形する際に、ベルマウス部10の径の広
がりを成形する側の型で、突起状のリブ17が成形でき
る。これによって、ベルマウス部10の外周側にリブ1
7を設けることができることから、軸流ファン2とリブ
17との距離Aを長くでき、軸流ファン2に到達する空
気の乱れが小さくなることにより、風切り音を小さく抑
えることができる。
【0028】同様に、リブ17がベルマウス部10の径
の広がりを成形する側の型で、突起状に設けられるた
め、リブ17の断面形状を自由に成形することが可能に
なった。そして本実施例では断面を円形に設けたことに
よって、リブ17の下流の空気の乱れが小さくなり、風
切り音を小さく抑えることができる。つまり、本実施例
のファンシュラウド4は、多数のリブ17と軸流ファン
2との距離が長くなることと、多数のリブ17の断面形
状が円形になることによる相乗効果によってファン騒音
を、従来に比較して大変小さく抑えることができる。
【0029】また、本実施例では、リブ17の断面形状
を円形に設けたため、リブ17を成形する型の加工工数
や保守工数が低減でき、結果的にファンシュラウド4の
製造コストを低く抑えることができる。
【0030】〔変形例〕上記の実施例では、軸流ファン
を電動モータで回転駆動させた例を示したが、油圧モー
タや、エンジンの回転力など、他の回転駆動体を用いて
も良い。また、ファンシュラウドを樹脂によって成形し
た例を示したが、用途に応じて金属によって成形しても
良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファンシュラウドの断面図である(実施例)。
【図2】ファンシュラウドの断面図である(実施例)。
【図3】ファンシュラウドの正面図である(実施例)。
【図4】脚部の成形を説明するための成形型の断面図で
ある(実施例)。
【図5】ベルマウス部の径の広がりの成形を説明するた
めの成形型の断面図である(実施例)。
【図6】リブの成形を説明するための成形型の断面図で
ある(実施例)。
【図7】ファンシュラウドの断面図である(従来技
術)。
【図8】ファンシュラウドの正面図である(従来技
術)。
【符号の説明】
1 翼 2 軸流ファン 3 電動モータ(駆動源) 4 ファンシュラウド 5 シュラウド部 6 支持部 7 保護ネット 10 ベルマウス部 12 ステー 13 リング部 14 脚部 17 リブ 18 第1型 19 第2型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 11/10 F04D 29/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)駆動源により回転駆動されて空気流
    を生じさせる翼を備えた軸流ファンと、 (b)空気吸入側に向かって径が増大するベルマウス部
    を備え、前記軸流ファンの外周を覆う円筒状のシュラウ
    ド部と、 (c)前記ベルマウス部の外周のほぼ全周において前記
    シュラウド部と一体成形され、空気吸入側に向かい、前
    記軸流ファンの軸に平行なピン状の多数のリブと、 (d)空気吸入側で前記シュラウド部と一体成形され、
    前記駆動源を支持する支持部と、 (e)空気吸入側で前記シュラウド部および前記支持部
    と一体成形され、前記シュラウドと前記支持部とを連結
    するとともに、前記シュラウドから前記軸流ファンの軸
    方向に延びる脚部を有する複数のステーと、 (f)空気吸入側で前記シュラウド部、前記支持部およ
    び前記ステーと一体成形され、前記複数のステー間を周
    方向に接続する円環形状を呈する複数のリング部とを備
    える送風装置。
  2. 【請求項2】前記シュラウド部の内周側、前記支持部の
    空気流出側、前記ステーの空気流出側、および前記リン
    グ部の空気流出側を成形し、空気流出側に型抜きされる
    第1型と、 前記支持部の空気流入側、前記ステーの空気流入側、お
    よび前記リング部の空気流入側を成形し、空気流入側に
    型抜きされる第2型とのうち、 前記リブは、前記第2型によって成形されることを特徴
    とする請求項1の送風装置。
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