JP4512352B2 - パイプファン - Google Patents

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本発明は、パイプファンの構造に関するものである。
新築住宅でのハウスシックなどの問題に答えるため、建築基準法が改正され、室内の空気を24時間換気する設備を備えるという、いわゆる24時間換気が必要となって来ている。24時間換気を実現する設備の一つに、壁内に埋め込み形で、屋外から吸気をしたり、室内より排気をしたりする機能を持つパイプファンがある。
24時間運転されるので、少ない消費電力で運転できるとか、深夜運転していても気になりにくい騒音であるとか、換気量(風量)が大きいとか、屋外の風の影響を受けにくい高静圧とかの要求がより強くなってきている。また、各部屋に設けられる可能性があるので、室内側の出っ張り量が少なく収まりが良いという小型化要求も強い。
従来、パイプファンの構造は本体フレーム内にモータとプロペラファンもしくはターボファンなどを収納しているものがあった。プロペラファンを用いたものでは、風量は大きくできるが、静圧が低いとう問題を持っている。また、ターボファンを用いるものでは、静圧は高くできるが、風量がでにくいという問題点がある。
また、モータとプロペラファンもしくはターボファンを用いた場合、前面パネルとファンの距離が短いと、風切り音が発生したり、流れが急激に曲げられるため、流れの乱れが大きくなり、運転音が増大するということがあるため、前面パネルを室内側に大きく突出させる必要がある。
これらを改善する方法として、特許文献1に示されるように、軸流ファンと遠心ファンを同軸で駆動する方法がある。これは、軸流ファンで空気をファン部に吸い込み、その後に遠心ファンで昇圧するというもので、軸流ファンあるいは遠心ファンのみの場合と比較して、P(圧力)−風量(Q)特性を向上させることができるとともに、送風騒音を低減することができるといわれているが、軸方向に大きな寸法を必要とするため、パイプファンが大きくなるという問題を持っている。
また、特許文献2に示されるように、風洞パイプの貫通方向に対しモータの軸方向を略垂直になるように設置し、ファンを高静圧対応のシロッコファンで構成するとともに、流路となるスクロールを本体フレーム内に挿入配置したものがある。このように構成したことで、風洞パイプ内でのパイプファンの長さを短くすることができるという長所が得られる。しかしながら、スクロールを大きくできないので、大きな風量が得られず、また、騒音が大きくなるという問題を持っている。
特開平9−32796号公報
特開2002−310093号公報
このようなパイプファンで高静圧、大風量、低騒音を実現しようとすると、ファンの羽根車の性能を上げる、すなわち低入力を維持したまま大風量、高静圧でかつ低騒音であることを実現する課題があるとともに、羽根車の前後に設けられる流路での流れによる流体抵抗を低減するとか、渦などの流れの乱れによる騒音の発生を阻止するなどの課題がある。さらに、小型化を推進すると、流路が狭くなったりするので、流体抵抗が増大する傾向になるので、これら流体抵抗を低減しなければならない課題がある。さらに、室内で浮遊する粉塵なども空気と一緒にパイプファンに流入するので、これらが堆積して、長い間使った時に堆積して、動作特性が劣化することを防止するなどの課題もある。
本発明の目的は、入力を少なく運転できる省エネ、騒音が低い、換気量(風量)が大きく、屋外の風の影響を受けにくい高静圧であるパイプファンを提供することにある。
本発明は、室内空気を前面パネルの開口あるいは前面パネルと本体フレームで形成される開口から吸込み、風洞パイプを介して室外に排気する送風手段をもつパイプファンにおいて、本体フレームと前面パネルの空間からベルマウスを介して、モータ側に行くに従って径が大きくなる主板と側板と羽根からなる羽根車に空気を流入させ、羽根車と直結するモータを、モータフレームに形成されるモータ支持部で支持し、羽根車を出た流れが風洞パイプとモータフレームの間に形成される流路とモータフレームとモータとで形成される流路とを介して室外に排気されることを主要な特徴とする。さらに、羽根は、羽根の入口から側板の内周部までは凸状に曲がり、側板の内周部から外周部までは略直線状の形状を有し、主板は、上流側では略円錐形状をしておりその略円錐形状に続いて、さらにモータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面は、略S字形状をしており、側板も、モータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面では、略S字形状をしていることを特徴とする。
また、室内側から屋外側に向かって、前面パネル、本体フレ−ム、羽根車、モータの順に並べたパイプファンにおいて、室内空気を前面パネルと本体フレームで形成される開口から吸込み、本体フレーム部のベルマウスを介して、屋外側に行くに従って、斜め上方に向かう流路を持つ羽根車に空気を流入させ、羽根車を出た流れが風洞パイプとモータフレームの間に形成される流路とモータフレームとモータとで形成される流路とを介して室外に排気されることを特徴とする。さらに、羽根車は、屋外側に行くに従って径が大きくなる主板と側板と羽根からなり、羽根は、羽根の入口から側板の内周部までは凸状に曲がり、側板の内周部から外周部までは略直線状の形状を有し、主板は、上流側では略円錐形状をしておりその略円錐形状に続いて、さらにモータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面は、略S字形状をしており、側板も、モータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面では、略S字形状をしていることを特徴とする。

さらに、モータフレームに形成した複数本のステーの前縁部外側をモータの回転方向からみて前側から後ろ側に向かって斜めに形成すると共に、ステーの後縁の内側をモータの回転方向からみて前側から後ろ側に向かって斜めに形成したことを特徴とする。
また、羽根車の羽根の枚数とモータフレームのステーの数とが素数関係にあることを特徴とする。
また、羽根車の下流に静止翼を持ち、羽根車の羽根の枚数と静止翼の枚数とが素数関係にあることを特徴とする。
また、前面パネルと本体フレームを持つパイプファンにおいて、前面パネルの入口をいりぐちに丸みを設け、そこから平行部につなぎ、その後に斜めに傾斜する形状として、前面パネルと本体フレーム間の通慮を徐々に拡大させたことを特徴とする。
本発明のパイプファンは、小型で、特に室内側への突出量が少なくて、かつ、壁内に占める寸法が小さくて、風量が多く、静圧が高く、室外で吹く風などの影響を受けにくく、かつ、夜運転しても気になりにくい低騒音が実現できるという効果が得られる。特に、羽根の入口から側板の内周部までは凸状に曲がり、側板の内周部から外周部までは略直線状の形状を有する羽根を前提として、主板の上流側を略円錐形状とし、主板の断面を略S字形状とし、側板の断面も略S字形状とすることによって、軸方向の流れをスムースに径方向に転回させるとともに、出口部分では幾分軸方向に向け、斜め上方に向かう流れを作り、このため、遠心力の作用を利用しながら、流れを軸方向、外方にスムースに向かわせることができるので、高静圧でありながら、風量を大きくできる。
小型で、特に室内側への突出量が少なくて、かつ、壁内に占める寸法が小さくて、風量が多く、静圧が高く、室外で吹く風などの影響を受けにくく、かつ、夜運転しても気になりにくい低騒音のパイプファンを得るという目的を、室内空気を前面パネルの開口あるいは前面パネルと本体フレームで形成される開口から吸込み、風洞パイプを介して室外に排気する送風手段をもつパイプファンにおいて、本体フレームと前面パネルの空間からベルマウスを介して、モータ側に行くに従って径が大きくなる主板と側板と羽根からなる羽根車に空気を流入させ、羽根車と直結するモータを、モータフレームに形成されるモータ支持部で支持し、羽根車を出た流れが風洞パイプとモータフレームの間に形成される流路とモータフレームとモータとで形成される流路とを介して室外に排気することによって実現した。
以下、本発明の実施例を図1から図18を用いて説明する。図1は、本発明装置の1実施例の断面図である。図2は、風洞パイプよりパイプファンを取出したパイプファンの断面図である。図3は、パイプファンの外観斜視図である。図4は、パイプファンを背面より見た平面図である。図5は、モータフレームの断面図であり、図6は、モータフレームの別の断面形状を示す断面図である。図7は、前面パネルと本体フレームとで形成される開口の部分を拡大した断面図である。図8は、軸を含む面で羽根車を切ったときの断面図である。図9は、羽根車を側板側から見たときの平面図である。図10は、軸を含む面で羽根車を切ったときの断面を示すものであり、羽根面に沿って見たときの羽根を仮想的に描いた断面図である。図11は、羽根9のパーティングライン近くの形を示す模式図である。図12は、モータフレーム10の図2に示すA−A断面図である。図13モータフレーム10の図2に示すA−A断面図である。図14は、パイプファンの前面パネル側から見た平面図である。図15は、14の左側から見た平面図である。図16は、図14の上側から見た平面図である。図17は、図14の下側から見た平面図である。図18は、パイプファンの展開斜視図である。
1は建物の壁で室内側壁面1aと屋外側壁面1bとを内径100mmないしは内径107mmの風洞パイプ2が貫通することで室内と屋外とを連通している。3は前面パネルで、本体フレーム4に止められている。この前面パネル3には3方向に開口17a、17b、17cが設けられ、室内側からの空気取り入れ口となっている。なお、前面パネル3は本体フレーム4に対して、着脱自在に取り付けられる。 本体フレーム4にはそのほぼ中央に円形の開口を持ち、断面が円弧状のベルマウス5が形成されている。
本体フレーム4にはモータフレーム10が引っ掛け部26を引っ掛けてから、締結部27でネジ止めされている。モータフレーム10は本体フレーム4に近い側は略円筒形状をしていて、途中から3本のステー21に分かれ、ステー21の間にモータフレーム開口18が形成される。ステー21の反本体フレーム側にはモータ支持部11が形成され、ここにモータ13のモータフランジ25がネジ止めされる。なお、モータ支持部11には略円環状のモータバンド14が一体に形成されている。モータ13には回転軸15が本体フレーム4側に突き出しており、その回転軸15に羽根車6の軸締結部16が圧入固定されている。
羽根車6は側板7と主板8と7枚の羽根9とから成り立ち、主板8にはコーン部22が形成され、モータ13側にいくにしたがって径が拡大するような形状をしていて、断面で見るとS字状の形をしている。側板7は本体フレーム4側ではほぼ回転軸15と平行であり、主板8と同様に、モータ13側にいくに従って径が拡大するような形状をしていて、断面で見るとほぼS字状の形をしている。このように、羽根車は、モータ側に行くに従って、径が大きくなる流路を持っている。
羽根9は渦巻き状の形をしていて、羽根9はモータ13の回転方向に対して径が大きくなるように形成されている。また、羽根9の断面は回転軸とほぼ平行になるように形成され、また、主板8の外径が側板7の内径より小さくなっている。
また、ベルマウス5と側板7とはそれぞれの一部が重なりあうようになっていて、軸方向の重なり長さは1mm、径方向の隙間は1mmとなっている。これは、羽根車6の側板7の外を回って、側板7とベルマウス5との重なり部を通って羽根車6に入り込む流れ、即ち漏れ流れを少しでも小さくするためである。
パイプファンの動作を説明する。モータが通電状態になると、モータが回転し、それに伴い羽根車6が回転する。羽根車6の羽根の作用によって、流体に遠心力が働き空気流が駆動される。室内の空気は、前面パネル3に設けられた左右と上の3方向の開口17a、17b、17cから吸い込まれ、前面パネル3と本体フレーム4で形成される流路を通ってベルマウス5に流れる。ベルマウス15で流れは約90度方向を転換した後に、羽根車6にいたる。羽根車6を出た流れは、モータフレーム10内を図中右方向で外方に流れ、モータフレーム10とモータ13の間の空間に設けられた静止翼12を流れる。そのとき、一部の空気は3本のステー21の間に形成される3箇所のモータフレーム開口18を通って、風洞パイプ2内に達し、図中右方向に流れ、静止翼12を通過した流れはモータ支持部11を通過したのちに、風洞パイプ2内の流れと混合した後に、風洞パイプ2の中を通って、屋外に達する。
前面パネル3に設けた一つの開口部分を拡大した断面形状を図7に示す。本体フレーム4に前面パネルが覆うように止められている。開口はコーナー部に丸みをもつ矩形形状である。開口の周囲の4つある開口縁のうち、図中左方向を前面とすると、前面側の開口縁76は、室内側から見て、丸み部71、平面部73、テーパー部72で構成され、平面部78に滑らかにつながっている。また、他の3つの開口縁は室内側に丸み部を形成している。このように構成したので、室内側からの空気の流れは、入口丸みにより、剥離することなく開口17aに流入し、流路の幅が一定の流路75を通り、テーパー部72の部分の面積が拡大する流路74で、減速した後に内部に入っていくことになり、開口の入口部での流れの剥離とか、乱れ、縮流による速度の増加などを抑える事ができ、通風抵抗を小さくできるとともに、発生する騒音を小さくできるという、効果が得られる。また、開口縁76の部分は少し板厚が増すので、強度が増し、変形を抑制できるので、振動によって発生する部材どおしの衝突音の発生を抑制できる。パイプファンの室内側への突き出し量を小さくしたり、また、前面パネルの大きさを小さくしたりすると、開口の面積が小さくなるので、小型のパイプファンにはより効果的である。また、前面パネル3の流路側の壁面に粉塵が付着しにくいという効果も得られる。
また、この実施例では、室内側から屋外に排気するタイプについて示しているが、屋外から室内に空気を取りいれるタイプのものでもこれに近い効果を得る事ができる。このタイプのものでは、内部にファンを持つ吸気用のパイプファンとか、ファンの内部に持たない自然吸気口があるので、これらに適用しても有効である。これらの場合には、空気の流れが逆になる。屋外から前面パネル3と本体フレーム4で囲まれる部分に流入した空気は、開口17aに向かう時に、面積の縮小による速度の増加はあるものの、急激な面積変化がないので、乱れが少なくなり、流体抵抗を低減でき、流れの乱れ、渦の発生による騒音の増加を抑制できる。
モータフレーム10のステー21の断面は、図5に示す形状である。ステー21は円弧状をしていて、その両端の形状が次のようになっている。矢印65はモータの回転方向を示すが、羽根車から出た流れは、矢印と同じ方向に旋回しながら排気側に流れている。流れの上流側にあたるステー21の前縁部61は、小さな曲率半径を持つ先端部51に続いて、大きな曲率半径をもつ大曲面部52をへて、外周面に達するようになっていて、外側が斜めになっている。また、流れの下流側にあたる後縁部62は内側から曲率半径の大きな大曲面部54から、小さな曲率半径を持つ後端部53をへて、外周に達する。このように前縁と後縁が流れに対して、沿った形状をしているので、旋回しながら外に抜けていく流れがステー21に衝突しないので、大きな乱れを生じる事がなく、流体抵抗を小さくできる。また、ステー21に流れが衝突した時に羽根車側に影響が及び羽根車との干渉による正弦波状の騒音の発生を抑制できる。また、ステー21に塵埃が付着しにくい効果も得られる。
図6に示すように、ステー21の前縁部61では、大曲面部52を平面部55として、内外を小さな曲率半径の丸みを持つ先端部57、接線部56で構成しても同様の効果が得られる。後縁部62では、大曲面部54を平面部58として、内外を小さな曲率半径を持つ先端部59、接線部60で構成しても同様の効果が得られる。
羽根車6の断面を図8に示す。左側が流れの上流側である。主板8は流れの上流側は略円錐状に凸になっていて、下流側に行くに従って径が大きくなるコーン部22に続いて、さらにモータ側に行くに従って径が大きくなる形状をしていて、その断面は略S字形状をしている。これによって、軸方向の流れをスムースに径方向に転回させるとともに、出口部分では幾分軸方向に向け、斜め上方に向かう流れを作っている。また、側板7も同様に図中右側に行くに従って径が大きくなり、その断面は略S字形状をしている。これによって、軸方向の流れをスムースに径方向に転回させるとともに、出口部分では幾分軸方向に向け、斜め上方に向かう流れを作っている。このため、遠心力の作用を利用しながらも、流れを軸方向、外方にスムースに向わせることができるので、高静圧でありながら、風量を大きくできるという効果が得られる。
羽根9の断面は翼素19のように回転軸に平行になっていて、ある部分では主板8と、ある部分では側板7と一体になっている。また、図10に示すように主板8の外径D2hが側板7の内径D1sより大きいので、図中左右方向に成型型を移動させる事で、ABSとかポリプロピレンなどのプラスチック材料を使って射出成型できる。このため、極めて容易に製作できるとともに、全体が一体となっているので、バランスを取りやすく、不釣合い量を小さくできるので、回転数の周波数の振動音が発生しにくい。
また、羽根車内に粉塵が付着した場合でも、ブラシなどで清掃がしやすいという効果も得られる。
なお、このような成型法では、型を左右に移動させ抜くため、型同士が接するパーティングライン101ができる。型抜きのために抜き勾配が必要であり、羽根9には途中で段差ができる。このようなときには、図11に示すように、上流側羽根102を下流側羽根103より太く作っておいて、側板7側を両者がほぼ同じ厚みになるようにしておくと良い。流れがパーティングライン101を通過する際に、流路面積が増大する方向となり、下流側が太くなり流路面積が縮小する場合に対して、流れへの影響が少ないので、乱れが少なくなり、流体抵抗が低く、かつ乱れによる騒音の発生を抑制できるという効果が得られる。
側板7を別体として用意して、主板8と羽根9を一体としてそれぞれ成型したのちに両者を結合しても良い。結合の仕方は、超音波などによる溶着、接着剤による接着などすることができる。この場合は、パーティングラインがなくなるので、乱れを小さくできる。しかしながら、型が一つ多くなり、また、結合させる工程が必要になるので、コストが高くなる。さらに、凸部と凹部をそれぞれに形成して位置あわせをしても、側板7の真円度が出にくいので、ベルマウス5との隙間量を大きくせざるをえないので、漏れによる損失が増加することがある。
羽根車6の羽根9の形状について図9を用いて説明する。羽根の入口91には丸みがついていて、比較的小さな曲率半径で側板7の内周部92まで形作られ、外側に凸の形状をしている。回転方向は図中時計回りであるが、羽根9は反時計回りに行くにしたがって径が大きくなっている。羽根は側板7の背面に当たる側板7の内周部92から側板7の外周部95までの背面部94では略直線上の形状をしている。入口部の羽根の角度θ1は流れに沿った形状とするのが良いが、この羽根の場合にはない周側では周速が小さいので、θ1を小さくしている。また、出口角度θ2は通常20度から0度まで使用される。この羽根の場合は45度に設定している。パイプファンの場合、モータフレーム10の外側にも多くの流れが行くので、静止翼12による静圧回収の効果が少ないので、θ2を少し大きくして、羽根車の出口速度を小さくして、静圧として回収できない流れの損失を小さくできるようにしている。
静止翼12は、モータ13のフランジ25が三箇所あるので、その間にそれぞれ3本づつ設置してある。静止翼12は略円弧状をしていて、モータバンド14の外側に放射状に設けてあり、先端には丸みが設けてある。また、入口角は羽根車出口での流れの角度に合わせるのが良いが、この場合には約20度で、出口角は約90度(回転軸と平行な方向にしてある。このようにしているので、羽根車6から出た流れを静止翼12で減速でき、静圧として回収できるので、流体損失を小さくできる。
なお、羽根車6の枚数と静翼12とモータ支持部11とを合わせると12個となり、羽根車6の枚数7枚とは素数関係にしている。羽根車6の枚数と静止部の枚数が同じ、あるいは倍数関係にあると、流れの干渉により、羽根車6の枚数と回転数との関の周波数を基本とする高調波成分の正弦波状の騒音、いわゆる羽根音が発生しやすい。したがって、本実施例のように両者の枚数を素数関係にする事が好ましい。また、ステー10も3つに分かれているので、これに対しても羽根車6の羽根枚数7は素数関係にあるので、羽根音を極めて発生させにくい。
なお、モータバンド14の羽根車6側は径が少し小さくなり、断面では円弧状となっていて、羽根車6の主板8の出口とは滑らかにつながるようになっているので、羽根車6出口部の流れを乱しにくい。また、静止翼12はモータバンド14の円弧状の部分にはかからないようになっているので、モータフレーム10を図2の左右方向に一体で成型できるので、製作が極めて容易である。
図12に示すように、モータフレーム10はステー21の内側にモータ支持部11があるが、このモータ支持部11の羽根車6側に丸みを持たせると、流れを妨害しにくいので好ましい。さらに、モータの回転方向を示す矢印65に対して、羽根車6側から付け根に向って、斜めに形成するとなお良い。流れ方向に対してのモータ支持部11の占有面積が減るので、流体抵抗を小さくできる。
モータからの配線は、ステー21の部分で折り曲げ、ステー21に沿って本体フレーム4側にはわせて、配線収納部20にいれ、ここでコネクタ(図示せず)に接続した後、端子穴24を通して、壁内に入れられる。
本発明によるパイプファンの組み立て方法を図18に従って説明する。モータ13と羽根車6をモータ13の回転軸に圧入する。羽根車6の軸締結部16に切欠を入れ、その外側をばねで締め付けるようにしておくと羽根車6が外れにくい。モータフレーム10の中にモータ13を図中左側からいれ、モータフランジとモータ支持部とをねじ締めして組み立てる。この状態で、モータフレーム10を本体フレーム4にねじ締め固定する。この状態で、モータ13からの配線を壁側に通し、全体の配線を終えてから、本体フレーム4を壁に固定し、前面パネル3を本体フレーム4に取り付ける。このように、簡単に施工できる。
以下、本発明の他の実施例を図19にて説明する。図19は、パイプファンの分解斜視図である。図18と違うのは、実施例1のうちベルマウス5を本体フレーム4と別体とし、本体フレームとモータフレームを一体として本体フレームとしている点である。
本体フレーム4にモータ13を図中右側よりいれ、モータ13のフランジと本体フレーム4のモータ支持部をねじ締め固定する。この状態で、羽根車6をモータ13の回転軸に圧入している。この後に、ベルマウス5を本体フレーム4に固定する。配線などをして、壁に本体フレームを固定した後に前面パネル3を本体フレーム4に取り付ける。本実施例でも簡単に取り付けができる。
ベルマウス5は本体フレーム4に対して、回し締めとか、ねじ締めするなどで固定してもかまわない。羽根車6をモータ13に固定する際、ベルマウス5が別体であるので、用意に組み立てできる。
小型で、高静圧、大風量、低騒音を低入力で実現できるので、特に24時間換気のパイプファンに好適である。
本発明装置の1実施例の断面図である。 風洞パイプよりパイプファンを取出したパイプファンの断面図である。 パイプファンの外観斜視図である。 パイプファンを背面より見た平面図である。 モータフレームの断面図である。 モータフレームの別の断面形状を示す断面図である。 前面パネルと本体フレームとで形成される開口の部分を拡大した断面図である。 軸中心を含む面で羽根車を切ったときの断面図である。 羽根車を側板側から見たときの平面図である。 軸中心を含む面で羽根車を切ったときの断面を示すものであり、羽根面に沿って見たときの羽根を仮想的に描いた断面図である。 羽根車9のパーティングライン近くの形を示す模式である。 モータフレーム10の図2に示すA−A断面図である。 モータフレーム10の図2に示すA−A断面図である。 パイプファンの前面パネル側から見た平面図である。 図14の左側から見た平面図である。 図14の上側から見た平面図である。 図14の下側から見た平面図である。 パイプファンの展開斜視図である。 パイプファンの展開斜視図である。
符号の説明
1…壁、2…風洞パイプ、3…前面パネル、4…本体フレーム、5…ベルマウス、6…羽根車、7…側板、8…主板、9…羽根、10…モータフレーム、11…モータ支持部、12…静止翼、13…モータ、14…モータバンド、15…回転軸、16…軸締結部、17…開口、18…モータフレーム開口、21…ステー、22…コーン部、101…パーティングライン。

Claims (7)

  1. 室内空気を前面パネルの開口あるいは前面パネルと本体フレームで形成される開口から吸込み、風洞パイプを介して室外に排気する送風手段をもつパイプファンにおいて、
    本体フレームと前面パネルの空間からベルマウスを介して、モータ側に行くに従って径が大きくなる主板と側板と羽根からなる羽根車に空気を流入させ、羽根車と直結するモータを、モータフレームに形成されるモータ支持部で支持し、羽根車を出た流れが風洞パイプとモータフレームの間に形成される流路とモータフレームとモータとで形成される流路とを介して室外に排気され、
    羽根は、羽根の入口から側板の内周部までは凸状に曲がり、側板の内周部から外周部までは略直線状の形状を有し、
    主板は、上流側では略円錐形状をしておりその略円錐形状に続いて、さらにモータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面は、略S字形状をしており
    側板も、モータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面では、略S字形状をしていることを特徴とするパイプファン。
  2. 室内側から屋外側に向かって、前面パネル、本体フレ−ム、羽根車、モータの順に並べたパイプファンにおいて、
    室内空気を前面パネルと本体フレームで形成される開口から吸込み、本体フレーム部のベルマウスを介して、屋外側に行くに従って、斜め上方に向かう流路を持つ羽根車に空気を流入させ、羽根車を出た流れが風洞パイプとモータフレームの間に形成される流路とモータフレームとモータとで形成される流路とを介して室外に排気され、
    羽根車は、屋外側に行くに従って径が大きくなる主板と側板と羽根からなり、
    羽根は、羽根の入口から側板の内周部までは凸状に曲がり、側板の内周部から外周部までは略直線状の形状を有し、
    主板は、上流側では略円錐形状をしておりその略円錐形状に続いて、さらにモータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面は、略S字形状をしており
    側板も、モータ側に行くに従って径が大きくなるが出口部分では軸方向側に向く形状をしていて、断面では、略S字形状をしていることを特徴とするパイプファン。
  3. 請求項1または請求項2において、
    モータフレームに形成した複数本のステーの前縁部外側をモータの回転方向からみて前側から後ろ側に向かって斜めに形成すると共に、ステーの後縁の内側をモータの回転方向からみて前側から後ろ側に向かって斜めに形成したことを特徴とするパイプファン。
  4. 請求項1または請求項2において、
    羽根車の羽根の枚数とモータフレームのステーの数とが素数関係にあることを特徴とするパイプファン。
  5. 請求項1または請求項2において、
    羽根車の下流に静止翼を持ち、羽根車の羽根の枚数と静止翼の枚数とが素数関係にあることを特徴とするパイプファン。
  6. 請求項1または請求項2において、
    主板の上流端は、側板の上流端よりも上流側に位置することを特徴とするパイプファン。
  7. 請求項6において、
    主板の上流端は、ベルマウスの上流端よりも下流側に位置することを特徴とするパイプファン。
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