JP3229586B2 - 電力変換器の制御装置 - Google Patents

電力変換器の制御装置

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JP3229586B2
JP3229586B2 JP14180398A JP14180398A JP3229586B2 JP 3229586 B2 JP3229586 B2 JP 3229586B2 JP 14180398 A JP14180398 A JP 14180398A JP 14180398 A JP14180398 A JP 14180398A JP 3229586 B2 JP3229586 B2 JP 3229586B2
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勝己 池田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のスイッチ
ング素子を有し交流変換出力を得る電力変換器の出力電
圧を高精度で制御するための電力変換器の制御回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図57は例えばIntelec 83「FIFTH INTER
NATIONAL TELECOMMUNICATIONS ENERGYCONFERENCE」(oct,
18〜21,Tokyo)の論文集、P.205〜212に記載された「Inv
erterOutput Voltage Waveform Closed Loop Control T
echnique」に示された従来のインバータ制御回路と同様
なブロック接続図である。
【0003】図において、1はインバータ主回路、2,
3は交流フィルタを構成するリアクトルとコンデンサ、
4は直流電源、5は負荷、7はインバータ主回路1用の
ドライブ回路、801は交流正弦波基準発振回路、80
2は振幅指令発生回路、803は電圧制御増幅器、80
4はパルス幅変調回路(以下、PWMを変調回路と称す
る)で、例えば図58に示すように比較回路804aお
よび搬送波発生回路804bとから構成されている。8
11は乗算器、812は加減算器である。
【0004】次に動作について説明する。コンデンサ3
の端子間には、PWM変調回路804の制御出力PWM
Oに応じた正弦波状の出力電圧が得られる。一方、交流
正弦波基準発振回路801と振幅指令発生回路802と
の出力を乗算器811で乗算して出力電圧指令VC *を
つくり、この出力電圧指令VC *と出力電圧Vc の偏差
を加減算器812より求め、この電圧偏差が零になるよ
う電圧制御増幅器803とPWM変調回路804とがイ
ンバータ1のスイッチングを制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のインバータ等の
電力変換器の制御装置は以上のように構成されているの
で、下記のような問題点があった。 (1) インバータ主回路1は、これを出力側から見たと
き、非常に低インピーダンスの電圧源として動作してい
る。そのため、このインバータ主回路1の負荷側で短絡
事故が生じたり、トランスの投入によるインラッシュ電
流が流れたりした場合、出力電流が流れすぎて、過電流
状態になりやすく、保護が困難になるという問題点があ
った。
【0006】(2) インバータ主回路1の電圧制御系に
は、非常にダンピングの悪いLCフィルタが含まれてい
るので、負荷が少ない場合に、このフィルタの共振を抑
え、電圧制御系を安定とするためには、電圧制御増幅器
803の設計が困難となる。
【0007】(3) インバータ主回路1の出力端には直列
にリアクトル2が接続されており、このリアクトル2の
電圧降下は、負荷5の電流に応じて変化するので、出力
電圧を所望の値に制御するには、電圧制御増幅器803
がこの電圧降下を完全にかつ速やかに補償しなければな
らない。従って、出力電圧に高精度を要求しない用途で
も、リアクトル2の電圧降下を補償するため、電圧制御
増幅器803による出力電圧制御が必要となる。また、
高精度な出力電圧を必要とする場合は、電圧制御増幅器
803のゲインを高く設計しなければならないが、電圧
制御系の安定性から限界があるため、負荷急変時には、
電圧制御系の応答に応じた出力電圧のオーバーシュート
またはアンダーシュートが発生する。
【0008】(4) インバータ主回路1は、電圧制御増幅
器803により、出力側から見ると、非常に低インピー
ダンスの電圧源として動作しているため、このインバー
タ主回路1の負荷側で短絡事故が生じたり、トランスの
投入によるインラッシュ電流が流れたりした場合、出力
電流が流れすぎて、過電流状態になりやすく、保護が困
難になる。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、LCフィルタのダンピング・
ファクタを見かけ上改善し、電圧制御増幅器の設計を容
易にし、直列リアクトルの電圧降下を電圧制御系の応答
よりも高速に補償して、出力電圧特性を改善し、さら
に、変換器と出力配線の過電流に対する保護が容易な電
力変換器の制御装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電力変換
器の制御装置は、複数のスイッチング素子を有し交流変
換出力を得る電力変換器と、上記電力変換器と負荷との
間に設けられた、直列リアクトルとコンデンサでなるフ
ィルタと、上記直列リアクトルの出力電圧を出力電圧指
令に追従するように制御する電圧制御増幅器を有し、上
記スイッチング素子を出力電圧指令に応じた電圧指令値
に基づいて制御することにより任意の交流出力を上記フ
ィルタを介して負荷に供給する制御手段とを備えた電力
変換器の制御装置において、上記電力変換器から出力さ
れる変換器電流を検出する電流検出手段を備えると共
に、上記フィルタの見かけ上のダンピングを改善する伝
達関数回路を設け、上記変換器電流を上記伝達関数回路
に入力し、上記伝達関数回路の出力信号により上記電圧
制御増幅器から出力される電圧指令値を変化させる構成
としたことを特徴とするものである。
【0011】また、複数のスイッチング素子を有し交流
変換出力を得る電力変換器と、上記電力変換器と負荷と
の間に設けられた、直列リアクトルとコンデンサでなる
フィルタと、上記直列リアクトルの出力電圧を出力電圧
指令に追従するように制御する電圧制御増幅器を有し、
上記スイッチング素子を出力電圧指令に応じた電圧指令
値に基づいて制御することにより任意の交流出力を上記
フィルタを介して負荷に供給する制御手段とを備えた電
力変換器の制御装置において、上記電力変換器から出力
される変換器電流を検出する第1の電流検出手段と、上
記電力変換器から上記フィルタを介して上記負荷に供給
される負荷電流を検出する第2の電流検出手段とを備え
ると共に、上記制御手段を、上記負荷電流が設定値以上
流れたときにその負荷電流が設定値通り流れるように上
記設定値以上流れた電流成分により上記電圧制御増幅器
から出力される出力電圧指令を補正し、上記変換器電流
が入力された上記直列リアクトルとの共振周波数が出力
電圧周波数となる仮想コンデンサ回路の出力信号によ
り、上記出力電圧指令をさらに補正するように構成した
ことを特徴とするものである。
【0012】さらに、複数のスイッチング素子を有し交
流変換出力を得る電力変換器と、上記電力変換器と負荷
との間に設けられた、直列リアクトルとコンデンサでな
るフィルタと、上記直列リアクトルの出力電圧を出力電
圧指令に追従するように制御する電圧制御増幅器を有
し、上記スイッチング素子を出力電圧指令に応じた電圧
指令値に基づいて制御することにより任意の交流出力を
上記フィルタを介して負荷に供給する制御手段とを備え
た電力変換器の制御装置において、上記電力変換器から
出力される変換器電流を検出する電流検出手段を備える
と共に、上記制御手段を、上記変換器電流が設定値以上
流れたときにその変換器電流が設定値通り流れるように
上記設定値以上流れた電流成分により上記電圧制御増幅
器から出力される出力電圧指令を補正し、上記変換器電
流が入力された上記直列リアクトルとの共振周波数が出
力電圧周波数となる仮想コンデンサ回路の出力信号によ
り、上記出力電圧指令をさらに補正するように構成した
ことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1にこの発明の実施の形態1を示す。
図において、1はインバータ主回路であり、例えば図2
(a)に示すようなダイオードD1 〜D4 を逆並列接続
したトランジスタS1 〜S4 を有する単相のフルブリッ
ジ・インバータを1〜2KHz程度以上の三角波キャリ
アでPWM変調するものなどがその例である。2と3は
フィルタ用リアクトルとコンデンサ、4は直流電源、5
は負荷、7はインバータ主回路1用のドライブ回路、6
aは負荷電流IL の検出器、6cは出力電圧VCを検出
する電圧検出器である。
【0014】また、図において、800番台の番号は制
御回路の構成要素であることを示すもので、801は交
流正弦波基準発振回路、802は振幅指令発生回路、8
03は電圧制御増幅器、804はPWM変調回路、80
5は平均値検出回路、806は制限回路、807は伝達
関数G(S)、811は乗算器、812,813は加減
算器である。
【0015】ここで、上記伝達G(S)807は、入力
に対して出力が係数倍され、なおかつあるレベル以上に
ならないように制限する、例えば図3に示すような非線
形要素を持つ関数を用いれば、入力が小さいときは比例
的に減少させるが、入力が大きくなれば減少量にリミッ
タをかけることができる。
【0016】次に、上記実施の形態1の動作を図1を参
照しながら説明する。乗算器811の出力である出力電
圧指令VC *と電圧検出器6cで検出器した出力電圧V
C が一致するように、電圧制御増幅器803とPWM変
調回路804とがインバータ1のスイッチングを制御
し、電圧制御ループを構成している。
【0017】負荷電流IL は、検出器6aにより検出さ
れ、平均値検出回路805により負荷電流平均値が検出
される。制御回路806は、最大負荷電流が設定されて
あり、平均値検出回路805の出力である負荷電流平均
値が設定値以下ならば、制限回路806の出力は0、負
荷電流平均値が設定値以上の場合は、負荷電流平均値か
ら設定値を減じた値が制限回路806より出力される。
【0018】制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、振幅指令発生回路802の出力
から加減算器813で減算される。この加減算器813
の出力と交流正弦波基準発振回路801の出力とを乗算
器811で乗算し、出力電圧指令VC *を得ているの
で、負荷電流平均値が制限回路806の設定値以上にな
ると、出力電圧指令VC *は減少し、電圧制御ループに
より、出力電圧VC も出力電圧指令VC *に追従して減
少する。出力電圧VC が減少すれば、負荷電流IL も減
少し、出力配線は過電流から保護される。
【0019】すなわち、伝達関数G(S)807は、イ
ンバータを出力側からみたときに、設定値以上の負荷電
流IL が流れた場合のみ、仮想的な出力インピーダンス
となり、出力電圧VC を減少させるよう動作する。
【0020】従って、もし、伝達関数G(S)807の
絶対値|G(S)|が∞ならば、負荷短絡などで負荷電
流IL が設定値を越えると、平均値回路の応答で∞の出
力インピーダンスが現れ、負荷電流IL が設定以下にな
るまで、出力電圧VC が減少する。実際には、|G
(S)|は有限であるので、負荷電流IL は、設定値を
若干越えた値となるが、|G(S)|を十分に大きくす
ることで、実用上は問題ない。
【0021】伝達関数G(S)807は、適当なインピ
ーダンス値を持っていれば、どのような関数でもよい。
例えば、この回路が比例回路であれば抵抗として、微分
回路であればリアクトルとして、積分回路であればコン
デンサとして、比例、積分、微分の組み合わせ回路であ
れば抵抗、コンデンサ、リアクトルの組み合わせた回路
として動作する。また、非線形要素を含む回路でも、負
荷電流IL を制限するための適当なインピーダンスさえ
持っていれば何ら問題ない。
【0022】実施の形態2.次に、図4はこの発明の実
施の形態2に係るもので、図4において、図1と対応す
る部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
上記実施の形態1と異なるのは、負荷電流IL の瞬時値
により出力電圧指令VC *を変化させ、仮想出力インピ
ーダンスを構成している点であり、その他は実施の形態
1と同様である。
【0023】図4において、負荷電流IL の瞬時値を制
限回路806に入力し、負荷電流瞬時値が正の設定値以
上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬時値から
設定値を減じた値が制限回路806より出力される。制
限回路806の出力は、伝達関数G(S)807を介し
て、乗算器811の出力である出力電圧指令VC *か
ら、加減算器814で減算される。
【0024】本実施の形態2の構成では、負荷電流IL
の瞬時値が制限回路806の設定値を越えると、瞬時に
出力電圧指令VC *を減少させるので、負荷電流IL
制限回路806の設定値内に、電圧制御ループの応答で
高速に制限することができる。
【0025】実施の形態3.次に、図5はこの発明の実
施の形態3に係るもので、図5において、図1と対応す
る部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
上記実施の形態1と異なるのは、負荷電流IL の瞬時値
によりPWM電圧指令VA *を変化させ、仮想出力イン
ピーダンスを構成している点であり、その他は実施の形
態1と同様である。
【0026】図5において、負荷電流IL の瞬時値を制
限回路806に入力し、負荷電流瞬時値が正の設定値以
上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬時値から
設定値を減じた値が制限回路806より出力される。制
限回路806の出力は、伝達関数G(S)807を介し
て、電圧制御増幅器803の出力から加減算器815で
減算され、加減算器815の出力をPWM電圧指令VA
*としている。
【0027】本実施の形態3の構成では、負荷電流IL
の瞬時値が制限回路806の設定値を越えると、瞬時に
PWM電圧電圧指令VA *を減少させるので、負荷電流
Lを制限回路806の設定値内に、PWM変調回路8
04の応答で瞬時に制限することができる。
【0028】実施の形態4.次に、図6はこの発明の実
施の形態4に係るもので、図6において、図1と対応す
る部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
上記実施の形態1と異なるのは、インバータ電流IA
平均値により、出力電圧振幅指令を変化させ、仮想出力
インピーダンスを構成している点であり、その他は実施
の形態1と同様である。
【0029】図6において、インバータ電流IA は、検
出器6bにより検出され、平均値検出回路805により
インバータ電流平均値が検出される。制限回路806
は、最大インバータ電流が設定されてあり、平均値検出
回路805の出力であるインバータ電流平均値が設定値
以下なら、制限回路806の出力は0、インバータ電流
平均値が設定値以上の場合は、インバータ電流平均値か
ら設定値を減じた値が制限回路806より出力される。
【0030】制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、振幅指令発生回路802の出力
から減算器813で減算される。この減算器813り出
力と交流正弦波基準発振回路801の出力とを乗算器8
11で乗算し、出力電圧指令VC*を得ているので、イ
ンバータ電流平均値が制限回路806の設定値以上にな
ると、出力電圧指令VC *は減少し、電圧制御ループに
より、出力電圧VC も出力電圧指令VC *に追従して減
少する。出力電圧VC が減少すれば、インバータ電流I
A も減少し、変換器は過電流から保護される。
【0031】本実施の形態4の構成では、インバータ電
流IA の平均値が制限回路806の設定値を越えると、
出力電圧振幅指令を減少させるので、インバータ電流I
A を制限回路806の設定値以上流さないよう、平均値
的に制限することができる。
【0032】実施の形態5.次に、図7はこの発明の実
施の形態5に係るもので、図7において、図6と対応す
る部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
上記実施の形態4と異なるのは、インバータ電流IA
瞬時値により出力電圧指令VC *を変化させ、仮想出力
インピーダンスを構成している点であり、その他は実施
の形態4と同様である。
【0033】図7において、インバータ電流IA の瞬時
値を制限回路806に入力し、インバータ電流瞬時値が
正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、インバ
ータ電流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806
より出力される。制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、乗算器811の出力である出力
電圧指令VC *から、加減算器814で減算される。
【0034】本実施の形態5の構成では、インバータ電
流IA の瞬時値が制限回路806の設定値を越えると、
瞬時に出力電圧指令VC *を減少させるので、インバー
タ電流IA を制限回路806の設定値内に、電圧制御ル
ープの応答で高速に制限することができる。
【0035】実施の形態6.次に、図8はこの発明の実
施の形態6に係るもので、図8において、図6と対応す
る部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
上記実施の形態4と異なるのは、インバータ電流IA
瞬時値によりPWM電圧指令VA *を変化させ、仮想出
力インピーダンスを構成している点であり、その他は実
施の形態4と同様である。
【0036】図8において、インバータ電流IA の瞬時
値を制限回路806に入力し、インバータ電流瞬時値が
正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、インバ
ータ電流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806
より出力される。制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、電圧制御増幅器803の出力か
ら加減算器815で減算され、加減算器815の出力を
PWM電圧指令VA *としている。
【0037】本実施の形態6の構成では、インバータ電
流IA の瞬時値が制限回路806の設定値を越えると、
瞬時にPWM電圧指令VA *を減少させるので、インバ
ータ電流IA を制限回路806の設定値内に、PWM変
調回路804の応答で瞬時に制限することができる。
【0038】実施の形態7.次に、図9はこの発明の実
施の形態7に係るもので、図9において、図1または図
5と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態1が負荷電流IL のみを制限
し、上記実施の形態4がインバータ電流IAのみを制限
しているのに対し、本実施の形態7では、負荷電流IL
の平均値により出力電圧振幅指令を変化させる信号と、
インバータ電流IA の平均値により出力電圧振幅指令を
変化させる信号とを、最大値選択回路809により選択
し、仮想出力インピーダンスを構成している点であり、
その他は実施の形態1または実施の形態4と同様であ
る。
【0039】図9において、負荷電流IL は、検出器6
aにより検出され、平均値検出回路805aにより負荷
電流平均値が検出される。制限回路806aは、最大負
荷電流が設定されてあり、平均値検出回路805aの出
力である負荷電流平均値が設定値以下ならば、制限回路
806aの出力は0、負荷電流平均値が設定値以上の場
合は、負荷電流平均値から設定値を減じた値が制限回路
806aより出力される。
【0040】制限回路806aの出力は、伝達関数G
(S)807aを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。一方、インバータ電流IA は、検出器6bにより
検出され、平均値検出回路805bによりインバータ電
流平均値が検出される。制限回路806bは、最大イン
バータ電流が設定されてあり、平均値検出回路805b
の出力であるインバータ電流平均値が設定値以下なら
ば、制限回路806bの出力は0、インバータ電流平均
値が設定値以上の場合は、インバータ電流平均値から設
定値を減じた値が制限回路806bより出力される。
【0041】制限回路806bの出力は、伝達関数G
(S)807bを介して、最大値選択回路809に入力
される。最大値選択回路809は、絶対値の大きい信号
を選択し出力する。最大値選択回路809の出力は、振
幅指令発生回路802の出力から減算器813で減算さ
れる。
【0042】この加減算器813の出力と交流正弦波基
準発振回路801の出力とを乗算器811で乗算し、出
力電圧指令VC *を得ているので、負荷電流IL の平均
値が制限回路806aの設定値以上になるか、または、
インバータ電流IA の平均値が制限回路806bの設定
値以上になると、出力電圧指令VC *は減少し、電圧制
御ループにより、出力電圧VC も出力電圧指令VC *に
追従して減少する。出力電圧VC が減少すれば、負荷電
流IL またはインバータ電流IA も減少し、変換器と出
力配線は過電流から保護される。
【0043】本実施の形態7の構成では、負荷電流IL
の平均値が制限回路806aの設定値を越えるか、また
は、インバータ電流IA の平均値が制限回路806bの
設定値を越えると、出力電圧振幅指令を減少させるの
で、負荷電流IL 、インバータ電流IA を、それぞれ制
限回路806a,806bの設定値以上流さないよう、
平均値的に制限することができる。
【0044】また、制限回路806aの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路806bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流IL は出力配線の保
護レベル内の電流に、インバータ電流IA は変換器の保
護レベル内の電流に、それぞれ最適に制限することがで
きる。
【0045】ところで、上記実施の形態7では、負荷電
流IL により仮想出力インピーダンスを作成する制限回
路806a、伝達関数G(S)807aと、インバータ
電流IAにより仮想出力インピーダンスを作成する制限
回路806b、伝達関数G(S)807bを、それぞれ
別に設けているが、最大電流設定値と仮想出力インピー
ダンス特性が同一の場合は、まず、負荷電流IL 、イン
バータ電流IA の平均値を最大値選択回路に入力し、最
大値選択回路809の出力が、制限回路を介して伝達関
数G(S)に入力されるように、すなわち、負荷電流I
L 、インバータ電流IA に対して制限回路と伝達関数G
(S)を共通に設けてもよい。
【0046】実施の形態8.次に、図10はこの発明の
実施の形態8に係るもので、図10において、図9と対
応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略す
る。上記実施の形態7と異なるのは、負荷電流IL の瞬
時値により出力電圧指令VC *を変化さる信号と、イン
バータ電流IA の瞬時値により出力電圧指令VC *を変
化させる信号を、最大値選択回路により選択し、仮想出
力インピーダンスを構成している点であり、その他は実
施の形態7と同様である。
【0047】図10において、負荷電流IL の瞬時値を
制限回路806aに入力し、負荷電流瞬時値が正の設定
値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬時値
から、設定値を減じた値が制限回路806aより出力さ
れる。制限回路806aの出力は、伝達関数G(S)8
07aを介して最大値選択回路809に入力される。一
方、インバータ電流IA の瞬時値を制限回路806bに
入力し、インバータ電流瞬時値が正の設定値以上または
負の設定値以下の場合は、インバータ電流瞬時値から設
定値を減じた値が制限回路806bより出力される。
【0048】制限回路806bの出力は、伝達関数G
(S)807bを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。最大値選択回路809は、絶対値の大きい信号を
選択し、極性を忠実に復元して出力する。最大値選択回
路809の出力は、乗算器811の出力である出力電圧
指令VC *から、加減算器814で減算される。
【0049】本実施の形態8の構成では、負荷電流IL
の瞬時値が制限回路806aの設定値を越えるか、イン
バータ電流IA の瞬時値が制限回路806bの設定値を
越えると、瞬時に出力電圧指令VC *を減少させるの
で、負荷電流IL 、インバータ電流IA を、それぞれ制
限回路806a,806bの設定値内に、電圧制御ルー
プの応答で高速に制限することができる。
【0050】実施の形態9.次に、図11はこの発明の
実施の形態9に係るもので、図11において、図9と対
応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略す
る。上記実施の形態7と異なるのは、負荷電流IL の瞬
時値によりPWM電圧指令VA *を変化させる信号と、
インバータ電流IA の瞬時値によりPWM電圧指令VA
*を変化させる信号を、最大値選択回路により選択し、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態7と同様である。
【0051】図11において、負荷電流IL の瞬時値を
制限回路806aに入力し、負荷電流瞬時値が正の設定
値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬時値
から設定値を減じた値が制限回路806aより出力され
る。制限回路806aの出力は、伝達関数G(S)80
7aを介して最大値選択回路809に入力される。一
方、インバータ電流IA の瞬時値は制限回路806bに
入力し、インバータ電流瞬時値が正の設定値以上または
負の設定値以下の場合は、インバータ電流瞬時値から、
設定値を減じた値が制限回路806bより出力される。
【0052】制限回路806bの出力は、伝達関数G
(S)807bを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。最大値選択回路809は、絶対値の大きい信号を
選択し、極性を忠実に復元して出力する。最大値選択回
路809の出力は、電圧制御増幅器803の出力から加
減算器815で減算され、加減算器815の出力をPW
M電圧指令VA *としている。
【0053】本実施の形態9の構成では、負荷電流IL
の瞬時値が制限回路806aの設定値を越えるか、イン
バータ電流IA の瞬時値が制限回路806bの設定値を
越えると、瞬時にPWM電圧指令VA *を減少させるの
で、負荷電流IL 、インバータ電流IA を、それぞれ制
限回路806a,806bの設定値内に、PWM変調回
路804の応答で瞬時に制限することができる。
【0054】ところで、上記実施の形態1ないし9では
単相インバータの場合について説明したが、各相毎にあ
るいは少なくとも2相に同様の制御回路を用いれば、図
2(b)に示すようなダイオードD5 〜D10を逆並列接
続したトランジスタS5 〜S10を有する3相インバータ
にも適用できる。
【0055】さらに、上記実施の形態8と9では、負荷
電流IL により仮想出力インピーダンスを作成する制限
回路806a、伝達関数G(S)807aと、インバー
タ電流IA により仮想出力インピーダンスを作成する制
限回路806b、伝達関数G(S)807bを、それぞ
れ別に設けているが、最大値電流設定値と仮想出力イン
ピーダンス特性が同一の場合は、まず、負荷電流IL
インバータ電流IA の瞬時値を最大値選択回路に入力
し、最大値選択回路の出力が、制限回路を介して伝達関
数G(S)に入力されるように、すなわち、負荷電流I
L 、インバータ電流IA に対して制限回路と伝達関数G
(S)を共通に設けても良い。
【0056】実施の形態10.次に、この発明の実施の
形態10について説明する。多相交流回路の中でも、例
えば3相3線式の場合は、3相の電流値の和が0になる
という条件がある。従って、ある1相の電流を設定値内
に制限すると、他相の電流値が上記条件を満足するよう
変化する「干渉性」があり、3相を個別に制御すること
が困難となる。
【0057】図12はこの発明の実施の形態10に係る
もので、図12において、図3と対応する部分には同一
符号を付し、その詳細説明は省略する。上記実施の形態
2と異なるのは、各相毎に制御回路を設け、さらに電流
補正回路を追加し、非干渉化制御を行っている点であ
る。
【0058】図12において、インバータ主回路1は、
図2(b)に示す3相構成を備えており、この中、添え
字uの番号はU相のインバータの構成要素、添え字vの
番号はV相のインバータの構成要素、添え字wの番号は
W相のインバータの構成要素を示す。負荷電流IL の各
相の瞬時値を制限回路806に入力し、負荷電流瞬時値
が正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷
電流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806より
各相毎に出力される。
【0059】制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して電流補正回路808に入力され
る。電流補正回路808は、入力された3相信号の和を
0にするよう補正した信号を出力し、この信号は、乗算
器811u,811v,811wの出力である出力電圧
指令VCU*,VCV*,VCW*から、加減算器814u,
814v,814wで各相毎に減算される。
【0060】次に、電流補正回路808の詳細動作を説
明する。負荷電流検出値をILU,ILV,ILW、制限回路
806の設定値を±K、制限回路806の出力をI
LMU ,ILMV ,ILMW 、電流補正回路808の出力をI
JU,IJV,IJWとする。例えば、U相のみ過電流になっ
た場合、制限回路806の出力は、 ILMU=ILU−K (1) ILMV=0 (2) ILMW=0 (3) となる。
【0061】このとき、電流補正回路808の出力は、 IJU=ILMU (4) IJV=−ILMU/2 (5) IJW=−ILMU/2 (6) となり、3相信号の和を0にするよう補正し出力する。
【0062】また、2相例えばU,V相が過電流になっ
た場合、制限回路806の出力は、 ILMU=ILU−K (7) ILMV=ILV−K (8) ILMW=0 (9) となる。
【0063】このとき、電流補正回路808の出力は、 IJU=ILMU (10) IJV=ILMV (11) IJW=−(ILMU+ILMV) (12) となり、3相信号の和を0にするよう補正し出力する。
すなわち、電流補正回路808により、3相3線式に適
した3相信号の和が0である信号に変換される。
【0064】本実施の形態10の構成では、負荷電流I
L の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値を
越えると、瞬時に出力電圧指令を3相信号の和が0とな
る補正信号により、減少させるので、負荷電流IL を制
限回路806の設定値内に、電圧制御ループの応答で、
干渉なしにかつ高速に制限することができる。
【0065】実施の形態11.次に、図13はこの発明
の実施の形態11に係るもので、図13において、図1
2と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態10と異なるのは、負荷電流
L の瞬時値によりPWM電圧指令を変化させ、仮想出
力インピーダンスを構成している点であり、その他は実
施の形態10と同様である。
【0066】図13において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806に入力し、出力電流瞬時値が正の
設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬
時値から設定値を減じた値が制限回路806より各相毎
に出力される。制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、電流補正回路808に入力され
る。
【0067】電流補正回路808は、入力された3相信
号の和を0にするよう補正した信号を出力し、この信号
は、電圧制御増幅器803u,803v,803wの出
力から加減算器815u,815v,815wで減算さ
れ、加減算器815u,815v,815wの出力をP
WM電圧指令VAU*,VAV*,VAW*としている。
【0068】本実施の形態11の構成では、負荷電流I
L の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値を
越えると、瞬時にPWM電圧指令を3相信号の和が0と
なる補正信号により、減少させるので、負荷電流IL
制限回路806の設定値内に、PWM変調回路804の
応答で、干渉なしにかつ瞬時に制限することができる。
【0069】実施の形態12.次に、図14はこの発明
の実施の形態12に係るもので、図14において、図1
2と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態10と異なるのは、インバー
タ電流IA の瞬時値により出力電圧指令を変化させ、仮
想出力インピーダンスを構成している点であり、その他
は実施の形態10と同様である。
【0070】図14において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806に入力し、出力電流瞬時値が正の
設定値以上または負の設定値以下の場合は、出力電流瞬
時値から設定値を減じた値が制限回路806より各相毎
に出力される。制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、電流補正回路808に入力され
る。
【0071】電流補正回路808は、入力された3相信
号の和を0にするよう補正した信号を出力し、この信号
は、乗算器811u,811v,811wの出力である
出力電圧指令VCU*,VCV*,VCW*から、加減算器8
14u,814v,814wで各相毎に減算される。
【0072】本実施の形態12の構成では、インバータ
電流IA の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設
定値を越えると、瞬時に出力電圧指令を3相信号の和が
0となる補正信号により、減少させるので、負荷電流I
L を制限回路806の設定値内に、電圧制御ループの応
答で、干渉なしにかつ高速に制限することができる。
【0073】実施の形態13.次に、図15はこの発明
の実施の形態13に係るもので、図15において、図1
4と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態12と異なるのは、インバー
タ電流IA の瞬時値によりPWM電圧指令を変化させ、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態12と同様である。
【0074】図15において、インバータ電流IA の各
相の瞬時値を制限回路806に入力し、インバータ電流
瞬時値が正の設定値以上または負の設定値以下の場合
は、インバータ電流瞬時値から設定値を減じた値が制限
回路806より各相毎に出力される。制限回路806の
出力は、伝達関数G(S)807を介して、電流補正回
路808に入力される。
【0075】電流補正回路808は、入力された3相信
号の和を0にするように補正した信号を出力し、この信
号は、電圧制御増幅器803u,803v,803wの
出力から加減算器815u,815v,815wで減算
され、加減算器815u,815v,815wの出力を
PWM電圧指令VAU*,VAV*,VAW*としている。
【0076】本実施の形態13の構成では、インバータ
電流IA の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設
定値を越えると、瞬時にPWM電圧指令を3相信号の和
が0となる補正信号により、減少させるので、インバー
タ電流IA を制限回路806の設定値内に、PWM変調
回路804の応答で、干渉なしに且つ瞬時に制限するこ
とができる。
【0077】実施の形態14.次に、図16はこの発明
の実施の形態14に係るもので、図16において、図1
2または図14と対応する部分には同一符号を付し、そ
の詳細説明は省略する。上記実施の形態10が負荷電流
L のみを制限し、上記実施の形態12がインバータ電
流IA のみを制限しているのに対し、本実施の形態で
は、負荷電流ILにより出力電圧指令を変化させる信号
と、インバータ電流IA により出力電圧指令を変化させ
る信号とを、最大値選択回路809により選択し、仮想
出力インピーダンスを構成している点であり、その他は
実施の形態10または実施の形態12と同様である。
【0078】図16において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806aに入力し、出力電流瞬時値が正
の設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流
瞬時値から、設定値を減じた値が制限回路806aより
出力される。制限回路806aの出力は、伝達関数G
(S)807aを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。
【0079】一方、インバータ電流IA の各相の瞬時値
を制限回路806bに入力し、インバータ電流瞬時値が
正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、インバ
ータ電流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806
bより出力される。制限回路806bの出力は、伝達関
数G(S)807bを介して最大値選択回路809に入
力される。
【0080】最大値選択回路809は、各相毎に絶対値
の大きい信号を選択し、極性を忠実に復元して出力す
る。最大値選択回路809の出力は、電流補正回路80
8に入力され、3相信号の和が0になるように補正さ
れ、乗算器811u,811v,811wの出力である
出力電圧指令VCU*,VCV*,VCW*から、加減算器8
14u,814v,814wで各相毎に減算される。
【0081】本実施の形態14の構成では、負荷電流I
L の各相瞬時値のいずれかが制限回路806aの設定値
を越えるか、インバータ電流IA の各相瞬時値のいずれ
かが制限回路806bの設定値を越えると、瞬時に出力
電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により、出
力電圧指令を減少させるので、負荷電流IL 、インバー
タ電流IA を、それぞれ制限回路806a,806bの
設定値内に、電圧制御ループの応答で、干渉なしにかつ
高速に制限することができる。
【0082】実施の形態15.次に、図17はこの発明
の実施の形態15に係るもので、図17において、図1
6と対応する部分は同一符号を付し、その詳細説明は省
略する。上記実施の形態14と異なるのは、負荷電流I
L の瞬時値によりPWM電圧指令を変化させる信号と、
インバータ電流IA の瞬時値によりPWM電圧指令を変
化させる信号を、最大値選択回路809により選択し、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態14と同様である。
【0083】図17において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806aに入力し、負荷電流瞬時値が正
の設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流
瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806aより出
力される。制限回路806aの出力は、伝達関数G
(S)807aを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。
【0084】一方、インバータ電流IA の各相の瞬時値
を制限回路806bに入力し、インバータ電流瞬時値が
正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、インバ
ータ電流瞬時値から、設定値を減じた値が制限回路80
6bより出力される。制限回路806bの出力は、伝達
関数G(S)807bを介して最大値選択回路809に
入力される。
【0085】最大値選択回路809は、各相毎に絶対値
の大きい信号を選択し、極性を忠実に復元して出力す
る。最大値選択回路809の出力は、電流補正回路80
8に入力され、3相信号の和が0になるよう補正され、
電圧制御増幅器803u,803v,803wの出力か
ら加減算器815u,815v,815wで減算され、
加減算器815u,815v,815wの出力をPWM
電圧指令VAU*,VAV*,VAW*としている。
【0086】本実施の形態15の構成では、負荷電流I
L の各相瞬時値のいずれかが制限回路806aの設定値
を越えるか、インバータ電流IA の各相瞬時値のいずれ
かが制限回路806bの設定値を越えると、瞬時にPW
M電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により、
減少させるので、負荷電流IL 、インバータ電流I
Aを、それぞれ制限回路806a,806bの設定値内
に、PWM変調回路804の応答で、干渉なしにかつ瞬
時に制限することができる。
【0087】ところで、上記実施の形態14と15で
は、負荷電流IL により仮想出力インピーダンスを作成
する制限回路806a、伝達関数G(S)807a、イ
ンバータ電流IA により仮想出力インピーダンスを作成
する制限回路806b、伝達関数G(S)807bを、
それぞれ別に設けているが、最大電流設定値と仮想出力
インピーダンス特性が同一の場合は、まず、負荷電流I
L 、インバータ電流IAの瞬時値を最大値選択回路に入
力し、最大値選択回路の出力が、制限回路を介して伝達
関数G(S)に入力されるように、すなわち、負荷電流
L 、インバータ電流IA に対して制限回路と伝達関数
G(S)を共通に設けても良い。
【0088】実施の形態16.図18にこの発明の実施
の形態16を示す。図において、1はインバータの主回
路であり、例えば図2(a)に示すような単相のフルブ
リッジ・インバータを1〜2KHz程度以上の三角波キ
ャリアでPWM変調するものなどがその例である。2と
3はフィルタ用リアクトルとコンデンサ、4は直流電
源、5は負荷、7はインバータ主回路1用のドライブ回
路、6bはインバータ電流IA の検出器、6cは出力電
圧VCを検出する電圧検出器である。
【0089】また、図において、800番台の番号は制
御回路の構成要素であることを示す。801は交流正弦
波基準発振回路、802は振幅指令発生回路、803は
電圧制御増幅器、804はPWM変調回路、822は図
3に示す伝達関数G(S)807の特性と同様な特性を
有する伝達関数Z(S)、811は乗算器、812,8
25は加減算器である。
【0090】次に、上記実施の形態16の動作を図18
を参照しながら説明する。振幅指令発生回路802の出
力と交流正弦波基準発振回路801の出力とを乗算器8
11で乗算し、出力電圧指令VC *を得て、この出力電
圧指令VC *と電圧検出器6cで検出した出力電圧VC
が一致するように、電圧制御増幅器803とPWM変調
回路804とがインバータ主回路1のスイッチングを制
御し、電圧制御ループを構成している。
【0091】インバータ電流IA は、検出器6bにより
検出し、伝達関数Z(S)822を介して、電圧制御増
幅器803の出力から加減算器825で減算され、加減
算器825の出力をPWM電圧指令VA *としている。
【0092】例えば、伝達関数Z(S)822が比例回
路の場合は、インバータ電流IA によりPWM電圧指令
A *が減少するので、仮想的な抵抗がリアクトル2に
直列に接続されたことになる。
【0093】このとき、この制御系のオープンループの
伝達関数H(S)は、 H(S)={1/(LCS2+RCS+1)}×VC(S) (13) となる。ただし、VC(S)は電圧制御増幅器803の
伝達関数である。
【0094】従って、LCフィルタの伝達関数F(S)
は、見かけ上、 F(S)=1/(LCS2+RCS+1) (14) となり、ダンピング係数ζは、 ζ=(R/2)×√(C/L) (15) となる。
【0095】式(15)より、インバータ電流IA によるP
WM電圧指令VA *の減少を行わない場合は、R=0で
あるから、ζ=0となり、共振的で制御しずらいが、イ
ンバータ電流IA によるPWM電圧指令VA *の減少を
行うと、任意のRを実現できるので、ζ=0.7以上と
なる比例係数Rを選択し、電圧制御増幅器803から見
たLCフィルタのダンピングを改善することができる。
従って、電圧制御増幅器803の設計の際に、LCフィ
ルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要なくなる。
【0096】伝達関数Z(S)822は、LCフィルタ
の見かけ上のダンピングを改善できるものなら、どのよ
うな関数でもよい。また、非線形要素を含む回路でも、
LCフィルタの見かけ上のダンピングを改善できるもの
なら、何ら問題ない。
【0097】実施の形態17.次に、図19はこの発明
の実施の形態17に係るもので、図19において、図1
8と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態16と異なるのは、LCフィ
ルタ共振周波数帯のみ通過させるバンドパスフィルタ8
21を追加した点であり、その他は実施の形態16と同
様である。
【0098】図19において、インバータ電流IA は、
検出器6bにより検出し、LCフィルタ共振周波数帯の
み通過させるバンドパスフィルタ821を通して、伝達
関数Z(S)822に入力し、伝達関数Z(S)822
の出力を電圧制御増幅器803の出力から加減算器82
5で減算さし、加減算器825の出力をPWM電圧指令
A *としている。
【0099】伝達関数Z(S)822は、上記実施の形
態16と同様に、LCフィルタの電圧制御増幅器803
からみたダンピングを、改善する回路になっている。バ
ンドパスフィルタ821は、LCフィルタ共振周波数帯
の成分はそのまま通過させるので、ダンピングの改善動
作に関しては何も変わらない。
【0100】一方、インバータ主回路1が負荷5に電力
を供給するような周波数帯域例えば50または60Hz
の様な商用周波数では、伝達関数Z(S)822に入力
される信号が、バンドパスフィルタ821により除去さ
れているので、伝達関数Z(S)の出力は0となる。
【0101】本実施の形態17の構成では、電圧制御増
幅器803から見たLCフィルタが、LCフィルタの共
振周波数帯域のみ仮想的なインピーダンスがリアクトル
2に直列に接続されて、ダンピングが改善し、負荷5に
電力を供給するような周波数帯域では、低インピーダン
スな特性を持つフィルタのように動作するので、負荷急
変時にも電圧制御増幅器803は実際の出力インピーダ
ンスによる電圧降下のみを補償すればよい。従って、電
圧制御増幅器803の設計の際に、LCフィルタの共振
に対する特別複雑な考慮は必要なくなり、さらに、電力
を供給するような周波数帯域での出力電圧過渡特性が改
善される。
【0102】実施の形態18.次に、図20はこの発明
の実施の形態18に係るもので、図20において、図1
9と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態17と異なるのは、平均値検
出回路805、制限回路806、伝達関数G(S)80
7、加減算器813を追加した点であり、その他は実施
の形態17と同様である。
【0103】図20において、乗算器811の出力であ
る出力電圧指令VC *と電圧検出器6cで検出した出力
電圧VC が一致するように、電圧制御増幅器803とP
WM変調回路804とがインバータ主回路1のスイッチ
ングを制御し、電圧制御ループを構成している。負荷電
流IL は、検出器6aにより検出され、平均値検出回路
805により負荷電流平均値が検出される。
【0104】制限回路806は、最大負荷電流が設定さ
れてあり、平均値検出回路805の出力がある負荷電流
平均値が設定値以下ならば、制限回路806の出力は
0、負荷電流平均値が設定値以上の場合は、負荷電流平
均値から設定値を減じた値が制限回路806より出力さ
れる。制限回路806の出力は、伝達関数G(S)80
7を介して、振幅指令発生回路802の出力から加減算
器813で減算される。
【0105】この加減算器813の出力と交流正弦波基
準発振回路801の出力とを乗算器811で乗算し、出
力電圧指令VC *を得ているので、出力電流平均値が制
限回路806の設定値以上になると、出力電圧指令VC
*は減少し、電圧制御ループにより、出力電圧VC も出
力電圧出力VC *に追従して減少する。出力電圧VC
減少すれば、負荷電流IL も減少し、出力配線は過電流
から保護される。
【0106】すなわち、伝達関数G(S)807は、イ
ンバータを出力側からみたときに、設定値以上の負荷電
流IL が流れた場合のみ、仮想的な出力インピーダンス
となり、出力電圧VC を減少させるよう動作する。
【0107】従って、もし、伝達関数G(S)807の
絶対値|G(S)|が∞ならば、負荷短絡などで負荷電
流IL が設定値を越えると、平均値回路の応答で∞の出
力インピーダンスが現れ、負荷電流IL が設定値以下に
なるまで、出力電圧VC が減少する。実際には、|G
(S)|は有限であるので、負荷電流IL は、設定値を
若干越えた値となるが、|G(S)|を十分に大きくす
ることで、実用上は問題ない。
【0108】伝達関数G(S)807は、適当なインピ
ーダンス値を持っていれば、どのような関数でもよい。
例えば、この回路が比例回路であれば抵抗として、微分
回路であればリアクトルとして、積分回路であればコン
デンサとして、比例、積分、微分の組み合わせ回路であ
れば抵抗、コンデンサ、リアクトルの組み合わせた回路
として動作する。また、非線形要素を含む回路でも、負
荷電流IL を制限するための適当なインピーダンスさえ
持っていれば何ら問題ない。
【0109】本実施の形態18の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の平均値が制限回路806の設定値を越えると、出力
電圧振幅指令を減少させるので、負荷電流IL を制限回
路806の設定値以上流さないよう、平均値的に制限す
ることができる。
【0110】実施の形態19.次に、図21はこの発明
の実施の形態19に係るもので、図21において、図2
0と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態18と異なるのは、負荷電流
L の瞬時値により出力電圧指令VC *を変化させ、仮
想出力インピーダンスを構成している点であり、その他
は実施の形態18と同様である。
【0111】図21において、負荷電流IL の瞬時値を
制限回路806に入力し、出力電流瞬時値が正の設定値
以上または負の設定値以下の場合は、出力電流瞬時値か
ら設定値を減じた値が制限回路806より出力される。
制限回路806の出力は、伝達関数G(S)807を介
して、乗算器811の出力である出力電圧指令VC *か
ら、加減算器814で減算される。
【0112】本実施の形態19の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の瞬時値が制限回路806の設定値を越えると、瞬時
に出力電圧指令VC *を減少させるので、負荷電流IL
を制限回路806の設定値内に、電圧制御ループの応答
で高速に制限することができる。
【0113】実施の形態20.次に、図22はこの発明
の実施の形態20に係るもので、図22において、図2
0と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態18と異なるのは、負荷電流
L の瞬時値によりPWM電圧指令VA *を変化させ、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態18と同様である。
【0114】図22において、負荷電流IL の瞬時値を
制限回路806に入力し、負荷電流瞬時値が正の設定値
以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬時値か
ら設定値を減じた値が制限回路806より出力される。
制限回路806の出力は、伝達関数G(S)807を介
して、電圧制御増幅器803の出力から加減算器815
で減算され、加減算器815の出力をPWM電圧指令V
A *としている。
【0115】本実施の形態20の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の瞬時値が制限回路806の設定値を越えると、瞬時
にPWM電圧指令VA *を減少させるので、負荷電流I
L を制限回路806の設定値内に、PWM変調回路80
4の応答で瞬時に制限することができる。
【0116】実施の形態21.次に、図23はこの発明
の実施の形態22に係るもので、図23において、図2
0と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態18と異なるのは、インバー
タ電流IA の平均値により、出力電圧振幅指令を変化さ
せ、仮想出力インピーダンスを構成している点であり、
その他は実施の形態18と同様である。
【0117】図23において、インバータ電流IA は、
検出器6bにより検出され、平均値検出回路805によ
りインバータ電流平均値が検出される。制限回路806
は、最大インバータ電流が設定されてあり、平均値検出
回路805の出力であるインバータ電流平均値が設定値
以下とならば、制限回路806の出力は0、インバータ
電流平均値が設定値以上の場合は、インバータ電流平均
値から設定値を減じた値が制限回路806より出力され
る。
【0118】制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、振幅指令発生回路802の出力
から加減算器813で減算される。この加減算器813
の出力と交流正弦波基準発振回路801の出力とを乗算
器811で乗算し、出力電圧指令VC *を得ているの
で、インバータ電流平均値が制限回路806の設定値以
上になると、出力電圧指令VC *は減少し、電圧制御ル
ープにより、出力電圧VC も出力電圧指令VC *に追従
して減少する。出力電圧VC が減少すれば、インバータ
電流IA も減少し、変換器は過電流から保護される。
【0119】本実施の形態21の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、インバータ
電流IA の平均値が制限回路806の設定値を越える
と、出力電圧振幅指令を減少させるので、インバータ電
流IA を制限回路806の設定値以上流さないように、
平均値的に制限することができる。
【0120】実施の形態22.次に、図24はこの発明
の実施の形態22に係るもので、図24において、図2
3と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態21と異なるのは、インバー
タ電流IA の瞬時値により出力電圧指令VC *を変化さ
せ、仮想出力インピーダンスを構成している点であり、
その他は実施の形態21と同様である。
【0121】図24において、インバータ電流IA の瞬
時値を制限回路806に入力し、インバータ電流瞬時値
が正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、イン
バータ電流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路80
6より出力される。制限回路806の出力は、伝達関数
G(S)807を介して、乗算器811の出力である出
力電圧指令VC *から、加減算器814で減算される。
【0122】本実施の形態22の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、インバータ
電流IA の瞬時値が制限回路806の設定値を越える
と、瞬時に出力電圧指令VC *を減少させるので、イン
バータ電流IA を制限回路806の設定値内に、電圧制
御ループの応答で高速に制限することができる。
【0123】実施の形態23.次に、図25はこの発明
の実施の形態23に係るもので、図25において、図2
3と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態21と異なるのは、インバー
タ電流IA の瞬時値によりPWM電圧指令VA*を変化
させ、仮想出力インピーダンスを構成している点であ
り、その他は実施の形態21と同様である。
【0124】図25において、インバータ電流IA の瞬
時値を制限回路806に入力し、インバータ電流瞬時値
が正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、イン
バータ電流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路80
6より出力される。制限回路806の出力は、伝達関数
G(S)807を介して、電圧制御増幅器803の出力
から加減算器815で減算され、加減算器815の出力
をPWM電圧指令VA*としている。
【0125】本実施の形態23の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、インバータ
電流IA の瞬時値が制限回路806の設定値を越える
と、瞬時にPWM電圧指令VA *を減少させるので、イ
ンバータ電流IA を制限回路806の設定値内に、PW
M変調回路804の応答で瞬時に制限することができ
る。
【0126】実施の形態24.次に、図26はこの発明
の実施の形態24に係るもので、図26において、図2
0または23と対応する部分には同一符号を付し、その
詳細説明は省略する。上記実施の形態18が負荷電流I
L のみを制限し、上記実施の形態21がインバータ電流
A のみを制限しているのに対し、本実施の形態では、
負荷電流IL の平均値により出力電圧振幅指令を変化さ
せる信号と、インバータ電流IA の平均値により出力電
圧振幅指令を変化させる信号とを、最大値選択回路80
9により選択し、仮想出力インピーダンスを構成してい
る点であり、その他は実施の形態18または実施の形態
21と同様である。
【0127】図26において、負荷電流IL は、検出器
6aにより検出され、平均値検出回路805aにより負
荷電流平均値が検出される。制限回路806aは、最大
負荷電流が設定されてあり、平均値検出回路805aの
出力である負荷電流平均値が設定値以下ならば、制限回
路806aの出力は0、負荷電流平均値が設定値以上の
場合は、負荷電流平均値から設定値を減じた値が制限回
路806aより出力される。
【0128】制限回路806aの出力は、伝達関数G
(S)807aを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。一方、インバータ電流IA は、検出器6bにより
検出され、平均値検出回路805bによりインバータ電
流平均値が検出される。制限回路806bは、最大イン
バータ電流が設定されてあり、平均値検出回路805b
の出力であるインバータ電流平均値が設定値以下なら
ば、制限回路806bの出力は0、インバータ電流平均
値が設定値以上の場合は、インバータ電流平均値から設
定値を減じた値が制限回路806bより出力される。制
限回路806bの出力は、伝達関数G(S)807bを
介して、最大値選択回路809に入力される。
【0129】最大値選択回路809は、絶対値の大きい
信号を選択し出力する。最大値選択回路809の出力
は、振幅指令発生回路802の出力から加減算器813
で減算される。この加減算器813の出力と交流正弦波
基準回路801の出力とを乗算器811で乗算し、出力
電圧指令VC *を得ているので、負荷電流IL の平均値
が制限回路806aの設定値以上になるか、または、イ
ンバータ電流IA の平均値が制限回路806bの設定値
以上になると、出力電圧指令VC *は減少し、電圧制御
ループにより、出力電圧VC も出力電圧指令VC *に追
従して減少する。出力電圧VC が減少すれば、負荷電流
L またはインバータ電流IA も減少し、変換器と出力
配線は過電流から保護される。
【0130】本実施の形態24の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の平均値が制限回路806aの設定値を越えるか、ま
たは、インバータ電流IA の平均値が制限回路806b
の設定値を越えると、出力電圧振幅指令を減少させるの
で、負荷電流IL 、インバータ電流IA を、それぞれ制
限回路806a,806bの設定値以上流さないよう、
平均値的に制限することができる。
【0131】また、制限回路806aの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路806bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流IL は出力配線の保
護レベル内の電流に、インバータ電流IA は変換器の保
護レベル内の電流に、それぞれ最適に制限することがで
きる。
【0132】ところで、上記実施の形態24では、負荷
電流IL により仮想出力インピーダンスを作成する制限
回路806a、伝達関数G(S)807aと、インバー
タ電流IA により仮想出力インピーダンスを作成する制
限回路806b、伝達関数G(S)807bを、それぞ
れ別に設けているが、最大電流設定値と仮想出力インピ
ーダンス特性が同一の場合は、まず 、負荷電流IL 、イ
ンバータ電流IA の平均値を最大値選択回路に入力し、
最大値選択回路の出力が、制限回路を介して伝達関数G
(S)に入力されるように、すなわち、負荷電流IL
インバータ電流IA に対して制限回路と伝達関数G
(S)を共通に設けても良い。
【0133】実施の形態25.次に、図27はこの発明
の実施の形態25に係るもので、図27において、図2
6と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態24と異なるのは、負荷電流
L の瞬時値により出力電圧指令VC *を変化させる信
号と、インバータ電流IA の瞬時値により出力電圧指令
C *を変化させる信号を、最大値選択回路809によ
り選択し、仮想出力インピーダンスを構成している点で
あり、その他は実施の形態24と同様である。
【0134】図27において、負荷電流IL の瞬時値を
制限回路806aに入力し、負荷電流瞬時値が正の設定
値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬時値
から、設定値を減じた値が制限回路806aより出力さ
れる。制限回路806aの出力は、伝達関数G(S)8
07aを介して最大値選択回路809に入力される。一
方、インバータ電流IA の瞬時値を制限回路806bに
入力し、インバータ電流瞬時値が正の設定値以上または
負の設定値以下の場合は、インバータ電流瞬時値から設
定値を減じた値が制限回路806bより出力される。
【0135】制限回路806bの出力は、伝達関数G
(S)807bを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。最大値選択回路809は、絶対値の大きい信号を
選択し、極性を忠実に復元して出力する。最大値選択回
路809の出力は、乗算器811の出力である出力電圧
指令VC *から、加減算器814で減算される。
【0136】本実施の形態25の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の瞬時値が制限回路806aの設定値を越えるか、イ
ンバータ電流IA の瞬時値が制限回路806bの設定値
を越えると、瞬時に出力電圧指令VC *を減少させるの
で、負荷電流IL 、インバータ電流IA を、それぞれ制
限回路806a,806bの設定値内に、電圧制御ルー
プの応答で高速に制限することができる。
【0137】実施の形態26.次に、図28はこの発明
の実施の形態26に係るもので、図28において、図2
6と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態24と異なるのは、負荷電流
L の瞬時値によりPWM電圧指令VA *を変化させる
信号と、インバータ電流IA の瞬時値によりPWM電圧
指令VA *を変化させる信号を、最大値選択回路809
により選択し、仮想出力インピーダンスを構成している
点であり、その他は実施の形態24と同様である。
【0138】図28において、負荷電流IL の瞬時値を
制限回路806aに入力し、負荷電流瞬時値が正の設定
値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬時値
から、設定値を減じた値が制限回路806aより出力さ
れる。制限回路806aの出力は、伝達関数G(S)8
07aを介して最大値選択回路809に入力される。一
方、インバータ電流IA の瞬時値を制限回路806bに
入力し、インバータ電流瞬時値が正の設定値以上または
負の設定値以下の場合は、インバータ電流瞬時値から、
設定値を減じた値が制限回路806bより出力される。
【0139】制限回路806bの出力は、伝達関数G
(S)807bを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。最大値選択回路809は、絶対値の大きい信号を
選択し、極性を忠実に復元して出力する。最大値選択回
路809の出力は、電圧制御増幅器803の出力から加
減算器815で減算され、加減算器815の出力をPW
M電圧指令VA *としている。
【0140】本実施の形態26の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
Lの瞬時値が制限回路806aの設定値を越えるか、イ
ンバータ電流IA の瞬時値が制限回路806bの設定値
を越えると、瞬時にPWM電圧指令VA *を減少させる
ので、負荷電流IL 、インバータ電流IA を、それぞれ
制限回路806a,806bの設定値内に、PWM変調
回路804の応答で瞬時に制限することができる。
【0141】ところで、上記実施の形態16ないし26
では単相インバータの場合について説明したが、各相毎
にあるいは少なくとも2相に同様の制御回路を用いれ
ば、図2(b)に示すような3相インバータにも適用で
きる。
【0142】さらに、上記実施の形態25と26では、
出力電流IL により仮想出力インピーダンスを作成する
制限回路806a、伝達関数G(S)807aと、イン
バータ電流IA により仮想出力インピーダンスを作成す
る制限回路806b、伝達関数G(S)807bを、そ
れぞれ別に設けているが、最大電流設定値と仮想出力イ
ンピーダンス特性が同一の場合は、まず、負荷電流I
L 、インバータ電流IAの瞬時値を最大値選択回路に入
力し、最大値選択回路の出力が、制限回路を介して伝達
関数G(S)に入力されるように、すなわち、出力電流
L 、インバータ電流IA に対して制限回路と伝達関数
G(S)を共通に設けても良い。
【0143】実施の形態27.次に、この発明の実施の
形態27について説明する。多相交流回路の中でも、例
えば3相3線式の場合は、3相の電流値の和が0になる
という条件がある。従って、ある1相の電流を設定値内
に制限すると、他相の電流値が上記条件を満足するよう
変化する「干渉性」があり、3相を個別に制御すること
が困難となる。
【0144】図29はこの発明の実施の形態27に係る
もので、図29において、図21と対応する部分には同
一符号を付し、その詳細説明は省略する。上記実施の形
態19と異なるのは、各相毎に制御回路を設け、さらに
電流補正回路808を追加し、非干渉化制御を行ってい
る点である。
【0145】図29において、インバータ主回路1は、
図2(b)に示す3相構成を備えており、この中、添え
字uの番号はU相のインバータの構成要素、添え字vの
番号はV相のインバータの構成要素、添え字wの番号は
W相のインバータの構成要素を示す。負荷電流ILの各
相の瞬時値を制限回路806に入力し、負荷電流瞬時値
が正の設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷
電流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806より
各相毎に出力される。
【0146】制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して電流補正回路808に入力され
る。電流補正回路808は、入力された3相信号の和を
0にするよう補正した信号を出力し、この信号は、乗算
器811u,811v,811wの出力である出力電圧
指令VCU*,VCV*,VCW*から、加減算器814u,
814v,814wで各相毎に減算される。
【0147】次に、電流補正回路808の詳細動作を説
明する。負荷電流検出値をILU,ILV,ILW、制限回路
806の設定値を±K、制限回路806の出力を
LMU,IL MV,ILMW、電流補正回路808の出力をI
JU,IJV,IJWとする。例えば、U相のみ過電流になっ
た場合、制限回路806の出力は、前述した式(1)〜(3)
となり、このとき、電流補正回路808の出力は、同様
に、式(4)〜(6)となり、3相信号の和を0にするよう補
正し出力する。
【0148】また、2相例えばU,V相が過電流になっ
た場合、制限回路806の出力は、式(7)〜(9)となり、
このとき、電流補正回路808の出力は、式(10)〜(12)
となり、3相信号の和を0にするよう補正し出力する。
すなわち、電流補正回路808により、3相3線式に適
した、3相信号の和が0である信号に変換される。
【0149】本実施の形態27の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値を
越えると、瞬時に出力電圧指令を3相信号の和が0とな
る補正信号により、減少させるので、負荷電流IL を制
限回路806の設定値内に、電圧制御ループの応答で、
干渉なしにかつ高速に制限することができる。
【0150】実施の形態28.次に、図30はこの発明
の実施の形態28に係るもので、図30において、図2
9と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態27と異なるのは、負荷電流
L の瞬時値によりPWM電圧指令を変化させ、仮想出
力インピーダンスを構成している点であり、その他は実
施の形態27と同様である。
【0151】図30において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806に入力し、負荷電流瞬時値が正の
設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬
時値から設定値を減じた値が制限回路806より各相毎
に出力される。制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、電流補正回路808に入力され
る。
【0152】電流補正回路808は、入力された3相信
号の和を0にするよう補正した信号を出力し、この信号
は、電圧制御増幅器803u,803v,803wの出
力から加減算器815u,815v,815wで減算さ
れ、加減算器815u,815v,815wの出力をP
WM電圧指令VAU*,VAV*,VAW*としている。
【0153】本実施の形態28の構成では、上記実施の
形態27と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値を
越えると、瞬時にPWM電圧指令を3相信号の和が0と
なる補正信号により、減少させるので、負荷電流IL
制限回路806の設定値内に、PWM変調回路804の
応答で、干渉なしにかつ瞬時に制限することができる。
【0154】実施の形態29.次に、図31はこの発明
の実施の形態29に係るもので、図31において、図2
9と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態27と異なるのは、インバー
タ電流IA の瞬時値により出力電圧指令を変化させ、仮
想出力インピーダンスを構成している点であり、その他
は実施の形態27と同様である。
【0155】図31において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806に入力し、負荷電流瞬時値が正の
設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流瞬
時値から設定値を減じた値が制限回路806より各相毎
に出力される。制限回路806の出力は、伝達関数G
(S)807を介して、電流補正回路808に入力され
る。
【0156】電流補正回路808は、入力された3相信
号の和を0にするよう補正した信号を出力し、この信号
は、乗算器811u,811v,811wの出力である
出力電圧指令VCU*,VCV*,VCW*から、加減算器8
14u,814v,814wで各相毎に減算される。
【0157】本実施の形態29の構成では、上記実施の
形態と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際に、L
Cフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要なくな
り、さらに、電力を供給するような周波数帯域での出力
電圧過渡特性が改善されるのに加え、インバータ電流I
A の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値を
越えると、瞬時に出力電圧指令を3相信号の和が0とな
る補正信号により、減少させるので、負荷電流IL を制
限回路806の設定値内に、電圧制御ループの応答で、
干渉なしにかつ高速に制限することができる。
【0158】実施の形態30.次に、図32はこの発明
の実施の形態30に係るもので、図32において、図3
1と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。上記実施の形態29と異なるのは、インバー
タ電流IA の瞬時値によりPWM電圧指令を変化させ、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態29と同様である。
【0159】図32において、インバータ電流IA の各
相の瞬時値を制限回路806に入力し、インバータ電流
瞬時値が正の設定値以上または負の設定値以下の場合
は、インバータ電流瞬時値から設定値を減じた値が制限
回路806より各相毎に出力される。制限回路806の
出力は、伝達関数G(S)807を介して、電流補正回
路808に入力される。
【0160】電流補正回路808は、入力された3相信
号の和を0にするように補正した信号を出力し、この信
号は、電圧制御増幅器803u,803v,803wの
出力から加減算器815u,815v,815wで減算
され、加減算器815u,815v,815wの出力を
PWM電圧指令VAU*,VAV*,VAW*としている。
【0161】本実施の形態30の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、インバータ
電流IA の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設
定値を越えると、瞬時にPWM電圧指令を3相信号の和
が0となる補正信号により、減少させるので、インバー
タ電流IA を制限回路806の設定値内に、PWM変調
回路804の応答で、干渉なしに且つ瞬時に制限するこ
とができる。
【0162】実施の形態31.次に、図33はこの発明
の実施の形態31に係るもので、図33において、図2
9または図31と対応する部分には同一符号を付し、そ
の詳細説明は省略する。上記実施の形態27が負荷電流
L のみを制限し、上記実施の形態29がインバータ電
流IA のみを制限しているのに対し、本実施の形態で
は、負荷電流ILにより出力電圧指令を変化させる信号
と、インバータ電流IA により出力電圧指令を変化させ
る信号とを、最大値選択回路809により選択し、仮想
出力インピーダンスを構成している点であり、その他は
実施の形態27または実施の形態29と同様である。
【0163】図33において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806aに入力し、負荷電流瞬時値が正
の設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流
瞬時値から、設定値を減じた値が制限回路806aより
出力される。制限回路806aの出力は、伝達関数G
(S)807aを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。一方、インバータ電流IA の各相の瞬時値を制限
回路806bに入力し、インバータ電流瞬時値が正の設
定値以上または負の設定値以下の場合は、インバータ電
流瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806bより
出力される。
【0164】制限回路806bの出力は、伝達関数G
(S)807bを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。最大値選択回路809は、各相毎に絶対値の大き
い信号を選択し、極性を忠実に復元して出力する。最大
値選択回路809の出力は、電流補正回路808に入力
され、3相信号の和が0になるように補正され、乗算器
811u,811v,811wの出力である出力電圧指
令VCU*,VCV*,VCW*から、加減算器814u,8
14v,814wで各相毎に減算される。
【0165】本実施の形態31の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
L の各相瞬時値のいずれかが制限回路806aの設定値
を越えるか、インバータ電流IA の各相瞬時値のいずれ
かが制限回路806bの設定値を越えると、瞬時に出力
電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により、出
力電圧指令を減少させるので、負荷電流IL 、インバー
タ電流IA を、それぞれ制限回路806a,806bの
設定値内に、電圧制御ループの応答で、干渉なしにかつ
高速に制限することができる。
【0166】実施の形態32.次に、図34はこの発明
の実施の形態32に係るもので、図34において、図3
3と対応する部分は同一符号を付し、その詳細説明は省
略する。上記実施の形態31と異なるのは、負荷電流I
L の瞬時値によりPWM電圧指令を変化させる信号と、
インバータ電流IA の瞬時値によりPWM電圧指令を変
化させる信号を、最大値選択回路809により選択し、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態31と同様である。
【0167】図34において、負荷電流IL の各相の瞬
時値を制限回路806aに入力し、負荷電流瞬時値が正
の設定値以上または負の設定値以下の場合は、負荷電流
瞬時値から設定値を減じた値が制限回路806aより出
力される。制限回路806aの出力は、伝達関数G
(S)807aを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。一方、インバータ電流IA の各相の瞬時値を制限
回路806bに入力し、インバータ電流瞬時値が正の設
定値以上または負の設定値以下の場合は、インバータ電
流瞬時値から、設定値を減じた値が制限回路806bよ
り出力される。
【0168】制限回路806bの出力は、伝達関数G
(S)807bを介して最大値選択回路809に入力さ
れる。最大値選択回路809は、各相毎に絶対値の大き
い信号を選択し、極性を忠実に復元して出力する。最大
値選択回路809の出力は、電流補正回路808に入力
され、3相信号の和が0になるよう補正され、電圧制御
増幅器803u,803v,803wの出力から加減算
器815u,815v,815wで減算され、加減算器
815u,815v,815wの出力をPWM電圧指令
AU*,VAV*,VAW*としている。
【0169】本実施の形態32の構成では、上記実施の
形態17と同様に、電圧制御増幅器803の設計の際
に、LCフィルタの共振に対する特別複雑な考慮は必要
なくなり、さらに、電力を供給するような周波数帯域で
の出力電圧過渡特性が改善されるのに加え、負荷電流I
Lの各相瞬時値のいずれかが制限回路806aの設定値
を越えるか、インバータ電流IA の各相瞬時値のいずれ
かが制限回路806bの設定値を越えると、瞬時にPW
M電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により、
減少させるので、負荷電流IL 、インバータ電流IA
を、それぞれ制限回路806a,806bの設定値内
に、PWM変調回路804の応答で、干渉なしにかつ瞬
時に制限することができる。
【0170】実施の形態33.次に、図35はこの発明
の実施の形態33を示す。図において、1はインバータ
主回路であり、例えば図2(a)に示すような単相のフ
ルブリッジ・インバータを1〜2KHz程度以上の三角
波キャリアでPWM変調するものなどがその例である。
2と3はフィルタ用リアクトルとコンデンサ、4は直流
電源、5は負荷、7はインバータ主回路1用のドライブ
回路、6bはインバータ電流IA の検出器である。
【0171】また、図において、800番台の番号は制
御回路の構成要素であることを示すもので、804はP
WM変調回路、821はLCフィルタの共振周波数帯の
み通過させるバンドパスフィルタ(BPF)、826は
実施の形態16に示された伝達関数Z(S)822と同
様にLCフィルタの見かけ上のダンピングを改善するた
めに設けられたゲインRの比例回路、827はインバー
タ電流IA に基づいてリアクトル2の電圧降下を補償す
べく出力を送出する補償回路としての積分時定数Cの積
分器、828は前述した各実施の形態における交流正弦
波基準発振回路801と振幅指令発生回路802を有し
交流正弦波基準電圧を出力する電圧指令値発生回路、8
29、830は加減算器である。
【0172】次に、上記実施の形態の動作を図35を参
照しながら説明する。電圧指令値発生回路828の出力
電圧指令VC *から、比例回路826の出力VRS、積分
器827の出力VCSを、それぞれ加減算器829、83
0により減じた信号をインバータ主回路1の電圧指令値
A *としてPWM変調回路804に入力し、インバー
タ主回路1のスイッチングを制御している。インバータ
電流Iは、検出器701により検出し、一つは、LC
フィルタの共振周波数の近傍の帯域を通過させるバンド
パスフィルタ821を介して比例回路826でR倍され
た信号VRSを出力し、もう一つは、積分時定数Cの積分
器827に入力されVCSを得る。
【0173】ここで、上記比例回路826、バンドパス
フィルタ821の動作について考える為、積分器827
の出力VCSは0とする。この場合、LCフィルタの共振
周波数の近傍の帯域では、インバータ電流Iに比例し
てPWM電圧指令V*が減少するので、仮想的な抵抗
Rがリアクトル2に直列に接続されたように動作する。
このとき、LCフィルタの伝達関数F(S)は、見かけ
上、実施の形態16における式(14)と同様なものとな
り、また、ダンピング係数ζも式(15)と同様になる。
【0174】式(15)よりインバータ電流IによるPW
M電圧指令V*の減少を行わない場合は、R=0であ
るから、ζ=0となり、共振的なLCフィルタである
が、インバータ電流IによるPWM電圧指令V*の
減少を行うと、任意のRを実現できるので、ζ=0.7
以上となる比例係数Rを選択し、LCフィルタのダンピ
ングを見かけ上改善することができる。
【0175】次に、積分器827の動作について考え
る。通常、LCフィルタの共振周波数は、PWMのリッ
プル電圧を除去するため、出力電圧周波数の数倍以上に
選定するので、出力電圧周波数の近傍では、LCフィル
タの共振周波数の近傍の帯域を通過させるバンドパスフ
ィルタ821の出力は、ほぼ0となり、従って、比例回
路826の出力信号VRSもほぼ0となる。このとき、イ
ンバータ電流Iの積分値に比例してPWM電圧指令V
*が減少するので、仮想的なコンデンサCがリアクト
ル2に直列に接続されたように動作する。
【0176】従って、積分器827の積分時定数Cを次
式から選定すると、 C=1/{(2πf)2S} (16) 但し、f =出力電圧周波数 LS =リアクトル2のインダクタンス値 出力電圧周波数が直列共振周波数となるので、電圧指令
値発生回路828の出力電圧指令V*からみると、リ
アクトル2の電圧降下が、これと同一振幅で、位相が1
80度ずれた仮想的なコンデンサCの電圧降下によりキ
ャンセルされ、リアクトル2の電圧降下が0のように振
る舞う。
【0177】また、通常、リアクトル2のインダクタン
ス値LS は数%から20%程度に設計されるので、仮想
的なコンデンサCは500%から2000%ほどにな
り、LCフィルタの共振周波数の近傍の帯域では、この
仮想的なコンデンサの影響は無視できる。従って、積分
器827の出力VCSを0として、比例回路826、バン
ドパスフィルタ821のLCフィルタの共振周波数帯域
での動作について考えたのは、何ら問題はない。
【0178】以上のように、上記比例回路826、バン
ドパスフィルタ821、及び積分器827の制御回路構
成要素は、LCフィルタの共振周波数の近傍の帯域での
み値を持つ仮想的抵抗と、出力電圧周波数でリアクトル
2と直列共振する仮想的コンデンサとして動作するの
で、図35のブロック図は、図36のブロック図と等価
となる。
【0179】図36において、11は仮想的抵抗、12
は仮想的コンデンサである。図36を用いてこの制御原
理をまとめると、電圧指令値発生回路828の出力する
交流正弦波基準電圧V*はPWM変調回路804に与
えられ、ドライブ回路7を介してインバータ主回路1は
制御され所望の出力が送出される。LCフィルタは仮想
的抵抗11によりダンピング係数の高い共振しずらいフ
ィルタとなっており、PWM変調によるリップル電圧を
除去し、正弦波状の電圧をコンデンサ3に得る。また、
負荷5が変化しても、リアクトル2と仮想的コンデンサ
12の直列共振により、出力電圧周波数での出力インピ
ーダンスがほぼ0であるため、フィードバック制御をか
けることなく所望の交流電圧を得ることができる。
【0180】実施の形態34.次に、図37は実施の形
態34に係るもので、図37において、図35に示す実
施の形態33と同一部分には同一符号を付し、その説明
は省略する。上記実施の形態33と異なるのは、実施の
形態2と同様な電流検出器6a、制限回路806、伝達
関数807、及び加減算器814を追加した点であり、
その他は実施の形態33と同様である。
【0181】図37において、負荷電流Iは、電流検
出器702により検出され、制限回路806に入力され
る。制限回路806は、入力信号が正の設定値以上また
は負の設定値以下の場合は、入力信号から設定値を減じ
た値が出力される。制限回路806の出力は、伝達関数
807を介して電圧指令値発生回路828の出力電圧指
令V*から加減算器814で減算される。この加減算
器814の出力から、比例回路826の出力VRS、積分
器827の出力VCSがさらに減ぜられ、PWM電圧指令
*を得ているので、負荷電流Iが制限回路806
の設定値以上になると、PWM電圧指令V*は減少
し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を介してイ
ンバータ電圧Vも減少する。
【0182】インバータ電圧Vが減少すれば、負荷電
流Iも減少し、出力配線は過電流から保護される。す
なわち、伝達関数807は、インバータ主回路1を出力
側からみたときに、設定値以上の負荷電流Iが流れた
場合のみ、仮想的な出力インピーダンスとなり、インバ
ータ電圧Vを減少させるよう動作する。従って、も
し、伝達関数807の絶対値|Z(S)|が∞ならば、
負荷短絡などで負荷電流Iが設定値を越えると、PW
M変調回路804の応答で∞の出力インピーダンスが現
われ、負荷電流Iが設定値以下になるまで、インバー
タ電圧Vが減少する。実際には、|Z(S)|は有限
であるので、負荷電流Iは、設定値を若干越えた値と
なるが、|Z(S)|を十分に大きくすることで、実用
上は問題ない。
【0183】伝達関数807は、適当なインピーダンス
値を持っていれば、どのような関数でもよい。例えば、
この回路が比例回路であれば抵抗として、微分回路であ
ればリアクトルとして、積分回路であればコンデンサと
して、比例、積分、微分の組み合わせ回路であれば抵
抗、コンデンサ、リアクトルの組み合わせた回路として
動作する。また、非線形要素を含む回路でも、負荷電流
を制限するための適当なインピーダンスさえ持って
いれば何ら問題ない。
【0184】本実施の形態34の構成では、上記実施の
形態33と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるため、フィードバック制御をかけることなく所望の
交流電圧を得ることができるのに加え、負荷電流I
制限回路806の設定値を越えると、PWM電圧指令V
*を減少させるので、負荷電流Iを制限回路806
の設定値以上流さないよう、PWM変調回路804の応
答で瞬時に制限することができる。
【0185】実施の形態35.次に、図38は第3発明
に係るもので、図38において、図35に示す実施の形
態33と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略
する。上記実施の形態33と異なる点は、インバータ電
流Iを入力する制限回路806と伝達関数807、加
減算器814を追加し、インバータ電流IによりPW
M電圧指令V*を変化させ、仮想出力インピーダンス
を構成している点であり、その他は実施の形態33と同
様である。
【0186】図38において、インバータ電流Iは、
電流検出器701により検出され、制限回路806に入
力される。制限回路806の出力は、伝達関数807を
介して、電圧指令値発生回路828の出力電圧指令V
*から加減算器814で減算される。この加減算器81
4の出力から、比例回路826の出力VRS、積分器82
7の出力VCSがさらに減ぜられ、PWM電圧指令V
を得ているので、インバータ電流Iが制限回路806
の設定値以上になると、PWM電圧指令V*は減少
し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を介してイ
ンバータ電圧Vも減少する。インバータ電圧Vが減
少すれば、インバータ電流Iも減少し、変換器は過電
流から保護される。
【0187】本実施の形態35の構成では、上記実施の
形態33と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるため、フィードバック制御をかけることなく所望の
交流電圧を得ることができるのに加え、インバータ電流
が制限回路806の設定値を越えると、PWM電圧
指令V*を減少させるので、インバータ電流Iを制
限回路806の設定値以上流さないよう、PWM変調回
路804の応答で瞬時に制限することができる。
【0188】実施の形態36.次に、図39は実施の形
態36に係るもので、図39において、図37と図38
に示す実施の形態34と35と同一部分には同一符号を
付し、その説明は省略する。上記実施の形態34が負荷
電流Iのみを制限し、上記実施の形態35がインバー
タ電流Iのみを制限しているのに対し、本実施の形態
36では、負荷電流IによりPWM電圧指令V*を
変化させる信号と、インバータ電流IによりPWM電
圧指令V*を変化させる信号とを、最大値選択回路8
09により選択し、仮想出力インピーダンスを構成して
いる点であり、その他は実施の形態34または実施の形
態35と同様である。なお、806a,806bは制限
回路、807a,807bは伝達関数、814は加減算
器であり、図10に示す構成8と同様な構成要素であ
る。
【0189】図39において、負荷電流Iは、電流検
出器6aにより検出される。制限回路806aは最大出
力電流が設定されており、負荷電流Iが設定値以下な
らば、制限回路806aの出力は0、負荷電流Iが設
定値以上の場合は、負荷電流Iから設定値を減じた値
が制限回路806aより出力される。制限回路806a
の出力は、伝達関数807bを介して最大値選択回路8
09に入力される。
【0190】一方、インバータ電流Iは、電流検出器
6bにより検出され、制限回路806bは最大インバー
タ電流が設定されており、インバータ電流Iが設定値
以下ならば、制限回路806bの出力は0、インバータ
電流Iが設定値以上の場合は、インバータ電流I
ら設定値を減じた値が制限回路806bより出力され
る。制限回路806bの出力は、伝達関数807bを介
して、最大値選択回路809に入力される。
【0191】最大値選択回路809は、絶対値の大きい
信号を選択し出力する。最大値選択回路809の出力
は、電圧指令値発生回路828の出力電圧指令V*か
ら加減算器814で減算される。この加減算器814の
出力から、比例回路826の出力VRS,積分器827の
出力VCSがさらに減ぜられ、PWM電圧指令V*を得
ているので、負荷電流Iが制限回路806aの設定値
以上になるか、または、インバータ電流Iが制限回路
806bの設定値以上になると、PWM電圧指令V
は減少し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を介
してインバータ電圧Vも減少する。インバータ電圧V
が減少すれば、負荷電流Iとインバータ電流I
減少し、出力配線と変換器は過電流から保護される。
【0192】本実施の形態36の構成では、上記実施の
形態33と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるため、フィードバック制御をかけることなく所望の
交流電圧を得ることができるのに加え、負荷電流I
制限回路806aの設定値を越えるか、または、インバ
ータ電流Iが制限回路806bの設定値を越えると、
PWM電圧指令V*を減少させるので、負荷電流
、インバータ電流Iを、それぞれ制限回路806
a,806bの設定値以上流さないようPWM変調回路
804の応答で瞬時に制限することができる。
【0193】また、制限回路806aの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路806bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流Iは出力配線の保
護レベル内の電流に、インバータ電流Iは変換器の保
護レベル内の電流に、それぞれ最適に制限することがで
きる。
【0194】実施の形態37.次に、図40は実施の形
態37に係るもので、図40において、図35に示す実
施の形態33と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態33と異なるのは、電
圧検出器6c、電圧制御増幅器803、加減算器81
2、加算器831を追加した点であり、その他は実施の
形態33と同様である。
【0195】図40において、出力電圧Vは、電圧検
出器6cにより検出され、加減算器812により、電圧
指令値発生回路828の出力電圧指令V*と出力電圧
の偏差を求め、この電圧偏差が0になるように電圧
制御増幅器803が動作し、電圧制御増幅器803は出
力電圧指令V*の補正分dV*を出力し、加算器8
31にてこの補正分dV*と出力電圧指令V*が加
算され、補正された出力電圧指令VC1*が得られる。
【0196】この加算器831の出力から、比例回路8
26の出力VRS、積分器827の出力VCSが減ぜられ、
PWM電圧指令V*を得ている。従って、PWM電圧
指令V*からインバータ電圧Vまでの伝達関数は、
ほぼ1であるが、僅かな誤差を持つ場合に、電圧制御増
幅器803が電圧偏差を0にするような出力電圧指令V
*の補正分dV*を出力する。
【0197】本実施の形態37の構成では、上記実施の
形態33と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器を設けているので、出力電圧を高精度に制御す
ることができる。
【0198】実施の形態38.次に、図41は実施の形
態38に係るもので、図41において、図40に示す実
施の形態37と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態37と異なる点は、電
流検出器6a、制限回路806、伝達関数807、加減
算器814を追加し、負荷電流Iにより出力電圧指令
*を変化させ、仮想出力インピーダンスを構成して
いる点であり、その他は実施の形態37と同様である。
【0199】図41において、負荷電流Iは、電流検
出器6aにより検出され、制限回路806に入力され
る。制限回路806の出力は、伝達関数807を介し
て、電圧指令値発生回路828の出力電圧指令V*か
ら加減算器814で減算される。この加減算器814の
出力と出力電圧Vが一致するように電圧制御増幅器8
03が動作するので、負荷電流Iが制限回路806の
設定値以上になると、出力電圧指令V*は減少し、電
圧制御系の応答により出力電圧Vもこれに追従して減
少する。出力電圧Vが減少すれば、負荷電流Iも減
少し、出力配線は過電流から保護される。
【0200】本実施の形態38の構成では、上記実施の
形態37と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、負荷電流Iが制限回
路806の設定値を越えると、出力電圧指令V*を減
少させるので、負荷電流Iを制限回路806の設定値
以上流さないよう、電圧制御系の応答で高速に制限する
ことができる。
【0201】実施の形態39.次に、図42は実施の形
態39に係るもので、図42において、図40に示す実
施の形態37と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態37と異なるのは、制
限回路806、伝達関数807、加減算器814を追加
し、インバータ電流Iにより出力電圧指令V*を変
化させ、仮想出力インピーダンスを構成している点であ
り、その他は実施の形態37と同様である。
【0202】図42において、インバータ電流Iは、
電流検出器6bにより検出され、制限回路806に入力
される。制限回路806の出力は、伝達関数807を介
して、電圧指令値発生回路828の出力電圧指令V
から加減算器906で減算される。この加減算器906
の出力と出力電圧Vが一致するように電圧制御増幅器
803が動作するので、インバータ電流Iが制限回路
806の設定値以上になると、出力電圧指令V*は減
少し、電圧制御系の応答により出力電圧Vもこれに追
従して減少する。出力電圧Vが減少すれば、インバー
タ電流Iも減少し、変換器は過電流から保護される。
【0203】本実施の形態39の構成では、上記実施の
形態37と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器を設けているので、出力電圧を高精度に制御す
ることができるとともに、インバータ電流Iが制限回
路806の設定値を越えると、出力電圧指令V*を減
少させるので、インバータ電流Iを制限回路806の
設定値以上流さないよう、電圧制御系の応答で高速に制
限することができる。
【0204】実施の形態40.次に、図43は実施の形
態40に係るもので、図43において、図41、図42
に示す実施の形態38、39と対応する部分には同一符
号を付し、その説明は省略する。上記実施の形態38が
負荷電流Iのみを制限し、上記実施の形態39がイン
バータ電流Iのみを制限しているのに対し、本実施の
形態40では、負荷電流Iにより出力電圧指令V
を変化させる信号と、インバータ電流Iにより出力電
圧指令V*を変化させる信号とを、最大値選択回路8
09により選択し、仮想出力インピーダンスを構成して
いる点であり、その他は実施の形態38または実施の形
態39と同様である。
【0205】図43において、負荷電流Iは電流検出
器6aにより検出される。制限回路806bは最大出力
電流が設定されており、負荷電流Iが設定値以下なら
ば、制限回路806bの出力は0、負荷電流Iが設定
値以上の場合は、負荷電流Iから設定値を減じた値が
制限回路806bより出力される。制限回路806bの
出力は、伝達関数807bを介して最大値選択回路80
9に入力される。
【0206】一方、インバータ電流Iは、電流検出器
6bにより検出され、制限回路806aは最大インバー
タ電流が設定されており、インバータ電流Iが設定値
以下ならば、制限回路806aの出力は0、インバータ
電流Iが設定値以上の場合は、インバータ電流I
ら設定値を減じた値が制限回路806aより出力され
る。制限回路806aの出力は、伝達関数807bを介
して、最大値選択回路809に入力される。
【0207】最大値選択回路809は、絶対値の大きい
信号を選択し出力する。最大値選択回路809の出力
は、電圧指令値発生回路828の出力電圧指令V*か
ら加減算器814で減算される。この加減算器814の
出力と出力電圧Vが一致するように電圧制御増幅器8
03が動作するので、負荷電流Iが制限回路806a
の設定値以上になるか、または、インバータ電流I
制限回路806bの設定値以上になると、出力電圧指令
*は減少し、電圧制御系の応答により出力電圧V
もこれに追従して減少する。出力電圧Vが減少すれ
ば、負荷電流Iとインバータ電流Iも減少し、出力
配線と変換器は過電流から保護される。
【0208】本実施の形態40の構成では、上記実施の
形態37と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器を設けているので、出力電圧を高精度に制御す
ることができるとともに、負荷電流Iが制限回路80
6aの設定値を越えるか、または、インバータ電流I
が制限回路806bの設定値を越えると、出力電圧指令
*を減少させるので、負荷電流I、インバータ電
流Iを、それぞれ制限回路807b,807aの設定
値以上流さないよう電圧制御系の応答で高速に制限する
ことができる。
【0209】また、制限回路807bの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路807bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流Iは出力配線の保
護レベル内の電流に、インバータ電流Iは変換器の保
護レベル内の電流に、それぞれ最適に制限することがで
きる。
【0210】実施の形態41.次に、図44は実施の形
態41に係るもので、図44において、図40に示す実
施の形態37と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態37と異なるのは、電
流検出器6a、制限回路806、伝達関数807、加減
算器814を追加し、負荷電流IによりPWM電圧指
令V*を変化させ、仮想出力インピーダンスを構成し
ている点であり、その他は実施の形態37と同様であ
る。
【0211】図44において、負荷電流Iは、電流検
出器6aにより検出され、制限回路806に入力され
る。制限回路806の出力は、伝達関数807を介し
て、電圧制御増幅器803により補正された出力電圧指
令値VC1*から加減算器814で減算される。この加減
算器814の出力から比例回路826の出力VRS,積分
器827の出力VCSがさらに減ぜられ、PWM電圧指令
*を得ているので、負荷電流Iが制限回路806
の設定値以上になると、PWM電圧指令V*は減少
し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を介してイ
ンバータ電圧Vも減少する。インバータ電圧Vが減
少すれば、負荷電流Iも減少し、出力配線は過電流か
ら保護される。
【0212】本実施の形態41の構成では、上記実施の
形態37と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器を設けているので、出力電圧を高精度に制御す
ることができるとともに、負荷電流Iが制限回路80
6の設定値を越えると、PWM電圧指令V*を減少さ
せるので、負荷電流Iを制限回路806の設定値以上
流さないよう、PWM変調回路804の応答で瞬時に制
限することができる。
【0213】実施の形態42.次に、図45は実施の形
態42に係るもので、図45において、図40に示す実
施の形態37と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態37と異なるのは、制
限回路806、伝達関数807、加減算器814を追加
し、インバータ電流IによりPWM電圧指令V*を
変化させ、仮想出力インピーダンスを構成している点で
あり、その他は実施の形態37と同様である。
【0214】図45において、インバータ電流Iは、
電流検出器6bにより検出され、制限回路806に入力
される。制限回路806の出力は、伝達関数807を介
して、電圧制御増幅器803により補正された出力電圧
指令値VC1*から加減算器814で減算される。この加
減算器814の出力から、比例回路826の出力VRS
積分器827の出力VCSがさらに減ぜられ、PWM電圧
指令V*を得ているので、インバータ電流Iが制限
回路806の設定値以上になると、PWM電圧指令V
*は減少し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を
介してインバータ電圧Vも減少する。インバータ電圧
が減少すれば、インバータ電流Iも減少し、変換
器は過電流から保護される。
【0215】本実施の形態42の構成では、上記実施の
形態37と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、インバータ電流I
制限回路806の設定値を越えると、PWM電圧指令V
*を減少させるので、インバータ電流Iを制限回路
806の設定値以上流さないよう、PWM変調回路80
4の応答で瞬時に制限することができる。
【0216】実施の形態43.次に、図46は実施の形
態43に係るもので、図46において、図44、図45
に示す実施の形態41、42と対応する部分には同一符
号を付し、その説明は省略する。上記実施の形態41が
負荷電流Iのみを制限し、上記実施の形態42がイン
バータ電流Iのみを制限しているのに対し、本実施の
形態43では、負荷電流IによりPWM電圧指令V
*を変化させる信号と、インバータ電流IによりPW
M電圧指令V*を変化させる信号とを、最大値選択回
路809により選択し、仮想出力インピーダンスを構成
している点であり、その他は実施の形態41または実施
の形態42と同様である。
【0217】図46において、負荷電流Iは、電流検
出器6aにより検出される。制限回路806aは最大出
力電流が設定されており、負荷電流Iが設定値以下な
ら、制限回路806aの出力は0、負荷電流Iが設定
値以上の場合は、負荷電流Iから設定値を減じた値が
制限回路806aより出力される。制限回路806aの
出力は、伝達関数807aを介して最大値選択回路80
9に入力される。
【0218】一方、インバータ電流Iは、電流検出器
6bにより検出され、制限回路806bは最大インバー
タ電流が設定されており、インバータ電流Iが設定値
以下なら、制限回路806bの出力は0、インバータ電
流Iが設定値以上の場合は、インバータ電流Iから
設定値を減じた値が制限回路806bより出力される。
制限回路806bの出力は、伝達関数807bを介し
て、最大値選択回路809に入力される。
【0219】最大値選択回路809は、絶対値の大きい
信号を選択し出力する。最大値選択回路809の出力
は、電圧制御増幅器803により補正された出力電圧指
令値VC1*から加減算器814で減算される。この加減
算器814の出力から、比例回路826の出力VRS,積
分器827の出力VCSがさらに減ぜられ、PWM電圧指
令V*を得ているので、インバータ電流Iが制限回
路806bの設定値以上になると、PWM電圧指令V
*は減少し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を
介してインバータ電圧Vも減少する。インバータ電圧
が減少すれば、負荷電流Iとインバータ電流I
も減少し、出力配線と変換器は過電流から保護される。
【0220】本実施の形態43の構成では、上記実施の
形態37と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、負荷電流Iが制限回
路806aの設定値を越えるか、または、インバータ電
流Iが制限回路806bの設定値を越えると、出力電
圧指令V*を減少させるので、負荷電流I、インバ
ータ電流Iを、それぞれ制限回路807a,807b
の設定値以上流さないよう、PWM変調回路804の応
答で瞬時に制限することができる。
【0221】また、制限回路807aの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路807bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流Iは出力配線の保
護レベル内の電流に、インバータ電流Iは変換器の保
護レベル内の電流に、それぞれ最適に制限することがで
きる。
【0222】ところで、上記実施の形態33ないし43
では単相インバータの場合について説明したが、各相毎
にあるいは少なくとも2相に同様の制御回路を用いれ
ば、図2(b)に示すような3相インバータにも適用で
きる。
【0223】さらに、上記実施の形態36,40,43
では、負荷電流Iにより仮想出力インピーダンスを作
成する制限回路806a、伝達関数807aと、インバ
ータ電流Iにより仮想出力インピーダンスを作成する
制限回路806b、伝達関数807bを、それぞれ別に
設けているが、最大電流設定値と仮想出力インピーダン
ス特性が同一の場合は、まず、負荷電流I、インバー
タ電流Iを最大値選択回路809に入力し、最大値選
択回路809の出力が、制限回路806を介して伝達関
数807に入力されるように、すなわち、負荷電流
、インバータ電流Iに対して制限回路と伝達関数
Z(S)を共通に設けても良い。
【0224】実施の形態44.次に、この発明の実施の
形態44について説明する。多相交流回路の中でも、例
えば3相3線式の場合は、3相の電流値の和が0になる
という条件がある。従って、ある1相の電流を設定値以
内に制限すると、他相の電流値が上記条件を満足するよ
う変化する「干渉性」があり、3相を個別に制御するこ
とが困難となる。
【0225】図47はこの発明の実施の形態44に係る
もので、図47において、図37と対応する部分には同
一符号を付し、その詳細説明は省略する。上記実施の形
態34と異なるのは、各相毎に制御回路を設け、さら
に、電流補正回路808を追加し、非干渉化制御を行っ
ている点であり、その他は実施の形態34と同様であ
る。
【0226】図47において、添え字uの番号はU相の
インバータの構成要素、添え字vの番号はV相のインバ
ータの構成要素、添え字wの番号はW相のインバータの
構成要素を示す。また、図47では3相インバータの制
御回路を単結線図で表しており、文字の上の ̄(以下、
例えばXという文字の上に ̄が付されている場合は、
「バーX」と表記する)は3相信号を示すマトリクスを
表し、例えば、電圧Vは次式のようにコラム行列で表さ
れる。 V=col[Vu,Vv,Vw] (17)
【0227】図47において、負荷電流「バーI」を
各相毎に制限回路806へ入力し、負荷電流「バー
」が正の設定値以上または負の設定値以下の場合
は、負荷電流「バーI」から設定値を減じた値が制限
回路806より各相毎に出力される。制限回路806の
出力は、電流補正回路808に入力される。電流補正回
路808は、入力された3相信号の和を0にするよう補
正した信号を出力し、この信号は、伝達関数807を介
して、出力電圧指令「バーV*」から、加減算器81
4で各相毎に減算される。
【0228】この加減算器814の出力から、比例回路
826の出力「バーVRS」、積分器827の出力「バー
CS」がさらに減ぜられ、PWM電圧指令「バーV
*」を得ているので、負荷電流「バーI」の各相瞬
時値のいずれかが制限回路806の設定値以上になる
と、PWM電圧指令「バーV*」は3相信号の和が0
となる補正信号により減少し、PWM変調回路804、
ドライブ回路7を介してインバータ電圧「バーVA」も
減少する。インバータ電圧「バーVA」が減少すれば、
負荷電流「バーI」も減少し、出力配線は過電流から
保護される。
【0229】次に、上記電流補正回路808の詳細動作
を説明する。負荷電流検出値をILU,ILV,ILW、制限
回路806の設定値を±K、制限回路806の出力をI
LMU ,ILMV ,ILMW 、電流補正回路808の出力をI
JU,IJV,IJWとする。例えば、U相のみ過電流になっ
た場合、制限回路806の出力は、実施の形態10で説
明したように、式(1)〜(3)で示され、このとき、電流補
正回路808の出力は、式(4)〜(6)で示され、3相信号
の和を0にするよう補正し出力する。
【0230】また、2相、例えばU,V相が過電流にな
った場合、制限回路806の出力は、式(7)〜(9)で示さ
れ、このとき、電流補正回路808の出力は、式(10)〜
(12)で示され、3相信号の和を0にするよう補正し出力
する。すなわち、電流補正回路808により、3相3線
式に適した3相信号の和が0である信号に変換される。
【0231】本実施の形態44の構成では、上記実施の
形態34と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるため、フィードバック制御をかけることなく所望の
交流電圧を得ることができるのに加え、負荷電流「バー
」の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定
値を越えると、PWM電圧指令「バーV*」を3相信
号の和が0となる補正信号により、減少させるので、負
荷電流「バーI」を制限回路806の設定値内に、干
渉なく、かつPWM変調回路804の応答で瞬時に制限
することができる。
【0232】実施の形態45.次に、図48は実施の形
態45に係るもので、図48において、図47に示す実
施の形態44と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態44と異なるのは、負
荷電流「バーI」ではなく、インバータ電流「バーI
」によりPWM電圧指令「バーV*」を変化させ、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態44と同様である。
【0233】図48において、インバータ電流「バーI
」を各相毎に制限回路806へ入力し、インバータ電
流「バーI」が正の設定値以上または負の設定値以下
の場合は、インバータ電流「バーI」から設定値を減
じた値が制限回路806より各相毎に出力される。制限
回路806の出力は、電流補正回路808に入力され
る。電流補正回路808は、入力された3相信号の和を
0にするよう補正した信号を出力し、この信号は、伝達
関数807を介して、出力電圧指令「バーV*」か
ら、加減算器814で各相毎に減算される。
【0234】この加減算器814の出力から、比例回路
826の出力「バーVRS」、積分器827の出力「バー
Vcs」がさらに減ぜられ、PWM電圧指令「バーV
*」を得ているので、インバータ電流「バーI」の
各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値以上に
なると、PWM電圧指令「バーV*」は3相信号の和
が0となる補正信号により減少し、PWM変調回路80
1、ドライブ回路6を介してインバータ電圧「バー
」も減少する。インバータ電圧「バーV」が減少
すれば、インバータ電流「バーI」も減少し、変換器
は過電流から保護される。
【0235】本実施の形態45の構成では、上記実施の
形態34と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるため、フィードバック制御をかけることなく所望の
交流電圧を得ることができるのに加え、インバータ電流
「バーI」の各相瞬時値のいずれかが制限回路806
の設定値を越えると、PWM電圧指令「バーV*」を
3相信号の和が0となる補正信号により、減少させるの
で、インバータ電流「バーI」を制限回路806の設
定値内に、干渉なく、かつPWM変調回路804の応答
で瞬時に制限することができる。
【0236】実施の形態46.次に、図49は実施の形
態46に係るもので、図49において、図47、図48
に示す実施の形態44、45と対応する部分には同一符
号を付し、その説明は省略する。上記実施の形態44が
負荷電流「バーI」のみを制限し、上記実施の形態4
5がインバータ電流「バーI」のみを制限しているの
に対し、本実施の形態46では、負荷電流「バーI
によりPWM電圧指令「バーV*」を変化させる信号
と、インバータ電流「バーI」によりPWM電圧指令
「バーV*」を変化させる信号とを、最大値選択回路
809により選択し、仮想出力インピーダンスを構成し
ている点であり、その他は実施の形態44または実施の
形態45と同様である。
【0237】図49において、負荷電流「バーI
は、電流検出器6aにより検出される。制限回路806
aは最大負荷電流が設定されており、負荷電流「バーI
」が設定値以下ならば、制限回路806aの出力は
0、負荷電流「バーI」が設定値以上の場合は、負荷
電流「バーI」から設定値を減じた値が制限回路80
6aより出力される。制限回路806aの出力は、伝達
関数807aを介して最大値選択回路809に入力され
る。
【0238】一方、インバータ電流「バーI」は、電
流検出器6bにより検出され、制限回路806bは最大
インバータ電流が設定されており、インバータ電流「バ
ーI」が設定値以下ならば、制限回路806bの出力
は0、インバータ電流「バーI」が設定値以上の場合
は、インバータ電流「バーI」から設定値を減じた値
が制限回路806bより出力される。制限回路806b
の出力は、伝達関数807bを介して、最大値選択回路
809に入力される。
【0239】最大値選択回路809は、絶対値の大きい
信号を選択し出力する。最大値選択回路809の出力
は、電流補正回路808に入力される。電流補正回路8
08は、入力された3相の信号の和を0にするよう補正
した信号を出力し、この信号は、出力電圧指令「バーV
*」から、加減算器814で各相毎に減算される。
【0240】この加減算器814の出力から、比例回路
826の出力「バーVRS」、積分器827の出力「バー
Vcs」がさらに減ぜられ、PWM電圧指令「バーV
*」を得ているので、負荷電流「バーI」の各相瞬
時値のいずれかが制限回路806aの設定値以上になる
か、または、インバータ電流「バーI」の各相瞬時値
のいずれかが制限回路806bの設定値以上になると、
PWM電圧指令「バーV*」3相信号の和が0となる
補正信号により減少し、PWM変調回路804、ドライ
ブ回路7を介してインバータ電圧「バーV」も減少す
る。インバータ電圧「バーV」が減少すれば、負荷電
流「バーI」とインバータ電流「バーI」も減少
し、出力配線と変換器は過電流から保護される。
【0241】本実施の形態46の構成では、上記実施の
形態34と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるため、フィードバック制御をかけることなく所望の
交流電圧を得ることができるのに加え、負荷電流「バー
」の各相瞬時値のいずれかが制限回路806aの設
定値を越えるか、または、インバータ電流「バーI
の各相瞬時値のいずれかが制限回路806bの設定値を
越えると、PWM電圧指令「バーV*」を3相信号の
和が0となる補正信号により、減少させるので、負荷電
流「バーI」、インバータ電流「バーI」を、それ
ぞれ制限回路806a,806bの設定値以上流さない
よう干渉なく、かつPWM変調回路804の応答で瞬時
に制限することができる。
【0242】また、制限回路806aの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路806bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流「バーI」は出力
配線の保護レベル内の電流に、インバータ電流「バーI
」は変換器の保護レベル内の電流に、それぞれ最適に
制限することができる。
【0243】実施の形態47.次に、図50は実施の形
態47に係るもので、図50において、図41に示す実
施の形態38と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態38と異なるのは、各
相毎に制御回路を設け、さらに、電流補正回路808を
追加し、非干渉化制御を行っている点であり、その他は
実施の形態38と同様である。
【0244】図50において、負荷電流「バーI」を
各相毎に制限回路806へ入力し、負荷電流「バー
」が正の設定値以上または負の設定値以下の場合
は、負荷電流「バーI」から設定値を減じた値が制限
回路806より各相毎に出力される。制限回路806の
出力は、電流補正回路808に入力される。電流補正回
路808は、入力された3相信号の和を0にするよう補
正した信号を出力し、この信号は、伝達関数807を介
して、出力電圧指令「バーV*」から、加減算器81
4で各相毎に減算される。
【0245】この加減算器814の出力と出力電圧「バ
ーV」が一致するように電圧制御増幅器803が動作
するので、負荷電流「バーI」が制限回路806の設
定値以上になると、出力電圧指令「バーV*」は3相
信号の和が0となる補正信号により減少し、電圧制御系
の応答により出力電圧「バーV」もこれに追従して減
少する。出力電圧「バーV」が減少すれば、負荷電流
「バーI」も減少し、出力配線は過電流から保護され
る。
【0246】本実施の形態47の構成では、上記実施の
形態38と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、負荷電流「バーI
の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値を越
えると、出力電圧指令「バーV*」を3相信号の和が
0となる補正信号により減少させるので、負荷電流「バ
ーI」を制限回路806の設定値以上流さないよう、
干渉なく、かつ電圧制御系の応答で高速に制限すること
ができる。
【0247】実施の形態48.次に、図51は実施の形
態48に係るもので、図51において、図50に示す実
施の形態47と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態47と異なるのは、負
荷電流「バーI」ではなく、インバータ電流「バーI
」により出力電圧指令「バーV*」を変化させ、仮
想出力インピーダンスを構成している点であり、その他
は実施の形態47と同様である。
【0248】図51において、インバータ電流「バーI
」を各相毎に制限回路806へ入力し、インバータ電
流「バーI」が正の設定値以上または負の設定値以下
の場合は、インバータ電流「バーI」から設定値を減
じた値が制限回路806より各相毎に出力される。制限
回路806の出力は、電流補正回路808に入力され
る。電流補正回路808は、入力された3相信号の和を
0にするよう補正した信号を出力し、この信号は、伝達
関数807を介して、出力電圧指令「バーV*」か
ら、加減算器814で各相毎に減算される。
【0249】この加減算器814の出力と出力電圧「バ
ーV」が一致するように電圧制御増幅器803が動作
するので、インバータ電流「バーI」が制限回路80
6の設定値以上になると、出力電圧指令「バーV*」
は3相信号の和が0となる補正信号により減少し、電圧
制御系の応答により出力電圧「バーV」もこれに追従
して減少する。出力電圧「バーV」が減少すれば、イ
ンバータ電流「バーI」も減少し、変換器は過電流か
ら保護される。
【0250】本実施の形態48の構成では、上記実施の
形態38と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、インバータ電流「バー
」の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定
値を越えると、出力電圧指令「バーV*」を3相信号
の和が0となる補正信号により減少させるので、インバ
ータ電流「バーI」を制限回路806の設定値以上流
さないよう、干渉なく、かつ電圧制御系の応答で高速に
制限することができる。
【0251】実施の形態49.次に、図52は実施の形
態49に係るもので、図52において、図50、図51
に示す実施の形態47、48と対応する部分には同一符
号を付し、その説明は省略する。上記実施の形態47が
負荷電流「バーI」のみを制限し、上記実施の形態4
8がインバータ電流「バーI」のみを制限しているの
に対し、本実施の形態49では、負荷電流「バーI
により出力電圧指令「バーV*」を変化させる信号
と、インバータ電流「バーI」により出力電圧指令
「バーV*」を変化させる信号とを、最大値選択回路
809により選択し、仮想出力インピーダンスを構成し
ている点であり、その他は実施の形態47または実施の
形態48と同様である。
【0252】図52において、負荷電流「バーI
は、電流検出器6aにより検出される。制限回路806
aは最大負荷電流が設定されており、負荷電流「バーI
」が設定値以下ならば、制限回路806aの出力は
0、負荷電流「バーI」が設定値以上の場合は、負荷
電流「バーI」から設定値を減じた値が制限回路80
6aより出力される。制限回路806aの出力は、伝達
関数807aを介して最大値選択回路809に入力され
る。
【0253】一方、インバータ電流「バーI」は、電
流検出器6bにより検出される。制限回路806bには
最大インバータ電流が設定されており、インバータ電流
「バーI」が設定値以下ならば、制限回路806bの
出力は0、インバータ電流「バーI」が設定値以上の
場合は、インバータ電流「バーI」から設定値を減じ
た値が制限回路806bより出力される。制限回路80
6bの出力は、伝達関数806bを介して、最大値選択
回路809に入力される。
【0254】最大値選択回路809は、絶対値の大きい
信号を選択し出力する。最大値選択回路809の出力
は、電流補正回路808に入力される。電流補正回路8
08は、入力された3相の信号の和を0にするよう補正
した信号を出力し、この信号は、出力電圧指令「バーV
*」から、加減算器814で各相毎に減算される。
【0255】この加減算器814の出力と出力電圧「バ
ーV」が一致するように電圧制御増幅器803が動作
するので、負荷電流「バーI」の各相瞬時値のいずれ
かが制限回路806aの設定値以上になるか、または、
インバータ電流「バーI」の各相瞬時値のいずれかが
制限回路806bの設定値以上になると、出力電圧指令
「バーV*」は3相信号の和が0となる補正信号によ
り減少し、電圧制御系の応答により出力電圧「バー
」もこれに追従して減少する。出力電圧「バー
」が減少すれば、負荷電流「バーI」とインバー
タ電流「バーI」も減少し、出力配線と変換器は過電
流から保護される。
【0256】本実施の形態49の構成では、上記実施の
形態38と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、負荷電流「バーI
の各相瞬時値のいずれかが制限回路806aの設定値を
越えるか、または、インバータ電流「バーI」の各相
瞬時値のいずれかが制限回路806bの設定値を越える
と、出力電圧指令「バーV*」を3相信号の和が0と
なる補正信号により減少させるので、負荷電流「バーI
」、インバータ電流「バーI」を、それぞれ制限回
路806a,806bの設定値以上流さないよう、干渉
なく、かつ電圧制御系の応答で高速に制限することがで
きる。
【0257】また、制限回路806aの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路806bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流「バーI」は出力
配線の保護レベル内の電流に、インバータ電流「バーI
」は変換器の保護レベル内の電流に、それぞれ最適に
制限することができる。
【0258】実施の形態50.次に、図53は実施の形
態50に係るもので、図53において、図44に示す実
施の形態41と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態41と異なるのは、各
相毎に制御回路を設け、さらに、電流補正回路808を
追加し、非干渉化制御を行っている点であり、その他は
実施の形態41と同様である。
【0259】図53において、負荷電流「バーI」を
各相毎に制限回路806へ入力し、負荷電流「バー
」が正の設定値以上または負の設定値以下の場合
は、負荷電流「バーI」から設定値を減じた値が制限
回路806より各相毎に出力される。制限回路806の
出力は、電流補正回路808に入力される。電流補正回
路808は、入力された3相信号の和を0にするよう補
正した信号を出力し、この信号は、伝達関数807を介
して、電圧制御増幅器803により補正された出力電圧
指令値「バーVC1*」から加減算器814で減算され
る。
【0260】この加減算器814の出力から、比例回路
826の出力「バーVRS」、積分器827の出力「バー
CS」がさらに減ぜられ、PWM電圧指令「バーV
*」を得ているので、負荷電流「バーI」が制限回路
806の設定値以上になると、PWM電圧指令「バーV
*」は3相信号の和が0となる補正信号により減少
し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を介してイ
ンバータ電圧「バーV」も減少する。インバータ電圧
「バーV」が減少すれば、負荷電流「バーI」も減
少し、出力配線は過電流から保護される。
【0261】本実施の形態50の構成では、上記実施の
形態41と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、負荷電流「バーI
の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定値を越
えると、PWM電圧指令「バーV*」を3相信号の和
が0となる補正信号により減少させるので、負荷電流
「バーI」を制限回路806の設定値以上流さないよ
う、干渉なく、かつPWM変調回路804の応答で瞬時
に制限することができる。
【0262】実施の形態51.次に、図54は実施の形
態51に係るもので、図54において、図53に示す実
施の形態50と対応する部分には同一符号を付し、その
説明は省略する。上記実施の形態50と異なるのは、負
荷電流「バーI」ではなく、インバータ電流「バーI
」によりPWM電圧指令「バーV*」を変化させ、
仮想出力インピーダンスを構成している点であり、その
他は実施の形態50と同様である。
【0263】図54において、インバータ電流「バーI
」を各相毎に制限回路806へ入力し、インバータ電
流「バーI」が正の設定値以上または負の設定値以下
の場合は、インバータ電流「バーI」から設定値を減
じた値が制限回路806より各相毎に出力される。制限
回路806の出力は、電流補正回路808に入力され
る。電流補正回路808は、入力された3相信号の和を
0にするよう補正した信号を出力し、この信号は、伝達
関数807を介して、電圧制御増幅器803により補正
された出力電圧指令値「バーVC1*」から、加減算器
814で減算される。
【0264】この加減算器814の出力から、比例回路
826の出力「バーVRS」、積分器827の出力「バー
Vcs」がさらに減ぜられ、PWM電圧指令「バーV
*」を得ているので、インバータ電流「バーI」が
制限回路806の設定値以上になると、PWM電圧指令
「バーV*」は3相信号の和が0となる補正信号によ
り減少し、PWM変調回路804、ドライブ回路7を介
してインバータ電圧「バーV」も減少する。インバー
タ電圧「バーV」が減少すれば、インバータ電流「バ
ーI」も減少し、変換器は過電流から保護される。
【0265】本実施の形態51の構成では、上記実施の
形態41と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、インバータ電流「バー
」の各相瞬時値のいずれかが制限回路806の設定
値を越えると、PWM電圧指令「バーV*」を3相信
号の和が0となる補正信号により減少させるので、イン
バータ電流「バーI」を制限回路806の設定値以上
流さないよう、干渉なく、かつPWM変調回路804の
応答で瞬時に制限することができる。
【0266】実施の形態52.次に、図55は実施の形
態52に係るもので、図55において、図53、図54
に示す実施の形態50、51と対応する部分には同一符
号を付し、その説明は省略する。上記実施の形態50が
負荷電流「バーI」のみを制限し、上記実施の形態5
1がインバータ電流「バーI」のみを制限しているの
に対し、本実施の形態52では、負荷電流「バーI
によりPWM電圧指令「バーV*」を変化させる信号
と、インバータ電流「バーI」によりPWM電圧指令
「バーV*」を変化させる信号とを、最大値選択回路
809により選択し、仮想出力インピーダンスを構成し
ている点であり、その他は実施の形態50または実施の
形態51と同様である。
【0267】図55において、負荷電流「バーI
は、電流検出器6aにより検出される。制限回路806
aには最大負荷電流が設定されており、負荷電流「バー
」が設定値以下ならば、制限回路806aの出力は
0、負荷電流「バーI」が設定値以上の場合は、負荷
電流「バーI」から設定値を減じた値が制限回路80
6aより出力される。制限回路806aの出力は、伝達
関数807aを介して最大値選択回路809に入力され
る。
【0268】一方、インバータ電流「バーI」は、電
流検出器6bにより検出される。制限回路806bは最
大インバータ電流が設定されており、インバータ電流
「バーI」が設定値以下なら、制限回路806bの出
力は0、インバータ電流「バーI」が設定値以上の場
合は、インバータ電流「バーI」から設定値を減じた
値が制限回路806bより出力される。制限回路806
bの出力は、伝達関数807bを介して、最大値選択回
路809に入力される。
【0269】最大値選択回路809は、絶対値の大きい
信号を選択し出力する。最大値選択回路809の出力
は、電流補正回路808に入力される。電流補正回路8
08は、入力された3相の信号の和を0にするよう補正
した信号を出力し、この信号は、電圧制御増幅器803
により補正された出力電圧指令値「バーVc1*」から、
加減算器814で減算される。
【0270】この加減算器814の出力から、比例回路
826の出力「バーVRS」、積分器827の出力「バー
Vcs」がさらに減ぜられ、PWM電圧指令「バーV
*」を得ているので、負荷電流「バーI」の各相瞬
時値のいずれかが制限回路806aの設定値以上になる
か、または、インバータ電流「バーI」の各相瞬時値
のいずれかが制限回路806bの設定値以上になると、
PWM電圧指令「バーV*」3相信号の和が0となる
補正信号により減少し、PWM変調回路804、ドライ
ブ回路7を介してインバータ電圧「バーV」も減少す
る。インバータ電圧「バーV」が減少すれば、負荷電
流「バーI」とインバータ電流「バーI」も減少
し、出力配線と変換器は過電流から保護される。
【0271】本実施の形態52の構成では、上記実施の
形態41と同様に、LCフィルタは仮想的抵抗によりダ
ンピング係数の高い共振しずらいフィルタとなり、ま
た、出力電圧周波数での出力インピーダンスがほぼ0で
あるのに加え、出力電圧指令の補正分を出力する電圧制
御増幅器803を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができるとともに、負荷電流「バーI
の各相瞬時値のいずれかが制限回路806aの設定値を
越えるか、または、インバータ電流「バーI」の各相
瞬時値のいずれかが制限回路806bの設定値を越える
と、PWM電圧指令「バーV*」を3相信号の和が0
となる補正信号により、減少させるので、負荷電流「バ
ーI」、インバータ電流「バーI」を、それぞれ制
限回路806a,806bの設定値以上流さないよう干
渉なく、かつPWM変調回路804の応答で瞬時に制限
することができる。
【0272】また、制限回路806aの設定値は出力配
線の保護から決定し、制限回路806bの設定値は変換
器の保護から決定すれば、負荷電流「バーI」は出力
配線の保護レベル内の電流に、インバータ電流「バーI
」は変換器の保護レベル内の電流に、それぞれ最適に
制限することができる。
【0273】ところで、上記実施の形態31と32で
は、負荷電流IL により仮想出力インピーダンスを作成
する制限回路806a、伝達関数G(S)807a、イ
ンバータ電流IA により仮想出力インピーダンスを作成
する制限回路806b、伝達関数G(S)807bを、
それぞれ別に設けているが、最大電流設定値と仮想出力
インピーダンス特性が同一の場合は、まず、負荷電流I
L 、インバータ電流IAの瞬時値を最大値選択回路に入
力し、最大値選択回路の出力が、制限回路を介して伝達
関数G(S)に入力されるように、すなわち、負荷電流
L 、インバータ電流IA に対して制限回路と伝達関数
G(S)を共通に設けても良い。
【0274】また、上記実施の形態17ないし32で
は、インバータ電流IA をバンドパスフィルタ821を
介して伝達関数Z(S)822に入力しているが、順番
を入れ替え、インバータ電流IA を伝達関数Z(S)8
22を介してバンドパスフィルタ821に入力するよう
構成しても、勿論良い。
【0275】また、上記実施の形態18ないし32で
は、インバータ電流IA にバンドパスフィルタ821を
通して、LCフィルタのダンピング改善を行っている
が、特に高性能な出力電圧過渡特性を必要としない場合
は、バンドパスフィルタ821を省略しても何等さしつ
かえない。
【0276】また、上記実施の形態46,49,52で
は、負荷電流「バーI」により仮想出力インピーダン
スを作成する制限回路806a、伝達関数807aと、
インバータ電流「バーI」により仮想出力インピーダ
ンスを作成する制限回路806b、伝達関数807b
を、それぞれ別に設けているが、最大電流設定値と仮想
出力インピーダンス特性が同一の場合は、まず、負荷電
流「バーI」、インバータ電流「バーI」の瞬時値
を最大値選択回路809に入力し、最大値選択回路80
9の出力が、制限回路を介して伝達関数、電流補正回路
の順に、または、電流補正回路、伝達関数の順に入力さ
れるよう、すなわち、負荷電流「バーI」、インバー
タ電流「バーI」に対して制限回路と伝達関数を共通
に設けても良い。
【0277】また、上記実施の形態33ないし52で
は、インバータ電流Iをバンドパスフィルタ821を
介して比例回路826に入力しているが、順番を入れ替
え、インバータ電流Iを比例回路826を介してバン
ドパスフィルタ821に入力するよう構成しても、勿論
良い。
【0278】また、上記実施の形態33ないし52で
は、インバータ電流Iを積分器827に入力している
が、出力電圧周波数近傍で積分特性がある1次遅れ回路
などを、積分器の代わりに使用しても、勿論良い。
【0279】さらに、以上の説明では電圧形インバータ
の場合について説明したが、図56に示すように、高周
波インバータ900の出力を高周波トランス903を介
して、サイクロコンバータ901により制御し、任意の
周波数と電圧を得、その出力をフィルター902により
正弦波とし、負荷に給電するインバータ+サイクロコン
バータ方式にも同様に適用し得る。
【0280】上述した各実施の形態の効果についてまと
めると次のようになる。実施の形態1によれば、負荷電
流の平均値が設定値以上のときに出力電圧振幅指令を減
少させることにより、負荷電流を平均値的に制限する効
果がある。
【0281】また、実施の形態2によれば、負荷電流の
瞬時値が設定値以上のときに出力電圧指令を減少させる
ことにより、負荷電流を電圧制御ループの応答で高速に
制限する効果がある。
【0282】また、実施の形態3によれば、負荷電流の
瞬時値が設定値以上のときにPWM電圧指令を減少させ
ることにより、負荷電流をPWM変調回路の応答で瞬時
に制限する効果がある。
【0283】また、実施の形態4によれば、インバータ
電流の平均値が設定値以上のときに出力電圧振幅指令を
減少させることにより、インバータ電流を平均値的に制
限する効果がある。
【0284】また、実施の形態5によれば、インバータ
電流の瞬時値が設定値以上のときに出力電圧指令を減少
させることにより、インバータ電流を電圧制御ループの
応答で高速に制限する効果がある。
【0285】また、実施の形態6によれば、インバータ
電流の瞬時値が設定値以上のときにPWM電圧指令を減
少させることにより、インバータ電流をPWM変調回路
の応答で瞬時に制限する効果がある。
【0286】また、実施の形態7によれば、負荷電流の
平均値が設定値以上のとき、または、インバータ電流の
平均値が設定値以上のときに、出力電圧振幅指令を減少
させることにより、負荷電流とインバータ電流をそれぞ
れの設定値内に平均値的に制限する効果がある。
【0287】また、実施の形態8によれば、負荷電流の
瞬時値が設定値以上のとき、または、インバータ電流の
瞬時値が設定値以上のときに、出力電圧指令を減少させ
ることにより、負荷電流とインバータ電流をそれぞれの
設定値内に、電圧制御ループの応答で高速に制限する効
果がある。
【0288】また、実施の形態9によれば、負荷電流の
瞬時値が設定値以上のとき、または、インバータ電流の
瞬時値が設定値以上のときに、PWM電圧指令を減少さ
せることにより、負荷電流とインバータ電流をそれぞれ
の設定値内に、PWM変調回路の応答で瞬時に制限する
効果がある。
【0289】また、実施の形態10によれば、3相3線
式の場合、負荷電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以
上のとき、瞬時に出力電圧指令を3相信号の和が0とな
る補正信号により、減少させるので、負荷電流を設定値
内に、電圧制御ループの応答で、干渉なしにかつ瞬時に
制限する効果がある。
【0290】また、実施の形態11によれば、3相3線
式の場合、負荷電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以
上のとき、瞬時にPWM電圧指令を3相信号の和が0と
なる補正信号により、減少させるので、負荷電流を設定
値内に、PWM変調回路の応答で、干渉なしにかつ瞬時
に制限する効果がある。
【0291】また、実施の形態12によれば、3相3線
式の場合、インバータ電流の各相瞬時値のいずれかが設
定値以上のとき、瞬時に出力電圧指令を3相信号の和が
0となる補正信号により、減少させるので、インバータ
電流を設定値内に、電圧制御ループの応答で、干渉なし
にかつ高速に制限する効果がある。
【0292】また、実施の形態13によれば、3相3線
式の場合、インバータ電流の各相瞬時値のいずれかが設
定値以上のとき、瞬時にPWM電圧指令を3相信号の和
が0となる補正信号により、減少させるので、インバー
タ電流を設定値内に、PWM変調回路の応答で、干渉な
しにかつ瞬時に制限する効果がある。
【0293】また、実施の形態14によれば、3相3線
式の場合、負荷電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以
上のとき、または、インバータ電流の各相瞬時値のいず
れかが設定値以上のときに、瞬時に出力電圧指令を3相
信号の和が0となる補正信号により、減少させるので、
負荷電流とインバータ電流をそれぞれの設定値内に、電
圧制御ループの応答で干渉なしにかつ高速に制限する効
果がある。
【0294】また、実施の形態15によれば、3相3線
式の場合、負荷電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以
上のとき、または、インバータ電流の各相瞬時値のいず
れかが設定値以上のときに、瞬時にPWM電圧指令を3
相信号の和が0となる補正信号により、減少させるの
で、負荷電流とインバータ電流をそれぞれの設定値内
に、PWM変調回路の応答で干渉なしにかつ瞬時に制限
する効果がある。
【0295】以上のように、実施の形態16によれば、
インバータ電流にてPWM電圧指令を変化させたので、
LCフィルタのダンピングを見かけ上改善し、電圧制御
増幅器の設計を容易にできる効果がある。
【0296】また、実施の形態17によれば、実施の形
態16の効果に加え、インバータ電流にバンドパスフィ
ルタを通した信号によりPWM電圧指令を変化させたの
で、電力を供給するような周波数帯域での出力電圧過渡
特性が改善される効果がある。
【0297】また、実施の形態18によれば、実施の形
態17の効果に加え、負荷電流の平均値が設定値以上の
ときに出力電圧振幅指令を減少させることにより、出力
電流を平均値的に制限する効果がある。
【0298】また、実施の形態19によれば、実施の形
態17の効果に加え、負荷電流の瞬時値が設定値以上の
ときに出力電圧指令を減少させることにより、出力電流
を電圧制御ループの応答で高速に制限する効果がある。
【0299】また、実施の形態20によれば、実施の形
態17の効果に加え、負荷電流の瞬時値が設定値以上の
ときにPWM電圧指令を減少させることにより、出力電
流をPWM変調回路の応答で瞬時に制限する効果があ
る。
【0300】また、実施の形態21によれば、実施の形
態17の効果に加え、インバータ電流の平均値が設定値
以上のときに出力電圧振幅指令を減少させることによ
り、インバータ電流を平均値的に制限する効果がある。
【0301】また、実施の形態22によれば、実施の形
態17の効果に加え、インバータ電流の瞬時値が設定値
以上のときに出力電圧指令を減少させることにより、イ
ンバータ電流を電圧制御ループの応答で高速に制限する
効果がある。
【0302】また、実施の形態23によれば、実施の形
態17の効果に加え、インバータ電流の瞬時値が設定値
以上のときにPWM電圧指令を減少させることにより、
インバータ電流をPWM変調回路の応答で瞬時に制限す
る効果がある。
【0303】また、実施の形態24によれば、実施の形
態17の効果に加え、負荷電流の平均値が設定値以上の
とき、または、インバータ電流の平均値が設定値以上の
ときに、出力電圧振幅指令を減少させることにより、負
荷電流とインバータ電流をそれぞれの設定値内に平均値
的に制限する効果がある。
【0304】また、実施の形態25によれば、実施の形
態17の効果に加え、負荷電流の瞬時値が設定値以上の
とき、または、インバータ電流の瞬時値が設定値以上の
ときに、出力電圧指令を減少させることにより、負荷電
流とインバータ電流をそれぞれの設定値内に、電圧制御
ループの応答で高速に制限する効果がある。
【0305】また、実施の形態26によれば、実施の形
態17の効果に加え、負荷電流の瞬時値が設定値以上の
とき、または、インバータ電流の瞬時値が設定値以上の
ときに、PWM電圧指令を減少させることにより、負荷
電流とインバータ電流をそれぞれの設定値内に、PWM
変調回路の応答で瞬時に制限する効果がある。
【0306】また、実施の形態27によれば、3相3線
式の場合、実施の形態17の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、瞬時に出力電
圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により、減少
させるので、負荷電流を設定値内に、電圧制御ループの
応答で、干渉なしにかつ高速に制限する効果がある。
【0307】また、実施の形態28によれば、3相3線
式の場合、実施の形態17の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、瞬時にPWM
電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により、減
少させるので、負荷電流を設定値内に、PWM変調回路
の応答で、干渉なしにかつ瞬時に制限する効果がある。
【0308】また、実施の形態29によれば、3相3線
式の場合、実施の形態17の効果に加え、インバータ電
流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、瞬時に
出力電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号によ
り、減少させるので、インバータ電流を設定値内に、電
圧制御ループの応答で、干渉なしにかつ高速に制限する
効果がある。
【0309】また、実施の形態30によれば、3相3線
式の場合、実施の形態17の効果に加え、インバータ電
流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、瞬時に
PWM電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号によ
り、減少させるので、インバータ電流を設定値内に、P
WM変調回路の応答で、干渉なしにかつ瞬時に制限する
効果がある。
【0310】また、実施の形態31によれば、3相3線
式の場合、実施の形態17の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、または、イン
バータ電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき
に、瞬時に出力電圧指令を3相信号の和が0となる補正
信号により、減少させるので、負荷電流とインバータ電
流をそれぞれの設定値内に、電圧制御ループの応答で干
渉なしにかつ高速に制限する効果がある。
【0311】また、実施の形態32によれば、3相3線
式の場合、実施の形態17の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、または、イン
バータ電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき
に、瞬時にPWM電圧指令を3相信号の和が0となる補
正信号により、減少させるので、負荷電流とインバータ
電流をそれぞれの設定値内に、PWM変調回路の応答で
干渉なしにかつ瞬時に制限する効果がある。
【0312】また、実施の形態33によれば、インバー
タ電流にてPWM電圧指令を変化させたので、LCフィ
ルタのダンピングを見かけ上改善し、出力電圧周波数で
の出力インピーダンスがほぼ0とする効果がある。
【0313】また、実施の形態34によれば、実施の形
態33の効果に加え、負荷電流が設定値以上のときにP
WM電圧指令を減少させることにより、負荷電流をPW
M変調回路の応答で瞬時に制限する効果がある。
【0314】また、実施の形態35によれば、実施の形
態33の効果に加え、インバータ電流が設定値以上のと
きにPWM電圧指令を減少させることにより、インバー
タ電流をPWM変調回路の応答で瞬時に制限する効果が
ある。
【0315】また、実施の形態36によれば、実施の形
態33の効果に加え、負荷電流が設定値以上のとき、ま
たは、インバータ電流が設定値以上のときに、PWM電
圧指令を減少させることにより、負荷電流とインバータ
電流をそれぞれの設定値内にPWM変調回路の応答で瞬
時に制限する効果がある。
【0316】また、実施の形態37によれば、実施の形
態33の効果に加え、出力電圧指令の補正分を出力する
電圧制御増幅器を設けているので、出力電圧を高精度に
制御することができる。
【0317】また、実施の形態38によれば、実施の形
態37の効果に加え、負荷電流が設定値以上のときに出
力電圧指令を減少させることにより、負荷電流を電圧制
御系の応答で高速に制限する効果がある。
【0318】また、実施の形態39によれば、実施の形
態37の効果に加え、インバータ電流が設定値以上のと
きに出力電圧指令を減少させることにより、インバータ
電流を電圧制御系の応答で高速に制限する効果がある。
【0319】また、実施の形態40によれば、実施の形
態37の効果に加え、負荷電流が設定値以上のとき、ま
たは、インバータ電流が設定値以上のときに、出力電圧
指令を減少させることにより、負荷電流とインバータ電
流をそれぞれの設定値内に電圧制御系の応答で高速に制
限する効果がある。
【0320】また、実施の形態41によれば、実施の形
態37の効果に加え、負荷電流が設定値以上のときにP
WM電圧指令を減少させることにより、負荷電流をPW
M変調回路の応答で瞬時に制限する効果がある。
【0321】また、実施の形態42によれば、実施の形
態37の効果に加え、インバータ電流が設定値以上のと
きにPWM電圧指令を減少させることにより、インバー
タ電流をPWM変調回路の応答で瞬時に制限する効果が
ある。
【0322】また、実施の形態43によれば、実施の形
態37の効果に加え、負荷電流が設定値以上のとき、ま
たは、インバータ電流が設定値以上のときに、PWM電
圧指令を減少させることにより、負荷電流とインバータ
電流をそれぞれの設定値内にPWM変調回路の応答で瞬
時に制限する効果がある。
【0323】また、実施の形態44によれば、3相3線
式の場合、実施の形態34の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、PWM電圧指
令を3相信号の和が0となる補正信号により減少させる
ので、負荷電流を設定値内に、干渉なく、かつPWM変
調回路の応答で瞬時に制限する効果がある。
【0324】また、実施の形態45によれば、3相3線
式の場合、実施の形態34の効果に加え、インバータ電
流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、PWM
電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により減少
させるので、インバータ電流を設定値内に、干渉なく、
かつPWM変調回路の応答で瞬時に制限する効果があ
る。
【0325】また、実施の形態46によれば、3相3線
式の場合、実施の形態34の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、または、イン
バータ電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき
に、PWM電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号
により減少させるので、負荷電流とインバータ電流をそ
れぞれの設定値内に、干渉なく、かつPWM変調回路の
応答で瞬時に制限する効果がある。
【0326】また、実施の形態47によれば、3相3線
式の場合、実施の形態38の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、出力電圧指令
を3相信号の和が0となる補正信号により減少させるの
で、負荷電流を設定値内に、干渉なく、かつ電圧制御系
の応答で高速に制限する効果がある。
【0327】また、実施の形態48によれば、3相3線
式の場合、実施の形態38の効果に加え、インバータ電
流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、出力電
圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により減少さ
せるので、インバータ電流を設定値内に、干渉なく、か
つ電圧制御系の応答で高速に制限する効果がある。
【0328】また、実施の形態49によれば、3相3線
式の場合、実施の形態38の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、または、イン
バータ電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき
に、出力電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号に
より減少させるので、負荷電流とインバータ電流をそれ
ぞれの設定値内に、干渉なく、かつ電圧制御系の応答で
高速に制限する効果がある。
【0329】また、実施の形態50によれば、3相3線
式の場合、実施の形態41の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、PWM電圧指
令を3相信号の和が0となる補正信号により減少させる
ので、負荷電流を設定値内に、干渉なく、かつPWM変
調回路の応答で瞬時に制限する効果がある。
【0330】また、実施の形態51によれば、3相3線
式の場合、実施の形態41の効果に加え、インバータ電
流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、PWM
電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号により減少
させるので、インバータ電流を設定値内に、干渉なく、
かつPWM変調回路の応答で瞬時に制限する効果があ
る。
【0331】また、実施の形態52によれば、3相3線
式の場合、実施の形態41の効果に加え、負荷電流の各
相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき、または、イン
バータ電流の各相瞬時値のいずれかが設定値以上のとき
に、PWM電圧指令を3相信号の和が0となる補正信号
により減少させるので、負荷電流とインバータ電流をそ
れぞれの設定値内に、干渉なく、かつPWM変調回路の
応答で瞬時に制限する効果がある。
【0332】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、電力
変換器からフィルタを介して負荷に供給される負荷電流
を検出する電流検出手段を備えると共に、制御手段を、
上記負荷電流が設定値以上流れたときにその負荷電流が
設定値通りに流れるように当該設定値以上流れた電流成
分に応じて上記電力変換器への電圧指令値を変化させる
構成としたので、負荷電流の設定値以上の電流成分によ
り、過電流を保護を行うことによって、負荷短絡時には
変換器電流に基づく過電流保護よりも高速に電流を立ち
上げることができいち早く保護することができるという
効果がある。
【0333】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器か
らフィルタを介して負荷に供給される負荷電流を検出す
る第2の電流検出手段と、設定値以上の変換器電流また
は負荷電流のいずれか絶対値の大きい信号を選択する選
択回路とを備えると共に、制御手段を、上記選択回路に
より選択された信号の電流値に応じて上記電力変換器へ
の電圧指令値を変化させる構成としたので、変換器電流
および負荷電流をそれぞれの設定値以下に制限して電力
変換器と出力配線を過電流から保護することができると
いう効果がある。
【0334】また、電力変換器から負荷に供給される出
力電流を検出する電流検出手段と、その出力電流に応じ
て上記電力変換器への電圧指令値を垂下させる伝達関数
とを備えたので、出力電流が設定値以上のときに電圧指
令値を減少させることにより、出力電流を電圧制御ルー
プの応答で高速に制限することができるという効果があ
る。
【0335】また、電力変換器から負荷に供給される出
力電流を検出する電流検出手段と、その出力電流の特定
周波数成分のみを通過させる抽出手段と、この抽出手段
を介した出力に応じて上記電力変換器への電圧指令値を
減少させる伝達関数とを備えたので、電力を供給する周
波数帯域での出力電圧の過渡特性が改善されるという効
果がある。
【0336】また、電力変換器からフィルタを介して負
荷に供給される各相の出力電流を検出する電流検出手段
を備えると共に、制御手段に、上記各相出力電流のいず
れかが設定値以上流れたときに設定値以上流れた電流成
分の3相信号の和が0となるように補正する電流補正手
段を備えて、この電流補正手段の出力により各相毎の電
圧指令値を変化させる構成としたので、負荷電流を設定
値内に電圧制御ループの応答で干渉なしにかつ高速に制
限することができるという効果がある。
【0337】また、電力変換器から出力される各相毎の
変換器電流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力
変換器からフィルタを介して負荷に供給される各相毎の
負荷電流を検出する第2の電流検出手段と、設定値以上
の変換器電流成分または設定値以上の負荷電流のいずれ
か絶対値の大きい信号を各相毎に選択する選択回路とを
備えると共に、制御手段に、上記選択回路により選択さ
れた信号の電流成分の和が0となるように補正する電流
補正手段を備えて、この制御手段を、補正された電流値
に応じて上記電力変換器の各相毎の電圧指令値を変化さ
せる構成としたので、各相毎の変換器電流と負荷電流を
それぞれ設定値以下に制限して電力変換器と出力配線を
過電流から保護することができると共に、各相の変換器
電流および負荷電流を設定値内に電圧制御ループの応答
で干渉なしにかつ高速に制限することができるという効
果がある。
【0338】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器か
らフィルタを介して負荷に供給される負荷電流を検出す
る第2の電流検出手段とを備えると共に、制御手段を、
上記負荷電流が設定値以上流れたときにその負荷電流に
応じて上記電圧指令値を変化させると共に、上記変換器
電流に応じて上記電圧指令値を減少させる構成としたの
で、負荷電流を設定値以下に制限して電力変換器と出力
配線を過電流から保護することができると共に、負荷電
流が設定値以上のときに電圧指令値を減少させることに
より、負荷電流を電圧制御ループの応答で高速に制限す
ることができるという効果がある。
【0339】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器か
らフィルタを介して負荷に供給される負荷電流を検出す
る第2の電流検出手段とを備えると共に、制御手段に、
設定値以上の変換器電流または負荷電流のいずれか絶対
値の大きい信号を選択する選択回路と、上記変換器電流
に応じて上記電圧指令値を減少させる伝達関数とを備え
て、制御手段を、上記選択回路により選択された信号の
電流値に応じて上記電圧指令値を変化させると共に、上
記変換器電流に応じて上記電圧指令値を減少させる構成
としたので、変換器電流および負荷電流をそれぞれの設
定値以下に制限して電力変換器と出力配線を過電流から
保護することができると共に、設定値以上流れたときに
電圧指令値を減少させることにより、変換器電流および
負荷電流を電圧制御ループの応答で高速に制限すること
ができるという効果がある。
【0340】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器か
らフィルタを介して負荷に供給される負荷電流を検出す
る第2の電流検出手段とを備えると共に、制御手段に、
上記変換器電流の特定周波数成分のみを通過させる抽出
手段と、この抽出手段を介した出力に応じて上記電圧指
令値を減少させる伝達関数とを備えて、制御手段を、上
記負荷電流が設定値以上流れたときにその負荷電流に応
じて上記電圧指令値を変化させると共に、上記抽出手段
を介した出力に応じて上記電圧指令値を減少させる構成
としたので、負電流を設定値以下に制限して電力変換
器と出力配線を過電流から保護することができると共
に、電力を供給する周波数帯域での出力電圧の過渡特性
が改善されるという効果がある。
【0341】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器か
らフィルタを介して負荷に供給される負荷電流を検出す
る第2の電流検出手段とを備えると共に、制御手段に、
設定値以上の変換器電流または負荷電流のいずれか絶対
値の大きい信号を選択する選択回路と、上記変換器電流
の特定周波数成分のみを通過させる抽出手段と、この抽
出手段を介した出力に応じて上記電圧指令値を減少させ
る伝達関数とを備えて、制御手段を、上記選択回路によ
り選択された信号の電流値に応じて上記電圧指令値を変
化させると共に、上記抽出手段を介した出力に応じて上
記電圧指令値を減少させる構成としたので、変換器電流
および負荷電流をそれぞれの設定値以下に制限して電力
変換器と出力配線を過電流から保護することができると
共に、電力を供給する周波数帯域での出力電圧の過渡特
性が改善されるという効果がある。
【0342】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する電流検出手段を備え、制御手段により、上
記変換器電流に応じて電力変換器の電圧指令値を変化さ
せる構成としたので、LCフィルタのダンピングを見か
け上改善し、出力電圧周波数での出力インピーダンスが
ほぼ0とする効果がある。
【0343】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器か
らフィルタを介して負荷に供給される負荷電流を検出す
る第2の電流検出手段とを備えると共に、上記制御手段
を、上記負荷電流が設定値以上流れたときにその負荷電
流が設定値通り流れるように上記設定値以上流れた電流
成分により上記出力電圧指令を補正し、上記変換器電流
が入力された上記直列リアクトルとの共振周波数が出力
電圧周波数となる仮想コンデンサ回路の出力信号によ
り、上記出力電圧指令をさらに補正するように構成した
ので、負荷電流を電力変換器を制御する制御手段の応答
で瞬時に制限することができる。また、直列リアクトル
との共振周波数が出力周波数と同じになるように選定し
た仮想コンデンサ回路を用いることで出力電圧を0Vに
することなく過電流を抑制でき、リアクトルの電圧降下
がないように振る舞うので、フィードバック制御を行う
ことにより所望の出力電圧を得ることができるという効
果がある。
【0344】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する電流検出手段を備えると共に、制御手段
を、変換器電流が設定値以上流れたときにその変換器電
流が設定値通に流れるように設定値以上流れた電流成分
により出力電圧指令を補正し、変換器電流が入力された
直列リアクトルとの共振周波数が出力電圧周波数となる
仮想コンデンサ回路の出力信号により上記出力電圧指令
をさらに補正するように構成したので、変換器電流を電
力変換器を制御する制御手段の応答で瞬時に制限して高
速に過電流を抑制することができると共に、直列リアク
トルとの共振周波数が出力周波数と同じになるように選
定した仮想コンデンサ回路を用いることで出力電圧を0
Vにすることなく過電流を抑制でき、リアクトルの電圧
降下がないように振る舞うので、フィードバック制御を
行うことにより所望の出力電圧を得ることができるとい
う効果がある。
【0345】また、電力変換器から出力される変換器電
流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器か
ら出力配線を介して負荷に供給される負荷電流を検出す
る第2の電流検出手段と、上記変換器電流に基づいて上
記直列リアクトルの電圧降下を補償すべく出力を送出す
る補償回路とを備え、制御手段により、上記負荷電流が
設定値以上流れたときにその負荷電流及び上記補償回路
の出力に応じて上記変換器への電圧指令値を変化させる
構成としたので、負荷電流を電圧制御系の応答で瞬時に
制限することができるという効果がある。
【0346】さらに、電力変換器から出力される変換器
電流を検出する第1の電流検出手段と、上記電力変換器
から出力配線を介して負荷に供給される負荷電流を検出
する第2の電流検出手段と、上記変換器電流に基づいて
直列リアクトルの電圧降下を補償すべく出力を送出する
補償回路とを備え、制御手段により、上記変換器電流が
設定値以上流れたときにその変換器電流及び上記補償回
路の出力に応じて上記変換器への電圧指令値を変化させ
る構成としたので、変換器電流を電圧制御系の応答で瞬
時に制限することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る実施の形態1を示すブロック
図である。
【図2】 この発明に用いる電力変換器(インバータ主
回路)の実施の形態を示す回路図である。
【図3】 この発明に用いる伝達関数G(S)807及
びZ(S)822の特性図である。
【図4】 この発明に係る実施の形態2に示すブロック
図である。
【図5】 この発明に係る実施の形態3を示すブロック
図である。
【図6】 この発明に係る実施の形態4を示すブロック
図である。
【図7】 この発明に係る実施の形態5を示すブロック
図である。
【図8】 この発明に係る実施の形態6を示すブロック
図である。
【図9】 この発明に係る実施の形態7を示すブロック
図である。
【図10】 この発明に係る実施の形態8を示すブロッ
ク図である。
【図11】 この発明に係る実施の形態9を示すブロッ
ク図である。
【図12】 この発明に係る実施の形態10示すブロッ
ク図である。
【図13】 この発明に係る実施の形態11を示すブロ
ック図である。
【図14】 この発明に係る実施の形態12を示すブロ
ック図である。
【図15】 この発明に係る実施の形態13を示すブロ
ック図である。
【図16】 この発明に係る実施の形態14を示すブロ
ック図である。
【図17】 この発明に係る実施の形態15を示すブロ
ック図である。
【図18】 この発明に係る実施の形態16を示すブロ
ック図である。
【図19】 この発明に係る実施の形態17を示すブロ
ック図である。
【図20】 この発明に係る実施の形態18を示すブロ
ック図である。
【図21】 この発明に係る実施の形態19を示すブロ
ック図である。
【図22】 この発明に係る実施の形態20を示すブロ
ック図である。
【図23】 この発明に係る実施の形態21を示すブロ
ック図である。
【図24】 この発明に係る実施の形態22示すブロッ
ク図である。
【図25】 この発明に係る実施の形態23を示すブロ
ック図である。
【図26】 この発明に係る実施の形態24を示すブロ
ック図である。
【図27】 この発明に係る実施の形態25を示すブロ
ック図である。
【図28】 この発明に係る実施の形態26を示すブロ
ック図である。
【図29】 この発明に係る実施の形態27を示すブロ
ック図である。
【図30】 この発明に係る実施の形態28を示すブロ
ック図である。
【図31】 この発明に係る実施の形態29を示すブロ
ック図である。
【図32】 この発明に係る実施の形態30を示すブロ
ック図である。
【図33】 この発明に係る実施の形態31を示すブロ
ック図である。
【図34】 この発明に係る実施の形態32を示すブロ
ック図である。
【図35】 この発明に係る実施の形態33を示すブロ
ック図である。
【図36】 実施の形態33の動作原理を説明するブロ
ック図である。
【図37】 この発明に係る実施の形態34を示すブロ
ック図である。
【図38】 この発明に係る実施の形態35を示すブロ
ック図である。
【図39】 この発明に係る実施の形態36を示すブロ
ック図である。
【図40】 この発明に係る実施の形態37を示すブロ
ック図である。
【図41】 この発明に係る実施の形態38を示すブロ
ック図である。
【図42】 この発明に係る実施の形態39を示すブロ
ック図である。
【図43】 この発明に係る実施の形態40を示すブロ
ック図である。
【図44】 この発明に係る実施の形態41を示すブロ
ック図である。
【図45】 この発明に係る実施の形態42を示すブロ
ック図である。
【図46】 この発明に係る実施の形態43を示すブロ
ック図である。
【図47】 この発明に係る実施の形態44を示すブロ
ック図である。
【図48】 この発明に係る実施の形態45を示すブロ
ック図である。
【図49】 この発明に係る実施の形態46を示すブロ
ック図である。
【図50】 この発明に係る実施の形態47を示すブロ
ック図である。
【図51】 この発明に係る実施の形態48を示すブロ
ック図である。
【図52】 この発明に係る実施の形態49を示すブロ
ック図である。
【図53】 この発明に係る実施の形態50を示すブロ
ック図である。
【図54】 この発明に係る実施の形態51を示すブロ
ック図である。
【図55】 この発明に係る実施の形態52を示すブロ
ック図である。
【図56】 この発明に用いる他の変換器の実施の形態
を示す回路図である。
【図57】 従来方式の構成を示すブロック図である。
【図58】 図57のPWM変調回路の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 インバータ主回路、2 リアクトル、3 コンデン
サ、4 直流電源、5 負荷、6a 電流検出器、6b
電流検出器、6c 電圧検出器、7 ドライブ回路、
801 交流正弦波基準発振回路、802 振幅指令発
生回路、803 電圧制御増幅器、804 PWM変調
回路、805 平均値検出回路、806 制限回路、8
07 伝達関数、808 電流補正回路、809 最大
値選択回路、811 乗算器、812 加減算器、81
3 加減算器、814 加減算器、821 バンドパス
フィルタ、822 伝達関数、825 加減算器、82
6 比例回路、827 積分器(補償回路)、828
電圧指令値発生回路、829 加減算器、830 加減
算器、831 加算器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−87596(JP,A) 特開 昭60−207459(JP,A) 特開 平1−74026(JP,A) 特開 平3−164071(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスイッチング素子を有し交流変換
    出力を得る電力変換器と、上記電力変換器と負荷との間
    に設けられた、直列リアクトルとコンデンサでなるフィ
    ルタと、上記直列リアクトルの出力電圧を出力電圧指令
    に追従するように制御する電圧制御増幅器を有し、上記
    スイッチング素子を出力電圧指令に応じた電圧指令値に
    基づいて制御することにより任意の交流出力を上記フィ
    ルタを介して負荷に供給する制御手段とを備えた電力変
    換器の制御装置において、上記電力変換器から出力され
    る変換器電流を検出する電流検出手段を備えると共に、
    上記フィルタの見かけ上のダンピングを改善する伝達関
    数回路を設け、上記変換器電流を上記伝達関数回路に入
    力し、上記伝達関数回路の出力信号により上記電圧制御
    増幅器から出力される電圧指令値を変化させる構成とし
    たことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  2. 【請求項2】 複数のスイッチング素子を有し交流変換
    出力を得る電力変換器と、上記電力変換器と負荷との間
    に設けられた、直列リアクトルとコンデンサでなるフィ
    ルタと、上記直列リアクトルの出力電圧を出力電圧指令
    に追従するように制御する電圧制御増幅器を有し、上記
    スイッチング素子を出力電圧指令に応じた電圧指令値に
    基づいて制御することにより任意の交流出力を上記フィ
    ルタを介して負荷に供給する制御手段とを備えた電力変
    換器の制御装置において、上記電力変換器から出力され
    る変換器電流を検出する第1の電流検出手段と、上記電
    力変換器から上記フィルタを介して上記負荷に供給され
    る負荷電流を検出する第2の電流検出手段とを備えると
    共に、上記制御手段を、上記負荷電流が設定値以上流れ
    たときにその負荷電流が設定値通り流れるように上記設
    定値以上流れた電流成分により上記電圧制御増幅器から
    出力される出力電圧指令を補正し、上記変換器電流が入
    力された上記直列リアクトルとの共振周波数が出力電圧
    周波数となる仮想コンデンサ回路の出力信号により、上
    記出力電圧指令をさらに補正するように構成したことを
    特徴とする電力変換器の制御装置。
  3. 【請求項3】 複数のスイッチング素子を有し交流変換
    出力を得る電力変換器と、上記電力変換器と負荷との間
    に設けられた、直列リアクトルとコンデンサでなるフィ
    ルタと、上記直列リアクトルの出力電圧を出力電圧指令
    に追従するよ うに制御する電圧制御増幅器を有し、上記
    スイッチング素子を出力電圧指令に応じた電圧指令値に
    基づいて制御することにより任意の交流出力を上記フィ
    ルタを介して負荷に供給する制御手段とを備えた電力変
    換器の制御装置において、上記電力変換器から出力され
    る変換器電流を検出する電流検出手段を備えると共に、
    上記制御手段を、上記変換器電流が設定値以上流れたと
    きにその変換器電流が設定値通り流れるように上記設定
    値以上流れた電流成分により上記電圧制御増幅器から出
    力される出力電圧指令を補正し、上記変換器電流が入力
    された上記直列リアクトルとの共振周波数が出力電圧周
    波数となる仮想コンデンサ回路の出力信号により、上記
    出力電圧指令をさらに補正するように構成したことを特
    徴とする電力変換器の制御装置。
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