JP3221573B2 - 踏切制御装置 - Google Patents

踏切制御装置

Info

Publication number
JP3221573B2
JP3221573B2 JP24507391A JP24507391A JP3221573B2 JP 3221573 B2 JP3221573 B2 JP 3221573B2 JP 24507391 A JP24507391 A JP 24507391A JP 24507391 A JP24507391 A JP 24507391A JP 3221573 B2 JP3221573 B2 JP 3221573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
alarm
detection device
condition
vehicle detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24507391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0558302A (ja
Inventor
昌男 冨加見
義憲 播磨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
East Japan Railway Co
Original Assignee
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by East Japan Railway Co filed Critical East Japan Railway Co
Priority to JP24507391A priority Critical patent/JP3221573B2/ja
Publication of JPH0558302A publication Critical patent/JPH0558302A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3221573B2 publication Critical patent/JP3221573B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駅構内または駅の付近
に設けられた踏切の警報制御を行なう踏切制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】駅構内または駅の付近に設けられた踏切
は、駅の信号機やポイント等の車両の進路の構成条件で
ある連動条件と、車両が存在する車両位置条件とによっ
て警報が制御される。このうち、車両位置条件は、従来
は連続軌道回路方式によって得ていた。連続軌道回路方
式は、周知のように、警報開始位置から警報停止位置ま
での警報区間内に車両が存在するか否かを、車両車軸に
よる軌道回路短絡の有無によって検知する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、連続軌
道回路方式には、次のような問題点がある。 (A)連続軌道回路方式では、軌道回路は車両の存在を
検知し、警報を開始する条件となると共に、警報を停止
させる条件ともなり、論理上は、警報の停止の条件を常
に待ち受けている状態である。このため、軌道回路が、
一旦、不正な動作をし、車両が存在するにかかわらず、
車両の存在を検知できない状態が発生すると、車両が踏
切に向かう走行途中で警報が中断してしまう。駅構内ま
たは駅の付近に設けられた踏切は、車両が走行を開始し
てから踏切までの距離が短いから、上述のような警報中
断を生じると、踏切を通る交通機関に対して、極めて危
険な状態となる。車両検知の不正動作は、車輪の浮き上
りや、ブレーキシュ粉末がレール表面に付着して半導体
皮膜を形成する等によって発生するものであり、車両の
軽量化や短編成化につれて発生し易くなる。 (B)実際の踏切制御用電気回路においては、軌道回路
の一時的な不正動作をカバーし得る時素回路を付加して
警報中断を防止しているが、設定された時素以上に不正
動作が継続した場合には警報中断を防止できない等、本
質的な対策とはならない。 (C)連続する複数の軌道回路の何れかが故障し、車両
が存在しないにもかかわらず、車両が存在すると検知し
た場合には車両が踏切を通過し終っても、警報が停止せ
ず、踏切を通る他の交通の妨げとなる。 (D)駅構内には警報開始位置から警報停止位置までの
間に多数の軌道回路が存在すると共に、ポイント条件等
も存在する。これらは、規模の大きい駅程、多くなり、
条件が複雑になる。条件数が増えれば、当然のこととし
て、入力部の点数、試験工数の増大、コスト増及び不正
動作発生確率の増大を招く。
【0004】そこで、本発明の第1の課題は、上述する
従来の問題点を解決し、複雑な線路配線及び連動条件を
持つ駅構内の踏切を、単純明快で汎用性に富む安全性の
高い論理と条件で制御し得る点制御方式の踏切制御装置
を提供することである。
【0005】本発明の第2の課題は、点制御方式の踏切
制御装置において、車両がホームトラックに在線してい
るとき、進路の空引きまたは進路の引直し等を行なった
場合は踏切警報を停止し得る踏切制御装置を提供するこ
とである。
【0006】本発明の第3の課題は、点制御方式の踏切
制御装置において、警報区間内に複数の車両が入った場
合でも、その車両本数を管理し車両本数に合った踏切制
御を行ない得る踏切制御装置を提供することである。
【0007】本発明の第4の課題は、点制御方式の踏切
制御装置において、車両が退行運転をした場合も、これ
を検知して、警報区間内に在線する車両本数に合った踏
切制御を行ない得る踏切制御装置を提供することであ
る。
【0008】本発明の第5の課題は、点制御方式の踏切
制御装置において、警報開始位置に配置された車両検知
装置が故障した場合にも、踏切警報制御を行なうことの
可能な踏切制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の課題解決のため、
本発明は、コンピュータと、車両検知装置とを有する踏
切制御装置であって、前記車両検知装置は、第1の車両
検知装置と、第2の車両検知装置とを含み、前記第1の
車両検知装置が警報開始位置で車両を検知し、前記第2
の車両検知装置が警報停止位置で車両を検知し、前記コ
ンピュータは、駅構内における連動条件及び車両位置条
件が入力され、前記車両位置条件は、警報開始位置条件
と警報停止位置条件とを含み、前記警報開始位置条件が
前記第1の車両検知装置から入力され、前記警報停止位
置条件が前記第2の車両検知装置から入力され、前記警
報開始位置条件及び所要の連動条件が入力されて踏切警
報を開始し、前記警報停止位置条件が入力されるまで踏
切警報を継続する踏切制御出力を生じることを特徴とす
る。
【0010】第2の課題解決のため、駅構内に設置され
た出発信号機の位置に仮想踏切が想定されており、コン
ピュータは、車両停止位置から前記仮想踏切までを外方
警報区間とし、仮想踏切から前記踏切までを内方警報区
間としたとき、前記外方警報区間における前記仮想踏切
に対する警報制御と、前記内方警報区間における前記踏
切に対する警報制御とを個別に行なうと共に、両区間の
警報制御出力の論理和により前記踏切の警報制御を行な
うことを特徴とする。
【0011】第3の課題解決のため、コンピュータは、
車両が前記警報開始位置を通過したときに前記第1の車
両検知装置の信号に基づいて車両本数を加算し、前記車
両が警報停止位置を通過したときに前記第2の車両検知
装置の信号に基づいて車両本数を減算し、前記車両本数
カウント値が零になるまで踏切警報を継続する踏切制御
出力を生じることを特徴とする。
【0012】第4の課題解決のため、コンピュータは、
車両が場内信号機の進行信号に基づいて前記踏切を通過
した後、後退して再び前記踏切を通過しても、1車両に
ついて車両本数カウント値を1つしか減算しない論理及
び車両が場内信号機の外側まで退行運転したことを検知
する論理を有し、退行運転を検知した場合には車両本数
カウントを保留し、軌道回路を用いた車両検知に基づく
警報制御を行なうことを特徴とする。
【0013】第5の課題解決のため、コンピュータは、
前記第1の車両検知装置の故障を検知する論理を有し、
故障を検知した場合には車両本数カウントを保留し、軌
道回路を用いた車両検知に基づく警報制御を行なうこと
を特徴とする。
【0014】
【作用】第1の課題解決手段において、車両検知装置
は、第1の車両検知装置が警報開始位置で車両を検知
し、第2の車両検知装置が警報停止位置で車両を検知す
る。コンピュータは、駅構内における連動条件及び車両
位置条件が入力され、車両位置条件は、警報開始位置条
件が第1の車両検知装置から入力され、警報停止位置条
件が第2の車両検知装置から入力され、警報開始位置条
件及び所要の連動条件が入力されて踏切警報を開始し、
警報停止位置条件が入力されるまで踏切警報を継続する
踏切制御出力を生じる。即ち、点制御方式の制御論理に
よって踏切制御が行なわれる。このため、複雑な線路配
線及び連動条件を持つ駅構内の踏切を、単純明快で汎用
性に富む安全性の高い論理と条件で制御し得る踏切制御
装置を得ることが可能になる。
【0015】第2の課題解決手段において、駅構内に設
置された出発信号機の位置に仮想踏切が想定されてお
り、仮想踏切を境界にして、外方警報区間と内方警報区
間の2つの区間に分け、外方警報区間における仮想踏切
に対する警報制御と、内方警報区間における踏切に対す
る警報制御とを個別に行なうと共に、両区間の警報制御
出力の論理和により踏切の警報制御を行なうようにした
ので、外方警報区間で一旦警報開始をした後でも、外方
警報区間で警報停止条件が成立した場合には、踏切に対
する警報を停止できる。
【0016】第3の課題解決手段において、コンピュー
タは、警報区間内に在線する車両本数カウント値が零に
なるまで踏切警報を継続する踏切制御出力を生じるの
で、車両本数に合せた踏切制御を行なうことができる。
【0017】第4の課題解決手段によれば、警報区間内
で、車両が退行運転した場合にも、車両本数を把握し、
車両本数に合せた踏切制御を行なうことができる。
【0018】第5の課題解決手段によれば、点制御方式
の踏切制御装置において、警報開始位置に配置された車
両検知装置が故障した場合にも、軌道回路による踏切警
報制御を行なうことにより無警報を回避できる。
【0019】
【実施例】図1は本発明の適用される線形図及び踏切制
御の概略的構成の一例を示す図である。1はコンピュー
タ、21〜23は車両検知装置、3は踏切、4は車両、
5は踏切警報機、Aは駅構内を示す。1RAT、1RB
Tはホームトラック、51T 及び 52Tは軌道回路を
示している。P1は警報開始位置、P2は警報停止位
置、61、62は転てつ機、5RY、6RY、6RZは
出発信号機を示している。
【0020】車両検知装置21〜23のち、第1の車両
検知装置21、22が警報開始位置P1に配置され、第
2の車両検知装置23が警報停止位置P2に配置されて
いる。車両検知装置21〜23の代表例は踏切制御子で
あり、その他に、光学式または電気、電子式等の各種の
点検知式車両検知装置が用い得る。また、警報開始位置
P1、警報停止位置P2が軌道回路境界と一致している
ときは軌道回路に備えられた軌道リレーを用いることも
できる。警報開始位置P1は駅構内Aに配置され、警報
停止位置P2は踏切3を通過した車両4を検知し得る位
置に配置されている。踏切3は駅構内Aまたはその近傍
に配置される。
【0021】コンピュータ1は、駅構内Aにおける連動
条件及び車両位置条件が入力される。連動条件は駅構内
Aの信号機5RY、6RY、6RZ等や転てつ機61、
62等を制御するために通常備えられる連動装置から与
えられる。車両位置条件は、警報開始位置条件と警報停
止位置条件とを含み、警報開始位置条件が警報開始位置
P1に設置された第1の車両検知装置21または22か
ら入力され、警報停止位置条件が警報停止位置P2に設
置された第2の車両検知装置23から入力される。コン
ピュータ1は、警報開始位置条件が第1の車両検知装置
21または22から入力され、及び連動装置から所要の
連動条件すなわち出発信号機5RYまたは6RYの進路
が構成されているとする連動条件が入力されて踏切警報
を開始し、警報停止位置条件が第2の車両検知装置23
から入力されるまで踏切警報を継続する踏切制御出力を
生じる。即ち、点制御方式の制御論理によって踏切制御
が行なわれる。このため、複雑な線路配線及び連動条件
を持つ駅構内または駅近傍の踏切3を、単純明快で汎用
性に富む安全性の高い論理と条件で制御し得る踏切制御
装置を得ることが可能になる。
【0022】ところで、上述の点制御方式によって警報
開始位置P1から警報停止位置P2まで一連の警報制御
を行なう場合、次のような問題を生じる。 (a)点制御方式においては、警報開始位置条件が第1
の車両検知装置21または22から入力されれ、及び連
動装置から所要の連動条件すなわち出発信号機5RYま
たは6RYの進路が構成されているとする連動条件が入
力されて踏切警報を開始し、警報停止位置条件が第2の
車両検知装置23から入力されるまで踏切警報を継続す
るので、車両4が警報開始位置であるホームトラック1
RATや1RBTに在線しているとき、進路の空引きま
たは進路の引直しを行なった場合、或いは停電後に復電
しても踏切警報を持続する。例えばホームトラック1R
ATの上で停車している車両4の出発を遅らせるため
に、一旦構成された出発信号機5RYの進路構成が解除
(進路の空引きという)されても、踏切警報を停止する
ことができない。このため、踏切3に対する踏切警報時
間が長くなり、他の交通機関の踏切通行障害となる。 (b)警報開始位置P1が駅構内Aの外方で、警報開始
条件に連動条件を含まない踏切において、コ線進路が複
数存在する場合には警報停止条件が定まらない。
【0023】上述の問題点を解決する手段として、駅構
内Aに設置された出発信号機5RY及び6RY、6RZ
の位置に仮想踏切X1、X2を想定する。コンピュータ
1は、ホームトラック1RATまたは1RBT上の車両
停止位置から仮想踏切X1またはX2までを外方警報区
間L1とし、仮想踏切X1またはX2から踏切3までを
内方警報区間L2としたとき、外方警報区間L1におけ
る仮想踏切X1またはX2に対する警報制御と、内方警
報区間L2における踏切3に対する警報制御とを個別に
行なうと共に、両区間L1、L2の警報制御出力の論理
和により踏切3の警報制御を行なう。
【0024】踏切3は実在する踏切であるが、仮想踏切
X1、X2 は実在する踏切ではなく、制御論理の実行に
当って仮想された踏切である。仮想踏切X1、X2の制
御論理は同じであるので、以下、仮想踏切X1を中心に
して説明する。
【0025】図2は仮想踏切X1、X2を用いた踏切制
御の概念を示す図である。外方警報区間L1における警
報開始条件は、車両4がホームトラック1RAT上に在
線しているとする車両位置条件、及び、出発信号機5R
Yの進路が構成されているとする連動条件の論理積とな
る。車両4がホームトラック1RAT上に在線している
ことはホームトラック1RATの軌道リレー落下条件と
して与えられ、出発信号機5RYの進路構成は、出発信
号機5RYの接近鎖錠リレーASRの落下条件の連動条
件として与えられる。警報停止条件は、車両4が出発信
号機5RYの位置を抜け出たこと、または、警報開始条
件が不成立になってから一定時分経過した後の何れかと
する。車両4が出発信号機5RYを抜け出たことは、ホ
ームトラック1RATの軌道リレーが扛上したこと等の
条件から知ることができる。
【0026】内方警報区間L2の警報開始条件は、車両
4が出発信号機5RYを進出して軌道回路52Tに入っ
たとする車両位置条件、及び、出発信号機5RYの進路
が構成されているとする連動条件の論理積となる。車両
位置条件は、軌道回路52Tの軌道リレーが落下した条
件で与えられる。警報停止条件は車両4が踏切3を通過
したことである。車両4が踏切を通過したことは第2の
車両検知装置23の信号から解読できる。
【0027】コンピュータ1は、前述の制御論理に基づ
いて、外方警報区間L1における仮想踏切X1に対する
警報制御と、内方警報区間L2における踏切3に対する
警報制御とを個別に行なうと共に、両区間の警報制御出
力の論理和により踏切3の警報制御を行なう。従って、
車両4がホームトラック1RATに在線している状態
で、出発信号機5RYの進路が構成され、外方警報区間
L1において、仮想踏切X1に対する警報開始条件が成
立すると、踏切3に対する警報制御が行なわれる。警報
開始後、例えば車両4の出発を遅らせるために、一旦構
成された出発信号機5RYの進路構成が解除されたとき
は、外方警報区間L1の警報開始条件が不成立となる。
この後、一定時分経過しても警報開始条件が不成立であ
ると、警報停止条件が成立し、踏切3に対する警報制御
が停止される。
【0028】このように、警報区間を、仮想踏切X1を
境界にして、外方警報区間L1と内方警報区間L2の2
つの区間に分け、外方警報区間L1における仮想踏切X
1に対する警報制御と、内方警報区間L2における踏切
3に対する警報制御とを個別に行なうと共に、両区間の
警報制御出力の論理和により踏切3の警報制御を行なう
ようにしたので、外方警報区間L1で一旦警報開始をし
た後でも、その警報停止条件が成立した場合には、踏切
3に対する警報を停止できる。
【0029】次に、点制御方式を取る踏切制御装置にお
いて、警報区間内に複数の車両が入っている場合、先頭
車両が警報停止位置を通過したときに、踏切警報が停止
するような事態は回避しなければならない。その対策に
ついて、図3を参照して説明する。図3において、図1
と同一の参照符号は同一性ある構成部分を示している。
1RAはホームトラック1RATのための場内信号機、
1RBはホームトラック1RBTのための場内信号機、
1T、2T、3T、21T、22Tは軌道回路、23
1、232は第2の車両検知装置、63〜65は転てつ
機、1R、2R、3Rは閉塞信号機である。踏切3は駅
構内Aに設置されている。第2の車両検知装置231、
233は警報停止位置P2が軌道回路境界と一致してい
るときはホームトラック1RAT、1RBT等に備えら
れた軌道リレーによって構成することもできる。
【0030】図3の線形の場合、通常の車両運行管理に
よれば、警報開始位置P1と場内信号機1RAまでは1
RBとの間の閉塞区間の軌道回路1T、2T及び3Tに
は複数の車両41〜4nが入り得る。コンピュータ1
は、車両41〜4nが警報開始位置P1を通過する度毎
に第1の車両検知装置21の信号に基づいて車両本数を
加算し、車両41〜4nが警報停止位置P2を通過する
度毎に、第2の車両検知装置231または232の信号
に基づいて車両本数を減算し、車両本数カウント値が零
になるまで踏切警報を継続する踏切制御出力を生じる。
これにより、車両本数に合せた踏切制御を行なうことが
できる。図4は車両本数カウトの概念を示す図である。
【0031】上述の車両本数カウント制御を行なう場合
において、警報区間内で、車両41〜4nの何れかが退
行運転したために警報開始位置P1でカウントした車両
本数と警報停止位置P2を通過した車両本数が一致しな
くなることがある。軌道回路1T、2T及び3Tに入っ
た車両41〜4nは警報開始位置P1を通過しているの
で、車両本数としてカウントされている。このような状
態で、例えば先頭車両41が、ホームトラック1RAB
に入るべきであったのに、誤って矢印(イ)のようにホ
ームトラック1RATに入るような不正運行を生じるこ
とがある。このような場合、車両41を矢印(ロ)で示
すように退行させた後、矢印(ハ)出示すようにホーム
トラック1RBTに導かなければならない。退行した車
両41は第2の車両検知装置231及び232の車両検
知信号に基づく減算処理を受けるので、第1の車両検知
装置21の車両検知信号に基づいてカウントされた実際
の車両本数と、減算後の車両本数とが一致しない。そこ
で、コンピュータ1は、車両41〜4nが場内信号機1
RA、1RBの進行信号に基づいて踏切3を通過した
後、退行して再び踏切3を通過しても、1車両について
車両本数カウント値を1つしか減算しない論理及び車両
41〜4nが場内信号機1RA、1RBの外側まで退行
運転したことを検知する論理を有し、退行運転を検知し
た場合には車両本数カウントを保留し、軌道回路を用い
た車両検知に基づく警報制御を行なう。場内信号機1R
A、1RBの外側まで退行運転した場合は、退行経路に
含まれる軌道回路の軌道リレーの動作論理によって検知
できる。例えば図3の矢印(イ)〜(ハ)の経路で退行
運転した場合には、ホームトラック1RATの軌道リレ
ーが扛上している状態で、軌道回路21Tの軌道リレー
が落下状態から扛上に変化したことを捕えることによっ
て、その退行運転を検知できる。退行運転検知に当って
は、転てつ機63の方向を参照することができる。
【0032】上述のように、退行する車両41が場内信
号機1RA、1RBの外側に抜ければ軌道回路論理によ
って退行を検知できるが、場内信号機1RA、1RBの
内方に留まった場合は、軌道回路論理によって検知する
ことができない。このような場合は、場内信号機1R
A、1RBの進行信号により進入した1車両について車
両本数カウント値を1つしか減算しない論理により、退
行運転に伴なう2回以上の減算を防止する。すなわち、
場内信号機1RA、1RBの進行信号により進入した車
両が場内信号機1RA、1RBのに留まった場合には、
場内信号機1RA、1RBは停止信号のままであり、停
止信号の状態で第2の車両検知装置231及び232か
ら2回以上、車両検知信号が入力されてこれを無視する
論理を構成する。
【0033】更に、コンピュータ1は、第1の車両検知
装置21の故障を検知する論理を有し、故障を検知した
場合には車両本数カウントを保留し、軌道回路を用いた
車両検知に基づく警報制御を行なうようにする。これに
より、無警報を回避することができる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る踏切制
御装置によれば、次のような効果が得られる。 (a)第1の課題解決手段によれば、車両検知装置は、
第1の車両検知装置が警報開始位置で車両を検知し、第
2の車両検知装置が警報停止位置で車両を検知し、コン
ピュータは、駅構内における連動条件及び車両位置条件
が入力され、車両位置条件は、警報開始位置条件が第1
の車両検知装置から入力され、警報停止位置条件が第2
の車両検知装置から入力され、警報開始位置条件及び所
要の連動条件が入力されて踏切警報を開始し、警報停止
位置条件が入力されるまで踏切警報を継続する踏切制御
出力を生じるから、点制御方式の制御論理によって踏切
制御が行なわれ、複雑な線路配線及び連動条件を持つ駅
構内の踏切を、単純明快で汎用性に富む安全性の高い論
理と条件で制御し得る踏切制御装置を提供できる。 (b)第2の課題解決手段によれば、仮想踏切を境界に
して、外方警報区間と内方警報区間の2つの区間に分
け、外方警報区間における仮想踏切に対する警報制御
と、内方警報区間における踏切に対する警報制御とを個
別に行なうと共に、両区間の警報制御出力の論理和によ
り踏切の警報制御を行なうようにしたので、外方警報区
間で一旦警報開始をした後でも、警報停止条件が成立し
た場合には、踏切に対する警報を停止し得る点制御方式
の踏切制御装置を提供できる。 (c)第3の課題解決手段によれば、コンピュータは、
警報区間内に在線する車両本数カウント値が零になるま
で踏切警報を継続する踏切制御出力を生じるので、車両
本数に合せた踏切制御を行なうことの可能な踏切制御装
置を提供できる。 (d)第4の課題解決手段によれば、警報区間内で、車
両が退行運転した場合にも、車両本数を把握し、車両本
数に合せた踏切制御を行なうことの可能な踏切制御装置
を提供できる。 (e)第5の課題解決手段によれば、点制御方式の踏切
制御装置において、警報開始位置に配置された車両検知
装置が故障した場合にも、軌道回路による踏切警報制御
を行なうことの可能な踏切制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る踏切制御装置の適用される線形図
及び踏切制御の概略的構成例を示す図である。
【図2】仮想踏切を用いた本発明に係る踏切制御装置の
概念を示す図である。
【図3】本発明に係る踏切制御装置の適用される線形図
及び踏切制御の概略的構成例を示す図である。
【図4】車両本数カウトを施した本発明に係る踏切制御
装置の概念を示す図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ 21、22 第1の車両検知装置 23、231、232 第2の車両検知装置 3 踏切 X1 、X2 仮想踏切

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータを含み、駅構内または駅付
    近に位置する踏切に踏切制御を与える踏切制御装置であ
    って、 前記駅構内に設置された出発信号機の位置に仮想踏切を
    想定し、 前記駅構内における車両停止位置から前記仮想踏切まで
    を外方警報区間とし、 前記仮想踏切から前記踏切までを内方警報区間とし、 前記コンピュータは、前記外方警報区間における前記仮
    想踏切に対する警報制御と、前記内方警報区間における
    前記踏切に対する警報制御とを個別に行なうと共に、両
    区間の警報制御出力の論理和により前記踏切の警報制御
    を行なう踏切制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された踏切制御装置であ
    って、 前記外方警報区間における警報開始条件は、車両が前記
    駅構内に在線しているとする車両位置条件、及び、前記
    出発信号機の進路が構成されているとする連動条件の論
    理積で与えられ、 前記外方警報区間における警報停止条件は、前記車両が
    前記出発信号機の位置を抜け出たこと、または、前記警
    報開始条件が不成立になってから一定時分経過したこと
    の何れかであり、 前記内方警報区間の警報開始条件は、前記車両が前記出
    発信号機を進出したとする車両位置条件、及び、前記出
    発信号機の進路が構成されているとする連動条件の論理
    積で与えられ、 前記内方警報区間の警報停止条件は、前記車両が前記踏
    切を通過したとする条件である踏切制御装置。
  3. 【請求項3】 コンピュータと、車両検知装置とを有
    し、駅構内または駅付近に位置する踏切に踏切制御を与
    える踏切制御装置であって、 前記車両検知装置は、第1の車両検知装置と、第2の車
    両検知装置とを含み、前記第1の車両検知装置が警報開
    始位置で車両を検知し、前記第2の車両検知装置が警報
    停止位置で車両を検知し、 前記コンピュータは、 駅構内における連動条件及び車両位置条件が入力され、
    前記車両位置条件は、警報開始位置条件と警報停止位置
    条件とを含み、前記警報開始位置条件及び所要の連動条
    件が入力されて踏切警報を開始し、前記警報停止位置条
    件が入力されるまで踏切警報を継続する踏切制御出力を
    生じ、 車両が前記警報開始位置を通過したときに前記第1の車
    両検知装置の信号に基づいて車両本数を加算し、前記車
    両が警報停止位置を通過したときに前記第2の車両検知
    装置の信号に基づいて車両本数を減算し、前記車両本数
    カウント値が零になるまで踏切警報を継続する踏切制御
    出力を生じ、 車両が場内信号機の進行信号に基づいて前記踏切を通過
    した後、後退して再び前記踏切を通過しても、1車両に
    ついて車両本数カウント値を1つしか減算しない論理及
    び車両が場内信号機の外側まで退行運転したことを検知
    する論理を有し、退行運転を検知した場合には車両本数
    カウントを保留し、軌道回路を用いた車両検知に基づく
    警報制御を行なう踏切制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された踏切制御装置であ
    って、 前記コンピュータは、前記第1の車両検知装置の故障を
    検知する論理を有し、故障を検知した場合には車両本数
    カウントを保留し、軌道回路を用いた車両検知に基づく
    警報制御を行なう踏切制御装置。
  5. 【請求項5】 コンピュータと、車両検知装置とを有
    し、駅構内または駅付近に位置する踏切に踏切制御を与
    える踏切制御装置であって、 前記車両検知装置は、第1の車両検知装置と、第2の車
    両検知装置とを含み、前記第1の車両検知装置が警報開
    始位置で車両を検知し、前記第2の車両検知装置が警報
    停止位置で車両を検知し、 前記コンピュータは、 駅構内における連動条件及び車両位置条件が入力され、
    前記車両位置条件は、警報開始位置条件と警報停止位置
    条件とを含み、前記警報開始位置条件が前記第1の車両
    検知装置から入力され、前記警報停止位置条件が前記第
    2の車両検知装置から入力され、前記警報開始位置条件
    及び所要の連動条件が入力されて踏切警報を開始し、前
    記警報停止位置条件が入力されるまで踏切警報を継続す
    る踏切制御出力を生じ、 車両が前記警報開始位置を通過したときに前記第1の車
    両検知装置の信号に基づいて車両本数を加算し、前記車
    両が警報停止位置を通過したときに前記第2の車両検知
    装置の信号に基づいて車両本数を減算し、前記車両本数
    カウント値が零になるまで踏切警報を継続する踏切制御
    出力を生じ、 更に、前記コンピュータは、前記第1の車両検知装置の
    故障を検知する論理を有し、故障を検知した場合には車
    両本数カウントを保留し、軌道回路を用いた車両検知に
    基づく警報制御を行なう踏切制御装置。
JP24507391A 1991-08-29 1991-08-29 踏切制御装置 Expired - Fee Related JP3221573B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24507391A JP3221573B2 (ja) 1991-08-29 1991-08-29 踏切制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24507391A JP3221573B2 (ja) 1991-08-29 1991-08-29 踏切制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0558302A JPH0558302A (ja) 1993-03-09
JP3221573B2 true JP3221573B2 (ja) 2001-10-22

Family

ID=17128197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24507391A Expired - Fee Related JP3221573B2 (ja) 1991-08-29 1991-08-29 踏切制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3221573B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19725320A1 (de) * 1997-06-10 1998-12-17 Siemens Ag Einrichtung zur Steuerung von Bahnübergängen
JP4621366B2 (ja) * 2001-02-13 2011-01-26 東日本旅客鉄道株式会社 踏切制御装置
JP2011195120A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 East Japan Railway Co 無線式踏切警報システム
CN114550424A (zh) * 2020-11-26 2022-05-27 山西太钢不锈钢股份有限公司 一种道口报警系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0558302A (ja) 1993-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2022147987A1 (zh) 一种防护车站内列车侧面冲突的方法及系统
CN107472301B (zh) 一种基于全自动运行系统的spks的ma调整方法及装置
CN111845854A (zh) 基于通信的列车的退行防护方法及系统
JP6310868B2 (ja) 進路制御システム、進路制御方法、及び地上装置
WO2023116361A1 (zh) 全自动无人驾驶远程反向运行的实现方法、设备及介质
JP3221573B2 (ja) 踏切制御装置
CN113650658B (zh) 一种有轨电车在平面交叉口控制系统
JP3676148B2 (ja) 列車の運転保安方法
JP4721508B2 (ja) 単線自動閉塞システム
JP3860658B2 (ja) 踏切制御装置
JP4664009B2 (ja) 線区集中電子連動装置
JP3992783B2 (ja) 踏切制御装置
JP2002240720A (ja) 踏切制御装置
JP2619568B2 (ja) 踏切制御装置
JP2859347B2 (ja) 踏切制御装置
JPH0558301A (ja) 踏切制御装置
JPH11152035A (ja) 列車検知方法及び装置
JP2752636B2 (ja) 踏切制御装置
JPH0999838A (ja) 軌道系輸送機関の信号機および転てつ機等を制御するための連動装置
JP2874853B2 (ja) 踏切制御装置
JPH07108941A (ja) 踏切制御装置
JP2868267B2 (ja) 踏切制御装置
JP2862573B2 (ja) 踏切制御装置
CN115675573A (zh) 用于轨道交通的列车进出站控制方法和存储介质
KR20160150162A (ko) 래들 수강대차의 정지 위치 제어 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070817

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees