JP4721508B2 - 単線自動閉塞システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単線区間における列車運転制御に適用される単線自動閉塞システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複線区間では、上り列車と下り列車は別々の線路を走行するため、正面衝突する恐れは無い。しかし、単線区間では、1本の線路に上り列車と下り列車が走行するため、対向列車に対する閉塞の機能が必要になる。
【0003】
単線区間の閉塞方式には、停車場および停車場間に連続した軌道回路を設け、場内信号機、出発信号機および閉塞信号機の現示を自動的に制御する単線自動閉塞式がある。
【0004】
図4に従来の単線自動閉塞式の概要を示す。図4において、複数の駅(停車場)A〜Cを含む単線区間が図示されている。A駅には、R方向(上りとする)の列車出発を許容する出発信号機8RSが備えられ、L方向(下りとする)の列車進入を許容する場内信号機8LSが備えられている。B駅には、上りRの列車進入を許容する場内信号機1RSが備えられ、下りLの列車出発を許容する出発信号機1LSが備えられている。C駅には、上りRの列車進入を許容する場内信号機2RSが備えられ、下りLの列車の出発を許容する出発信号機2LSが備えられている。
【0005】
更に、A駅とB駅との間にはいくつかの閉塞区間が設定されており、閉塞境界に、上りRの列車に対する閉塞信号機SR1、及び、下りLの列車に対する閉塞信号機SL1が、設置されている。同様に、B駅とC駅との間にもいくつかの閉塞区間が設定されており、閉塞境界に上りRの列車に対する閉塞信号機SR2、及び、下りLの列車に対する閉塞信号機SL2が設置されている。
【0006】
A駅、B駅には、運転方向てこ8(RL)及び1(RL)がそれぞれ備えられている。C駅にも同様の運転方向てこが備えられる。これらの運転方向てこ8(RL)及び1(RL)は、列車を出発させる側の取り扱い方向及び列車を受ける側の取り扱い方向の2つの取り扱い方向を持つ。説明の簡単化、及び、説明上の混乱の回避のため、本明細書では、上りR及び下りLに合わせて、列車を出発させる側の取り扱い方向をRとし、列車を受ける側の取り扱い方向をLとする。
【0007】
運転方向てこ8(RL)及び1(RL)からは、その取り扱い方向R、Lに応じた信号が出力される。この信号は、運転方向リレー91、92に供給される。運転方向リレー91の出力信号は、連動装置41に供給される。運転方向リレー回路81には、駅中間の軌道回路条件が入力される。A駅〜B駅の間において、運転方向がR方向である場合、出発信号機1LSは運転方向リレー92により鎖錠され、軌道回路条件が、列車ありに対応するときは、軌道回路条件により運転方向リレー91、92は鎖錠される。運転方向リレー91の信号は、連動装置41に供給される。
【0008】
図4に図示した単線自動閉塞装置において、A駅に停車している列車Tが、上りRの方向に出発する場合について説明する。列車Tの運転方向Rの設定にあたって、まず、A駅及びB駅の間で打ち合わせを行い、列車Tを受ける側のB駅が運転方向てこ1(RL)を受け側Rに取り扱い、次に列車Tを出発させる側のA駅が運転方向てこ8(RL)を進出側Rに取り扱うことにより取り扱いが完了する。
【0009】
B駅の運転方向てこ1(RL)の取り扱い方向が受け側Rとなり、A駅の運転方向てこ8(RL)の取り扱い方向が進出側Rとなって、一致すると、運転方向リレー91、92は、運転方向を示す位置に動作する。この運転方向リレー回路81により、A駅及びB駅の間にある軌道回路の送電方向、受電方向が決定され、列車Tの進行方向Rの信号機8RSを、連動装置41から供給される信号に基づき、進行現示にすることができるようになる。
【0010】
設定した運転方向Rの出発信号機8RSのてこを反位に扱うと、出発信号機8RSが進行現示になり、列車Tは、A駅からB駅に向かって出発する。運転方向Rの出発信号機8RSが定位で、A駅−B駅の間に列車Tが存在しないときまで、運転方向リレー91、92と、対向列車に対する出発信号機1LSは鎖錠されるため、単線区間でも安全が保たれる。
【0011】
以上のように、単線区間における単線自動閉塞式は、上り列車と下り列車を正面衝突させないための安全運転及び安定輸送に欠かせない方式である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
複線区間では、軌道回路故障(信号機は停止現示)が発生しても、乗務員の注意力によって徐行運転できる閉塞指示運転により列車運行が確保できる。
【0013】
しかし、単線区間では、上記のように、運転方向リレー回路81と、軌道回路条件とを組み合わせているため、軌道回路故障が発生すると運転方向リレー91、92が鎖錠されてしまい、列車運行が不可能となってしまう。
【0014】
本発明の課題は、軌道回路故障が発生した場合、列車運転方向を変え、複線区間と同様に、閉塞指示運転により列車運行を確保し得る単線自動閉塞システムを提供することである。
【0015】
本発明のもう一つの課題は、列車運転方向の鎖錠条件と軌道回路条件とを分離して装置構成をシンプル化した単線自動閉塞システムを提供することである。
【0016】
本発明の更にもう1つの課題は、軌道回路故障が発生した場合、閉塞モード切替により列車運行速度を上げ、列車運転効率を向上させ得る単線自動閉塞システムを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る単線自動閉塞システムは、列車検知装置と、運転方向てこと、運転方向リレーとを含み、単線運転区間に含まれる駅に備えられる。前記列車検知装置は、列車運転方向の鎖錠条件を軌道回路条件から分離すべく、前記軌道回路による列車検知系からは独立して、隣接する駅の間に設けられ、列車検知信号を生成する。前記運転方向てこは、列車を出発させる側の取り扱い方向、及び、列車を受ける側の取り扱い方向を持ち、前記2つの取り扱い方向に対応して異なる極性の出力信号を生成する。前記運転方向リレーは、前記列車検知装置から、前記列車検知信号が供給されるとともに、前記運転方向てこから前記出力信号が供給され、前記隣接する駅のうち、出発駅及び受け駅において、前記運転方向てこから供給される信号の極性によって与えられる取り扱い方向が、列車を出発させる側の取り扱い方向で一致したとき、運転方向を示す位置に動作して出発駅側の出発信号機の制御を可能とし、前記列車検知装置から供給された列車検知信号が、前記出発駅及び前記受け駅間に列車あり信号であるとき、前記出発駅及び前記受け駅において前記運転方向を示す当該動作位置に鎖錠される。
【0018】
本発明に係る単線自動閉塞システムにおいても、運転方向てこと、運転方向リレーとを含んでおり、運転方向リレーは、隣接する駅の運転方向てこから信号が供給されるとともに、両駅の前記運転方向てこの取り扱い方向が一致したとき、運転方向を示す位置に動作して出発信号機の制御を可能とする点で、運転方向てこによる列車運転方向の切替、てこによる出発信号機の制御、運転方向リレーと出発信号機の鎖錠関係に変更はない。
【0019】
発明に係る単線自動閉塞システムにおいて、従来と異なる特徴点は、軌道回路による列車検知系からは独立する列車検知装置を含み、運転方向リレーは、列車検知信号が列車あり信号であるとき、運転方向を示す当該動作位置に鎖錠されることである。
【0020】
即ち、従来の単線自動閉塞式では、運転方向リレーは軌道回路によって鎖錠を行っていたが、本発明では、軌道回路による列車検知系からは独立する列車検知装置で得られた列車検知信号を用い、この列車検知信号が列車あり信号であるとき、運転方向リレーを、運転方向を示す当該動作位置に鎖錠する。
【0021】
従って、運転方向リレーは軌道回路条件では鎖錠されないから、軌道回路故障が発生しても、運転方向リレーは変えることができるようになる。よって、軌道回路故障が発生しても、複線区間と同様に乗務員の注意力によって徐行運転できる閉塞指示運転により列車運行が確保できる。
【0022】
また、列車運転方向の鎖錠条件と、軌道回路条件とが分離されるので、装置構成がシンプル化される。
【0023】
本発明に係る単線自動閉塞システムでは、2つの駅の間に設定されている複数の閉塞区間の何れかにおいて、軌道回路故障を生じた場合、前記閉塞区間を1つの閉塞区間に切り替える閉塞モード切替を採用することもできる。これにより、軌道回路故障が発生した場合、閉塞モード切替により列車運行速度を上げ、列車運転効率を向上させることが可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る単線自動閉塞システムの概要を示す図である。図1には、複数の駅(停車場)A〜Cを含む単線区間が図示されている。本発明は、1駅2中間か、2駅3中間のシステムで適用することが好ましい。A駅には、上りRの列車出発を許容する出発信号機8RSが備えられ、下りLの列車進入を許容する場内信号機8LSが備えられている。B駅には、上りRの列車進入を許容する場内信号機1RSが備えられ、下りLの列車出発を許容する出発信号機1LSが備えられている。C駅には、上りRの列車進入を許容する場内信号機2RSが備えられ、下りLの列車の出発を許容する出発信号機2LSが備えられている。
【0025】
更に、A駅とB駅との間にはいくつかの閉塞区間が設定されており、閉塞境界に、上りRの列車に対する閉塞信号機SR1、及び、下りLの列車に対する閉塞信号機SL1が、設置されている。同様に、B駅とC駅との間にもいくつかの閉塞区間が設定されており、閉塞境界に上りRの列車に対する閉塞信号機SR2、及び、下りLの列車に対する閉塞信号機SL2が設置されている。
【0026】
図1に図示された単線自動閉塞システムは、閉塞端末制御装置31、33及び閉塞主制御装置32、連動装置41〜43、閉塞装置51、52及び閉塞信号制御装置61、62等を含んでいる。
【0027】
閉塞端末制御装置31、33及び閉塞主制御装置32は、A駅〜C駅のそれぞれに備えられている。実施例では、A駅、Cの間に位置するB駅に備えられた閉塞主制御装置32は親装置とし、残りの閉塞端末制御装置31、33は子装置とし、データ伝送、及び、処理の合理化を図ってある。B駅とA、C駅との間には、常用回線L11、L12と、迂回回線L21、L22が敷設されている。常用回線L11、L12及び迂回回線L21、L22は、多心ケーブル線によって構成される。あるいは、光ケーブルによって構成してもよい。
【0028】
連動装置41〜43も、A駅〜Cのそれぞれに備えられており、A駅〜Cのそれぞれに備えられた出発信号機、場内信号機及び転てつ機等の現場機器を制御する。
【0029】
閉塞装置51、52は、常用回線L11、L12(または迂回回線L21、L22)及び閉塞信号制御装置61、62を経由して、閉塞主制御装置32から供給される信号に基づき、閉塞信号機SR1、SL1、SR2またはSL2を制御する。閉塞主制御装置32は、運転方向条件、列車の進行方向、駅間在線情報等の管理を行う。
【0030】
閉塞信号制御装置61、62は、閉塞主制御装置32からの制御情報によって、閉塞信号機SR1、SL1、SR2、SL2を制御する。
【0031】
本発明に係る単線自動閉塞システムは、更に、列車検知装置(11、21)、(12、22)、(13、23)及び(14、24)を含む。列車検知装置(11、21)、(12、22)、(13、23)及び(14、24)は、軌道回路による列車検知系からは独立している。列車検知装置(11、21)、(12、22)、(13、23)及び(14、24)は列車の進入及び進出の他、進行方向をも検知し、その情報を、常用回線L11、L12(または迂回回線L21、L22)を経由して、閉塞主制御装置32に供給する。
【0032】
図示された列車検知装置(11、21)は、列車検知子11と、列車検知回路21とを含む。実施例において、列車検知子11は、A駅の場内信号機8LSの内方に配置されている。列車検知回路21は、列車検知子11から供給される列車検知信号を受信し、対応する列車検知信号を生成する。
【0033】
列車検知子12は、B駅の場内信号機1RSの内方に配置されている。列車検知回路22は、列車検知子12から供給される列車検知信号を受信し、対応する列車検知信号を生成する。
【0034】
列車検知装置(13、23)は、列車検知子13と列車検知回路23とを含む。列車検知子13は、B駅の場内信号機7LSの内方に配置されている。列車検知回路23は、列車検知子13から供給される列車検知信号を受信し、対応する列車検知信号を生成する。
【0035】
列車検知装置(14、24)は、列車検知子14と列車検知回路24とを含む。列車検知子14は、C駅の場内信号機2RSの内方に配置されている。列車検知回路24は、列車検知子14から供給される列車検知信号を受信し、対応する列車検知信号を生成する。列車検知子11〜14としては、車軸検知子及びループコイルの何れかを用いることができる。
【0036】
列車検知回路21で生成された列車検知信号は、閉塞端末制御装置31及び常用回線L11(または迂回回線L12)を経由して閉塞主制御装置32に供給される。列車検知回路22で生成された列車検知信号は、主閉塞制御装置32に供給される。
【0037】
列車検知回路23で生成された列車検知信号は、主閉塞制御装置32に供給される。列車検知回路24で生成された列車検知信号は、閉塞端末制御装置33、常用回線L12(または迂回回線L22)を経由して、閉塞主制御装置32に供給される。
【0038】
A駅とB駅との間においては、閉塞主制御装置32は、列車検知回路21から供給される列車検知信号に基づき、A駅−B駅の間における列車の有無を判定する。例えば、列車検知子11が、車軸検知子の場合、列車検知回路21から列車検知信号が供給されたとき、A駅−B駅の間に列車ありとする判定信号を出力し、列車検知子11及び列車検知回路21で検知された進入車軸数と、列車検知回路22で検知された進出車軸数との差が零のとき、A駅−B駅間に列車なしとする判定信号を出力する。
【0039】
同様に、B駅及びC駅の間においては、閉塞主制御装置32は、列車検知装置23、24から列車検知信号が供給されたとき、B駅−C駅の間に列車ありとする判定信号を出力し、列車検知回路23で検知された進入車軸数と、列車検知回路24で検知された進出車軸数との差が零のとき、B駅−C駅間に列車なしとする判定信号を出力する。このような信号処理技術は、従来より、当業者によく知られている。
【0040】
図2は図1に図示された単線自動閉塞システムにおいて、A駅の運転方向リレー91の構成を概略的に示す図である。A駅、B駅には、運転方向てこ8(RL)及び1(RL)がそれぞれ備えられている。C駅にも運転方向てこが備えられることは前述した通りである。図2において、点線包枠で示された部分は、その下に表示された運転方向てこ8(RL)及び1(RL)を、電気回路として表現したものである。運転方向てこ8(RL)及び1(RL)は、その切替によって、(+)電源または(−)電源に切り替えられ、この電源切替に応じて、運転方向リレー91が所定の運転方向に動作する。
【0041】
運転方向てこ8(RL)及び1(RL)は、列車を出発させる側の取り扱い方向及び列車を受ける側の取り扱い方向の2つの取り扱い方向R、Lを持つ。すでに述べたように、A駅が列車を出発させる側の取り扱い方向はRと表示し、列車を受ける側の取り扱い方向をLと表示する。
【0042】
運転方向てこ8(RL)及び1(RL)からは、その取り扱い方向R、Lに応じた信号が出力される。この信号は、運転方向リレー回路81に供給される。運転方向リレー91、92は、隣接するA駅、B駅の運転方向てこ8(RL)、1(RL)から信号が供給されるとともに、列車有無の判定信号が供給される。列車有無の判定信号は、実施例の場合、閉塞端末制御装置31、33から、常用回線L11またはL12を経由して、閉塞主制御装置32に供給される。
【0043】
従来との対比において、方向てこによる列車運転方向の切替、てこによる出発信号機の制御、運転方向リレーと出発信号機の鎖錠関係に変更はない。列車Tの運転方向Rの設定にあたって、まず、A駅及びB駅の間で打ち合わせを行い、列車Tを受ける側のB駅が運転方向てこ1(RL)を受け側Rに取り扱い、次に列車Tを出発させる側のA駅が運転方向てこ8(RL)を進出側Rに取り扱うことにより取り扱いが完了する。
【0044】
B駅の運転方向てこ1(RL)の取り扱い方向が受け側Rとなり、A駅の運転方向てこ8(RL)の取り扱い方向が進出側Rとなって、一致すると、A駅の運転方向リレー91及びB駅の運転方向リレー92は運転方向を示す位置に動作する。A駅の運転方向リレー91及びB駅の運転方向リレー92の動作により、設定した運転方向Rの出発信号機8RSのてこを反位に扱うと、出発信号機8RSが進行現示になり、列車Tは、A駅からB駅に向かって出発する。
【0045】
発明に係る単線自動閉塞システムにおいて、従来と異なる特徴点は、A駅−B駅において、軌道回路による列車検知系からは独立する列車検知装置(11、21)、(12、22)を含み、列車検知装置(11、21)、(12、22)で生成された列車検知信号に基づき、閉塞端末制御装置31及び閉塞主制御装置32から列車ありの判定信号が供給されたとき、A駅の運転方向リレー91及びB駅の運転方向リレー92が、運転方向を示す当該動作位置に鎖錠されることである。
【0046】
即ち、従来の単線自動閉塞式では、運転方向リレー91、92は軌道回路によって鎖錠していたが、本発明では、軌道回路による列車検知系からは独立する列車検知装置(11、21)、(12、22)で得られた列車検知信号を用い、列車ありの判定信号が得られたとき、運転方向リレー91、92を、運転方向を示す当該動作位置に鎖錠する。従って、運転方向リレー91、92は軌道回路条件では鎖錠されないから、軌道回路故障が発生しても、運転方向リレー91、92は変えることができるようになる。よって、A駅ーB駅の間において、軌道回路故障が発生しても、複線区間と同様に乗務員の注意力によって徐行運転できる閉塞指示運転により列車運行が確保できる。
【0047】
B駅ーC駅の間にも、軌道回路による列車検知系からは独立する列車検知装置(13、23)、(14、24)が設けられており、列車検知装置(13、23)、(14、24)で生成された列車検知信号に基づき、閉塞主制御装置32において得られた列車ありの判定信号により、運転方向リレーが、閉塞端末制御装置33及び閉塞主制御装置32からの信号により、運転方向を示す当該動作位置に鎖錠される。よって、B駅ーC駅の間において軌道回路故障が発生しても、複線区間と同様に乗務員の注意力によって徐行運転できる閉塞指示運転により列車運行が確保できる。また、列車運転方向の鎖錠条件と、軌道回路条件とが分離されるので、装置構成がシンプル化される。
【0048】
しかも、閉塞信号機SR1、SL1、SR2、SL2と、閉塞信号制御装置61、62とを含んでおり、閉塞信号制御装置61、62は、閉塞信号機SR1、SL1、SR2、SL2を制御する。従って、中間軌道回路の送電切替によって閉塞信号機を制御する必要のあった従来技術と異なって、本発明では、中間軌道回路の送電切替は必要でなくなる。
【0049】
上述した単線自動閉塞システムにおいて、駅間で軌道回路故障が生じた場合軌道回路故障を生じた閉塞信号機SR1、SL1、SR2、SL2はR現示となる。このR現示に対して、上述した閉塞指示運転により、乗務員の注意力によって徐行運転できる。しかし、閉塞指示運転により、徐行運転をすることは、列車運行の高効率化の妨げになる。
【0050】
図3はこのような対策として好適な閉塞モード切替運転を説明する図である。図において、図1に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、説明は省略する。図3に示された閉塞モード切替運転は、例えば、A駅とB駅との間に設定されている2つの閉塞区間の何れかにおいて、軌道回路故障を生じた場合、この2つの閉塞区間を1閉塞区間TR0に切り替える。
【0051】
A駅及びB駅の間にある2の閉塞区間の何れかにおいて、軌道回路故障を生じた場合、閉塞信号機SR1(またはSL1)は、進行現示を表示することができないのであるから、閉塞信号機SR1(またはSL1)を、例えば、滅灯させる。これにより、A駅及びB駅の間にある2つの閉塞区間が1つの閉塞区間TR0に切り替えられ、閉塞信号機SR1(またはSL1)による列車運行速度制限が解除されることになるから、閉塞区間TR0において、列車運行速度を上げ、列車運転効率を向上させることが可能になる。
【0052】
閉塞モード切替は、閉塞モード切替てこを操作し、てこ操作信号を閉塞主制御装置32に供給し、閉塞主制御装置32からの指令によって行うことができる。閉塞区間への列車の進入及び進出は、列車検知子11及び列車検知子12によるチェックイン機能及びチェックアウト機能により検知できるので、列車運行に問題はない。
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(a)軌道回路故障が発生しても、列車運転方向を変え、複線区間と同様に、閉塞指示運転または閉塞モード切替により列車運行を確保し得る単線自動閉塞システムを提供することができる。
(b)列車運転方向の鎖錠条件と軌道回路条件とを分離して装置構成をシンプル化した単線自動閉塞システムを提供することができる。
(c)軌道回路故障が発生した場合、閉塞モード切替により列車運行速度を上げ、列車運転効率を向上させ得る単線自動閉塞システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単線自動閉塞システムの概要を示す図である。
【図2】図1に図示された単線自動閉塞システムにおいて、A駅の運転方向リレーの構成を概略的に示す図である。
【図3】本発明に係る単線自動閉塞システムにおいて、閉塞モード切替を示す図である。
【図4】従来の単線自動閉塞式の概要を示す図である。
【符号の説明】
11〜14 列車検知子
21〜24 列車検知回路
31、33 閉塞端末制御装置
32 閉塞主制御装置
41〜43 連動装置
51、52 閉塞装置
61、62 閉塞信号制御装置

Claims (4)

  1. 列車検知装置と、運転方向てこと、運転方向リレーとを含み、単線運転区間に含まれる駅に備えられる単線自動閉塞システムであって、
    前記列車検知装置は、列車運転方向の鎖錠条件を軌道回路条件から分離すべく、前記軌道回路による列車検知系からは独立して、隣接する駅の間に設けられ、列車検知信号を生成し、
    前記運転方向てこは、列車を出発させる側の取り扱い方向、及び、列車を受ける側の取り扱い方向を持ち、前記2つの取り扱い方向に対応して異なる極性の出力信号を生成し、
    前記運転方向リレーは、
    前記列車検知装置から、前記列車検知信号が供給されるとともに、前記運転方向てこから前記出力信号が供給され、
    前記隣接する駅のうち、出発駅及び受け駅において、前記運転方向てこから供給される信号の極性によって与えられる取り扱い方向が、列車を出発させる側の取り扱い方向で一致したとき、運転方向を示す位置に動作して出発駅側の出発信号機の制御を可能とし、
    前記列車検知装置から供給された列車検知信号が、前記出発駅及び前記受け駅間に列車あり信号であるとき、前記出発駅及び前記受け駅において前記運転方向を示す当該動作位置に鎖錠される、
    単線自動閉塞システム。
  2. 請求項1に記載された単線自動閉塞システムであって、2つの駅の間に設定されている複数の閉塞区間の何れかにおいて、軌道回路故障を生じた場合、前記閉塞区間を1つの閉塞区間に切り替える閉塞モード切替が可能である単線自動閉塞システム。
  3. 請求項1または2の何れかに記載された単線自動閉塞システムであって、前記列車検知装置は、列車検知子を含み、前記列車検知子は、隣接する2つの駅の間に、少なくとも、2つ備えられている単線自動閉塞システム。
  4. 請求項3に記載された単線自動閉塞システムであって、前記列車検知子は、車軸検知子またはループコイルの何れかである単線自動閉塞システム。
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