JP3218055B2 - 生吸収性セグメント化コポリマー - Google Patents

生吸収性セグメント化コポリマー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、特定のそしてよく範囲が限定さ
れている分子構成を有する生吸収性(bioabsorbable)
コポリマーの製造方法、この方法で製造されたコポリマ
ー、並びにこのコポリマーから製造される医学もしくは
外科用考案物に関する。
【0002】本発明の説明に用いる言葉「分子構成」
は、統計学上の(またランダムと呼ばれる)ブロックも
しくはセグメント化物(またマルチブロックまたはラン
ダムブロックと呼ばれる)の範疇に入るコポリマーを表
す。ブロックコポリマーは、しばしばABブロック構造
として表されるジブロック、或はしばしばAABブロッ
ク構造として表されるトリブロックであり得る。本分野
で公知の他のブロック構造は「スター・ブロック」コポ
リマーおよび「グラフト・ブロック」コポリマーであ
る。セグメント化されたコポリマーは、時には(AB)
nブロック構造として表される。これらの構成の全て
は、重合体科学の技術者によく知られている。医学用考
案物の製造におけるセグメント化コポリマーの使用は従
来技術で公知である。これらの材料に関する興味は、弾
性挙動、高引張り強度、低応力緩和(クリープ)および
長期の曲げ疲れ破壊に対する抵抗力を含む、それらの優
れた物性から生じるものである。これらのコポリマー類
の優れた物性は、このコポリマー鎖中に含まれるところ
の、しばしば生じる非結晶性の「ソフト」セグメントお
よびしばしば生じる結晶性の「ハード」セグメントの相
分離(変域形成)に帰する可能性がある。このソフトセ
グメントはこのコポリマーの弾性挙動に貢献しており、
一方、ハードセグメントは該コポリマーと非共有結合的
に架橋しており、そしてこれは機械的強度および粘り強
さを追加する。
【0003】非吸収性ポリマー類の分野における従来技
術では、本分野の技術者に対して、材料の物性を決める
分子構成の重要性を教示している。医学用途で使用され
てきている、セグメント化分子構成を有する非吸収性コ
ポリマー材料の例は、HYTREL TMポリエステル(Dupont C
o., DE USA)およびBIOMERTMポリウレタン(Ethicon、In
c., NJ USA)である。ブロックコポリマーの製造における
環状エステルモノマー類の使用は本分野で公知である。
研究者達は、吸収性を示し得る種々のブロックコポリエ
ステルを得る目的で、しばしば溶液中での低温重合方法
を用い、そしてエステル交換反応を避けるための外来触
媒を用いてきた。いわゆる「リビング重合」方法は、有
機溶媒が必要なため、医学用品製造のためには望ましく
なく、そして商業的規模の用途には不利である。また、
これらの方法は、単一重合内での幅広い範囲のセグメン
ト長を有するコポリマーの製造に対して適合させるのは
容易でない。
【0004】従来技術では、逐次的過程によるブロック
コポリマーの製造を教示しているが、平均セグメント長
およびセグメント長の分配の両方に対して制御されてい
るところの、環状エステル類からのセグメント化コポリ
マーの製造に関する概念は、従来技術においてはまだ提
示されていなかった。本発明の目的は、セグメント長お
よびセグメント長の分配に対して良好な制御を有すると
ころの、予測可能な分子構成を有するブロックおよびセ
グメント化コポリマーを製造することにある。このよう
な共重合方法によって、予期されていなかった構成を有
するコポリマーが生じる。例えば、エステル交換は、全
てのエステル類に対して生じることが知られているた
め、よく範囲が限定されたブロックコポリマー、即ち通
常用いられている溶融共重合条件下で、複雑なエステル
交換反応なしにA−Bもしくは(A−B)n型のブロッ
クコポリマーが得られることは予期されることではな
い。しかしながら、我々は、ε−カプロラクトンまたは
トリメチレンカーボネートの如きモノマーを含有するエ
ステルを第一段階の重合で用いたとき、リシャフリング
(reshuffling)もしくはスクラングリング(scramblin
g)反応の複雑さなしに、よく範囲が限定されたブロッ
クコポリマーが得られることを見い出した。本出願にお
いて、言葉「イプシロン−カプロラクトン」は、epsila
に対するギリシャ文字とアラビア文字の「e」を用いる
か、或は「ε−カプロラクトン」を用いた組み合わせで
記述されていると理解すべきである。即ち、本出願にお
いて、言葉「イプシロン−カプロラクトン」、「ε−カ
プロラクトン」および「e−カプロラクトン」は同意語
である。
【0005】予期されない結果の2番目の例は、第一段
階の共重合における該ε−カプロラクトンもしくはトリ
メチレンカーボネートへの少量の第二モノマー(例え
ば、グリコリッドまたはラクチド)の添加に続く、主に
該第二コモノマーから成る第二段階の添加によって、セ
グメント化された、もしくは(A−B)nの、制御可能
なそしてよく範囲が限定されたセグメント長を有する構
成を有するコポリマーを生じさせることである。このよ
うなコポリマーは、同様の組成を有する相当するランダ
ムもしくはブロックコポリマーと比較して、著しく異な
った物性を示す。更にまた、モノマーからポリマーへの
完全な変換が生じる時間を過ぎて、該第二段階の添加の
後に続く重合時間を変化させることによって、セグメン
ト長の分配を制御できる。これは、全体の変換率または
コポリマーの組成を変化させることなく生じる。セグメ
ント長の分配が、得られるコポリマーの物理的および機
械的特性に対して顕著な効果を有することも見いだされ
た。与えられた組成に関して、重合時間と共にセグメン
ト長分配を狭くするにつれて、融点の如き特性および結
晶度が低下し、それに従ってそれらと関連している物理
的および機械的特性が変化する。
【0006】更にその上、「ハード・セグメント」を生
じさせることが知られているモノマーの濃度を上昇させ
ると、より低い融点および結晶度を有しそしてより高い
柔軟性を有するコポリマーを生じさせることも予期され
ないことである。しかしながら、本発明のセグメント化
コポリマーにおいては、上記効果が観察されることを我
々は見い出した。
【0007】これらの材料は、機械的特性、例えば強
度、剛性および粘り強さに対する制御が必要とされると
ころの、吸収性を示す医学もしくは外科用考案物として
使用され得る。医学もしくは外科用考案物としての特別
な用途には、これに限定されるものではないが、外科用
縫合糸および制御された放出考案物が含まれる。本発明
のコポリマーのもう1つの用途は、外科用の網または管
状の製品、例えば血管移植片としてである。
【0008】
【大要】本発明は、新規で有益なマルチブロックもしく
はブロックポリマー、並びに特定のセグメント長および
セグメント長の分配を有する予測可能な分子構成を有す
る生吸収性コポリマーの製造方法に関する。この方法
は、ブロックコポリマー(ABまたはABA型の)、或
は(AB)n型のセグメント化(マルチブロックもしく
はランダムブロックとしても知られている)コポリマー
製造のために用いられ得る。
【0009】この方法は、エステル交換に対して大きく
異なる感受性を有するコポリマー中の結合を生じさせる
2種(或はそれ以上)の環状エステルモノマーを用いる
2つ(或はそれ以上)の段階から成る開環共重合であ
る。この方法は、1対のモノマー、例えばゆっくりと反
応する(エステル交換する)カプロエート結合を生じさ
せるε−カプロラクトンと、通常の錫を基とする触媒を
用いたとき速く反応するグリコラート結合を生じるとこ
ろのグリコリドとの重合を記述することによって説明さ
れ得る。
【0010】この共重合の第一段階(段階I)には、よ
りゆっくりとエステル交換する(例えばカプロエート)
結合を高含有量で有しそして速く反応する(例えばグリ
コラート)結合を低含有量で有する統計学上のコポリマ
ーが含まれる。このプレポリマーは、散在している短い
グリコラートセグメントを有する連続的カプロエート結
合の流れから成るセグメントの枠を形成する。これらの
セグメントの長さおよび分配は、モノマーの原料組成、
このモノマー類の反応性比および、この反応段階で生じ
るエステル交換の度合に依存している。従って、この枠
は、エステル交換に関して異なる反応性を示すセグメン
トからなっている。
【0011】この共重合の第二段階(段階II)には、
該高速反応(例えば、グリコリッド)モノマーを添加し
た後、特定期間反応を継続することが含まれる。このプ
レポリマー中の2つのセグメントのエステル交換反応性
の相違によって、最終コポリマー中にカプロエートセグ
メントが維持される。この第二段階では、最初に、該段
階Iのプレポリマーの末端近くで、長いグリコラートセ
グメントが生じる。エステル交換を通して、この最初の
長い段階IIグリコラートセグメントからのグリコラー
ト結合は、次第に、段階Iのプレポリマー中のより短い
グリコラートセグメントに移行する。この結果、グリコ
ラートセグメント長のより狭い分配が生じる。この得ら
れるコポリマーは、グリコラートセグメント長の分配を
有する。この得られるコポリマーは、段階Iのプレポリ
マー枠、最終組成、およびエステル交換速度の差によっ
て決定されるところの、セグメント化された(または、
マルチブロックの)構成を有する。このセグメント長の
分配は、該第二段階の添加後の時間の関数として変化す
る。この分配は、材料の特性に対して著しく影響を与え
る。このような方法で、該第二段階およびいずれかの引
き続く段階の反応時間を変化させることによって、幅広
い範囲の材料特性が容易に達成され得る。
【0012】このメカニズムは、必ずしも該カプロラク
トン−グリコリッドの対に限定されるものではない。グ
リコリッドと共重合したときトリメチレンカーボネート
はカプロラクトンと同様の挙動を示し、そしてトリメチ
レンカーボネートと共重合したとき1−ラクチドはグリ
コリッドと同様の挙動を示すことが示された。エステル
交換速度に関する観察された差は、触媒との結合の相互
作用によるものであろう。低速エステル交換を有する結
合と、高速エステル交換を有する結合とのいかなる組み
合わせも、これらの結合のコポリマー中に特定の構成を
生じさせるために用いられ得ると考えるのが妥当であ
る。
【0013】用いる触媒の種類および触媒の量は、本発
明の主題の環状エステルの相対重合速度およびエステル
交換速度の両方に影響を与える。触媒の種類と量の両方
を適当に選択することによって、特定の構成を有するコ
ポリマーが、制御可能な様式でそして妥当な時間内に製
造される。カプリル酸第一錫または塩化第一錫二水化物
の如き触媒が好適である。しかしながら、従来技術で公
知の他の触媒、例えば金属塩または金属酸化物の配位触
媒は本発明の範囲内である。
【0014】この方法の利用を可能にする構成の種類
は、広いかまたは狭いセグメント長分配を有するABジ
ブロック、ABAトリブロック、またはセグメント化コ
ポリマーであり得る。ジブロック類およびトリブロック
類は、該段階Iの反応中で単官能もしくは二官能開始剤
(アルコール類)を用い、そして低いエステル交換速度
の結合のみを用いて段階Iのホモポリマーを生じさせる
ことによって製造される。段階IIの結合は、段階II
のセグメント内でのみエステル交換可能であり、該ジブ
ロックもしくはトリブロック構成が維持される。
【0015】セグメント化された生吸収性分子構成を含
むコポリマーが発明された。このコポリマーは、少なく
とも2つの異なるエステル結合を有する。該セグメント
化された分子構成は、複数の高速エステル交換結合を含
む。この高速エステル交換結合は、1.3以上のセグメ
ント長分配を有する。このセグメント化分子構成はま
た、複数の低速エステル交換結合を含む。以下の条件が
本発明の材料の制限範囲である:本質的にグリコラート
結合から成る高速エステル交換結合、そしてトリメチレ
ンカーボネートおよびカプロエート結合から成る群から
選択される低速エステル交換結合に関して、該高速エス
テル交換結合のセグメント長分配は2.0以下であり、
そして該低速エステル交換結合の数平均セグメント長は
セグメント当たり2.5個以上の結合である。このコポ
リマー中に使用され得る種々の結合に関する学術用語
は、以下の標題「発明の説明」下で、より詳しく説明す
る。このセグメント長分配および数平均セグメント長の
計算に関しては、以下の実施例4で詳しく説明する。
お、これらの用語の理解を容易にする目的で、本発明の
コポリマーが、AABBAAAABBAABBBAAA
ABAAABAAABBB(ここで、AおよびBは、そ
れぞれモノマーAおよびBに由来する単位を示す)のよ
うに表される場合を例にとって説明する。「数平均セグ
メント長」はポリマー鎖に沿って紹介した同種のモノマ
ーが構成する単位内に存在する平均モノマー単位を意味
する。上記例によると、モノマーAに関する数平均セグ
メント長は3[2+4+2+4+3+3=18 18÷
6(Aからなる単位数)=3]となる。一方、「セグメ
ント長分配」はコポリマー中の特定モノマーに由来する
鎖セグメントの長さの相対的な変動に関連する。すなわ
ち、セグメント長分配が1であることは、同種モノマー
に由来する複数の単位は、すべて同一の鎖長であること
を意味する。重合中に用いる開始剤の量によって、コポ
リマーのインヘレント粘度および分子量を操作できるこ
とは、従来技術でよく知られている。本出願中に記述す
るコポリマーに関して、約0.1dL/g以上のインヘ
レント粘度(溶媒、例えばヘキサフルオロアセトン一半
水化物中、0.5g/dLの濃度)が好適である。産業
的に受容される引張り(または他の)強度が要求される
製造品、例えば外科用縫合糸に関しては、約1.0dL
/g(溶媒中0.5g/dL)またはそれ以上のインヘ
レント粘度が好適である。強度が要求されていない製造
品、例えば制御された放出考案物に関して、このコポリ
マーは、約1.0dL/g(溶媒中0.5g/dL)よ
りも低いインヘレント粘度を有することができる。高速
もしくは低速エステル交換結合を含んでいるか否かを測
定するための、本出願中に例示されていないか或は請求
されていないモノマー類に関しては、以下に示す実施例
5のトリメチレンカーボネートモノマーの代わりに、選
択したモノマー類を用いることができる。実施例5の試
験を行った後、このブロックの長さが30かそれ以上の
場合、この最終グリコラートの重量%は68であり、そ
してインヘレント粘度は約1.0dL/gであり、従っ
てこのモノマーは低速エステル交換結合を含む。本質的
に、約1.0dL/g未満のインヘレント粘度は、この
生じたポリマーが試験条件下で不安定であることを意味
している。
【0016】このコポリマーの1つの具体例において、
該高速エステル交換結合は、ラクテート結合から成る。
このコポリマーのもう1つの具体例において、該高速エ
ステル交換結合はグリコラート結合から成る。このポリ
マーの更にもう1つの具体例において、該高速エステル
交換結合はラクテートおよびグリコラート結合から成
る。このコポリマーの更にもう1つの具体例において、
該低速エステル交換結合は、トリメチレンカーボネー
ト、カプロエートおよびジオキサノン結合から成る群か
ら選択される。このコポリマーの特定の具体例におい
て、該低速エステル交換結合はトリメチレンカーボネー
ト結合から成る。このコポリマーのもう1つの特定の具
体例において、該低速エステル交換結合はカプロエート
結合から成る。このコポリマーの更にもう1つの具体例
は、該ラクテート結合が示差走査熱量測定法を基準にし
て約40%未満の結晶度および約170℃未満の融点を
有するものである。このコポリマーの更にもう1つの具
体例は、該グリコラート結合が示差走査熱量測定法を基
準にして約30%未満の結晶度および約215℃未満の
融点を有するものである。更に特定の具体例において、
このポリマーは、複数のラクテート結合を有するところ
の、生吸収性を示すセグメント化分子構成を含む。この
ラクテート結合のセグメント長分配は1.3以上であ
り、結晶度は、示差走査熱量測定法を基準にして約40
%未満であり、そしてこのポリマーの融点は約170℃
未満である。このセグメント化分子構成はまた、複数の
トリメチレンカーボネート結合を有する。本出願を通し
て用いられているように、言葉「複数(plurality)」は
通常の英語の定義を有し、これは本質的に1以上に関す
るか、或は1以上有していることである。
【0017】製造品もまた発明された。この製品は該コ
ポリマーを含む。このコポリマーは、生吸収性を示すと
ころの、合成の、セグメント化された分子構成を有す
る。このセグメント化分子構成は、ラクテートおよびグ
リコラート結合、並びにそれらの混合物から成る群から
選択される複数の高速エステル交換結合を含む。この高
速エステル交換結合は、1.3以上のセグメント長分配
を有する。このセグメント化分子構成はまた、トリメチ
レンカーボネート、カプロエートおよびジオキサノン結
合から成る群から選択される複数の低速エステル交換結
合を含む。下記の条件が本発明の材料の制限範囲であ
る:主にグリコラート結合から成る高速エステル交換結
合そしてトリメチレンカーボネートおよびカプロエート
結合から成る群から選択される低速エステル結合に関し
て、該高速エステル交換結合のセグメント長分配は2.
0以下であり、そして該低速エステル交換結合の数平均
セグメント長はセグメント当たり2.5個以上の結合で
ある。
【0018】この製品の1つの具体例において、該高速
エステル交換結合は、ラクテート結合から成る。この製
品のもう1つの具体例において、該高速エステル交換結
合はグリコラート結合から成る。この製品の更にもう1
つの具体例において、該高速エステル交換結合はラクテ
ートおよびグリコラート結合から成る。この製品の更に
もう1つの具体例において、該低速エステル交換結合
は、トリメチレンカーボネートおよびカプロエート結合
から成る群から選択される。
【0019】1つの具体例において、該製造品は成型樹
脂から成る。この成型樹脂は該コポリマーから成る。も
う1つの具体例において、この製品は1つ以上の押出し
ペレットから成る。代替具体例において、この製品は押
出し樹脂から成る。この押出しペレットもしくは樹脂は
該コポリマーから成る。更にもう1つの具体例におい
て、この製品はフィルムから成る。このフィルムは該コ
ポリマーから成る。
【0020】本出願中に記述するコポリマーを含む成型
樹脂は、種々の産業加工法、例えばブロー、トランスフ
ァーまたはインジェクション成型に使用できる。本出願
中に記述する成型樹脂から製造できる製品の例には、こ
れに限定されるものではないが、使い捨て食器および器
具、例えば各々、皿およびフォーク;使い捨て包装、例
えばファーストフードレストラン用のもの;および使い
捨て容器、例えばボトルまたはシリンジが含まれる。
【0021】本出願中に記述されるコポリマーを含む押
出しペレットまたは樹脂は、種々の産業加工方法、例え
ば乾燥紡糸、およびゲル紡糸を含む湿潤紡糸に使用でき
る。本出願中に記述される押出しペレットまたは樹脂か
ら製造できる製品の例として、これに限定されるもので
はないが、繊維、フィルム、および孔を有する中空管を
含む管が含まれる。このフィルムは種々の包装材料用途
で有益である。
【0022】他の1つの具体例において、製造品は無菌
外科用エレメントから成る。この無菌外科用エレメント
は該コポリマーから成る。医学用(これには言葉「外科
用」が含まれる)用途の一般的開示に関しては、ここで
は参照に入れられる1979年1月23日発行の米国特許4,13
5,622のコラム4および5を参照。本出願において、本
出願の記述が明らかにこれらの言葉の1つのみに限定し
ていない限り、これらの言葉「外科用」および「医学
用」は本質的に同意語であると理解すべきである。
【0023】この製品の特定の具体例において、該無菌
外科用エレメントは少なくとも1つのフィラメントから
成る。このフィラメントは約100,000〜700,
000のヤング率を有する。もう1つの特定具体例にお
いて、この製品は単繊維から成る。より特定の具体例に
おいて、この製品は縫合糸または結さつ糸から成る。最
も特定の具体例において、この製品は、約0.02〜
0.70mmの直径;約500,000psi未満のヤ
ング率;約50,000〜150,000psiの引張
り強度;および約50%未満の破断伸びを有する縫合糸
または結さつ糸から成る。
【0024】更にもう1つの具体例において、この製品
は制御された放出考案物から成る。この制御された放出
考案物は該コポリマーから成る。この制御された放出考
案物から製造され得る製品の例として、これに限定され
るものではないが、消費製品、例えば個人衛生のための
ものが含まれる。個人衛生用製品の例として、制汗性調
剤、または調香製品が含まれる。特定の具体例におい
て、この制御された放出考案物は複数の小球から成る。
本発明の小球は、薬学的および薬理学的に受容される液
体中に分散でき、非経口投与のための徐放組成物を生じ
させる。
【0025】もう1つの特定な具体例において、この製
品は、薬学的または農耕学的活性材料との組み合わせに
おける制御された放出考案物から成る。言葉「薬学的活
性材料」は総称的であり、そして有機的に合成された薬
剤および薬、および遺伝工学材料の両方を含むと理解す
べきである。有機的に合成された薬剤および薬の例に
は、これに限定されるものではないが、ステロイド、抗
癌剤、心臓血管用薬剤、および抗生物質が含まれる。農
耕学的に活性な材料には、これに限定されるものではな
いが、寄生生物を制御するために有益な物質の組成物、
およびそれらの調剤、例えばパラサイティック・モキシ
デクチン(parasitic moxidectin)、および有害生物防
除剤としての組成物が含まれる。寄生生物を制御するた
め、該活性材料、例えばパラサイティック・モキシデク
チンとの組み合わせにおける制御された放出考案物は、
反すう動物のための一服用量治療方法を提供し、これに
よって上記治療された動物が、線虫、内部寄生虫、外部
寄生虫およびダニによる外部寄生に対して長期間保護さ
れ、そして反すう動物用牧草地が、上記動物にはびこる
これらの寄生動物の感染段階による汚染に対して保護さ
れる。該活性材料との組み合わせにおける制御された放
出考案物はまた、線虫、外部および内部寄生虫およびダ
ニによる外部寄生に対して反すう動物を長期間保護する
ための方法を提供し、そして牧草地の汚染を防止し、長
期間治療した動物の第一胃中に連続して、治療学的もし
くは予防に有効な量の活性材料、例えばLL-F28249α、2
3-(O-メチルオキシム)LL-F28249αまたはそれらの誘導
体などを放出するところの、上述したような巨丸剤を上
記反すう動物に経口投与することによって、上記寄生生
物の感染段階を防止する。有害生物防除剤組成物および
それらの製造方法もまた、本発明の範囲内である。本出
願中に記述した該コポリマーとの組み合わせにおいて、
該組成物の各々は、単独もしくは調剤中に有害生物防除
剤を含有している。これらの組成物は、長く続く残存活
性(有効性)によって特徴づけられる農耕的に有益な製
品を提供する。
【0026】更にもう1つの特定具体例において、この
製品は、ポリペプチドまたは蛋白質との組み合わせにお
ける制御された放出考案物から成る。
【0027】本発明の組成物に関する投与に適切な、生
物学的に活性な蛋白質、ペプチド類およびポリペプチド
類には、成長ホルモン類、ソマトメジン類、成長ファク
ター類、および他の生物学的に活性なフラグメント、並
びにそれらの誘導体が含まれる。好適な蛋白質には、ウ
シ、ヒツジ、ウマ、ブタ、鳥類およびヒトの成長ホルモ
ン類が含まれ、そして天然、合成、組換えまたは生合成
起源を有するものを含むことを意味している。成長ファ
クター類の例には、血小板誘導物(アルファおよびベー
タ)、線維芽細胞、形質転換、およびインシュリン様成
長ファクターが含まれる。本発明の範囲内の他の蛋白質
は、シトキン類(cytokines)、例えばインターフェロ
ン、インターロイキン、種々のコロニー刺激因子、およ
び腫瘍壊死因子である。本発明の特定な具体例は、複数
の小球から成る制御された放出考案物中への、生物学的
に活性を示す蛋白ペプチドまたはポリペプチドの組込み
である。
【0028】更にもう1つの具体例において、この製品
は、外科用人工器官考案物、例えば骨折固定考案物など
を含む。この骨折固定考案物は、骨板、骨ピン、骨ロッ
ドおよび骨スクリューから成る群から選択され得る。
【0029】生吸収性セグメント化分子構成を有するコ
ポリマーの製造方法もまた発明した。この方法は、少な
くとも2つの段階で少なくとも2種の異なる環状エステ
ルモノマー類の逐次的添加を用いることを含む。この第
一環状エステルモノマーはカーボネート類およびラクト
ン類、並びにそれらの混合物から成る群から選択され
る。この第二環状エステルモノマーは、ラクチド類およ
びそれらの混合物から成る群から選択される。この逐次
的添加は、 I. 第一段階で、触媒の存在下約160〜220℃の
温度で少なくとも第一環状エステルモノマーの1番目の
重合を行って、第一ポリマー溶融物を生じさせ; II. 該第一ポリマー溶融物に少なくとも該第二環状
エステルモノマーを添加し;そして III. 第二段階で、該第一ポリマー溶融物と少なく
とも該第二環状エステルモノマーとの2番目の共重合を
行って、第二コポリマー溶融物を生じさせることを含
む。
【0030】この方法はまた、約5時間以内約180℃
以上の温度で、該第二コポリマー溶融物をエステル交換
することを含む。
【0031】この方法の1つの具体例において、該サブ
段階Iの使用は、該第一段階で、約80モル%の上記第
一環状エステルモノマーの1番目の重合を行うことから
成る。いくらかでもあれば、残りのモル%は第二環状エ
ステルモノマーから成る。この方法のもう1つの具体例
において、該サブ段階Iの使用は、該第一段階で、約9
0モル%以下の第一環状エステルモノマーの1番目の重
合を行うことから成る。この方法の更にもう1つの具体
例において、該サブ段階IIの使用は、約80モル%以
上の第二環状エステルモノマーを添加することから成
る。いくらかでもあれば、残りのモル%は該第一環状エ
ステルモノマーから成る。この方法の特定な具体例にお
いて、該サブ段階IIの使用は、100モル%の第二環
状エステルモノマーを添加することから成る。
【0032】生吸収性セグメント化分子構成を有するコ
ポリマーのもう1つの製造方法を発明した。このもう1
つの方法は、3つの段階で少なくとも2種の異なる環状
エステルモノマー類の逐次的添加を用いることを含む。
この第一環状エステルモノマーはカーボネート類および
ラクトン類、並びにそれらの混合物から成る群から選択
される。この第二環状エステルモノマーは、ラクチド類
およびそれらの混合物から成る群から選択される。この
逐次的添加は、 I. 第一段階で、少なくとも第一環状エステルモノマ
ーの1番目の重合を、触媒の存在下約160〜220℃
の温度で行って、第一ポリマー溶融物を生じさせ; II. 該第一ポリマー溶融物への、少なくとも第二環
状エステルモノマーの1番目の添加を行い; III. 第二段階で、第一ポリマー溶融物と少なくと
も第二環状エステルモノマーとの2番目の共重合を行っ
て、第二コポリマー溶融物を生じさせ; IV. 該第二コポリマー溶融物への、少なくとも第二
環状エステルモノマーの2番目の添加を行い;そして V. 第三段階で、第二コポリマー溶融物と少なくとも
上記第二環状エステルモノマーとの3番目の共重合を行
って、第三コポリマー溶融物を生じさせることを含む。
【0033】この方法はまた、約5時間以内約180℃
以上の温度で、該第三コポリマー溶融物をエステル交換
することを含む。
【0034】この方法の1つの具体例において、該サブ
段階Iの使用は、該第一段階で、約80モル%の第一環
状エステルモノマーの1番目の重合を行うことから成
る。いくらかでもあれば、残りのモル%は第二環状エス
テルモノマーから成る。この方法のもう1つの具体例に
おいて、該サブ段階Iの使用は、該第一段階で、約90
モル%以下の第一環状エステルモノマーの1番目の重合
を行うことから成る。この方法の更にもう1つの具体例
において、該サブ段階IIおよび/またはIVの使用
は、約80モル%以上の第二環状エステルモノマーを添
加することから成る。いくらかでもあれば、残りのモル
%は該第一環状エステルモノマーから成る。この方法の
特定な具体例において、該サブ段階IIおよび/または
IVの使用は、100モル%の第二環状エステルモノマ
ーを添加することから成る。
【0035】この方法の更にもう1つの具体例におい
て、該使用段階は、金属配位触媒の存在下での重合から
成る。この方法の更にもう1つの具体例において、該使
用段階は、開始剤の存在下での重合から成る。本方法の
特定の具体例において、該開始剤は単官能および多官能
アルコールから成る群から選択される。
【0036】
【説明】環状エステルモノマー類の逐次的添加共重合
が、特定の構成を有する生吸収性コポリマー分子を創作
するための選択的エステル交換現象に関連して、利用で
きることをここに見出した。上記構成には、ブロックコ
ポリマー類(ABまたはABA型の)または(AB)n
型のセグメント化(マルチブロックまたはランダムブロ
ックとしても知られている)コポリマーが含まれる。
【0037】本発明の逐次的添加重合方法は、該ポリマ
ー中に、エステル交換に対して大きく異なる感受性を有
する(我々はこの現象を「選択的エステル交換」と呼
ぶ)結合を生じさせる2つ(またはそれ以上)の環状エ
ステルモノマー類を用いた2つ(またはそれ以上)の段
階から成る開環共重合である。例えば、このような1対
のモノマーは、ゆっくりと反応する(エステル交換す
る)カプロエート結合を生じさせるε−カプロラクトン
と、通常の錫触媒を用いたとき急速に反応するグリコラ
ート結合を生じさせるグリコリッドとである。いくつか
の関係する結合に関する学術用語および相当する構造を
以下に示す。
【0038】
【表1】
【0039】この方法で使用され得る他の親モノマーに
は以下のものが含まれる:p−ジオキサノン、ジオキセ
パノン、デルタ−バレロラクトン、ベータ−ブチロラク
トン、ε−デカラクトン、2,5−ジケトモルホリン、
ピバロラクトン、アルファ,アルファ−ジエチルプロピ
オラクトン、6,8−ジオキサビシクロオクタン−7−
オン、エチレンカーボネート、蓚酸エチレン、3−メチ
ル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、3,3−ジ
メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、置換グ
リコリッド、置換ラクチド類。本分野で記述されている
他の環状エステル類もまた、本発明の範囲内で使用でき
る。これらのモノマー類は、エステル交換に対するそれ
らの感受性に関して範ちゅうに入れることができる。明
確に例示することはできないが、上記範ちゅうは本発明
の範囲に合致するものである。該共重合の第一段階(段
階I)は、高含有量の低速エステル交換(例えばカプロ
エート)結合と、低含有量の高速反応(例えばグリコラ
ート)結合を有する統計学上のコポリマーから成る。こ
のプレポリマーは、散在した短いグリコラートセグメン
トを有する連続的カプロエート結合の流れから成るセグ
メントの枠を形成する。これらのセグメントの長さおよ
び分配は、モノマーの原料組成、このモノマー類の反応
性比および、この反応段階で生じるエステル交換の度合
に依存している。従って、この枠は、エステル交換に関
して異なる反応性を示すセグメントからなっている。
【0040】この共重合の第二段階(段階II)には、
該高速反応モノマー(例えばグリコリッド)を添加した
後、特定期間、反応を継続することが含まれる。このプ
レポリマー中の2つのセグメントのエステル交換反応性
の相違によって、最終コポリマー中にカプロエートセグ
メントが維持される。この第二段階では、最初に、該段
階Iのプレポリマーの末端近くで、長いグリコラートセ
グメントが生じる。エステル交換を通して、この最初の
長い段階IIグリコラートセグメントからのグリコラー
ト結合は、次第に、段階Iのプレポリマー中のより短い
グリコラートセグメントに移行する。この結果、グリコ
ラートセグメント長のより狭い分配が生じる。この得ら
れるコポリマーは、段階Iのプレポリマー枠、最終組
成、およびエステル交換速度の差によって決定されると
ころの、セグメント化された構成を有する。このセグメ
ント長の分配は、該第二段階の添加後の時間の関数とし
て変化する。この分配は、材料の特性に対して著しく影
響を与える。このような方法で、該第二段階および引き
続く段階の反応時間を変化させることによって、幅広い
範囲の材料特性が容易に達成され得る。
【0041】このメカニズムは、必ずしも該カプロラク
トン−グリコリッドの対に限定されるものではない。グ
リコリッドと共重合したときトリメチレンカーボネート
はカプロラクトンと同様の挙動を示し、そしてトリメチ
レンカーボネートと共重合したとき1−ラクチドはグリ
コリッドと同様の挙動を示すことが示された。エステル
交換速度に関する観察された差は、触媒との結合の相互
作用によるものであろう。理論によって範囲が限定され
ることを望むものではないが、該ポリマー鎖内の結合に
って成長するポリマー鎖末端/触媒錯体の配位が、カル
ボニル単位間の間隔(原子の数)、カルボニル単位の極
性、および隣接する結合の微小環境効果によって影響を
受けるものと、我々は考える。触媒錯体との配位を促進
するところの、該ポリマー鎖内の結合は、エステル交換
反応に対してより感受性が高いと期待される。このよう
な結合を「高速反応」結合として表す。低速エステル交
換を有する結合(または「低速反応結合」)と、高速エ
ステル交換を有する結合とのいかなる組み合わせも、こ
れらの結合のコポリマー中に特定の構成を生じさせるた
めに用いられ得ると考えるのが妥当である。
【0042】実験データが存在しない(ある場合には)
上述の理由づけによって、モノマーの分類、並びにエス
テル交換に対するそれらの予測される感受性に従って、
それらから生じる結合の分類を可能にする。下記のモノ
マー類が、高速反応結合を生じさせると期待される:グ
リコリッド、ラクチド(l、d、dlまたはメソ)、3
−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、3,
3−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、
並びに他の置換「グリコリッド」型モノマー類。
【0043】下記のモノマーが低速反応結合を生じさせ
ると期待される:1,4−ジオキサン−2−オン(以後
ジオキサノン結合と呼ぶ)、1,4−ジオキセパン−2
−オン、1,5−ジオキセパン−2−オン、デルタ−バ
レロラクトン、ε−デカラクトン、ピバロラクトン、ガ
ンマ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、トリメ
チレンカーボネート、ε−カプロラクトン、6,8−ジ
オキサビシクロオクタン−7−オン。共重合することが
知られている他のモノマーも、それらの反応性に従って
範ちゅうに入れられるべきである。しかしながら、これ
らのモノマーのいくつかの反応性は予測するのが困難で
ある。このようなモノマーには次のものが含まれる:
2,5−ジケトモルホリン、ベータ−ブチロラクトン、
プロピオラクトンおよび蓚酸エチレン。本分野で記述さ
れる他の環状エステルもまた、本発明の範囲内で使用で
きる。上記分類は理論を基にしたものであり、実際上の
反応性の分類は、実験的にのみ達成され得る。上記範ち
ゅうは、本発明の範囲内である。
【0044】用いる触媒の種類および触媒の量は、本発
明の主題の環状エステルの相対重合速度およびエステル
交換速度の両方に影響を与える。触媒の種類と量の両方
を適当に選択することによって、特定の構成を有するコ
ポリマーが、制御可能な様式でそして妥当な時間内に製
造される。カプリル酸第一錫または塩化第一錫二水化物
の如き触媒が好適である。しかしながら、環状エステル
の開環重合に有効な、従来技術で公知の他の触媒も、本
発明の範囲内である。
【0045】この方法の利用を可能にする構成の種類
は、広いかまたは狭いブロック長分配を有するABジブ
ロック、ABAトリブロック、またはセグメント化コポ
リマーであり得る。ジブロックおよびトリブロックは、
該段階Iの反応中で単官能もしくは二官能開始剤(アル
コール類)を用い、そして低いエステル交換速度の結合
のみを用いて段階Iのホモポリマーを生じさせることに
よって製造される。段階IIの結合は、段階IIのセグ
メント内でのみエステル交換可能であり、該ジブロック
もしくはトリブロック構成が維持される。
【0046】単一の反応槽中で、これにモノマーを逐次
的に加えることによる逐次的重合を行うのが一般に好適
である。しかしながら、望まれる場合、別々の反応槽中
で1以上の段階で重合し、最終的に、単一反応槽中での
エステル交換のため、該段階を一緒にすることも可能で
ある。このような方法は、1以上の段階に対して、非環
状ポリエステル生成モノマーの使用を可能にする。選択
的エステル交換方法が用いられている限り、これは本発
明の範囲内である。
【0047】環状モノマーから誘導される脂肪族ポリエ
ステルに関するエステル交換の概念は本分野で公知であ
る。例えば、従来技術で、同時リシャフリングによって
達成されるリビング重合として、リチウムアルコキサイ
ドの存在下でのe−カプロラクトンのアニオン重合が記
述されている。
【0048】リシャフリングが2つの異なる分子間であ
る場合、これはスクランブリングと呼ばれる。リシャフ
リング/スクランブリングは、巨大分子の数またはそれ
らの数平均分子量に対していかなる影響も与えることな
く、そしてPoissonタイプからのこのMWDを最高確率
(またはSchultz-Flory)分配に広げる傾向がある。生
じる各々の巨大分子は、その鎖末端に1つの活性部位を
有する。
【0049】分子間で生じるリシャフリングはバック−
バイティングと呼ばれる。これによって環が生じる。残
りの線状巨大分子は低分子量のものである。鎖の末端
に、それらは活性部位を有する。
【0050】バック−バイティング反応は次のように説
明される:
【0051】
【化1】
【0052】本出願で開示されたコポリマーにおいて、
特定のエステル結合は、エステル交換(またはリシャフ
リング)反応の度合の変化に対して感受性を示す。大き
く異なる感受性を有する結合が存在している場合(例え
ばカプロエートとグリコラート)、リシャフリングまた
はエステル交換反応は、主として、高速反応(グリコラ
ート)結合を用いて生じる。このような例において、リ
シャフリングは、これらのまたは他の反応によって組成
が変化しない限り、数平均セグメント長をほとんどまた
は全く変化させない。従来技術に説明されている分子量
分配効果と同様に、この例でも、リシャフリングは、Sc
hultz-Floryまたは最高確率分配の方向にセグメント長
分配を変化させる傾向がある。
【0053】このような概念を用いることで、我々は、
エステル交換に対して幅広く異なった感受性を有する結
合を含有している枠(または型板)として、プレポリマ
ー(または段階Iのポリマー)が働き得ることを見い出
した。この段階Iのポリマーは、主に低速反応結合を含
有している。主として高速反応結合形成モノマーから成
る第二段階の添加(第二モノマーの添加)は、その結果
として、 1) 該段階I/触媒錯体で開始される段階IIモノマ
ーの重合を生じさせ、 2) 主として高速反応結合反応から成るエステル交換
(リシャフリング)を生じさせて、長時間、該高速反応
結合セグメント長分配を狭くさせる。
【0054】該段階IIのモノマーがポリマーに完全に
変換した後、該リシャフリング反応の結果として、数平
均セグメント長は、ほとんどもしくは全く変化しない。
反応が進行するにつれて、下記に示す反応条件の変化に
よってコポリマーの構成が決定される: 1) 段階Iコポリマー中の高速反応結合の濃度:この
段階Iコポリマー中の高速反応結合の濃度が上昇するに
つれて、第二(および以降の)段階中のエステル交換反
応速度が増大する。
【0055】 2) 触媒の種類および濃度:用いる特定の触媒および
触媒の量が、エステル結合の相対的反応性、およびエス
テル交換速度を決定する。
【0056】 3) 反応温度および時間:反応温度および時間が、エ
ステル交換反応の速度および度合、並びに得られるセグ
メント長の分配を決定する。
【0057】以下に示す実施例は、この出願を行う時点
において本発明者らが知る請求の範囲の発明を実施する
ための最高の様式を説明するものである。
【0058】
【実施例】実施例1〜3カプロラクトン−グリコリッド
コポリマーε−カプロラクトンおよびグリコリッドから
3つのコポリマーを製造した。各場合共、カプリル酸第
一錫(全モノマー濃度に対して0.01モル%)および
ラウリルアルコール(全モル濃度に対して0.4モル
%)を、それぞれ触媒および開始剤として用いた。重合
は、窒素パージした撹拌している反応槽中、185℃で
行った。1または2つの別々の段階で、該反応槽中にモ
ノマーを充填した。組成を以下の表Iに要約する。分子
量は、30℃のCHCl3中そして0.5g/dlの濃
度でのインヘレント粘度を測定することによって区別し
た(表I参照)。これら3つの全てのコポリマーは同様
の組成を有しているが、適当な順での2段階の重合を用
いることによって、単一段階共重合(実施例3)で得ら
れるものと異なる物性を有するコポリマー(実施例1)
が得られることは明らかである。しかしながら、第一段
階にグリコリッドの如き高速エステル交換結合を導入す
ることによって(実施例2)、実施例1のよく範囲が限
定されたブロック構造の損失を生じさせ、そして非晶質
材料を生じさせる。
【0059】
【表2】 表 I ──────────────────────────────────── モノマーの仕込み比 IV(dL/g) (ε-カプロラクトン 最終組成 (CHCl3中 物理的 /グリコリツド/重量 0.5g/dL) 形態 実施例# 段階I 段階II 仕込み 分析(1H NMR) ──────────────────────────────────── 1 100/0 50/50 70/30 68.7/31.3 0.54 結晶質 2 50/50 100/0 70/30 67.9/32.1 0.56 非晶質 3 70/30 - 70/30 68.4/31.6 0.60 非晶質 ──────────────────────────────────── 実施例4平均セグメント長の計算 ここでは参照入れられ
るKricheldorf他(Macromolecules、 17、 2173-2181(198
4))は、グリコリッドとε−カプロラクトンとの統計
学上のコポリマーに関する数平均セグメント長を測定お
よび計算するための方法を開発した。これは、13C−N
MRを用いて行われ、4つの可能なグリコラート中心を
有する3つ組の配列、即ちGGG、CGG、GGCおよ
びCGC(ここで、G=グリコラート、そしてC=カプ
ロエート)を同定する。
【0060】数平均グリコラートセグメント長(L
n)は下記のように誘導され得る:長さが1のセグメ
ントに関して Li=1 Ni=ICGC (ここで、I=興味の持たれている3つ組元素の積分さ
れた強度)。
【0061】2またはそれ以上の長さの連続的グリコラ
ート結合のセグメントに関して
【0062】
【数1】
【0063】重量平均分子量(MW)の特性記述と同様
の様式で、我々は「重量平均セグメント長」を計算する
ため、NMRピーク強度を用いるパラメーター(L
W)を定義した。このパラメーターはより長いグリコ
ラートセグメントに対してより敏感である。このパラメ
ーターによって、グリコラートセグメント長の分配に対
するエステル交換の効果に関する特性記述が可能とな
る。現在のNMR装置は、グリコラート中心を有する3
つ組元素の定量を可能にする分解能に関しては限界があ
る。より高い位の配列の測定および定量は、LgWの計
算に関してより高い精度を提供する。3つ組元素のレベ
ル分解能を基準とするLgWの導関数は下記の通りであ
る:
【0064】
【数2】
【0065】現在のNMR装置は、2つ組元素レベルで
のカプロエート配列の分解のみが可能であるため、数平
均カプロエートセグメント長Lcnのみが計算できる。K
richeldorfの方程式を修正なしで用いた。
【0066】
【数3】
【0067】セグメント長の分配LgW/LgnはNMR
測定から計算されるユニットレス(unitless)数であ
る。
【0068】上の方程式は、1対の高速および低速エス
テル交換結合に対して特異である。これらの方程式はま
た、1個以上の高速および/または1個以上の低速エス
テル交換結合の組み合わせを含むところの、高速および
低速エステル交換結合の他の組み合わせにも適用される
と理解される。このような方程式は、実施例1〜3中で
製造したコポリマーを特徴づけるために用いられ、その
結果を表IIに示す。カプロエート結合のみから成る第
一段階を含む実施例1からのコポリマーは、明らかに、
実施例2および3からのポリマーと比較して、高い数お
よび重量平均グリコラートおよびカプロエートセグメン
ト長を示していた。逐次的添加過程を用いて重合した実
施例2のコポリマーは、実施例3からのコポリマーと極
めて類似していた。これは、実施例2の段階Iのプレポ
リマー中の、急速にエステル交換するグリコラート結合
が高濃度であるためである。
【0069】
【表3】
【0070】実施例5〜6グリコリッドとトリメチレン
カーボネートとのブロックコポリマー逐次的添加方法を
用いて、グリコリッドおよびトリメチレンカーボネート
から成る2つのコポリマーを製造した。この両方のコポ
リマーは、第一段階で100%のトリメチレンカーボネ
ート(TMC)を用い、そして次の段階で100%のグ
リコリッド(GLY)を用いて製造した。各々のコポリ
マーの全体的組成は同じである。これらの2つのコポリ
マー間の相違は、1つ(実施例5)を2段階で重合する
一方、実施例6は3段階から成るコポリマーであること
である。実施例5は以下の様式で製造した: 段階I 時間 30分 温度 165℃で15分、そして15分かけて180℃に上昇 仕込み TMC: 65.10g SnCl2・2H2O: 4.09mg ジエチレングリコール:7.8uL 段階II 時間 2時間 温度 30分かけて180℃から210℃、210℃で1.5時間 仕込み Gly 134.9g 実施例6は、以下の様式で製造した: 段階I 時間 30分 温度 165℃で15分、そして15分かけて180℃に上昇 仕込み TMC: 65.10g SnCl2・2H2O: 4.09mg ジエチレングリコール:7.8uL 段階II 時間 30分 温度 20分かけて180℃から195℃、195℃で10分間保持 仕込み Gly 20.2g 段階III 時間 1時間 温度 15分かけて195℃から215℃、215℃で保持 仕込み Gly 114.7g 得られるコポリマーを磨砕した後、110℃、<1mm
Hgの真空オーブン中に一晩置いた。このサンプルに対
して熱分析および13C NMR分析を行った。この分析
の結果を表IIIに示す。
【0071】
【表4】 表III 実施例5 実施例6 インヘレント粘度(0.5g/dL、 1.03 dL/g 1.08 dL/g ヘキサフルオロアセトン一半水化物中の溶液) 重量%Gly(13C NMR) 67.6 68.2 平均セグメント長: Ltn 49.4 31.9 Lgn 38.9 39.1 LgW 78.3 91.2 熱分析(DSC) 融点(℃) 214 215 ガラス転移(℃) -13,36 -13,40 セグメント長のこのような高い値では、NMRのデータ
に大きなばらつきがあり、従って、数平均セグメント
長、またはセグメント長の分配においていかなる有意な
差も存在していない。熱特性もまた同じである。
【0072】両方のコポリマーの高セグメント長(装置
の感度の限界に近づく)および2つの非晶相(2つのガ
ラス転移温度)の存在によって明らかなように、段階I
の緩慢なエステル交換を生じるTMCホモポリマーは、
リシャフリングまたはスクランブリング反応を最小限に
し、最終コポリマーのブロック構造を維持させる。
【0073】比較実施例7ラクチドとトリメチレンカー
ボネートとのブロックコポリマー1−ラクチドおよびト
リメチレンカーボネート(TMC)から成るコポリマー
を下記に従って製造した: 110℃、<1mmHgの真空オーブン中で一晩、該コ
ポリマーを乾燥した。このコポリマーに関する分析結果
を表IVに示す。
【0074】これらのデータは、この2つのコポリマー
の間にいかなる有意な熱特性の差も示さなかった。
【0075】高セグメント長(装置の感度の限界以上)
および2つの非晶相(2つのガラス転移温度)の存在に
よって明らかなように、段階Iの緩慢なエステル交換を
生じるTMCホモポリマーは、リシャフリングまたはス
クランブリング反応を最小限にし、最終コポリマーのブ
ロック構造を維持させる。
【0076】実施例7Bにおけるインヘレント粘度の降
下は、ポリ(TMC)の熱劣化によるものと考えられ
る。
【0077】
【表5】 表IV 実施例7A 実施例7B インヘレント粘度(CHCl3中0.5g/dL) 1.68 1.01 重量%ラクチド 68.4 68.2 平均配列長: Ltn A A Lln A A LlW A A 熱分析(DSC) 融点(℃) 165 163 ガラス転移(℃) -16, 54 -10, 48 A)ホモポリマー3つ組元素以外に代表するピークが存
在していないため、NMRでは無限のブロック長。
【0078】実施例8グリコリッドとトリメチレンカー
ボネートとのセグメント化コポリマーの製造−3段階共
重合グリコリッドおよびトリメチレンカーボネート(T
MC)から成るコポリマーを下記に従って製造した: 段階I 時間 3時間 温度 160℃で30分間、20分かけて160から180℃、18 0℃で保持 仕込み TMC: 81.23g Gly: 13.47g ジエチレングリコール:21.66uL SnCl2・2H2O: 5.87mg 段階II 時間 15分 温度 10分かけて180℃から195℃ 仕込み Gly:23.31g 段階III 時間 最大溶融粘度後変化 温度 20分かけて195℃から217℃、217℃で保持 仕込み Gly:131.99g 分析のため、段階IおよびIIのコポリマーの少量サン
プル(<1g)を取り出した。段階IIIのサンプルは
最大溶融粘度時に取り出した後、最大溶融粘度後間隔を
置いて取り出した(表V参照)。コポリマーのサンプル
のインヘレント粘度を分析し、そして平均セグメント長
をNMRで測定した。110℃、<1mmHgの真空オ
ーブン中で一晩焼きなまししたサンプルを用いて、DS
Cにより熱特性を測定した。
【0079】モノマーがポリマーに完全に変換した後、
LtnおよびLgnは比較的一定である。しかしながら、
表Vおよび図1に示すように、選択的エステル交換の結
果としてLgWが減少する。実施例7のラクチド−TM
Cブロックコポリマーとは逆に、段階IIIの添加後時
間と共に融点が降下する(図2参照)。組成および数平
均セグメント長が一定であるため、融点の低下は、セグ
メント長の分配が狭くなった結果であると考えられる。
融点と重量平均グリコラートセグメント長との間の関係
を図3に示す。
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】
【0082】G ヘキサフルオロ−2−プロパノール
(2mL)に溶解した5mgのコポリマー。10uL増
分中DMSOで滴定。よく撹拌している溶液中で安定し
た曇りが生じるのに必要なDMSOの容積として得られ
る曇り点。
【0083】H ヘキサフルオロアセトン一半水化物中
0.5g/dL。
【0084】A コポリマーに対して行ったのと同様に
測定。
【0085】B 110℃、<1mmHgで一晩焼きな
まししたサンプルに対して測定。
【0086】C 転移の中間点。
【0087】 D ピーク最大値 E 全体の吸熱領域に渡って測定。
【0088】F 主要高溶融吸熱のみに関して測定。
【0089】実施例9グリコリッドとトリメチレンカー
ボネートとのセグメント化コポリマーの製造−2段階共
重合グリコリッドおよびトリメチレンカーボネート(T
MC)から成るコポリマーを下記に従って製造した: 段階I 時間 2.5時間 温度 160℃で55分間、13分かけて180℃に上昇、180℃ で1時間22分保持 仕込み TMC: 81.23g Gly: 13.47g ジエチレングリコール:21.66uL SnCl2・2H2O: 5.87mg 段階II 時間 最大溶融粘度後変化 温度 30分かけて180℃から220℃、220℃で保持 仕込み Gly:155.30g 分析のため、段階Iのコポリマーの少量サンプルを取り
出した。段階Iコポリマーの少量のサンプルを取り出し
(表VI参照)た後、インヘレント粘度を分析し、そし
て平均セグメント長をNMRで測定した。110℃、<
1mmHgの真空オーブン中で一晩焼きなまししたサン
プルを用いて、DSCにより熱特性を測定した。
【0090】モノマーがポリマーに完全に変換した後、
LtnおよびLgnの両方共比較的一定である。しかしな
がら、表VIおよび図4に示すように、選択的エステル
交換の結果としてLgWが減少する。LtnおよびLgn
の値は実施例8の3段階共重合に関して測定された値と
同じである。実施例8のコポリマーとは逆に、ここで例
示した2段階コポリマーの重量平均セグメント長LgW
はかなり高い(図5)。2および3段階コポリマー間の
この差はまた、実施例5および実施例6のコポリマー
(これらは、2もしくは3段階のどちらかで重合しても
いかなる特性の差異も示さなかった)とは異なる。
【0091】この2段階コポリマーに関するLgWのよ
り高い値(実施例8の3段階コポリマーに比較して)に
よって、物性の相違が生じる。これは、経時的融点の低
下に関する同様の傾向は明らかであるが、図6中にプロ
ットした融点のデータから明らかである(図2中に示し
た実施例8に関する融点のデータと比較して)。加うる
に、初期の画分の大きいセグメント長分配(実施例9C
−9F)は、2つのガラス転移温度から明らかなよう
に、異なる2つの非晶相の生成の原因となっている。こ
の挙動は、実施例5および実施例6のブロックコポリマ
ーに関して述べたのと同様である。重合時間が増加しそ
してエステル交換を継続するにつれて(実施例9Gおよ
び9H)、形態が変化し、実施例8のコポリマーと同様
の単一非晶相(1つのガラス転移温度)を生じさせる。
【0092】また、実施例8で述べたように、LgW
融点の間の関係が存在する(図7)。
【0093】
【表8】
【0094】
【表9】
【0095】(C) 110℃、<1mmHgで一晩焼きなましし
たコポリマーに関して測定(D) 転移の中間点の温度(E)
溶融ピーク最大値の温度(F) 全吸熱に渡って測定(G) 主
要高溶融吸熱のみに関して測定実施例10グリコリッド
とトリメチレンカーボネートとのセグメント化コポリマ
ーの製造−2段階共重合−カプリル酸第一錫触媒グリコ
リッド(Glyc)およびトリメチレンカーボネート
(TMC)から成るコポリマーを下記に従って製造し
た: 段階I 時間 2時間15分 温度 160℃で40分間、15分かけて160℃から180℃に上 昇、180℃で保持 仕込み TMC: 81.23g Gly: 13.47g ジエチレングリコール:21.38uL カプリル酸第一錫: 7.29uL 段階II 時間 最大溶融粘度後変化 温度 25分かけて180℃から220℃、220℃で保持 仕込み Gly:155.30g 分析のため、段階Iのコポリマーの少量サンプルを取り
出した。段階IIコポリマーのサンプルを最大溶融粘時
に取り出した後、最大溶融粘度後時間を変化させて取り
出した(表VII参照)。コポリマー画分のインヘレン
ト粘度を分析し、そして平均セグメント長をNMRで測
定した。
【0096】モノマーがポリマーに完全に変換した後、
LtnおよびLgnの両方共比較的一定である。しかしな
がら、選択的エステル交換の結果としてLgWが減少す
る(表VII参照)。実施例9の2段階コポリマーとの
比較において、LtnおよびLgnはおおよそ同じであ
る。しかしながら、この実施例に関するLgWは実施例
9のそれよりも著しく小さい(図8参照)。これは、用
いた触媒の結果でありそして相対的エステル交換および
重合速度に対するその効果である。
【0097】
【表10】
【0098】実施例11〜13セグメント化コポリマー
の製造−段階Iの組成の効果およびTMCとε−カプロ
ラクトンの比較以下に概略を示すように2段階共重合で
3つのコポリマーを製造した(表VIII)。各場合
共、段階Iは185℃で3時間行った。温度を220℃
に上昇させ、この時点で段階IIの添加を行った。用い
た触媒および開始剤は、それぞれカプリル酸第一錫(全
モノマーを基準にして0.01モル%)およびラウリル
アルコール(全モノマーを基準にして0.5モル%)で
ある。サンプルを表VIIIに示したように取り出し
た。
【0099】実施例11のコポリマーに関する平均セグ
メント長を図9に示す。LcnおよびLgnの両方共、前
述のセグメント化コポリマー実施例(実施例8〜10)
で示したのと同様、段階IIの添加後、経時的に一定で
ある。前述したのと同様に、段階II添加後、重量平均
セグメント長は経時的に減少する。これらの傾向はま
た、実施例12および実施例13のコポリマーについて
も言える。最終コポリマーの構成に対する第一段階組成
の効果を図10に示す。実施例12と11との間の差に
よって示されるように、第一段階中の高速エステル交換
グリコラート結合の濃度を上昇させると、エステル交換
の速度を速め、そして著しくLgW値を低下させる。実
施例12と実施例13に関するLgW値によって明らか
なように、第一段階中ε−カプロラクトンとトリメチレ
ンカーボネートとを同一濃度で用いたとき、これらが同
様な挙動を示すことも特記すべきである。
【0100】実施例11に関する融点とLgWとの間の
関係を図11に示す。Lgnと融点との間にいかなる相
関も見られないが、実施例8〜10でも見られるよう
に、LgWと融点との間には強い関係が見られる。前述
した場合と同様に、セグメント長の分配を狭くすると、
融点と溶融熱に関してより低い値を生じる。
【0101】
【表11】 実施例14〜19L−ラクチドとトリメチレンカーボネ
ートとのコポリマー2段階反応方法を用いて、l−ラク
チド(l−Lac)とトリメチレンカーボネート(TM
C)とから数多くのコポリマーを製造した(表IX)。
【0102】実施例14〜17において、第一段階の組
成に関して、15から30モル%にl−Lac(残りは
TMC)を変化させた。第二段階は、全ての場合100
%のl−Lacであった。全ての場合、段階I中のTM
Cの量は0.64モルであり、そして段階II中のl−
Lacの量は1.07モルであった。段階I中のl−L
ac量のみを変化させた。実施例18において、段階I
I中のl−Lacの比率を、実施例16に比較して50
%まで上昇させたが、それ以外は実施例16を繰り返し
た。実施例19において、触媒の量を上昇させたが、そ
れ以外は実施例15を繰り返した。これらのコポリマー
を製造するために用いた2段階方法は以下の通りであ
る: 段階I モノマーの仕込み: TMC: 65.3g(0.64モル) l−lac: 可変(表IX参照) 触媒: カプリル酸第一錫:両段階で仕込んだ全モノマーを基 準にして0.0013モル% 開始剤: ジエチレングリコール:両段階で仕込んだ全モノマー を基準にして0.0113モル% 温度: 190℃ 時間: 2時間 段階II モノマーの仕込み: l−lac:154.2g(1.07モル) 温度: 190℃ 時間: 変化させた間隔(表X参照) 引張り用の試供片は、4ccのサンプルカップの備わっ
たCSI Mini-Max成型機、および標準CSI筒状ダンベル鋳
型を用いて射出成型した。一般に、射出成型に先立っ
て、ポリマーの融点より20℃高い温度に、サンプルを
該サンプルカップ中で加熱した。この成型工程中、成型
温度を80〜100℃に保持した。試供片を取り出す前
に、鋳型を約50℃に冷却した。試験に先立って、成型
した試供片を乾燥窒素ブランケット下110℃で一晩焼
きなましした。試験はCSI引張り試験固定装置およびIns
tron引張り試験機を用いて行った。
【0103】これらの材料の機械的特性は、全体的結晶
度に関連しているように見える(図12参照)。また、
l−ラクチド含有量を上昇させると、モジュラスおよび
結晶度が両方共減少する(表IX参照)。例えば、実施
例14〜17から、段階I中のl−ラクチド含有量およ
び全体のl−ラクチドまたは「ハード・セグメント」含
有量を上昇させると、該モジュラスが減少する。更に、
段階IIの重量画分に関して結晶度値を正常化すると、
全てのコポリマーの最終段階に関して一定の結晶度を示
す。これらの結果は、第一および第二段階の間のエステ
ル交換がほとんど生じていなく、そして第一段階と第二
段階のブロック間の良好な相分離が保持されていること
を示している。一層のエステル交換が不足すると、幅広
いセグメント長の分配を生じる。通常ハードセグメント
と考えられるところの、特定の決定的セグメント長以下
のl−ラクチドセグメントは結晶化できなく、従ってソ
フト相中にあると考えられる。前に例示したグリコリッ
ド/トリメチレンカーボネートおよびグリコリッド/ε
−カプロラクトンコポリマー(実施例8〜13)におい
て、ラクチドから生じる結合は、明らかに、グリコリッ
ドから生じる結合よりもゆっくりとエステル交換する。
これは、このようなより低い融点のラクチドコポリマー
で用いるところの、より低い反応温度によるものであろ
う。このようなより低い反応速度は、最終的ラクチド・
トリメチレンカーボネートコポリマーの構成に対して追
加的制御を与える。より長い反応時間と共により高い触
媒量を用いることによって、よりセグメント化された構
成が達成され得る。このことは、実施例19aと19b
との比較によって明らかである。
【0104】全ての場合において、鎖の構成およびコポ
リマーの物性に対するエステル交換の効果を測定するた
め、種々の間隔で20gの分量のポリマーを取り出し
た。触媒量を増大させた実施例19に関してでさせも、
インヘレント粘度(表X参照)は長時間比較的安定であ
る。図13は、段階IIの添加時(実施例19a)およ
び90分(実施例19b)後の15分間の、実施例19
に関する熱的データを示す。Tmおよび%結晶度の移動
は、セグメント化された構成を生じることが知られてい
るところの、グリコリッドとトリメチレンカーボネート
(実施例8〜10および13)またはグリコリッドε−
カプロラクトン(実施例11および12)のコポリマー
中で観察される値と一致した形態の変化を示している。
【0105】
【表12】
【0106】1)全てのもの(実施例19の組みは除
く)が、0.0113モル%のジエチレングリコールの
開始剤および0.0013モル%のカプリル酸第一錫触
媒を用いて製造され、そして反応温度は190℃であっ
た。
【0107】2)実施例16よりも50%多い段階I
I。
【0108】3)0.01モル%のカプリル酸第一錫触
媒を用いる以外は実施例15の繰り返し。実施例19a
に関しては、段階IIの仕込み15分後取り出し、実施
例19bに関しては、段階IIの仕込み90分後取り出
した。
【0109】4)100%結晶度のポリ(l−ラクチ
ド)に関する22.4cal/gの△Hfを用いて、D
SCで測定した結晶度。正常化した値は、全コポリマー
ではなく、段階IIのみの重量画分を基準にしている。
【0110】5)Tgの範囲は、Tg転移領域の下部お
よび上部の温度を表している。
【0111】6)モル%値は「仕込みとして」である。
【0112】
【表13】 表 X 1-ラクチド/TMC ブロツクコポリマーに関するIVのデータ CHCl3中のIV 実施例: 14 15 19(1) 16 18(2) 17 1-ラクチド/TMC (段階I): 5/95 13/87 13/87 20/80 20/80 30/70 段階I: 1.30 0.83 0.68 0.85 0.86 0.78段階IIの時間 (3) 15分 (19a)1.12 20 0.60 25 0.76 30 0.90 0.95 1.06 1.19 0.66 35 1.01 45 1.24 1.18 1.06 60 1.42 1.38 1.04 1.39* 1.29 0.98 75 1.51 1.40* (19b)1.05 90 1.54 1.40 1.35 1.45* 1.08 105 1.38 120 1.55* 1.36 1.00 1.32 1.45 1.09* 150 1.52 1.29 0.96 1.30 1.42 1.05 180 1.44 1)より高い触媒濃度を用いた実施例15の繰り返し 2)他の実施例よりも50%多い段階II 3)段階IIの仕込み添加後の時間(分) * 引張り試験のために用いた実施例実施例20〜23グリコリッドとトリメチレンカーボネ
ートとのコポリマーからのモノフィラメント繊維 3段階
共重合方法を用いてコポリマーを製造した。意図した全
体の化学組成は、この一連のコポリマーの全てに関して
同じであった。重合の各段階は、モノマーの仕込み、反
応時間および反応温度によって特徴づけた。各反応段階
の条件を表XIに示す。
【0113】この実施例で製造した4つのコポリマー
は、反応の各段階で反応槽に加えたグリコリッドモノマ
ーの量に関して変化させた。表XIIは、各段階中で用
いた各々のコモノマーの特定量(グラム)を示す。表X
IIに記述する実施例は、再現性を検査し、そして押し
出しに必要な充分量の材料を得るため、同様に製造し
た。この同様に行ったバッチの各々に関する分析データ
を、実施例番号の接尾辞aおよびbによって、表XII
I中に示す。
【0114】コポリマーの組成および残存モノマーを1
H NMRで分析した。このコポリマーの分子量を、イ
ンヘレント粘度を測定することで(100mLのヘキサ
フルオロアセトン一半水化物、HFAS中0.5gのコ
ポリマー溶液)区別した。熱特性を、示差走査熱量測定
法(DSC)で測定した。これらの測定から得られるデ
ータを表XIIIに示す。これらのコポリマーのインヘ
レント粘度および組成は全て狭い範囲内にあり、従っ
て、物性の差をこれらの化学的性質の差と関連づけるこ
とはできない。
【0115】表XIIIに示す熱的データは、実施例2
0から22へ、溶融温度の本質的な減少を示し、溶融の
エンタルピーのより小さい低下を示している。固体状コ
ポリマー中の結晶性材料の重量%は、100%の結晶性
ポリグリコリッドに関する45.3cal/gの△Hf
を用いて、測定した△Hf値から計算できる。これらの
計算された結晶度値もまた表XIIIに示す。
【0116】同じ数字のコポリマーのバッチを一緒にし
て、押し出しのための1つのより大きいバッチにした
(例えば、20aおよび20bを一緒にしてコポリマー
20を製造した)。これらのコポリマーは、217℃
で、通常の1インチの押出し機から室温の水浴中に押出
した。その後、それらを約7の延伸比でモノフィラメン
トに線引きした。これらの繊維を真空中120℃で数時
間、引張り下で焼きなましした。得られる繊維の特性を
測定するため、Instron Tensile Testerを用いた。表X
IVはこれらの試験データを示す。モジュラスおよび強
度の両方共、コポリマー20から23へ、本質的な減少
を示した。
【0117】このことは予期されることではない、何故
ならば、実施例20〜23のコポリマー中の全グリコラ
ート含有量(これはハードセグメントを生じると期待さ
れる)が同じためである。しかしながら、このデータ
は、実施例8〜19に記述したセグメント化構成と一致
している。段階I中の高速反応グリコラート結合の濃度
を上昇させると、結果として生じるリシャフリング反応
の速度も上昇する。これは、より低い平均セグメント長
を生じさせ、そしてより狭いセグメント長の分配をもた
らし、その結果、低結晶性、低融点、低モジュラスおよ
び低強度の材料を生じさせる。
【0118】
【表14】 表XI 段階I モノマーの仕込み: TMC: 81.2g(0.796モル) Gly: 可変(表XII参照) 触媒: SnCl2・2H2O:5.9mg(2.6x10-5モ ル) 開始剤: ジエチレングリコール:24.2mg(2.3x10- 4モル) 温度: 180℃ 時間: 2時間 段階II モノマーの仕込み: Gly:23.2g(0.199モル) 温度: 180℃で仕込んだ後、195℃に上昇(1.5 ℃/分) 時間: 30分 段階III モノマーの仕込み: Gly:可変(表XII参照) 温度: 195℃で仕込んだ後、215℃に上昇(1℃/ 分) 時間: 20〜30分、ピークの溶融粘度時に取り出し。
【0119】
【表15】 表 XII 実施例 段階I 段階II 段階III 総計 20 TMC 81.2 --- --- 81.2 GLY 14.3 23.2 131.3 168.8 総計 95.5 23.2 131.3 250.0 21 TMC 81.2 --- --- 81.2 GLY 27.1 23.2 118.5 168.8 総計 108.3 23.2 118.5 250.0 22 TMC 81.2 --- --- 81.2 GLY 43.8 23.2 101.8 168.8 総計 125.0 23.2 101.8 250.0 23 TMC 81.2 --- --- 81.2 GLY 66.4 23.2 79.2 168.8 総計 147.6 23.2 79.2 250.0
【0120】
【表16】 表 XIII 分析データ 実施例からの IV1 重量% 重量%3 Tm4 △Hf5 Tg6 結晶度7 コポリマー dL/g Gly2 モノマー カロリー/g 20a 1.32 68.8 0.5 216 10.7 22.6 23.6 20b 1.35 68.5 0.5 212 12.3 23.4 27.2 21a 1.36 68.7 0.5 204 10.2 21.8 22.5 21b 1.35 68.7 0.6 206 10.5 22.1 23.2 22a 1.38 69.0 0.5 196 9.6 21.8 21.1 22b 1.32 67.4 0.9 195 9.2 21.5 20.3 23a 1.47 70.3 0.5 174 10.0 23.3 22.2 23b 1.42 70.4 0.8 161 8.7 23.3 19.3 1) ヘキサフルオロアセトン一半水化物(HFAS)
中0.5g/dL 2) NMRで測定した最終コポリマー中のグリコリッ
ドの全重量% 3) NMRで測定した残存トリメチレンカーボネート
モノマーの重量% 4) 110℃、<1mmHgの真空オーブン中一晩焼
きなまししたサンプルに対して測定したピークの融点最
大値の温度 5) 示差走査熱量測定法で測定 6) 転移の中間点の温度 7) (△Hf/45.3cal/g)100
【0121】
【表17】 表 XIV 維持のデータ 引張り特性 実施例からの 繊維 強度 モジユラス 破断伸びコポリマー 直径,mm PSI(x103) PSI(x103) 20 0.318 104.8 622 27.8 21 0.352 79.1 435 28.1 22 0.322 71.1 307 31.9 23 0.445 60.5 227 40.6実施例24〜28統計学上(またはランダム)のコポリ
マー 数多くの、グリコリッドとトリメチレンカーボネー
トとの統計学上のコポリマー、或はグリコリッドとε−
カプロラクトンとの統計学上的コポリマーに関する分析
データを表XVに示す。また、前述したいくつかの実施
例に関しても示す。平均セグメント長およびセグメント
長の分配の値を示す。このコポリマー中の全グリコリッ
ドを上昇させると、数平均グリコラートセグメント長が
増大する。しかしながら、これらの統計学上のコポリマ
ーに関して、セグメント長の分配(LgW/Lgn)の値
は狭く、そして全体の組成範囲に渡って1.25と同じ
かまたはそれ以下である。反対に、本発明のコポリマー
は全て1.25以上のセグメント長分配を有している。
また、約2.0以上の数平均セグメント長を達成するた
めには、該低速エステル交換結合が約70モル%以上存
在する必要があることは明らかである。このε−カプロ
ラクトンおよびトリメチレンカーボネートは、明らか
に、グリコリッドと共重合するとき同様な挙動を示す。
このことは、実施例11(段階1)と実施例24との比
較、および実施例12(段階1)および実施例3と実施
例13(段階1)との比較によって例示される。
【0122】
【表18】 表 XV 統計学上のコポリマー- ブロツク長およびブロツク長の分配 サンプル 組成 Lgn Lgw Lgw Lcn(もしくは 番号 モノマー (モル%) Lgn Ltn 実施例11 (段階1) GLY/CAP 10.3/90.7 1.14 1.26 1.10 4.88 実施例24 GLY/TMC 13.2/86.8 1.15 1.26 1.10 4.08 実施例12 (段階1) GLY/CAP 30.1/69.1 1.44 1.75 1.21 1.70 実施例3 GLY/CAP 31.2/68.8 1.46 1.77 1.21 1.58 実施例13 (段階1) GLY/TMC 32.6/67.4 1.57 1.92 1.22 1.76 実施例25 GLY/TMC 53.0/47.0 2.00 2.50 1.25 1.38 実施例26 GLY/TMC 67.7/32.3 6.38 7.39 1.16 1.74 実施例27 GLY/TMC 77.5/22.5 11.35 11.95 1.05 1.77 実施例28 GLY/TMC 94.3/5.7 48.48 53.44 1.10 2.18本発明の特徴および態様は以下のとうりである。
【0123】1.少なくとも2種の異なるエステル結合
を有する生吸収性を示すセグメント化された分子構成を
含み、該セグメント化分子構成が1.3以上のセグメン
ト長分配を有する複数の高速エステル交換結合および複
数の低速エステル交換結合を含む(但し、上記高速エス
テル交換結合が本質的にグリコラート結合から成り、そ
して該低速エステル交換結合がトリメチレンカーボネー
トおよびカプロエート結合から成る群から選択され、上
記高速エステル交換結合のセグメント長分配が2.0以
下であり、そして上記低速エステル交換結合の数平均セ
グメント長がセグメント当たり2.5個以上の結合であ
ることを条件とする)コポリマー。
【0124】2.上記高速エステル交換結合がラクテー
トおよび/またはグリコラート結合から成る第1項のコ
ポリマー。
【0125】3.該ラクテート結合が示差走査熱量測定
法を基準にして約40%以下の結晶度を有しそして約1
70℃以下の融点を有し、および/または該グリコラー
ト結合が示差走査熱量測定法を基準にして約30%以下
の結晶度を有しそして約215℃以下の融点を有する第
2項のコポリマー。
【0126】4.該複数の低速エステル交換結合が、ト
リメチレンカーボネート、カプロエートおよびジオキサ
ノン結合から成る群から選択される第2項のコポリマー
を含む製造品。
【0127】5.該低速エステル交換結合が、トリメチ
レンカーボネートおよびカプロエート結合から成る群か
ら選択される第1〜3項のポリマーまたは第4項の製
品。
【0128】6.成型樹脂、フィルム、外科用エレメン
ト、制御された放出考案物、および押し出しペレットか
ら成る群から選択される第4項の製品。
【0129】7.少なくとも1種のフィラメント(該フ
ィラメントは約100,000〜700,000psi
のヤング率を有する)を有する外科用エレメントから成
る第4項の製品。
【0130】8.縫合糸または結さつ糸から成る第7項
の製品。
【0131】9.単繊維から成る第7または8項の製
品。
【0132】10.該単繊維縫合糸または結さつ糸が約
0.02〜0.70mmの直径;約500,000ps
i以下のヤング率;約50,000〜150,000p
siの引張り強度;および約50%未満の破断伸びを有
する第9項の製品。
【0133】11.少なくとも2つの段階で少なくとも
2種の異なる環状エステルモノマー類の逐次的添加を用
い、この第一環状エステルモノマーがカーボネート類お
よびラクトン類、並びにそれらの混合物から成る群から
選択され、そして第二環状エステルモノマーがラクチド
類およびそれらの混合物から成る群から選択される(該
逐次的添加が、 I. 第一段階で、触媒の存在下約160〜220℃の
温度で少なくとも上記第一環状エステルモノマーの1番
目の重合を行って、第一ポリマー溶融物を生じさせ; II. 該第一ポリマー溶融物に少なくとも上記第二環
状エステルモノマーを添加し;そして III. 第二もしくはそれ以降の段階で、上記第一ポ
リマー溶融物と少なくとも上記第二環状エステルモノマ
ーとの2番目もしくはそれ以上の共重合を行って、第二
もしくはそれ以上のコポリマー溶融物を生じさせ;そし
て約5時間以内約180℃以上の温度で、該第二もしく
はそれ以上のコポリマー溶融物をエステル交換する;こ
とから成る)ことを含む第1項のコポリマーの製造方
法。
【0134】12.該逐次的添加が、 I. 第一段階で、少なくとも上記第一環状エステルモ
ノマーの1番目の重合を行い; II. 該第一ポリマー溶融物への、少なくとも上記第
二環状エステルモノマーの1番目の添加を行い; III. 第二段階で、上記第一ポリマー溶融物と少な
くとも上記第二環状エステルモノマーとの2番目の共重
合を行って、第二コポリマー溶融物を生じさせ; IV. 該第二コポリマー溶融物への、少なくとも上記
第二環状エステルモノマーの2番目の添加を行い;そし
て V. 第三段階で、上記第二コポリマー溶融物と少なく
とも上記第二環状エステルモノマーとの3番目の共重合
を行って、第三コポリマー溶融物を生じさせ;そして約
5時間以内約180℃以上の温度で、該第三コポリマー
溶融物をエステル交換する;ことを含む第11項の方
法。
【0135】13.該サブ段階Iが、該第一段階での約
90モル%以下の上記第一環状エステルモノマーの1番
目の重合(いくらかでもあれば、残りのモル%は上記第
二環状エステルモノマーから成る)を含み、そして該サ
ブ段階IIおよび/またはIVが、約80モル%以上の
上記第二環状エステルモノマーの添加(いくらかでもあ
れば、残りのモル%は上記第一環状エステルモノマーか
ら成る)を含む第11または12項の方法。
【0136】14.該使用段階が、金属配位触媒および
/または開始剤の存在下での重合を含む第11または1
2項の方法。
【0137】15.該開始剤が単官能および多官能アル
コールから成る群から選択される第14項の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例8B〜8Iのコポリマーに関す
る重合時間(段階IIIの添加後)の関数としての種々
のセグメント長をグラフの様式で示す。
【図2】図2は、段階IIIの添加後、重合時間の関数
として、実施例8D〜8Iのコポリマーに関する融点を
グラフの様式で示す。
【図3】図3は、実施例8D〜8Iのコポリマーに関す
る融点とLgwとの相関をグラフの様式で示す。
【図4】図4は、実施例9B〜9Hのコポリマーに関す
る重合時間(段階IIの添加後)の関数としての種々の
セグメント長を示す。
【図5】図5は、実施例8および9のコポリマーに関す
る計量した平均グリコラートセグメント長(Lgw)の
比較をグラフの様式で示す。
【図6】図6は、実施例9C〜9Hのコポリマーに関す
る重合時間(段階IIの添加後)の関数としての融点を
グラフの様式で示す。
【図7】図7は、実施例9C〜9Hのコポリマーに関す
る融点とLgwとの間の関係をグラフの様式で示す。
【図8】図8は、実施例9および10のコポリマーに関
する平均グリコラートセグメント長(LgnおよびL
w)の比較をグラフの様式で示す。
【図9】図9は、実施例11のコポリマーに関する段階
II添加後の重合時間の関数としての種々のセグメント
長値をグラフの様式で示す。
【図10】図10は、段階IIの添加後の重合時間の関
数として、実施例11、12および13のコポリマーに
関する計量した平均グリコラートセグメント長Lgw
比較をグラフの様式で示す。
【図11】図11は、実施例11のコポリマーに関する
融点と種々のグリコラートセグメント長との間の関係を
グラフの様式で示す。
【図12】図12は、実施例14〜19のコポリマーに
関する引張りモジュラスと結晶度との相関をグラフの様
式で示す。
【図13】図13は、実施例19Aおよび19Bのコポ
リマーに関する2つの示差走査熱量測定法の軌跡を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドナルド・ジエイムズ・カセイ アメリカ合衆国ペンシルベニア州16046 マース・ブリツクヤードロード38 (56)参考文献 英国特許出願公開2033411(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種の異なるエステル結合を
    有する生吸収性を示すセグメント化された分子構成を含
    み、該セグメント化分子構成が1.3以上のセグメント
    長分配を有する複数の高速エステル交換結合および複数
    の低速エステル交換結合を含む(但し、上記高速エステ
    ル交換結合が本質的にグリコラート結合から成り、そし
    て該低速エステル交換結合がトリメチレンカーボネート
    およびカプロエート結合から成る群から選択されるもの
    については、上記高速エステル交換結合のセグメント長
    分配が2.0以下であり、そして上記低速エステル交換
    結合の数平均セグメント長がセグメント当たり2.5個
    以上の結合であることを条件とする)コポリマー。
  2. 【請求項2】 該複数の低速エステル交換結合が、トリ
    メチレンカーボネート、カプロエートおよびジオキサノ
    ン結合から成る群から選択される請求項1のコポリマー
    を含む製造品。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つの段階で少なくとも2種
    の異なる環状エステルモノマー類の逐次的添加を用い、
    この第一環状エステルモノマーがカーボネート類および
    ラクトン類、並びにそれらの混合物から成る群から選択
    され、そして第二環状エステルモノマーがラクチド類お
    よびそれらの混合物から成る群から選択される(該逐次
    的添加が、 I. 第一段階で、触媒の存在下160〜220℃の温
    度で少なくとも上記第一環状エステルモノマーの1番目
    の重合を行って、第一ポリマー溶融物を生じさせ; II. 該第一ポリマー溶融物に少なくとも上記第二環
    状エステルモノマーを添加し;そして III. 第二もしくはそれ以降の段階で、上記第一ポ
    リマー溶融物と少なくとも上記第二環状エステルモノマ
    ーとの2番目もしくはそれ以上の共重合を行って、第二
    もしくはそれ以上のコポリマー溶融物を生じさせ;そし
    時間以内180℃以上の温度で、該第二もしくはそれ
    以上のコポリマー溶融物をエステル交換する; ことから成るが、但し、第一環状エステルモノマーがト
    リメチレンカーボネート およびカプロエートから成る群
    から選択され、第二環状エステルモノマーがグリコラー
    トである場合は、第一段階で第一環状エステルモノマー
    と第二環状エステルモノマーとが一緒に重合されること
    を条件とする)ことを含む請求項1のコポリマーの製造
    方法。
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