JP3213502B2 - トリフェニルアミン類の製造方法 - Google Patents
トリフェニルアミン類の製造方法Info
- Publication number
- JP3213502B2 JP3213502B2 JP32279694A JP32279694A JP3213502B2 JP 3213502 B2 JP3213502 B2 JP 3213502B2 JP 32279694 A JP32279694 A JP 32279694A JP 32279694 A JP32279694 A JP 32279694A JP 3213502 B2 JP3213502 B2 JP 3213502B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aniline
- substituted aniline
- reaction
- cyclohexanone
- substituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリフェニルアミン類
の新規な製造方法に関する。本発明の方法によって得ら
れるトリフェニルアミン類は一般化学工業中間体、特に
染料、農薬、ゴム薬等の製造中間体として有用な化合物
である。
の新規な製造方法に関する。本発明の方法によって得ら
れるトリフェニルアミン類は一般化学工業中間体、特に
染料、農薬、ゴム薬等の製造中間体として有用な化合物
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
トリフェニルアミン類の製造方法としては、アニリン類
もしくはジフェニルアミン類のカリウム塩とブロモベン
ゼンとを加熱反応させる方法、ジフェニルアミンとアニ
リンとを塩酸存在下に反応させる方法(米国特許第20
51123号)、銅クロム酸化物触媒の存在下にアニリ
ンとフェノールを反応させる方法(特公昭52−489
69号公報)、ジフェニルアミンと等モル量のシクロヘ
キサノンとをパラジウム触媒の存在下反応させる方法
(米国特許第3219704号)等が知られている。
トリフェニルアミン類の製造方法としては、アニリン類
もしくはジフェニルアミン類のカリウム塩とブロモベン
ゼンとを加熱反応させる方法、ジフェニルアミンとアニ
リンとを塩酸存在下に反応させる方法(米国特許第20
51123号)、銅クロム酸化物触媒の存在下にアニリ
ンとフェノールを反応させる方法(特公昭52−489
69号公報)、ジフェニルアミンと等モル量のシクロヘ
キサノンとをパラジウム触媒の存在下反応させる方法
(米国特許第3219704号)等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの方法では反応工程
が煩雑であったり、多量の酸、塩基を必要とする等の欠
点があり、又特公昭52−48969号や米国特許第3
219704号の方法では、極めて収率が低い等、工業
的に満足できるものではなかった。
が煩雑であったり、多量の酸、塩基を必要とする等の欠
点があり、又特公昭52−48969号や米国特許第3
219704号の方法では、極めて収率が低い等、工業
的に満足できるものではなかった。
【0004】水素移動触媒の存在下、水素受容体として
フェノール類を使用し、系内にてシクロヘキサノン類を
生成させながらジフェニルアミン類と反応させてトリフ
ェニルアミンを製造する方法についても知られている。
例えばパラジウム触媒使用下、過剰量のフェノール中で
ジフェニルアミンとシクロヘキサノンとを反応させ、ト
リフェニルアミンを収率68.5%(選択率85.1
%)で得る方法(特開昭61−183250号)があ
る。しかし特開昭61−183250号の方法では、原
料のジフェニルアミン類の製造工程が必要であり、トリ
フェニルアミン類を得るには2段階の工程を必要とす
る。
フェノール類を使用し、系内にてシクロヘキサノン類を
生成させながらジフェニルアミン類と反応させてトリフ
ェニルアミンを製造する方法についても知られている。
例えばパラジウム触媒使用下、過剰量のフェノール中で
ジフェニルアミンとシクロヘキサノンとを反応させ、ト
リフェニルアミンを収率68.5%(選択率85.1
%)で得る方法(特開昭61−183250号)があ
る。しかし特開昭61−183250号の方法では、原
料のジフェニルアミン類の製造工程が必要であり、トリ
フェニルアミン類を得るには2段階の工程を必要とす
る。
【0005】本発明の目的は、フェノール類とアニリン
類とを一段階で反応させ、トリフェニルアミン類を得る
極めて効率的な方法を提供することにある。
類とを一段階で反応させ、トリフェニルアミン類を得る
極めて効率的な方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、トリフェ
ニルアミン類のより効率的で有利な工業的製法について
鋭意検討した結果、フェノール類とアニリン、アルキル
基置換アニリン、カルボキシ基置換アニリン、ハロゲン
置換アニリン、ニトリル基置換アニリン、p−フェニル
アニリンから選ばれるアニリン類を水素移動触媒の存在
下反応させることにより、一段階で且つ高選択率で得ら
れることを見出し、本発明に到達した。
ニルアミン類のより効率的で有利な工業的製法について
鋭意検討した結果、フェノール類とアニリン、アルキル
基置換アニリン、カルボキシ基置換アニリン、ハロゲン
置換アニリン、ニトリル基置換アニリン、p−フェニル
アニリンから選ばれるアニリン類を水素移動触媒の存在
下反応させることにより、一段階で且つ高選択率で得ら
れることを見出し、本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明方法は、水素移動触媒及び触
媒量の反応に用いるフェノール類に対応するシクロヘキ
サノン類の存在下、水素受容体としてフェノール類を使
用し、系内にて対応するシクロヘキサノン類を生成させ
ながら、アニリン、アルキル基置換アニリン、カルボキ
シ基置換アニリン、ハロゲン置換アニリン、ニトリル基
置換アニリン、p−フェニルアニリンから選ばれるアニ
リン類と反応させるか、または、最初から反応系中にシ
クロヘキサノン類を共存させておくことなく、水素加圧
下、フェノール類の一部を対応するシクロヘキサノン類
に変換させ、引き続き残りのフェノール類を水素受容体
として使用し、系内にて対応するシクロヘキサノン類を
生成させながら、アニリン、アルキル基置換アニリン、
カルボキシ基置換アニリン、ハロゲン置換アニリン、ニ
トリル基置換アニリン、p−フェニルアニリンから選ば
れるアニリン類と反応させることを特徴とするトリフェ
ニルアミン類の製造方法である。
媒量の反応に用いるフェノール類に対応するシクロヘキ
サノン類の存在下、水素受容体としてフェノール類を使
用し、系内にて対応するシクロヘキサノン類を生成させ
ながら、アニリン、アルキル基置換アニリン、カルボキ
シ基置換アニリン、ハロゲン置換アニリン、ニトリル基
置換アニリン、p−フェニルアニリンから選ばれるアニ
リン類と反応させるか、または、最初から反応系中にシ
クロヘキサノン類を共存させておくことなく、水素加圧
下、フェノール類の一部を対応するシクロヘキサノン類
に変換させ、引き続き残りのフェノール類を水素受容体
として使用し、系内にて対応するシクロヘキサノン類を
生成させながら、アニリン、アルキル基置換アニリン、
カルボキシ基置換アニリン、ハロゲン置換アニリン、ニ
トリル基置換アニリン、p−フェニルアニリンから選ば
れるアニリン類と反応させることを特徴とするトリフェ
ニルアミン類の製造方法である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
方法では、アニリン類とシクロヘキサノン類との反応に
より生成した中間体シクロヘキシリデンアニリン類が脱
水素されて生成した水素は、フェノール類の還元、つま
りシクロヘキサノン類の生成に、同一反応系中で全て利
用される。更に、同一反応系中でシクロヘキシリデンア
ニリン類が脱水素されて生成したジフェニルアミン類と
シクロヘキサノン類とが縮合反応してN−(1−シクロ
ヘキセニル)−ジフェニルアミン類となり、これが脱水
素されてトリフェニルアミン類が得られる。この際生成
する水素も、同一反応系中でフェノール類の還元にすべ
て利用される、極めて効率的な方法である。
方法では、アニリン類とシクロヘキサノン類との反応に
より生成した中間体シクロヘキシリデンアニリン類が脱
水素されて生成した水素は、フェノール類の還元、つま
りシクロヘキサノン類の生成に、同一反応系中で全て利
用される。更に、同一反応系中でシクロヘキシリデンア
ニリン類が脱水素されて生成したジフェニルアミン類と
シクロヘキサノン類とが縮合反応してN−(1−シクロ
ヘキセニル)−ジフェニルアミン類となり、これが脱水
素されてトリフェニルアミン類が得られる。この際生成
する水素も、同一反応系中でフェノール類の還元にすべ
て利用される、極めて効率的な方法である。
【0009】本発明方法において目的物のトリフェニル
アミン類を取り出す際、分離されるシクロヘキサノン類
を含んだフェノール類は、混合物のまま反応系に循環再
使用できる。更に、核置換体トリフェニルアミン類の製
造において、相当する適当なシクロヘキサノン類の入手
が困難である場合も、フェノール類さえあればシクロヘ
キサノン類の替わりに過剰量のフェノール類を使用して
あらかじめ水素を仕込み、フェノール類の一部をシクロ
ヘキサノン類に変換しつつ反応させれば良いので適用範
囲が広い等、数々の利点がある。
アミン類を取り出す際、分離されるシクロヘキサノン類
を含んだフェノール類は、混合物のまま反応系に循環再
使用できる。更に、核置換体トリフェニルアミン類の製
造において、相当する適当なシクロヘキサノン類の入手
が困難である場合も、フェノール類さえあればシクロヘ
キサノン類の替わりに過剰量のフェノール類を使用して
あらかじめ水素を仕込み、フェノール類の一部をシクロ
ヘキサノン類に変換しつつ反応させれば良いので適用範
囲が広い等、数々の利点がある。
【0010】本発明の方法において原料として使用され
るアニリン類は、例えば、アニリン、2−メチルアニリ
ン、3−メチルアニリン、4−エチルアニリン等のアル
キル基置換アニリン、4−カルボキシアニリン等のカル
ボキシ基置換アニリン、4−フルオロアニリン等のハロ
ゲン置換アニリン、ニトリル基置換アニリン、p−フェ
ニルアニリン等が挙げられる。
るアニリン類は、例えば、アニリン、2−メチルアニリ
ン、3−メチルアニリン、4−エチルアニリン等のアル
キル基置換アニリン、4−カルボキシアニリン等のカル
ボキシ基置換アニリン、4−フルオロアニリン等のハロ
ゲン置換アニリン、ニトリル基置換アニリン、p−フェ
ニルアニリン等が挙げられる。
【0011】本発明の方法において水素受容体として使
用されるフェノール類としては公知のいかなるものでも
よいが例として、フェノール、メチルフェノール、エチ
ルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノ
ール、2,4−ジメチルフェノール、2,4,6−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール、3−メトキ
シフェノール、4−メトキシフェノール等のアルコキシ
フェノール、2−フルオロフェノール、4−シクロヘキ
シルフェノール、4−フェノキシフェノール、2−メト
キシ−4−シクロヘキシルフェノール、2−メトキシ−
4−フルオロフェノール等が挙げられる。
用されるフェノール類としては公知のいかなるものでも
よいが例として、フェノール、メチルフェノール、エチ
ルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノ
ール、2,4−ジメチルフェノール、2,4,6−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール、3−メトキ
シフェノール、4−メトキシフェノール等のアルコキシ
フェノール、2−フルオロフェノール、4−シクロヘキ
シルフェノール、4−フェノキシフェノール、2−メト
キシ−4−シクロヘキシルフェノール、2−メトキシ−
4−フルオロフェノール等が挙げられる。
【0012】本発明方法に用いるフェノール類の使用量
は、シクロヘキサノン類を初めから共存させる場合はア
ニリン類に対し2等量以上であれば特に問題ないが、フ
ェノール類を自溶媒として過剰に用いた方が選択率が高
くなる傾向にあり、アニリン類に対し3〜20モル倍の
過剰量、好ましくは4〜10モル倍使用するのがよい。
フェノール類が少ない場合はN−シクロヘキシルアニリ
ン類の副生量が増加する場合が多い。
は、シクロヘキサノン類を初めから共存させる場合はア
ニリン類に対し2等量以上であれば特に問題ないが、フ
ェノール類を自溶媒として過剰に用いた方が選択率が高
くなる傾向にあり、アニリン類に対し3〜20モル倍の
過剰量、好ましくは4〜10モル倍使用するのがよい。
フェノール類が少ない場合はN−シクロヘキシルアニリ
ン類の副生量が増加する場合が多い。
【0013】シクロヘキサノン類としては前述のフェノ
ール類に対応するシクロヘキサノン類が用いられ、その
使用量は、アニリン類に対し触媒量の約0.03モル倍
以上あれば特に問題ないが、好ましくは0.05〜1.
00モル倍が良い。
ール類に対応するシクロヘキサノン類が用いられ、その
使用量は、アニリン類に対し触媒量の約0.03モル倍
以上あれば特に問題ないが、好ましくは0.05〜1.
00モル倍が良い。
【0014】また、反応の最初からシクロヘキサノン類
を使用しない場合は、水素をフェノール類に対し、前記
の適量のシクロヘキサノン類を生成するに相当する量、
即ち、約0.06モル倍以上、好ましくは0.10〜
2.00モル倍反応器に封入後加熱反応すれば良い。
を使用しない場合は、水素をフェノール類に対し、前記
の適量のシクロヘキサノン類を生成するに相当する量、
即ち、約0.06モル倍以上、好ましくは0.10〜
2.00モル倍反応器に封入後加熱反応すれば良い。
【0015】本発明の方法において使用される触媒とし
ては脱水素反応及び還元反応の両方の機能を有する触媒
である必要があるが、通常好適な水素化還元反応触媒は
脱水素反応にも適する。具体的には、ラネーニッケル、
還元ニッケルもしくはニッケル担体触媒、ラネーコバル
ト、還元コバルトもしくはコバルト担体触媒、ラネー
銅、還元銅もしくは銅担体触媒、周期律表第8族の貴金
属触媒もしくはその貴金属が担体として、炭素、アルミ
ナ、炭酸バリウム等に担持された触媒、レニウム−炭素
等のレニウム触媒、銅−クロム酸化物触媒等が挙げられ
る。これらの触媒のうち、好ましくはパラジウムであ
り、特にパラジウム−炭素、パラジウム−アルミナ及び
パラジウム−酸化マグネシウム等の担体に担持されたパ
ラジウム触媒が好ましい。その使用量は前記アミン類に
対し金属原子として通常0.001〜0.2グラム原
子、好ましくは0.004〜0.1グラム原子が良い。
ては脱水素反応及び還元反応の両方の機能を有する触媒
である必要があるが、通常好適な水素化還元反応触媒は
脱水素反応にも適する。具体的には、ラネーニッケル、
還元ニッケルもしくはニッケル担体触媒、ラネーコバル
ト、還元コバルトもしくはコバルト担体触媒、ラネー
銅、還元銅もしくは銅担体触媒、周期律表第8族の貴金
属触媒もしくはその貴金属が担体として、炭素、アルミ
ナ、炭酸バリウム等に担持された触媒、レニウム−炭素
等のレニウム触媒、銅−クロム酸化物触媒等が挙げられ
る。これらの触媒のうち、好ましくはパラジウムであ
り、特にパラジウム−炭素、パラジウム−アルミナ及び
パラジウム−酸化マグネシウム等の担体に担持されたパ
ラジウム触媒が好ましい。その使用量は前記アミン類に
対し金属原子として通常0.001〜0.2グラム原
子、好ましくは0.004〜0.1グラム原子が良い。
【0016】尚、本発明の方法においては反応終了後の
反応マスから目的生成物を分離後、シクロヘキサノン類
は分離することなく反応液は繰り返し連続的に循環使用
するのが好ましく、その際フェノール類を自溶媒として
過剰使用するのが有利である。その他の反応溶媒を使用
する必要はないが、勿論使用しても何等支障はない。
反応マスから目的生成物を分離後、シクロヘキサノン類
は分離することなく反応液は繰り返し連続的に循環使用
するのが好ましく、その際フェノール類を自溶媒として
過剰使用するのが有利である。その他の反応溶媒を使用
する必要はないが、勿論使用しても何等支障はない。
【0017】反応温度は通常150〜350℃で、好ま
しくは180〜300℃の範囲で選ばれる。これより低
い温度では反応速度が小さく、又N−シクロヘキシルア
ニリン類やN−シクロヘキシルジフェニルアミン類が多
く副生する傾向がある。
しくは180〜300℃の範囲で選ばれる。これより低
い温度では反応速度が小さく、又N−シクロヘキシルア
ニリン類やN−シクロヘキシルジフェニルアミン類が多
く副生する傾向がある。
【0018】本発明方法においては、原材料を反応容器
に装入する場合、あらかじめ触媒及びフェノール類を容
器に装入、撹拌、昇温しておき、ついでアニリン類を滴
下しながら反応させることが好ましい態様である。
に装入する場合、あらかじめ触媒及びフェノール類を容
器に装入、撹拌、昇温しておき、ついでアニリン類を滴
下しながら反応させることが好ましい態様である。
【0019】反応は生成する水を除去しながら行うのが
有利であり、そのためにベンゼン、トルエン、キシレン
のような溶媒を用いて共沸蒸留しながら反応混合物から
分離する方法が適当である。
有利であり、そのためにベンゼン、トルエン、キシレン
のような溶媒を用いて共沸蒸留しながら反応混合物から
分離する方法が適当である。
【0020】生成したトリフェニルアミン類は反応終了
後の混合物を蒸留、晶析、抽出等の常法に従って処理す
ることにより得られる。例えば反応終了液をろ過し、触
媒を分離する。この回収触媒は再使用できる。ろ液を濃
縮し、過剰量のフェノール類をシクロヘキサノン類を含
んだまま回収し、その留分は混合物のまま反応系へ戻
す。釜内のトリフェニルアミン類は蒸留、晶析等により
精製分離する。
後の混合物を蒸留、晶析、抽出等の常法に従って処理す
ることにより得られる。例えば反応終了液をろ過し、触
媒を分離する。この回収触媒は再使用できる。ろ液を濃
縮し、過剰量のフェノール類をシクロヘキサノン類を含
んだまま回収し、その留分は混合物のまま反応系へ戻
す。釜内のトリフェニルアミン類は蒸留、晶析等により
精製分離する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の方法を実施例によって具体的
に説明する。 実施例1 内容積500mlのステンレス製オートクレーブにフェ
ノール188.2g(2.0モル)、シクロヘキサノン
3.0g(0.03モル)及びエヌ・イー・ケムキャッ
ト社製5%Pd/C1.07gを仕込み、滴下装置にア
ニリン27.9g(0.3モル)を装入してオートクレ
ーブ内を窒素置換した後、250℃に昇温した。撹拌下
にその温度を保ったまま滴下装置内のアニリンを8時間
かけて滴下した。滴下終了後、さらにこの温度に保った
まま7時間撹拌を続けた。次いで反応器内を室温まで冷
却し、反応混合液より5%Pd/Cを濾別した。濾液を
ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、アニリ
ンの転化率は95.6%、トリフェニルアミンの選択率
は90.4%であった。
に説明する。 実施例1 内容積500mlのステンレス製オートクレーブにフェ
ノール188.2g(2.0モル)、シクロヘキサノン
3.0g(0.03モル)及びエヌ・イー・ケムキャッ
ト社製5%Pd/C1.07gを仕込み、滴下装置にア
ニリン27.9g(0.3モル)を装入してオートクレ
ーブ内を窒素置換した後、250℃に昇温した。撹拌下
にその温度を保ったまま滴下装置内のアニリンを8時間
かけて滴下した。滴下終了後、さらにこの温度に保った
まま7時間撹拌を続けた。次いで反応器内を室温まで冷
却し、反応混合液より5%Pd/Cを濾別した。濾液を
ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、アニリ
ンの転化率は95.6%、トリフェニルアミンの選択率
は90.4%であった。
【0022】実施例2〜5 実施例1と同様にして、種々のアニリン類、フェノール
類及びフェノールに対応するシクロヘキサノン類を用い
て反応を行った。結果を表1に示す。
類及びフェノールに対応するシクロヘキサノン類を用い
て反応を行った。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例6 実施例1で使用した内容積500mlのオートクレーブ
に最初の仕込にシクロヘキサノンを用いない以外は、実
施例1と同様の操作を行った。オートクレーブ内を窒素
置換した後、水素で7kg/cm2Gに加圧した。引き
続き実施例1と同様に加熱反応、処理した。その結果、
アニリンの転化率は90.5%、トリフェニルアミンの
選択率は88.2%であった。
に最初の仕込にシクロヘキサノンを用いない以外は、実
施例1と同様の操作を行った。オートクレーブ内を窒素
置換した後、水素で7kg/cm2Gに加圧した。引き
続き実施例1と同様に加熱反応、処理した。その結果、
アニリンの転化率は90.5%、トリフェニルアミンの
選択率は88.2%であった。
【0025】
【発明の効果】本発明方法によれば、水素移動触媒の存
在下、水素受容体としてフェノール類を使用し、系内に
てシクロヘキサノン類を生成させながらアニリン類と反
応させることにより、極めて効率的に一段階で、且つ収
率良くトリフェニルアミン類を得ることができる。
在下、水素受容体としてフェノール類を使用し、系内に
てシクロヘキサノン類を生成させながらアニリン類と反
応させることにより、極めて効率的に一段階で、且つ収
率良くトリフェニルアミン類を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 211/54 C07C 209/18 C07C 253/30 C07C 255/58 C07B 61/00 300 CASREACT(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】 水素移動触媒及び触媒量の反応に用いる
フェノール類に対応するシクロヘキサノン類の存在下、
水素受容体としてフェノール類を使用し、系内にて対応
するシクロヘキサノン類を生成させながら、アニリン、
アルキル基置換アニリン、カルボキシ基置換アニリン、
ハロゲン置換アニリン、ニトリル基置換アニリン、p−
フェニルアニリンから選ばれるアニリン類と反応させる
ことを特徴とするトリフェニルアミン類の製造方法。 - 【請求項2】 水素移動触媒の存在下に、フェノール類
を水素加圧下、その一部を対応するシクロヘキサノン類
に変換させ、引き続き残りのフェノール類を水素受容体
として使用し、系内にて対応するシクロヘキサノン類を
生成させながら、アニリン、アルキル基置換アニリン、
カルボキシ基置換アニリン、ハロゲン置換アニリン、ニ
トリル基置換アニリン、p−フェニルアニリンから選ば
れるアニリン類と反応させることを特徴とするトリフェ
ニルアミン類の製造方法。 - 【請求項3】 アニリン、アルキル基置換アニリン、カ
ルボキシ基置換アニリン、ハロゲン置換アニリン、ニト
リル基置換アニリン、p−フェニルアニリンから選ばれ
るアニリン類を滴下装入しながら反応させる請求項1ま
たは2記載のトリフェニルアミン類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32279694A JP3213502B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | トリフェニルアミン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32279694A JP3213502B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | トリフェニルアミン類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08176077A JPH08176077A (ja) | 1996-07-09 |
JP3213502B2 true JP3213502B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=18147730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32279694A Expired - Lifetime JP3213502B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | トリフェニルアミン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3213502B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7352955B2 (ja) * | 2019-11-29 | 2023-09-29 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | フェノール類から芳香族アミン化合物を製造する方法 |
-
1994
- 1994-12-26 JP JP32279694A patent/JP3213502B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08176077A (ja) | 1996-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4871875A (en) | Process for producing diphenylamines or N,N'-diphenylphenylenediamines | |
JP3213502B2 (ja) | トリフェニルアミン類の製造方法 | |
JPH0533215B2 (ja) | ||
JP3234655B2 (ja) | ジフェニルアミンまたはその核置換体の製造法 | |
JPH0665662B2 (ja) | トリフエニルアミンまたはその核置換体の製造方法 | |
JP3177351B2 (ja) | トリス(ジアリールアミノ)ベンゼン類の製造方法 | |
JP3137828B2 (ja) | アミノジフェニルアミンの製造法 | |
EP0588060B1 (en) | Method for preparing aromatic secondary amino compound | |
US5536878A (en) | Method for preparing aromatic secondary amino compound | |
JP3135436B2 (ja) | ジフェニルアミンまたはその核置換体の製造方法 | |
JP3177350B2 (ja) | ジノニルジフェニルアミンの製造法 | |
JP3251728B2 (ja) | 芳香族第二アミノ化合物の製造方法 | |
JP2514002B2 (ja) | アルキルアリ―ルカルビノ―ルの製造方法 | |
EP0803496B1 (en) | Process for the preparation of diphenlyamine or nucleus-substituted derivative thereof | |
JPH0528216B2 (ja) | ||
JP3154598B2 (ja) | N−(4’−ノニルシクロヘキシル)−4−ノニルアニリン及びその製造方法 | |
JP3137827B2 (ja) | 3−アミノジフェニルアミンの製造法 | |
JPS60202846A (ja) | Ν,ν’−ジフエニル−フエニレンジアミンまたはその核置換体の製造方法 | |
JPH07291903A (ja) | N,n−ジ置換ベンジルアミンの製造方法 | |
JPH053459B2 (ja) | ||
JPH0770003A (ja) | ジフェニルアミン類の製造方法 | |
JPS63190853A (ja) | 4’−ヒドロキシビフエニル−4−カルボン酸の製造方法 | |
JPH01100152A (ja) | ジフェニルアミン核置換体の製造方法 | |
JP2523140B2 (ja) | (4―ヒドロキシフェニル)―シクロヘキサンカルボン酸の製造方法 | |
JP2002030047A (ja) | 芳香族第二アミノ化合物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719 Year of fee payment: 9 |