JP3211301B2 - 窒化シリコン膜 - Google Patents

窒化シリコン膜

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマCVD法によ
り成膜される窒化シリコン膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒化シリコン(Si N)膜は、薄膜トラ
ンジスタや薄膜ダイオード等の薄膜素子の絶縁膜に用い
られており、この窒化シリコン膜は、一般に、プラズマ
CVD法によって成膜されている。
【0003】この窒化シリコン膜のプラズマCVD法に
よる成膜は、従来、プロセスガスであるSi H4 ,NH
3 ,N2 の流量比を、Si H4 /NH3 /N2 =約30
/60/390(CCM) に制御して行なわれており、この
ガス流量比で成膜された窒化シリコン膜は、約3.1×
109 dyn/cm2 程度の内部応力(引張応力)をも
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の窒
化シリコン膜は、温度が50℃程度以上になると、薄膜
素子のしきい値電圧を大きくシフトさせてしまうという
問題をもっており、そのため、従来の窒化シリコン膜を
絶縁膜とする薄膜素子は、この薄膜素子を使用する電子
機器(例えば薄膜素子を能動素子とするアクティブマト
リックス液晶表示装置等)の製造工程における熱処理時
や、前記電子機器の使用中の温度変化によって、動作特
性が大きく変化してしまうという問題をもっていた。
【0005】本発明の目的は、比較的高い温度でも薄膜
素子のしきい値電圧のシフト量を小さくして、その信頼
性を向上させることができる、窒化シリコン膜を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化シリコン膜
は、プラズマCVD法により、そのプロセスガスを構成
するSiH とNH 3 およびN 2 の流量比、あるいはプロ
セスガスの総流量を制御することによって、その膜の内
部の引張応力を1.5×109〜2.5×109dyn/
cm2の範囲に成膜され、水素化アモルファスシリコン
半導体を用いた薄膜トランジスタのゲート絶縁膜を形成
することを特徴とする。
【0007】
【作用】上記範囲の内部応力をもつ窒化シリコン膜を絶
縁膜とする薄膜素子は、比較的高い温度にさらされて
も、そのしきい値電圧のシフト量は小さい。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0009】この実施例の窒化シリコン膜は、例えばa
−Si :H(水素化アモルファスシリコン)半導体を用
いた薄膜トランジスタのゲート絶縁膜に用いられるもの
であり、その内部応力は1.5×109 〜2.5×10
9 dyn/cm2 の範囲である。なお、この応力は引張
応力である。
【0010】上記窒化シリコン膜は、プラズマCVD法
により、例えば次の成膜条件で成膜する。
【0011】 成膜温度(窒化シリコン膜を成膜する基板の温度);2
50℃ プロセスガス;Si H4 /NH3 /N2 =30/180
/270(CCM) 圧力;0.5Torr RF周波数;13.56MHz RFパワー密度;84mW/cm2 成膜膜厚;400nm 上記成膜条件は、従来の窒化シリコン膜の成膜条件に対
してプロセスガスの流量比を変えたもので[従来はSi
4 /NH3 /N2 =30/60/390(CCM) ]、こ
の成膜条件で成膜した窒化シリコン膜の応力(引張応
力)は、ほぼ1.8×109 dyn/cm2 である。
【0012】上記成膜条件で成膜した窒化シリコン膜を
ゲート絶縁膜とする薄膜トランジスタは、従来の窒化シ
リコン膜を用いた薄膜トランジスタに比べて温度に対す
るしきい値電圧のシフト量が小さい。
【0013】これは、上記成膜条件で成膜した窒化シリ
コン膜を用いた被検体と、従来の窒化シリコン膜を用い
た被検体とを製作し、これら被検体をBT処理(Bias
Temperature treatment)してBT処理温度に対する容
量−電圧特性のしきい値電圧Vthのシフト量ΔVthを調
べた結果からも確認された。
【0014】図1および図2は上記被検体を示してい
る。この被検体は、ガラス基板1の上に、下部電極2
と、窒化シリコン膜3と、a−Si :Hからなるi型半
導体層4およびn型半導体層5と、上部電極6とを積層
したもので、下部電極2上の各積層膜3,4,5,6の
一部には、下部電極2に電圧を印加するための開口7を
設けてある。なお、上記実施例の窒化シリコン膜を用い
た被検体も、従来の窒化シリコン膜を用いた被検体も、
その窒化シリコン膜3は、平行平板型プラズマCVD装
置によって400nmの膜厚に成膜した。
【0015】上記被検体のBT処理温度に対するしきい
値電圧Vthのシフト量ΔVthは、次のようにして求め
た。
【0016】まず、被検体を無バイアス状態で200℃
に約10分間加熱して初期化処理し、この被検体の容量
−電圧特性を測定した。次に、初期化処理した被検体を
25〜80℃の範囲の所定のBT処理温度に加熱して下
部電極2と上部電極6との間にバイアス電圧を約10分
間印加するBT処理を行ない、BT処理後の容量−電圧
特性を測定した。このBT処理は、負のバイアス電圧を
印加する−BT処理と、正のバイアス電圧を印加する+
BT処理との両方の処理を行ない、両方のBT処理後の
容量−電圧特性をそれぞれ測定した。なお、上記−BT
処理は、下部電極2に、上部電極6に対して−0.87
5MV/cmの電界を印加して行ない、+BT処理は、
下部電極2に、上部電極6に対して+0.875MV/
cmの電界を印加して行なった。
【0017】次に、上記被検体の初期化処理後の容量−
電圧特性(以下初期特性という)と、−BT処理後およ
び+BT処理後の容量−電圧特性とから、初期特性に対
する−BT処理後のしきい値電圧のシフト量と、上記初
期特性に対する+BT処理後のしきい値電圧のシフト量
とを求め、これらシフト量から、BT処理温度に対する
しきい値電圧Vthのシフト量ΔVthを算出した。
【0018】なお、上記被検体のBT処理温度に対する
しきい値電圧Vthのシフト量ΔVthは、上記−BT処理
を行なったときのシフト量ΔVth(-) と、+BT処理を
行なったときのシフト量ΔVth(+) との和であり、上記
シフト量ΔVthは、ΔVth=ΔVth(-) +ΔVth(+) と
して求められる。
【0019】図3は、BT処理温度を25℃,50℃,
80℃の3段階に選んで、各BT処理温度に対する被検
体のしきい値電圧Vthのシフト量ΔVthを調べた結果を
示しており、図において実線は上記実施例の窒化シリコ
ン膜(応力1.8×109 dyn/cm2 )を用いた被
検体の特性、破線は従来の窒化シリコン膜(応力3.1
×109 dyn/cm2 )を用いた被検体の特性であ
る。
【0020】この図3のように、上記実施例の窒化シリ
コン膜を用いた被検体は、従来の窒化シリコン膜を用い
た被検体に比べて、BT処理温度に対するしきい値電圧
のシフト量ΔVthが小さく、特に50℃以上(図では8
0℃)の比較的高い温度に対するシフト量ΔVthは、従
来のものに比べてかなり小さい。
【0021】したがって、上記実施例の窒化シリコン膜
を薄膜トランジスタのゲート絶縁膜に用いれば、比較的
高い温度にさらされても薄膜トランジスタのしきい値電
圧のシフト量は小さいから、その信頼性を向上させるこ
とができる。
【0022】なお、上記窒化シリコン膜は、薄膜トラン
ジスタのゲート絶縁膜に限らず、例えば薄膜ダイオード
等の各種薄膜素子の絶縁膜に広く適用できる。
【0023】また、図3には、応力が1.8×109
yn/cm2 の窒化シリコン膜を用いた被検体のBT処
理温度に対するしきい値電圧シフト量ΔVthを示した
が、上記応力は、1.5×109 〜2.5×109 dy
n/cm2 の範囲であればよく、応力がこの範囲であれ
ば、薄膜素子の温度によるしきい値電圧のシフト量を、
従来の窒化シリコン膜を用いる薄膜素子に比べて十分小
さくすることができる。
【0024】すなわち、図4は、図1および図2に示し
た被検体の窒化シリコン膜の応力を種々の値に選んで、
各被検体を25℃,50℃,80℃の温度でBT処理し
たときのBT処理温度に対するしきい値電圧シフト量Δ
Vthを調べた結果を示している。
【0025】この図4のように、応力が1.5×109
〜2.5×109 dyn/cm2 の範囲の窒化シリコン
膜を用いた被検体は、25℃,50℃,80℃のいずれ
の温度でBT処理したときも、しきい値電圧のシフト量
ΔVthは小さい。これに対して、応力が2.5×109
dyn/cm2 より大きい窒化シリコン膜や、応力が
1.5×109 dyn/cm2 より小さい窒化シリコン
膜を用いた被検体は、BT処理温度が50℃より低けれ
ばしきい値電圧のシフト量ΔVthは比較的小さいが、5
0℃以上でBT処理すると、しきい値電圧がかなり大き
くシフトしてしまう。
【0026】これは、窒化シリコン膜の応力が1.5×
109 〜2.5×109 dyn/cm2 の範囲であれ
ば、この窒化シリコン膜とその上のi型半導体層との界
面の状態は良好であるが、応力がこの範囲を越えると、
i型半導体層との界面の状態が悪くなるためである。
【0027】なお、上記窒化シリコン膜の応力は、プロ
セスガス(Si H4 ,NH3 ,N2 )の流量比を制御す
ることによって任意に選ぶことができるし、また、プロ
セスガスの流量比は一定とし、このプロセスガスの総流
量を制御することによっても任意に選ぶことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の窒化シリコン膜は、そのプロセ
スガスを構成するSiH とNH 3 およびN 2 の流量比、
あるいはプロセスガスの総流量を制御することによっ
て、その膜の内部の引張応力を1.5×109〜2.5
×109dyn/cm2の範囲に成膜したものであるか
ら、比較的高い温度でも薄膜トランジスタのゲート絶縁
膜としてのしきい値電圧のシフト量が小さく、この窒化
シリコン膜を用いた薄膜トランジスタの信頼性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】BT処理温度に対するしきい値電圧Vthのシフ
ト量ΔVthを調べるのに用いた被検体の平面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】BT処理温度と被検体のしきい値電圧シフト量
ΔVthとの関係を示す図。
【図4】窒化シリコン膜の応力とBT処理温度に対する
被検体のしきい値電圧シフト量ΔVthとの関係を示す
図。
【符号の説明】
1…ガラス基板、2…下部電極、3…窒化シリコン膜、
4…i型半導体層、5…n型半導体層、6…上部電極、
7…開口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/318 H01L 21/336 H01L 29/786

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマCVD法により、そのプロセスガ
    スを構成するSiH とNH 3 およびN 2 の流量比、ある
    いはプロセスガスの総流量を制御することによって、そ
    の膜の内部の引張応力を1.5×109〜2.5×109
    dyn/cm2の範囲に成膜され、水素化アモルファス
    シリコン半導体を用いた薄膜トランジスタのゲート絶縁
    膜を形成することを特徴とする窒化シリコン膜。
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