JP3209791B2 - オキサゾリン誘導体及びその製造法 - Google Patents

オキサゾリン誘導体及びその製造法

Info

Publication number
JP3209791B2
JP3209791B2 JP14018692A JP14018692A JP3209791B2 JP 3209791 B2 JP3209791 B2 JP 3209791B2 JP 14018692 A JP14018692 A JP 14018692A JP 14018692 A JP14018692 A JP 14018692A JP 3209791 B2 JP3209791 B2 JP 3209791B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trehazolin
water
compound
medium
strain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14018692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05230043A (ja
Inventor
睦男 中島
治 安東
潔 浜野
秀次 高橋
章 佐藤
武 木下
英幸 春山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP14018692A priority Critical patent/JP3209791B2/ja
Publication of JPH05230043A publication Critical patent/JPH05230043A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3209791B2 publication Critical patent/JP3209791B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、スクラーゼ阻害活性を
有する新規なオキサゾリン誘導体及びその製造法に関す
る。
【0003】
【従来の技術】従来、スクラーゼに対して強い阻害活性
を示す物質としては、AO−128、アカルボース等が
知られており、抗肥満、抗糖尿等に有用な物質として報
告されている(文献:Satoshi Horii et al. Journal o
f Medicinal Chemistry 29: 1038-1046, 1986 ,合田敏
尚等 栄養と食糧 vol.34, No.2, 139-143, 1981 )。
したがって、スクラーゼ阻害活性を有する化合物は、抗
肥満薬、抗糖尿病薬として有用であることが予想され
る。
【0004】
【発明の構成】
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)
【0006】
【化4】
【0007】で示される化合物および、式(II)
【0008】
【化5】
【0009】で示される化合物を酸で処理することを特
徴とする、式(I)
【0010】
【化6】
【0011】で示される化合物の製造方法に関するもの
である。以下、式(I)で示される化合物を化合物
(I)と、式(II)で示される化合物をトレハゾリン
(Trehazolin)という。
【0012】本発明の化合物(I)は、スクラーゼに対
して強い阻害活性を有する化合物である。
【0013】化合物(I)は、トレハゾリンを種々の無
機酸(例えば、塩酸、硫酸)または有機酸(例えば、酢
酸、プロピオン酸)で、水溶液中で加水分解することに
より得られる。用いる酸としては、好適には塩酸であ
り、更に好適には0.2Nの塩酸である。反応温度は室
温乃至120℃で行なわれるが、好適には、90℃乃至
100℃である。反応時間は、主に反応温度、反応試薬
又は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常1時
間乃至2日間であり、好適には5−6時間である。この
ようにして得られた反応液から、化合物(I)を純粋に
単離するには、通常有機化合物の分離精製に利用される
方法、例えば各種担体を用いたクロマトグラフィーを単
独又はこれらの組み合わせ及び繰り返し等が用いられ
る。
【0014】化合物(I)は次のような特性を有する。 1) 色と形状:塩基性白色粉末 2) 溶解性:水に可溶。アセトン、クロロホルムに不
溶。 3) 分子式:C71225 4) 分子量:204(FAB-マススペクトルにより測定) 5) 比旋光度: [α]D 25 +10.0°(c 0.51,水) 6) 紫外線吸収スペクトル:λmax nm(E1cm 1%) 水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、220nm 以
上に特徴的な吸収を示さない。
【0015】7) 赤外線吸収スペクトル:νmax(KBr) c
m-1 3358,1668,1528,1398,1066cm-1に特徴的な吸収を示す。 8) 1H−核磁気共鳴スペクトル:δppm 重水中、内部基準にTSP(トリメチルシリルプロピオ
ン酸ナトリウム)を使用して測定した。 3.73ppm(1H,d,J=11.72Hz),3.82ppm(1H,d,J=12.21Hz),3.
97ppm(1H,d,J=4.4Hz),4.23ppm(1H,dd,J=4.4,2.44Hz),4.
37ppm(1H,d,J=8.79Hz), 5.03ppm(1H,dd,J=8.79,2.44H
z)。
【0016】本発明の化合物(I)の製造中間体である
トレハゾリンの製造において用いられるミクロモノスポ
ラ(Micromonospora)属に属する菌株としては、例えば
ミクロモノスポラ.エスピー.SANK 62390株(本菌
株は平成2年(1990年)7月26日に微生物工業技
術研究所に寄託され、寄託番号微工研菌寄第 11631号が
付与された。さらに該菌株は平成3年8月21日に同研
究所においてブタペスト条約に基づく国際寄託に移管さ
れ、寄託番号微工研条寄第3521号(FERM BP-3521)が付
与された。)を挙げることができ、この菌の菌学的性状
は次のとおりである。
【0017】SANK 62390株の菌学的性状 1.形態学的性状 SANK 62390株は、菌株同定用寒天培地上28℃、7 乃
至14日間の培養において普通若しくはやや貧弱に生育す
る。基生菌糸は良好に伸長、分岐し、明るい橙、橙乃至
暗い茶味灰色を示すが、ノカルディア(Nocardia)属菌
株様の断裂やジグザグ伸長は観察されない。気菌糸は原
痕跡的に僅かに形成し、白乃至茶味白色を示す。胞子は
基生菌糸上にのみ観察されるが、比較的短い胞子柄の先
端に1個ずつ形成し、球状である。胞子の表面は平滑で
ある。胞子のう、菌核、車軸分岐等の特殊器官は認めら
れない。
【0018】2.各種培養基上の諸性質 各種培養基上で28℃、14日間培養後の性状は表1、表
2、表3及び表4に示したとおりである。色調の表示は
日本色彩研究所版「標準色表」のカラーチップ・ナンバ
ーをあらわす。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】3.生理学的性質 28℃で培養後、2 乃至21日間に観察したSANK 62390
株の生理学的性質は表5に示したとおりである。
【0024】
【表5】 *:培地1;トリフ゜シン・イーストエキス・フ゛ロス(ISP 1) 培地2;ヘ゜フ゜トン・イーストエキス・ 鉄寒天(ISP 6) 培地3;チロシン寒天(ISP 7) 培地4;イーストエキス・麦芽エキス 寒天(ISP 2) 又、プリドハム・ゴトリーブ寒天培地(ISP 9) を使用し
て、28℃、14日間培養後に観察したSANK 62390株の
炭素源の資化性は表6に示すとおりである。
【0025】
【表6】 ────────────────────── D-グルコース 利用する D-フルクトース 利用する L-アラビノース 利用する L-ラムノース 利用しない D-キシロース 利用する シュクロース 利用しない イノシトール 利用する ラフィノース 利用する D-マンニトール 利用しない 対照 利用しない ────────────────────── 4.菌体成分について SANK 62390株の細胞壁は、ビー・ベッカーらの方法
[B. Becker et al.,Applied Microbiology, Vol.12, 4
21-423 (1984)] に従い検討した結果、メソージアミノ
ピメリン酸及びグリシンが検出された。又、SANK 6
2390株の全細胞壁中の糖成分をエム・ピー・レシェバリ
エの方法[M. P. Lechevalier, Journalof Laboratory
& Clinical Medicine, Vol.71, 834 (1968)] に従い検
討した結果、アラビノースとキシロースが検出された。
ミコール酸の存在は確認されなかった。細胞壁ペプチド
グリカン中のアシル型はグリコリル型であった。又、主
要メナキノン成分として MK-10(H6)、MK-10(H4)、MK-10
(H8) が検出された。 以上のことから、本菌株は放線
菌の中でもミクロモノスポラ属に属することが判明した
ので、ミクロモノスポラ・エスピー( Micromonospora s
p.) SANK 62390(本菌株は平成2年(1990年)
7月26日に微生物工業技術研究所に寄託され、寄託番
号微工研菌寄第 11631号が付与された。さらに該菌株は
平成3年8月21日に同研究所においてブタペスト条約
に基づく国際寄託に移管され、寄託番号微工研条寄第35
21号(FERM BP-3521)が付与された。)と命名された。
【0026】なお、SANK 62390株の同定は、ISP
(ジ・インターナショナル・ストレプトマイセス・プロ
ジェクト(The International Streptomyces Project)]
基準、バージーズ・マニュアル(Bergey's Manual of Sy
stematic Bacteriology)第4巻、ジ・アクチノミセテス
(The Actinomycetes) 第2巻及び放線菌に関する最近の
文献によって行なった。
【0027】周知のとおり、放線菌は自然界において、
又は人工的な操作(例えば、紫外線照射、放射線照射、
化学薬品処理等)により、変異を起こし易く、本発明の
SANK 62390株もこの点は同じである。本発明にいう
SANK 62390株はそのすべての変異株を包含する。
又、これらの変異株の中には、遺伝学的方法、例えば、
組み替え、形質導入、形質転換等により得られたものも
包含される。すなわち、トレハゾリンを生産する、SA
NK 62390株、その変異株及びそれらと明確に区別され
ない菌株は、すべてSANK 62390株に包含されるもの
である。
【0028】トレハゾリンを得るため、これらの微生物
の培養は、他の醗酵生成物を生産するために用いられる
ような培地中で行う。このような培地中には、微生物が
同化できる炭素源、窒素源及び無機塩を含有する。
【0029】一般に、炭素源としてグルコース、フラク
トース、マルトース、シュークロース、マンニトール、
グリセロール、デキストリン、オート麦、ライ麦、トウ
モロコシデンプン、ジャガイモ、トウモロコシ粉、大豆
粉、綿実油、糖蜜、クエン酸、酒石酸等を単一に、或は
併用して用いる事ができる。一般には、培地量の1-10重
量% で変量する。窒素源としては、一般に蛋白質を含有
する物質を醗酵工程に用いる。
【0030】適当な窒素源としては、大豆粉、フスマ、
落花生粉、綿実油、綿実粉、カゼイン加水分解物、ファ
ーマミン、魚粉、コーンスチープリカー、ペプトン、肉
エキス、イースト、イーストエキス、マルトエキス、硝
酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等
である。窒素源は、単一又は併用して培地量の0.2-6重
量% の範囲で用いる。
【0031】培地中にとり入れる栄養無機塩は、ナトリ
ウム、アンモニウム、カルシウム、フォスフェート、サ
ルフェート、クロライド、カーボネート等のイオンを得
ることのできる通常の塩類である。又、カリウム、カル
シウム、コバルト、マンガン、鉄、マグネシウム等の微
量の金属も含む。液体培養に際しては、シリコン油、植
物油、界面活性剤等が、消泡剤として使用される。
【0032】ミクロモノスポラ・エスピーSANK 623
90株を培養し、トレハゾリンを生産する培地のpHは、5.
0-8.0 に変化できる。
【0033】菌の生育は22℃から38℃の範囲が良好であ
り、更にトレハゾリンの生産には22℃から28℃が好適で
ある。トレハゾリンは、好気的に培養して得られるが、
通常用いられる好気的培養法、例えば固体培養法、振盪
培養法、通気撹拌培養法等が用いられる。
【0034】小規模な培養においては、28℃で数日間振
盪培養を行うのが良好である。
【0035】培養は、バッフル( 水流調節壁) のついた
三角フラスコ中で、1-2 段階の種の発育工程により開始
する。種発育段階の培地は、炭素源及び窒素源を併用で
きる。種フラスコは定温インキュベーター中で28℃、7
日間振盪するか又は充分に成長するまで振盪する。成長
した種は第二の種培地又は生産培地に接種するのに用い
る。中間の発育工程を用いる場合には、本質的に同様の
方法で成長させ生産培地に接種するために、それを部分
的に用いる。接種したフラスコを一定温度で数日間振盪
し、インキュベーションが終わったらフラスコの含有物
を遠心分離又は濾過する。
【0036】大量培養の場合には、撹拌機、通気装置を
付けた適当なタンクで培養するのが好ましい。この方法
によれば、栄養培地をタンクの中で作成できる。栄養培
地を125 ℃まで加熱して滅菌し、冷却後、滅菌培地にあ
らかじめ成長させてあった種を接種する。培養は28℃で
通気撹拌して行う。この方法は、多量の化合物を得るの
に適している。
【0037】培養の経過に伴って生産されるトレハゾリ
ンの量の経時変化は、トレハラーゼの阻害活性を測定す
ることにより知ることができる。通常は、72時間から15
0 時間の培養でトレハゾリンの生産量は最高値に達す
る。
【0038】培養終了後、培養液中の液体部分 (及び菌
体内) に存在するトレハゾリンは、菌体、その他の固形
部分を珪藻土を濾過助剤とする濾過操作又は遠心分離に
よって分別し、その濾液又は上清中に存在するトレハゾ
リンを、その物理化学的性状を利用し抽出精製すること
により得られる。
【0039】例えば、濾液又は上清中に存在するトレハ
ゾリンをイオン交換樹脂、例えばアンバーライトIRC-5
0,CG-50, ダウエックス50WX4,ダウエックスSBR-P の層
を通過させて不純物を吸着させて取り除くか、又はトレ
ハゾリンを吸着させた後、アンモニア水を用いて溶出さ
せることにより得られる。或は吸着剤として、例えば活
性炭又は吸着用樹脂であるアンバーライトXAD-2,XAD-4
(ローム・アンド・ハース社製 )等や、ダイヤイオンHP-
10,HP-20,CHP20,HP-50 等 (三菱化成工業株式会社製)
が使用される。トレハゾリンを含む液を上記のごとき吸
着剤の層を通過させて不純物を吸着させて取り除くか又
はトレハゾリンを吸着させた後、メタノール水、アセト
ン水等を用いて溶出させることにより得られる。
【0040】このようにして得られたトレハゾリンは、
更にシリカゲル、フロリジルのような担体を用いた吸着
カラムクロマトグラフィー、アビセル (旭化成株式会社
製)、セファデックスLH-20(ファルマシア社製) 等を用
いた分配カラムクロマトグラフィー及び順相、逆相カラ
ムを用いた高速液体クロマトグラフィー等で精製するこ
とができる。
【0041】トレハゾリンは次の特性を有する。 1) 性質:塩基性白色粉末 2) 溶解性:水、メタノールに可溶。アセトン、クロロ
ホルムに不溶。 3) 呈色試験:硫酸に陽性 4) 分子式:C1322210 5) 分子量:366 (FAB-マススペクトルにより測定) 6) 比旋光度: [α]D 25 +99.5° (c 0.41,水) 7) 紫外線吸収スペクトル:λmax nm(E1cm 1%) 水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、220nm 以
上に特徴的な吸収を示さない。
【0042】8) 赤外線吸収スペクトル:νmax(KBr) c
m-1 3367、2938、1663、1552、1384、
1056cm-1に特徴的な吸収を示す。 9) 1H−核磁気共鳴スペクトル:δppm 重水中、外部基準にTMS(テトラメチルシラン)を使
用して測定した 1H−核磁気共鳴スペクトル(400MHZ)を
以下に示す。 δppm :3.22(1H,dd,J=8.98,10.31Hz), 3.38(1H,m,J=2.
44,5.26,10.31Hz), 3.46(1H,dd,J=8.98,9.99 Hz), 3.53
(1H,d,J=11.96Hz), 3.55(1H,dd,J=5.26,12.21Hz), 3.57
(1H,dd,J=5.38,9.99Hz), 3.62(1H,dd,J=2.44,12.21Hz),
3.63(1H,d,J=11.96Hz), 3.77(1H,d,J=4.89Hz), 4.02(1
H,dd,J=2.08,4.89Hz), 4.17(1H,d,J=8.55Hz), 4.77(1H,
dd,J=2.08,8.55Hz), 5.15(1H,d,J=5.38Hz) 10) 13C−核磁気共鳴スペクトル:δppm 重水中、外部基準にTMS(テトラメチルシラン)を使用して測定した
13C−核磁気共鳴スペクトル(100MHZ)を以下に示す。 60.7, 61.9, 69.6, 69.9, 72.0, 73.0, 73.0, 80.1, 8
0.3, 80.6, 82.8, 87.3, 161.1 11) 高速液体クロマトグラフィー: 分離カラム;センシューパック(Senshu Pak)ODS-H-2151
(センシュー科学株式会社製) 6φ×150mm (5μ) 移動相;10%(V/V)アセトニトリル−水(PIC B8 (ウォ-タース
゛社製) 0.5%含有) 流速;1.5ml/分 検出波長;UV 210nm カラム温度25℃のとき保持時間 6.9分にピークを観察す
ることができた。 12) 薄層クロマトグラフィー: Rf 値;0.44 吸着剤;メルク社製シリカゲルプレートArt 5715 展開溶媒;アセトニトリル:酢酸:水=6:1:3 。
【0043】トレハゾリンは下記式(III)の構造を
とり得、式(II)はその互変異性体である式(II
I)の構造をも包含し、包括的な意味で記載したもので
ある。
【0044】
【化7】
【0045】
【参考例】
トレハゾリンの精製方法 (A)培養 ミクロモノスポラ.エスピー.SANK 62390株を培地
組成-1で示される培地80mlを含む 500ml容三角フラスコ
(バッフル付) 3 本に一白金耳接種し、220rpm(回転半
径3.5cm )の回転振盪培養機により28℃で216 時間培養
した。
【0046】培地組成-1 グルコース 1 % グリセリン 1 % オートミール 0.5 % シュークロース 1 % 大豆粉 2 % カザミノ酸 0.5 % 生イースト 1 % CaC03 0.1 % CB442 0.01% 滅菌前 pH7.0 この培養液40mlを培地組成-2で示される培地800ml を含
む2 リットルの三角フラスコ4 本に接種し220rpmの回転
振盪培養機により28℃で96時間培養した。次いで30リッ
トル容ジャーファーメンター2 基に培地組成-2で示され
る培地15リットルを入れ、120 ℃で35分間加熱殺菌し28
℃に冷却した中に、種培養液1.5 リットルを接種し回転
数100rpm通気量15リットル/ 分で28℃、96時間撹拌培養
した。
【0047】培地組成-2 グルコース 2 % でんぷん 1 % 生イースト 0.9 % 肉エキス 0.5 % ポリペプトン 0.5 % NaCl 0.5 % CaCO3 0.3 % CB-442 0.01% 滅菌前 pH7.2 (B)単離 得られた培養液30リットルに濾過助剤としてセライト54
5(ジョンズ・マンビル・プロダクト・コーポレーション
製) を3kg 加えて濾過することにより濾液29リットルを
得た。濾液をダウエックスSBR-P(Cl-) (ダウケミカル社
製)6リットルのカラムに通し、通過液のpHを5.0 に調整
してダウエックス 50WX4(H+) (ダウケミカル社製) 6 リ
ットルのカラムに通し、トレハゾリンを吸着させた。20
リットルの脱イオン水で水洗後、0.5Nアンモニア水30リ
ットルで溶出し活性分画13リットルを得た。得られた溶
出液13リットルを減圧下で濃縮、凍結乾燥してトレハゾ
リンを含む粗粉末43.4g を得た。この粗粉末を2 リット
ルの10mM、pH6.0 のギ酸アンモニウム緩衝液で溶解し、
あらかじめ20mM、pH6.0 ギ酸アンモニウム緩衝液で緩衝
化したダウエックス50WX4 の1.5 リットルのカラムに吸
着させ、3 リットルの同緩衝液で洗浄後、2 リットルの
脱イオン水で洗浄し、0.2Nアンモニア水で溶出した。溶
出液を500ml ずつ分画していくと、トレハゾリンはフラ
クション2 〜4 に溶出され、この分画を集め減圧下濃縮
し凍結乾燥することにより2.55g の粗粉末を得た。この
様にして得られた粗粉末は、実施例1の粗粉末として使
用することができる。
【0048】次いでこの粉末をあらかじめ80% アセトニ
トリル- 水で充填した200ml のアビセル (旭化成工業株
式会社製) カラムに吸着させ、700ml の80% アセトニト
リル- 水で洗浄後、500ml の75% アセトニトリル- 水、
700ml の70% アセトニトリル- 水で順次溶出した溶出液
を19mlずつ分画していくと、トレハゾリンはフラクショ
ン35〜50に溶出された。この分画を集め減圧下濃縮し凍
結乾燥を行い、658mgの粉末を得た。更にこの粉末を水1
50ml で溶解し、pH6.0 に調整後アンバーライトCG-50
(H+:NH4 +=2:3) の300ml のカラムに吸着させ、500ml の
脱イオン水で洗浄後0.1Nアンモニア水で溶出した溶出液
を20mlずつ分画していくと、トレハゾリンはフラクショ
ン92〜121 に溶出され、その分画を集め減圧下濃縮し凍
結乾燥を行い102.8mg の粉末を得た。次いでこの粉末を
10mlの2mM pH6.0 ギ酸アンモニウム緩衝液で溶かし同緩
衝液で充填したダイヤイオンCHP20P (三菱化成工業株式
会社製) 400ml のカラムに吸着させ同緩衝液で展開溶出
し、 5mlずつ分画した。トレハゾリンはフラクション59
〜73に溶出され、その分画を集め減圧下濃縮し、凍結乾
燥を行い18mgの粉末を得た。この粉末を再度ダイヤイオ
ンCHP20Pカラムで精製し、6.2mg の白色粉末を得た。
【0049】次いでこの粉末をプレパラティブTLC で精
製した。粉末6.2mg を少量の水で溶かし、メルク社製シ
リカゲルプレートArt5715(20×20cm) 3 枚に吸着させ、
アセトニトリル:酢酸:水(6:1:3)で15cm展開させ、Rf
0.42 から0.5 をかきとりシリカゲル粉末をカラムに充
填し、100ml の脱イオン水で溶出した。溶出液をダウエ
ックス50WX4(H+) 5mlのカラムに通しトレハゾリンを吸
着させ、脱イオン水でカラムを洗浄し50mlの0.5Nアンモ
ニア水で溶出を行い、溶出液を減圧下濃縮し、凍結乾燥
することにより、高速液体クロマトグラフィーで単一ピ
ークを示すトレハゾリンの白色粉末5.1mg を得た。この
様にして得られたトレハゾリンは、実施例1において、
粗粉末に代えて使用することができる。
【0050】
【実施例】トレハゾリン225mgを含む粗粉末100g
を水100mlと4N 塩酸150mlで溶解しpHを2.5に
調整した。濃塩酸8mlと水72mlを加え終濃度0.2N
の塩酸溶液(480ml)とし、これをナス型フラスコに
入れ油浴中100℃で6時間加水分解を行なった。加水
分解液に水を加え減圧下濃縮乾固を繰り返し行ない、塩
酸を留去した。残渣を水400mlに溶解しカセイソーダ
水を加えてpHを6.0に調整した。この溶液に水を加え
て8リットルとし、アンバライトCG−50(NH4 +)60
0mlのカラムに通じて塩基性物質を吸着させ、脱イオン
水6リットルで洗浄後0.5N アンモニア水溶液で溶出
を行なった。溶出液を減圧下濃縮し200mlとした。次
いで濃縮液をダウエックス1X2(OH-) 800mlのカラ
ムに通し脱イオン水で展開溶出した。最初の流出液1.
5リットルを除いた後、続く流出液を20mlずつ分画し
た。下記の定量法により分析を行ない、化合物(I)の
認められたフラクションNo70〜110を集めた。減圧
下で濃縮、凍結乾燥して化合物(I)の白色粉末30mg
を得た。
【0051】化合物(I)の定量法 化合物(I)の定量はGC/MSを用いて行った。
【0052】サンプルを一定の液量にした後、その10
μlを、アセチル化するために反応用のバイアルにと
り、乾固した。残渣に無水酢酸30μlとピリジン50
μlを加え60℃で40分加熱した。
【0053】窒素ガスで過剰の試薬を留去し、内部標準
物質(ペンタアセチル−1−アミノ−1−デオキシ−β
−D−グルコース)を一定量加え、酢酸エチル100μ
lに溶かしてGC/MSに注入するサンプルとした。分
析条件は、ガスクロマトグラフィーカラムにDB−5、
15m(J&W SCIENTIFIC 社製) ヒューズドシリカキャピ
ラリカラムをもちい、サンプル2μlをスプリットレス
で注入し、60℃から25℃/分で280℃まで昇温し
た。Trio-1四重極型質量分析計(VG社(英))を用
い、メタンガスを用いる化学イオン化法で負イオンを検
出した。すなわち、m/z388およびm/z413に
現われる内部標準物質および化合物(I)(共にペンタ
アセテート)の負イオンピークを定量に用いた。内部標
準法により化合物(I)(トレハゾリンのアグリコン)
の含有量を算出した。
【0054】
【効果】本発明の化合物(I)は顕著なスクラーゼ阻害
活性を有しており、例えば抗糖尿剤、抗肥満剤等として
有用である。
【0055】化合物(I)のラットスクラーゼに対する
阻害活性 ラット小腸刷子縁膜酵素液は、M. Kesslerらの方法(Bi
ochimica et Biophysica Acta, 506 (1978) 136-154 )
に従ってWistar系ラット(♂)3頭の小腸より調整し、
生理食塩水3mlに懸濁した状態の酵素液を得た。
【0056】4−アミノアンチピリン(A 4382)は
シグマ社より、ペルオキシダーゼ(Grade I )、グルコ
ースオキシダーゼ(Grade I )はベーリンガーマンハイ
ム社より購入した。以下、希釈等の操作には、20mMク
エン酸−40mMリン酸二ナトリウム緩衝液(pH6.2)
を使用した。
【0057】96穴マイクロタイタープレート(ファル
コン社)の各ウェルに、ウシ血清アルブミン(シグマ
社、A 7906)0.2mg、グルコースオキシダーゼ3
units、ペルオキシダーゼ0.132units 、4−アミ
ノアンチピリン20μg 、フェノール40μg 、ショ糖
3μmoleと、測定試料を加え、総計130μl としたの
ち、ラット小腸刷子縁膜酵素液の100倍希釈液を20
μl 加えた。これを37℃で20分反応させ、遊離した
グルコースの濃度を492nm吸光度の変化を測定するこ
とで定量した。
【0058】酵素反応時に測定試料を添加していない場
合と、酵素溶液を添加していない場合のグルコース濃度
をそれぞれ0%および100%阻害として阻害率を計算
した。化合物(I)の50%阻害濃度を以下に示す。
【0059】 ──────────────────────── 試料 スクラーゼに対する50%阻害濃度 ──────────────────────── 化合物(I) 18μg /ml ────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 9/99 C12N 9/99 // C07H 17/00 C07H 17/00 C12P 19/28 C12P 19/28 (C12P 19/28 (C12P 19/28 C12R 1:29) C12R 1:29) (72)発明者 高橋 秀次 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 佐藤 章 福島県いわき市泉町下川字大剱389−4 三共株式会社内 (72)発明者 木下 武 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 春山 英幸 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 263/00 - 263/62 A61K 31/42 - 31/424 A61P 1/00 - 43/00 C07H 17/00 - 17/08 C12N 9/00 - 9/99 C12P 19/00 - 19/64 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 で示される化合物。
  2. 【請求項2】式(II) 【化2】 で示される化合物を酸で処理することを特徴とする、式
    (I) 【化3】 で示される化合物の製造方法。
JP14018692A 1991-06-04 1992-06-01 オキサゾリン誘導体及びその製造法 Expired - Fee Related JP3209791B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14018692A JP3209791B2 (ja) 1991-06-04 1992-06-01 オキサゾリン誘導体及びその製造法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13294691 1991-06-04
JP3-132946 1991-06-04
JP14018692A JP3209791B2 (ja) 1991-06-04 1992-06-01 オキサゾリン誘導体及びその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05230043A JPH05230043A (ja) 1993-09-07
JP3209791B2 true JP3209791B2 (ja) 2001-09-17

Family

ID=26467405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14018692A Expired - Fee Related JP3209791B2 (ja) 1991-06-04 1992-06-01 オキサゾリン誘導体及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3209791B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT201800009311A1 (it) * 2018-10-10 2020-04-10 Roberto Carnevale Composizioni antiossidanti

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05230043A (ja) 1993-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5260447A (en) Polyhydroxycyclopentane derivatives, their preparation and their therapeutic use
JP3209791B2 (ja) オキサゾリン誘導体及びその製造法
DK143570B (da) Fremgangsmaade til fremstilling af maytansinol maytanacin og eller maytansinolpropionat
JP3106012B2 (ja) オキサゾリン誘導体の製造法
JP3068700B2 (ja) 新規トレハゾリン誘導体およびその製造法
RU2120997C1 (ru) Способ получения 2-амино-4(гидроксиметил)-3а,5,6,6а-тетрагидро-4h-циклопент-[d]-оксазол-4, 5,6-триола и продуцирующие его штаммы актиномицета micromonospora и актиномицета amycolatopsis
JP3687929B2 (ja) 新規化合物a−76202及びその製造法
JP3109923B2 (ja) 新規トレハゾリン誘導体の製造法
JPH05155888A (ja) 新規な抗生物質およびそれらの製造
JP3030896B2 (ja) Wb968物質群およびその製造法
JPH08512330A (ja) 海洋放線菌から単離した新規なチオデプシペプチド
JPH0429356B2 (ja)
JPH0374677B2 (ja)
FI106026B (fi) Menetelmä lääkeaineena käyttökelpoisen 2-amino-4-(hydroksimetyyli)-3a,5,6,6a-tetrahydro-4H-syklopent[d]oksatsoli-4,5,6-triolin valmistamiseksi
JP2849460B2 (ja) 新規化合物a―70615物質及びその製造法
JPH05279374A (ja) スイダトレスチン及びその製造方法
JP2858939B2 (ja) 抗生物質ab3217a、ab3217b及びab3217cとそれらの製造法
JP3112342B2 (ja) 新規化合物uce6
JPH06339395A (ja) 新規生理活性物質及びその製造法
JP2002212187A (ja) イソキノサイクリン系抗生物質
JPH0445516B2 (ja)
JPS63157992A (ja) 抗生物質n−ヒドロキシジヒドロアビコビロマイシン
JPS624116B2 (ja)
JPH0436188A (ja) 新規マクロライド抗生物質及びその製造法
JPH07291955A (ja) 新規抗生物質n1999a2

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees