JP3207271B2 - 静電像現像剤 - Google Patents

静電像現像剤

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JP3207271B2 JP30621592A JP30621592A JP3207271B2 JP 3207271 B2 JP3207271 B2 JP 3207271B2 JP 30621592 A JP30621592 A JP 30621592A JP 30621592 A JP30621592 A JP 30621592A JP 3207271 B2 JP3207271 B2 JP 3207271B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子写真法、静
電記録法、静電印刷法等に適用される静電像現像剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真法等に適用される静電像
現像剤は、トナーと、キャリアとにより構成され、静電
像現像剤を構成するトナーにおいては、トナーの流動性
の向上や帯電特性の安定化を図る等の目的から、トナー
を構成する着色粒子に、シリカ微粒子等の無機微粒子を
外部から添加混合(以下、適宜「外添混合」という。)
し、着色粒子の表面に無機微粒子を付着させることが行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】外添剤として用いられ
る無機微粒子は、トナーの帯電特性や流動性に影響を与
えるものであり、特に、無機微粒子自体が帯電に大きく
寄与することから、当該無機微粒子がトナーの帯電性に
与える影響は極めて大きい。
【0004】従って、如何なる性状の無機微粒子がどの
ような状態で着色粒子の表面に付着分散されているかに
ついて考慮することは、現像剤としての帯電特性の安定
化や流動性の向上を図る上で重要なことである。すなわ
ち、 着色粒子の表面に付着している無機微粒子が、
帯電特性の安定化や流動性の向上に寄与せず、あるいは
これらを阻害する性状のものである場合、 無機微粒
子の付着分散状態が不均一である場合においては、現像
剤としての帯電特性等が却って損なわれ、画像むら、に
じみ、カブリ等の画像不良を招き、また、現像剤の環境
安定性が劣るものとなって、画像形成時の環境によって
は安定した画像を形成することができず、更に、トナー
飛散等により機内汚染を発生させることがある。
【0005】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものであって、その目的は、着色粒子表面における無
機微粒子の付着分散状態が均一で、帯電特性に優れ、カ
ブリ等の画像不良や機内汚染等の問題を発生させない優
れた静電像現像剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、疎水性無
機微粒子を外添剤として用いる静電像現像剤において、
着色粒子の表面に付着している疎水性無機微粒子の粒径
について着目し、当該疎水性無機微粒子の個数粒径分布
を特定の範囲に制御することにより、上記の目的が達成
できることを見出し、斯かる知見に基いて本発明を完成
した。
【0007】すなわち、本発明の静電像現像剤は、少な
くとも着色剤と結着樹脂からなる着色粒子の表面に疎水
性無機微粒子が付着してなるトナーと、キャリアとから
なる静電像現像剤において、前記着色粒子の表面状態を
走査型電子顕微鏡により30000倍の倍率で撮影して
得られる写真について、画像解析装置を用いて疎水性無
機微粒子と着色粒子を2値化処理し、ランダムに選んだ
疎水性無機微粒子についての円相当径より求められる個
数粒径分布(疎水性無機微粒子は、一次粒子であるか二
次粒子であるかを問わず、単位粒子として挙動しうる粒
子である限り1個の粒子として取扱うものとする。)に
おいて、着色粒子の表面に付着している疎水性無機微粒
子の個数平均粒径が50〜90nmであり、かつ、当該
疎水性無機微粒子のうち、30nm以下の粒径を有する
微粒子の割合および120nm以上の粒径を有する微粒
子の割合が、それぞれ20個数%以下であることを特徴
とする。
【0008】
【作用】本発明の静電像現像剤は、着色粒子の表面に付
着している疎水性無機微粒子の個数粒径分布が特定の範
囲に制御されている。すなわち、当該疎水性無機微粒子
は、帯電特性の安定化および流動性の向上に寄与するも
のとして好適な個数平均粒径を有するものであるととも
に、キャリアとの摩擦帯電を阻害する小径の微粒子の含
有割合、および、トナーの流動性を低下させ、着色粒子
から遊離しやすい大径の微粒子の含有割合が、それぞれ
一定以下に抑制されている。このように、 着色粒子
の表面に付着している疎水性無機微粒子が好適な性状
(粒径)を有するものであって、しかも、 疎水性無
機微粒子の粒径分布がシャープなものであるために当該
疎水性無機微粒子の付着分散状態が均一となる。従っ
て、本発明の静電像現像剤は、帯電特性に優れ、カブリ
等の画像不良や機内汚染等の問題を発生させない。
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
の静電像現像剤はトナーとキャリアとにより構成され、
当該トナーは、着色粒子に疎水性無機微粒子が外添混合
されて、着色粒子の表面に疎水性無機微粒子が付着して
なるものである。
【0010】<疎水性無機微粒子>本発明を構成する疎
水性無機微粒子は、着色粒子に外添混合されて、当該着
色粒子の表面に付着されている。
【0011】疎水性無機微粒子の材料としては、シリ
カ、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛、酸化ジルコニア、
酸化クロム、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化ア
ンチモン、酸化銅、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガ
ン、酸化ホウ素、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニ
ウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チ
タン酸ストロンチウム等の酸化物、炭化ケイ素、炭化タ
ングステン、炭化ホウ素、炭化チタン等の炭化物、窒化
ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物等を挙げる
ことができる。これらの中でも、トナーの流動性、帯電
安定性の観点から、シリカ微粒子が好ましい。
【0012】斯かる疎水性無機微粒子の疎水化度は40
以上であることが好ましい。ここで、「疎水化度」と
は、別名メタノールウェッタビリティー値(MW値)と
もいい、無機微粒子の表面の疎水性を表す尺度として一
般に用いられているものをいうものとする。無機微粒子
として疎水性シリカ微粒子を用いる場合において、疎水
化度の測定方法は次のようにして行う。先ず、疎水性シ
リカ微粒子0.2gを250ccのフラスコに入れ、こ
れに水50ccを添加する。次いで、マグネチックスタ
ーラーで上記水中における疎水性シリカ微粒子を攪拌し
ながら、ビューレットからメタノールを滴下する。疎水
性シリカ微粒子の全量がメタノールによって湿潤し、水
とメタノールの混合系に良分散したと目視によって判断
した時点でメタノールの滴下を止め、この時点におけ
る、水とメタノールの混合相中におけるメタノールの重
量割合を百分率で表し、この数値を疎水化度とする。
【0013】無機微粒子を疎水化処理するために用いら
れる処理剤としては、例えばメチルトリクロロシラン、
オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等
のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラ
ン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシ
シラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイ
ル、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、オ
ルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
【0014】また、着色粒子に外添される疎水性無機微
粒子は、BET比表面積が50〜300m2 /gである
ことが好ましい。
【0015】本発明においては、着色粒子の表面に付着
している疎水性無機微粒子の個数粒径分布が特定の範囲
に制御されている点に特徴を有するものである。具体的
には、 当該疎水性無機微粒子の個数平均粒径が50〜90
nm、 30nm以下の粒径を有する微粒子の割合が20個
数%以下、 120nm以上の粒径を有する微粒子の割合が20
個数%以下である。
【0016】疎水性無機微粒子の個数平均粒径が50n
m未満である場合または30nm以下の粒径を有する微
粒子の割合が20個数%を超える場合には、小径の微粒
子が着色粒子表面の凹凸に埋没し、あるいは経時的に着
色粒子内部に埋没しやすくなる。このような疎水性無機
微粒子の埋没により、疎水性無機微粒子による帯電特性
や流動性の向上効果が減殺されて、カブリ、トナー飛散
による機内汚染、現像剤の耐久性低下を発生させる。
【0017】一方、疎水性無機微粒子の個数平均粒径が
90nmを超える場合または120nm以上の粒径を有
する微粒子の割合が20個数%を超える場合には、大径
の微粒子によりトナー流動性の低下を招き、また、着色
粒子表面からの疎水性無機微粒子の遊離等に起因する帯
電性の低下、カブリ、トナー飛散による機内汚染、コロ
ナ帯電ワイヤーの汚染等を発生させ、また、現像剤とし
ての耐久性も低下する。
【0018】なお、本発明において、着色粒子の表面に
付着している疎水性無機微粒子の粒径分布は以下のよう
にして測定された値をいうものとする。先ず、疎水性無
機微粒子を着色粒子に外添混合してトナーを製造し、得
られたトナーの表面状態を走査型電子顕微鏡にて観察
し、30000倍の倍率で写真撮影する。次いで、画像
解析装置を用い、撮影した写真について疎水性無機微粒
子と着色粒子を2値化処理した後、ランダムに選んだ疎
水性無機微粒子約100個についての円相当径より個数
粒径分布を求める。このように、粒径分布の測定に供さ
れる疎水性無機微粒子は、一次粒子であるか二次粒子で
あるかを問わず、単位粒子として挙動しうる粒子である
限り1個の粒子として取扱うものとする。また、本発明
において「個数平均粒径」とは、個数分布による累積が
50%に達したときの粒径をいうものとし、一般的に個
数中位径といわれているものである。
【0019】着色粒子に対する疎水性無機微粒子の添加
割合は、トナー全体の0.01〜5.0重量%が好まし
く、特に、0.05〜2.0重量%が好ましい。このよ
うな添加割合であれば、添加効果が十分に発揮されると
共に、疎水性無機微粒子の遊離に起因する問題も発生し
ない。
【0020】<着色粒子>本発明の静電像現像剤を構成
する着色粒子は、結着樹脂と、着色剤と、必要に応じて
用いられる内添剤とからなるものである。
【0021】着色粒子の平均粒径は、通常2〜30μm
であり、好ましくは3〜20μmである。なお、トナー
の平均粒径とは、測定装置としてコールターカウンター
「TA−II型」(コールター社製)を用い、100μm
のアパチャーで、50000個の着色粒子について、2
〜40μmの粒子の粒径分布を体積基準で測定し求めた
体積平均粒径をいうものとする。
【0022】着色粒子を構成する結着樹脂は、特に限定
されるものではなく、従来公知の樹脂を用いることがで
きる。具体的には、ポリエステル樹脂、スチレン系樹
脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エポ
キシ系樹脂等を挙げることができる。
【0023】着色剤としては、例えばカーボンブラッ
ク、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブ
ルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポ
ンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルーク
ロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン
オクサレート、ランプブラック、ローズベンガル等を用
いることができる。
【0024】必要に応じて用いられる内添剤としては、
例えばワックス等の定着改良剤を挙げることができる。
【0025】着色粒子の製造方法の一例を示せば、結着
樹脂と、着色剤と、その他必要に応じて用いられる内添
剤とを混合し、溶融混練し、冷却後、粉砕し、分級し
て、所望の平均粒径の着色粒子を得る。
【0026】<外添混合方法>疎水性無機微粒子を着色
粒子に外添混合する方法としては、混合媒体の使用が可
能であり、容器回転型でかつ比較的高速回転が可能な混
合機、例えば振動ミル、タービュラーミキサー等を用い
る方法を挙げることができる。
【0027】外添混合の際に用いる混合媒体としては、
その形状が実質的に球形であるものが好ましい。実質的
に球形の混合媒体を用いことにより、混合媒体の動きが
スムーズとなり、また、着色粒子または疎水性無機微粒
子との接触位置による圧縮作用、摩擦作用、剪断力作用
の異なりが少なく、着色粒子または疎水性無機微粒子が
混合媒体により均一な作用を受けることとなる。この結
果、ミクロ的に均一な混合が容易に達成され、しかも、
着色粒子表面に付着した疎水性無機微粒子の粒径分布を
上述した特定の範囲に制御することができる。ここで、
「実質的に球形である」とは、球形または球形に近い楕
円形であることをいう。具体的には、混合媒体の短径a
と長径bの平均の比a/bが0.8以上であることが好
ましく、特に0.9以上であることが好ましい。
【0028】また、混合媒体の平均体積粒径は長径と短
径の平均であり、0.1〜10mmが好ましく、特に
0.5〜5mmが好ましい。このような大きさの混合媒
体を用いることにより、着色粒子と疎水性無機微粒子と
の混合分散状態をより均一にすることができる。混合媒
体の平均体積粒径は、顕微鏡により写真をとり、これか
ら100個の粒子の長径と短径を測定して平均値を求
め、さらにこの長径と短径の算術平均をとることにより
測定されたものである。混合媒体の比重は、1.0〜
8.0が好ましく、特に2.0〜4.0が好ましい。こ
のような比重の混合媒体を用いることにより、対流混合
および混合媒体同士の衝突による圧縮作用や剪断作用に
適した混合媒体の移動が得られる。混合媒体の材質は、
その比重と、混合される着色粒子および疎水性無機微粒
子とのコンタミ性(汚染性)を考慮して適宜選択され
る。具体的には、ガラス、アルミナ、ジルコニア、スチ
ール等から選択される。
【0029】外添混合処理においては、着色粒子および
疎水性無機微粒子と混合媒体を充填した混合容器に例え
ば回転重鐘式によって発生する振動力を与え、混合媒体
の移動による対流混合、混合媒体同士の衝突による圧縮
作用や剪断作用を利用した混合、混合媒体と容器壁との
衝突による摩擦作用を利用した混合等によってミクロ的
に均一な混合を行うことができる。
【0030】図1は、外添混合処理に好適に用いられる
振動ミルの概略構造を示す説明図である。同図におい
て、1は円筒容器(振動ミル本体)、2はモーター、3
はスプリング、4は偏心振動源である。円筒容器1内に
は、混合媒体5と、着色粒子(図示省略)と、疎水性無
機微粒子(図示省略)とが一定の割合で仕込まれてい
る。この振動ミルでは、偏心振動源4によって振動さ
せ、円筒容器1内の混合媒体5と着色粒子および疎水性
無機微粒子に比較的小さい衝撃作用を行わせて混合処理
を進めるものである。混合媒体5は円筒容器1の全体で
運動しつつ衝突を繰返すので、着色粒子および疎水性無
機微粒子がミクロ的に均一に分散されるようになる。
【0031】図2は、円筒容器1内での混合媒体5の動
きをその軸方向から見た説明図である。振動ミルの作用
により、混合媒体5は、円筒容器1内で個々に圧縮作
用、摩擦作用、剪断作用を同時に行いながら、モータの
回転方向とは逆方向に円筒容器1内を回転する。図3
は、円筒容器1内の着色粒子または疎水性無機微粒子が
混合媒体5により受ける作用を示す説明図であり、
(a)は圧縮作用、(b)は摩擦作用、(c)は剪断作
用を示している。なお、6は着色粒子または疎水性無機
微粒子、7は円筒容器の内壁を示し、矢印は力の作用す
る方向を示す。着色粒子および疎水性無機微粒子は、円
筒容器1内で上記のような圧縮作用、摩擦作用、剪断作
用を受けることにより、着色粒子の表面に対する疎水性
無機微粒子の分散状態が十分に均一化されていく。
【0032】振動ミルによる外添混合処理の際には、混
合媒体5の粒径、比重、材質、充填率、円筒容器1の振
幅、円運動の回転数、着色粒子および疎水性無機微粒子
の供給量等は、所望の混合状態に合わせて適宜設定され
る。
【0033】例えば混合媒体5の充填率は、見かけ容積
で5〜95%が好ましく、特に10〜50%が好まし
い。円筒容器1の振幅、すなわち円筒容器1の振動中に
特定点が描く円軌跡の直径は、±0.2〜50mmが好
ましく、特に±0.5〜15mmが好ましい。円筒容器
1の偏心運動の回転数は、500〜2000rpmが好
ましく、特に750〜1250rpmが好ましい。円筒
容器1の内径は、通常5〜50cm、好ましくは10〜
30cmである。
【0034】振動ミルの市販品としては、例えば「バイ
ブロミル」(安川商事社製)が挙げられる。この装置
は、混合媒体を充填した容器に円運動を加え、この容器
内へ着色粒子および疎水性無機微粒子を投入して外添混
合処理するものである。
【0035】<キャリア>本発明の静電像現像剤は、ト
ナーとキャリアとにより構成される。斯かるキャリアと
しては、特に限定されるものではなく、従来公知のもの
を用いることができる。キャリアの平均粒径としては、
通常30〜500μmであり、好ましくは40〜200
μmである。キャリアを構成する材料としては、例えば
鉄、ニッケル、コバルト、酸化鉄、フェライト、ガラス
ビーズ、粒状シリコン等公知の種々のものが用いられ
る。また、これらの粒子の表面をフッ素系樹脂、アクリ
ル系樹脂、シリコン系樹脂などの被覆剤で被覆してなる
樹脂被覆キャリアであってもよい。
【0036】
【実施例】以下、さらに具体的な実施例について説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、以下において「部」は「重量部」を表す。
【0037】〔実施例1〕 スチレン−アクリル系共重合体樹脂 100部 カーボンブラック「ブラックパールL」(キャボット社製) 10部 ポリプロピレンワックス「ビスコール660P」(三洋化成工業社製) 5部 以上の材料を加熱混練し、冷却後、粉砕し、分級して、
体積平均粒径が8μmの着色粒子Aを得た。この着色粒
子500gと、正帯電性疎水性シリカ微粒子(BET比
表面積:110m2 /g,アンモニウム官能性オルガノ
ポリシロキサンにより疎水化処理を行った)5gとを円
筒容器(図1に示した振動ミルを構成する円筒容器1,
内容積3リットル)に入れ、さらに、平均体積粒径が2
mm、見かけ比重が1.5であるガラスビーズよりなる
混合媒体を、その充填率が20%となるよう900g添
加した。次いで、振動ミルを駆動して外添混合処理を行
った。その後、処理品を捕集してトナー1を得た。な
お、振動ミルにおいては、振幅を±6mm、偏心円運動
の回転数を750rpm、処理時間を5分間に設定し
た。以上のようにして得られたトナー1と、平均粒径が
80μmのフェライト粒子にフッ素系樹脂を被覆した樹
脂被覆キャリアとを、トナー濃度が4.0重量%となる
割合で混合して本発明の現像剤1を製造した。
【0038】〔実施例2〕ガラスビーズよりなる混合媒
体の添加量を450g(充填率10%)に変更したこと
以外は実施例1と同様にしてトナー2を得、更に実施例
1と同様にして樹脂被覆キャリアとの混合を行って本発
明の現像剤2を製造した。
【0039】〔実施例3〕ガラスビーズよりなる混合媒
体の添加量を1800g(充填率40%)に変更したこ
と以外は実施例1と同様にしてトナー3を得、更に実施
例1と同様にして樹脂被覆キャリアとの混合を行って本
発明の現像剤3を製造した。
【0040】〔比較例1〕着色粒子A30kgと、実施
例1で用いた正帯電性疎水性シリカ微粒子300gと
を、「ナウターミキサーNX1」(ホソカワミクロン社
製)に入れ、30分間混合してトナー4を得、更に実施
例1と同様にして樹脂被覆キャリアとの混合を行って比
較用の現像剤4を製造した。
【0041】〔比較例2〕着色粒子A2kgと、実施例
1で用いた正帯電性疎水性シリカ微粒子20gとを、ヘ
ンシェルミキサー「FM−10B」(三井三池社製)に
入れ、回転数3900rpmで5分間混合してトナー5
を得、更に実施例1と同様にして樹脂被覆キャリアとの
混合を行って比較用の現像剤5を製造した。
【0042】(1)着色粒子表面に付着している疎水性
シリカ微粒子の個数粒径分布の測定 上記のようにして得られたトナー1〜5の各々につい
て、着色粒子表面における疎水性シリカ微粒子の付着状
態を、走査型電子顕微鏡による30000倍の倍率で5
視野写真撮影を行った。次いで、画像解析装置を用い、
撮影された写真について、疎水性シリカ微粒子と着色粒
子を2値化処理した後、ランダムに選んだ疎水性シリカ
微粒子約100個についての円相当径より個数粒径分布
を測定した。個数粒径分布の測定に供される疎水性シリ
カ微粒子は、一次粒子であるか二次粒子であるかを問わ
ず、単位粒子として挙動しうる粒子である限り1個の粒
子として取扱った。測定された個数粒径分布から、個数
平均粒径D50、30nm以下の粒径を有する微粒子の割
合(個数%)および120nm以上の粒径を有する微粒
子の割合(個数%)を求めた。なお、「個数平均粒径D
50」は、個数分布による累積が50%に達したときの粒
径であり、一般的に個数中位径といわれているものであ
る。結果を表1に示し、また、トナー1における疎水性
シリカ微粒子の個数粒径分布を図4に示す。
【0043】(2)帯電速度(振とうテスト) 上記のようにして得られたトナー1〜5の各々と、樹脂
被覆キャリアとを振とう機により振とうし、各トナーと
キャリアとを摩擦帯電させた。振とうを開始してから2
0分間経過するまでは2分間毎に、20分間経過後は5
分間毎にサンプリングして、トナーの帯電量をブローオ
フ法を適用して測定し、「振とう時間」と「トナーの帯
電量」との関係を求めた。各トナーにおける帯電量の最
大値(最大帯電量)および最大帯電量に到達するまでの
振とう時間(最大値到達時間)を表1に示す。
【0044】(3)画像形成テスト 上記実施例および比較例で得られた現像剤1〜5の各々
について、電子写真複写機「U−BIX 3035」を
使用して、温度20℃、相対湿度50%の条件下で5万
回にわたり連続してコピー画像を形成するテストを行
い、以下の項目について評価した。結果を表1に示す。 画像濃度 反射濃度測定機「サクラ濃度計 PDA−65」(コニ
カ社製)を使用して、初期および5万回コピー時におけ
る反射濃度を測定した。 カブリ 初期および5万回コピー時において、「サクラ濃度計
PDA−65」(コニカ社製)を使用して、原稿濃度が
0.0の白地部分の複写画像の相対濃度を測定して判定
した。なお、白地反射濃度を0.0とした。評価は、相
対濃度が0.01未満を「○」、0.01以上を「×」
とした。 機内汚染 5万回コピー後において、電子写真複写機内を目視によ
り観察し、トナー飛散による汚染がほとんど認められず
良好である場合を「○」、トナー飛散による汚染が若干
認められるが実用レベルにあるものを「△」、トナー飛
散による汚染が多く認められ実用的には問題のある場合
を「×」とした。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示す結果から以下のことが理解され
る。 (1)疎水性シリカ微粒子の外添混合処理を、混合媒体
の存在下で行って得られた現像剤1〜3においては、着
色粒子表面に付着している疎水性シリカ微粒子の個数粒
径分布が本発明の範囲内に制御されている。これに対し
て、現像剤4は、混合媒体を用いず、かつ攪拌速度の小
さい条件で外添混合処理が行われたため、個数平均粒径
50が113nmと大きく、かつ120nm以上の大径
粒子の占める割合が大きい。また、現像剤5は、混合媒
体を用いず、攪拌速度の大きい条件で外添混合処理が行
われたものであるが、個数平均粒径D50が40nmと小
さく、かつ30nm以下の小径粒子の占める割合が大き
い。 (2)トナー1〜3は、最大帯電量が大きく、かつ、最
大値到達時間が短い。従って、帯電立ち上がりを含め、
帯電特性に優れていることが理解される。これに対して
トナー4〜5は帯電特性に劣るものである。 (3)現像剤1〜3を用いることにより、画像濃度が高
くてカブリを発生させない良好な複写画像を形成するこ
とができ、更に機内汚染の問題も発生させない。これに
対して、現像剤4〜5を用いた場合には、画像濃度が低
く、また、カブリや機内汚染などが発生し、長期にわた
って良好な複写画像を形成することができない。
【0047】
【発明の効果】本発明の静電像現像剤は、着色粒子表面
に付着している疎水性無機微粒子の個数粒径分布が特定
の範囲に制御されているので、帯電特性に優れ、カブリ
等の画像不良や機内汚染等の問題を発生させない。ま
た、環境安定性の点からも優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】外添混合処理に好適に用いられる振動ミルの概
略構造を示す説明図である。
【図2】円筒容器内での混合媒体の動きを示す説明図で
ある。
【図3】円筒容器内において着色粒子または疎水性無機
微粒子が混合媒体により受ける作用を示す説明図であ
る。
【図4】実施例1で得られたトナーにおける個数粒径分
布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 円筒容器 2 モーター 3 スプリング 4 偏心振動源 5 混合媒体 6 着色粒子また
は疎水性無機微粒子 7 円筒容器の内壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−136755(JP,A) 特開 昭60−243666(JP,A) 特開 昭64−10269(JP,A) 特開 平4−204749(JP,A) 特開 平4−204751(JP,A) 特開 昭58−60749(JP,A) 特開 平4−143767(JP,A) 特開 平4−291352(JP,A) 特開 昭61−128452(JP,A) 特開 平1−161138(JP,A) 特開 平4−204658(JP,A) 実開 昭56−150061(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤と結着樹脂からなる着
    色粒子の表面に疎水性無機微粒子が付着してなるトナー
    と、キャリアとからなる静電像現像剤において、前記着色粒子の表面状態を走査型電子顕微鏡により30
    000倍の倍率で撮影して得られる写真について、画像
    解析装置を用いて疎水性無機微粒子と着色粒子を2値化
    処理し、ランダムに選んだ疎水性無機微粒子についての
    円相当径より求められる個数粒径分布(疎水性無機微粒
    子は、一次粒子であるか二次粒子であるかを問わず、単
    位粒子として挙動しうる粒子である限り1個の粒子とし
    て取扱うものとする。)において、 着色粒子の表面に付
    着している疎水性無機微粒子の個数平均粒径が50〜9
    0nmであり、かつ、当該疎水性無機微粒子のうち、3
    0nm以下の粒径を有する微粒子の割合および120n
    m以上の粒径を有する微粒子の割合が、それぞれ20個
    数%以下であることを特徴とする静電像現像剤。
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