JP2007114766A - 静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トナー粒子とキャリアとを含む現像剤であり、トナー粒子は下記式で表される粒度分布が1.3以下であり、式中D84pは個数累積粒度分布において、小粒径側から累積84%となる粒径、D50pは累積50%となる粒径、D16pは累積16%となる粒径を表す。キャリアは密度が4g/cm3以上8g/cm3以下で、パウダーレオメーターでのトータルエネルギー量が1000〜2000mJであるか又は、密度が2g/cm3以上4g/cm3未満で、パウダーレオメーターでのトータルエネルギー量が800〜1800mJである。・式(1):粒度分布={(D84p/D50p)+(D50p/D16p)}/2・パウダーレオメーターの測定条件:回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−10°
【選択図】なし
Description
しかし、低エリアカバレッジでの印画を連続して行った場合には、現像器中のトナーの滞留時間が長くなるため、トナーインパクションの発生が多くなり、このような印画条件においては、更なる改良が必要である。
前記トナー粒子は、下記式(1)で表される粒度分布が1.3以下であり、
前記キャリアは、密度が4g/cm3以上8g/cm3以下で、且つ下記条件で測定したパウダーレオメーターでのトータルエネルギー量が1000〜2000mJである、又は、密度が2g/cm3以上4g/cm3未満で、且つ下記条件で測定したパウダーレオメーターでのトータルエネルギー量が800〜1800mJである、
ことを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
粒度分布={(D84p/D50p)+(D50p/D16p)}/2
[式中、D84pは個数累積粒度分布において、小粒径側から累積84%となる粒径を表し、D50pは累積50%となる粒径を表し、D16pは累積16%となる粒径を表す。]
回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−10°
帯電した前記潜像担持体を露光して、該潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光工程と、
トナーとキャリアとを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像工程と、
前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写工程と、を有する画像形成方法であって、
前記現像剤が、前記<1>に記載の静電荷像現像用現像剤を含み、
前記現像工程は、前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体が、周速100mm/sec以上800mm/sec以下で前記像担持体に対向して回転し、前記現像剤を前記像担持体に搬送する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
さらに、トナーについて個数平均粒径から算出した粒度分布を1.3以下とすることにより、トナーの流動性を確保しつつ現像器内で攪拌された際のキャリアへのストレスが低減され、キャリアへのトナーの付着を抑制することができることも見出した。
粒子の流動性を測定する場合、液体や固体、或いは気体の流動性を測定する場合よりも、多くの要因から影響を受けるため、粒径や表面粗さ等の従来用いられているパラメータでは、正確な粒子の流動性を特定することが困難である。また、流動性を特定するための測定すべき因子(例えば、粒径等)を決定しても、実際にはその因子は流動性に与える影響が少ない場合や、他の因子との組み合わせによってのみその因子を測定する意義が発生する場合もあり、測定因子を決定することでさえ困難である。
更に、粉体の流動性は、外的環境要因によっても著しく異なる。例えば、液体であれば、測定環境が変動しても、流動性の変動幅は然程大きくはないが、粒子の流動性については、湿度や流動させる気体の状態等の外的環境要因によって大きく変動する。このような外的環境要因がいずれの測定因子に影響を与えるかは明確にはされていないため、厳密な測定条件下で測定しても、得られる測定値の再現性に乏しいのが実際である。
つまり、パウダーレオメーターによって得られる値で流動性を特定する方法は、従来の方法に比べて、簡便かつ正確で、信頼性も高い。
一方、密度が2g/cm3以上4g/cm3未満であるキャリアにおいて、前記トータルエネルギー量が800mJより低い場合、摩擦効果が低く、トナーを十分に帯電させることができない。一方、1800mJを超える値となる場合は、キャリアへのストレスが高くなることからキャリア破壊による微粉発生を防止できない。より好ましくは、前記トータルエネルギー量は、1000〜1600mJの範囲であり、更に好ましくは1100〜1500mJの範囲である。
それぞれの具体的なキャリアの構成については、後述する。
パウダーレオメーターは、充填した粒子中を回転翼が螺旋状に回転することによって得られる回転トルクと垂直荷重とを同時に測定して、流動性を直接的に求める流動性測定装置である。回転トルクと垂直荷重の両方を測定することで、粉体自身の特性や外部環境の影響を含めた流動性について、高感度に検出することができる。また、粒子の充填の状態を一定とした上で測定を行うため、再現性の良好なデータを得ることができる。
キャリアを充填した後、充填されたキャリアを穏やかに攪拌することによりサンプルの均質化をおこなう操作を実施する。この操作を以下ではコンディショニングと呼ぶことにする。
このとき、プロペラ型の回転翼が、回転と同時に下方向にも運動するので先端はらせんを描くことになり、このときのプロペラ先端が描くらせん経路の角度を進入角度と呼ぶ。
また、本発明では、誤差による影響を少なくするため、このコンディショニングとエネルギー測定操作のサイクルを5回行って得られた平均値を、本発明で定義するトータルエネルギー量(mJ)とする。
本発明のキャリアは、上記に該当するものであれば、特に限定されない。このような数値を実現するものとしては、キャリア粒子の粒径分布が充分小さいもの、或いは、キャリア核体表面の被覆層が低摩擦化可能な素材で形成されているもの、キャリアの形状が球形であるもの、キャリアの形状分布が充分小さいもの、凝集体が少ないもの、比重が小さいもの等を挙げることができ、これらを単独で、或いは組み合わせて適用する。
第一の態様のキャリアにおいて、核体の材質としては、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類元素等との合金(例えば、ニッケル−鉄合金、コバルト−鉄合金、アルミニウム−鉄合金等)、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等を挙げることができるが、現像方式として磁気ブラシ法を用いる観点からは磁性体粒子であることが望ましい。
第一の態様のキャリアにおける核体の体積平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を用いて測定された値をいう。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
特に、上記粒径分布を有するキャリア核体とするには、風力分級機の方法を用いることが好ましく、この方法において微粉/粗粉を同時に取り除くことが特に好ましい。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂としては、フッ化ポリオレフィン、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体及び/又は共重合体、フッ化ビニリデン重合体及び/又は共重合体及びこれらの混合物等を挙げることができ、フッ素樹脂を形成するためのフッ素を含有する単量体としては、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ペンタフルオロメタクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレートなど、フッ素を含有するフルオロアルキルメタクリレート系単量体が好適である。但し、これらに限定されるものではない。
前記樹脂微粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子等が挙げられる。その中でも、硬度を上げることが比較的容易な熱硬化性樹脂が好適であり、また、トナーに負帯電性を付与するためには、窒素原子を含有する樹脂粒子を用いることが好ましい。なお、これらの樹脂粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂微粒子は、乳化重合、懸濁重合等の重合を利用して粒状化された樹脂粒子を製造する方法や、モノマーもしくは、オリゴマーを溶媒中に分散して架橋反応を進行させながら粒状化して、樹脂粒子を製造する方法、低分子成分と、架橋剤とを溶融混錬等により混合反応させた後、風力、機械力等により、所定の粒度に粉砕して、樹脂粒子を製造する方法等によって製造することができる。
前記導電性微粉末子としては、例えば、金、銀、銅のような金属;カーボンブラック;更に酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム粉末等の金属酸化物;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を、酸化錫、カーボンブラック、または金属で覆った微粉末;等を挙げることができる。これらは、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。導電性微粉末として金属酸化物を用いると、帯電性の環境依存性をより低減できるので好ましく、特に酸化チタンが好ましい。
さらに、得られたカップリング剤で処理された導電性微粉末から、凝集体を除去するために、必要に応じて、解砕機で解砕してもよい。解砕機としては、ピンミル、ディスクミル、ハンマーミル、遠心分級型ミル、ローラミル、ジェットミル等の公知の解砕機を使用でき、特に、ジェットミルが好ましい。用いられるカップリング剤としてはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤など公知のものを使用することができる。
中でも、シランカップリング剤、特にメチルトリメトキシシラン処理された導電性微粉末を用いると帯電の環境安定性に特に効果的である。
導電性微粉末の体積平均粒径が0.5μmを超えると、被覆樹脂層からの脱落が生じ易く、安定した帯電性が得られない場合があるため好ましくない。
常温常湿下で、導電性微粉末を2×10-4m2の断面積を有する容器に厚み約1mm程度になるように充填し、その後、充填した導電性微粉末上に、金属製部材により、1×104kg/m2の荷重をかける。該金属製部材と、容器の底面電極との間に106V/mの電界が生じる電圧を印加し、その際の電流値から算出した値を体積電気抵抗値とする。
形状係数SF1は100に近づくほど真球となる。キャリアの形状係数SF1が大きくなるほど、形状の歪によってキャリアどうしの衝突によって流動性が低くなる。そのため、形状係数SF1が130を超えると、上記トータルエネルギー量が、上限値を超えて大きくなる傾向にある。
式(2)中、MLはキャリア粒子の絶対最大長を表し、Aはキャリア粒子の投影面積を表す。
磁気特性の測定としての装置は振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。本発明においては、飽和磁化は1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
キャリアの体積電気抵抗が1×1014Ωcmを超える場合、高抵抗になり、現像時に現像電極として働きにくくなるため、特にベタ画像部でエッジ効果が出るなど、ソリッド再現性が低下する。一方、1×108Ωcm未満の場合、低抵抗になるため、現像剤中のトナー濃度が低下した時に現像ロールからキャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう不具合が発生しやすい。
20cm2の電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象となるキャリアを1〜3mm程度の厚さになるように平坦に載せ、キャリア層を形成する。この上に前記同様の20cm2の電極板を載せキャリア層を挟み込む。キャリア間の空隙をなくすため、キャリア層上に載置した電極板の上に4kgの荷重をかけてからキャリア層の厚み(cm)を測定する。キャリア層上下の両電極には、エレクトロメーターおよび高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が103.8V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取ることにより、キャリアの体積電気抵抗(Ω・cm)を計算する。キャリアの体積電気抵抗(Ω・cm)の計算式は、下式(3)に示す通りである。
式(3): R=E×20/(I−I0)/L
第二の態様のキャリアにおいて、核体は、磁性粉が樹脂中に分散されてなる磁性粉分散粒子で構成される。
前記磁性粉としては、上記磁性体粒子で記載した磁性体を適用することができ、これらの中でも、酸化鉄が好ましい。前記磁性体微粒子が、酸化鉄微粒子であると、特性が安定しており、かつ毒性が少ない点で有利である。
これら磁性体は、単種で使用しても良く、2種以上併用してもよい。
前記磁性粉の磁性粉分散粒子中における含有量としては、30質量%〜95質量%であることが好ましく、45質量%〜90質量%であることがより好ましく、60質量%〜90質量%であることが更に好ましい。前記含有量が、30質量%未満であると、磁性体分散型キャリアの飛散等を招くことがあり、95質量%を越えると、磁性体分散キャリアの磁気ブラシが固くなり、割れ易くなることがある。
前記溶融混練法、前記懸濁重合法、及び前記スプレードライ法はいずれも、磁性体粉末をあらかじめ何らかの手段により調製しておき、この磁性体粉末と樹脂溶液とを混合し、前記樹脂溶液中に前記磁性体粉末を分散させる工程を含む。
かかる核体の体積平均粒径の測定方法は、核体が磁性体粒子の場合と同様である。
磁気特性の測定方法は、第一の態様の場合と同様である。
キャリアの体積電気抵抗が1×1014Ωcmを超える場合、高抵抗になり、現像時に現像電極として働きにくくなるため、特にベタ画像部でエッジ効果が出るなど、ソリッド再現性が低下する。一方、1×107Ωcm未満の場合、低抵抗になるため、現像剤中のトナー濃度が低下した時に現像ロールからキャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう不具合が発生しやすい。
本発明に用いるトナーは、個数平均粒径から算出した粒度分布が1.3以下であれば、そのほかは特に制限されないが、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有する。粒度分布についての詳細は後述する。
これらの中でも特に代表的な結着樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が挙げられる。
無機微粒子としてはSiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等を使用することができる。これらのうち、特にシリカ微粒子、チタニア微粒子の場合には、流動性が良好となるため好ましい。
なお、複数の外添剤を使用する場合は、各々の表面被覆率の合計が100%以下となるようにすることが好ましい。
本発明における疎水化度は、水50ccに微粒子を0.2g加え、スターラーで攪拌後、メタノールで滴定し、微粒子が全て溶媒に懸濁したときのメタノール滴定量をTccとしたときに、以下の式で表される疎水化度(M)と定義する。
得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
上記体積平均粒径D50vを求めるときと同様に、小粒径側から個数累積分布を引いた場合に累積84%となる粒径をD84pとし、累積50%となる粒径をD50p(個数平均粒径)、累積16%となる粒径をD16pとすると、本発明にかかるトナー粒子は、下記式(1)で表される粒度分布が1.3以下であり、1.25以下であることが好ましく、1.18以下であることがより好ましい。
特に、上記粒径分布を有するトナー粒子とするには、風力分級機の方法を用いることが好ましく、この方法において微粉/粗粉を同時に取り除くことが特に好ましい。
本発明の画像形成方法は、少なくとも、潜像担持体を帯電させる帯電工程と、帯電した前記潜像担持体を露光して潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光工程と、トナーとキャリアとを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像工程と、前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写工程と、を有する画像形成方法であることが好ましい。なお、画像形成に用いるキャリアは、上述の静電荷像現像用キャリアを含む。
特に、現像剤担持体の周速が100mm/sec以上800mm/sec以下で回転することが好適である。マグロールの周速が100mm/sec未満である場合、近年における高速化の対応に適さず、且つ潜像担持体上に充分なトナーを現像することができず、低現像量となり、規定濃度の画像を得ることができない。一方、800mm/secを超える場合、現像剤に与えるストレスが大きいため、トナーがキャリアに強く押し付けられてトナーインパクションが発生しやすくなり、現像剤としての帯電量が低下し、結果、カブリを発生しやすくなる。
本発明の画像形成装置は、少なくとも、潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像担持体を露光して潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であることが好ましい。
これらの各構成部材、すなわち、電子写真感光体、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、更に、クリーニング装置および除電装置については、本発明において、特に制限されるものではなく、従来公知の如何なる構成のものも問題なく使用することができる。
また、上記現像手段は、上記現像剤を攪拌する攪拌手段と、現像剤を像担持体まで搬送する上記現像剤担持体(所謂マグロール)を有することが好ましい。
まず、実施例、比較例で用いたキャリア等の物性測定方法について説明する。
核スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEXIII、ニレコ社製)に取り込み、50個について円相当径を測定して、最大長及び面積から、個々の粒子について上記式(2)からSF1を算出し、平均値を求めた
測定装置としては、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に測定試料を10mg加えた。これを純水100〜150ml中に添加した。試料を懸濁した液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記LS Particle Size Analyzer:LS13 320により、ポンプスピード80%で粒度分布を測定して、前述のようにして体積平均粒径、粗粉側粒度分布、微粉側粒度分布を求めた。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC−50)を用い、昇温速度3℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移点は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とした。
重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定した。GPCは、HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)を用い、カラムは、TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度を0.5質量%、流速を0.6ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
キャリアの密度は、上記の方法にしたがって測定した。
(母体トナー粒子(1)の作製)
・結着樹脂 100部
(スチレン/n−ブチルアクリレート(共重合比80/20)の共重合体であって、下記低分子量成分と高分子量成分の比率が30/70の混合物。混合物としてのMw2.0×105、Mn3.6×103。)
(低分子量成分:Mw5.5×103、Mn2.5×103、Tg60℃)
(高分子量成分:Mw6.0×105、Mn3.0×105、Tg60℃)
・カーボンブラック(商品名MA77、三菱化学社製) 5部
・帯電制御剤(ボントロンE84、オリエント化学社製) 2部
・低分子量ポリプロピレン(商品名ビスコール660P、三洋化成工業社製) 5部
(外添トナー(1)の作製)
母体トナー粒子(1)の100重量部に、体積平均粒径0.5μmに粉砕したヘキサミン2.0重量部、及びアルキルシランで疎水化された酸化チタン(体積平均粒径30nm,商品名STT30A、チタン工業社製)1.0重量部をヘンシェルミキサーにより混合し、外添トナー(1)を得た。外添トナー(1)の前記式(1)で表される粒度分布は表1に示す値であった。
母体トナー粒子(1)において分級操作を6回行ったところを、それぞれ5回又は3回に変更した以外は同様にして、外添トナー(2)〜(3)を作製した。外添トナー(2)〜(3)の前記式(1)で表される粒度分布は表1に示す値であった。
母体トナー粒子(1)において分級操作を6回行ったところを、2回に変更した以外は同様にして、比較の外添トナー(4)を作製した。外添トナー(4)の前記式(1)で表される粒度分布は表1に示す値であった。
(キャリア(1)の作製)
フェライト粒子(Cu−Zn、密度:4.5g/cm3、体積平均粒径:35μm、形状係数SF1:125。)をエルボジェット(日鉄鉱業社製、品番EJ−LABO)にてカットポイント25μmと45μmで微粉と粗粉を除き、被覆用核体粒子を形成した。
得られた被覆用核体粒子の粒径分布は、粗粉側粒度分布指標(D84v/D50v):1.18、微粉側粒度分布指標(D50p/D16p):1.20であり、体積平均粒径は37μm、形状係数SF1は124であった。
実施例1において樹脂被覆キャリアにおけるエルボジェットでの微粉/粗粉除去の操作を8回繰り返したところを、それぞれ3回〜7回の間で変更した以外は同様にして、キャリア(2)〜(6)を作製した。キャリア(2)〜(6)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
実施例1においてフェライト粒子を鉄粉(密度:7.9g/cm3、体積平均粒径:75μm、形状係数SF1:145)に変更した以外は同様にして、キャリア(7)を作製した。キャリア(7のトータルエネルギー量は、1950mJであった。
・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(80/20)(Mw=1.9×105)
:30部
・メチルメタクリレート−パーフルオロヘキシルアクリレート共重合体:10部
・マグネタイト(EPT−1000、戸田工業社製):100部
得られたキャリアの粒径分布は、粗粉側粒度分布指標:1.17、微粉側粒度分布指標:1.19であり、体積平均粒径は33μm、形状係数SF1は110、密度は3.5g/cm3であった。また、キャリア(8)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
キャリア(8)の作製において、分級処理を3回〜7回の間で変更した以外は同様にして、キャリア(9)〜(13)を作製した。キャリア(9)〜(13)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
キャリア(8)の作製において、
・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(80/20)(Mw=1.9×105)
:72部
・メチルメタクリレート−パーフルオロヘキシルアクリレート共重合体:24部
・マグネタイト(EPT−1000、戸田工業社製):100部
に変更した以外はキャリア(8)と同様の方法で、キャリア(14)を得た。得られたキャリアの粒径分布は、粗粉側粒度分布指標:1.18、微粉側粒度分布指標:1.20であり、体積平均粒径は73μm、形状係数SF1は143、密度は2.5g/cm3であった。キャリア(14)のトータルエネルギー量は、820mJであった。
キャリア(1)の作製において、分級処理を9回又は2回に変更した以外は同様にして、キャリア(15)、(16)を作製した。キャリア(15)、(16)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
キャリア(8)の作製において、分級処理を9回又は2回に変更した以外は同様にして、キャリア(17)、(18)を作製した。キャリア(17)、(18)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
−特開2004−212519号公報の実施例のキャリア−
特開2004−212519号公報の実施例のキャリア1を同公報に記載の方法で作製し、磁性粉分散粒子を核体とするキャリア(19)を得た。
キャリア(19)のトータルエネルギー量は表1に示す値であった。
(現像剤(1)の調製)
キャリア(1)100部と、外添トナー(1)7部とをVブレンダーにて40rpmで20min混合し、現像剤(1)を調製した。
現像剤(1)の調製において使用したキャリアと外添トナーの種類を下記表1に示すように変更した以外は同様にして、現像剤(2)〜(18)及び比較の現像剤(1)〜(7)を調製した。
得られた現像剤(2)〜(18)及び比較の現像剤(1)〜(7)を用いて、Fuji Xerox社製DocuPrintColor400CPの改造機により、マグロールのスリーブ周速500mm/secにて下記コピーテストを行った。
かかるコピーテストは、高温高湿(30℃/85%RH)の環境下で、エリアカバレッジ1%で、20,000枚をコピーすることにより行い、10枚コピー後(初期時)および20,000枚コピー後(長期使用後)に、下記評価方法により、現像量及びカブリの項目について評価を行った。
10枚コピー後(初期時)にエリアカバレッジ100%のベタ画像を印画し、このベタ画像の画像濃度をX−rite社製の反射濃度計X−rite404にて測定した。また、20,000枚コピー後(長期使用後)にエリアカバレッジ100%のベタ画像を印画し、このベタ画像の画像濃度をX−rite社製の反射濃度計X−rite404にて測定した。
初期時の画像濃度と長期使用後の画像濃度の濃度差△Dを求め、現像量の評価を行った。△Dが小さいほど好ましい。
10枚コピー後(初期時)の10枚目の画像についてカブリの観察を目視で行った。また、20,000枚コピー後(長期使用後)の20,000枚目の画像についてカブリの観察を目視で行った。
判断基準は、以下の通りであり、◎、○を実用可能なレベルとする。
◎:カブリが観察されず、実用上問題にならない。
○:カブリが観察されるが、実用上問題にならない程度である。
×:カブリが観察され、実用上問題になる。
10枚コピー後(初期時)および20,000枚コピー後(長期使用後)のエリアカバレッジ30%の全面ハーフトーン画像をA3用紙に出力し、白点の個数をカウントし、以下の評価基準で評価した。
◎:白点なし
○:トータル5個未満
△:5個以上、10個未満
×:10個以上
Claims (2)
- トナー粒子とキャリアとを含む静電荷像現像用現像剤であって、
前記トナー粒子は、下記式(1)で表される粒度分布が1.3以下であり、
前記キャリアは、密度が4g/cm3以上8g/cm3以下で、且つ下記条件で測定したパウダーレオメーターでのトータルエネルギー量が1000〜2000mJである、又は、密度が2g/cm3以上4g/cm3未満で、且つ下記条件で測定したパウダーレオメーターでのトータルエネルギー量が800〜1800mJである、
ことを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
式(1): 粒度分布={(D84p/D50p)+(D50p/D16p)}/2
[式中、D84pは個数累積粒度分布において、小粒径側から累積84%となる粒径を表し、D50pは累積50%となる粒径を表し、D16pは累積16%となる粒径を表す。]
パウダーレオメーターの測定条件:
回転翼の先端スピード100mm/sec、回転翼の進入角度−10° - 潜像担持体を帯電させる帯電工程と、
帯電した前記潜像担持体を露光して、該潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光工程と、
トナーとキャリアとを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像工程と、
前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写工程と、を有する画像形成方法であって、
前記現像剤が、請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤を含み、
前記現像工程は、前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体が、周速100mm/sec以上800mm/sec以下で前記像担持体に対向して回転し、前記現像剤を前記像担持体に搬送する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
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