JP4525508B2 - 静電荷像現像用現像剤、画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
しかし、ワックスのようにやわらかいものがキャリア表面に存在すると、キャリアの流動性が悪化し、特に高温高湿環境下においては、現像器内で現像剤のトナー濃度ムラが発生する。
前記トナーは、結着樹脂、着色剤、及び外添剤を含有してなり、該外添剤の少なくとも1種の体積平均粒径が10〜40nmであり、
前記キャリアは、少なくとも、核体としての磁性体粒子と該磁性体粒子の表面を被覆する被覆層とを有し、かつ、パウダーレオメーターにおいて、エアーフロー10cc/min、回転翼の先端スピード100mm/secで、回転翼の進入角度−10°におけるキャリアの充填表面から深さ70mmまでのトータルエネルギー量が、1420〜2920mJであることを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
帯電した前記潜像担持体を露光して、該潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光工程と、
トナーとキャリアとを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像工程と、
前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写工程と、を有する画像形成方法であって、
前記現像剤が、前記<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用現像剤を含み、
前記現像工程は、前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体が周速200mm/sec以上600mm/sec以下で前記像担持体に対向して回転し、前記現像剤を前記像担持体に搬送する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
前記潜像担持体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記潜像担持体を露光して、該潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、
現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であって、
前記現像剤が、前記<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用現像剤を含むことを特徴とする画像形成装置。
さらに、キャリアをパウダーレオメーターで測定されるトータルエネルギー量の値を上記規定の範囲内にし、トナーに用いる外添剤についても少なくとも一種類を規定された範囲内にすることにより、トナーの流動性を確保しつつ、現像器内で攪拌された際のキャリアへのストレスを低減させることができ、キャリアへの外添剤の付着を抑制することができることも見出した。
粒子の流動性を測定する場合、液体や固体、或いは気体の流動性を測定する場合よりも、多くの要因から影響を受けるため、粒径や表面粗さ等の従来用いられているパラメータでは、正確な粒子の流動性を特定することが困難である。また、流動性を特定するための測定すべき因子(例えば、粒径等)を決定しても、実際にはその因子は流動性に与える影響が少ない場合や、他の因子との組み合わせによってのみその因子を測定する意義が発生する場合もあり、測定因子を決定することでさえ困難である。
更に、粉体の流動性は、外的環境要因によっても著しく異なる。例えば、液体であれば、測定環境が変動しても、流動性の変動幅は然程大きくはないが、粒子の流動性については、湿度や流動させる気体の状態等の外的環境要因によって大きく変動する。このような外的環境要因がいずれの測定因子に影響を与えるかは明確にはされていないため、厳密な測定条件下で測定しても、得られる測定値の再現性に乏しいのが実際である。
つまり、パウダーレオメーターによって得られる値で流動性を特定する方法は、従来の方法に比べて、簡便かつ正確で、信頼性も高い。
具体的なキャリアの構成については、後述する。
パウダーレオメーターは、充填した粒子中を回転翼が螺旋状に回転することによって得られる回転トルクと垂直荷重とを同時に測定して、流動性を直接的に求める流動性測定装置である。回転トルクと垂直荷重の両方を測定することで、粉体自身の特性や外部環境の影響を含めた流動性について、高感度に検出することができる。また、粒子の充填の状態を一定とした上で測定を行うため、再現性の良好なデータを得ることができる。
まず、キャリアを内径50mm、高さ88mmの160mL容器に、キャリア高さ88mmまで充填する。次いで、充填したキャリアを内径50mm、高さ140mmの200mL容器に移す。測定前にキャリアは、測定時の外的環境要因によって誤差が生じないよう、温度22℃、湿度50%RHの状態で、8時間放置される。
なお、進入角度とは、測定容器の軸と、回転翼の回転軸とのなす角度をいう。
また、本発明では、誤差による影響を少なくするため、この操作を5回行ったときの平均値を、本発明で定義するトータルエネルギー量(mJ)とする。
本発明のキャリアは、上記に該当するものであれば、特に限定されない。このような数値を実現するものとしては、キャリア粒子の粒径分布が充分小さいもの、或いは、キャリア核体表面の被覆層が低摩擦化可能な素材で形成されているもの、キャリアの形状が球形であるもの、キャリアの形状分布が充分小さいもの、凝集体が少ないもの、比重が小さいもの等を挙げることができ、これらを単独で、或いは組み合わせて適用する。
第一の態様のキャリアにおいて、核体の材質としては、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類元素等との合金(例えば、ニッケル−鉄合金、コバルト−鉄合金、アルミニウム−鉄合金等)、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等を挙げることができるが、現像方式として磁気ブラシ法を用いる観点からは磁性体粒子であることが望ましい。
第一の態様のキャリアにおける核体の体積平均粒径は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を用いて測定された値をいう。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
特に、上記粒径分布を有するキャリア核体とするには、風力分級機の方法を用いることが好ましく、この方法において微粉/粗粉を同時に取り除くことが特に好ましい。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂としては、フッ化ポリオレフィン、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体及び/又は共重合体、フッ化ビニリデン重合体及び/又は共重合体及びこれらの混合物等を挙げることができ、フッ素樹脂を形成するためのフッ素を含有する単量体としては、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ペンタフルオロメタクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレートなど、フッ素を含有するフルオロアルキルメタクリレート系単量体が好適である。但し、これらに限定されるものではない。
前記樹脂微粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子等が挙げられる。その中でも、硬度を上げることが比較的容易な熱硬化性樹脂が好適であり、また、トナーに負帯電性を付与するためには、窒素原子を含有する樹脂粒子を用いることが好ましい。なお、これらの樹脂粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂微粒子は、乳化重合、懸濁重合等の重合を利用して粒状化された樹脂粒子を製造する方法や、モノマーもしくは、オリゴマーを溶媒中に分散して架橋反応を進行させながら粒状化して、樹脂粒子を製造する方法、低分子成分と、架橋剤とを溶融混錬等により混合反応させた後、風力、機械力等により、所定の粒度に粉砕して、樹脂粒子を製造する方法等によって製造することができる。
前記導電性微粉末子としては、例えば、金、銀、銅のような金属;カーボンブラック;更に酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム粉末等の金属酸化物;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を、酸化錫、カーボンブラック、または金属で覆った微粉末;等を挙げることができる。これらは、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。導電性微粉末として金属酸化物を用いると、帯電性の環境依存性をより低減できるので好ましく、特に酸化チタンが好ましい。
さらに、得られたカップリング剤で処理された導電性微粉末から、凝集体を除去するために、必要に応じて、解砕機で解砕してもよい。解砕機としては、ピンミル、ディスクミル、ハンマーミル、遠心分級型ミル、ローラミル、ジェットミル等の公知の解砕機を使用でき、特に、ジェットミルが好ましい。用いられるカップリング剤としてはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤など公知のものを使用することができる。
中でも、シランカップリング剤、特にメチルトリメトキシシラン処理された導電性微粉末を用いると帯電の環境安定性に特に効果的である。
導電性微粉末の体積平均粒径が0.5μmを超えると、被覆樹脂層からの脱落が生じ易く、安定した帯電性が得られない場合があるため好ましくない。
常温常湿下で、導電性微粉末を2×10-4m2の断面積を有する容器に厚み約1mm程度になるように充填し、その後、充填した導電性微粉末上に、金属製部材により、1×104kg/m2の荷重をかける。該金属製部材と、容器の底面電極との間に106V/mの電界が生じる電圧を印加し、その際の電流値から算出した値を体積電気抵抗値とする。
形状係数SF1は100に近づくほど真球となる。キャリアの形状係数SF1が大きくなるほど、形状の歪によってキャリアどうしの衝突によって流動性が低くなる。そのため、形状係数SF1が130を超えると、上記トータルエネルギー量が、上限値を超えて大きくなる傾向にある。
式(1)中、MLはキャリア粒子の絶対最大長を表し、Aはキャリア粒子の投影面積を表す。
磁気特性の測定としての装置は振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。本発明においては、飽和磁化は1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
キャリアの体積電気抵抗が1×1014Ωcmを超える場合、高抵抗になり、現像時に現像電極として働きにくくなるため、特にベタ画像部でエッジ効果が出るなど、ソリッド再現性が低下する。一方、1×108Ωcm未満の場合、低抵抗になるため、現像剤中のトナー濃度が低下した時に現像ロールからキャリアへ電荷が注入し、キャリア自体が現像されてしまう不具合が発生しやすい。
20cm2の電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象となるキャリアを1〜3mm程度の厚さになるように平坦に載せ、キャリア層を形成する。この上に前記同様の20cm2の電極板を載せキャリア層を挟み込む。キャリア間の空隙をなくすため、キャリア層上に載置した電極板の上に4kgの荷重をかけてからキャリア層の厚み(cm)を測定する。キャリア層上下の両電極には、エレクトロメーターおよび高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が103.8V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取ることにより、キャリアの体積電気抵抗(Ω・cm)を計算する。キャリアの体積電気抵抗(Ω・cm)の計算式は、下式(2)に示す通りである。
式(2): R=E×20/(I−I0)/L
トナーは、結着樹脂と着色剤とを主成分として含有する。
結着樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体又は共重合体等が挙げられる。これらの中でも特に代表的な結着樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が挙げられる。
これらのうち、特にシリカ微粒子、チタニア微粒子が好ましい。シリカ微粒子は無水シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等を含有するものであってもよいが、屈折率が1.5以下となるように組成を調整することが望ましい。
疎水化処理剤の使用量は、無機微粒子の種類等により異なり一概に規定することはできないが、通常無機微粒子100重量部に対して、5〜50重量部の範囲が適当である。
無機微粒子としてはSiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等を使用することができる。これらのうち、特にシリカ微粒子、チタニア微粒子の場合には、流動性が良好となるため好ましい。
なお、複数の外添剤を使用する場合は、各々の表面被覆率の合計が100%以下となるようにすることが好ましい。
本発明における疎水化度は、水50ccに微粒子を0.2g加え、スターラーで攪拌後、メタノールで滴定し、微粒子が全て溶媒に懸濁したときのメタノール滴定量をTccとしたときに、以下の式で表される疎水化度(M)と定義する。
本発明の画像形成方法は、少なくとも、潜像担持体を帯電させる帯電工程と、帯電した前記潜像担持体を露光して潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光工程と、トナーとキャリアとを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像工程と、前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写工程と、を有する画像形成方法であることが好ましい。なお、画像形成に用いるキャリアは、上述の静電荷像現像用キャリアを含む。
特に、現像剤担持体の周速が200mm/s以上600mm/s以下で回転することが好適である。マグロールの周速が200mm/sec未満である場合、近年における高速化の対応に適さず、あまり好ましくない。また、高濃度再現性の点で劣る。一方、600mm/secを超える場合、特に小型現像機に適用した場合には、現像機の機械的強度不足からトリマーの歪みが発生し、現像剤坦持体上の現像剤のむらにより濃度再現性が劣ることがあるため、好ましくない。
本発明の画像形成装置は、少なくとも、潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像担持体を露光して潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であることが好ましい。
これらの各構成部材、すなわち、電子写真感光体、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、更に、クリーニング装置および除電装置については、本発明において、特に制限されるものではなく、従来公知の如何なる構成のものも問題なく使用することができる。
また、上記現像手段は、上記現像剤を攪拌する攪拌手段と、現像剤を像担持体まで搬送する上記現像剤担持体(所謂マグロール)を有することが好ましい。
まず、実施例、比較例で用いたキャリア等の物性測定方法について説明する。
核スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEXIII、ニレコ社製)に取り込み、50個について円相当径を測定して、最大長及び面積から、個々の粒子について上記式(1)からSF(1)を算出し、平均値を求めた
測定装置としては、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に測定試料を10〜200mg加えた。これを純水100〜150ml中に添加した。試料を懸濁した液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記LS Particle Size Analyzer:LS13 320により、ポンプスピード80%で粒度分布を測定して、前述のようにして体積平均粒径、粗粉側粒度分布、微粉側粒度分布を求めた。
トナーの樹脂及びキャリアの被覆樹脂の分子量分布は以下の条件で行った。
東ソー(株)HLC−8120GPC、SC−8020装置を用い、カラムはTSK gei, SuperHM−H(6.0mmID×15cm×2)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。測定条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/分、サンプル注入量10μl、測定温度40℃とした。検量線は、A−500、F−1、F−10、F−80、F−380、A−2500、F−4、F−40、F−128、F−700の10サンプルから作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は、300msとした。
キャリアの核体の密度は、上記の方法にしたがって測定した。
(母体トナー(1)の作製)
・ポリエステル樹脂 100部
(テレフタル酸−ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物−シクロヘキサンジメタノールから得られた線状ポリエステルでTg:62℃、Mn12000,Mw:32000)
・シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3) 4部
(外添トナー(1)の作製)
母体トナー粒子(1)の100部にルチル型酸化チタン(粒径20nm,n−デシルトリメトキシシラン処理,比重4.1)0.8重量部、シリカ(粒径40nm,シリコーンオイル処理,気相酸化法,比重2.2)1.0重量部をヘンシェルミキサーにより混合し、外添トナー(1)を得た。
母体トナー粒子(1)において用いた酸化チタンとシリカの粒径を、表1に示すものに変更した以外は同様にして、外添トナー(2)〜(6)を作製した。
特開2004−170714公報の実施例に記載のトナーaを、同公報に記載の方法で作製して、外添トナー(7)を得た。
(キャリア(1)の作製)
フェライト粒子(Cu−Zn、密度:4.5g/cm3、体積平均粒径:35μm、形状係数SF1:125。)をエルボジェット(日鉄鉱業社製、品番EJ−LABO)にてカットポイント25μmと45μmで微粉と粗粉を除き、被覆用核体粒子を形成した。
得られた被覆用核体粒子の粒径分布は、粗粉側粒度分布指標(D84v/D50v):1.18、微粉側粒度分布指標(D50p/D16p):1.20であり、体積平均粒径は37μm、形状係数SF1は124であった。
続いて、コンディショニングによって充分脱気されたキャリア(1)を160ml容器上端で擦り切り、200ml容器へ移し変えた後、エアーフロー10cc/minの状態で、進入角−10.0°、回転翼の先端スピードを100mm/sとして、キャリアの充填表面から容器下部から10mmまで回転翼を進入させ(進入距離70mm)、そのときのトルクの積算値をトータルエネルギー量として求めた。キャリア(1)のトータルエネルギー量は2170mJであった。
実施例1において樹脂被覆キャリアにおけるエルボジェットでの微粉/粗粉除去の操作を3回繰り返したところを、それぞれ2回〜5回の間で変更した以外は同様にして、キャリア(2)〜(3)を作製した。キャリア(2)〜(3)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
フェライト粒子(Cu−Zn、密度:4.5g/cm3、体積平均粒径:35μm、形状係数SF1:120。)をエルボジェットにてカットポイント22μm、45μmで微粉と粗粉を除き、被覆用核体粒子を形成した。
得られた被覆用核体粒子の粒径分布は、粗粉側粒度分布指標:1.18、微粉側粒度分布指標:1.20であり、体積平均粒径:37μm、形状係数SF1:118であった。
被覆用核体粒子100部に対し、メチルメタクリレート−パーフルオロヘキシルアクリレート(80/20)共重合体(重量平均分子量50,000、三洋化成社製)のトルエン溶液(固形分5質量%)を60部、スチレンメチルメタクリレート共重合体(重量平均分子量80000)のトルエン溶液(固形分15質量%)を10部加え、ジャケットを備えた容量50Lの回分式ニーダー内で10分間混合し、攪拌しながら混合物の温度を上昇させ、120℃以上の温度で20分間攪拌した後、混合物の温度が60℃になるまで冷却攪拌を行い、75μm篩で粗粉を取り除き、キャリア(4)を得た。キャリア(4)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
キャリア(1)の作製において、エルボジェットでの微粉/粗粉除去の操作をキャリア(1)の作製と同様のカットポイントで、但し1回の分級回数に変更した以外は同様にして、キャリア(8)を作製した。キャリア(8)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
フェライト粒子(Cu−Zn、密度:4.5g/cm3、体積平均粒径:35μm、形状係数SF1:110。)をエルボジェットにて微粉や粗粉を除き、被覆用核体粒子を形成した。得られた被覆用核体粒子の粒径分布は、粗粉側粒度分布指標:1.18、微粉側粒度分布指標:1.20であり、体積平均粒径:37μm、形状係数SF1:109であった。
被覆用核体粒子100部に対し、パーフロロヘキシルメタクリレート・メチルメタクリレート共重合体(重量平均分子量:50,000、三洋化成社製)のトルエン溶液(固形分5質量%)を60部、スチレンーメチルメタクリレート共重合体(重量平均分子量:75000)のトルエン溶液(固形分15質量%)を10部加え、ジャケットを備えた容量50Lの回分式ニーダー内で10分間混合し、攪拌しながら混合物の温度を上昇させ、120℃以上の温度で20分間攪拌した後、混合物の温度が60℃になるまで冷却攪拌を行い、キャリア(9)を得た。キャリア(9)のトータルエネルギー量は、表1に示す値であった。
−特開2002−328493号公報の実施例1のキャリア−
特開2002−328493号公報の実施例1のキャリアを同公報に記載の方法で作製し、磁性粉分散粒子を核体とするキャリア(10)を得た。
キャリア(10)のトータルエネルギー量は表1に示す値であった。
特開2004−170714公報の実施例に記載のキャリアIを、同公報に記載の方法で作製して、キャリア(12)を得た。
キャリア(12)のトータルエネルギー量は表1に示す値であった。
(現像剤(1)の調製)
キャリア(1)100部と、外添トナー(1)7部とをVブレンダーにて40rpmで20min混合し、現像剤(1)を調製した。
現像剤(1)の調製において使用したキャリアと外添トナーの種類を下記表1に示すように変更した以外は同様にして、現像剤(2)〜(10)を調製した。
得られた現像剤(1)〜(10)を用いて、Fuji Xerox社製DocuPrintColorの改造機により、マグロールのスリーブ周速200mm/secにて下記コピーテストを行った。
かかるコピーテストは、低温低湿(10℃/15%RH)の環境下で、エリアカバレッジ80%で、20000枚をコピーすることにより行い、10枚コピー後(初期)および20,000枚コピー後に、下記評価方法により、画像濃度、かぶり、白点/色点の項目について評価を行った。
2cm×5cmのベタパッチを2箇所有する画像をコピーし、用紙への転写前に装置を強制停止させて、現像量(用紙への転写前のトナーの量)を測定した。具体的には、精秤したテープを2つ用意し、潜像担持体表面の2箇所の現像部分をそれぞれ前記テープに粘着性を利用し転写して、トナー採取後のテープを再度精秤し、トナー採取前のテープ重量をそれぞれ差し引いた後に平均化することにより現像量とした
判断基準は、以下の通りであり、◎、○を実用可能なレベルとする。
◎:現像量4.5±0.5g/m2
○:現像量4.5±0.6g/m2
△:現像量4.5±0.75g/m2
×:現像量4.5±0.75g/m2以上
上記(ベタ現像量)における、感光体表面からのテープによるトナー採取時に、前記ベタパッチからおよそ10mm離れた箇所の背景部について、現像量評価の場合と同様にテープに転写し、該テープにおける1cm2当たりのトナー個数をカウントする。
判断基準は、以下の通りであり、◎、○を実用可能なレベルとする。
◎:50個未満
○:50個以上100個未満
△:100個以上200個未満
×:200個以上
エリアカバレッジ30%の全面ハーフトーン画像をA3用紙に出力し、色点並びに白点の個数をカウントする。
判断基準は、以下の通りであり、◎、○を実用可能なレベルとする。
◎:色点/白点なし
○:トータル5個未満
△:トータル5個以上10個未満
×:トータル10個以上
濃度、かぶり、色点の評価項目について、◎0点、○1点、△2点、×3点とした場合の加算値で評価した。判断基準は以下の通りであり、◎、○を実用可能なレベルとする。
◎:加算値が5点以下
○:加算値が6点〜7点
△:加算値が8点〜9点
×:加算値が10点以上
Claims (4)
- 少なくともトナーとキャリアとを含む静電荷像現像用現像剤であって、
前記トナーは、結着樹脂、着色剤、及び外添剤を含有してなり、該外添剤の少なくとも1種の体積平均粒径が10〜40nmであり、
前記キャリアは、少なくとも、核体としての磁性体粒子と該磁性体粒子の表面を被覆する被覆層とを有し、かつ、パウダーレオメーターにおいて、エアーフロー10cc/min、回転翼の先端スピード100mm/secで、回転翼の進入角度−10°におけるキャリアの充填表面から深さ70mmまでのトータルエネルギー量が、1420〜2920mJであることを特徴とする静電荷像現像用現像剤。 - 前記外添剤が、シリカ粒子及びチタニア粒子の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤。
- 潜像担持体を帯電させる帯電工程と、
帯電した前記潜像担持体を露光して、該潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光工程と、
トナーとキャリアとを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像工程と、
前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写工程と、を有する画像形成方法であって、
前記現像剤が、請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用現像剤を含み、
前記現像工程は、前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体が周速200mm/sec以上600mm/sec以下で前記像担持体に対向して回転し、前記現像剤を前記像担持体に搬送する工程を有することを特徴とする画像形成方法。 - 潜像担持体と、
前記潜像担持体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記潜像担持体を露光して、該潜像担持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、
現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
前記トナー像を前記潜像担持体から被記録材に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であって、
前記現像剤が、請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用現像剤を含むことを特徴とする画像形成装置。
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