JP3206147B2 - 自動2輪車のフレームカバー - Google Patents

自動2輪車のフレームカバー

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JP3206147B2
JP3206147B2 JP28892692A JP28892692A JP3206147B2 JP 3206147 B2 JP3206147 B2 JP 3206147B2 JP 28892692 A JP28892692 A JP 28892692A JP 28892692 A JP28892692 A JP 28892692A JP 3206147 B2 JP3206147 B2 JP 3206147B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動2輪車のフレーム
カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】自動2輪車では、図5に外観を示すよう
に車体フレーム1の後方に延びるシートレール2にシー
ト3が載置固定され、このシート3の下方両側部にはフ
レームカバー4が取り付けられている。
【0003】上記シート3およびフレームカバー4の取
付部分の構造は、従来図6に分解した状態を示すように
シートレール2の上部にシート3の下面のシート底板5
を直接載せて取り付けるか、あるいはシート底板5のゴ
ム製のクッション6,6を接着または他の手段により固
着してこのクッション6,6をシートレール2上に載
せ、エンジン7からの振動がシート3に伝わらないよう
にして取り付けるようになされている。またフレームカ
バー4は、車体フレーム1に取付位置8,8でネジや突
起9の嵌合などにより取り付けるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動2輪車のようにシート底板5をシートレール2に直
接載置して取り付ける場合、シート底板5は通常ポリプ
ロピレン等の樹脂製であること、およびシートレール2
は鉄製で表面塗装がなされているため、シート底板5は
長期使用している間に衝撃によって白色化したり削り取
られてしまい、またシートレール2もシート底板5が当
る部分の塗装が剥げて錆を発生するなどの問題点があっ
た。
【0005】一方、ゴム製のクッション6を取り付けた
場合には、その取付に接着剤を用いたのでは長期経過に
より剥れ落ちてしまい、クッション自体がへたってしま
うという問題点があった。
【0006】フレームカバー4については、突起9によ
りシートレール2に引掛けるようにする場合、シート底
板5にその逃し部を設けたり、浮かせてスペースを作る
必要があって当該部分の構造が複雑化すると共に組付性
が悪く、また突起9は引掛けのためアンダカットとする
必要があるため製造時の型にスライド型を用いなければ
ならず、型が複雑となって高価になるという問題点があ
った。
【0007】この発明は、シート底板とフレームカバー
とを相互に支持し合う構造として従来の技術が有する問
題点の解消を図った自動2輪車のフレームカバーを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る自動2輪
車のフレームカバーは、上述した課題を解決するため
に、車体フレームにエンジンを搭載し、上記車体フレー
ムの後方に延びるシートレール上にシート底板を有する
シートがエンジン振動を防止するクッション材を介して
載置固定され、上記シート下方の車両両側にフレームカ
バーが取り付けられる自動2輪車のフレームカバーにお
いて、前記クッション材は細長い直方体形状に形成され
る一方、上記クッション材は、その上面にシートのシー
ト底板を載置し、側面にフレームカバーの係合片が嵌合
する係合溝を全長に亘って形成すると共に下面にシート
レールに嵌合する凹溝を形成したゴム等の弾性体で構成
し、上記係合片はフレームカバーの頂部に沿って延設さ
れるとともに車両幅方向内側に延びて先端に抜け止め爪
を有し、上記フレームカバーは係合片がクッション材の
係合溝に嵌着して前記シートレールに対して浮動状態に
支持され、前記クッション材の凹溝をシートレールに嵌
合させて前記フレームカバーを車体に取り付けたもので
ある。
【0009】
【作用】フレームカバーはその係合片に嵌合固着したク
ッション材を介してシートレールに支持され、かつその
クッション材にシート底板を載せて取り付けるので、フ
レームカバーおよびシート底板が1つのクッション材を
介して取り付けられ、シートはクッション材により振動
の吸収が図られる。そしてフレームカバーはシートレー
ルの取付用突起を設けないので構造がシンプルになると
同時に外観もすっきりしたものとなる。
【0010】
【実施例】以下この発明の実施例を図面について説明す
る。
【0011】図1はこの発明の主要部の分解図を示し、
図2は組み立てた状態で図1のA−A線相当位置の断面
を示す。図1および図2において符号10はフレームカ
バー、2はシートレール、11はクッション材、5はシ
ート3のシート底板を示している。
【0012】クッション材11は、ゴム等の弾性材から
成り、図3に示すように例えば外形が細長い直方体形状
(立体形状)を有するもので、その一側面長手方向には
係合溝12が全長に亘って形成されている。また、図4
に示すように、フレームカバー10の上方に直角方向に
一体成形され、車両幅方向内側に延びる断面クランク状
の係合片13の係合端部13aが嵌着されるようになっ
ている。フレームカバー10の係合片13は図4に示す
ようにカバー頂部に沿って延設されており、係合片13
は係合端部13aの先端には抜止めのための爪13bが
突設され、この爪13bが前記係合溝12の内端部に形
成された凹部12aに引掛かるようになっている。しか
しこの係合端部13aとクッション材11とを接着剤に
より固定するようにした場合は前記爪13bや凹部12
aは設けなくともよい。
【0013】クッション材11の下面長手方向にはシー
トレール2に嵌合する半円形状の凹溝14が形成されて
おり、またクッション材11の上面11aはフラットな
面とされてシート底板5が載置されるようになってい
る。
【0014】したがって、フレームカバー10の係合片
13の係合端部13aにクッション材11の係合溝12
を嵌合固定し、このフレームカバー10に一体化された
クッション材11の下面の凹溝14をシートレール2上
に嵌合する。次いでクッション材11の上面11aにシ
ート3のシート底板5を載せて取り付けることによりシ
ート3はフレームカバー10と共にシートレール2に取
り付けられる。
【0015】エンジン7からシートレール2を伝わる振
動はクッション材11により遮断され、またシート底板
5はクッション材11によりシートレール2に無接触と
なって擦られることがない。
【0016】
【発明の効果】この発明に係る自動2輪車のフレームカ
バーによれば、シートに伝わる振動の低減目的のための
クッション材によりシートおよびフレームカバーのシー
トレールへの取付ができ、これによりシートの振動軽減
に加えフレームカバーが取り付け易く、フレームカバー
を安定的に取り付けることができて取付位置が決まり、
組立や整備性がよくなり、外観も格段に向上する。ま
た、フレームカバーはシートレールに直接接触せず、ク
ッション材により浮動状態に支持され、しかも、フレー
ムカバーは細長い直方体形状のクッション材の側面に全
長に亘って形成された係合溝に、フレームカバー頂部に
沿って延設されかつ車両幅方向内側に延びて先端に抜け
止めを有する係合片が嵌着して面接触にて支持されるの
で、クッション材の長手方向全長に亘って安定的に保持
され、クッション材の全長を有効的に活用してエンジン
振動低減機能を効率よく有効的に発揮することができ
る。さらに、フレームカバーには係合片を一体に成形す
ればよいので、従来の引掛突起を形成する場合のように
アンダカットにする必要がなく、これにより型も単純な
構造となって安価になるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の主要部を示す分解図。
【図2】図1の組立状態時におけるA−A線相当の断面
図。
【図3】図2におけるクッション材の斜視図。
【図4】図2におけるフレームカバーの部分斜視図。
【図5】この発明を実施する対象である自動2輪車の一
例の側面図。
【図6】四のシートおよびフレームカバーの取付構造を
示す分解図
【符号の説明】
1 車体フレーム 2 シートレール 3 シート 4,10 フレームカバー 5 シート底板 7 エンジン 11 クッション材 11a 上面 12 係合溝 13 係合片 14 凹溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレームにエンジンを搭載し、上記
    車体フレームの後方に延びるシートレール上にシート底
    板を有するシートがエンジン振動を防止するクッション
    材を介して載置固定され、上記シート下方の車両両側に
    フレームカバーが取り付けられる自動2輪車のフレーム
    カバーにおいて、 前記クッション材は細長い直方体形状に形成される一
    方、上記クッション材は、その上面にシートのシート底
    板を載置し、側面にフレームカバーの係合片が嵌合する
    係合溝を全長に亘って形成すると共に下面にシートレー
    ルに嵌合する凹溝を形成したゴム等の弾性体で構成し、
    上記係合片はフレームカバーの頂部に沿って延設される
    とともに車両幅方向内側に延びて先端に抜け止め爪を有
    し、上記フレームカバーは係合片がクッション材の係合
    溝に嵌着して前記シートレールに対して浮動状態に支持
    され、前記クッション材の凹溝をシートレールに嵌合さ
    せて前記フレームカバーを車体に取り付けたことを特徴
    とする自動2輪車のフレームカバー。
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JP5617606B2 (ja) * 2010-12-22 2014-11-05 スズキ株式会社 自動二輪車のカバー部材取付構造
JP2013139201A (ja) * 2012-01-04 2013-07-18 Suzuki Motor Corp プロテクタ
JP6127823B2 (ja) * 2013-08-06 2017-05-17 スズキ株式会社 自動二輪車のタンククッション構造

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