JP3204422B2 - ポリフルオロフェネチルケトン誘導体を含有する殺虫、 防虫剤、ならびにこれを用いた殺虫、防虫方法 - Google Patents
ポリフルオロフェネチルケトン誘導体を含有する殺虫、 防虫剤、ならびにこれを用いた殺虫、防虫方法Info
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- JP3204422B2 JP3204422B2 JP35010392A JP35010392A JP3204422B2 JP 3204422 B2 JP3204422 B2 JP 3204422B2 JP 35010392 A JP35010392 A JP 35010392A JP 35010392 A JP35010392 A JP 35010392A JP 3204422 B2 JP3204422 B2 JP 3204422B2
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- insecticidal
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種害虫、特にイガ等
の衣料害虫用殺虫、防虫剤の有効成分として好適な常温
揮散性ポリフルオロフェネチルケトン誘導体に関するも
のである。
の衣料害虫用殺虫、防虫剤の有効成分として好適な常温
揮散性ポリフルオロフェネチルケトン誘導体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、防虫剤としては、パラジクロルベ
ンゼン、ナフタリン、樟脳が一般的であったが、常温揮
散性ピレスロイドが開発されるや、その一部が実用化さ
れるようになった。これらの常温揮散性ピレスロイド
は、従来の防虫剤とは異なり、下記のような特長を有し
ている。 イ.防虫効果のみならず殺虫効果も示すこと。 ロ.極微量で、害虫に効果を発揮すること。 ハ.従来の防虫剤特有のいやな臭いがないこと。 このことから、その用途の拡大が期待されているが、鎖
状アルコール部のα位の位置にエチニル基を有する化合
物、例えばエムペントリンは、化学的に不安定で金属
(特に銅系化合物)の影響を受けて分解あるいは重合を
起こしやすい等の欠点がある。また、ペンタフルオロベ
ンジルアルコールエステル誘導体についても、その高い
殺虫、防虫効果が注目されているが、温血動物に対する
毒性が高いという問題を有している。
ンゼン、ナフタリン、樟脳が一般的であったが、常温揮
散性ピレスロイドが開発されるや、その一部が実用化さ
れるようになった。これらの常温揮散性ピレスロイド
は、従来の防虫剤とは異なり、下記のような特長を有し
ている。 イ.防虫効果のみならず殺虫効果も示すこと。 ロ.極微量で、害虫に効果を発揮すること。 ハ.従来の防虫剤特有のいやな臭いがないこと。 このことから、その用途の拡大が期待されているが、鎖
状アルコール部のα位の位置にエチニル基を有する化合
物、例えばエムペントリンは、化学的に不安定で金属
(特に銅系化合物)の影響を受けて分解あるいは重合を
起こしやすい等の欠点がある。また、ペンタフルオロベ
ンジルアルコールエステル誘導体についても、その高い
殺虫、防虫効果が注目されているが、温血動物に対する
毒性が高いという問題を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、パラジクロ
ルベンゼンの発ガン性や、従来のピレスロイドの問題点
が指摘されている現状に鑑み、ハエ、カなどの衛生害虫
及びイガ等の衣料害虫駆除用に供される殺虫、防虫剤に
ついて、高い殺虫、防虫効果、温血動物に対する低毒
性、ならびに化学的安定性(金属の影響を受けにくいこ
と)などの要求を全て満足させることを目的としてなさ
れたものである。
ルベンゼンの発ガン性や、従来のピレスロイドの問題点
が指摘されている現状に鑑み、ハエ、カなどの衛生害虫
及びイガ等の衣料害虫駆除用に供される殺虫、防虫剤に
ついて、高い殺虫、防虫効果、温血動物に対する低毒
性、ならびに化学的安定性(金属の影響を受けにくいこ
と)などの要求を全て満足させることを目的としてなさ
れたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、一般式Iで表されるポリフルオロフェネ
チルケトン誘導体を含有する殺虫、防虫剤、ならびにこ
れを用いた殺虫、防虫方法に係る。
め、本発明は、一般式Iで表されるポリフルオロフェネ
チルケトン誘導体を含有する殺虫、防虫剤、ならびにこ
れを用いた殺虫、防虫方法に係る。
【0005】
【作用】本発明において一般式I(式中、R1は水素原
子またはメチル基を表す。R2はR1がメチル基のとき
メチル基を表し、R1が水素原子のとき2−メチル−1
−プロペニル基、2,2−ジクロロビニル基のいずれか
を表す。R3は水素原子又はフッ素原子を表す。)で表
されるポリフルオロフェネチルケトン誘導体は新規化合
物である。本発明者らは、一般式Iで表されるポリフル
オロフェネチルケトンの殺虫活性及び揮散性に着目し、
効力試験を行ったところ、一般式Iの化合物が実用化さ
れている揮散性ピレスロイドの特長を保持し、しかも化
学的安定性や温血動物に対する低毒性に優れ、本目的に
適合することを知見した。すなわち、本発明は、特に衣
料防虫分野において、人畜に対する安全性や化学的安定
性等の点で問題の多いパラジクロルベンゼン、ナフタリ
ン、従来の揮散性ピレスロイド等に替わる理想的な常温
揮散性有効成分を提供することからその実用的メリット
は多大なものがある。
子またはメチル基を表す。R2はR1がメチル基のとき
メチル基を表し、R1が水素原子のとき2−メチル−1
−プロペニル基、2,2−ジクロロビニル基のいずれか
を表す。R3は水素原子又はフッ素原子を表す。)で表
されるポリフルオロフェネチルケトン誘導体は新規化合
物である。本発明者らは、一般式Iで表されるポリフル
オロフェネチルケトンの殺虫活性及び揮散性に着目し、
効力試験を行ったところ、一般式Iの化合物が実用化さ
れている揮散性ピレスロイドの特長を保持し、しかも化
学的安定性や温血動物に対する低毒性に優れ、本目的に
適合することを知見した。すなわち、本発明は、特に衣
料防虫分野において、人畜に対する安全性や化学的安定
性等の点で問題の多いパラジクロルベンゼン、ナフタリ
ン、従来の揮散性ピレスロイド等に替わる理想的な常温
揮散性有効成分を提供することからその実用的メリット
は多大なものがある。
【0006】本発明で有効成分として用いられる化合物
を例示すれば下記の如くである。 化合物1
を例示すれば下記の如くである。 化合物1
【化3】 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニ
ル)シクロプロピル−2 化合物2
ル)シクロプロピル−2 化合物2
【化4】 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル−2′,
3′,4′,5′,6 化合物3
3′,4′,5′,6 化合物3
【化5】 2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シ
クロプロピル−2′, 化合物4
クロプロピル−2′, 化合物4
【化6】 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニ
ル)シクロプロピル−2 化合物5
ル)シクロプロピル−2 化合物5
【化7】 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル−2′,
3′,5′,6′−テ 化合物6
3′,5′,6′−テ 化合物6
【化8】 2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シ
クロプロピル−2′,
クロプロピル−2′,
【0007】上記化合物はケトン製造の一般方法に準じ
て、例えば、次式II
て、例えば、次式II
【化9】 (式中、R3は水素原子又はフッ素原子を表す。Xはハ
ロゲン原子を表す。)で表されるポリフルオロフェネチ
ルハライドを金属マグネシウムと反応させて得られるグ
リニャール試薬と、次式III
ロゲン原子を表す。)で表されるポリフルオロフェネチ
ルハライドを金属マグネシウムと反応させて得られるグ
リニャール試薬と、次式III
【化10】 (式中、R1は水素原子またはメチル基を表す。R2は
R1がメチル基のときメチル基を表し、R1が水素原子
のとき2−メチル−1−プロペニル基、2,2−ジクロ
ロビニル基のいずれかを表す。Yはハロゲン原子を表
す。)で表されるカルボン酸ハライドとを反応させて調
製しえる。反応は適当な溶媒中、必要により金属塩や金
属錯体触媒の存在下に必要により冷却下に行われる。な
お、式Iの化合物において、R1が水素原子の場合は酸
部分の立体構造に基づく光学、幾何異性体が存在する
が、それらの単独及び混合物、いずれも本発明に包含さ
れる。
R1がメチル基のときメチル基を表し、R1が水素原子
のとき2−メチル−1−プロペニル基、2,2−ジクロ
ロビニル基のいずれかを表す。Yはハロゲン原子を表
す。)で表されるカルボン酸ハライドとを反応させて調
製しえる。反応は適当な溶媒中、必要により金属塩や金
属錯体触媒の存在下に必要により冷却下に行われる。な
お、式Iの化合物において、R1が水素原子の場合は酸
部分の立体構造に基づく光学、幾何異性体が存在する
が、それらの単独及び混合物、いずれも本発明に包含さ
れる。
【0008】次に、本発明で用いられる化合物の合成例
を示す。
を示す。
【0009】
【合成例1】三口フラスコに金属マグネシウム0.8
g、無水エーテル20ml、一片のヨウ素を入れて、
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェネチルブロミ
ドを数滴加えた後、40℃に加温して反応を開始させ
た。この温度で攪拌しながら、2,3,4,5,6−ペ
ンタフルオロフェネチルプロミド8.79gを無水エー
テル20mlに溶かしたものを約30分間かけて滴下し
た。更に1時間還流した後、フラスコを氷冷し、塩化第
一銅0.1gを加え、2,2−ジメチル−3−(2−メ
チル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸クロ
リド5.97gを無水エーテル10mlに溶かしたもの
を徐々に滴下、攪拌した。一晩攪拌後、反応液を5%塩
酸に投入し、エーテルで2回抽出した。有機層を炭酸ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後減圧濃縮した。得られた油分をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィにより精製し、2,2−ジメチル
−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロピル
−2′,3′,4′,5′,6′−ペンタフルオロフェ
ネチルケトン(化合物1)7.8gを得た。
g、無水エーテル20ml、一片のヨウ素を入れて、
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェネチルブロミ
ドを数滴加えた後、40℃に加温して反応を開始させ
た。この温度で攪拌しながら、2,3,4,5,6−ペ
ンタフルオロフェネチルプロミド8.79gを無水エー
テル20mlに溶かしたものを約30分間かけて滴下し
た。更に1時間還流した後、フラスコを氷冷し、塩化第
一銅0.1gを加え、2,2−ジメチル−3−(2−メ
チル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸クロ
リド5.97gを無水エーテル10mlに溶かしたもの
を徐々に滴下、攪拌した。一晩攪拌後、反応液を5%塩
酸に投入し、エーテルで2回抽出した。有機層を炭酸ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後減圧濃縮した。得られた油分をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィにより精製し、2,2−ジメチル
−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロピル
−2′,3′,4′,5′,6′−ペンタフルオロフェ
ネチルケトン(化合物1)7.8gを得た。
【0010】
【合成例2】三口フラスコに金属マグネシウム0.8
g、無水テトラヒドロフラン20ml、一片のヨウ素を
入れて、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェネチ
ルプロミドを数滴加えた後、40℃に加温して反応を開
始させた。この温度で攪拌しながら、2,3,4,5,
6−ペンタフルオロフェネチルブロミド8.79gを無
水テトラヒドロフラン20mlに溶かしたものを約30
分間かけて滴下した。更に1時間還流した後、フラスコ
を氷冷し、塩化第一銅0.1gを加え、2,2,3,3
−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸クロリド5.
12gを無水テトラヒドロフラン10mlに溶かしたも
のを徐々に滴下、攪拌した。一晩攪拌後、反応液を5%
塩酸に投入し、エーテルで2回抽出した。有機層を炭酸
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた油分をシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、2,2,3,3
−テトラメチルシクロプロピル−2′,3′,4′,
5′,6′−ペンタフルオロフェネチルケトン(化合吻
2)7.1gを得た。
g、無水テトラヒドロフラン20ml、一片のヨウ素を
入れて、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェネチ
ルプロミドを数滴加えた後、40℃に加温して反応を開
始させた。この温度で攪拌しながら、2,3,4,5,
6−ペンタフルオロフェネチルブロミド8.79gを無
水テトラヒドロフラン20mlに溶かしたものを約30
分間かけて滴下した。更に1時間還流した後、フラスコ
を氷冷し、塩化第一銅0.1gを加え、2,2,3,3
−テトラメチルシクロプロパンカルボン酸クロリド5.
12gを無水テトラヒドロフラン10mlに溶かしたも
のを徐々に滴下、攪拌した。一晩攪拌後、反応液を5%
塩酸に投入し、エーテルで2回抽出した。有機層を炭酸
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた油分をシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、2,2,3,3
−テトラメチルシクロプロピル−2′,3′,4′,
5′,6′−ペンタフルオロフェネチルケトン(化合吻
2)7.1gを得た。
【0011】本発明の化合物は常温で液体または固体で
あり、有機溶剤一般に易溶である。これらの化合物は、
従来のピレスロイドに比べて揮散性が高いという特徴を
有しており、適当な加熱体や蒸散促進助剤によりあるい
は常温下に揮散させるいわゆる蒸散用殺虫、防虫剤とし
て使用する場合に特にすぐれた効果が得られる。本発明
の化合物は、低濃度では忌避効果も発揮するため、ハ
エ、カ、ゴキブリ、屋内塵性ダニ類等の衛生害虫や衣料
害虫等に対して幅広い殺虫、防虫効果が期待できるもの
である。ここでいう適当な加熱体としては、電気ヒータ
ーや化学発熱体(例えば、硫化ソーダとカーボンからな
る組成物、食塩、鉄、カーボン、メタケイ酸ソーダの含
水塩からなる組成物、生石灰等があげられ、これらに水
あるいは空気を接触させることによって発熱が起こ
る。)があげられ、蒸散促進助剤としては、アダマンタ
ン、シクロドデカン、トリメチレンノルボルナン等の昇
華性物質があげられる。なお、蒸散用殺虫、防虫剤に使
用される担体としては特に限定されるものではないが、
例えばパルプ製マット、織布、不織布、ポリエチレン、
ポリプロピレン等プラスチック成形品、多孔性ガラス材
料等をあげることができる。
あり、有機溶剤一般に易溶である。これらの化合物は、
従来のピレスロイドに比べて揮散性が高いという特徴を
有しており、適当な加熱体や蒸散促進助剤によりあるい
は常温下に揮散させるいわゆる蒸散用殺虫、防虫剤とし
て使用する場合に特にすぐれた効果が得られる。本発明
の化合物は、低濃度では忌避効果も発揮するため、ハ
エ、カ、ゴキブリ、屋内塵性ダニ類等の衛生害虫や衣料
害虫等に対して幅広い殺虫、防虫効果が期待できるもの
である。ここでいう適当な加熱体としては、電気ヒータ
ーや化学発熱体(例えば、硫化ソーダとカーボンからな
る組成物、食塩、鉄、カーボン、メタケイ酸ソーダの含
水塩からなる組成物、生石灰等があげられ、これらに水
あるいは空気を接触させることによって発熱が起こ
る。)があげられ、蒸散促進助剤としては、アダマンタ
ン、シクロドデカン、トリメチレンノルボルナン等の昇
華性物質があげられる。なお、蒸散用殺虫、防虫剤に使
用される担体としては特に限定されるものではないが、
例えばパルプ製マット、織布、不織布、ポリエチレン、
ポリプロピレン等プラスチック成形品、多孔性ガラス材
料等をあげることができる。
【0012】また、本発明の化合物にN−オクチルビシ
クロヘプテンジカルボキシイミド(商品名MGK−26
4)、N−オクチルビシクロヘプテンジカルボキシイミ
ドとアリールスルホン酸塩との混合物(商品名MGK−
5026)、サイネピリン500、オクタクロロジプロ
ピルエーテル、ピペロニルブトキサイドなどの共力剤を
加えても良い。
クロヘプテンジカルボキシイミド(商品名MGK−26
4)、N−オクチルビシクロヘプテンジカルボキシイミ
ドとアリールスルホン酸塩との混合物(商品名MGK−
5026)、サイネピリン500、オクタクロロジプロ
ピルエーテル、ピペロニルブトキサイドなどの共力剤を
加えても良い。
【0013】また、他の殺虫剤例えばフェニトロチオ
ン、DDVP、ダイアジノン等の有機リン剤、NAC、
MTMC、BPMC、PHC等のカーバメート剤、ピレ
トリン、アレスリン、フタールスリン、フェノトリン、
ペルメトリン、エムペントリン等の従来のピレスロイド
系殺虫剤あるいは芳香剤、防臭剤、殺菌剤等を混合する
ことによって効力のすぐれた多目的組成物が得られ、労
力の省力化、薬剤間の相乗効果も十分期待しえるもので
ある。
ン、DDVP、ダイアジノン等の有機リン剤、NAC、
MTMC、BPMC、PHC等のカーバメート剤、ピレ
トリン、アレスリン、フタールスリン、フェノトリン、
ペルメトリン、エムペントリン等の従来のピレスロイド
系殺虫剤あるいは芳香剤、防臭剤、殺菌剤等を混合する
ことによって効力のすぐれた多目的組成物が得られ、労
力の省力化、薬剤間の相乗効果も十分期待しえるもので
ある。
【0014】本発明によって提供される製剤がすぐれた
ものであることをより明らかにするため次に実施例及び
効果の試験成績を示す。
ものであることをより明らかにするため次に実施例及び
効果の試験成績を示す。
【0015】
【実施例1】本発明の化合物(1)0.3g、香料0.
01gを厚さ1mm、縦60mm、横80mmの厚紙シ
ートに浸み込ませて衣料用防虫マットを得た。
01gを厚さ1mm、縦60mm、横80mmの厚紙シ
ートに浸み込ませて衣料用防虫マットを得た。
【0016】
【実施例2】本発明の化合物(2)0.03g、サイネ
ピリン500 0.15g、ジブチルハイドロキノン
(DBHQ)0.01gを厚さ2mm、縦35mm、横
22mmの厚紙シートに浸み込ませて防虫マットを得
た。
ピリン500 0.15g、ジブチルハイドロキノン
(DBHQ)0.01gを厚さ2mm、縦35mm、横
22mmの厚紙シートに浸み込ませて防虫マットを得
た。
【0017】
【実施例3】トリメチレンノルボルナンとアダマンタン
の混合物(混合比;前者:後者=8:2(重量部))1
00重量部に対し、本発明の化合物(3)を1重量部配
合して衣料用防虫剤を得た。
の混合物(混合比;前者:後者=8:2(重量部))1
00重量部に対し、本発明の化合物(3)を1重量部配
合して衣料用防虫剤を得た。
【0018】
【試験例1】 蒸散による効力試験 実施例1により調製した衣料用防虫マットをプラスチッ
クケースに収納し、容積600lのタンス内につるし
た。試験開始直後及び6ケ月後に、イガの1令幼虫10
匹を放飼した直径4cm、幅2cmのガラスリング(両
面を羊毛布でカバー)をタンス内に設置し、1日後、2
日後、7日後の死虫率を観察したところ表1の如くであ
った。
クケースに収納し、容積600lのタンス内につるし
た。試験開始直後及び6ケ月後に、イガの1令幼虫10
匹を放飼した直径4cm、幅2cmのガラスリング(両
面を羊毛布でカバー)をタンス内に設置し、1日後、2
日後、7日後の死虫率を観察したところ表1の如くであ
った。
【0019】
【表1】 上記表1中、対照化合物ピレスロイドAは、次式(A)
【化11】 で表される市販のピレスロイドである。
【0020】試験の結果、本発明化合物は、衣料害虫の
イガ幼虫に対して対照化合物のピレスロイドAにまさる
殺虫、防虫効果を示し、その揮散性と効力が衣料用殺
虫、防虫剤として最適であることが確認された。ヒメカ
ツオブシムシ、ヒメマルカツオプシムシ、コイガ、ジュ
ウタンガ等の他の衣料害虫や、ハエ、カ等の衛生害虫に
対しても同様に有効であった。
イガ幼虫に対して対照化合物のピレスロイドAにまさる
殺虫、防虫効果を示し、その揮散性と効力が衣料用殺
虫、防虫剤として最適であることが確認された。ヒメカ
ツオブシムシ、ヒメマルカツオプシムシ、コイガ、ジュ
ウタンガ等の他の衣料害虫や、ハエ、カ等の衛生害虫に
対しても同様に有効であった。
【0021】
【試験例2】 金属に対する安定性試験 2cm×5cmの大きさの銅板中央部に、供試薬剤を数
滴滴下した後、その銅板をガラスポットの中に入れ、6
0℃の恒温室に放置した。3日後、各銅板の表面部を観
察したところ表2の如くであった。
滴滴下した後、その銅板をガラスポットの中に入れ、6
0℃の恒温室に放置した。3日後、各銅板の表面部を観
察したところ表2の如くであった。
【表2】 表中、ピレスロイドAは前記式(A)で表される市販の
ピレスロイドである。
ピレスロイドである。
【0022】試験の結果、本発明化合物は、対照のピレ
スロイドAとは異なり、金属と作用して変質を受けるこ
とがなく、タンス内のみならず、機器設備や展示室等の
種々の使用場面で問題なく使用できることが確認され
た。
スロイドAとは異なり、金属と作用して変質を受けるこ
とがなく、タンス内のみならず、機器設備や展示室等の
種々の使用場面で問題なく使用できることが確認され
た。
【0023】
【発明の効果】本発明で用いられる一般式Iの化合物
は、常温揮散性を有し、高い殺虫、防虫効果、温血動物
に対する低毒性、ならびに化学的安定性(金属の影響を
受けにくいことも含む)等を兼備した殺虫、防虫剤を提
供する。
は、常温揮散性を有し、高い殺虫、防虫効果、温血動物
に対する低毒性、ならびに化学的安定性(金属の影響を
受けにくいことも含む)等を兼備した殺虫、防虫剤を提
供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−135804(JP,A) 特開 平5−43412(JP,A) 特開 昭60−139606(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 35/02
Claims (2)
- 【請求項1】 次式I 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基を表す。R2は
R1がメチル基のときメチル基を表し、R1が水素原子
のとき2−メチル−1−プロペニル基、2,2−ジクロ
ロビニル基のいずれかを表す。R3は水素原子又はフッ
素原子を表す。)で表されるポリフルオロフェネチルケ
トン誘導体を含有することを特徴とする殺虫、防虫剤。 - 【請求項2】 次式I 【化2】 (式中、R1は水素原子またはメチル基を表す。R2は
R1がメチル基のときメチル基を表し、R1が水素原子
のとき2−メチル−1−プロペニル基、2,2−ジクロ
ロビニル基のいずれかを表す。R3は水素原子又はフッ
素原子を表す。)で表されるポリフルオロフェネチルケ
トン誘導体を常温で揮散させることを特徴とする殺虫、
防虫方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35010392A JP3204422B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | ポリフルオロフェネチルケトン誘導体を含有する殺虫、 防虫剤、ならびにこれを用いた殺虫、防虫方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35010392A JP3204422B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | ポリフルオロフェネチルケトン誘導体を含有する殺虫、 防虫剤、ならびにこれを用いた殺虫、防虫方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06157207A JPH06157207A (ja) | 1994-06-03 |
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