JPH1072302A - 殺虫マットの揮散持続剤、および殺虫成分と共に、該揮散 持続剤を含有する長時間用殺虫マット - Google Patents

殺虫マットの揮散持続剤、および殺虫成分と共に、該揮散 持続剤を含有する長時間用殺虫マット

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JPH1072302A
JPH1072302A JP9208269A JP20826997A JPH1072302A JP H1072302 A JPH1072302 A JP H1072302A JP 9208269 A JP9208269 A JP 9208269A JP 20826997 A JP20826997 A JP 20826997A JP H1072302 A JPH1072302 A JP H1072302A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間にわたり殺虫成分を有効に揮散させる
ことにより、十分な殺虫効果を得ることができ、マット
の取替え頻度が少なくてすみ、経済的である長時間用殺
虫マットを提供することにある。 【解決手段】 3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソ
ール及び/又はα−[2−(2ブトキシエトキシ)エト
キシ]−4,5−メチレンジオキシ−2−プロピルトル
エンからなる殺虫マットの揮散持続剤、殺虫成分と共
に、該揮散持続剤を含有したことを特徴とする長時間用
殺虫マット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は殺虫マットの揮散持
続剤、および殺虫成分と共に、該揮散持続剤を含有する
長時間用殺虫マットに関し、詳しくは殺虫マットにおい
て、殺虫成分を長時間(少なくとも300時間)にわた
り有効に揮散持続させるための揮散持続剤、および殺虫
成分と共に、該揮散持続剤を含む長時間用殺虫マットに
関する。
【0002】
【従来技術】従来よりカ、ブユなどの刺咬性の飛翔害虫
からの被害を防ぐため、殺虫成分を含有する殺虫マット
を加熱してその殺虫成分を揮散させ、飛翔害虫を防除す
ることが行われている。ところが殺虫マットに含有され
ている殺虫成分を揮散させ効果を得るには加熱するだけ
では十分ではなく、またその使用できる時間も7〜8時
間程度と短いものであった。
【0003】そこでマットに共力剤などをいっしょに含
有させ、殺虫成分の揮散を調節したりしてその効果を高
めたり、使用できる時間を延ばそうとする試みがいろい
ろとされてきている。例えば、特公昭61−35966
号には、アレスリンを有効成分とする電気蚊取用殺虫剤
にアレスリン量の25〜100%量のサイネピリン50
0を配合する殺虫効力持続法が示されており、殺虫成分
の揮散持続時間を8〜10時間とすることが可能である
と記載されている。また特開平7−196417号で
は、プラレトリンを含有する加熱蒸散用殺虫マットにお
いて、0.5〜10倍量のサイネピリン500を配合す
ることで、一定量の殺虫成分を長時間たとえば、12時
間使用しても十分な効力をもつように揮散させることが
記載されている。
【0004】しかしこれらは、殺虫成分の揮散は高めら
れてはいるが、その使用できる時間についてはいずれも
10〜12時間程度であり、これではマットの取替え頻
度が減ることはなく手間がかかり、また経済的にも好ま
しくはない。そこでこの欠点を解決して、マットの使用
できる時間を延ばすための手段について検討されている
が、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及びα
−[2−(2ブトキシエトキシ)エトキシ]−4,5−
メチレンジオキシ−2−プロピルトルエンが殺虫マット
において殺虫成分を長時間にわたり有効に揮散持続させ
る作用があることについては知られていない。
【0005】そして従来において3−t−ブチル−4−
ヒドロキシアニソールは、特開昭54−14521号に
記載のある殺虫成分の安定剤、特開昭53−12192
7号に示されている酸化防止剤などの用途、また特公平
2−25885号にある吸液芯用殺虫液組成物における
吸液芯の目詰まりを惹起せず、該芯の長寿命化を可能と
し、これに基づいて殺虫剤の蒸散性(揮散量及び有効揮
散率)を顕著に向上させる作用が知られているにすぎな
かった。そのうえ特開昭53−121927号では、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンや3
−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソールなどは、加熱
器で加熱すると殺虫成分であるアレスリンより早く揮散
消失してしまい、安定効果が発揮されないことが記載さ
れており、加熱蒸散の用途には不適であることが示唆さ
れている。
【0006】一方、α−[2−(2ブトキシエトキシ)
エトキシ]−4,5−メチレンジオキシ−2−プロピル
トルエンは、通常は殺虫成分の効力に対する共力作用を
目的として使用されているものであり、例えば特開昭6
3−152304号には、2−メチル−4−オキソ−3
−(2−プロピニル)シクロペンタ−2−エニル−クリ
サンテマートを配合する多孔質マットに1/2〜8倍量
を含有させることで、殺虫成分の揮散量に対して共力剤
の揮散比率が長時間にわたって高くなり、殺虫成分が少
量でも長時間充分な殺虫効力を発揮できることが示され
ている。そしてここでも12時間までは有効な揮散が得
られることは示されているが、それ以上の殺虫成分の揮
散については記載がなく、ましてや300時間にもわた
り殺虫成分を有効に揮散持続させる作用を有することは
何ら示唆すらされてはいない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
に比べより長時間にわたり殺虫成分を有効に揮散持続さ
せることができ、それによって十分な殺虫効果を得るこ
とができる、マットの取替え頻度が少なくてすみ、経済
的である殺虫マットを得ることにあり、そのための殺虫
マットの揮散持続剤、および殺虫成分と共に、該揮散持
続剤を含有する長時間用殺虫マットを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、殺虫マットにおいて、3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシアニソール及び/又はα−[2−(2ブトキシ
エトキシ)エトキシ]−4,5−メチレンジオキシ−2
−プロピルトルエンが殺虫成分の有効な揮散持続を発現
することで上記の課題を解決するのに適していることを
見い出したことにより本発明に到達した。すなわち、本
発明は下記の殺虫マットの揮散持続剤、および殺虫成分
と共に、該揮散持続剤を含む長時間用殺虫マットによっ
て達成される。 (1)3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及び
/又はα−[2−(2ブトキシエトキシ)エトキシ]−
4,5−メチレンジオキシ−2−プロピルトルエンから
なる殺虫マットの揮散持続剤。 (2)殺虫成分と共に、3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シアニソール及び/又はα−[2−(2ブトキシエトキ
シ)エトキシ]−4,5−メチレンジオキシ−2−プロ
ピルトルエンからなる殺虫マットの揮散持続剤を含有し
たことを特徴とする長時間用殺虫マット。 (3)殺虫成分100重量部に対して3−t−ブチル−
4−ヒドロキシアニソールからなる殺虫マットの揮散持
続剤を20〜100重量部含有したことを特徴とする長
時間用殺虫マット。 (4)殺虫成分100重量部に対してα−[2−(2ブ
トキシエトキシ)エトキシ]−4,5−メチレンジオキ
シ−2−プロピルトルエンからなる殺虫マットの揮散持
続剤を65〜150重量部含有したことを特徴とする長
時間用殺虫マット。 (5)殺虫成分100重量部に対して溶剤を60〜20
0重量部含有したことを特徴とする請求項2乃至4記載
の長時間用殺虫マット。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシアニソール(以下、BHAという)及び/又は
α−[2−(2ブトキシエトキシ)エトキシ]−4,5
−メチレンジオキシ−2−プロピルトルエン(以下、ピ
ペロニルブトキサイドという)からなる殺虫マットの揮
散持続剤は、マット基材にいっしょに含有される殺虫成
分の加熱による揮散を向上させると共に、少なくとも3
00時間にもおよびその有効量の揮散を持続させること
が可能である。そしてこの効果を有効に得るためのマッ
ト基材でのBHAの殺虫成分に対する割合は、殺虫成分
100重量部に対して20から100重量部が適当であ
り、20重量部より少なかったり100重量部よりも多
いと、有効な揮散を得られなかったり、マット基材の種
類によっては、結晶が析出したり必要量を含有させるこ
とができない場合があり好ましくない。またピペロニル
ブトキサイドにおいては、殺虫成分100重量部に対し
て65から150重量部が適当である。
【0010】さらに本発明においてはマット基材に溶剤
をいっしょに含有することにより、殺虫成分の揮散をよ
り安定にすることができる。すなわち使用初期では溶剤
の方が殺虫成分よりも揮散量が多いことから単位時間あ
たりの殺虫成分の揮散が抑制され、過剰な揮散が起こら
ない。また終期においては溶剤はすでにほとんどが揮散
しており、そのために殺虫成分のみが揮散することにな
りその結果として使用期間を通じ安定な揮散が得られ
る。この場合に殺虫成分100重量部に対して溶剤を6
0〜200重量部含有することが適当である。
【0011】ここで本発明の殺虫成分としては、各種の
加熱蒸散用途に適した殺虫成分が使用でき、ピレスロイ
ド系、カーバメイト系、有機リン系などの殺虫成分が挙
げられ、その中でも安全性が高いことからピレスロイド
系殺虫成分が好ましく、例えば、ピナミン・フォルテ、
バイオアレスリン、エキスリン、プラレトリン、フタル
スリン、レスメトリン、フラメトリン、ペルメトリン、
フェノトリン、フェンバレレート、シペルメトリン、シ
フェノトリン、エムペントリン、テラレスリン、エトフ
ェンプロックス、トランスフルスリンなどが示される。
これらの中で好ましい殺虫成分としてはプラレトリンを
挙げることができ、その構造が知られている酸側、アル
コール側の不斉炭素に起因する4個の光学異性体と酸側
のcis/transの2個の幾何異性体よりなる計8
個の立体異性体のいずれか1種もしくはこれらの混合物
が使用できる。これらのうち、d,d−T80−プラレ
トリン(酸側がd−cis/trans体でcis/t
ransが約2/8であり、アルコール側がd−体)が
工業的に入手ができることから好ましい。 また、効力
の点からはd,d−T100−プラレトリンが好ましい
ものとして挙げられる。そしてこの他にも、プラレトリ
ンと同様にその構造が知られている光学異性体、立体異
性体のいずれか1種もしくはこれらの混合物を使用する
ことは特に制限されない。
【0012】本発明の殺虫成分の使用量はマット1枚当
たり飽和量まで含有させることができるが、その効力お
よび経済性の観点から好ましい量を設定すればよい。よ
り詳しく説明すれば、例えば、マットの容積が22×3
5×3mmの場合、12時間×30日を設定した時、プ
ラレトリンを例に示せば150〜300mgとなるよう
に使用すればよい。ただしこれは一つの基準であり、有
効量の殺虫成分が目的とする期間、持続されていればよ
い。例えば、蚊を対象とした場合では、4.5〜8畳の
大きさの空間において、殺虫成分としてピナミン・フォ
ルテでは1.5mg/hr以上、バイオアレスリンでは
1.2mg/hr以上、エキスリンでは0.7mg/h
r、プラレトリンでは0.4mg/hr以上が有効量と
されており、各殺虫成分においてこのような有効量が得
られるようにそれぞれ調節すればよく、上記の3成分を
例に示せば540mg以上/マット、432mg以上/
マット、252mg以上/マットとなるように含有させ
ればよい。そしてBHAまたはピペロニルブトキサイド
の含有割合は、これらの殺虫成分のマット基材における
含有割合を基準として調製すればよい。さらに本発明の
揮散持続剤を含有した長時間用殺虫マットは、上記に示
した他により広い空間でも使用することができ、例え
ば、10〜16畳の大きさの空間で用いることができ
る。
【0013】本発明の長時間用殺虫マットは、殺虫成分
とBHAまたはピペロニルブトキサイドの含有割合が満
足されればよく、公知の一般的な方法にてマット基材に
滴下、塗布、浸漬など適当な方法により含浸させること
により製造される。そして本発明の効果を損なうことが
ない限り、公知の共力剤、酸化防止剤、保留剤、溶剤、
香料および染料などを併用することができる。例えば、
共力剤としては、サイネピリン500、MGK264な
ど、酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−エ
チル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、アルコール類、グリコール類、エーテ
ル類など、溶剤としては、飽和脂肪族炭化水素および不
飽和脂肪族炭化水素、水、アルコール類、エチレングリ
コールモノブチルエーテルなどのエーテル類、グリコー
ル類、イソプロピルミリステートやブチルステアレート
などのエステル類などが挙げられる。そして溶剤におい
ては、殺虫成分100重量部に対して60〜200重量
部をマット基材に含有することが効果の点から好まし
い。さらに必要に応じて、また好みにあわせて芳香成
分、消臭成分、殺菌成分、防腐成分、難燃成分、誤食防
止成分などを配合することができる。
【0014】上記の各成分を保持させるためのマット基
材としては、有機繊維としてリンター、パルプなどの天
然繊維:羊毛、綿、絹などの動植物性繊維:レーヨンな
どの再生繊維:アクリル、ポリエステルなどの合成繊維
が挙げられ、またガラス繊維、石綿などの無機繊維など
から得られる紙、不織布、黒鉛、CaCO、Si
、Al、パーライト、白陶土、タルク、セピ
オライト、ベントナイトなどの無機質粉:焼結金属:ポ
リエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのプラスチック
発泡体が示される。これらマット基材の厚みは1〜7m
m、好ましくは1.2〜4mmがよく、厚みが過度に増
すと熱伝導性が不十分となり有効成分の良好な揮散が得
られない場合がある。また、薄過ぎるとマットの単位面
積あたりの有効成分の保持量に制約を受けたり、使用開
始時(通電初期)の短時間に有効成分が多量に揮散して
しまうことなどがあり好ましくはない。このマット基材
の大きさは、通常1〜100cm程度であるが特に制
限されるものではない。またその形状も、板状、円形
状、多角形状、不定形状、筒状な適宜好ましい形状とす
ることができる。そして形態的には、蒸散面及び/又は
被加熱面にアルミなどの金属薄膜を設けたものでもよ
い。
【0015】本発明においてマットを加熱する熱源とし
ては50〜350℃程度の熱を与えることができるもの
であればよく、抵抗ヒータ(ニクロム線など)、半導体
(PTC)を用いた発熱板や加熱ヒーターなどの電気的
なものが繁用性があり、安全性の点からも好ましい。ま
た、アルコール、ガスなど燃焼熱を用いたもの、触媒に
よる酸化反応を用いたもの、空気及び/又は水と接触し
て発熱する物質を用いたもの、熱風を用いるなどがあ
り、さらに直接加熱、間接加熱の何れでもよくその手段
は特に制限されるものではない。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0017】a.殺虫マットの作成 担体として2.2cm×3.5cm×0.3cmのパル
プ板を使用し、そこに表1記載の各成分を点滴して含浸
させ殺虫マットa〜gを作成した。
【0018】
【表1】
【0019】b.揮散試験 i)表1記載の殺虫マットa〜gを電気蚊取り器にセッ
トし、約125℃で各マットを加熱し、1日12時間当
たりのプラレトリンの揮散量を測定した。その結果は表
2に示した。なおプラレトリンの揮散量は、揮散したプ
ラレトリンを12時間連続で捕集しシリカゲルに吸着さ
せた後、抽出および濃縮したものをガスクロマトグラフ
により定量分析することにより求めた。
【0020】
【表2】
【0021】揮散試験の結果から、BHAがプラレトリ
ンの有効な揮散および持続に適していることが明らかに
認められた。すなわち他の物質では試験開始20日後で
は、ほとんどプラレトリンの揮散は見られないが、BH
Aを配合した場合は、有効量の揮散が認められている。
さらにその後、試験開始30日においても有効揮散が確
認された。またピペロニルブトキサイドは100mgで
はプラレトリンの揮散および持続に関して満足できるも
のではなかったが、200mgをマット基材に含有させ
ることにより、BHAとほぼ同様に十分な揮散そしてそ
の持続が得られた。その他の物質は、含有量を200m
gとした場合でも、プラレトリンの十分な揮散および持
続を得ることはできなかった。
【0022】ii)殺虫マット(プラレトリン300m
g、溶剤(ディマールH:日本テルペン社製)200m
gを含有)におけるBHAおよびピペロニルブトキサイ
ドの好ましい含有量について検討し、その結果を表3に
示した。
【0023】
【表3】
【0024】殺虫マットにおけるBHAの含有量は、プ
ラレトリン300mgに対して60mg以上において有
効な揮散が認められた。そして好ましくは120mgか
ら300mgであった。またピペロニルブトキサイドは
200mg以上において、BHAと同じく優れた有効揮
散が確認された。
【0025】iii)殺虫マット(プラレトリン300
mg、BHA100mgを含有)における溶剤の好まし
い含有量について検討し、その結果を表4に示した。こ
こでは溶剤としてディマールHを用いた。
【0026】
【表4】
【0027】殺虫マットにおいて、プラレトリン300
mgに対して溶剤を180mg〜600mg(殺虫成分
100重量部に対して60重量部〜200重量部に相
当)含有させた本発明の好ましい例によれば、プラレト
リンのさらに優れた揮散量が得られ、かつ30日にわた
りその揮散量は持続されることが確認された。
【0028】c.殺虫試験 25センチ立方(25cm×25cm×25cm)のケ
ージにアカイエカ成虫(メス)15匹を入れ、28m
(和室6畳相当)の部屋の所定位置(床面より高さ1
m、4ケ所)に設置した。そして部屋の床面中央部に本
発明の長時間用殺虫マット(プラレトリン300mg、
溶剤(ディマールH)400mg、BHA100mgを
含有)を電気蚊取り器にセットし、通電した。その後、
30日までアカイエカのノックダウンを経時的に観察
し、KT50を求めた。なお、比較にはBHAを含まな
い殺虫マットを用いて実施した。この結果は表5に示し
た。
【0029】
【表5】
【0030】
【製剤例】次に本発明の揮散持続剤を含有する長時間用
殺虫マットについて、その製剤例を具体的に示す。ここ
に示した製剤例のマットは何れも本発明の効果を奏する
ものであるが、その中でも製剤例2、3および7は例え
ば10〜16畳程度の広い空間での使用に適したものと
して挙げられる。
【0031】
【表6】
【0032】
【発明の効果】本発明の揮散持続剤によって、殺虫マッ
トに含有された殺虫成分の有効な揮散が長時間(少なく
とも300時間)にわたり持続される。そして、殺虫成
分と共に、該揮散持続剤を含有する新たな長時間用殺虫
マットは、加熱蒸散器にセットすることにより長時間に
わたり有効な揮散が得られるため、マットの取替え頻度
が少なくてすみ経済的である。さらに従来知られていた
空間よりもより広い空間での殺虫効果を得ることもでき
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソ
    ール及び/又はα−[2−(2ブトキシエトキシ)エト
    キシ]−4,5−メチレンジオキシ−2−プロピルトル
    エンからなる殺虫マットの揮散持続剤。
  2. 【請求項2】 殺虫成分と共に、3−t−ブチル−4−
    ヒドロキシアニソール及び/又はα−[2−(2ブトキ
    シエトキシ)エトキシ]−4,5−メチレンジオキシ−
    2−プロピルトルエンからなる殺虫マットの揮散持続剤
    を含有したことを特徴とする長時間用殺虫マット。
  3. 【請求項3】 殺虫成分100重量部に対して3−t−
    ブチル−4−ヒドロキシアニソールからなる殺虫マット
    の揮散持続剤を20〜100重量部含有したことを特徴
    とする長時間用殺虫マット。
  4. 【請求項4】 殺虫成分100重量部に対してα−[2
    −(2ブトキシエトキシ)エトキシ]−4,5−メチレ
    ンジオキシ−2−プロピルトルエンからなる殺虫マット
    の揮散持続剤を65〜150重量部含有したことを特徴
    とする長時間用殺虫マット。
  5. 【請求項5】 殺虫成分100重量部に対して溶剤を6
    0〜200重量部含有したことを特徴とする請求項2乃
    至4記載の長時間用殺虫マット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6709666B2 (en) * 2000-05-31 2004-03-23 Dainihon Jochugiku Co., Ltd. Insecticidal mat and heat-transpiration insecticidal method using the same
JP2009035569A (ja) * 2008-11-07 2009-02-19 Fumakilla Ltd 害虫の駆除方法
KR101439359B1 (ko) * 2012-08-06 2014-09-12 주식회사 티엘론 해충퇴치 기능을 갖는 매트 및 그 제조방법

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