JP3056006B2 - 防虫剤組成物 - Google Patents

防虫剤組成物

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JP3056006B2 JP4171443A JP17144392A JP3056006B2 JP 3056006 B2 JP3056006 B2 JP 3056006B2 JP 4171443 A JP4171443 A JP 4171443A JP 17144392 A JP17144392 A JP 17144392A JP 3056006 B2 JP3056006 B2 JP 3056006B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エムペントリンを含有
する防虫剤の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エムペントリンは、高い殺虫活性を有す
ると共に、常温揮散性を有し、また、低薬量で衣料害虫
に対する食害防止効果にすぐれることから、特に衣料用
防虫剤の有効成分として有用である。しかしながら、エ
ムペントリンは、金属(特に銅系化合物)の影響を受け
て、変色あるいは変質等の問題を起こしやすいという欠
点があり、その防止対策が切望されている。
【0003】その対策として、例えばエムペントリンに
ベンゾトリアゾール誘導体、2−メルカプトベンゾトリ
アゾールなどのある種のトリアゾール化合物を配合して
使用する方法が特開昭61−30505号公報に、ま
た、テトラゾール系化合物を配合する試みが特開昭63
−126808号公報に開示されているが、変色、変質
防止効果は必ずしも充分といえないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エムペント
リンと併用した時にエムペントリンの変色、変質作用を
抑え、かつ室内で安全に使用できる化合物を探索し、有
用な防虫剤組成物を開発する目的でなされたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段ならびに作用】上記目的を
達成するため、本発明は、エムペントリンと、次式I
【化2】(式中、Rは炭素数が1〜14のカルボン酸残
基を表す。nは0又は1の整数であり、Xはメチレン
基、フリルメチレン基、ベンジレン基を示す。)で表さ
れ、エムペントリンの金属による変質を防止する常温揮
散性のプロパルギル系化合物を、エムペントリンに対し
て2.0〜10倍量配合した防虫剤組成物に係る。
【0006】
【作用】本発明で用いられるエムペントリンは、次式I
【化3】 の構造を有し、蒸気圧が高く衣料害虫に高い殺虫活性を
示すことから衣料防虫剤用途に広く使用されている。な
お、酸部、ならびにアルコール部分には、不斉炭素や二
重結合に基づく光学異性体、あるいは幾何異性体が存在
するが、これらの異性体のそれぞれ、あるいは任意の混
合物が包含されることはもちろんである。
【0007】本発明は、エムペントリンと共に、式Iで
示されるプロパルギル系化合物を配合したことに特徴を
有する。これらの化合物は、それ自体、衣料害虫に対し
てある程度の殺虫活性を示すものもあるが、エムペント
リンの変色、変質作用を防止する点で極めて有用であ
る。その防止効果の理由についてはなお不明な点が多い
が、通常、これらの化合物を、エムペントリンに対して
2.0〜10倍量配合すればよい。式Iで示される化合
物群の代表例をあげれば以下の如くであるが、本発明は
これらに限定されるものではなく、また、エムペントリ
ンと同様、可能な異性体の各々、あるいは任意の混合物
を包含する。
【0008】化合物1.プロパルギル クリサンテマー
【化4】 化合物2.プロパルギル 2,2,3,3−テトラメチ
ルシクロプロパンカルボキシレート
【化5】 化合物3.4−プロパルギルベンジル クリサンテマー
【化6】 化合物4.3−ブチン−1−イル クリサンテマート
【化7】 化合物5.3−ブチン−1−イル デカノエート
【化8】 化合物6.5−プロパルギル−2−フリルメチル 2,
2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレ
ート
【化9】 化合物7.4−プロパルギルベンジル 2,2,3,3
−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート
【化10】 化合物8.5−プロパルギル−2−フリルメチル クリ
サンテマート
【化11】 化合物9.3−プロパルギルベンジル ベンゾエート
【化12】 化合物10.プロパルギル 2−フェニルプロピオネー
【化13】 化合物11.プロパルギル 5−エチルヘキサノエート
【化14】
【0009】本発明で用いられるエムペントリン、なら
びに式Iで表わされるプロパルギル系化合物は、常温で
液体又は固体であり、通常好ましくは適当な担体、賦形
剤を用いて、例えばマット、シート状等の固剤形態に調
製し、これら各形態に応じた方法により衣料害虫の防除
に適用される。マット、シート状の担体としては、パル
プ製マット、紙、織布、不織布、あるいは、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、
エチレン酢酸ビニール等のプラスチック成型品、多孔性
ガラス材料等をあげることができる。なお、アダマンタ
ン、シクロドデカン、トリイソプロピル−トリオキサン
等の昇華性担体を用いて揮散性の調整を図ることもで
き、また、ポリビニルアルコール、アルギン酸、カラギ
ーナン等のゲル化剤を用いてゲルの形態に調製すること
もできる。こうして得られた薬剤含有担体は通常、適宜
プラスチックケースあるいは不織布袋等に収納して実用
に供される。
【0010】また、本発明の防虫剤組成物にN−オクチ
ルビシクロヘプテンカルボキシイミド(商品名 MGK
−264),N−オクチルビシクロヘプテンカルボキシ
イミドとアリールスルホン酸塩との混合物(商品名 M
GK−5026)、サイネピリン500、オクタクロロ
ジプロピルエーテル、ピペロニルブトキサイドなどの共
力剤を加えても良い。更に、本発明の防虫剤組成物に、
2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール
(BHT)、ヨシノックス425、2,6−ジターシャ
リーブチルフェノール等のフェノール系又はアミン系等
の酸化防止剤を添加することは、本発明防虫剤組成物の
経時安定性を高めるうえで有用である。
【0011】また、他の殺虫剤例えばフェニトロチオ
ン、DDVP、ダイアジノン等の有機リン剤、NAC、
MTMC、BPMC、PHC等のカーバメート剤、ピレ
トリン、フタールスリン、フェノトリン、ペルメトリン
等の従来のピレスロイド系殺虫剤あるいは芳香剤、防臭
剤、殺菌剤などを混合することによって効力のすぐれた
多目的組成物が得られ、労力の省力化も十分期待しえる
ものである。
【0012】こうして得られた本発明の防虫剤組成物
は、タンス、衣裳箱等の衣類収納家具に適用して、イ
ガ、コイガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシ
ムシ等の衣料害虫に高い駆除効果を奏するほか、書庫、
展示室等での防虫対策などに極めて有用なものである。
【0013】本発明によって提供される防虫剤組成物が
すぐれたものであることをより明らかにするため次に実
施例及び効果の試験成績を示す。
【0014】
【実施例1】エムペントリン 0.03g、化合物
(1)0.07g、ジブチルヒドロキシトルエン0.0
1g、香料微量及び灯油0.02gを含む薬液を、厚さ
2mm、縦22mm、横35mmの厚紙マットに含浸さ
せ、不織布袋に収納して衣料用防虫剤を得た。
【0015】
【実施例2】エチレン−酢酸ビニール共重合体ならびに
コントローラーとして塩素化ポリエチレンを用い、エム
ペントリン0.6gと化合物(3)2.0gを30cm
×50cmのシートに含浸させ、シート状の衣料用防虫
剤を得た。
【0016】
【試験例1】蒸散による殺虫試験、及び金属に対する安
定性試験 直径9cm、高さ2.1cmのシャーレに、エムペント
リンと各化合物の混合物を含む2.2cm×3.5cm
パルプ製マットを入れた。同じく直径9cm、高さ2.
1cmのシャーレにコイガ幼虫を10匹放ち、16メッ
シュの金網をはさんで、前記薬剤入りシャーレの上に重
ねた。すなわち、コイガ幼虫が薬剤のベーパーにのみ曝
露するようにして24時間放置し、供試虫のノックダウ
ン状況を観察した。更に、曝露終了後、供試虫を別の容
器に移し、24時間後の致死率を調べたところ、表1の
如くであった。また、前記コイガ幼虫の替わりに1cm
×2cmの銅片を入れ、同様に16メッシュの金網をは
さんで、60℃の恒温室に放置した。3日後、各銅板の
表面部を観察し、ベーパーによる金属への影響を調べた
結果も表1に示す。なお、比較として、エムペントリン
又は各化合物を単独で1枚のマットに含浸させた場合に
ついても試験を行った。
【0017】
【表1】
【0018】試験の結果、本発明の防虫剤組成物は、2
4時間後のコイガに対するノックダウン率、致死率とも
すぐれ、エムペントリン、あるいは各化合物単独の場合
(比較例1〜4)に比べて同等以上の殺虫効力を示し
た。更にエムペントリン単独では金属への影響が顕著に
認められたのに対し、本発明の防虫剤組成物ではほとん
ど異常はなく、プロパルギル系化合物がエムペントリン
の金属への影響を抑止することが確認された。なお、こ
れらの化合物の変色、変質防止効果は、エムペントリン
に対して2.0〜10倍量で十分であり、それを越えて
も格別効果は増強せず、一方、2.0倍量以下では不十
分であった(比較例5)。更に、比較例6〜7で示され
るように、アリル系化合物には同様な効果が観察され
ず、プロパルギル系化合物に特有の作用であることも明
らかとなった。
【0019】
【試験例2】蒸散による実用試験 実施例1に準じて調製した衣料用防虫剤(6cm×8c
m)を容積600lのタンス内につるした。試験開始直
後及び6ヶ月後に、イガの1令幼虫10匹を放飼した直
径4cm、幅2cmのガラスリング(両面を羊毛布でカ
バー)をタンス内に設置し、1日後、2日後、7日後の
死虫率を観察した。また、試験開始からタンス内に入れ
ておいた真鍮製ボタン付洋服についても観察したところ
表2の如くであった。
【0020】
【表2】
【0021】試験の結果、エムペントリンと本発明のプ
ロパルギル系化合物を混用した防虫剤組成物は、エムペ
ントリンのみを含有する従来品に比べ、イガ幼虫に対
し、長期間にわたり同等以上の殺虫、防虫効果を示し
た。ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、コ
イガ、ジュウタンガ等の他の衣料害虫に対しても同様に
有効であった。更に、本発明の防虫剤組成物では、エム
ペントリンの金属に対する影響がプロパルギル系化合物
の作用によって問題のない程度まで抑えられ、実用上、
極めて有用であることが確認された。従って本発明防虫
剤組成物は、タンス、引き出し等のみならず、機械設備
や展示室等の種々の場面で適用が可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明は、エムペントリンとプロパルギ
ル系化合物の併用により、高い殺虫、防虫効果と、化学
的安定性(金属に対する影響を受けにくいこと)にすぐ
れた衣料用防虫剤組成物を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 53/00 A01N 25/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エムペントリンと、次式I 【化1】(式中、Rは炭素数が1〜14のカルボン酸残
    基を表す。nは0又は1の整数であり、Xはメチレン
    基、フリルメチレン基、ベンジレン基を示す。)で表さ
    、エムペントリンの金属による変質を防止する常温揮
    散性のプロパルギル系化合物を、エムペントリンに対し
    て2.0〜10倍量配合することを特徴とする防虫剤組
    成物。
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