JP3291524B2 - 屋内塵性ダニ駆除用組成物、屋内塵性ダニ駆除用材および屋内塵性ダニの駆除方法 - Google Patents

屋内塵性ダニ駆除用組成物、屋内塵性ダニ駆除用材および屋内塵性ダニの駆除方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人畜に対する安全性が高
く、刺激臭もなく、屋内に生息するダニ類すなわち屋内
塵性ダニ類に対して優れた活性を有するダニ駆除用組成
物、屋内塵性ダニ駆除用材およびそれらを用いる屋内塵
性ダニ類の駆除方法に関する。
【0002】
【従来技術】気管支喘息、アトピー性皮膚炎等の主な原
因である屋内塵性ダニが屋内で繁殖し、健康、衛生面で
の問題となっている。
【0003】そこで、これまで屋内塵性ダニを駆除する
ために様々な薬剤が検討されてきた。例えばフェニトロ
チオン、DDVP、ダイアジノン等の有機リン剤、プロ
ボクサー、NAC等のカーバメイト剤、レスメトリン、
ペルメトリン等のピレスロイド剤、各種の精油成分およ
びテルペン化合物が示されている。そして、チオシアノ
酢酸イソボニル(IBTA)が屋内塵性ダニ類の一部で
あるツメダニ類およびヒョウヒダニ類に有効であること
も開示されている(特開昭62−195312号)。
【0004】一方、イソボニルチオシアノアルキルエー
テル化合物の一部の化合物は、衛生害虫の一部に対し殺
虫活性を有していることが知られている。例えばイソボ
ニルチオシアノエチルエーテル(以下「IBTE」とい
う)は、特公昭46−34420号で家バエ、牛アブ、
カ、ノミ、シラミ、南京虫、アリ、ガ、ゴキブリなどに
対して有効であることが、そして浅田は、イエバエに対
して高い殺虫活性を有している(大阪市立大学医学雑
誌,20(10−20),337(1971))ことを
示している。さらに特開平3−128305号にはS−
421およびIBTEからなる組成物が農業用のナミハ
ダニ、リンゴハダニ、ミカンハダニおよびサビダニ、動
物に寄生するマダニ科、ワクモ科およびヒゼンダニ科、
そしてヒツジバエ、キンバエ、ウシバエ、ウマバエ、の
み、しらみ、ゴキブリ、家バエ、アブラムシ類、コナガ
およびチカイエカに対して有効であることが開示されて
いる。しかし、本発明に係わるイソボニルチオシアノア
ルキルエーテル化合物が屋内塵性ダニに対して駆除効果
を有することは開示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これまで、農業用のハ
ダニなどに有効な化合物でも、屋内塵性ダニの駆除には
全く効果がないことが判っており、屋内塵性ダニに対し
て改めて薬剤が検討されてきて、前記のような薬剤が屋
内塵性ダニ類を駆除するために有効であることが判って
いる。しかし、これらの薬剤はケナガコナダニを代表と
するコナダニ類、コナヒョウヒダニあるいはヤケヒョウ
ヒダニを代表とするヒョウヒダニ類などに対してのみ効
果を検討しており、これ以外の屋内塵性ダニ類、すなわ
ちツメダニ類に対しての効果を調べたものは一部に限ら
れていた。
【0006】そこで、発明者らはより多く種類の屋内塵
性ダニ、すなわちコナダニ類、ヒョウヒダニ類に加えて
ツメダニ類を含む広範囲の屋内塵性ダニに有効な駆除成
分を得ることを目的として研究し本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、イソボニ
ルチオシアノアルキルエーテル化合物のダニ駆除活性を
研究した結果本発明を完成した。すなわち本発明は次の
(1)、(2)、(3)および(4)よりなる。
【0008】(1)下記に示される一般式(1)で表さ
れる化合物の1種以上を有効成分として含有することを
特徴とする屋内塵性ダニ駆除用組成物。一般式(1)
【化2】 (但し、nは1から3まで) (2)(1)記載の有効成分がイソボニルチオシアノエ
チルエーテルであることを特徴とする屋内塵性ダニ駆除
用組成物
【0009】(3)(1)、(2)記載の屋内塵性ダニ
駆除用組成物を基材に保持ことを特徴とする屋内塵性ダ
ニ駆除用材 (4)(1)、(2)記載の屋内塵性ダニ駆除用組成物
および/または(3)記載の屋内塵性ダニ駆除用材をダ
ニ類の生息場所に処理することを特徴とする屋内塵性ダ
ニの駆除方法。
【0010】本発明において上記一般式(1)に記載さ
れた化合物として、特にイソボニルチオシアノエチルエ
ーテルが挙げられる。そして、本明細書において「駆
除」という言葉は殺ダニあるいはダニ類の増殖抑制を意
味する。
【0011】本発明において屋内塵性ダニとしては、屋
内に生息、繁殖するダニ類であり、例えばクワガタツメ
ダニ、フトツメダニ、ミナミツメダニ等のツメダニ類、
コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニなどのヒョウヒダ
ニ類、ケナガコナダニ、ムギコナダニ、コウノホシカダ
ニ、サトウダニサヤアシ、サヤアシニクダニ、チリニク
ダニ、イエニクダニなどのコナダニ類が挙げられる。
【0012】本発明の屋内塵性ダニ用駆除組成物は、有
効成分をそのまま適用することもできるが、通常は適切
な固体担体、液体担体などに保持させ、さらに他の配合
物を用いて各種の形態に製剤化して利用される。他の配
合物としては塗膜形成剤、乳化剤、固着剤、分散剤、噴
射剤、安定剤または揮散調整剤などが例示でき、これら
他の配合物と有効成分を保持した単体を適宜組合せるこ
とで油剤、乳剤、水和剤、噴霧剤、エアゾール剤、燻煙
剤、塗布剤、洗浄剤、粉剤、粒剤、カプセル剤または水
和剤などの製剤が調製できる。
【0013】有効成分を保持する固体担体としては、例
えばケイ酸、カリオン、活性炭、ベントナイト、ケイソ
ウ土、タルク、炭酸カルシウム等の鉱物性粉末;小麦
粉、澱粉等の植物性粉末;ポリ塩化ビニル粉末などの合
成ポリマーの粉末が挙げられる。また、液体担体として
は、水;ヘキサン、ケロシン、灯油等の脂肪族炭化水素
類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類;ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水
素類;エタノール、イソプロピルアルコール、エチレン
グリコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサン等のケトン類;テトラヒドロフ
ラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテルなどのエー
テル類;酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル等
のニトリル類;ジメチルホルムアミド等の酸アミド類;
大豆油、綿実油などの植物油などが挙げられる。
【0014】上記のような各種の単体に有効成分を保持
させた物に、製剤化するために用いる他の配合成分とし
ては前記のものがあり、例えば塗膜形成剤としては、セ
ルロース誘導体、ビニル系樹脂、アルキッド系樹脂、ユ
リア系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化
ゴムおよびポリビニルアルコールなどが挙げられる。乳
化剤、固着剤および分散剤としては、石鹸類、ポリオキ
シエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、ソルビタン脂肪
酸エステル、高級アルコールの硫酸エステルおよびアル
キルアリルスルホン酸などの界面活性剤が挙げられる。
噴射剤としては、液化石油ガス、ジメチルエーテル、窒
素ガス、液化炭酸ガス、ペンタン(iso−,n−等の
異性体を含む)などが挙げられる。揮散調整剤としては
トリシクロデカン、シクロドデカン、トリメチレンノン
ボルネンまたは2,4,6−トリイソプロピル−1,
3,5−トリオキサンなどが挙げられる。また、上述の
有効成分をパラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳等
の昇華性防虫剤と併用することにより昇華性固剤とする
こともできる。
【0015】さらに、本発明の屋内塵性ダニ駆除用組成
物には、各種の害虫忌避剤、殺虫剤、殺ダニ剤、効力増
強剤、酸化防止剤、殺菌剤、防黴剤、着香料または着色
料を配合することができる。害虫忌避剤としては、N,
N−ジエチル−m−アミド、ジ−n−プロピルイソシン
コメロネート、ジ−n−ブチル酢酸、ナフタリン、トリ
ニトロベンゼン−アニリン複合体、シクロヘキシミド、
2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−t−
ブチル−4−ヒドロキシアニソールなどが挙げられ、殺
虫剤または殺ダニ剤としては、フェノトリン(3−フェ
ノキシベンジル(1R)−シス/トランス−クリサンテ
マート)、ペルメトリン(3−フェノキシベンジル
d,l−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニ
ル)−2,2−ジメチル,シクロプロパンカルボキシレ
ート)、d−レスメトリン(5−ベンジル−3−フリル
メチル d−シス/トリンス−クリサンテマート)、ア
レスリン(dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ
−2−シクロペンテニル dl−シス/トランス−クリ
サンテマート)、フタルスリン((N−3,4,5,
6,7−テトラヒドロ−フタルイミド)メチル dl−
シス/トランス−クリサンテマート)、エムペントリン
(1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル(1R)
−シス/トランス−クリサンテマート)、サイパーメス
リン(α−シアノ−3−フェノキシベンジル dl−シ
ス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,
2−ジメチル−シクロプロパンカルボキシレート)、サ
イフェノトリン(α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(1R)−シス/トランス−クリサンテマート)、フェ
ンプロパスリン(α−シアノ−3−フェノキシベンジル
−2,2,3,3−テトラメチル−シクロプロパンカル
ボキシレート)、サイフルスリン(α−シアノ−4−フ
ルオロ−3−フェノキシベンジル−3−(2,2−ジク
ロロエテニル)−2,2−ジメチル−シクロプロパンカ
ルボキシレート)、エトフェンプロックス(2−(4−
エトキシフェニル)−2−メチルプロピニル−m−フェ
ニキシベンジルエーテル)、プラレトリン(2−メチル
−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペント−2−エ
ニル クリサンテマート)など、およびこれらの幾何異
性体および光学異性体等のピレスロイド類;ダイアジノ
ン(O,O−ジエチル O−(2−イソプロピル−6−
エチル−4−ピリミジニル)フオスフォロチオエー
ト)、ジクロルホス(O−(2,2−ジクロロビニル)
O,O−ジメチル フォスフェート)、フェニトロチオ
ン(O,O−ジメチル O−(8−メチル−4−ニトロ
フェニル)フォスフォロチオエート)などの有機リン
類;NAC(1−ナフチル N−メチルカーバメイ
ト)、プロポキサー(2−(1−メチルエトキシ)フェ
ニル N−メチルカーバメイト)などのカーバメイト
類;メトキサジアゾン(3−(2−メトキシフェニル)
−5−メトキシ−1,3,4−オキサジアゾール−2
(3H)−オン)などのオキサジアゾール類が挙げられ
る。
【0016】そして、従来より知られている殺ダニ剤と
して、パラオキシ安息香酸エステル、ヨウ素化ホルマー
ル、フェノール類、フタル酸エステル、サリチル酸フェ
ニル、モノテルペン系ケトン類、モノテルペン系アルデ
ヒド類、モノテルペン系エポキサイド類、安息香酸ベン
ジル、芳香族スルフォンアミド類、アニスアルデヒド
類、植物精油、ピス(2,3,3,3−テトラクロロピ
ロピル)エーテル、3−ブロモ−2,3−ヨード−2−
プロペニル−エチルカルボナートまたはイソボルニルチ
オシアノアセテートなどが挙げられる。
【0017】また、効力増強剤としては、ピペロニルブ
トキサイド、オクタクロロジプロピルエーテル、N−
(2−エチルヘキシル)−ピシクロ−[2,2,1]−
5−ヘブテン−2,3−ジカルボキシイミド、6−プロ
ピルピペロニル−ブチルカルピチルエーテルなどを、酸
化防止剤としては、ブチルヒドロキシアニソール、ジブ
チルヒドロキシトルエン、トコフェロール、γ−オリザ
ノールなどが挙げられる。
【0018】さらに、殺菌剤、防黴剤としては、p−ク
ロロ−m−キシレノール、o−フェニルフェノール、イ
ソプロピルメチルフェノール、2,4,4−トリクロロ
−2−ハイドロキシジフェニルエーテル、2,3,5,
6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン
またはアルキルベンジルメチルアンモニウムクロライド
などが、着香料としては、テルペンなどの精油成分、レ
モン、レモングラス、ユーカリ、ラベンダーなどが挙げ
られる。
【0019】本発明の屋内塵性ダニ駆除用組成物中の有
効成分の配合量およびその適用量は、その製剤や適用方
法、適用場所などに応じて適宜に決定することができ
る。全組成物中に有効成分を合計で、水和剤や乳剤の場
合は0.01〜50重量%、油剤やエアゾール剤の場合
は0.01〜30重量%配合するのが好ましく、この際
の収容容器は適用にあった形式のものが好ましい。例え
ばエアゾール剤の場合、適用場所に噴霧、塗布しやすい
ように針状あるいは小径のチューブ状のノズルを具備し
たり、微細な粉剤においては飛散を防止するような形状
を呈したものが好ましい。
【0020】本発明の屋内塵性ダニ駆除用材は、屋内塵
性ダニ駆除用組成物を適当な基材に保持させることによ
って、殺ダニ活性を有するフィルム、シート、家具部
材、建材などにすることができる。そして、本発明にお
ける基材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
アミド、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の合成樹脂シ
ート;動植物繊維又は無機質繊維(紙、布、不織布、皮
革等);上記合成樹脂と動植物繊維体又は無機質繊維と
の混合シート、混紡布、不織布;アルミニウム、ステン
レス銅、亜鉛等の金属の箔又はフィルム;これらシート
の積層物;建築材料等に用いる各種天然木材やプラスチ
ックの成型物等が挙げられる。
【0021】本発明における保持方法としては、塗布、
含浸、滴下または混練などの方法が例示できる。そし
て、基材中の組成物の保持量には、特に制限はなく適宜
決定でき、上記の基材への含浸に際しては、通常飽和含
浸量となる量で用いることができる。例えば屋内塵性ダ
ニ駆除用組成物の保持量はシート上の基材に保持する場
合は、設置面積1m当たりの有効成分を約400mg
以上保持させることが好ましく、これにより、有効成分
の徐放化が可能となり、殺ダニ活性を長持ちさせること
ができる。
【0022】本発明の屋内塵性ダニの駆除方法として
は、前記の屋内塵性ダニ駆除用組成物、および/または
屋内塵性ダニ用駆除材をダニ類の生息場所に処理するこ
とで駆除できる。このダニ類の生息場所としては、例え
ば畳、カーペット、ソファー、布団、枕、押し入れ、ソ
ファー、ぬいぐるみなどが例示できる。これらの場所に
対して適切な方法で処理できる。例えば畳、ソファー、
布団または枕などの外部に生息する屋内塵性ダニを駆除
する場合は、本発明の組成物を外部に散布、塗布し、噴
射したり本発明の駆除材を表面に付着させる方法で行
え、内部の屋内塵性ダニを駆除する場合は、本発明の組
成物をエアゾールなどにて噴射拡散させることで屋内塵
性ダニを駆除できる。また、カーペットまたは押し入れ
などでは、前記の外部に生息する屋内塵性ダニを駆除す
るのと同じ方法が用いられる。場合によっては、ソファ
ー、ぬいぐるみ、布団などでは充填材自体の少なくとも
一部を屋内塵性ダニ駆除材で構成する防除方法も例示で
きる。この他にも本発明の屋内塵性ダニ駆除用組成物
を、ダニ類の生息場所に散布、噴霧、塗布、蒸散または
設置ができ、人やペットに対しては洗浄剤として用いる
方法もある。
【0023】
【作用】本発明はイソボニルチオシアノアルキルエーテ
ル化合物が、農業用のナミハダニ、リンゴハダニ、ミカ
ンハダニおよびサビダニ、動物に寄生するマダニ科、ワ
クモ科およびヒゼンダニ科だけでなく、ツメダニ類、ヒ
ョウヒダニ類およびコナダニ類などの屋内塵性ダニに対
しても駆除効果があることを見出した。
【0024】
【実施例】以下に、試験例および実施例により本発明に
関し具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等に
限定されるものではない。また試験例および実施例に用
いた本発明の有効成分の1種であるイソボニルチオシア
ノエチルエーテルは、特公昭46−34420号に記載
された合成方法に基づき調製して用いた。
【0025】試験例 屋内塵性ダニ類であるミナミツメダニ(「Chelac
aropsis moorei」;以下「C.m.」と
いう)、コナヒョウヒダニ(「Dermatophag
oides farin」;以下「D.f.」という)
およびケナガコナダニ(「Tyrophagus Pu
trescentiae」;以下「T.p.」という)
を用いて本発明のダニ駆除組成物の効力を調べた。IB
TEをアセトンで希釈し、黒紙(5×10cm)に各供
試濃度が表1に記載となるように均一に処理した後、室
内に数時間放置しアセトンを揮散させた。この黒紙を二
つ折りにして5×5cmの大きさにして折り目以外の二
方をクリップで留めた。折った中に生ダニのみを入れ、
残り一方をクリップで留め完全に密封し、25℃、75
%RHに保管した。そして24時間後に実体顕微鏡(オ
リンパス社製)下でダニの生死を判定した。なお無処理
区として有効成分を含まないアセトンにて処理した黒紙
を用いて同様に試験した。そして下記の式にて致死率
(%)で求め、結果を表1に2連の平均値で示した。ま
た、試験には生ダニ数を、C.m.は10頭、D.f.
およびはT.p.は約50頭を用いた。
【0026】
【式1】
【0027】
【表1】
【0028】実施例1 IBTE5重量%を溶剤の無臭灯油95重量%に混合し
て均一な油剤を調製した。 実施例2 IBTE20重量%を乳化剤のソルビタンモノステアレ
ート10重量%と溶剤のキシレン70重量%と混合して
均一な乳剤を調製した。 実施例3 IBTE3重量%を基材の無水ケイ酸1重量%およびタ
ルク96重量%の混合物中に混合して均一な粉剤を調製
した。 実施例4 IBTE10gを1合灯油150ml葛に混合撹拌した
原液を調製し、エアゾール容器に充填して、バルブ部分
を取付けた後、該バルブ部分を通してジメチルエーテル
及び液化石油ガスの混合溶液(容積比=1:1)150
mlを加圧充填してエアゾール剤を調製した。
【0029】実施例5 IBTE5gとニトロセルロース25g、シンナー25
gおよびジブチルフタレート2gを混合溶解して塗布剤
を調製した。 実施例6 IBTE10重量%と灯油50重量%を混合攪拌し、I
BTEの濃度が0.4g/mの割合になるようにクラ
フト紙に均一に塗布して防除材を調製した。 実施例7 IBTE20重量%、デンプン2重量%及びアゾジカル
ボンアミド78重量%を練合し、造粒及び乾燥して内容
器に収納し、シールにて蒸散孔を塞いだ後、該内容器を
収納しうる外容器に発熱剤(生石灰)を充填して加熱蒸
散剤を調製した。 実施例8 IBTE10重量%、フェニトロチオン10重量%、乳
化剤10重量%をキシロール70重量%に溶解して乳剤
を調製した。 実施例9 IBTE10重量%を灯油に溶解させて全体を100m
lとしたものロールコーターを用いて、不織布に平方メ
ートルあたい10ml塗布し、乾燥させ防ダニシートを
調製した。 実施例10 IBTE3重量%及びサリチル酸フェニル2重量%を、
基材の無水ケイ酸1重量%及びタルク94重量%の混合
物中に混合して、均一な粉剤を調製した。 実施例11 IBTE及びフェノトリン各2gを、灯油200mlに
混合撹拌して原液を調製し、エアゾール容器に充填し
て、バルブ部分を取付けた後、該バルブ部分を通してジ
メチルエーテル100mlを加圧充填してエアゾール剤
を調製した。
【0030】
【発明の効果】本発明は、広範囲の屋内塵性ダニに有効
で、刺激臭はなく家庭内等で手軽に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−195312(JP,A) 特開 昭59−67207(JP,A) 特開 平3−128305(JP,A) 特開 平1−149703(JP,A) 特開 平5−139907(JP,A) 特開 平5−255024(JP,A) 特開 平3−31206(JP,A) 特公 昭46−34420(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 47/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記に示される一般式(1)で表される
    化合物の1種以上を有効成分として含有することを特徴
    とする屋内塵性ダニ駆除用組成物。一般式(1) 【化1】 (但し、nは1から3まで)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有効成分がイソボニルチ
    オシアノエチルエーテルであることを特徴とする屋内塵
    性ダニ駆除用組成物
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載の屋内塵性ダニ駆除用
    組成物を基材に保持することを特徴とする屋内塵性ダニ
    駆除用材
  4. 【請求項4】請求項1、2記載の屋内塵性ダニ駆除用組
    成物および/または請求項3記載の屋内塵性ダニ駆除用
    材をダニ類の生息場所に処理することを特徴とする屋内
    塵性ダニの駆除方法。
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