JP2000159613A - 衣料用防虫剤 - Google Patents

衣料用防虫剤

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JP2000159613A
JP2000159613A JP11251561A JP25156199A JP2000159613A JP 2000159613 A JP2000159613 A JP 2000159613A JP 11251561 A JP11251561 A JP 11251561A JP 25156199 A JP25156199 A JP 25156199A JP 2000159613 A JP2000159613 A JP 2000159613A
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Japan
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clothing
insect repellent
compound
present
oil
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JP11251561A
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English (en)
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Masayo Sugano
雅代 菅野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた衣料用防虫剤を提供すること。 【解決手段】2,3,5,6−テトラフルオロベンジル
3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシレートを有効成分とす
る衣料用防虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衣料用防虫剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、ハエ、カ等の衛生害虫に対し有効な家庭用殺虫剤と
して、ピレスロイド系化合物が広く使われており、その
中でも、アルコール側にシクロペンテノロン環を有する
d−アレスリン、プラレトリン等は、蚊取線香、マット
等の有効成分として使用されている。しかしながら、こ
れらの化合物は衣料用防虫剤としては効力等の点で必ず
しも充分とは言えない。
【0003】また、衣料用防虫剤として、パラジクロロ
ベンゼン、ナフタレン、ショウノウ等を有効成分とする
ものが知られているが、衣類に異臭が移ることや防虫効
力が必ずしも充分でないことが問題とされている。
【0004】一方、近年衣料用防虫剤として使用できる
ピレスロイド系化合物としてエムペントリンが開発さ
れ、衣類に異臭が移らない等の利点が評価されている
が、該化合物は苛酷な条件の下では、時として衣料品の
銅もしくは銅合金部分、更には含銅染料による染色部等
における変色を引き起こすことがあり、該化合物も衣料
用防虫剤として必ずしも万全とは言えない。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる状況の下、本発明
者らは検討を重ねた結果、2,3,5,6−テトラフル
オロベンジル 3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)
−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートを
用いる防虫剤が、衣料害虫に対し卓効を示すのみなら
ず、即効性および残効性に優れ、衣料に対し異臭、変色
等の悪影響を起こさない等、衣料用防虫剤として優れた
性能を発揮することを見出し本発明に至った。即ち、本
発明は、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3
−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシレート(以下、本化合物と
略す。)を有効成分とすることを特徴とする衣料用防虫
剤を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の衣料用防虫剤で防除でき
る衣料害虫としては、例えば Tinea属 Tinea translucens(イガ)等 Tineola属 Tineola bisselliella(コイガ、common clothes moth)等 Hofmannophila属 Hofmannophila pseudospretella(brown house moth)等 Endrosis属 Endrosis sarcitrella(white-shouldered house moth)等 の鱗翅目衣料害虫 Attagenus属 Attagenus unicolor(ヒメカツオブシムシ)等 Attagenus piceus(black carpet beetle)等 Anthrenus属 Anthrenus verbasci(ヒメマルカツオブシムシ、varied carpet beetle)等 Dermestes属 (hide beetles) D.maculatus(hide beetles) D.lardarius(larder beetle) D.haemorrhoidalis D.peruvianus 等の鞘翅目衣料害虫等 を挙げることができる。
【0007】本化合物は、例えばヨーロッパ特許出願公
開明細書EP378026A1号に記載の方法に準じて
製造することができる。
【0008】本発明の衣料用防虫剤は、通常、衣料に対
する防虫効果が要求される場所、例えば、和タンス、洋
服タンス、整理タンス、衣装箱、クロゼット等の衣料品
や衣類を収納する目的に用いられる各種の収納具内で使
用される。
【0009】本発明の衣料用防虫剤として本化合物をそ
のまま用いることもできるが、通常は、本化合物に、固
体担体、昇華性担体、液体担体、ガス状担体等適当な担
体および必要により界面活性剤、その他の製剤用補助剤
を添加して、例えば粉末剤、顆粒剤、錠剤、棒状製剤、
板状製剤等の固剤形態、あるいは水和剤、乳剤、分散
剤、懸濁剤、噴霧剤、エアゾール剤、油剤等の液剤形
態、樹脂蒸散剤、含浸紙蒸散剤等の非加熱蒸散剤に調製
した上で、各剤に応じた施用形態で衣料用防虫剤として
使用される。
【0010】上記液剤形態へ調製するに際し用いられる
担体(希釈剤)としては、例えば、水、メチルアルコー
ル、エチルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル類、ジクロロメタン、ジクロロ
エタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン炭
化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
ヘキサン、ケロシン、パラフィン、石油ベンジン、シク
ロヘキサン、灯油、軽油等の脂肪族炭化水素類、ニトリ
ル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エ−
テル類(ジイソプロピルエ−テル、ジオキサン等)、酸
アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド等)、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類等、ジメチル
スルホキシド、大豆油、綿実油等の植物油等を挙げるこ
とができる。
【0011】また、該液剤形態に用い得る製剤用補助剤
としては、乳化剤、分散剤等の界面活性剤、展着剤、湿
潤剤、安定剤、噴射剤、塗膜形成剤等を例示することが
でき、具体的には、例えば、石けん類、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
エーテル類、、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル
類、ポリエチレングリコールモノステアレート等のポリ
オキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン
グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステ
ル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類、高級アルコールの硫酸エステル、ドデシルベンゼン
スルホン酸塩等のアルキルアリールスルホン酸塩、アル
キル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル
リン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩などの界
面活性剤;液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテ
ル、フルオロカーボン、ブタンガス、炭酸ガス等のガス
状担体、即ち噴射剤;ニトロセルロース、アセチルセル
ロース、メチルセルロース、アセチルブチルセルロース
等のセルロース誘導体、酢酸ビニル樹脂等のビニル系樹
脂、アルキッド系樹脂、ユリア系樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系
樹脂、アクリル系樹脂、塩化ゴム等のゴム、ポリビニル
アルコール等の塗膜形成剤;カゼイン、ゼラチン、でん
ぷん粉、アラビアガム、セルロ−ス誘導体、アルギン酸
等の多糖類、カルボキシメチルセルロース(CMC)、
リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、ポリビニルアル
コ−ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等の
合成水溶性高分子等の固着剤や分散剤等の製剤用補助剤
を例示できる。
【0012】また、上記固剤形態へ調製するに際し用い
られる担体としては、例えば、ケイ酸、カオリン、活性
炭、ベントナイト、珪藻土、タルク類、クレー、炭酸カ
ルシウム、合成含水酸化珪素、酸性白土等の粘土類、セ
ラミック、セリサイト、石英、硫黄、水和シリカ等のそ
の他の無機鉱物、硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等の化
学肥料等の微粉末あるいは粒状物、陶磁器粉等の各種鉱
物物質粉末や、シクロデキストリン等の包接化合物を例
示できる。昇華性担体としては、例えば、ジハイドロキ
シヘキサン、ジメチルオキサレ−ト等を例示できる。
【0013】さらに、上記固剤形態には、本化合物を、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル等の
合成樹脂等の樹脂に練り込み、この混練物を成型するこ
とにより得られる樹脂成形物の形態も包含される。
【0014】このようにして調製される各種形態を有す
る本発明の衣料用防虫剤は、本化合物を、通常0.01
〜80重量%の範囲、好ましくは0.1〜65重量%の
範囲で含有する。
【0015】また本発明の衣料用防虫剤は、必要に応じ
て公知のピレスロイド系殺虫剤に配合可能なピペロニル
ブトキサイド(α−[2−(2−ブトキシエトキシ)エ
トキシ]−4,5−メチレンジオキシ−2−プロピルト
ルエン)、MGK−264(N−(2−エチルヘキシ
ル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミド)、S−421(ビス−(2,
3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル)等の共
力剤や、安定化剤として例えば有機酸やPAP(酸性リ
ン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノ−ル)、BHA(2−ter
t−ブチル−4−メトキシフェノ−ルと3−tert−
ブチル−4−メトキシフェノ−ルとの混合物)等のフェ
ノール系抗酸化剤、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪
酸またはそのエステル等を含有することができる。これ
らの添加量は本化合物に対し、通常、1/100〜10
重量倍である。また、その他の添加剤として、例えばパ
ラベン(パラヒドロキシ安息香酸)、PCMX(4−ク
ロロ−3,5−ジメチルフェノール)、チモール(6−
イソプロピル−m−クレゾール)、ヒノキチオール等天
然抽出物抗菌剤等の防菌・防黴剤等を用いることもでき
る。更に本発明の衣料用殺虫剤は、他の衣料用防虫剤の
活性成分を含有していてもよい。また、本発明の衣料用
殺虫剤と他の衣料用防虫剤とを併用することもできる。
【0016】このようにして得られる製剤は、そのまま
あるいは水等で希釈して用いる。また、他の殺虫剤、昆
虫生長制御剤、殺ダニ剤、殺菌剤、害虫忌避剤、その他
の香料、色素、顔料等の添加剤等と混用または併用する
こともできる。かかる殺虫剤、殺ダニ剤としては、例え
ばDDVP〔2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェ
−ト〕等の有機リン系化合物、トランスフルスリン
〔2,3,5,6−テトラフルオロベンジル(1R)−
トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシレ−ト〕、テトラレ
トリン(RS)−3−アリル−2−メチル−4−オキソ
シクロペント−2−エニル 2,2,3,3−テトラメ
チルシクロプロパンカルボキシレート、5−(2−プロ
ピニル)フルフリル 2,2,3,3−テトラメチルシ
クロプロパンカルボキシレート、ペルメトリン〔3−フ
ェノキシベンジル (1RS)−シス,トランス−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレ−ト〕、d−フェノトリン〔3−
フェノキシベンジル (1R−シス,トランス)−クリ
サンテマ−ト〕、シフェノトリン〔(RS)−α−シア
ノ−3−フェノキシベンジル (1R−シス,トラン
ス)−クリサンテマ−ト〕、d−レスメトリン〔5−ベ
ンジル−3−フリルメチル(1R−シス,トランス)−
クリサンテマ−ト〕、テフルトリン〔2,3,5,6−
テトラフルオロ−4−メチルベンジル(1RS−シス
(Z))−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオ
ロプロプ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロ
パンカルボキシレ−ト〕、テトラメトリン〔3,4,
5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル (1RS)
−シス,トランス−クリサンテマ−ト〕、アレトリン
〔(RS)−3−アリル−2−メチル−4−オキソシク
ロペント−2−エニル(1RS)−シス,トランス−ク
リサンテマ−ト〕、プラレトリン〔(S)−2−メチル
−4−オキソ−3−(2−プロピニル)シクロペント−
2−エニル(1R)−シス,トランス−クリサンテマ−
ト〕、イミプロスリン〔2,5−ジオキソ−3−(プロ
プ−2−イニル)イミダゾリジン−1−イルメチル
(1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−
(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカル
ボキシレ−ト〕、d−フラメトリン〔5−(2−プロピ
ニル)フルフリル(1R)−シス,トランス−クリサン
テマ−ト〕等のピレスロイド化合物、メトキサジアゾン
〔5−メトキシ−3−(2−メトキシフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾ−ル−2−(3H)−オン〕等が
あげられ、昆虫生長制御剤としては、例えばピリプロキ
シフェン〔4−フェノキシフェニル 2−(2−ピリジ
ルオキシ)プロピルエーテル〕、フェノキシカルブ〔エ
チル 2−(4−フェノキシフェノキシ)エチルカーバ
メート〕、ハイドロプレン〔エチル(2E,4E)−
3,7,11−トリメチル−2,4−ドデカジエノエー
ト〕、メトプレン〔イソプロピル (2E,4E)−1
1−メトキシ−3,7,11−トリメチル−2,4−ド
デカジエノエート〕等があげられ、忌避剤としては、例
えば3,4−カランジオール、N,N−ジエチル−m−
トルアミド、2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペ
リジンカルボン酸−1−メチルプロピル、p−メンタン
−3,8−ジオール、2、3、4、5、−ビス(△2−ブチ
レン)テトラヒドロフルフラ−ル、ジ−n−プロピルイ
ソシンコロネ−ト、ジ−n−ブチルサクシネ−ト、2−
ヒドロキシオクチルスルフィド、(N−カルボ−sec−
ブチロキシ)−2−(2’−ヒドロキシエチル)ピペリ
ディンおよびヒソップ油、ホースラディシュ油、ベイ
油、ヨロイグサ油、フェンネル油、バジル油、アニスス
タ−油、ショウブ油、オレガノサンダルウッド油、セイ
ヨウノコギリソウ油、シソ油、バレリアン油、ショウガ
油、パルマロ−サ油、セイヨウニッケイ油、イランイラ
ン油及びクロ−ブ油のような植物精油等を有効成分とす
る害虫忌避剤があげられ、酸化防止剤としては、例えば
ブチルヒドロキシアニソ−ル、ジブチルヒドロキシトル
エン、トコフェロ−ル、γ−オリザノ−ル等があげられ
る。
【0017】本発明の衣料用防虫剤は、衣料に対し防虫
効果を要求される場所、例えば衣料の収納家具内に、適
当な包装材、例えば公知の各種の起毛状、クレープ状、
網状、層状の紙、不織布、布等で包装するかもしくは包
装することなく投入する方法や、撒布、噴霧、塗布、貼
り付け等の方法により使用することができる。殊に、本
化合物は実質的に無臭であるため、直接衣料や衣類に接
触する方法により使用することも可能である。
【0018】また本発明の衣料用防虫剤は、例えばこれ
を予め適当なシート状基材に塗布、含浸、噴霧、滴下、
混練等により保持させて、該基材に保持された形態で、
使用され得る。この際用いられるシート状基材とは、各
種素材のフィルム、シート、紙、布、不織布、皮革等を
含むものであり、素材としては、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリエステル等の合成樹脂、動物質繊維、
無機質繊維等を挙げることができる。そして、シート状
基材として、単一の素材を用いた基材のみならず、これ
らの素材の2種以上を混合したシートや混紡布、これら
の素材の不織布の2種以上を積層したシート等をも挙げ
ることもできる。また、必要に応じ、シート状基材中に
無機質粉体等を含有することもできる。
【0019】更に、収納家具の部材、例えばキリ、ペン
シルシダ、クス、イチイ、モミ、トドマツ、ツガ、ジョ
ンコン、ジエルトン、アガチス、スギ、オニグルミ、ブ
ナ、ミズナラ、ケヤキ、ハルゴレ等の木材;塩化ビニル
樹脂、塩素化ポリエチレン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のプラスチッ
クス;段ボール等に予め塗布、含浸、噴霧、滴下等によ
り、あるいは可能な場合には混練により、本発明の衣料
用防虫剤を保持させることもできる。その好適な保持手
段としては、本化合物及び、加温等により液化させた常
温でゲル化するか又は結晶化ないし固化する化合物を、
別々に又は予め混合後、常圧下、減圧下又は加圧下、例
えば家具部材に含浸させる方法を例示できる。ここで用
いられる加温等により液化可能な常温でゲル化する化合
物としては、通常のゲル化剤、例えばジベンジリデン−
D−ソルビトールを挙げることができ、加温等により液
化可能な常温で結晶化ないし固化する化合物としては、
例えばアセトアニリド、イソフタル酸ジメチル、酢酸マ
グネシウム、テレフタル酸ジメチル、無水マレイン酸、
ラウリン酸、ステアリルアルコール、石油系固形パラフ
ィン、動植物系固体ロウ、四ホウ酸ナトリウム(10水
塩)、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸マグネシウム
(6水塩)、2,4,6−トリイソプロピル−1,3,
5−トリオキサン、トリシクロデカン、トリメチレンノ
ルボルネン、リン酸水素二ナトリウム(5水塩)を挙げ
ることができる。
【0020】本発明の衣料用防虫剤は本化合物が通常1
0mg〜100g/m2となるように使用される。
【0021】本発明の衣料用防虫剤は、衣料害虫に対す
る強力な防虫効力及び適度な揮散性を有すのみならず、
速効性および残効性を併せ持つ。また、粉剤、粒剤、昇
華製剤等の剤型とするときには短期用として少量で有効
に揮散させることができる。更に異臭もほとんど無く無
臭であり、好みの付香もでき、且つタンス等の収納器内
に洋服等の衣料を長期間保管する場合でも衣料の変色、
その他の悪影響を引き起こすことがなく、該衣料をタン
スから出して直ちに着用可能である等、優れた性能を有
している。また、本化合物は、温血動物に対して低毒性
の化合物である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 製剤例1 長方形(0.35m×1m)の不織布に本化合物/ブチ
ルヒドロキシアニソール=5/1(重量比)の混合剤を
本化合物が5g/m2となるよう塗布、乾燥し、厚さ8
0μmのポリエチレンフィルムではさみ、ヒートシーラ
ーにより長方形の三辺を熱圧着することにより防虫シー
トを得る。
【0023】製剤例2 本化合物をアセトンに溶解したものを、0.9m2タト
ー紙に2g/m2となるよう塗布、乾燥し、和ダンス盆
部用防虫シートを得る。
【0024】製剤例3 本化合物をアセトンに溶解したものを、100mmφ×
3mmパルプ製厚紙に3mg/cm2となるよう塗布、
乾燥し、マット状防虫シートを得る。
【0025】製剤例4 本化合物:ケイ酸:シクロドデカン=1:1:98重量
部を十分擂潰混合後、300kg/cm2圧力下10g
/錠に打錠して錠剤を得る(これは不織布で包装して用
いるのに適する。)。
【0026】製剤例5 片面に塩化ビニリデンコートナイロン/ポリエチレンを
20μ厚にラミネートしたダンボールの他面より本化合
物の10%含有ジクロルメタン溶液を110ml/m2
処理し、溶剤留去後、500×800×200mmの蓋
付防虫衣裳箱を得る。
【0027】以下の試験例で比較に用いた化合物を下記
に示す。 化合物A
【化1】 化合物B
【化2】 なお、化合物AおよびBはヨーロッパ特許出願公開明細
書EP378026A1号に記載の方法に準じて合成し
た。
【0028】試験例1 各々のポリエチレンカップ(底部の直径10cm,開口
部の直径12.5cm,高さ9.5cm,体積950cm
3)の底部に2cm×2cmのウールモスリン布とコイ
ガ中令幼虫10頭を入れ、その蓋から2,3,5,6−
テトラフルオロベンジル (1R)−トランス−3−
(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシレート(本化合物1)、2,
3,5,6−テトラフルオロベンジル (1RS)−ト
ランス−3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(本化合
物2)、比較化合物A、Bを各々所定量処理した濾紙
(2cm×2cm)を各々吊るして密封した。温度25
℃で1週間放置後、開封し、苦死虫率を求めた。また、
ウールモスリン布の食害度を調べた。食害度の判定基準
は +++:著しく食害あり ++:食害あり +:やや食害あり ±:わずかに食害あり −:食害なし とした(2反復)。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 試験例1において、本化合物1と本化合物2は処理直後
および処理1週間後の観察時に、薬剤処理濾紙の変色を
もたらさず、また異臭も認められなかった。
【0030】試験例2 本化合物1および本化合物2の3.3mgを各々アセト
ンに溶解し、各々のアセトン溶液を2cm×1.5cm
の濾紙に各々塗布し、風乾し、薬剤処理濾紙を調製し
た。真鍮粉処理濾紙[真鍮粉(Cu/Zn=76〜78
/22〜24)を約0.03mg/cm2の割合で直径
5.5mmの濾紙の片面にすり込んだもの]を真鍮粉処
理面を内側にして2つ折りにし,この中に、上記薬剤処
理濾紙を各々挟みこんでクリップで止め、全体をアルミ
ラミネート袋中にヒートシールして密閉し、60℃の恒
温槽に24時間保持した。その後開封し、真鍮粉処理濾
紙、薬剤処理濾紙の変色および臭気を調査した。その結
果、真鍮粉処理濾紙、薬剤処理濾紙ともに臭気、変色は
認められなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の防虫剤は、衣料害虫に対し卓効
を示すのみならず、即効性および残効性に優れ、衣料に
対し異臭、変色等の悪影響を起こさない等、衣料用防虫
剤として優れた性能を発揮する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,3,5,6−テトラフルオロベンジル
    3−(2−クロロ−2−フルオロビニル)−2,2−ジ
    メチルシクロプロパンカルボキシレートを有効成分とす
    ることを特徴とする衣料用防虫剤。
  2. 【請求項2】2,3,5,6−テトラフルオロベンジル
    (1RS)−トランス−3−(2−クロロ−2−フル
    オロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
    キシレートを有効成分とすることを特徴とする衣料用防
    虫剤。
  3. 【請求項3】2,3,5,6−テトラフルオロベンジル
    (1R)−トランス−3−(2−クロロ−2−フルオ
    ロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキ
    シレートを有効成分とすることを特徴とする衣料用防虫
    剤。
JP11251561A 1998-09-24 1999-09-06 衣料用防虫剤 Pending JP2000159613A (ja)

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JP11251561A JP2000159613A (ja) 1998-09-24 1999-09-06 衣料用防虫剤

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Application Number Priority Date Filing Date Title
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002029907A (ja) * 2000-07-13 2002-01-29 Fumakilla Ltd 衣料用害虫防除剤
JP2011195512A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Dainippon Jochugiku Co Ltd 寝具用防虫剤

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