JPH06128114A - 殺虫殺ダニ組成物 - Google Patents

殺虫殺ダニ組成物

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JPH06128114A
JPH06128114A JP4300637A JP30063792A JPH06128114A JP H06128114 A JPH06128114 A JP H06128114A JP 4300637 A JP4300637 A JP 4300637A JP 30063792 A JP30063792 A JP 30063792A JP H06128114 A JPH06128114 A JP H06128114A
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JP
Japan
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insecticidal
compound
pyrethroid
methyl
dimethylcarbamate
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JP4300637A
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English (en)
Inventor
Miharu Nomura
美治 野村
Michiyo Shinohara
美千代 篠原
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Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 公知の殺虫殺ダニ薬剤であるピレスロイド系
化合物にカルバミド酸エステル誘導体を配合して、ピレ
スロイド系化合物の配合量を減らしても、十分強力な殺
虫殺ダニ効果が得られる殺虫殺ダニ組成物を提供する。 【構成】 ピレスロイド系化合物と、置換フェニル N
−メチルカーバメイト化合物、置換フェニル N,N−
ジメチルカーバメイト化合物、2−ジメチルアミノ−6
−メチルピリミジン−4−イル N,N−ジメチルカー
バメイト及び5−フェニルイソキサゾール−3−イル
N,N−ジメチルカーバメイトから選ばれる1種以上を
混合して殺虫殺ダニ組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な殺虫殺ダニ組成物
に関する。より詳しくは、以前より用いられている殺虫
殺ダニ薬剤であるピレスロイド系化合物に対し、カルバ
ミド酸エステル誘導体を含有する殺虫殺ダニ組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】家屋内外に生息する衛生害虫(屋内塵性
ダニを含む)、生活害虫や農業害虫(以下「有害生物」
という)を対象とした防除剤として、ピレスロイド系化
合物は広範囲に用いられてきた。また、ピレスロイド系
化合物は殺ダニ活性をもっていることも知られている
(特開昭60−142906号、特開昭60−1638
05号等)。このピレスロイド系化合物は、(1)経済
的理由、(2)環境的理由、そして(3)ピレスロイド
系化合物の殺虫活性に対する抵抗力の発達を押さえる事
由のために、できる限り低濃度で用いることが望まし
い。しかし、ピレスロイド系化合物を低濃度で用いる
と、所望の害虫またはダニの防除効果がえられないこ
と、そして害虫またはダニなどの有害生物の不十分な死
滅が抵抗性の発達を促進することにつながるため、濃度
には一定の下限があって、ピレスロイド系化合物の量を
簡単に減らすことはできない。そこで今では、このピレ
スロイド系化合物の殺虫殺ダニ活性を増強する為に、共
力剤を添加することが行われている。ピレスロイド系殺
虫剤の共力剤としては、例えば殺虫剤指針(昭和40年
8月20日発行、および昭和53年8月25日発行)に
よると、ピペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾー
ム、MGK−264、サイネピリン500、リーセン3
84、IBTA、スルフォキサイド、S−421が示さ
れている。また、特開昭59−212403号に記載さ
れているようにモノおよび/またはジカルボン酸の難揮
発性エステルもピレスロイド系化合物の殺虫殺ダニ活性
を増強することが知られているが、カルバミド酸エステ
ル誘導体とピレスロイド系化合物の混合物が各々単独で
用いた場合に比べて殺虫殺ダニ活性が相乗的に高くなる
ことは何ら記載されていない。
【0003】一方、カルバミド酸エステル誘導体である
置換フェニル N,N−ジメチルカーバメイト化合物お
よび置換フェニル N−メチルカーバメイト化合物につ
いて多くの検討が加えられている。例えば置換フェニル
N−メチルカーバメイト化合物が、特開昭51−44
634号には抵抗性ツマグロヨコバイ用殺虫剤としての
用途が示されている。さらに、N,N−ジメチルカーバ
メイト化合物が有機リン殺虫剤の殺虫効果に対する協力
剤としての用途が示されている。また、昆野らがアリル
N,N−ジメチルカーバメイト化合物の有機リン殺虫
剤抵抗性ニカメイガに対する有機リン殺虫剤の協力作用
の研究(日本農薬学会誌 14, 373〜381(1
989))を、そして、ミスカス(Miskus)らが
アリルN−メチルカーバメイト化合物のオビハマキ類
(Spruce budworm)に対する微量滴下法
(Topical application)による効
力試験(J.Agr.Food Chem. 16
605〜607(1968))を雑誌に発表している。
そして、本発明者らも一部のカルバミド酸エステル誘導
体が屋内ダニ類に対して殺ダニ活性を示すことを発見
し、これを基にした出願を行っている。しかし、カルバ
ミド酸エステル誘導体とピレスロイド系化合物の混合物
が、各々単独で用いた場合に比べて殺虫殺ダニ活性が相
乗的に高くなることは何ら記載されていない。
【0004】そして既に農業用としてカルバミド酸エス
テル誘導体は使用されている。例えばメフェナセット、
ジフェナミド、プロピザミド、ダイロン、リニュロン等
は除草剤として、そしてナック、ツマサイド、マクバー
ル、エチオファンカルブ等が殺虫剤として用いられてい
るものの、これらカルバミド酸エステル誘導体がピレス
ロイド系化合物と混合されることは何ら示されていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今まで
知られているピレスロイド系化合物の殺虫殺ダニ活性を
増強する方法では、使用においてピレスロイド系化合物
自体の使用量を減らすことはできたが、ピレスロイド系
化合物とその他の有効成分の合計使用量は逆に増加する
という問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ピレスロ
イド系化合物とその他の有効成分の合計使用量を増加さ
せることなく、殺虫殺ダニ活性が増強される組成物を見
い出す事を目的として研究を続けた結果、カルバミド酸
エステル誘導体とピレスロイド系化合物の混合物が、各
々単独で用いた場合に比べて、相乗的に殺虫殺ダニ活性
を増強すること、さらに、ピレスロイド系化合物を単独
で用いた場合のピレスロイド系化合物使用量に対し、該
組成物中のピレスロイド系化合物の配合量が少ない組成
物を見つけた。
【0007】すなわち、ピレスロイド系化合物と、下記
に示される一般式(1)で表わされる化合物の1種以上
を含有することを特徴とする殺虫殺ダニ組成物に関す
る。一般式(1)
【0008】
【化3】
【0009】(但し、R1とR2が水素またはメチル基、
3が置換フェニル基である。)また、同様にピレスロ
イド系化合物と、下記に示される一般式(2)で表され
る化合物、2−ジメチルアミノ−6−メチルピリミジン
−4−イル N,N−ジメチルカーバメイト、5−フェ
ニルイソキサゾール−3−イル N,N−ジメチルカー
バメイト、3−メチル−4−クロロフェニル N−メチ
ルカーバメイトおよび3−メチル−4−メチルチオフェ
ニル N−メチルカーバメイトからなる群より選ばれる
1種以上を含有することを特徴とする殺虫殺ダニ組成物
に関する。
【0010】一般式(2)
【0011】
【化4】
【0012】(R1、R2が水素、C1〜C3の低級アルキ
ル基、ニトロ基、チオメチル基である。但し、R1とR2
は同一ではない。)
本発明におけるピレスロイド系化合物としては、d−
フェノトリン(3−フェノキシベンジル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート)、ペルメトリン(3−フェ
ノキシベンジル d1−シス/トランス−2,2−ジメ
チル−3−(2′,2′−ジクロロビニル)−シクロプ
ロパンカルボキシレート)、d−T80−レスメトリン
((5−ベンジル−3−アリル)メチル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート)、dl,d−T80−アレ
スリン(dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−
2−シクロペンチニル d−シス/トランス−クリサン
テマート)、d−T80−フタルスリン(N−(3,
4,5,6−テトラヒドロフタルイミド)メチル d−
シス/トランス−クリサンテマート)、エムペントリン
(1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル dl−
シス/トランス−クリサンテマート)、1−エチニル−
2−エチル−2−ペンテニル−2,2,3,3−テトラ
メチル−シクロプロパンカルボキシレート、1−エチニ
ル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2−ジメチル−
3−(2′,2′−ジクロロビニル)−シクロプロパン
カルボキシレート、d,d−T80−プラレトリン(d
−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペ
ント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート、商品名エトック;住友化学工業株式会社製)、テ
フルスリン(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メ
チルベンジル−3−(2′−クロロ−3′,3′,3′
−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシレート)、ベンフルスリン
(2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレート)およびこれらの化合物の異
性体が用いられる。
【0013】本発明の一般式(2)で示される化合物と
しては、例えば、3−メチル−4−ニトロフェニル
N,N−ジメチルカーバメイト、3−メチル−4−メチ
ルチオフェニル N,N−ジメチルカーバメイト、4−
ニトロフェニル N,N−ジメチルカーバメイトおよび
4−メチルチオフェニル N,N−ジメチルカーバメイ
トなどが挙げられる。
【0014】また、本発明の一般式(1)で示される化
合物としては、前記一般式(2)で示される化合物の他
に、例えば、3−ニトロ−4−メチルチオフェニル N
−メチルカーバメイト、3−メチル−4−クロロフェニ
ル N−メチルカーバメイトおよび3−メチル−4−ク
ロロフェニル N−メチルカーバメイト等が挙げられ
る。
【0015】本発明の殺虫殺ダニ組成物は前記の化合物
(以下「SK共力剤」という)より少なくとも1種以上
の化合物を選択し、前記のピレスロイド系化合物より選
ばれた1種以上の化合物と組み合わせた物も示す。しか
し、通常はピレスロイド系化合物とSK共力剤を混合し
たものを固体担体または液体担体に保持させた後、必要
に応じ塗膜形成剤、乳化剤(界面活性剤)、固着剤、分
散剤、湿潤剤、安定剤、噴射剤、揮散調整剤等を適宜添
加することにより、油剤、乳剤、水和剤、噴霧剤、エア
ゾール剤、燻煙剤、塗布剤、洗浄剤、シャンプー、粉
剤、粒剤、カプセル剤、加熱蒸散剤等の製剤として用い
る。
【0016】ここで製剤に用いられる固体担体として
は、例えば、ケイ酸、カオリン、活性炭、ベントナイ
ト、ケイソウ土、タルク、炭酸カルシウム等の鉱物性粉
末;小麦粉、澱粉等の植物性粉末;ポリ塩化ビニル粉末
等の合成ポリマーの粉末などが挙げられ、また液体担体
としては、例えば、水;ヘキサン、ケロシン、灯油、n
−ペンタン、iso−ペンタン、シクロペンタン等の脂
肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類;ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロ
ゲン化炭化水素類;エタノール、イソプロピルアルコー
ル、エチレングリコール等のアルコール類;アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチルエー
テル等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;アセ
トニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド等の
酸アミド類;大豆油、綿実油等の植物油などが挙げられ
る。
【0017】また、塗膜形成剤としては、例えば、セル
ロース誘導体、ビニル系樹脂、アルキッド系樹脂、ユリ
ア系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ゴ
ム、ポリビニルアルコール等が挙げられ、乳化剤、固着
剤、分散剤としては、例えば、石けん類、ポリオキシエ
チレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、ソルビタン脂肪族エ
ステル、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルアリ
ルスルホン酸塩等の界面活性剤が挙げられ、噴射剤とし
ては、例えば、液化石油ガス、プロパン、n−ブタン、
iso−ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、シ
クロペンタン、フロンガス、ジメチルエーテル、窒素ガ
ス、液化炭酸ガス等が挙げられ、揮散調整剤としては、
例えば、トリシクロデカン、シクロドデカン、2,4,
6−トリイソプロピル−1,3,5−トリオキサン、ト
リメチレンノンボルネン等が挙げられる。また、ピレス
ロイド系化合物とSK共力剤の混合物をパラジクロロベ
ンゼン、ナフタリン又は樟脳等の昇華性防虫剤と併用す
ることにより、昇華性固剤とすることもできる。
【0018】更に本発明の殺虫殺ダニ組成物には従来よ
り用いられているピレスロイド系化合物以外の殺虫剤あ
るいは殺ダニ剤、共力剤、害虫およびげっ歯類忌避剤、
殺菌剤、防黴剤、消臭剤、芳香剤、着色料等を配合する
こともできる。例えば共力剤または殺ダニ剤としてピペ
ロニルブトキサイド、オクタクロロジプロピルエーテ
ル、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−
4−メチルビシクロ[2,2,2]オクト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミド、イソボルニルチオシアノ
アセテート、N−(2−エチニル)−ビシクロ[2,
2,1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイ
ミドなどが用いることができ、害虫およびげっ歯類忌避
剤として2,3,4,5−ビス(δ−ブチレン)−テト
ラヒドロフルフラール、N,N−ジエチル−m−トルア
ミド、ジ−n−プロピルイソシンコロメート、ジ−n−
ブチル酢酸、2−ハイドロキシエチルオクチル硫酸、2
−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシアニソール、シクロヘキシミド、
β−ニトロスチレンシアノアクリルニトリル、トリブチ
ル錫塩酸塩、トリニトロベンゼン−アニリン複合体、ナ
フタリン等を用いることができる。
【0019】更に以前より用いられている他の殺ダニ剤
として、ベンジルベンゾエートと脂肪酸エステルの混合
物、N,N−ジエチル−m−トルアミド、トリハロイミ
ダゾール誘導体、ヒノキ、スキ及びヒバの精油、メント
ール、キハダ類の抽出物、柑橘類の果皮及び種子からの
抽出物、芳香族スルフォンアミド誘導体、水酸化トリシ
クロヘキシル錫、4,4′−ジブロムベンジル酸イソプ
ロピル、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベ
ンゾ[b]フラニルニ N−ジブチルアミノチオ−N−
メチルカーバメイト、シラン化合物、ケイ皮酸誘導体、
酢酸シンナミル、ブブロフェジン、イソプロチオラン、
パラオキシ安息香酸エステル、ヨウ素化ホルマール、フ
ェノール類、フタル酸エステル、3−ブロモ−2,3−
ヨード−2−プロペニル−エチルカーボナート、モノテ
ルペン系ケトン類、モノテルペン系アルデヒド類、モノ
テルペン系エポキサイド類、サリチル酸フェニル等が用
いられる。
【0020】そして、殺菌剤あるいは防黴剤としては、
2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロキシジフェ
ニルエーテル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−
(メチルスルホニル)ピリジン、アルキルベンジルメチ
ルアンモニウムクロライド、ベンジルメチル−{2−
[2−(p−1,1,3,3−テトラメチルブチルフェ
ノキシ)エトキシ]エチル}アンモニウムクロライド、
N,N−ジメチル−N′−フェニル−N′−(フルオロ
ジクロロメチルチオ)スルフォンアミド、2−(4′−
チアゾリル)ベンゾイミダゾール、6−アセトキシ−
2,4−ジメチル−m−ジオキシン、イソプロピルメチ
ルフェノール、o−フェニルフェノール、p−クロロ−
m−キシレノール等が用いられ、消臭剤としては、ラウ
リル酸メタアクリレートなど、そして、芳香剤としては
イグサの精油成分、シトロネラ、レモン、レモングラ
ス、オレンジ、ユーカリ、ラベンダー等が用いられる。
【0021】本発明の殺虫殺ダニ組成物中のピレスロイ
ド系化合物およびSK共力剤の配合量はその剤型、使用
方法及び使用場所に応じて適宜決定することができる
が、例えば水和剤や乳剤の場合はピレスロイド系化合物
が0.1〜30重量%で、かつSK共力剤が0.01〜
40重量%、油剤やエアゾール剤の場合はピレスロイド
系化合物が0.1〜10重量%で、かつSK共力剤が
0.01〜20重量%配合するのが好ましい。そして殺
虫殺ダニ組成物の収納容器も使用にあった形態が好まし
い。例えば、エアゾール剤においては適用場所に噴霧・
塗布し易いよう、針状あるいは小径のチューブ状のノズ
ルを採用したり、微細な粉剤においてはその飛散を押さ
えうる形状が好ましい。そして、殺虫殺ダニ組成物を床
面、畳、カーペット、布団、ソファー、枕、押し入れな
どには散布、噴霧、塗布、蒸散又は設置したり、あるい
は人やペットなどの洗浄剤等として用いられる。
【0022】また、本発明の殺虫殺ダニ組成物は上述の
剤型の他に、有効成分を適当な基材に保持させることに
よって、殺虫殺ダニ効果を有するフィルム、シート、建
築、構築材料などの殺虫殺ダニ材とすることも可能であ
る。ここで用いられる基材としては例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ウレタン等の合成樹脂シート:動植物繊
維、無機質繊維(紙、布、不織布、皮革等)および:上
記合成樹脂製の合成繊維:さらに合成樹脂製と動植物繊
維体または無機質繊維との混合シート、混紡布、又は、
不織布:アルミニウム、ステンレス鋼、亜鉛などの金属
の箔又はフィルム:上記各種シートの積層物:及び建築
・構築材料とする各種天然木材やプラスチックの成型物
などが挙げられる。これらの基材に、本発明の殺虫殺ダ
ニ組成物の適用を塗布、含浸、滴下、混練等により保持
させれば殺虫殺ダニ材が得られる。
【0023】上記のようにしてえられた殺虫殺ダニ材の
好ましい実施態様としては、例えば本発明の組成物をポ
リプロピレン等のポリマーに含浸させたシートを、畳、
カーペット、ソファー、寝具、ぬいぐるみ等の下に設置
する方法が挙げられる。この場合設置面積1m2当たり
ピレスロイド系化合物を0.5〜20gかつ、SK共力
剤を0.05〜30g保持させることによって、有効成
分の徐放化が可能となり、ダニ駆除効果を長持ちさせる
ことができる。また、この殺虫殺ダニ材の繊維を充填材
として寝具類、ソファーに入れて使用することもでき
る。
【0024】本発明の殺虫殺ダニ組成物の対象となる有
害生物は、屋内外に生息する害虫および屋内に生息する
ダニ類の全般にわたる。屋内外に生息する害虫としては
衛生害虫あるいは生活害虫等が挙げられる。例えば衛生
害虫としてはゴキブリ類(チャバネゴキブリ、クロゴキ
ブリ、ワモンゴキブリ等)、ハエ類(イエバエ、クロバ
エ、ニクバエ等)、カ類(イエカ、ヤブカ、シマカ
等)、シラミ類、ノミ類等が挙げられ、更に生活害虫と
してはシロアリ(羽アリ)、クロアリ、クモ、ハチ、ケ
ムシ、ムカデ、ゲジゲジ、ヤスデ、シバンムシ、アリガ
タバチ、ユスリカ、チョウバエ、カメムシ、ヨコバイ、
キクイムシ、ダンゴムシ、ワラジムシ、シミ、イガ、コ
イガ、カツオブシムシ等が例示できる。更に屋内に生息
および繁殖するダニ類、あるいは室内に迷入してくるダ
ニ類として例えば、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダ
ニ等のヒョウヒダニ類、ケナガコナダニ、ムギコナダニ
等のコナダニ類、チリニクダニ、イエニクダニ等のニク
ダニ類、フトツメダニ、ミナミツメダニ等のツメダニ
類、ホコリダニ類、ササラダニ類、イエダニ、トリサシ
ダニ、ワクモ、マダニ類等の動物寄生性ダニ類などが挙
げられる。
【0025】
【作用】本発明の殺虫殺ダニ組成物である前記の一般式
(1)で表わされる化合物とピレスロイド系化合物の混
合組成物は、各々の化合物を単独で用いる場合に比べ
て、相乗的に高い殺虫殺ダニ活性しめすを少量で増強す
る作用を持っている。
【0026】
【実施例】以下、試験例及び実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例などに限定さ
れるものではない。 試験例1 屋内塵性ダニ類のコナヒョウダニ(Dermatoph
agoides farinae、以下「D.f.」と
いう)と、ケナガコナダニ(Tyrophagus P
utrescentiae、以下「T.p.」という)
を用いて本発明の殺虫殺ダニ組成物の効力を調べた。 a.供試薬剤(SK共力剤) 本発明 化合物番号 SK−102(2−ジメチルアミノ−6−メチルピリミ
ジン−4−イル N,N−ジメチルカーバメイト) SK−2 (3−メチル−4−ニトロフェニル N,
N−ジメチルカーバメイト) SK−9 (3−メチル−4−メチルチオフェニル
N,N−ジメチルカーバメイト) SK−8 (4−ニトロフェニル N,N−ジメチル
カーバメイト) SK−26 (4−メチルチオフェニル N,N−ジメ
チルカーバメイト) SK−40 (5−フェニルイソキサゾール−3−イル
N,N−ジメチルカーバメイト) SK−75 (3−ニトロ−4−メチルチオフェニル
N−メチルカーバメイト) SK−79 (3−メチル−4−メチルチオフェニル
N−メチルカーバメイト) SK−80 (3−メチル−4−クロロフェニル N−
メチルカーバメイト) b.試験方法 上記供試薬剤の原液をアセトンで希釈し、黒紙(10×
5cm)にピレスロイド系化合物(ペルメトリン、フェ
ノトリン)と、各SK共力剤の濃度が表に記載した濃度
となるように均一に滴下処理した後、室内に数分間放置
した。この黒紙を二つ折にして5×5cmの大きさにし
て折り目以外の二方をクリップで留めた。折った中に生
ダニのみを約50頭を入れ、残り一方をクリップで留め
完全に密封し、48時間後にこのクリップをはずし、実
体顕微鏡(オリンパス社製)下でダニの生死を判定し
た。なお、対照としては各薬剤単独で前記と同様にアセ
トンで処理した黒紙を用いて試験した。 c.試験結果 致死率を下式により求め、ペルメトリンとカーバメイト
の共力剤の結果を表1に、フェノトリンとカーバメイト
共力剤の結果を表2に各々2連の平均値で示した。
【0027】致死率(%)=〔(致死ダニ数)/(総ダ
ニ数)〕×100
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】試験例2 チャバネゴキブリにおいて、ピレスロイド系化合物の殺
虫活性に弱いもの(感受性)と、殺虫活性に抵抗をしめ
すもの(抵抗性)を用いて本発明の殺虫殺ダニ組成物の
効力を調べた。 a.供試薬剤 試験例1記載の化合物番号75とフェノトリンを用い
た。 b.供試薬剤の原料をアセトンで希釈し、各薬剤の濃度
が表に記載した濃度となるように溶液を調整した。一
方、エーテル麻酔した供試昆虫の雌成虫の間脚腹板に
1.0μl滴下処理した。これを蓋に空気穴を開けたア
イスクリームカップ(φ12cm)の中に入れ、26±
1℃の恒温室へ移して72時間後の致死率およびLD50
を求めた。試験は1連10頭とし2連行った。なお対照
としては無処理区、各薬剤単独で前記と同様の試験を行
った。 c.試験結果 表3において感受性チャバネゴキブリを、表4において
は抵抗性チャバネゴキブリを供試昆虫として試験した。
また致死率を下記の式により求めた。
【0031】致死率(%)=〔(致死ダニ数)/(総ダ
ニ数)〕×100
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】d.LD50の算出 表3及び表4に記載した薬剤濃度の対数と致死率をプロ
ビットに変換した数値を基にして、各薬剤のLD50(μ
g/μl)を求めた。即ち、感受性チャバネゴキブリの
フェノトリン単独では0.76、SK−75単独では
3.40そしてフェノトリンとSK−75の組成物では
0.188となった。さらに抵抗性チャバネゴキブリの
フェノトリン単独では54.8、SK−75単独では
7.20そしてフェノトリンとSK−75の組成物では
3.30となった。 製剤例 製剤例中のSK化合物は、化合物番号で示す。 実施例1 油剤 SK−75 0.02wt%とフェノトリン0.3wt
%溶剤としてイソプロピルアルコール99.68wt%
を混合して均一な油剤を調製した。 実施例2 乳剤 SK−75 2wt%とフェノトリン20wt%乳化剤
としてソルビタンモノステアレート10wt%そして溶
剤としてキシレン68wt%を混合して均一な乳剤を調
製した。 実施例3 粉剤 SK−75 0.07wt%とフェノトリン1wt%、
そして基材として無水ケイ酸1wt%及びタルク97.
93wt%を混合して、均一な粉剤を調製した。 実施例4 粉剤 SK−75 0.02wt%、ペルメトリン1wt%、
そして基材として軟質ポリ塩化ビニル粉末98.98w
t%を室温下で一昼夜攪拌し、化合物をポリ塩化ビニル
粉末に吸着させて粉剤を調製した。 実施例5 エアゾール SK−75 0.03g、フェノトリン1gおよびサリ
チル酸フェニル12gを灯油200mlに混合攪拌して
原液を調製し、エアゾール容器に充填して、バルブ部分
を取付けた後、該バルブ部分を通してジメチルエーテル
60ml及び液化炭酸ガス50mlを加圧充填してエア
ゾール剤を調製した。 実施例6 エアゾール SK−75 0.03g、およびフェノトリン1gをエ
タノール25mlに溶解した後、更に灯油220mlに
溶解して原液を調製し、エアゾール容器に充填して、バ
ルブ部分を取付けた後、該バルブ部分を通して液化石油
ガス・ジメチルエーテル(容積比=1:1)混合溶液5
0mlを加圧充填してエアゾール剤を調製した。 実施例7 加熱蒸散板 SK−75 2mgとd、d−T80−プラレトリン5
0mgを適量のアセトンに溶解し、10×15cmの濾
紙に均一に吸着させた後、アセトンを風乾し加熱蒸散板
を調製した。
【0035】
【発明の効果】本発明によると、カルバミド酸エステル
誘導体とピレスロイド系化合物とを混合することによ
り、ピレスロイド系化合物の使用量を低減してもカルバ
ミン酸エステル誘導体による相乗効果により強力な殺虫
殺ダニ効果が得られ、かつ人体に対する安全性が高く家
庭内等で手軽に使用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピレスロイド系化合物と、下記に示され
    る一般式(1)で表わされる化合物の1種以上を含有す
    ることを特徴とする殺虫殺ダニ組成物。一般式(1) 【化1】 (但し、R1とR2が水素またはメチル基、R3が置換フ
    ェニル基である。)
  2. 【請求項2】 ピレスロイド系化合物と、下記に示され
    る一般式(2)で表わされる化合物、2−ジメチルアミ
    ノ−6−メチルピリミジン−4−イル N,N−ジメチ
    ルカーバメイト、5−フェニルイソキサゾール−3−イ
    ル N,N−ジメチルカーバメイト、3−メチル−4−
    クロロフェニル N−メチルカーバメイトおよび3−メ
    チル−4−メチルチオフェニル N−メチルカーバメイ
    トからなる群より選ばれる1種以上を含有することを特
    徴とする殺虫殺ダニ組成物。一般式(2) 【化2】 (R1、R2が水素、C1〜C3の低級アルキル基、ニトロ
    基、チオメチル基である。但し、R1とR2は同一ではな
    い。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011078375A1 (en) * 2009-12-25 2011-06-30 Sumitomo Chemical Company, Limited Insect pest controlling resin composition

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