JPH05139907A - ダニ類の防除方法及び防ダニ材 - Google Patents

ダニ類の防除方法及び防ダニ材

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JPH05139907A
JPH05139907A JP35254291A JP35254291A JPH05139907A JP H05139907 A JPH05139907 A JP H05139907A JP 35254291 A JP35254291 A JP 35254291A JP 35254291 A JP35254291 A JP 35254291A JP H05139907 A JPH05139907 A JP H05139907A
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mites
oil
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Miharu Nomura
美治 野村
Michiyo Shinohara
美千代 篠原
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Earth Corp
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Earth Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 屋内に生息するダニ類に対して優れた駆除
効果を示し、人体に対する安全性が高く、残留性がほと
んどなく、更に充分な体積を持つ物の中にいるダニ類ま
で駆除するダニ類の駆除方法及びこれに防ダニ材を提供
すること。 【構 成】 ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネ
ート、ベンジルブチレート、フェニルプロピオネート、
フェニルメチルプロピオネート、イソオイゲノール及び
/又はこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種又は
2種以上の有効成分を担体で保持した防ダニ材及び、該
防ダニ材から揮散した有効成分によりダニ類を防除する
ダニ類の防除方法及び該方法を用いる防ダニ材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるダニ防除方
法、更に詳しくは屋内に生息しているダニ類の防除方法
及び該方法に用いる防ダニ材に関する。
【0002】
【従来技術】屋内に生息するダニ類(以下「ダニ類」と
いう)は主に床面、畳、カーペット等の敷物、布団、ソ
ファー等の内部の湿度の高いところに生息している。
【0003】このダニ類、特に屋内塵性ダニ類は、気管
支喘息、アレルギー性鼻炎及びアトピー性皮膚炎等の重
要な原因と見られており近年問題とされている。そし
て、ダニ類の駆除には乾燥させることが最も有効である
が、最近の住宅構造は気密性が高く、更に空気調整が行
なわれており、ダニ類の繁殖に適した状態になってい
る。それに伴ってダニ類による被害は増大する傾向にあ
り、これに対し多くの対処方法が開示されている。例え
ばIBTA、O−フェニルフェノール及びその塩、デヒ
ドロ酢酸及びその塩を有効成分とする薬剤を畳、カーペ
ット等に散布又は含有させるダニ類の忌避法(特開昭6
0−4101号)、PCMX又はP−オキシ安息香酸エ
ステル類を有効成分とする薬剤を畳、カーペット等に散
布又は含有させるダニ類の忌避法(特開昭60−820
2号)、噴射剤にてエアゾール缶側面の誘導部へ殺虫・
殺、ダニ剤を含浸誘導し、カーペット等を処理する害虫
駆除方法(特開昭60−172901号)、炭酸ガス濃
度20w/v以上の雰囲気中にダニ類をいれる殺ダニ方
法(特開平1−254602号)、ポリナクチン複合
体、ロテインを有効成分として用いる屋内塵性ダニ類防
除方法(特開平2−152910号)等が挙げられる
が、揮散性の薬剤を用いたのはドライアイス(炭酸ガ
ス)だけで、実使用で薬剤を用いる方法は何ら開示され
ていない。しかし、本発明者らは特願平2−13755
6号に示すように、寝具類にあるダニ類を防除するにあ
たり、寝具類が収納できる収納具内において、寝具類に
あるダニ類に対し揮散性の有効成分を1種又は2種以上
用い揮散した有効成分によりダニ類を防除する防除方法
を出願しているが、被防ダニ処理物は寝具類に限定され
ている。
【0004】一方防ダニ駆除体、駆除剤として揮散体の
薬剤を用いる物についても、多くの防ダニ材が開示され
ている。例えばl−メントンを有効成分とする屋内塵性
ダニ駆除剤(特開平1−149703号)、ヒノキ油、
シーダー油、レットシーダー油等の各種の精油あるい
は、α,β−テレピンオール、シドレンシドロール等の
テルペンアルコール類、テルペンエーテル類、テルペン
アルデヒド類、テルペンクロライド類及びオイゲノー
ル、アネトール、サフロール、ヒノキチオール、スギオ
ール、ヒノキフラボン等の芳香族化合物等を有効成分と
する駆除剤(特開昭63−104905号)、ベンズア
ルデヒド、ペリラアルデヒド、l−カルボン、d−カル
ボン、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、安息香酸
メチル、安息香酸エチル等を有効成分とした殺ダニ剤、
殺虫剤又は忌避剤(特開昭64−19004号)及びモ
ノテルペン系ケトン類、モノテルペン系アルデヒド類、
モノテルペン系エポキサイド類及びa−ターピネオー
ル、1,8−p−メンタジェン−4−オール、トランス
−2−p−メンラン−1−オール、ピノカルベオール、
ジヒドロカルベオール、ジヒドロミルセノール、8−ヒ
ドロキシ−4−p−メンラン−3−オン、(+)−トラ
ンス、シス−2,8−p−メンタジェン−1−オール、
テルピネン−4−オールからなる群から選んだ有効成分
を用いる屋内塵性ダニ駆除剤等が開示されているが、本
発明の化合物については何ら示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、本発明者ら
の先の発明は防除できるものが寝具類について記載があ
る。これは先の発明が一定空間内に有効成分雰囲気を作
り、該雰囲気中に被ダニ類防除物を設置する事でダニ類
の防除を行なう方法である為で、これにより何らかの収
納具内に設置できる物に被ダニ類防除物の大きさが限定
されていた。そこでより多くの物をダニ類の防除処理で
きるように更に検討した。つまり被ダニ類防除物を収納
用具内に設置することなく揮散性の有効成分を効果的に
作用させうることを目的として鋭意研究した結果、特定
の有効成分を担体で保持し、ダニ類の防除処理に用いる
事でこれが可能である事を発見した。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明はベンジルアセ
テート、ベンジルプロピオネート、ベンジルブチレー
ト、フェノキシルプロピオネート、フェノキシルメチル
プロピオネート、イソオイゲノール及び/又はこれらの
誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上の有効
成分を担体で保持し、該担体から揮散しうる有効成分に
よりダニ類を防除することを特徴とするダニ類の防除方
法、及びベンジルアセテート、ベンジルプロピオネー
ト、ベンジルブチレート、フェノキシルプロピオネー
ト、フェノキシルメチルプロピオネート、イソオイゲノ
ール及び/又はこれらの誘導体からなる群より選ばれる
1種又は2種以上を担体で保持することを特徴とする防
ダニ材に係る。
【0007】本発明の有効成分はフェノール、クレゾー
ル及びジメチルフェノールとプロピオニルクロライドの
エステル化合物、ベンジルアルコール又はその塩とアル
キルカルボン酸(但しアルキルの炭素数は1から3)の
エステル化合物で、前者の反応の化合物としてはフェノ
キシルプロピオネート、o−メチルフェノキシルプロピ
オネート、m−メチルフェノキシルプロピオネート、p
−メチルフェノキシルプロピオネート、ジメチルフェノ
キシルプロピオネートがあり後者の反応の化合物として
はベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、n−
ベンジルブチレート、iso−ベンジルブチレートが例
示でき、特にベンジルプロピオネートが好ましい。更に
本発明の有効成分としてイソオイゲノールが例示され、
これは幾何異性体をも包含する。
【0008】本発明の担体としては、液体、固体等の状
態があり、液体としては、例えば水、エチルアルコール
等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類、ジクロ
ロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、へキサン、ケロシン、パラフィ
ン、石油ベンジン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素類等を例示でき、特にエタノ
ール等のアルコール類は処理後、残留しにくいので好ま
しい。そして該担体に保持するための助剤として通常の
乳化剤乃至分散剤、展着剤、湿潤剤、安定剤等を添加配
合することができ、更に通常の塗膜形成剤を担体として
用いて塗料や接着剤等の形態とすることもできる。用い
られる各添加剤としては、例えばニトロセルロース、ア
セチルセルロース、メチルセルロース、アセチルブチル
セルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル樹脂、塩
化ビニル樹脂等のビニル系樹脂、アルキッド系樹脂、ユ
リア系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化
ゴム等のゴム、ポリビニルアルコール、エチレン−メチ
ルメタクリレート共重合体樹脂等の各種の塗膜形成剤;
石けん類、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポ
リオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレ
ンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸
エステル、脂肪酸グリセリド、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、高級アルコール硫酸エステル、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ソーダ等のアルキルアリルスルホン酸塩等の界
面活性剤;カゼイン、ゼラチン、アルギン酸、カルボキ
シメチルセルロース等が例示できる。
【0009】又、固体の担体としては、代表的には例え
ばケイ酸、カオリン、活性炭、タルク、炭酸カルシウ
ム、磁器粉、フローライト等の各種鉱物質粉末や木粉、
豆粉、小麦粉、でんぷん等の各種植物質粉末やシクロデ
キストリン等の包接化合物等が例示できる。更に固材の
形態に調製するに当っては、例えばトリシクロデカン、
シクロドデカン、2,4,6−トリイソプロピル−1,
3,5−トリオキサン、トリメチレンノルボルネン、パ
ラジクロルベンゼン、ナフタリン、l−メントール、樟
脳等の昇華性担体を用いて、これら担体と有効成分を溶
融混合又は撹潰混合後成型して昇華性固材とすることも
できる。また上記固剤には、有効成分化合物をプラスチ
ックスに練り込んだ樹脂成型材の形態も包含される。
【0010】更に、例えばポリビニルアルコールやカル
ボキシメチルセルロース等を用いたスプレードライ法、
ゼラチン、ポリビニルアルコール、アルギン酸を用いた
液中硬化法、コアセルベーション法等に従いマイクロカ
プセル化した形態に調製したり、ベンジリデン−D−ソ
ルビトール、カラギーナン等のゲル化剤を用いてゲルの
形態に保持することもできる。
【0011】かくして調製される有効成分を保持した各
種担体中の有効成分量は各担体により適宜決定できる
が、通常有効成分を約80%(重量、以下同じ)までの
範囲、より好ましくは0.1〜65%の範囲で含有して
いるのが好ましい。更に前記担体には有効成分以外の成
分を加えずに単独の形で用いることもできるが、使い易
くするために各種の薬剤、例えば酸化防止剤(例えば
2.5−ブチルヒドロキシアニソール、2.5−ジブチ
ルヒドロキシトルエン、トコフェロール、γ−オリザノ
ール等)、殺虫剤(例えばエムペントリン、DDVP
等)、殺菌剤又は防黴剤(例えばオルソフェニルフェノ
ール、トリブルモフェノール、PCMX、d−BCA、
サリチル酸、安息香酸、ソルビン酸、1−オキシ−3−
メチル−4−イソプロピルベンゼン、O.P.P、ヒノ
キチオール等)、共力剤(例えばイソボルニルチオシア
ノアセテート、オクタクロロジプロピルエーテル等)、
忌避剤(例えばジエチルトルアミド、ジエチルフタレー
ト、ジブチルフタレート等)、着色・着香料を担体中に
加えることもできる。特に殺虫剤はダニ類と同様の環境
を好むチャタテムシ類あるいはアリガタバチ類も同時に
防除できることから有用であり、殺菌剤又は防黴剤につ
いても同様で各種のカビ、細菌、放線菌等の繁殖を抑え
ることで衛生かつ悪臭の発生を抑える点で有利である。
この場合有効成分以外の各種薬剤についても揮散性を有
する方が好ましい。
【0012】そして、その他のダニ防除剤も併用でき
る。例えばアーモンドピッター油、ペリラ油、スペアミ
ント油、ジル油、キャラウェイ油、ベイシル油、冬緑
油、ヒノキ油、シーダー油、レットシーダー油、ビャク
シン油、アスナロ油、イトスギ油、クロベ油、ヒバ油、
アビエス油、テレピン油、米桧油、松根油、スギ油、樟
脳油、芳樟油、サッサフラス油、レモン油、ユーカリ
油、ハッカ油、ベルモット油、バラ油、カジプト油、カ
ルダモン油、キャッシー油、セドラリーフ油、セラリー
油、カモミル油、シナモンバック油、シトロネラ油、コ
レアンダー油、クミン油、エレミン油、エストラゴン
油、フェニル油、ペフルーツ油、ホー油、ホーリーフ
油、ジャスミン油、ローレルリーフ油、ラベンダー油、
ミルトル油、ネロル油、ライム油、オリバルム油、ピテ
グラン油、ピネン油、ニネンニードル油、スイートオレ
ンジ油、サーミー油、チュールペン油、ワームウッド
油、ヤラング油、あるいはシソ科、クスノキ科、スギ
科、ヒノキ科、マツ科植物の精油、また単一の化学物質
ではo−アニソールアルデヒド、ベンズアルデヒド、シ
トロネラール、クミンアルデヒド、ペリルアルデヒド、
サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸プロ
ピル、メチルベンゾエイト、エチルベンゾエイト、シネ
オール、d−カルボン、1−カルボン、メントン、酢酸
メンチル、エムペントリン、パラジクルロロベンゼン、
α−ターピネオール、メンタジエン、メンテン、ピノカ
ルベオール、ピノカルボン、ピペリトン、ミルテナー
ル、プレゴン、ベルベノン、ジヒドロカルボン、α−ピ
ネンオキサイド、リナロールオキサイド、パラクロロメ
タキシレノール、α−ブロモシンナムアルデヒド、カン
ファー、ナフタリン、α−ピネン、サリチル酸フェニ
ル、フタル酸ジエチル、サリチル酸ブチル等が例示でき
る。
【0013】本発明における前記有効成分を液体担体に
有効成分を保持させた場合、スプレー材、乳材、油材、
水和材等に、噴射剤を添加同封する事でエアゾール材
に、そしてシート状基材に塗布、含浸、噴霧及び滴下さ
せる事でシート材に製材化できる。固体の担体に有効成
分を保持させた場合、粉体、樹脂等に保持してシート
状、プレート状及びブロック状に成型する事で揮散性製
材等に、デンプン等のバインダーを用いて混練成型する
事で粒剤に、更にバインダー、有機発泡剤等と混練して
成型することでペレット状の加熱蒸散材あるいは、燻煙
材等に製材化できる。そしてゲル状担体、包接化担体等
においても適宜製材化できる。又、固体あるいは液体の
担体を製材化した後、固体の形状を示す物の一部は適切
な包装材、例えば公知の各種の起毛状、クレープ状、網
状、不織布、布等で包装する事で、直接被防ダニ処理物
と接触する事が防止できる。
【0014】そして、各種製材化された担体は、従来か
ら用いられるその製材の使用方法にて被防ダニ処理物に
処理した後、常温あるいはそれ以上の温度雰囲気化に置
く事で、ダニ類の防除処理ができる。
【0015】本発明におけるダニ類は被ダニ類防除物に
付着しているダニ類であれば限定されない。住宅内に発
生するダニ類が全て対象となり、前気門亜目、中気門亜
目、無気門亜目のダニ類があり、前気門亜目としてはツ
メダニ類、ホコリダニ類、中気門亜目としてはヤドリダ
ニ類、トリサシダニ類、無気門亜目としてはヒョウヒダ
ニ類、コナダニ類が例示できる。特に無気門亜目は寝具
類にあるダニ類の大多数を占めており、これにはヒョウ
ヒダニ類にあたるヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ
が例示できる。更にコナダニ類にあたるケナガコナダ
ニ、ニクダニなども例示できる。また近年普及してきた
羽毛布団等に付着が見られるウモウダニも重要な対象ダ
ニ類である。そして住居内で発生しないダニ類でも迷入
してきたダニ類に対しても本発明は有効である。
【0016】
【作用】本発明は揮散性の防ダニ作用も有する有効成分
を担体に保持する事で、被防ダニ処理物の状態に合った
形で防ダニ処理でき、揮散した有効成分が有効に被防ダ
ニ処理物に作用できる。又、被防ダニ処理物が充分な体
積を有するものであっても、揮散性の有効成分が内部の
ダニ類を防除できる。
【0017】
【実施例】下記の実施例により本発明を更に詳細に説明
する。しかし下記の実施例は本発明の範囲を制限するも
のではない。そして各種の効力試験に用いたダニ類はコ
ナヒョウヒダニ(以下ヒョウヒダニという)又はケナガ
コナダニ(以下コナダニという)である。
【0018】実施例1 本発明の有効成分を担体に保持させた後、各種ダニに対
する殺ダニ効果をガス化法により調べた。又、従来用い
られている殺ダニ剤も同様な方法で比較した。本発明の
有効成分としては、ベンジルプロピオネート、イソオイ
ゲノール、又、比較薬剤としてはd−T80ーレスメト
リン、ペルメトリンを用い、担体としてはアセトンを用
いた。ガス化法は、腰高シャーレ(φ9cm×6cm)
の蓋にろ紙(2cm×2cm)を貼り付け、これに前記
有効成分をアセトン担体に保持(保持量10g/l)さ
せた物を1ccだけ前記ろ紙に支持させる。そして腰高
シャーレ中に各種のダニを100から200頭をいれ、
先の処理紙を貼付した蓋をもちいて密封する。24時間
経過の時点で曝露を中止し、曝露中止後24時間経過後
に実体顕微鏡下(オリンパス社製)で各種ダニ類の生死
を判定し、致死率は下記の式により求め、結果を表1に
2連の平均値で示した。 致死率(%)=〔(致死ダニ数)/(総ダニ数)〕×100
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 本発明の有効成分を担体に保持させた後、ヒョウヒダニ
に対する殺ダニ効果を残渣接触法により調べた。また従
来用いられている殺ダニ剤も同様の方法で比較した。本
発明の有効成分としてはベンジルプロピオネート、イソ
オイゲノール、また比較薬剤としてはベンジルアルコー
ル、酢酸メンチル、l−メントールを用い、担体として
はアセトンを用いた。残渣接触法は前記各種有効成分を
表2、表3に記載の保持量となるように担体に保持さ
せ、黒紙(10×5cm)に各々0.5cc滴下支持処
理した後、室内に数分間放置した。この黒紙を二つ折り
にして5×5cmの大きさにして折り目以外の二方をク
リップで留めた。折った中に生ダニのみを約50頭程入
れ、残り一方をクリップで留め完全に密封し、24時間
後にこのクリップをはずし、実体顕微鏡下でダニの生死
を判定した。そして致死率を試験例1の式により求め、
結果を表2及び3に2連の平均値で示した。 致死率(%)=〔(致死ダニ数)/(総ダニ数)〕×100
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】実施例3 本発明の有効成分を担体に保持させた後、ヒョウヒダニ
に対する殺ダニ効果をミニ布団法により調ベた。またそ
の他の殺ダニ剤も同様の方法で比較した。本発明の防ダ
ニ材としてはベンジルプロピオネートをエタノール担体
に保持量40g/l(本発明A)保持した物を、又比較
薬剤はdl−メントールと酢酸メンチルをアセトン担体
に各々保持量40g/l、80g/lと(比較A,B)
を用いた。
【0024】ミニ布団法は図1に示すようにミニ布団
(10),(11)(30×30cm)の(1)〜
(5)の位置に250メッシュのナイロン製のゴース袋
(2×3cm)に混紡綿2.5gをダニ培地0.2gと
ともにいれた後、口を閉じてダニの逃亡を防止した状態
の試料を設置した。綿布(13)(30×65cm)に
表4に記載された有効成分濃度となるように本発明A及
び比較Aを滴下処理した後、先のミニ布団を覆い、これ
を更にミニ毛布(12)で包みこんだ。この状態で本発
明は1時間、比較Aは2時間曝露し、その後該ミニ布団
を陰干しし、24時間後のダニの生死を判定した。致死
率は試験例1の式にて求め、その結果を表4に示した。
【0025】
【表4】
【0026】実施例4 本発明の各有効成分をアセトン担体1lに対し、表5記
載の保持量を保持させものをろ紙 (東洋ろ紙社製N
o.2,10×10cm)に各々5cc滴下含浸した
後、室内に2分間放置した。その後該ろ紙を円筒シリン
ダー(高さ40cm、容量12.5l)内に設定し、密
封した。そして10分後、18人による5段階評価(5
が弱い)により、その刺激を調べた。更に同様の方法に
て比較もその刺激を調べた
【0027】
【表5】
【0028】実施例5 ベンジルプロピオネート12gをエタノール210ml
に溶解担持し、噴射剤としてのLPG、DMEと共にエ
アゾール容器に同封し、エアゾール材を調製した。
【0029】実施例6 フローライト1重量部に水6重量部を加えよく混練し、
造粒乾燥後等重量部のイソオイゲノールを加え、粒材を
調製した。
【0030】実施例7 ベンジルプロピオネート0.5gをエタノールに溶解担
持して、クラフト紙1mに塗布した。更にポリエチレ
ンフィルム(20μm)で被覆して、又シート材を調製
した。
【0031】実施例8 l−メントール98重量部にベンジルアセテート2重量
部を加え担持させた上、打錠して昇華性錠材を調製し
た。
【0032】実施例9 フェノキシルプロピオネート4.0gをエタノール25
0mlに溶解担持しさせ、液材を調製した。
【0033】
【発明の効果】本発明は適切な担体に保持された揮散性
の有効成分を、担体より常温及び常温以上の温度下にお
いて揮散させ、被防ダニ処理物表面及び内部のダニ類を
すみやかに防除できると共に該有効成分は被防ダニ処理
物に残存しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3のヒョウヒダニに対する殺ダニ効果を
調べるミニ布団法において用いた装置の縦断面図
【符号の説明】
1,2,3,4,5,ヒョウヒダニをいれたナイロン製
のゴース袋の設置位置 10,11,ミニ布団 12,ミニ毛布 13,綿布

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネ
    ート、ベンジルブチレート、フェノキシルプロピオネー
    ト、フェノキシルメチルプロピオネート、イソオイゲノ
    ール及び/又はこれらの誘導体からなる群より選ばれる
    1種又は2種以上の有効成分を担体で保持し、該担体か
    ら揮散しうる有効成分によりダニ類を防除することを特
    徴とするダニ類の防除方法。
  2. 【請求項2】ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネ
    ート、ベンジルブチレート、フェノキシルプロピオネー
    ト、フェノキシルメチルプロピオネート、イソオイゲノ
    ール及び/又はこれらの誘導体からなる群より選ばれる
    1種又は2種以上を担体で保持することを特徴とする防
    ダニ材。
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