JP2001247410A - ダニ誘引剤およびダニ駆除方法 - Google Patents

ダニ誘引剤およびダニ駆除方法

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JP2001247410A JP2000059151A JP2000059151A JP2001247410A JP 2001247410 A JP2001247410 A JP 2001247410A JP 2000059151 A JP2000059151 A JP 2000059151A JP 2000059151 A JP2000059151 A JP 2000059151A JP 2001247410 A JP2001247410 A JP 2001247410A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 畳、絨毯、布団などの深層部に潜むダニ類に
対しても顕著なダニ誘引性を示す誘引剤及びこれを用い
た効率的なダニ駆除方法を提供する。 【解決手段】 常温で液体であるダニ類の誘引物質を、
容積が5×10-4mm3〜350mm3 である固形担体
に保持させてなるダニ誘引剤、及びこれを用いた駆除方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダニ類に対して高い
誘引効果を有するダニ誘引剤およびダニ駆除方法に関す
るものである。
【従来の技術】近年、冷暖房の普及のため一年中快適な
温度空間が実現し、また住居の居住性の向上と共に密閉
性が高まり湿度の上昇を招いている。これらのため、ア
レルギー疾患の原因となる住居内性ダニ類、ことに室内
塵中に多いチリダニの、一般家庭内での繁殖が顕著とな
ってきておりその駆除が求められている。また、湿度の
上昇に伴い室内にカビが発生し易い条件となっており、
このカビを餌にコナダニの発生が促される。コナダニは
上記チリダニと同様アレルゲンとなる他、ツメダニなど
の捕食性ダニの餌となり、一般家庭における刺咬被害を
引き起こす。従来、これらのダニを駆除する方法として
は、殺ダニスプレー剤を散布する、殺ダニ燻煙剤の燻煙
などの化学的方法あるいは、加熱する、掃除機で吸引捕
獲するなどの物理的方法が採られている。
【0002】しかしながら、殺ダニスプレー剤や殺ダニ
燻煙剤を使用した場合では、畳、絨毯、布団などの内部
にまでは薬物が浸透しにくいため、殺ダニ効果が充分で
なく、また、仮に、ダニを殺すことが出来たとしても、
その内部にダニの死骸が残り、徐々に生活空間に排出さ
れ、アレルギー疾患の原因となる。また、加熱駆除は、
畳、絨毯、布団などを加熱器に入れるため、大がかりな
加熱器が必要であり、一般家庭で使用するのは困難であ
る。掃除機で吸引捕獲する方法は、簡便な方法ではある
が、この方法では表層部のごく一部のダニは捕獲できる
ものの、深層部にいるものや、繊維にしがみついている
ものについては効果的に捕獲することが出来ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、特開昭64
−23840号公報には、エビオスなど粒状の好餌性有
機物をダニ誘引物質として用い、誘引されてきたダニを
駆除する方法が記載されている。しかしながら、常温で
固体状の誘引物質では、揮散性に乏しく、畳、絨毯、布
団などに散布した場合、その内部にまで誘引物質が浸透
しにくいため、誘引効果がほとんど認められないという
問題点がある。
【0004】このため本発明は、上記従来のダニ誘引剤
の問題点に鑑み、畳、絨毯、布団などの深層部に潜むダ
ニ類に対しても顕著なダニ誘引性を示す誘引剤及びこれ
を用いた効率的な駆除方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明では、常温で液体であるダニ
類の誘引物質を、容積が5×10-4mm3 〜350mm
3 である固形担体に保持させてなることを特徴とするダ
ニ誘引剤を提供する。また、請求項2記載の本発明で
は、上記常温で液体であるダニ類の誘引物質が、テトラ
ヒドロゲラニオール、ゲラニオール、ネロール、リナロ
ール、シトロネロールの群から選ばれる1種と、酢酸、
プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸の群から選ばれる1種と
のエステル類、プロピオン酸ベンジル、ネロリドール、
テルピネオール、n−ノニルアルコール、ファルネソー
ル、シトラールジエチルアセタール、ゲラニルアセト
ン、テトラヒドロゲラニオール、ゲラニオール、ネロー
ル、リナロール、シトロネロールからなる群より選ばれ
る1種以上の化合物であることを特徴とする請求項1記
載のダニ誘引剤を提供する。また、請求項3記載の本発
明では、請求項1又は2記載のダニ誘引剤を、畳、絨
毯、布団などに散布することによりダニ類を誘引し、後
にこの誘引剤と誘引されたダニとを吸引機にて吸引駆除
することを特徴とするダニ類駆除方法を提供する。
【0006】本発明におけるダニ誘引物質としては、常
温で液体であり、ダニ類誘引作用を示すものであれば、
特に限定されず、例えばテトラヒドロゲラニオール、ゲ
ラニオール、ネロール、リナロール、シトロネロールの
群から選ばれる1種と、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イ
ソ酪酸の群から選ばれる1種とのエステル類、プロピオ
ン酸ベンジル、ネロリドール、テルピネオール、n−ノ
ニルアルコール、ファルネソール、シトラールジエチル
アセタール、ゲラニルアセトン、テトラヒドロゲラニオ
ール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、シトロネ
ロールからなる群より選ばれる1種以上の化合物、チョ
コレートフレーバー、アーモンドフレーバー、チーズフ
レーバーなどの食品フレーバー類、アニソール、オイゲ
ノールなどのメトキシベンゼン誘導体、ミリスチン酸エ
ステル、パルミチン酸エステル、リノール酸エステルな
どの脂肪族エステル類、ステアリン酸、オレイン酸、バ
クセン酸などの直鎖脂肪酸類、β- アカリジアールなど
の性フェロモンなどが挙げられる。その中で特に好まし
くは、テトラヒドロゲラニオール、ゲラニオール、ネロ
ール、リナロール、シトロネロールの群から選ばれる1
種と、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸の群から選
ばれる1種とのエステル類、プロピオン酸ベンジル、ネ
ロリドール、テルピネオール、n−ノニルアルコール、
ファルネソール、シトラールジエチルアセタール、ゲラ
ニルアセトンである。これらは単独で用いても2種以上
を併用してもよい。
【0007】また、本発明における常温とは15〜25
℃をいう。
【0008】上記誘引物質の使用量としては、畳、絨
毯、布団などの被ダニ駆除物1m2 あたり5mg〜10
gで揮散できるように、固形担体に保持する量を設定す
るのが好ましい。揮散量が1m2 あたり5mg未満であ
った場合、充分な誘引効果が得られず、また、1m2
たり10gを越える場合には、匂いが強く不快であった
り、被ダニ駆除物に誘引物質を染み付き変質させる原因
となるなどの不具合が起こる。
【0009】上記誘引物質を下記する固形担体へ保持さ
せる方法は、特に限定されず、例えば、常温で液体であ
る上記誘引物質に固形担体を一定時間浸せきする方法、
誘引物質を固形担体にスプレーする方法などが挙げられ
る。
【0010】上記誘引物質の揮散性を調整するために
は、固形担体の誘引物質保持量を調整する以外にも、エ
タノールなどの揮散性向上剤、グリコールなどの揮散性
抑制剤を誘引物質と共に担体に保持させることも有効で
ある。
【0011】本発明における固形担体は、その容積が5
×10-4mm3 〜350mm3 であることが好ましく、
さらに好ましくは、4×10- 3 mm3 〜125mm3
である。容積が、5×10-4mm3 未満であると、ダニ
を吸引機にて吸引駆除する場合に、畳、絨毯、布団など
の隙間などに入り込み、吸引除去することが困難にな
る。また、350mm3 を越えると、大きな径の吸引機
が必要となり、やはり、吸引除去が簡便でなくなってし
まう。
【0012】上記固形担体の形状は、特に限定されず、
例えば球形、扁平、針状などいかなる形をしていてもよ
い。
【0013】本発明における固形担体の材質としては、
上記誘引物質を保持できるものであれば特に限定され
ず、例えば、シリカゲル、活性炭、ヒドロキシアパタイ
ト、アルミナ、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム、重曹、珪藻土、粘土鉱物、ゲル剤、パルプ成
型品、紙、不織布、繊維、樹脂およびこれらを混合した
ものなどが挙げられる。
【0014】上記固形担体の使用量としては、畳、絨
毯、布団などの被ダニ駆除物1m2 あたり0. 5〜10
0gであることが好ましい。0. 5g未満では、均一に
散布することが難しく効果的にダニを誘引することが出
来ず、100gを越えて使用した場合には、畳、絨毯、
布団などに散布する手間が多くなり、使用上問題があ
る。
【0015】本発明のダニ類誘引剤には、必要に応じて
着色料などを添加し、着色させることができる。特に、
ダニ類誘引剤が透明な場合には、畳、絨毯、布団などに
散布した散布状況をわかりやすくするために、着色させ
ることが好ましい。上記、着色料としては、例えば赤色
2号、青色1号、赤色202号、黄色201号、緑色2
04号、紫色201号などの有機色素、アルミニウム
末、タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、チタ
ン、ぺンガラ、カラミンなどの無機色素が挙げられる。
これらの着色料は、単独で用いても、2種以上を併用し
てもよい。
【0016】また、本発明のダニ類誘引剤には、必要に
応じて、ダニ類誘引効果を損なわない程度の、従来公知
の化合物を含有してもよい。このような化合物として
は、例えば、防虫剤、共力剤、ネズミ忌避剤、酸化防止
剤、分解防止剤が挙げられ、さらに各種の殺菌剤、防カ
ビ剤、害虫忌避剤、消臭剤、防腐剤を添加してもよい。
【0017】上記殺菌剤としては、特に限定されず、例
えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩
化アルキルトリメチルアンモニウム、レゾルシン、フェ
ノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、サリチル
酸、ヘキサクロロフェン等が挙げられる。これらの殺菌
剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0018】上記防カビ剤としては、特に限定されず、
例えば、2,4,4’−トリクロロ2’−ハイドロキシ
ジフェニルエーテル等が挙げられる。これらの防カビ剤
は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0019】上記害虫忌避剤としては、特に限定され
ず、例えば、2,3,4,5−ビスブチレン−テトラヒ
ドロフラール等が挙げられる。これらの害虫忌避剤は、
単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0020】上記消臭剤としては、特に限定されず、例
えば、ラウリル酸メタクリレート、各種フラボノイド等
が挙げられる。これらの消臭剤は、単独で用いても、2
種以上を併用してもよい。
【0021】上記防腐剤としては、特に限定されず、例
えば、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸
エチル、安息香酸、安息香酸ナトリウム等が挙げられ
る。これらの防腐剤は、単独で用いても、2種以上を併
用してもよい。
【0022】本発明におけるダニ駆除方法は、本発明の
ダニ誘引剤を、畳、絨毯、布団などに散布することによ
りダニ類を誘引し、後にこの誘引剤と誘引されたダニと
を駆除する。
【0023】本発明のダニ誘引剤を散布する方法として
は、特に限定されず、手などでばらまいても、一定間隔
で均一に設置してもかまわないが、畳、絨毯、布団など
全体をダニ駆除する場合には、各ダニ誘引剤同士が1m
以内になるように散布することが好ましい。1mを越え
て散布した場合は、畳、絨毯、布団など全体からダニを
誘引することが困難になる。
【0024】ダニ誘引剤を散布した後、駆除するまでの
ダニ類を誘引する時間は、10分以上であることが好ま
しい。ダニの誘引物質が畳、絨毯、布団などに充分に浸
透し、また、誘引物質がダニ類に作用することにより、
ダニが表層に誘引されるためには10分以上必要であ
る。更に好ましくは1時間以上である。
【0025】ダニを誘引した後に、この誘引剤とダニ類
とを駆除する方法は、特に制限されず、吸引機で吸引駆
除したり、箒で掃く等の方法が用いられる。その中でも
特に吸引機にて吸引駆除する方法を用いることが好まし
い。吸引駆除に使用する機具としては、特に限定され
ず、例えば、家庭用の電気掃除機を使用するのが簡便で
あるが、真空ポンプなどを利用した吸引機を利用するこ
とも可能である。
【0026】本発明のダニ類駆除方法としては、ダニ類
誘引物質を保持させた固形担体の表面に粘着剤を塗布し
ておく、あるいは固形担体の近傍に粘着剤を塗布したシ
ート、ビーズなどを設置しておき、誘引されてきたダニ
類を粘着剤にて捕獲した後、吸引機にて、吸引除去させ
ることも可能である。上記粘着剤としては、特に限定さ
れず、例えばアクリル系、ゴム系の粘着剤および、寒
天、粘土鉱物ゲルなどの粘着性を有する物質を使用する
ことが出来る。
【0027】本発明によるダニ類誘引剤は、既存殺ダニ
成分と混合、もしくは両者を併用して使用することも可
能である。すなわち、ダニ類誘引剤でダニ類を畳、絨
毯、布団などの表層に誘引し、殺ダニ成分にて殺した
後、吸引機にて、吸引除去させることができる。上記殺
ダニ成分としては、特に限定されず、例えば、ピレスロ
イド系、有機リン系、カーバメート系、植物精油などが
挙げられる。
【0028】本発明のダニ類駆除方法は、既存のダニ検
出・検知方法、装置と組み合わせることも可能である。
これら既存のダニ検出・検知方法、装置形態は特に限定
されないが、例えば、吸引機で吸引した後のダニ類およ
びダニの尿、糞などを、ダニ類虫体や体液中の成分など
と反応して発色する試薬を用いてダニを検知する方法、
装置などが例示できる。また抗原抗体反応を利用した検
出方法、装置も使用できる。
【0029】本発明において対象となるダニ類は、節足
動物- 蛛形綱−ダニ目の生物で、主に7 つの亜目に分か
れている。アシナガダニに代表される背気門。カタダニ
に代表される四気門。ヤマトダ二、ツバメヒメダニに代
表される後気門。イエダニ、スズメサシダニに代表され
る中気門。クワガタツメダニ、ナミホコリダニに代表さ
れる前気門。ケナガコナダ二、ヤケヒョウヒダニに代表
される無気門。イエササラダ二、カザリヒワダ二に代表
される隠気門。いずれの種類でも対象となり得る。
【0030】(作用)本発明におけるダニ誘引剤は、上
述のような構成であり、ダニ誘引物質が常温で液体の化
合物を使用している。これは、ダニ類を誘引するために
は、常温で固体状の誘引物質では、揮散性に乏しく、
畳、絨毯、布団などに散布した場合、その内部にまで誘
引物質が浸透しにくいため、ダニ類に充分に作用せず、
誘引効果がほとんど認められず、一方、ダニ類の誘引剤
が、常温で気体である場合には、家庭で、畳、絨毯、布
団などに作用させることが難しいためである。また、上
記ダニ類の誘引物質を、容積が5×10-4mm3 〜35
0mm3 である固形担体に保持させてなるが、ダニ類を
誘引するためには、10分〜1時間程度必要であるた
め、上記したような固形担体に保持することで、誘引物
質の揮散量を調整でき、誘引物質をダニ類に持続的に作
用させることができるためである。本発明のダニ駆除方
法では、ダニ類誘引剤を畳、絨毯、布団などに散布し、
ダニ類を誘引し、後に誘引剤とダニとを吸引機にて吸引
駆除するが、これにより、被駆除物の、深層部にいるダ
ニ類までも吸引駆除することが可能となる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0032】(実施例1)ダニ類の誘引物質としてプロ
ピオン酸ベンジル(和光純薬社製、1級試薬)150m
gを固形担体であるミズカナイトHQ−3(水澤化学社
製、粒子径3mm、容積14mm3 )1gにスプレーに
より保持させたものをダニ類誘引剤とした。
【0033】(実施例2)ダニ類の誘引物質として酢酸
ゲラニル(和光純薬社製、1級試薬)100mgを固形
担体であるB型シリカゲル(東海化学製、粒子径4m
m、容積34mm3)400mgにスプレーにより保持
させたものをダニ類誘引剤とした。
【0034】(実施例3)ダニ類の誘引物質であるネロ
リドール(和光純薬社製1級)500mgを固形担体で
あるフローライトRM−20(トクヤマ製、粒子径2m
m、容積4mm3)2gにスプレーにより保持させたも
のをダニ類誘引剤とした。
【0035】(実施例4)ダニ類の誘引物質である酢酸
ゲラニル(和光純薬社製1級)100mgとプロピオン
酸ベンジル(和光純薬社製1級)80mgを混合したも
のを、固形担体であるミズカナイトHQ−3(水澤化学
製、粒子径3mm)1gに保持させたものをダニ類誘引剤
とした。
【0036】(比較例1)ダニ類誘引剤を使用しない
で、下記モデル絨毯試験を行った。
【0037】(比較例2)固体状のダニ類誘引物質であ
るエビオス(アサヒビール社製)を粒子径1mm(容積
0.5mm3 )に成形したもの2gをダニ類誘引剤とし
て使用した。
【0038】(比較例3)ダニ類の誘引物質であるプロ
ピオン酸ベンジル(和光純薬社製、1級試薬)1gを固
形担体である麦飯石(比果産業製、粒子径9mm、容積
381mm3 )5gにスプレーにより保持させたものを
ダニ類誘引剤とした。
【0039】(比較例4)ダニ類の誘引物質である酢酸
ゲラニル(和光純薬社製1級)100mgを固形担体で
あるケイ酸カルシウムを粉砕し、粒子径50〜80μm
にふるい分けしたもの0. 5gに保持させたものをダニ
類誘引剤とした。
【0040】<モデル絨毯試験>市販の絨毯(ポリプロ
ピレン製)を30cm×30cmに切断し、切断した絨毯断
片にヤケヒョウヒダニ500匹を設置する。1晩放置し
た後、上記実施例1〜4及び比較例2〜4のダニ類誘引
剤を均一になるように散布する。3時間放置した後、家
庭用電気掃除機(舞姫510、三洋電機株式会社製)で
約10秒間かけて絨毯断片を掃除し、以下の試験を行い
ダニ除去率を求めた。
【0041】(ダニ数計測)絨毯断片に、同じ大きさの
木綿布を被せ、表面温度55℃に調整したホットプレー
ト上に載せて、1時間加熱し、ダニを木綿布に追い出
す。次に木綿布をよく水洗し、ダニ数を顕微鏡下で計測
した。
【0042】(回収率)ヤケヒョウヒダニ500匹を設
置し、ダニ類誘引剤は散布せず、掃除機による掃除も行
わなかった絨毯断片におけるダニ数を計測し、下式によ
り回収率を算出した。試験は3回繰り返し行った結果、
回収率の平均値は81%であった。 回収率(%)=(計測されたダニ数)/(設置ダニ数)
×100
【0043】(ダニ除去率)各実施例および比較例での
設置ダニ数、計測されたダニ数および上記回収率よりダ
ニ除去率を求めた。試験は3回繰り返し行い、その平均
値を求めた。 ダニ除去率(%)=(設置ダニ数−計測されたダニ数/
回収率)/(設置ダニ数)×100
【0044】実施例1〜4及び比較例1〜4におけるモ
デル絨毯試験の結果を表1に示した。また、モデル絨毯
試験時の誘引剤の使用感を、良好な場合は○、掃除機に
よる吸引が難しく使用しづらい場合を×として表1に示
した。
【0045】
【表1】
【0046】<フィールド絨毯試験> (実施例5)一般家庭であるT家の居間の絨毯、S家の
書斎の絨毯の2カ所の各1m2 に、ダニ類誘引剤(プロ
ピオン酸ベンジル(和光純薬社製1級)150mgをミ
ズカナイトHQ−3(水澤化学製、粒子径3mm)1gに
保持させたものを均一になるように散布した。3時間放
置した後、家庭用電気掃除機(舞姫510、三洋電機株
式会社製)で20秒間かけて掃除した。
【0047】(ダニ数計測)家庭用電気掃除機の集塵袋
を取りだし、室内塵の中からダニの虫体をより分け、顕
微鏡で観察した。それぞれの計測結果を表2に示す。
【0048】(比較例5)実施例4で使用したT家の居
間の絨毯、S家の書斎の絨毯の2カ所の各1m2に隣接
する各1m2 を家庭用電気掃除機(舞姫510、三洋電
機株式会社製)で20秒間かけて掃除した。実施例4と
同様にダニ数計測を行った。それぞれの計測結果を表2
に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明のダニ誘引剤及び駆除方法は、上
述の構成よりなるので、ダニ類の誘引効果が高く、畳、
絨毯、布団などの深層部や繊維にしがみついているダニ
類をも誘引し、誘引剤周辺である表層部に集めて効果的
に駆除することができる。しかも誘引されたダニ類は、
吸引機により吸引駆除することができるため、取り扱い
が簡便で、迅速に駆除することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 31/06 A01N 31/06 35/02 35/02 37/02 37/02 49/00 49/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で液体であるダニ類の誘引物質を、
    容積が5×10-4mm3 〜350mm3 である固形担体
    に保持させてなることを特徴とするダニ誘引剤。
  2. 【請求項2】 上記常温で液体であるダニ類の誘引物質
    が、 テトラヒドロゲラニオール、ゲラニオール、ネロール、
    リナロール、シトロネロールの群から選ばれる1種と、
    酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸の群から選ばれる
    1種とのエステル類、プロピオン酸ベンジル、ネロリド
    ール、テルピネオール、n−ノニルアルコール、ファル
    ネソール、シトラールジエチルアセタール、ゲラニルア
    セトン、テトラヒドロゲラニオール、ゲラニオール、ネ
    ロール、リナロール、シトロネロールからなる群より選
    ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする請求項
    1記載のダニ誘引剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のダニ誘引剤を、
    畳、絨毯、布団などに散布することによりダニ類を誘引
    し、後にこの誘引剤と誘引されたダニとを吸引機にて吸
    引駆除することを特徴とするダニ類駆除方法。
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