JP3203420B2 - 硬質チップ付丸鋸 - Google Patents

硬質チップ付丸鋸

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JP3203420B2 JP16625098A JP16625098A JP3203420B2 JP 3203420 B2 JP3203420 B2 JP 3203420B2 JP 16625098 A JP16625098 A JP 16625098A JP 16625098 A JP16625098 A JP 16625098A JP 3203420 B2 JP3203420 B2 JP 3203420B2
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23D61/02Circular saw blades
    • B23D61/04Circular saw blades with inserted saw teeth the teeth being individually inserted
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D61/00Tools for sawing machines or sawing devices; Clamping devices for these tools
    • B23D61/02Circular saw blades
    • B23D61/021Types of set; Variable teeth, e.g. variable in height or gullet depth: Varying pitch; Details of gullet

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄系,非鉄系材料を
切断する場合に用いられる丸鋸に関するものであり、更
に詳しくは丸鋸の切刃チップへの凝着性が強い切屑を出
す例えばSUS304等の難削材を切断する場合に好適
な硬質チップ付の丸鋸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】切刃チップへの凝着性が強い切屑を出す
難削材例えばSUS304等を切断する場合に好適な丸
鋸に関する公知技術として特公平6−20663号及び
特開平9−216121号が知られている。
【0003】これら公知技術は、図6,図7に見るごと
くいずれも切刃チップ101,201は刃室102,2
02側に段部103,203を有していて、この段部1
03,203によって切屑を持ち上げて、切屑を曲率半
径の小さなカール状にさせるものである。通常、切屑は
切削時に圧縮されて被削材から分離削成されるので、棒
材切断における切屑の最大長さは棒材直径の1/2〜1
/4となり被削材として径の細い棒材を切断する場合に
は切屑長さはあまり長くならず、図8に示すように半径
2〜4mmのカール状に収まった切屑が形成される。
【0004】そして切刃チップ101,201が被削材
から離れるディスエンゲージ時に切屑ははじき出される
ように刃室102,202から飛び出すので、切屑排出
に関し全く問題はない。しかし被削材として径の太い棒
材等を切断する際には、切屑が短い間は上記と同様で、
切屑の排出性に問題はないが、切屑が長くなるに伴い切
屑の刃室102,202からの排出性が悪くなる傾向に
ある。
【0005】これは以下のようであると考えられる。一
つの切刃チップ101,201に関して、被削材の前端
部に当接して削り始めた直後において切屑がまだ短いう
ちは曲率半径の小さいカール状の切屑となるが、切刃チ
ップ101,201が被削材の中央部へ移動するにつれ
て切屑が徐々に長くなり最初の曲率半径の小さなカール
部分が被削材に当接し、図8においてこれ以上に上方へ
逃げることが出来なくなる。従って順次削られる切屑は
被削材のこれから削られる部分を転動面として転がりな
がら徐々に大きな曲率半径のカール状を形成することに
なる。そして刃室102,202の背部斜面104,2
04に接触し、この斜面104,204に誘導されて大
きくカールすることになる。このときの状態を図9に示
す。
【0006】その後更に切刃チップ101,201が移
動して被削材の後端部に近づくと切屑と刃室102,2
02の背部斜面104,204との接触力が強くなり、
切屑は背部斜面104,204から次第に刃底105,
205へと接触するようになる。そしてついには被削材
から流出される切屑が押し戻されるような力を刃底10
5,205から受けるようになり、切屑は切刃段部10
3,203に当接して切刃チップ101,201の前面
でカールの方向が逆転し、切屑はS字状のカーブを描き
ながら流れるようになる。このときの状態を図10に示
す。
【0007】このような状態で切削が進行すると切屑は
高温となり切刃チップ101,201の先端部に溶着さ
れるようになる。刃室102,202の外周円への開口
寸法が刃先端から刃底までの寸法である刃底深さに対し
て小さい場合には、切屑の排出性が悪くなることは従前
から経験的によく知られているところである。そこで前
記公知技術では切屑の排出不良を避けるために刃室の外
周面への開口寸法を刃底深さに対して大きくして切屑の
排出性をよくしていたが、開口寸法を大きくすることは
刃数を減らすことになるため限度があり、あまり充分な
方法ではなかった。
【0008】また別の公知技術とし特公平7−4916
8号が知られている。このものは切屑を段部で持ち上げ
るものではなく、図11に示すように切刃チップ301
に設けた切屑誘導面306での接触により安定して切屑
を誘導するものであって、切屑が短い間は先の公知技術
以上に曲率半径の小さいカール状に切屑を形成すること
が可能であり、切屑の流出方向が不安定となることはな
い。しかしある程度以上切屑が長くなると小さな曲率半
径内に切屑が収まらなくなり、カールの曲率半径が徐々
に大きくなって、切屑が次第に切屑誘導面306の丸鋸
中心側端部の方で接触するようになる。すなわち、この
段階では先の公知例のように段部で切屑を誘導する形と
なり以後、切屑が長いと、先の公知の例と同様な現象が
生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術で述べた切刃
チップでは切屑が刃室内いっぱいの大きさでカールする
ことになり、高温のまま刃室に拘束された状態となるた
め、ディスエンゲージ時の切屑離れが悪くなるという問
題を有していた。また、ディスエンゲージ後も切屑が刃
室に溜まることから、丸鋸が1回転したとき、切刃チッ
プが刃室内に切屑を有した状態で再度被削材に切り込む
こととなり、1回転前の切屑を噛み込み切刃が欠けた
り、溶着した切屑を切屑除去ブラシでむりやり除去する
際に切刃チップの刃先の一部が切屑と共に脱落して切刃
チップのすくい面に穴があき丸鋸の切断性能を低下させ
るという問題を有していた。
【0010】更に前記段部を有する切刃チップに関する
2つの公知技術では切屑が切刃チップの段部すなわち稜
線により持ち上げられるため切屑の流出方向が不安定と
なり、切屑側部により被削材の切断面に傷をつけ、切断
された被削材の品質を低下させるという問題をも有して
いた。
【0011】本発明は従来技術の有するこのような問題
に鑑みなされたものであり、その目的とすることろは、
鋸刃ピッチを大きくすることなく切屑が長くなっても曲
率半径の小さなカール状をなし、切屑が刃底に強く接触
することなく、小さくまとまり切屑離れの良好な状態を
維持させる切刃チップを有する丸鋸を提供しようとする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載された本発明の丸鋸は、丸鋸本体の円
板状台金外周に複数の刃体を設け、前記各刃体間の空間
を刃室となし、前記各刃体にそれぞれ硬質材からなる切
刃チップである硬質チップを固着し、該切刃チップは先
端部に負角をなす平面の第1すくい面と、該第1すくい
面に続き正角をなす平面の第2すくい面と、該第2すく
い面に微小曲面を介して続く切屑誘導面とを有してなる
丸鋸であって、前記切屑誘導面は刃室側に凸に屈曲した
複数の分割切屑誘導面又は凸の円弧面又はこれらの組み
合わせで形成されるとともに前記第1すくい面と前記第
2すくい面との交線位置にて前記第2すくい面を接面と
する半径が2〜4mmの仮想円筒を刃室側に想定したと
き前記切屑誘導面の前記第2すくい面に近い位置がこの
仮想円筒に接するようにし、前記仮想円筒面に接する位
置の前記切屑誘導面と第2すくい面から最も遠い位置の
切屑誘導面とのなす屈折角を5°〜20°として切屑が
短いうちは前記第2すくい面に近い位置の切屑誘導面に
より切屑を小さな曲率半径でカールさせ、切屑が長くな
るにつれて第2すくい面から遠い位置の切屑誘導面によ
り切屑を徐々に大きな曲率半径にてカールさせ、切屑を
刃底に強く接触させないものである。
【0013】上述の丸鋸によれば切屑誘導面が凸の屈曲
面又は凸の円弧面として存在しているため切屑の長さに
応じて切屑の当接する切屑誘導面の位置が異なり切屑を
常に最適の曲率半径にてカールさせることが出来る。従
って切屑を小さくまとめることが出来てディスエンゲー
ジ時に切屑の排出をスムースに行わせ得るものである。
【0014】そして前記第1すくい面と前記第2すくい
面との交線位置にて前記第2すくい面を接面とする半径
が2〜4mmの仮想円筒を刃室側に想定し、前記切屑誘
導面の前記第2すくい面に近い位置が前記仮想円筒に接
するように切屑誘導面を形成することにより、効果をよ
り確実に得ることが出来る。
【0015】さらに前記仮想円筒面が接する位置の前記
切屑誘導面と、第2すくい面から最も遠い位置の切屑誘
導面とがなす屈折角が5°〜20°である。上述の丸鋸
によれば複数の切屑誘導面の角度が切屑当接に最適の角
度とされているため、常に切屑を最適の曲率半径にてカ
ールさせることができる。
【0016】また請求項に記載された本発明の丸鋸
は、前記第1すくい面の長さを零mmとしたもので、言
い換えれば第1すくい面を有しないものである。上述の
丸鋸によれば切刃チップが鋭角の刃先であり、軟質の非
鉄金属の切削では切削性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】〔実施例〕 その1について切刃チップを丸鋸の刃体に取り付けた状
態を示す図1にて説明する。切刃チップとしては超硬合
金等のサーメットやセラミク、またこれらと同等以上
の硬質体及び一般に使用されるチップに耐摩耗性のある
被覆を施した硬質チップを用いる。
【0018】丸鋸の本体をなす円板状台金1には外周上
例えば等間隔に切刃チップ取付用の多数の刃体2が形成
されている。この刃体2に鋸刃となる切刃チップ3がそ
の一部を台金1に埋設し、ろう付け固着されている。そ
して切屑が切刃チップ3のすくい面から切屑誘導面に導
かれたときカールして刃底5aにはまり込まないよう、
刃底5aは浅く削設されていて、刃室5の背面5bから
次の刃体2の逃げ面4になめらかに連続して接続してい
る。
【0019】切刃チップ3は被削材と接触して切断加工
を行う切刃頂部に刃部強度を保つために、負角をなす第
1すくい角γ1で長さS1の平面の第1すくい面3aを
有している。この第1すくい面3aに続いて正角をなす
第2すくい角γ2で丸鋸中心側に長さS2の平面の第2
すくい面3bが形成されている。
【0020】そして、第2すくい面3bから切屑誘導面
が形成される。本例の該切屑誘導面は2平面である第1
切屑誘導面3fと第2切屑誘導面3iとから形成され、
この2平面は刃室5側に凸に屈曲している。第1すくい
面3aと第2すくい面3bとの交線位置Pにて第2すく
い面3bを接面とする半径Rcの仮想円筒3dを刃室側
に想定し、前記第1切屑誘導面3fを前記仮想円筒3d
に鋸中心側ですくい角基準面aに対し角度θ1で接し第
2すくい面の長さS2以上の長さS3の平面の第1切屑
誘導面3fが形成される。
【0021】前記第2すくい面3bの丸鋸中心側への延
長面と前記第1切屑誘導面3fの刃先側への延長面とは
カールした切屑が接触しない微小曲面3pで接続されて
いて、半径Rcの仮想円筒面3dと微小曲面3pとの隙
間寸法はδである。
【0022】さらに、第1切屑誘導面3fの丸鋸中心側
端部位置3gから丸鋸中心側で刃室5側に長さS4の位
置3hまで前記すくい角基準面aに対し角度θ2の第2
切屑誘導面3iが形成されている。
【0023】このとき前記交線位置Pが第2切屑誘導面
3iの刃先側への仮想延長面に対して刃室5側となるよ
うに第2切屑誘導面3iは決められている。切刃チップ
3は前記位置3hから丸鋸中心側に長さS6の端縁部3
jを有し、台金1には長さS6の下端位置3kから連な
って刃底5aが形成されている。そして前記位置3hと
前記第2切屑誘導面3iの鋸刃中心側への延長面上の刃
底5aとの交線位置5cとの間においては刃底5aは前
記第2切屑誘導面3iの仮想延長面よりも窪んだ凹部5
dとなるよう形成されている。尚、凹部5dは位置3k
から刃体2側へわずかの寸法1段下がった位置から形成
してもよい。
【0024】また刃底5aから刃室5の背部斜面5bに
続く曲面は鋸刃外接円の外側に中心を有する半径Rbの
円筒状凹面であって、背部斜面5bは前記すくい角基準
面aに対して角度θ8にて立ち上がり、次の刃体2の逃
げ面4に接続されている。
【0025】また切刃チップ3の頭部では第1すくい面
3aに対し後側に逃げ角γ3の逃げ面3qが形成されて
いる。そして逃げ面3qの刃幅両端部にはチッピングを
防止するため大きさS8の面取り3mが第1すくい面3
aから逃げ面3q全長にわたって行われている。さらに
切刃チップ3の頭部第1すくい面3aから逃げ面3qに
かけて各切刃チップについて刃幅中央から左右に交互に
偏して切屑分割溝3nが削設されている。この状態を図
2に示す。
【0026】このように切刃チップ3及び刃室5が形成
された本実施例において各部の長さ・角度は表1のよう
である。
【0027】
【表1】
【0028】〔試験結果〕 ○切断条件・丸鋸=直径280mm、 刃厚2.0mm 台金厚1.7mm、刃数80、溝付刃 回転数90rpm、送り0.08mm/刃 被削材=材質 SUS304、大きさφ65mm
【0029】従来技術において示した特公平7−491
68号の切刃チップ301を用いて切断を行った場合、
切削弧長が45mm以下のときには、切屑誘導面に沿っ
て切屑がカールし、ディスエンゲージの時の切屑離れも
良好であった。しかし切削弧長が45mmを越えるよう
になるとカールが不安定となりはじめ、切屑が第1すく
い面に強く凝着し、ディスエンゲージ時に切屑が刃室か
ら排出されず、丸鋸1回転後の次の切断作用時に切屑が
噛み込む状態となりチッピングが発生した。
【0030】そこで除去ブラシにより切屑を無理矢理除
去しようとすると、第1すくい面の切刃母材が剥離し、
切刃チップが穴明き状態となった。そしてこの操作をく
り返し行っているうちに大きなチッピングを引き起こす
ことになった。これに対し本発明の切刃チップ3を用い
た場合には切削弧長が45mmを越えても切屑が小さく
カールされディスエンゲージ時に良好に切屑離れが生じ
容易に排出が行われた。
【0031】〔作用〕被削材は各切刃チップ3によって
切削され切屑分割溝3nによって細断され、第1すくい
面3aで削り出される。切屑は第2すくい面3bの表面
を滑って第1切屑誘導面3fに沿って流出し、第2すく
い面3bと第1切屑誘導面3fとに内接する仮想円筒3
dの曲率半径に近似した曲率半径でカールする。このと
きの状態を図3に示す。実験によると仮想円筒3dの半
径が2〜4mmにおいて良好な結果を得た。
【0032】切屑が短い間はこのカールが続行するが、
切屑が長くなるにつれてカールの曲率半径が大きくな
る。カールが大きくなるにともない切屑との接触が第1
切屑誘導面3fから第2切屑誘導面3iにスムースに移
行して、第2切屑誘導面3iの平面に沿って安定した状
態で流出しカールされる。そしてこの流出が続行し切屑
は刃底5aに強く接触することなく刃室5内に小さくま
とまった状態にカールされるものである。このときの状
態を図4に示す。尚切屑は第2すくい面から第1切屑誘
導面に流れる第2すくい面と第1切屑誘導面との間に切
屑流出の障害にならなければ他の面が介在してもかまわ
ない。
【0033】〔実施例〕その2は実施例その1の図1に
おいて、第2切屑誘導面3iを複数に分割し、分割され
た各々は刃室5側に凸の屈曲部にて接続されている。こ
の状態を図5(a)に示す。
【0034】図5(a)において各誘導面のなす屈曲部
の屈折角θ3,θ4,θ5,θ6及び第1切屑誘導面と
最終分割誘導面とのなす屈折角θ7は実験によると5°
以上の場合好結果を得た。このとき切屑は長くなるにつ
れて第1切屑誘導面から順次丸鋸中心側の分割切屑誘導
面に移行し、徐々に大きな曲率半径でカールされるよう
になる。しかし、20°を越えた部分の分割切屑誘導面
には切屑が殆ど接触せず誘導されることは殆どなく、誘
導されても切屑は小さくカールすることはなかった。
尚、本実施例において、切屑誘導面を屈折した面で構成
する代わりに円弧面で構成してもよい。〔図5
(b)〕。この場合、仮想円筒3dの接する位置の接面
と切屑誘導面の終端部位置の接面との成す角が前記屈折
角θ7に該当し、やはり5°以上の場合に好結果を得た
が、20°を越えた部分の切屑誘導面には切屑が殆ど接
触せず誘導されることは殆どなかった。
【0035】〔実施例〕その3は実施例その1の図1に
おいて、第1すくい面3aの長さS1を零mmとしたも
のである。すなわち、第1すくい面3aと第2すくい面
3bとの交線Pの位置から直ちに逃げ面3qを形成させ
たもので、このことによって切刃チップが鋭角の刃先と
なり、被削材が非鉄系の軟質金属の場合には切削性が向
上する。
【0036】
【発明の効果】本発明の硬質チップ付丸鋸は上述のとお
り構成されているので次に記載する効果を奏する。
【0037】請求項1の丸鋸においては、切屑が長くな
った場合でも切屑を比較的小さくカールさせ切屑が刃底
に接触することがない。従って切刃チップの刃先に切屑
が強く押しつけられることもないので、無理なく切屑が
流れることから切屑形成時の発熱が少なく、且つ切屑に
熱がこもることもない。結果として、切刃チップに溶着
することがなくなり、切刃チップの被削材からのディス
エンゲージ時に切屑離れが容易で、被削材の大きさにか
かわらず同一形状のチップ刃形で切断を行うことができ
る。
【0038】また切屑が切屑誘導面上を安定して流れる
ため、切屑側面にて被削材切断面を擦ることがなく、被
削材の断面部分の品質が向上した。更に径の大きな被削
材を切断した場合であっても切屑が小さくカールされる
ため、刃室を小さく設計することが可能となり、その結
果刃体のピッチを細くすることが出来て、切刃チップの
刃数を多くすることが出来るようになった。そのため一
つの切刃チップにて削り取る切屑の量を同一とすれば、
丸鋸の送り速度を速くすることが出来た。その上切屑誘
導面を全体的に長くすることになるため切刃チップが丸
鋸半径方向に長くなり、結果的にろう付け固着の強度が
増大した。
【0039】そして、切屑が被削材から削り出されて効
果的に第1切屑誘導面によりカールさせられるため、カ
ールの曲率半径が小さくなり切屑を小さくまとめること
が出来た。
【0040】また、切屑が被削材から削り出されて順次
長くなるにつれて、カールする切屑の切刃チップへの当
接位置が順次丸鋸中心側の切屑誘導面へと移行し、それ
に伴ってカールの曲率半径が順次大きくなる。従って切
屑は中心部から外周部にきれいな渦巻き状にカールされ
ることになり、非常に小さくまとまった切屑となった。
【0041】請求項の丸鋸においては切刃チップが鋭
角にて被削材を削ることになり非鉄系の軟質材の切削に
好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刃部を示す説明図である。
【図2】図1のA−A視図である。
【図3】切屑が短いときのカール状態を示す説明図であ
る。
【図4】切屑が長いときのカール状態を示す説明図であ
る。
【図5】切屑誘導面の他の実施例の説明図で、(a)は
第2切屑誘導面を複数の平面に分割したもの、(b)は
第2切屑誘導面を円弧状となしたものである。
【図6】従来技術の刃部を示す説明図である。
【図7】従来技術の刃部を示す説明図である。
【図8】従来技術の切屑が短いときのカール状態を示す
説明図である。
【図9】従来技術の切屑が長くなりかけたときのカール
状態を示す説明図である。
【図10】従来技術の切屑が充分長くなったときのカー
ル状態を示す説明図である。
【図11】従来技術の刃部を示す説明図である。
【符号の説明】
1 台金 2 刃体 3 切刃チップ 3a 第1すくい面 3b 第2すくい面 3d 円筒 3f,3i 切屑誘導面 3q 逃げ面 5 刃室 5a 刃底 P 交線 θ3〜θ7 屈折角

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸鋸本体の円板状台金外周に複数の刃体
    を設け、前記各刃体間の空間を刃室となし、前記各刃体
    にそれぞれ硬質材からなる切刃チップである硬質チップ
    を固着し、該切刃チップは先端部に負角をなす平面の第
    1すくい面と、該第1すくい面に続き正角をなす平面の
    第2すくい面と、該第2すくい面に微小曲面を介して続
    く切屑誘導面とを有してなる丸鋸であって、前記切屑誘
    導面は刃室側に凸に屈曲した複数の分割切屑誘導面又は
    凸の円弧面又はこれらの組み合わせで形成されるととも
    に前記第1すくい面と前記第2すくい面との交線位置に
    て前記第2すくい面を接面とする半径が2〜4mmの仮
    想円筒を刃室側に想定したとき前記切屑誘導面の前記第
    2すくい面に近い位置がこの仮想円筒に接するように
    し、前記仮想円筒面に接する位置の前記切屑誘導面と第
    2すくい面から最も遠い位置の切屑誘導面とのなす屈折
    角を5°〜20°として切屑が短いうちは前記第2すく
    い面に近い位置の切屑誘導面により切屑を小さな曲率半
    径でカールさせ、切屑が長くなるにつれて第2すくい面
    から遠い位置の切屑誘導面により切屑を徐々に大きな曲
    率半径にてカールさせ、切屑を刃底に強く接触させない
    ことを特徴とする硬質チップ付丸鋸。
  2. 【請求項2】 前記第1すくい面の長さを零mmとした
    請求項1に記載の硬質チップ付丸鋸。
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