JP5116405B2 - 切削インサートおよび切削工具並びにそれを用いた切削方法 - Google Patents
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Description
での切り屑のカール性を向上させることができると共に、切り屑に加工硬化を生じさせることができるので、切り屑をより少ない巻き数のゼンマイ状にして排出することができる。また、すくい面からクランプ面に近づくにつれて上方に向かって傾斜して形成された立上り部に、第3の突起を少なくとも1つ形成しているので、すくい面上でカールされた切り屑は立上り部で該第3の突起に接触し、これにより切り屑が立上り部に接触する面積を、第3の突起を形成しない場合に比べて著しく減少させることができる。その結果、立上り部における切り屑の摩擦抵抗を減少させることができるので、延性に富む材料を加工した場合であっても、カールした切り屑を立上り部に滞留させることなくスムーズに該立上り部を擦過させて排出することができる。しかも、すくい面上での切り屑のカールが不十分であった場合でも、立上り部における第3の突起の作用により切り屑をカールしつつ排出することができるので、伸びた切り屑が切削インサートやホルダに絡むことを抑制することができる。さらに、一対の第1の突起と一対の第2の突起とが連続して形成されていることから、生成する切り屑の、一対の第1の突起と一対の第2の突起との間における移動がスムーズになり、切り屑を円滑に立上り部に送ることができるので、切り屑排出性をさらに向上させることができる。また、第1の突起と第2の突起の軸線をずらすことで、突起と切り屑との接触範囲が広域となるため、第1の突起で切り屑の断面が平坦な形態から絞りこんだ形に変形され、かつ、変形された切り屑を、安定して第2の突起へ滑らせ切り屑の曲率をコントロールすることができる。
さらに、本実施形態のホルダ52は、インサート1が装着されるインサート装着座部55が形成される先端部54とホルダ52を外部機器に取り付けるための支持部53とからなる。そして、ホルダ52の先端部54は、インサート1がねじ止めによって装着されるインサート装着座部55と、該インサート装着座部55に装着されたインサート1のクランプ面3よりも低位に位置する先端部上面56と、を有している。このような構成のホルダ52を備えた切削工具51を用いて加工を行うと、クランプ面3よりもホルダ52の先端部上面53が低位にあるため、ホルダ52の先端部54に切刃で生成された後上記構成をなすすくい面2および立上り部4によって変形されカールされた切屑を、インサート1の上面およびホルダ52の先端部上面53で滞留することを抑制してスムーズに排出させることができる。
<インサートの作製>
上記で説明した図1に示す構成のインサート1を作製した。ちなみに、インサート1の本体部は、超硬合金焼結体の表面に硬質膜を被覆した被覆超硬合金からなると共に、インサート1の各寸法は以下の通りである。なお、突起の高さは、突起のすくい面との境界線から突起の頂部までの厚み方向寸法を、長軸長さおよび短軸長さは、各々仮想対称軸線に垂直な最大寸法を測定した。
前突起11
高さ:0.21mm
長軸長さ:0.72mm
短軸長さ:0.53mm
後突起12
高さ:0.27mm
長軸長さ:0.88mm
短軸長さ:0.65mm
突起10
高さ:0.29mm
長軸長さ:0.76mm
短軸長さ:0.51mm
<内径加工の評価>
上記で作製したインサート1を内径加工用ホルダに装着した。すなわち、インサート1の貫通穴50に締付けネジを挿通し、該締付けネジの先端側を内径加工用ホルダのインサート装着座部55に形成されたネジ穴に螺合して、インサート1の前切刃7,横切刃8が一側方に向かってホルダから突出するように装着した。ついで、このインサート1を用いて内径加工を行い、切り屑の排出性および排出された切り屑の形態を評価した。内径加工の条件および各評価方法を以下に示すと共に、結果を表1に併せて示す。
被削材 :SCM435
切削速度:100m/分
送り:0.1mm/rev
切り込み:2.0mm
(切り屑の排出性)
内径加工の状態を目視観察することにより評価した。なお、評価基準は以下のように設定した。
排出された切り屑の形態を目視観察することにより評価した。なお、評価基準は以下のように設定した。
前突起11,後突起12および突起10を形成しない以外は、上記実施例と同様にしてインサートを作製した。ついで、このインサートについて、上記実施例と同様にして内径加工を行い、切り屑の排出性および排出された切り屑の形態を評価した。その結果を表1に併せて示す。
2 すくい面
3 クランプ面
4 立上り部
5 前逃げ面
6 横逃げ面
7 前切刃
8 横切刃
10,20,21,22,30,40 突起
11,31,41 前突起
12,32,42 後突起
33,43 凹部
50 貫通穴
51 切削工具
52 ホルダ
53 支持部
54 先端部
55 インサート装着座部
56 先端部上面
60 切り屑
Claims (13)
- インサート本体部の上面に形成されたすくい面と、上面に形成されるとともにホルダによってクランプされるクランプ面と、前記すくい面から前記クランプ面に近づくにつれて上方に向かって傾斜して形成された立上り部と、側面に形成された逃げ面と、前記すくい面と前記逃げ面との交差部に形成された切刃と、を備えた切削インサートであって、
前記切刃から見て前記すくい面上に左右に形成された一対の第1の突起と、前記すくい面上であって前記切刃から見て前記第1の突起よりも後方に形成された一対の第2の突起と、前記立上り部に形成された少なくとも1つの第3の突起と、を有し、
前記一対の第1の突起および前記一対の第2の突起が、平面視で略楕円形状であって、
前記一対の第1の突起と前記一対の第2の突起とが連続して形成されており、
前記一対の第2の突起の楕円の長軸方向が、前記一対の第1の突起の楕円の長軸方向よりも切刃から遠ざかる後方に向かって内側に向かっていることを特徴とする切削インサート。 - 前記第3の突起が、前記立上り部の略中央位置に形成された1つの突起からなる請求項1記載の切削インサート。
- 平面視した場合に、前記第3の突起が、前記一対の第1の突起および前記一対の第2の突起から離れている請求項1または2に記載の切削インサート。
- 平面視した場合に、前記一対の第1の突起よりも前記一対の第2の突起が大きい請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記一対の第1の突起は、前記切刃の一端側の第1の突起の頂部が前記切刃の他端側の第1の突起の頂部よりも高くなるか、等しくなるよう形成される請求項1記載の切削インサート。
- 前記立上り部の前記クランプ面側の端部は、上面視において、前記切刃の一端側から他端側に向かうにつれて前記切刃から遠ざかるように傾斜して形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記すくい面のすくい角は、前記切刃の一端側から他端側に向かうにつれて増大する請求項1〜6のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記立上り部に形成された前記第3の突起と前記切刃との間の領域に、凹部を形成する請求項1〜7のいずれかに記載の切削インサート。
- 前記一対の第2の突起は、前記切刃の前記一端側の第2の突起の頂部が前記切刃の前記他端側の第2の突起の頂部よりも高くなるか、等しくなるよう形成される請求項5記載の切削インサート。
- 内径加工用である請求項1〜9のいずれかに記載の切削インサート。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の切削インサートをホルダに装着してなる切削工具。
- 前記ホルダは、外部機器に取り付けられる支持部と、前記切削インサートがねじ止めによって装着されるインサート装着座部と、を有しており、
前記切削インサートは、前記上面に、前記ホルダによってクランプされるクランプ面が配置され、
前記ホルダの先端部は、前記切削インサートの前記クランプ面よりも低位に位置する先端部上面を有している請求項11記載の切削工具。 - 前記被削材を回転させる工程と、
前記被削材に請求項11または12に記載の切削工具を近接させる工程と、
前記被削材に前記切削工具の前記切刃を接触させて前記被削材を切削する工程と、
前記被削材から前記切削工具を離間させる工程と、
を備えている被削材の切削方法。
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JP2006296613 | 2006-10-31 | ||
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