JP2007196346A - スローアウェイインサートおよびそれを装着した切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伸びた切り屑の排出性を向上させるとともに、切り屑排出スペースが十分に得られないような加工においても、優れた切り屑排出性を発揮するインサートを提供する。
【解決手段】 略多角形板状をなし、上面にすくい面2を、側面に逃げ面4を、すくい面2と逃げ面4との交差稜線部のうち、略多角形の一つの角部にコーナ切れ刃5を、コーナ切れ刃5に連接し、且つ、略多角形の辺上に主切れ刃6を具備したインサートであって、すくい面2側に開口し、且つ、略多角形の一辺を二分すべく逃げ面4上に形成された第一溝部7と、コーナ切れ刃5から第一溝部7に向かって延在し、本体部の上面との交差稜線が、主切れ刃6に向かって凹となる曲面を有して、すくい面2上に形成された第二溝部8とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、低切込み加工や低送り加工などでみられる伸びやすい切り屑を生成する切削加工等で用いられるスローアウェイインサートおよびそれを装着した切削工具に関する。
近年、被削材の多様化をはじめとする切削加工の多様化にともない、スローアウェイインサートに求められる課題は、多種多様に渡るようになってきている。その中でも、従来からの課題である切削加工の高能率化、高精度化については、求められるレベルが非常に高くなってきているのが現状である。そのため、切削加工の高能率化へ向けて、低切り込み高送り加工が多用され、切削加工の高精度化へ向けては、特に、非常に高い切削精度が求められる仕上げ加工などにおいては、低切込み低送り加工が用いられている。加えて、近年の被削材は、「ニアネットシェイプ化」と呼ばれる被削材の取代が少なくなる傾向にあることからも、切込み量の小さい低切込み加工が多用されてきている。したがって、低送り加工や低切込み加工時の課題を解決することが、今後、更なる切削加工の高能率化、高精度化を実現するためには必須であると考えられる。
ここで、低切込み加工や低送り加工においては、長く伸びた切り屑が生成されやすく、そのような伸びた切り屑がホルダや被削材に巻き付くことによって生じる、ホルダ損傷や加工面精度の低下などが大きな問題である。特に、ステンレス鋼を被削材とする切削加工では、生成される切り屑は、伸びやすいのに加えて柔らかいものとなるため、上述の問題は生じやすく、加工面精度に及ぼす影響も大きなものとなってくる。
そこで、これまでに切り屑排出性を向上させるため、ランドや切れ刃、ブレーカ形状に特徴を有する様々なスローアウェイインサートが提供されている。例えば、特許文献1のように、すくい面を、凹とする球面状にして設けることで、切り屑が所定の方向性を持って排出されるスローアウェイインサートが開示されている。
実開平5−56303号公報
しかしながら、上述のスローアウェイインサートでは、すくい面が凹とする球面状にして設けられるため、切り屑の排出方向を方向付けるすくい面は、切れ刃近傍では切れ刃に向かうにつれて昇り傾斜となり、インサート中央部で最も低くなるので、切り屑はスローアウェイインサートの中央部において上方に一旦排出される。その結果、切り屑がホルダや被削材へ巻き付きやすく、ホルダの損傷により工具寿命が短くなったり、被削材の加工面精度が低下したりするといった問題があった。特に、外径加工追い込み時の壁際の加工等、切り屑の排出スペースが限られる切削加工では、上述の問題は大きなものとなっていた。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、低切込み加工や低送り加工のように、伸びた切り屑が生成される切削条件下でも、特に、ステンレス鋼等を被削材とする、柔らかく伸びた切り屑が生成されやすい切削条件下においても、切り屑の排出方向を一定にして切り屑をホルダの下方に排出し、ホルダや被削材への切り屑の巻き付きを抑制できるスローアウェイインサートを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明のスローアウェイインサートは、略多角形板状の本体部の上面に形成されたすくい面と、前記本体部下面に形成された着座面と、前記本体部側面に形成された逃げ面と、前記本体部上面視において、前記本体部外周に存在する角部の少なくとも一つに形成されたコーナ切れ刃と、該コーナ切れ刃に連接し且つ前記本体部外周を構成する辺上に形成された主切れ刃と、一端を前記すくい面に到達させて、前記主切れ刃が形成される前記本体部外周の一辺を二分するように、前記逃げ面上に形成された第一溝部と、前記本体部上面視において、内縁部が前記本体部中央へ突出した曲線を描くように、前記コーナ切れ刃の近傍より前記第一溝部にかけて、前記すくい面上に形成された第二溝部と、を具備したことを特徴としている。
このような構成により、生成された切り屑を、第二溝部、第一溝部へと方向付け、スムーズにホルダ下方へと排出することができるため、ホルダや被削材への切り屑の巻き付きが抑制され、工具寿命が延びるとともに、加工精度の向上が図れる。特に、低切り込み加工、低送り加工や鋼等を被削材とする加工のように、柔らかく伸びた切り屑が生成されやすい加工においても、また、外径追い込み加工のように切り屑の排出スペースに限りがあるような加工形態においても、切り屑の排出経路が確保できるため、優れた切り屑排出性を発揮することができる。
また、前記第二溝部の底面が、前記コーナ切れ刃から離反し、前記第一溝部に近接するにつれて、前記着座面に近づく方向に傾斜する傾斜面であることが、生成された切り屑をよりスムーズに第二溝部および第一溝部、ホルダ下方へと誘導でき、切り屑のホルダや被削材への巻き付きを確実に抑制できるため望ましい。
さらに、前記コーナ切れ刃の中心と前記略多角形の重心とを結んでえられる直線に対して、前記第一溝部および前記第二溝部が対称に形成されることが、一つのインサートで、右勝手、左勝手の両方の切削加工に適用できるため望ましい。
また、前記第一溝部一つの、前記主切れ刃に略平行な方向の寸法を、第一溝部の幅W1とし、前記本体部上面視における前記本体部外周の一辺の長さをW2とするとき、W1がW2の1/4〜2/3であることが、一つのインサートで生成される切り屑の排出方向が、インサートを使用する切削条件によって異なることがあっても、適宜対応できるよう十分な第一溝部の幅W1を確保して、確実に切り屑を排出することが出来るとともに、インサート強度も維持することができるため望ましい。
さらに、前記第一溝部が、複数の第一溝部構成面からなり、該第一溝部構成面の少なくとも一面が、凸曲面からなることが、前記第一溝部において、インサートの肉厚が増加するため、インサート強度が高まり、螺子の締め付け等によるインサートの損傷を抑制できるため望ましい。
また、前記課題を解決するため、本発明の切削工具は、上述のいずれかのスローアウェイインサートを装着したことを特徴としている。
このような構成により、切り屑の、ホルダや被削材への巻き付きが抑制されるため、逃げ面摩耗などの工具損傷を防ぐことができる。結果として、工具寿命が長く、加工面精度の高い切削工具が可能となる。
本発明のスローアウェイインサートによれば、一端をすくい面に到達させて、主切れ刃が形成される本体部外周の一辺を二分するように、逃げ面上に第一溝部を形成することで、生成された切り屑の排出方向を安定化させるとともに、本体部上面視において、内縁部が本体部中央へ突出した曲線を描くようにコーナ切れ刃の近傍より第一溝部にかけて、すくい面上に第二溝部を形成することで、切り屑をスムーズに排出方向へと導きホルダ下方へ排出することができる。そのため、伸びた切り屑が生成されやすい切削加工や、切り屑排出スペースに限りがある外径追い込み加工のような切削加工においても、優れた切り屑排出性を発揮することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面により説明する。
図1乃至図5は、本発明の実施形態を示すものであり、図1は本発明の第一の実施形態によるスローアウェイインサート(以下、「インサート」と略す。)の全体斜視図、図2は図1のインサートの(a)平面図、(b)側面図、図3は、図2に示すインサートの(a)平面図、(b)A―A断面図、(c)B―B断面図、図4は本発明の第二の実施形態によるインサートの全体斜視図、図5は図4のインサートの(a)平面図、(b)側面図である。また、図6は本発明のインサートを装着した旋削工具の斜視図、図7は図6の旋削工具の要部拡大図であり、図8は、図6に示す旋削工具を用いた外径追い込み加工の様子を示す概略図である。
図1および図2において、第一の実施形態によるインサート1は、略多角形板状をなしており、その本体部の上面にすくい面2が、下面に着座面3が、側面に逃げ面4が形成されている。図2(a)に示すように、本体部上面視において、本体部外周に存在する角部の少なくとも一つにコーナ切れ刃5が、該コーナ切れ刃5に連接し、且つ本体部外周を構成する辺上に主切れ刃6が形成されている。第一の実施形態によるインサート1では、略平行四辺形板状をなす本体部で、インサート上面視において4つある角部のうち、対角に位置する2つの鋭角な角部近傍に各々コーナ切れ刃5と主切れ刃6が形成されている。具体的には、一つの鋭角な角部にコーナ切れ刃5が形成され、該コーナ切れ刃5の両端に連接して各々主切れ刃6が形成される。すなわち、一つの鋭角な角部近傍には、角部に形成される一つのコーナ切れ刃5と該コーナ切れ刃5に連接して二つの主切れ刃6が形成される。
第一の実施形態によるインサート1は、図1および図2に示すように、第一溝部7および第二溝部8が形成されることを特徴とする。第一溝部7は、一端をすくい面2に到達させて、主切れ刃6が形成される本体部外周の一辺を二分するよう逃げ面4上に形成される。また第二溝部8は、インサート上面視において、内縁部が本体部中央へ突出した曲線を描くようにコーナ切れ刃5の近傍より第一溝部7にかけて、すくい面2上に形成される。
このような構成により、コーナ切れ刃5および主切れ刃6により生成された切り屑を効率よく排出する、切り屑排出経路、を確立することができる。すなわち、コーナ切れ刃5および主切れ刃6によって生成された切り屑は、第二溝部8に沿って主切れ刃6から離反していき、第二溝部8の本体部中央側の壁面に衝突する。そして、該壁面は主切れ刃6に向かって凹となるよう形成されており、切り屑は、この壁面に沿って移動することで、第一溝部7へと誘導される。その後、第一溝部7に沿って移動し、最終的にはホルダの下方へと排出される。
このように、第一の実施形態によるインサート1によって、切り屑排出経路を確立することが出来るため、低切り込み加工や低送り加工で形成されやすい伸びた切り屑を、確実に排出することが可能となる。その結果、切り屑のホルダや被削材への巻き付きが抑制され、工具寿命が長く高精度加工が可能なインサートが実現できる。また、第一の実施形態によるインサート1は、外径追い込み加工のような切り屑排出スペースが限られるような切削加工においても、ホルダ下方への切り屑排出経路が第一溝部7によって確保できるため、効果的な切り屑排出性を発揮することが出来る。
また、図2(b)に示すように、第一溝部7は、コーナ切れ刃5が形成される略平行四辺形の鋭角な角部よりも、他方の鈍角な角部に近接して、逃げ面4上に形成されるのが好ましい。これにより、主切れ刃6の長さを確保し、切削可能な切削条件の範囲を広げることができるため、適応性に優れるインサートが可能となる。
またさらに、図2(a)に示すように、第二溝部8は、コーナ切れ刃5および主切れ刃6および第一溝部7および本体部上面中央部によって包囲されて形成される。この際、インサート上面視において、第二溝部8の内縁部が本体部中央へ突出した曲線を描くように形成されるのが好ましい。すなわち、第二溝部8のインサート中央側の壁面が、主切れ刃6に向かって凹となる曲面を有して形成されるのが好ましい。主切れ刃6に向かって凹となる曲面とは、図2(a)に示すように、中央側の壁面と主切れ刃6との距離が、コーナ切れ刃5および第一溝部7近傍で短く、主切れ刃6の中央部分において長くなるように形成された曲面のことである。このような構成により、生成された切り屑が、インサート中央の方向へ移動しても、第二溝部8のインサート中央側の前記壁面にあたって、インサート外方へと方向付けられるため、ホルダ下方への切り屑の排出が可能となる。
また図3(b)および(c)に示すように、第二溝部8は傾斜面を有して形成されることが好ましい。ここで、図2に示すように、インサート1上面視において、略平行四辺形の鋭角を形成する一方の一辺に略平行な方向をXとしたとき、図3(b)は、X方向に平行なA−A断面図、図3(c)は、X方向に垂直なB−B断面図となる。第二溝部8は、具体的には、図3(b)に示すように、コーナ切れ刃5から離反し、第一溝部7に近接するとともに、着座面3に近づく方向に傾斜する傾斜面であり、且つ、図3(c)に示すように、第二溝部8は、インサート上面に開口した凹溝状で、インサート中央側の壁面がインサート中央に向かって反り立つように形成される。
このような構成により、コーナ切れ刃5および主切れ刃6により生成された切り屑を、安定して第二溝部8、第一溝部7へと誘導することができ、優れた切り屑排出性を発揮することができる。
さらに、第一の実施形態によるインサート1は、図1に図示するように、コーナ切れ刃5の中心と略多角形の重心とを結んで得られる直線Lに対して、第一溝部7および第二溝部8が対称に形成されることが好ましい。このような構成により、一つのインサートで右勝手 と左勝手の両方の切削加工に使用することができ、経済的なインサートが実現できる。
なお、第一の実施形態によるインサート1のように、略平行四辺形板状に形成される4面の逃げ面4全てに第一溝部7が形成されることが、外径および端面の2方向の加工が可能となるため好ましい。
また、図2(b)に示すように、第一溝部7一つの、主切れ刃6に略平行な方向(前述のX方向)の寸法を、第一溝部の幅W1とし、前記本体部上面視における前記本体部外周の一辺の長さをW2としたとき、W1がW2の1/4〜2/3となるよう形成されることが好ましい。このような構成により、一つのインサートで生成される切り屑の排出方向が、インサートを使用する切削条件によって異なることがあっても、適宜対応できるよう十分な第一溝部の幅W1を確保して、確実に切り屑を排出することが出来るとともに、インサート強度を維持できる。結果として、切り屑のホルダや被削材への巻き付きが抑制されるため、逃げ面摩耗が低減され、インサート寿命が長く、加工面精度の高いインサートが可能となる。さらに、W1がW2の1/3〜1/2であることが、主切れ刃6の長さを確保することで切削可能な加工範囲が増大するとともに、インサート1の強度を十分保持しつつ、上述した優れた切り屑排出性も発揮できるためより好ましい。
なお、第一溝部の幅W1は、第一の実施形態によるインサート1では、インサート1の上面視において、第一溝部7の両端とX方向に略平行な略平行四辺形の一辺との2交点間距離となる。また、前記本体部上面視における前記本体部外周の一辺の長さW2は、第一の実施形態によるインサート1では、略平行四辺形の一辺の長さとする。なお、第一の実施形態によるインサート1のように略平行四辺形の角部に隅Rが形成される場合は、図2(a)に図示するように、略平行四辺形の辺の直線箇所を延長してえられる仮想直線によってできる平行四辺形の一辺を、W2とするのが好ましい。すなわち、W2は、インサート角部の仮想交点間距離となる。
さらに、第一溝部7については、第一溝部7一つの、主切れ刃6に略垂直な方向の寸法を、第一溝部の深さD1とし、インサート1の内接円の直径をD2としたとき、D1がD2の1/20〜1/5となるよう形成されることが好ましい。このような構成により、優れた切り屑排出性も発揮でき、インサート強度を維持することができる。なお、第一の実施形態によるインサート1では、図2(a)に図示するように、インサート上面視における、第一溝部7とすくい面2との交差稜線と、略平行四辺形の一辺との間の距離のうち、主切れ刃6に略垂直な方向における最大の寸法をD1とする。
またさらに、図2(b)に示すように、第一溝部7は、複数の第一溝部構成面9からなり、第一溝部構成面9のうち少なくとも一面が、凸曲面からなるよう形成されることが好ましい。第一の実施形態によるインサート1において、第一溝部7は、3つの第一溝部構成面9で形成され、全ての第一溝部構成面9が、凸曲面で形成される。このような構成により、インサートの肉厚を増加させインサート強度が高まり、螺子の締め付け等による、インサートの損傷を抑制することができる。
次に、図4および図5を用いて、第二の実施形態によるインサート21について説明する。なお、上述の第一の実施形態によるインサート1と同様の構成については、同様の符号を付し、説明を省略する。
図4および図5に示すように、第二の実施形態によるインサート21は、上述のインサート1に対して、第一溝部7の形状を異にして形成される。すなわち、第一溝部7を構成する第一溝部構成面9が、着座面から垂直な方向に伸びた平面または曲面からなる。すなわち、インサート21は、第一溝部7を3面の第一溝部構成9で形成され、インサート1では、凸曲面として形成されていたこの第一溝部構成面3面のうちの中央に位置する第一構成面9は、着座面から垂直な方向に伸びた平面、他の2面は着座面から垂直な方向に伸びた曲面として形成される。このような構成により、インサート21は、型パンチを用いた製造方法が可能となるため、製造工程が容易で、経済的に優れたインサートが実現される。
また図6および図7には、本発明のインサート1を装着した旋削工具10の斜視図および要部拡大図を示している。ここで、旋削工具10は、インサート1とインサート1を着脱可能に装着する略角柱状のホルダ11とを含んで構成される。このような旋削工具10は、被削材を回転させた状態で、コーナ切れ刃5および主切れ刃6を被削材にあてて切削加工を行う。第一の実施形態によるインサート1は、すくい面2に第二溝部8が形成され、第二溝部8に延在して逃げ面4に第一溝部7が形成される。そうすることで、本実施形態による旋削工具10は、インサート1において切り屑の排出経路が形成される。そのため、図8に示すような、切り屑を排出するスペースがなく、切り屑が旋削工具10に巻き付きやすい外径追い込み加工のように、切り屑の排出スペースが限りられる加工形態においても、切り屑排出経路が確保できるため、優れた切り屑排出性を発揮することができる。その結果、切り屑のホルダ11や被削材12への巻き付きが抑制され安定した加工が可能となるため、工具損傷および加工面の損傷が低減し、工具寿命が長くなるとともに、加工面精度も向上させることができる。
また、図6および図7に示した旋削工具を構成するホルダ11に換えて、インサートに形成される第一溝部7に連結するよう、インサート装着面に一端を到達するようにして、ホルダに溝部を形成したものを使用してもよい。これにより、切り屑の排出スペースが限られる切削加工においても、インサートに形成された第一溝部7とホルダの溝部が協働して切り屑を排出させるため、効率的な切り屑排出性を示す旋削工具が可能となる。
なお、図6乃至図8では、レバーロック方式によって、ホルダ11にインサートを装着する旋削工具10を例示したが、スクリューオン方式のように、螺子部材を、インサートに形成された貫通穴に挿通し、ホルダ11に形成された螺子穴に螺合させて保持されてなる旋削工具であっても良い。このような場合には、第一の実施形態のインサート1のように、第一溝部7が凸曲面を有して形成されることが、螺子の締め付け等によるインサートの損傷を効果的に抑制することができる。
また、第一の実施形態によるインサート1は、図7に示すように、ホルダ11と4点で接触してホルダ11に保持されるのが好ましい。このような構成により、インサート1を、強固に、且つ、ホルダ11に対して切れ刃位置を正確に装着させることができる。その結果、加工面精度を向上させることができ、工具損傷も抑制することができるため、信頼性の高い切削工具が可能となる。
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の目的を逸脱しない限り任意のものとすることができることはいうまでもない。
本発明の一実施形態によるスローアウェイインサートの全体斜視図である。 図1のスローアウェイインサートの(a)平面図、(b)側面図である。 図2に示すスローアウェイインサートの(a)平面図、(b)A−A断面図、(c)B−B断面図である。 本発明の第二の実施形態によるスローアウェイインサートの全体斜視図である。 図4のスローアウェイインサートの(a)平面図、(b)側面図である。 本発明のインサートを装着した旋削工具の斜視図である。 図6の旋削工具の部分拡大図である。 図6の旋削工具を用いた外径追い込み加工の様子を示す概略図である。
符号の説明
1 第一の実施形態によるインサート
2 すくい面
3 着座面
4 逃げ面
5 コーナ切れ刃
6 主切れ刃
7 第一溝部
8 第二溝部
9(9´) 第一溝部構成面
10 旋削工具
11 ホルダ
12 被削材
21 第二の実施形態によるインサート

Claims (6)

  1. 略多角形板状の本体部の上面に形成されたすくい面と、
    前記本体部下面に形成された着座面と、
    前記本体部側面に形成された逃げ面と、
    前記本体部上面視において、前記本体部外周に存在する角部の少なくとも一つに形成されたコーナ切れ刃と、
    該コーナ切れ刃に連接し且つ前記本体部外周を構成する辺上に形成された主切れ刃と、
    一端を前記すくい面に到達させて、前記主切れ刃が形成される前記本体部外周の一辺を二分するように、前記逃げ面上に形成された第一溝部と、
    前記本体部上面視において、内縁部が前記本体部中央へ突出した曲線を描くように、前記コーナ切れ刃の近傍より前記第一溝部にかけて、前記すくい面上に形成された第二溝部と、
    を具備したことを特徴とするスローアウェイインサート。
  2. 前記第二溝部の底面が、前記コーナ切れ刃から離反し、前記第一溝部に近接するにつれて、前記着座面に近づく方向に傾斜する傾斜面であることを特徴とする請求項1記載のスローアウェイインサート。
  3. 前記コーナ切れ刃の中心と前記略多角形の重心とを結んでえられる直線に対して、前記第一溝部および前記第二溝部が対称に形成されることを特徴とする請求項1または2記載のスローアウェイインサート。
  4. 前記第一溝部一つの、前記主切れ刃に略平行な方向の寸法を、第一溝部の幅W1とし、
    前記本体部上面視における前記本体部外周の一辺の長さをW2とするとき、
    W1がW2の1/4〜2/3であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のスローアウェイインサート。
  5. 前記第一溝部が、複数の第一溝部構成面からなり、該第一溝部構成面の少なくとも一面が、凸曲面からなることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のスローアウェイインサート。
  6. 請求項1乃至5いずれか記載のスローアウェイインサートを装着したことを特徴とする切削工具。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2012086303A (ja) * 2010-10-19 2012-05-10 Sumitomo Electric Hardmetal Corp 刃先交換型チップおよびその製造方法

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