JP3203084B2 - 色鉛筆ぼかし液 - Google Patents

色鉛筆ぼかし液

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JP3203084B2 JP5785293A JP5785293A JP3203084B2 JP 3203084 B2 JP3203084 B2 JP 3203084B2 JP 5785293 A JP5785293 A JP 5785293A JP 5785293 A JP5785293 A JP 5785293A JP 3203084 B2 JP3203084 B2 JP 3203084B2
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利章 岡崎
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Tombow Pencil Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は学童・学生あるいはデザ
イナ−等の絵画,デザイン図,あるいは図表,グラフ等
の描画・着色において使用される一般的な中硬質色鉛筆
を水彩画や淡彩画の如くぼかす事が可能な色鉛筆ぼかし
液に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の中硬質色鉛筆は、結合剤として配
合されているワックス、脂肪酸のために発水性である。
これを水溶性色鉛筆あるいは水彩色鉛筆にするために、
着色剤に染料を用いたり、あるいはワックスにグリコー
ルエーテル系の乳化剤を添加したもの(特公昭47−4
8563)や結合剤としてケン化度の高いポリビニルア
ルコールを用いたもの、あるいはポリエチレングリコー
ルを用いて水溶性としたものがあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の水溶性色鉛
筆あるいは水彩色鉛筆は、色鉛筆の芯材料に工夫をした
ものであるが、一般に広く使用されている中硬質色鉛筆
を用いて描かれた絵画,デザイン図,図表,グラフ等の
描画・着色されたものを水を用いて水彩画や淡彩画のご
とくぼかす事ができなかった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく種々検討した結果、中硬質色鉛筆に結合剤とし
て使用されている脂肪酸に着目し、結合剤である脂肪酸
をアルカリ水溶液で分離・浮出させ、さらにアニオン界
面活性剤及びまたは非イオン界面活性剤の一種、又は二
種以上を用いれば着色剤である顔料が紙面上で均一に分
散される事を見いだし本発明を完成させたものである。 【0005】 【作用】すなわち本発明は、中硬質色鉛筆と言われる着
色剤として顔料,体質顔料、結合剤として脂肪酸,高分
子樹脂、充填剤として粘土を用いて配合・成形されたも
ので筆記された線,絵画,デザイン図,図表,グラフ等
の着色・描画されたものを水彩画や淡彩画のごとくぼか
す事を可能にする色鉛筆ぼかし液である。本発明におい
て使用するアルカリ水溶液は、PH値で8以上のアルカ
リ領域であればよいが、好ましくはPH9以上の領域を
示すものであった。物質としては水酸化ナトリウム,水
酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,蓚酸カ
リウム,蓚酸ナトリウムなどのアルカリ性を呈する塩が
使用でき、その濃度は1重量%以下の希薄濃度水溶液で
十分効果を発揮する事ができる。アルカリ成分が中硬質
色鉛筆の成分である脂肪酸と反応する事により、各成分
が分離・浮出してくるものと考えられる。アニオン界面
活性剤及び又は非イオン界面活性剤は、分離・浮出した
各成分を紙面上に均一に分散させるためのもので、その
使用割合は、ごく少量でも十分作用すればよく、0.3
%以下でよい。0.3%以上になると着色剤である顔料
の色が紙面の裏抜け現象を起こし不適であった。アニオ
ン界面活性剤としては、アルキル硫酸塩,ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸塩,N−アシルアミノ酸,
N−アシルメチルタウリン塩,ポリオキシエチレンアル
キルエ−テル酢酸塩,アルキルスルホカルボン酸塩,α
−オレフィンスルホン酸塩,アルキルリン酸塩,ポリオ
キシエチレンアルキルエーテルリン酸塩の一種、又は二
種以上を混合して利用でき、非イオン界面活性剤として
はソルビタン脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステ
ル,デカグリセリン脂肪酸エステル,ポリグリセリン脂
肪酸エステル,プロピレングリコール・ペンタエリスリ
ト−ル脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸
エステル,ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル,ポリエチレングリコール脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンフィ
トステロ−ル・フィトスタノ−ル,ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキルエーテル,ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル,ポリオキシエチレン
ヒマシ油・硬化ヒマシ油,ポリオキシエチレンラノリン
・ラノリンアルコ−ル・ミツロウ誘導体,ポリオキシエ
チレンアルキルアミン・脂肪酸アミド,ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物の一種、
又は二種以上を混合して利用する事ができる。さらに、
必要に応じてPH調整剤,界面活性剤と共存しミセル臨
界濃度を引き下げる縮合リン酸塩類,香料,微量の着色
剤も添加配合する事ができる。 【0006】 【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。 上記配合表に従い、まず水酸化ナトリウム又は水酸化カ
リウムの水溶液を十分注意しながら作る。次にアニオン
界面活性剤、非イオン界面活性剤を添加し、十分撹拌均
一に混合溶解させたのち、香料を添加撹拌したのち色鉛
筆ぼかし液とした。各実施例と比較例のぼかし結果を表
に示す。−試験方法− 画用紙Bにトンボ色鉛筆CB−800Rを用いて描画し
たものを、絵筆を用いて実施例1〜4の水溶液、比較例
1・2の水溶液でなぞり、描画したものが水彩画や淡彩
画のようにぼかしが可能かをみた。 ◎:着色剤が十分に分散し、水彩画や淡彩画のようにぼ
かしが可能であった。 ○:着色剤が一部残る等ややぼかしが劣る。 △:着色剤のぼかしが多少あるが水彩画や淡彩画として
は不十分。 ×:ほとんどぼかし効果がない。 【0007】 【発明の効果】本発明のアルカリ水溶液とアニオン界面
活性剤及び又は非イオン界面活性剤の一種、又は二種以
上を少なくとも含有してなる水溶液は、中硬質色鉛筆で
筆記された線、あるいは絵画、デザイン図、図表、グラ
フ等の描画・着色されたものを水彩画や淡彩画のごとく
ぼかす事が可能であり、きわめて画気的な発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 13/00 B43K 19/00 - 19/18 C09K 3/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 アルカリ水溶液とアニオン界面活性剤、及び又は非イオ
    ン界面活性剤の一種、又は二種以上を少なくとも含有し
    てなる色鉛筆ぼかし液。
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