JP3203009B2 - 立体感と光沢とを具備する合成樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

立体感と光沢とを具備する合成樹脂成形体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、深みのあるパール感が
現出されている合成樹脂成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】意匠特性を有する合成樹脂成形体を得る
方法の1つの手段として、転写による印刷模様層を合成
樹脂成形体の表面に形成する方法が利用されている。
【0003】かかる転写印刷方式による印刷模様層の形
成方法において、例えば、パール感や木目模様における
照り感等が現出されている印刷模様層を形成する方法と
して、パール顔料を含有する印刷インキによる印刷模様
層を有する転写用シートが利用されている。
【0004】また、合成樹脂成形体にパール感を持たせ
る方法として、合成樹脂成形体自体に対してパール顔料
を含有する塗料層を形成する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のパール顔料を含
有する印刷模様層を具備する転写用シートを利用する方
法において、パール感や木目模様における照り感等を強
調させるために、転写用の印刷模様層におけるパール顔
料の含有量を大量にすると、緻密な印刷模様層を得るこ
とができなくなる。
【0006】また、パール顔料を含有する塗料による塗
装を施した合成樹脂成形体は、塗装によって形成される
塗料層の厚さが十分でなく、深みのあるパール感が得ら
れない。
【0007】これに対して、本発明方法は、被転写体で
ある合成樹脂成形体の表面層をなしている積層シートが
具備する光輝性によるパール感と、該積層シートに付さ
れている微細凹凸群とを利用することによって、深みの
あるパール感を呈する転写印刷模様層を得るものであ
り、立体感と光沢とを具備する精密な転写印刷模様層を
有する合成樹脂成形体の製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本第1の発明の立体感と
光沢とを具備する合成樹脂成形体の製造方法は、微細凹
凸群を有する光輝性樹脂シートが積層されている合成樹
脂成形体を得る工程と、該合成樹脂成形体の光輝性樹脂
シート面に対して、印刷模様層を有する転写用シートの
印刷模様層を転写する工程とにより、転写された印刷模
様層を通して、あるいは、転写された印刷模様層同士の
間の間隙を通して、合成樹脂成形体の表面に積層されて
いる光輝性樹脂シートに起因するパール感と、該光輝性
樹脂シートに形成されている微細凹凸群による深みとが
現出されている合成樹脂成形体を得ることからなる。
【0009】本第2の発明の立体感と光沢とを具備する
合成樹脂成形体の製造方法は、第1の発明によって得ら
れた合成樹脂成形体の転写印刷模様層面に対して、透明
な樹脂によるトップコート層を形成する第3工程を施す
ことにより、トップコート層と転写印刷模様層とを通し
て、あるいは、トップコート層と転写された印刷模様層
同士の間の間隙とを通して、合成樹脂成形体の表面に積
層されている光輝性樹脂シートに起因するパール感と、
該光輝性樹脂シートに形成されている微細凹凸群による
深みとが現出されている合成樹脂成形体を得ることから
なる。
【0010】本第3の発明の立体感と光沢とを具備する
合成樹脂成形体の製造方法は、第1の発明あるいは第2
の発明において、光輝性樹脂シートとして、該光輝性樹
脂シートにおける微細凹凸群が、凹部及び凸部の幅が1
〜100μの平行直線群または連続する曲線群からなる
ものを利用することからなる。
【0011】本第4の発明の立体感と光沢とを具備する
合成樹脂成形体の製造方法は、本第1の発明あるいは第
2の発明において、光輝性樹脂シートとして、該光輝性
樹脂シートにおける微細凹凸群の深度が0.1〜50μ
の光輝性樹脂シートを利用することからなる。
【0012】前記構成からなる本発明の立体感と光沢と
を具備する合成樹脂成形体の製造方法において、転写印
刷層が形成される面に対して積層される微細凹凸群を有
する光輝性樹脂シートは、例えば金属粉,白雲母の薄
片,白雲母粒子を金属酸化物で被覆した粒子等によるパ
ール顔料が練り込まれているプラスチックシートに微細
エンボス加工を付したシートや、微細エンボス加工が付
されているプラスチッックシートに対して通常の蒸着法
による金属蒸着層を形成したシート等であって、微細エ
ンボス加工が容易で、しかも、該光輝性樹脂シートが積
層されるところの合成樹脂成形体の凹凸形状に沿う変形
が容易に行ない得るプラスチックシート、例えば、PVC
,ポリアミド,ポリ塩化ビニリデン,ポリエチレン,
ポリプロピレン,ABS 樹脂,ポリカーボネート,ポリス
チレン,ポリサルフォン,ポリアクリレート等によるプ
ラスチックシートが利用される。
【0013】なお、前述のパール顔料の練り込みプラス
チックシートによる光輝性樹脂シートは、樹脂成分10
0重量部に対して0.1〜10重量部程度の光輝性顔料
が練り込まれているシートが利用される。
【0014】光輝性樹脂シートにおける微細凹凸群の付
与は、通常のマット表面を有する樹脂シートの形成方法
と同様にして行なわれ、例えば、既製の樹脂シートに対
してサンドブラストやケミカルエッチングを施す方法、
あるいは、マット加工されている金型の表面に既製の樹
脂シートを押圧し、金型の表面のマット加工を樹脂シー
トに転写する方法等が利用される。
【0015】前記微細凹凸群が、精密万線版による凹凸
エンボス、すなわち、[図2]に示されるように、閉曲
線領域の中に平行な直線群または曲線群を形成するよう
な凹凸溝を含んだ凹凸形状の集合体からなり、任意の2
領域の境界を介して隣接する直線群または曲線群の方向
をなす角度が総て異なる形状をなすエンボス模様の場合
には、各閉領域が異なった艶を現出するようにして視認
され、また、視差によって各閉領域の光沢が変化して見
える。
【0016】なお、特に前記精密万線版による凹凸エン
ボスにおいて、平行な直線群または曲線群を、光沢の相
違する模様として識別し得るためには、[図3]〜[図
5]において、線の深さ及び幅が、0.1〜100μ、
隣接する直線群または曲線群の方向のなす各度が5度以
上あることが望まい。また、任意の2閉領域に境界を介
して隣接する線群同士の角度を総て異なるようにするた
めには、位相幾何学の4色問題の定理から、4種類の角
度の種類を有していることが必要である。
【0017】特に、一般の木目材の照りを再現するため
には、[図3]に示されるように、閉領域を含まない平
行直線部または曲線部からなるエンボスを利用するのが
好都合である。なお、所謂杢調の木目模様の再現につい
ては、[図2]に示されるような、閉領域で区画された
ものを利用するのが良好である。
【0018】微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートが積
層されている合成樹脂成形体を得る方法としては、既製
の合成樹脂成形体に対して所定の光輝性樹脂シートを積
層する手段、あるいは、光輝性樹脂シートがインサート
されている射出成形用金型を利用することにより、合成
樹脂成形体の成形と同時にその表面に光輝性樹脂シート
を積層する射出成形同時貼り合わせ法等が利用される。
【0019】微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートは、
該光輝性樹脂シートが透明〜半透明の場合には、合成樹
脂成形体に対して、光輝性樹脂シートの微細凹凸群面が
表,裏のいずれの側となるようにして積層されても良い
が、光輝性樹脂シートが非透明性の場合には、微細凹凸
群面が表面となるようにして合成樹脂成形体に対して積
層される。
【0020】光輝性樹脂シート面に対して転写印刷模様
層を形成する際に利用される転写用シートとしては、転
写された印刷模様層を通して、あるいは、転写された印
刷模様層同士の間隙を通して、光輝性樹脂シートの光輝
性が透視し得るようなものであることから、透明あるい
は半透明の印刷模様層、あるいは、隠蔽印刷模様層の場
合には、印刷模様層同士の間に間隔を有する転写印刷模
様層を有する転写用シートが利用される。
【0021】積層されている光輝性樹脂シート面に対す
る転写印刷模様層の形成は、一般の熱圧転写法を利用す
る転写印刷模様層の形成方法、あるいは、液圧を利用す
る転写印刷模様層の形成方法等が利用される。
【0022】なお、転写用シートによって転写される印
刷模様層と、光輝性樹脂シートに形成されている微細凹
凸群の形状とは、通常整合して形成されるが一般的であ
り、転写用シートによって転写される印刷模様層と、光
輝性樹脂シート面における微細凹凸群の形状との間の好
適な組み合わせ例は以下の通りである。
【0023】欅,檜,杉,松等の板材の木目模様の現出
の場合 転写用シートにおける印刷模様層 ・・・・・・・・ 木目柄 光輝性樹脂シート面における微細凹凸群の形状 ・・・・・・・
・ 凹部及び凸部の幅と深さとが、0.1〜100μの波
状微細万線状溝からな微細凹凸群を有する光輝性樹脂シ
ートの表面に対して、エンボスの曲線と直交する方向に
走る木目模様を転写印刷するのが好ましい 得られる意匠特性 ・・・・・・・・ 視線の方向及び照明の方向
に従って、光沢の強,弱及び方向性が変化する、すなわ
ち、板材の照りが良好に再現される
【0024】絹布等の布目柄の現出の場合 転写用シートにおける印刷模様層 ・・・・・・・・ 布目柄 光輝性樹脂シート面における微細凹凸群の形状 ・・・・・・・
・ 布目のテクスチャーを型取りしたエンボス形状 得られる意匠特性 ・・・・・・・・ 絹布等の布目の持つ光沢、
テクスチャーが良好に再現される
【0025】さらに、本第2の発明において、転写印刷
模様層面に対して形成される透明な樹脂によるトップコ
ート層は、合成樹脂成形体の表面物性を向上させるもの
であり、例えば、ウレタン系,アミノアルキッド系,ポ
リエステル系等の塗料の塗装やロールコート等によって
形成される。
【0026】
【作用】本発明方法によれば、[図1]において、微細
凹凸群を有する光輝性樹脂シート2が積層されている合
成樹脂成形体の光輝性樹脂シート2面に転写印刷模様層
3を具備する合成樹脂成形体、あるいは、該転写印刷模
様層3面がさらにトップコート層で被覆されている合成
樹脂成形体1が得られる。
【0027】本発明方法によって得られる前記構成によ
る合成樹脂成形体においては、微細凹凸群が形成されて
いる樹脂シートが光輝性を具備するものであることか
ら、該微細凹凸が転写印刷層やトップコート層によって
埋められてしまうことがあっても、立体感が損なわれる
ようなことが無く、立体感と光沢とが兼備される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の立体感と光沢とを具備する合
成樹脂成形体の製造方法の具体的な構成を実施例を以っ
て説明する。
【0029】実施例1 微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートの作製 PVC 粉末90重量部、錫系の熱安定剤1重量部、可塑剤
(TOTM)10重量部、パール顔料(MERCK 社製:Iriodi
n )1重量部、透明着色剤0.01重量部からなる混合
組成物を、カレンダー方式によってシート化し、厚さ1
00μの光輝性PVC シート(1) を成形した後、該PVC シ
ート(1) に対して、深さ5μ,幅10μの直線が10μ
間隔で平行に並ぶ直線群によって形成され、該直線群の
方向が0度(ただし基準方向を0度と定義する),30
度,60度,90度の4種類からなっているエンボスパ
ターンを、ロールエンボス法によって形成することによ
り、微細凹凸群を有する光輝性樹脂シート (2)を得た。
【0030】微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートが積
層されている合成樹脂成形体からなる被転写体の成形 前述の微細凹凸群を有する光輝性樹脂シート(2) を、モ
ールド成形用の可動金型の内周面に対して、光輝性樹脂
シート(2) のエンボスパターン面が金型の内周面と接当
するようにして載置した後、可動金型と固定金型とによ
って形成される空間内に、固定金型に配設されている射
出用ノズルからABS樹脂を射出成形することにより、微
細凹凸群を有する光輝性樹脂シートが頂部表面に積層さ
れている截頭四角錐形状のABS 樹脂成形体(3) を得た。
【0031】転写用シートの作製 厚さ40μのポリビニルアルコール系樹脂フィルム[日
合フィルム (株) :ハイセロン]の片面に、ニトロセル
ロース/アルキッド樹脂(1/4)をベヒクルとする印刷
用インキ[諸星インキ (株) :KLCF]によるグラビア印
刷によって、半透明の抽象柄からなる印刷模様層を形成
し、転写用シート(1) を得た。
【0032】活性剤の調製 下記の混合組成[1]による活性剤[諸星インキ (株)
:CFプライマー]を準備した。
【0033】混合組成[1] (1) アルキッド樹脂 ・・・・・・・・・・・・・・・・8重量部 (2) ニトロセルロース・・・・・・・・・・・・・・・・2重量部 (3) 硫酸バリウム ・・・・・・・・・・・・・・15重量部 (4) DBP ・・・・・・・・・・・・・・15重量部 (5) ブチルセロソルブ・・・・・・・・・・・・・・30重量部 (6) ブチルカルビトールアセテート・・30重量部
【0034】液圧による転写印刷 前述の転写用シート(1) の印刷模様層面に、前記混合組
成[1]による活性剤を13g/m2の割合にコーティング
した後、直ちに水温30℃の水面上に、前記活性剤が塗
布されている印刷模様層面が上面となるようにして浮か
べ、70秒経過した時点(転写用シートが展延して、タ
テ1.2倍,ヨコ1.5倍になった時点)で、水面上か
ら前述の被転写体たるABS 樹脂成形体を押し入れ、該成
形体の表面に転写用シートを延展,密着させた。
【0035】次いで、表面に転写用シートが延展,密着
しているABS 樹脂樹脂成形体を水中から引き出し、40
℃の温水でシャワーし、転写用シートにおけるポリビニ
ルアルコール系樹脂フィルムを除去した後、60℃で1
0分間の乾燥を行なった後に、ウレタン系塗料による厚
さ20μのトップコート層をスプレーコート法によって
形成し、さらに、80℃,30分間の乾燥を行なうこと
により、本発明方法の目的製品である抽象柄模様が転写
されている截頭四角錐形状の合成樹脂成形体を得た。
【0036】得られた合成樹脂成形体には、転写印刷模
様層の下地層をなしている光輝性樹脂シートによる光輝
性と該光輝性樹脂シートに形成されている微細凹凸群と
が、転写された印刷模様層を通して視認され、深みのあ
るパール感が具現されていた。
【0037】実施例2 キャビティー面がエンボス加工されている金型の作製 キャビティー面に対して、深さ5μ,幅10μの直線が
10μ間隔で平行に並ぶ直線群によって形成され、該直
線群の方向が0度,30度,60度,90度の4種類か
らなっているエンボスパターンが、エッチング処理によ
って賦形されている可動金型を準備した。
【0038】微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートが積
層されている合成樹脂成形体からなる被転写体の成形 前述の可動金型を利用したモールド成形用の金型におけ
る可動金型の内周面に対して、先の実施例1で利用した
厚さ100μの光輝性PVC シート(1) を載置した後、該
光輝性PVC シート(1) を電熱ヒーターで予備加熱して軟
化させると共に、可動金型の内周面に光輝性PVC シート
(1) を真空,吸引することによって、光輝性PVC シート
(1) を可動金型の内周面の形状に予備成形した後、可動
金型と固定金型とによって形成される空間内に、固定金
型に配設されている射出用ノズルからABS 樹脂を射出成
形することにより、光輝性PVC シート(1) の表面に可動
金型のエンボスパターンを溶融ABS 樹脂の熱と圧力とに
よって写し取ると共に、この光輝性PVC シートすなわち
微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートが頂面に表面に積
層されている截頭四角錐形状のABS 樹脂成形体を得た。
【0039】液圧による転写印刷 微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートが表面に積層され
ている截頭四角錐形状のABS 樹脂成形体に対して、先の
実施例1における液圧による転写印刷方法と同一の工程
及びトップコート層の形成工程を施すことによって、本
発明方法の目的製品である抽象柄模様が転写されている
合成樹脂成形体を得た。
【0040】得られた合成樹脂成形体には、転写印刷模
様層の下地層をなしている光輝性樹脂シートによる光輝
性と該光輝性樹脂シートに形成されている微細凹凸群と
が、転写された印刷模様層を通して視認され、深みのあ
るパール感が具現されていた。
【0041】実施例3 微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートが積層されている
合成樹脂成形体からなる被転写体の成形 先の実施例1における微細凹凸群を有する光輝性樹脂シ
ートが表面に積層されている截頭四角錐形状のABS 樹脂
成形体(3) を被転写体として利用した。
【0042】転写用シートの作製 20パーツの可塑剤を含有する厚さ50μのPVC シート
と厚さ15μのナイロンフィルムとの積層シートからな
る基材シートにおけるナイロンフィルム面に、アクリル
樹脂と塩・酢ビ樹脂との混合樹脂をビヒクルとする剥離
層と、グラビア印刷法によって形成した杉板目の秋材部
のみの柄を表現する着色印刷模様層と、アクリル樹脂と
塩・酢ビ樹脂との混合樹脂をビヒクルとする感圧接着剤
層とを順次形成することによって、剥離層−着色印刷模
様層−感熱接着剤層の3層からなる転写層を具備する転
写用シート (2)を作製した。なお、離型層及び感圧接着
剤層は共に透明樹脂層からなっている。
【0043】圧縮空気併用型真空ラミネート法による転
写印刷法 圧縮空気併用型真空ラミネート装置を利用し、先の截頭
四角錐形状のABS 樹脂成形体(3) の頂面に対して、転写
用シート (2)の転写層すなわち剥離層−着色印刷模様層
−感熱接着剤層が転写されている合成樹脂成形体を得
た。
【0044】得られた合成樹脂成形体には、感熱接着剤
層を通して着色印刷模様層が現出されており、該着色印
刷模様層の下地層をなしている光輝性樹脂シートによる
光輝性と該光輝性樹脂シートに形成されている微細凹凸
群とが、剥離層を通して視認され、深みのあるパール感
が具現されていた。
【0045】
【発明の効果】本発明方法によれば、被転写体の表面層
をなしている微細凹凸群を有する光輝性樹脂シートの光
輝性が、転写された印刷模様層を通して、あるいは、転
写された印刷模様層同士の間隙を通して外部から視認さ
れ、光輝性樹脂シートに起因するパール感と該光輝性樹
脂シートに形成されている微細凹凸群による深みとが兼
備されている転写印刷模様層が得られ、極めて高度の意
匠特性を具備する合成樹脂成形体が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法によって得られた合成樹脂成形体の
要部を示す断面図である。
【図2】光輝性樹脂シートに付される凹凸エンボスの形
状の1例を示す平面図である。
【図3】光輝性樹脂シートに付される凹凸エンボスの形
状の別の例を示す平面図である。
【図4】[図3]の1部の拡大図である。
【図5】[図4]のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 本発明方法によって得られた合成樹脂成形体 2 微細凹凸群を有する光輝性樹脂シート 3 転写された印刷模様層、 4 トップコート層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細凹凸群を有する光輝性樹脂シート
    が積層されている合成樹脂成形体を得た後、該合成樹脂
    成形体の光輝性樹脂シート面に対して、印刷模様層を有
    する転写用シートにおける印刷模様層を転写することに
    より、転写された印刷模様層を通して、あるいは、転写
    された印刷模様層同士の間の間隙を通して、前記光輝性
    樹脂シート面に起因するパール感が外部から視認し得る
    合成樹脂成形体を得ることを特徴とする立体感と光沢と
    を具備する合成樹脂成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 微細凹凸群を有する光輝性樹脂シート
    が積層されている合成樹脂成形体を得た後、該合成樹脂
    成形体の光輝性樹脂シート面に対して、印刷模様層を有
    する転写用シートにおける印刷模様層を転写し、さら
    に、この転写印刷模様層面に対して、透明な樹脂による
    トップコート層を形成することにより、トップコート層
    と転写された印刷模様層とを通して、あるいは、トップ
    コート層と転写された印刷模様層同士の間の間隙とを通
    して、前記光輝性樹脂シート面に起因するパール感が外
    部から視認し得る合成樹脂成形体を得ることを特徴とす
    る立体感と光沢とを具備る合成樹脂成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 光輝性樹脂シートにおける微細凹凸群
    が、凹部及び凸部の幅が1〜100μの平行直線群また
    は連続する曲線群からなる請求項1または請求項2記載
    の立体感と光沢とを具備する合成樹脂成形体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 光輝性樹脂シートにおける微細凹凸群
    が、深度0.1〜50μであるのマット面からなる請求
    項1または請求項2記載の立体感と光沢とを具備する合
    成樹脂成形体の製造方法。
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