JP3202660B2 - シート状洗剤 - Google Patents
シート状洗剤Info
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Description
用量を調整し易く簡便性に優れ、かつ内容物の漏れや飛
散を大幅に軽減した形態を有し、単独使用でも高い洗浄
力を有し、更に長期間保存しても溶け残りが非常に少な
い保存安定性の優れたシート状洗剤に関するものであ
る。
嵩密度が0.7g/cm3 以上のいわゆるコンパクトタ
イプの衣料用粉末洗剤が開発されている。これにより、
洗浄力は一層向上し、かつ洗剤の持ち運び等の問題点も
大幅に改善された。
への投入時に洗剤粉末が飛散するという問題点は相変わ
らず解決されていない。粉末が床などに飛散した場合に
は掃除をする必要があり、余計な手間がかかってしま
う。粉末の飛散が回避できれば、使用上の簡便性を大幅
に向上でき非常に好ましく、これらの点からも洗剤の粉
末飛散の問題を解決することは非常に切望されている。
そこで、使い易さを向上させかつ洗剤使用時の粉末飛散
の問題を解決する為に、水溶性フィルム等で洗濯一回当
たりの量の粉末洗剤を包装してなるワンパック型洗剤や
洗剤を圧縮成型した錠剤やシート状の洗剤等が提案され
ている。この内、特にシート状洗剤は手でちぎるなどし
て使用量の任意な調整が可能であり、また、ちぎった時
や濡れた手で触ってその部分の水溶性フィルムが溶けた
時にも内容物(洗剤)が飛散する心配がなく、シート状
洗剤は安全性や簡便性の点で非常に優れた形態である。
合と水不溶性基体を用いる場合がある。水溶性基体を用
いるシート状洗剤としては、非イオン活性剤、パー化合
物、特定の窒素含有化合物の少なくとも2種を含む組成
物を水溶性のフィルム形成有機ポリマーに埋設してなる
洗剤添加剤が特開昭61−12796号公報に提案され
ている。水溶性基体であるフィルム形成有機ポリマーと
しては、ケン化度70〜90モル%のポリビニルアルコ
ールが記載されている。この洗剤添加剤は、他の洗剤と
併用することを前提としているため、基本的に衣料用洗
剤の基本成分であるアルカリ剤と金属イオン捕捉剤とを
含有しない。従って、この洗剤添加物の単独使用では十
分な洗浄力が得られず、また他の洗剤と併用するので簡
便性や経済性を考慮すると好ましくない。
質が変化しないことが望まれる。シート状洗剤において
も長期の保存安定性は重要であり、特に水溶性基体とし
てケン化度の低いポリビニルアルコールを使用する場合
は、その水溶性基体が洗剤組成物の薄層にほぼ全面に渡
って密着しているため、洗剤組成物中の配合成分によっ
て変質し易く、溶解性の低下やシートの柔軟性の低下等
を招いてしまうので保存安定性の優れた水溶性基体を選
択する必要がある。前記特開昭61−12796号公報
には保存安定性に関する記述は無く、更に衣料洗剤の基
本成分である界面活性剤とアルカリ剤と金属イオン捕捉
剤を含有するシート状洗剤に適した水溶性基体について
は他にも報告されていない。
散や漏れがなく安全性や簡便性に優れたシート状の形態
を有する洗剤であって、かつそのシート状洗剤が単独使
用においても高い洗浄力が得られる組成と水溶性基体か
ら構成され、更にシート状洗剤の保存安定性を大幅に向
上させるために鋭意検討を行った。その結果、界面活性
剤とアルカリ剤と金属イオン捕捉剤とを含有したドウ状
の洗剤組成物の薄層の両側に、特定のポリビニルアルコ
ールからなる水溶性基体を配置したシート洗剤が上記課
題を解決することを見いだし本発明を完成するに至っ
た。
と金属イオン捕捉剤とを含有するドウ状の洗剤組成物か
らなる薄層と、該薄層の両側に配置されたシート状水溶
性基体とを有するシート状洗剤であって、前記シート状
水溶性基体が、ケン化度96モル%以上の変性ポリビニ
ルアルコールを50重量%以上含有するポリビニルアル
コールを含むことを特徴とするシート状洗剤を提供する
ものである。
ート状に加工しているので粉末の飛散が無く、また量の
任意の調整を行う際に手で破断した場合や濡れた手で触
ったことによって水溶性基体が破れた場合にも内容物が
粉末ではないので流出しにくいシート状の形態を有して
いる。さらに洗剤組成物を含む薄層の両側に配置する水
溶性基体として保存中に洗剤配合成分によって変質しに
くい特定の水溶性基体、即ちケン化度96モル%以上の
変性ポリビニルアルコールを50重量%以上含有する水
溶性不織布及び/又は水溶性フィルムを用いるので、シ
ート状洗剤を長期間保存しても溶解性が低下せず非常に
保存安定性に優れている。しかも、洗剤組成物が界面活
性剤と洗浄力を向上させるビルダーとしてアルカリ剤と
金属イオン捕捉剤を含有するので単独で使用しても優れ
た洗浄力が得られる。
む薄層と、この薄層の両側に配置されたシート状水溶性
基体を有するものであり、該薄層は連続又は漏れない範
囲で部分的に不連続に形成されていてよく、シート状水
溶性基体は、該薄層の外部又は外部と内部に配置されて
いてもよい。本発明のシート状洗剤の例を図1〜3に示
す。図1中、1は洗剤組成物を含有する薄層、2と2’
はシート状水溶性基体である。図2中、3は洗剤組成物
を含有する薄層、4と4’と4”はシート状水溶性基体
である。図3中、5は洗剤組成物を含有する薄層、6と
6‘はシート状水溶性フィルム、7と7’はシート状水
溶性不織布である。また、シート状洗剤の周囲は、ヒー
トシール等によってシールしても構わない。
は、ケン化度96モル%以上の変性ポリビニルアルコー
ルを用いた水溶性の不織布及び/又はフィルムであり、
好ましくはシート状洗剤同士のブロッキングの防止に優
れる水溶性不織布である。また、水溶性基体として水溶
性不織布と水溶性フィルムを重ねた積層体として用いて
も構わない。この場合、水溶性フィルムの面が洗剤組成
物からなる薄層と接するようにシート化することが好ま
しい。水溶性不織布は、特開平8−3848号公報、特
開平8−127919号公報等の公知の方法で調製する
ことができる。水溶性フィルムには、従来よりポリビニ
ルアルコール系フィルムの製法として用いられている方
法が好適に用いられる。例えば、ポリビニルアルコール
水溶液を乾燥してフィルムを形成する方法やポリビニル
アルコールを熱溶融してフィルムを形成する方法等があ
り、使用する変性ポリビニルアルコールの特性に合わせ
て選択すればよい。ここで、水溶性基体の水溶性とは、
40℃以下の水に完全に溶解することをいい、特に10
℃以下の冷水でも溶解することが好ましい。
ビニルアルコールは、ケン化度が96モル%以上、好ま
しくは98モル%以上であり、平均重合度は250〜3
000、好ましくは500〜2500である。ケン化度
が96モル%未満の場合はシート状洗剤を長期間保存し
た場合に洗剤成分の影響を受けて水溶性基体の水への溶
解性が低下してしまう。変性ポリビニルアルコールの種
類としては、ケン化度が96モル%以上で水溶性のもの
ならば公知のものが使用できる。例えば、アニオン変
性、カチオン変性等のポリビニルアルコールが使用で
き、好ましくはカルボン酸変性やスルホン酸変性等のア
ニオン変性ポリビニルアルコールであり、更に好ましく
はイタコン酸変性ポリビニルアルコールである。変性ポ
リビニルアルコール中の変性量は、変性ユニットの含有
量が0.5〜10モル%以下、好ましくは1〜8モル%
である。変性量が0.5モル%未満の場合は、ポリビニ
ルアルコールの変性効果が弱く水への溶解性が低くな
り、10モル%を越えると合成が困難で、また水を含ん
だ時にゲル状物を形成して冷水への溶解性が低下してし
まう。
は、上記変性ポリビニルアルコールを全ポリビニルアル
コール中に50重量%以上含有し、好ましくは80重量
%以上含有し、更に好ましくは90重量%以上含有する
ポリビニルアルコールからなる。この含有量が50重量
%未満の場合は、シート状洗剤を基体の水溶性が低下し
たり、あるいは長期間保存した場合に洗剤成分の影響を
受けて水溶性基体の水への溶解性が低下してしまう。
は、加工性、柔軟性、基体保存時のブロッキング防止
性、水へ溶解する時の親水性を向上させるために、公知
の可塑剤や界面活性剤を含有しても良い。例えば、可塑
剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ルやグリセリン等の多価アルコール系可塑剤等が挙げら
れ、界面活性剤としてはアニオン系、カチオン系、ノニ
オン系等の一般の界面活性剤が挙げられる。また、加工
性、触ったときの感触、溶解性やブロッキング防止性等
を向上させるために、水溶性基体にエンボス加工等によ
って格子状や亀甲状の凹凸をつけることも好ましく、特
に水溶性基体が不織布の場合は繊維同士を物理的に或い
は熱で融着させるためにもエンボス加工を行うことが好
ましい。
分として界面活性剤とアルカリ剤と金属イオン捕捉剤と
を含有し、これらの剤の混合物はドウ(Dough)状
の物質である。なお、ここで、「ドウ」とは、粉末組成
物と液体、ペースト、ゲル等の流動性を有する剤との捏
和物をいい、流動性を有する剤は加熱や応力により流動
化するものも含まれる。本発明に用いられる洗剤組成物
は、ドウ状なので粉末洗剤の場合に見られる粉の飛散が
ない。また、好ましいドウ状の洗剤組成物としては、2
5℃における進入硬度が0.1〜10kg/cm2 の硬
さを有し、好ましくは0.5〜10kg/cm2 の硬さ
を有し、更に好ましくは1〜10kg/cm2 の硬さを
有する。0.1〜10kg/cm2 の進入硬度を有する
ので洗剤組成物の流動性が低く、そのため濡れた手で触
ってシート状洗剤の水溶性基体が破れた場合、あるいは
洗剤量を調整するために手で破断した場合に内容物の流
出が見られない。一方、進入硬度が0.1kg/cm2
未満場合は洗剤組成物が柔らかくなりすぎ、即ち洗剤組
成物の流動性が高くなるためシート化が困難になる、あ
るいは内容物が流出してしまう。また、10kg/cm
2 以上の場合は、洗剤組成物が脆くなり、シート化が困
難になる。ここでいう「進入硬度」とは、下記の方法で
測定されたものをいう。
とマーカー用に色素(赤色106号)をダルトン製万能
撹拌機(形式5DM−03−r)に合計1000g仕込
む。約25℃に調温後、まず低速(約100rpm)で
1分間混練し、次いで高速(約200rpm)で混練す
る。ミノルタ株式会社製測色計(CR−300)を用い
て混練物のb値を測定し、b値が一定になるまで混練を
行って均一な組成物を得る。FUDOH RHEO M
ETER(RT−2010J−CW)のレオメーターを
用いて、25℃に保った上記洗剤組成物の表面にFUD
OHレオメーター専用アダプター(底面積1cm2 )
を押し付け、アダプターが洗剤組成物の内部に30cm
/分の進入速度で20mm進入したときの応力を測定
し、これを進入硬度とする。
分として界面活性剤とアルカリ剤と金属イオン捕捉剤を
含有し、これらの成分は一般に衣料用洗剤に用いられる
物をすべて使用することができる。具体的には、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩及び
ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の界面活性剤の
他、ソーダ灰等のアルカリ金属炭酸塩及びJIS1号、
2号もしくは3号珪酸ナトリウム等のアルカリ金属珪酸
塩等のアルカリ剤、ゼオライトである結晶性アルミノ珪
酸塩、及び特開平7−89712号公報、特開昭60−
227895号公報記載の結晶性珪酸塩等の金属イオン
捕捉剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びクエ
ン酸塩等の有機金属イオン捕捉剤、ポリアクリル酸、ア
クリル酸とマレイン酸のコポリマー及び/又はその塩及
びカルボキシメチルセルロース等のカルボン酸系ポリマ
ー等の高分子金属イオン捕捉剤等が挙げられる。また、
他の成分として、硫酸ナトリウム等の増量剤、ポリエチ
レングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン(P
VP)及びポリビニルアルコール(PVA)等の分散剤
もしくは色移り防止剤(PVP)、過炭酸ナトリウム等
の漂白剤、特開平6−316700号公報記載及びテト
ラアセチルエチレンジアミン(TAED)等の漂白活性
化剤、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ及びリパ
ーゼ等の酵素、ホウ素化合物及び亜硫酸ナトリウム等の
酵素安定剤、ビフェニル型、スチルベン型の蛍光染料、
シリコーン/シリカ系等の消泡剤、酸化防止剤、青味付
剤並びに香料等の従来から公知の成分を公知の配合量で
配合することができる。上記成分として具体的には特開
平8−218093号公報に記載されているものを使用
することができる。
以下の水分、好ましくは5%以下、更に好ましくは2%
以下の水分を含有してもかまわない。10%を越える水
分を含む場合は、洗剤組成物の薄層の両側に位置する水
溶性基体が一部溶けて粘着性を帯び、シート状洗剤同士
がくっついてしまったり、また、冬場など低湿度化で保
管された場合には、洗剤組成物が乾燥して非常にもろく
なり、実用場面でシート状の形態を維持できなくなる。
定されるものではないが、まずドウ(dough)状の
洗剤組成物は万能攪拌機やニーダー等の高粘度の攪拌に
適した攪拌機で調製することができる。酵素や漂白成分
等熱に弱い成分を配合する場合は、攪拌時の温度は40
℃以下の低温にすることが好ましい。ついで、このドウ
状の洗剤組成物を予めローラーやプレス等でシート状に
成形した後、その両面に少なくとも1層以上の水溶性基
体を張り付ける方法、ドウ状の洗浄剤組成物をローラの
回転等で移動する2枚以上の水溶性基体の間に供給しな
がら、同一又は異なるローラー等で圧縮成型する方法、
ドウ状にした洗浄剤組成物を広げられた少なくとも1層
以上の水溶性基体に塗布し、その塗布した組成物上に少
なくとも1層以上の水溶性基体を張り付ける方法等によ
り、本発明のシート状洗剤を得ることができる。また、
他の調製方法として、ドウ状の洗剤組成物と洗剤成分の
一部を水溶性不織布や水溶性織布に含浸させ、担持させ
てドウ状の洗剤組成物の薄層を挟み込み、更にその層の
両側に水溶性基体を配置することも可能である。
用し易さの点より0.1〜5mmであることが望まし
い。5mm以下の厚さであるとシート状洗剤を容易に破
くことができる。また、0.1mm以上の厚さにすると
充分な量の洗剤組成物等を充填できる。より好ましい厚
さは0.25〜3mmである。
剤組成物の薄層片の面積密度は0.005〜1.0g/
cm2 であることが望ましい。この範囲の面積密度であ
れば、洗剤組成物の充填量が充分となり、良好な洗浄性
が得られる。より好ましい面積密度は0.02g/cm
2 〜0.5g/cm2 である。
した場合や使用時の内容物の漏れ、流出が無いが故に、
従来の粉末状或いはワンパックタイプの洗濯用洗剤には
ない形態を有する充填方法や使用方法が可能である。例
えば、シート状洗剤にミシン目をつけて破断しやすくす
ることや、図柄、文字を印刷する等して外観を美麗にし
たり、使用方法や使用上の注意事項を印刷して使用する
毎に使用者に認知させやすくすることなどが挙げられ
る。また、洗剤組成物層の製造工程からは連続的な層と
することが容易であるが、部分的に不連続の組成物層を
形成することも勿論できる。
げて詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら限定され
るものではない。
方法を予め下記に説明する。 [ドウ状洗剤組成物の進入硬度の測定方法]洗剤組成の
各成分とマーカー用に色素(赤色106号)をダルトン
製万能混合攪拌機(形式5DM−03−r)に合計10
00g仕込む。約25℃に調温後、まず低速(約100
rpm)で1分間混練し、次いで高速(約200rp
m)で混練する。ミノルタ株式会社製測色計(CR−3
00)を用いて混練物のb値を測定し、b値が一定にな
るまで高速で混練を行って均一なドウ状洗剤組成物を得
る。
−2010J−CW)のレオメーターを用い、25℃に
保った上記洗剤組成物の表面にFUDOHレオメーター
専用アダプター(底面積1cm2 )を押し付け、アダ
プターがドウ状洗剤組成物の内部に30cm/分の進入
速度で20mm進入したときの応力を測定した。
法)]30℃×湿度40%で2日間、次いで30℃×湿
度80%で2日間のサイクルタイムの高温多湿環境下
に、シート状洗剤(幅50mm×長さ120mm×洗剤
組成物の薄層の厚み2mm)を30日間保存する。2槽
式電気洗濯機((株)東芝製VH−360S1)に水温
10℃の水道水を30リットル注水した後、保存前又は
保存後のシート状洗剤を投入する。強・反転で10分間
撹拌した後、JIS Z 8801準拠の目開き500
μmの篩上に排水する。篩上の残留物を目視で観察し、
下記基準で溶解性を評価する。保存前後のシート状洗剤
の溶解性の評価結果を比較して溶解性が変わらなければ
保存安定性に優れ、溶解性が低下していれば保存安定性
が劣っていることになる。 <判定基準> ○:洗剤組成物及び/又は水溶性基体の残留物がほとん
どない。 △:洗剤組成物及び/又は水溶性基体の残留物が少量認
められる。 ×:洗剤組成物及び/又は水溶性基体の残留物が多量に
認められる。
して人工汚染布を調製した。人工汚染液の布への付着
は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染液を布に
印刷することで行った。人工汚染液を布に付着させ人工
汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容量 5
8cm3/cm2 、塗布速度1.0m/min 、乾燥温度 100℃、乾
燥時間1分で行った。布は木綿金巾2003布(谷頭商店
製)を使用した。 〔人工汚染液の組成〕 ラウリン酸 0.44重量% ミリスチン酸 3.09重量% ペンタデカン酸 2.31重量% パルミチン酸 6.18重量% ヘプタデカン酸 0.44重量% ステアリン酸 1.57重量% オレイン酸 7.75重量% トリオレイン 13.06重量% パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.18重量% スクアレン 6.53重量% 卵白レシチン液晶物 1.94重量% 鹿沼赤土 8.11重量% カーボンブラック 0.01重量% 水道水 バランス。
液1リットルに、上記で作成した10cm×10cmの人工汚染
布を5枚入れ、ターゴトメーターにて100rpmで洗浄し
た。洗浄条件は次の通りである。
における反射率を自記色彩計(島津製作所製)で測定
し、次式によって洗浄率(%)を求め、5枚の測定平均
値を洗浄力として示した。
機(形式5DM−03−r)に合計1000g仕込み、
25℃に調温後、まず低速(約100rpm)で1分間
攪拌し、次いで粉末状態の洗剤組成物がドウ状になるま
で高速(約200rpm)で攪拌し、均一なドウ状洗剤
組成物を得た。前記方法で測定した洗剤組成物の進入硬
度は5.0kg/cm2 であった。このドウ状洗剤組成
物をセーバー(SEEWER)社製ドーシーター(エコノムS
TM513)を用いて厚さ2mmの薄層を作製し、次い
でこの薄層を50×120mmの大きさに切断した。こ
の薄層片の面積密度は平均0.31g/cm2 であっ
た。次に、水溶性基体として表3に示す基体(A)を上
記洗剤組成物の薄層片の両面に張り合わせ、再度ドーシ
ーターに通して水溶性不織布と薄層片を密着させシート
状洗剤を作製した。
濃度になるように溶解し、前記の方法で洗浄性を評価し
たところ、洗浄率は51%であった。また、本シート状
洗剤を前記方法で溶解性を評価したところ、保存前後の
溶解性は変わらず保存安定性は優れていた。これらの結
果を表1に示した。更に、本シート状洗剤に3等分にな
るようにミシン目を入れ、ミシン目にそって手で破った
時、容易に破くことができ、かつ破いた時に洗剤の漏れ
や流出もなく、ほとんど手に付着しなかった。
剤組成物をそれぞれ調製した。次に、これらのドウ状洗
剤組成物と表3に示す各種変性ポリビニルアルコールを
水溶性基体として用いて実施例1と同様にしてシート状
洗剤をそれぞれ作製した。尚、水溶性基体は、実施例2
では基体(B)、実施例3では基体(C)、実施例4で
は基体(D)、実施例5では基体(A)、実施例6では
基体(E)を用いた。各シート状洗剤中の洗剤組成物の
薄層片の面積密度は0.25〜0.34g/cm2 の範
囲であった。
評価結果を表1に示す。また、3等分になるように各シ
ート状洗剤にミシン目を入れ、ミシン目にそって手で破
ったとき、いずれも容易に破くことができ、かつ破いた
時に洗剤の漏れや流出もなく、ほとんど手に付着しなか
った。更に、前記方法で測定した各実施例の洗剤組成物
の進入硬度を表1に示す。
物をそれぞれ調製した。次に、これらのドウ状洗剤組成
物と表3に示す各種ポリビニルアルコールを用いて実施
例1と同様にしてシート状洗剤をそれぞれ作製した。
尚、基体としては、比較例1、2では基体(F)、比較
例3では基体(G)、比較例4では基体(H)を用い
た。但し、比較例5では撹拌によりドウ状物は得られ
ず、進入硬度が0.1kg/cm2未満の流動性の高い
洗剤組成物が得られたため、実施例の様な薄層片の作製
ができず、シート状洗剤の作製が困難であった。前記方
法で測定した比較例1〜4の洗剤組成物の進入硬度及び
洗浄率を表2に示す。
る。
ド平均6モル付加物 B:三菱化学製「ノニデット S-6.5」(C12, C13アルコ
ールのエチレンオキシド平均 6.5モル付加物) C:日本触媒化学工業(株)製「ソフタノール70」( C
12〜C14 第2級アルコールのエチレンオキシド平均7モ
ル付加物) D:C12 アルコール/C14 アルコールの混合物( C12/
C14 =75/25、重量比)に、エチレンオキシド平均3モ
ル、プロピレンオキシド平均2モル、エチレンオキシド
平均3モルをこの順でブロック付加したもの E:直鎖アルキル(C10〜C13)ベンゼンスルホン酸のナト
リウム塩とカリウム塩の等量混合物 F:アルキル硫酸エステルナトリウム(ヤシ脂肪酸組
成) G:牛脂脂肪酸ナトリウム H:炭酸ナトリウム/炭酸カリウム=7/3(重量比)
の混合物 I:ヘキスト社製「SKS-6 」 J:東ソー(株)製合成ゼオライト「トヨビルダー」 K:ローヌプーラン社製「チキソレックス25」 L:亜硫酸ナトリウム M:BASF社製ポリアクリル酸ナトリウム「Sokalan PA4
0」 N:BASF社製アクリル酸/マレイン酸コポリマーのナト
リウム塩「Sokalan CP 5」 O:パラトルエンスルホン酸ナトリウム P:ポリエチレングリコール(重量平均分子量約6000) Q:酵素 API-21H (昭和電工(株)製)、リポラーゼ
100T(ノボノルディスク社製) 、セルザイム0.1T(ノボ
ノルディスク社製) 、ターマミル60T (ノボノルディス
ク社製) を2:1:1:1の重量比で混合したもの 1
重量%、蛍光染料[ホワイテックスSA(住友化学社
製)、チノパールCBS (チバガイギー社製)を1:1の
重量比で混合したもの]0.5 重量%、消泡・抑泡剤〔ア
ミノアルキル変性シリコーンオイル〕0.25重量%、下記
表4記載の香料0.25重量%と芒硝であり、芒硝にて組成
物全体の量が100 重量%になるように調整した。
実施例1〜6は洗剤組成物が界面活性剤とアルカリ剤と
金属イオン捕捉剤を含有するために単独使用でも優れた
洗浄力を示し、また水溶性基体として特定のケン化度を
有する変性ポリビニルアルコールを50重量%以上含有
するために保存安定性に優れ、更にドウ状の洗剤組成物
からなるシート状洗剤なので粉の飛散や破断時の内容物
の飛散がない。
が96モル%未満でかつ変性ポリビニルアルコールでは
ないので保存後の溶解性が低下し保存安定性が悪い。比
較例2は、洗剤組成物にアルカリ剤が配合されていない
ので洗浄性が低い。比較例3は、基体のケン化度は高い
が変性ポリビニルアルコールではないので基体自身が溶
けにくく保存前から溶解性が低い。比較例4は、水溶性
基体中の変性ポリビニルアルコールの含有量が50重量
%未満なので保存後の溶解性が低く保存安定性が悪い。
比較例5は、前述したように進入硬度が低いためにドウ
状の組成物が調製できずシート状洗剤が作製できない。
略示図
面略示図
面略示図
Claims (6)
- 【請求項1】 界面活性剤とアルカリ剤と金属イオン捕
捉剤とを含有するドウ状の洗剤組成物からなる薄層と、
該薄層の両側に配置されたシート状水溶性基体とを有す
るシート状洗剤であって、前記ドウ状の洗剤組成物の2
5℃における進入硬度が0.1〜10kg/cm 2 であ
り、前記薄層の厚さが0.1〜5mm、面積密度が0.
005〜1.0g/cm 2 であり、且つ前記シート状水
溶性基体が、ケン化度96モル%以上の変性ポリビニル
アルコールを50重量%以上含有するポリビニルアルコ
ールを含むことを特徴とするシート状洗剤。 - 【請求項2】 前記変性ポリビニルアルコールが、アニ
オン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニ
ルアルコールから選ばれる1種又は2種以上からなる請
求項1記載のシート状洗剤。 - 【請求項3】 前記シート状水溶性基体が、水溶性不織
布である請求項1又は2記載のシート状洗剤。 - 【請求項4】 前記シート状水溶性基体が、水溶性フィ
ルムである請求項1又は2記載のシート状洗剤。 - 【請求項5】 前記シート状水溶性基体が、水溶性不織
布と水溶性フィルムを積層したものである請求項1又は
2記載のシート状洗剤。 - 【請求項6】 ドウ状にした洗剤組成物を広げられた少
なくとも1層以上の水溶性基体に塗布し、その塗布した
組成物上に少なくとも1層以上の水溶性基体を張り付け
ることにより、請求項1〜5の何れか1項記載のシート
状洗剤を製造する方法。
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