JP2001162708A - フィルム - Google Patents

フィルム

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JP2001162708A
JP2001162708A JP2000124521A JP2000124521A JP2001162708A JP 2001162708 A JP2001162708 A JP 2001162708A JP 2000124521 A JP2000124521 A JP 2000124521A JP 2000124521 A JP2000124521 A JP 2000124521A JP 2001162708 A JP2001162708 A JP 2001162708A
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film
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soluble
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JP2000124521A
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English (en)
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Yoshihei Meiwa
善平 明和
Hirohiko Hanada
弘彦 花田
Katsushi Miyamoto
勝史 宮本
Kenji Ishikawa
賢司 石川
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多湿環境下においても保存安定性が高く、手
で触ったときの感触の良いフィルム、また香料をフィル
ムに配合することで開封時及び/又は溶解時に匂いを楽
しむことができる包装フィルムの提供。 【解決手段】 水溶性フィルム表面に、水不溶性材料を
存在させてなるフィルムであって、水不溶性材料の使用
量が水溶性フィルム100重量部に対し、0.1〜80
重量部であり、水不溶性材料が平均粒径500μm以下
の粉末であるか、あるいは繊維長10μm〜6mmの繊
維状形態を有するものであるフィルム、その製造法及び
そのフィルムで分包してなる洗濯用物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水等にフィルムが
接触することによりフィルムが溶解又は水解し、フィル
ムに包装された内容物を放出する機能を有するフィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
水溶性フィルムは食品、医薬品、農薬、家庭用雑貨類等
の用途において、内容物を個装し使用する場合にフィル
ムが溶解し、内容物が取り出せることにより機能されて
きた。
【0003】水溶性フィルムとして、特開昭61−25
7157号には、水溶性ポリマーにあらかじめ塩化ナト
リウムを混合することにより、フィルムに塩化ナトリウ
ムを均一配置し、味付けの均一化を可能としたものが開
示され、特開平3−197421号には、水溶性ポリマ
ーにあらかじめ水不溶性高分子を配合し、薬物の放出を
制御したものが開示されているが、これらは、長期保存
や多湿環境下における保存には耐え難く、別途包装が必
要であった。また手で触ったときのベタツキ感もあり、
感触の面では満足のいくものではなかった。
【0004】本発明の課題は、多湿環境下においても保
存安定性が高く、手で触ったときの感触の良いフィルム
を提供することにあり、また香料をフィルムに配合する
ことで開封時及び/又は溶解時に匂いを楽しむことがで
きる包装フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、水溶性フィル
ム表面に、水不溶性材料を存在させてなるフィルムであ
って、水不溶性材料の使用量が水溶性フィルム100重
量部に対し、0.1〜80重量部であり、水不溶性材料
が平均粒径500μm以下の粉末であるか、あるいは繊
維長10μm〜6mmの繊維状形態を有するものである
フィルム、その製造法及びそのフィルムで分包してなる
洗濯用物品を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】<水溶性フィルム>水溶性フィル
ムは、主として水溶性ポリマーからなるが、フィルム強
度、及び水への溶解性又は水解性(以下、水解性とい
う)の観点から、その坪量は10g/m2以上が好まし
く、15〜100g/m2の範囲がより好ましい。その
厚さは9μm以上が好ましく、13〜90μmがより好
ましい。
【0007】ここで水溶性ポリマーは、25℃において
水99重量部に試料1重量部を溶解させたとき、溶解度
が80重量%以上のものを指し、溶解度が90重量%以
上のものがより好ましい。なお、溶解度は水溶液を濾紙
(No.2)で濾過し、濾紙中の固形分量より算出す
る。
【0008】このような水溶性ポリマーとして、ポリビ
ニルアルコール及び/又はその誘導体(イタコン酸変性
ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアル
コール、マレイン酸変性ポリビニルアルコール等)、ポ
リ(メタ)アクリル酸アルカリ塩、(メタ)アクリル酸
/(メタ)アクリル酸エステル共重合物のアルカリ塩、
(メタ)アクリル酸/マレイン酸共重合物のアルカリ
塩、ポリビニルピロリドン等の合成品;メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、ヒドロキシアルキルセルロース、澱粉誘導体
等の半合成品;澱粉、ゼラチン、寒天、海草類、植物粘
質物、タンパク質等の天然高分子が例示される。これら
は1種もしくは2種以上併用しても良い。
【0009】<水不溶性材料>水不溶性材料として水不
溶性無機物や水不溶性有機物が用いられる。ここで「水
不溶性」とは、25℃において水99重量部に試料1重
量部を溶解させたとき、溶解度が50重量%以下のもの
を指し、40重量%以下のものがより好ましい。
【0010】水不溶性無機物として、ゼオライト、ベン
トナイト、タルク、マイカ、カオリン、セピオライト、
シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、無水珪酸、ヒド
ロキシ・カルシウム・アパタイト、フタロシアニンブル
ー、ヘリンドンピンク、ハンサオレンジ等の他、真珠質
が挙げられ、ゼオライト、ベントナイト、タルク、マイ
カ、カオリン、シリカ、酸化チタン等が好ましく用いら
れる。
【0011】水不溶性有機物として、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリスチレンやポリウレタン及び/又はそれらの架
橋体、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムやポリ(メ
タ)アクリル酸エステル及び/又はそれらの架橋体等の
他、エチレンゴム、プロピレンゴム、スチレン−ブタジ
エンゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム等のゴム類
及び/又はそれらの架橋体等の合成高分子;セルロース
及び/又はその誘導体、キトサン及び/又はその誘導
体、澱粉、果実の殻等の天然高分子及び/又はその誘導
体が挙げられ、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレ
ン、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)
アクリル酸エステル、セルロース及び/又はその誘導
体、澱粉等が好ましく用いられる。ここで「ポリ(メ
タ)アクリル酸」は「ポリアクリル酸」と「ポリメタア
クリル酸」の双方を意味する。
【0012】水不溶性材料が粉末状の場合、フィルムの
感触及びフィルムからの粉末粒子の脱落を防止する観点
から、平均粒径は500μm以下であり、0.01〜3
00μmが好ましい。
【0013】水不溶性材料が繊維状形態を有する場合、
フィルムの感触、フィルム製造時のハンドリング性よ
り、繊維長は10μm〜6mmであり、20μm〜5m
mが好ましい。
【0014】水不溶性材料は、真球状、略球状、平板
状、棒状、繊維状のものが好ましく用いられ、さらに粉
砕等による異形の形状のものでも良く、また中空、多孔
質の粒子等も用いられる。
【0015】また水不溶性材料は、2種以上の水不溶性
材料を用いても良い。水不溶性材料を2種以上混合して
用いることにより、水溶性フィルムの水溶性や水解性を
保持しつつ、ベタツキのない、感触の良い、使用感に優
れたものとなる。
【0016】水不溶性材料は、水溶性フィルム100重
量部に対し、0.1〜80重量部、好ましくは0.3〜
70重量部使用される。
【0017】水溶性フィルム内部に存在する水不溶性材
料は、使用される全不溶性材料の10重量%以下が好ま
しく、5重量%以下がより好ましく、0重量%が特に好
ましい。
【0018】<フィルムの製法>本発明のフィルムは、
例えば含水率が50重量%以上の水溶性ポリマーの薄膜
表面に、水不溶性材料を存在させ、ついで乾燥する方法
にて得られる。
【0019】水溶性ポリマーの含水率が50重量%未満
のときに、水不溶性材料を存在させれば、水溶性ポリマ
ー表面と、水不溶性材料との接着力が不足し、脱離し易
くなるので好ましくない。
【0020】ここで「水溶性ポリマーの含水率」とは次
式で定義される。
【0021】
【数1】
【0022】水溶性ポリマーの薄膜表面に水不溶性材料
を存在させる方法として、水溶性ポリマーの薄膜表面に
水不溶性材料を散布又はスプレーする方法が好ましく用
いられる。
【0023】また、水溶性ポリマーの薄膜表面に、水不
溶性材料を存在させる際に、水溶性ポリマーが可塑剤を
含有していてもよい。
【0024】可塑剤は、水;メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール等のアルコール類;エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール等のグリコール類;グリ
セリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール等の多価アルコール類より選ばれる
1種類以上が可塑化効果や乾燥速度、生産スピード改善
のため好ましく使用され得る。
【0025】可塑剤の添加方法としては、水不溶性材料
を散布する前に水溶性ポリマーの薄膜表面だけを可塑化
させる方法や含水の水溶性ポリマーと可塑剤を混合する
方法がある。必要に応じてフィルムを加熱することによ
り、水不溶性材料が接着し易くなる。この場合、可塑剤
の添加量は水溶性ポリマー100重量部に対し、可塑化
効果の観点から1重量部以上、またポリマーシートの成
膜性やポリマーシートの強度の観点から100重量部以
下が好ましく、より好ましくは3〜60重量部である。
【0026】可塑剤は所望するフィルムを成形した後、
必要に応じ乾燥等の方法により、除去される。
【0027】また本発明のフィルムは、水不溶性材料が
バインダーによりフィルム表面に固定されていても良
い。このようなフィルムは、水溶性ポリマーからフィル
ムを作製し、次にそのフィルム表面に水不溶性材料とバ
インダー溶液の混合物を存在させ、次いで乾燥する方法
で得られる。この時、水不溶性材料をバインダーと共に
フィルム表面に存在させる前にフィルムの表面だけを可
塑化したり、含水の水溶性ポリマーと可塑剤を混合して
おくのが好ましい。
【0028】バインダーはあらかじめ、水及び/又はメ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール類;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレ
ン、シンナー等の石油類に溶解または分散させた後、水
不溶性材料を溶解または分散させ、水溶性フィルム上に
塗料化又はインキ化(印刷)する。水不溶性材料をバイ
ンダー溶液に混合するには、一般的な混合機や分散機が
用いられる。水不溶性材料をバインダーとともに水溶性
フィルム表面に存在させる方法として、スプレー塗工、
コンマコーター、リップコーター、グラビアコーター、
フローコーター等の塗工法;グラビア印刷、フレキソ印
刷等の印刷法が好ましく用いられる。
【0029】水不溶性材料を水溶性フィルム表面に固定
させるバインダーとして、水溶性ポリマー、アルコール
類可溶性ポリマー、石油類可溶性ポリマー等が挙げられ
る。
【0030】これらのバインダーとして、ポリビニルア
ルコール及び/又はその誘導体(イタコン酸変性ポリビ
ニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコー
ル、マレイン酸変性ポリビニルアルコール等)、ポリ
(メタ)アクリル酸アルカリ塩、(メタ)アクリル酸/
(メタ)アクリル酸エステル共重合物のアルカリ塩、
(メタ)アクリル酸/マレイン酸共重合物のアルカリ
塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレ
ン、ポリウレタン、エチレンゴム、プロピレンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、シリコーン
系ポリマー等の合成品;メチルセルロース、エチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒド
ロキシアルキルセルロース、澱粉誘導体等の半合成品;
キトサン及び/又はその誘導体、澱粉、ゼラチン、寒
天、海草類、植物粘質物、タンパク質等の天然高分子が
挙げられ、ポリビニルアルコール及び/又はその誘導
体、ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ塩、ポリ(メタ)
アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合物のア
ルカリ塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシ
ド、ポリアミド、セルロース及び/又はその誘導体、澱
粉等が好ましく用いられる。
【0031】この場合、バインダー量は、水不溶性材料
100重量部に対し、好ましくは1〜50重量部、更に
好ましくは3〜40重量部である。
【0032】このようにして得られたフィルムは、水ま
たは溶剤を含んでいるため、ドラム乾燥法、ベルト乾燥
法、熱風乾燥法等の方法により乾燥される。
【0033】また、本発明のフィルムは、エンボス加工
によりその表面にエンボスパターンを付けることができ
る。このことにより、一層、手に触れたときの感触を向
上させることができる。エンボス加工はフィルム表面に
おいて凹部の表面積が40%以下が好ましい。また、エ
ンボス加工後のフィルムの厚みはエンボス前のフィルム
の厚みに比べ1.3倍以上が好ましい。
【0034】また、本発明のフィルムは賦香されていて
もよく、フィルム表面及び/又は内部に賦香できる。フ
ィルム表面及び/又は内部に賦香することにより、包装
パックを開封した後の芳香持続時間が自在にコントロー
ルできる。
【0035】賦香の方法としては、例えば水溶性フィル
ムに香料成分や香料含有材を分散または混入させる方法
や、前記水溶性フィルム表面に水不溶性材料を存在させ
る際に、香料成分や香料含有材を混合し、水溶性フィル
ム表面に存在させる方法がある。
【0036】香料、芳香剤として、α−ピネン、β−ピ
ネン、ミルセン、リモネン、1,8−シネオール等のテ
ルペン系炭化水素類、アミルアセテート、アミルプロピ
オネート等の疎水性の香料(例えば、特開平3−326
73号公報、3頁左上欄19行〜同頁左下欄13行に記
載の香料)が挙げられる。これらは1種類以上を使用す
ることができる。
【0037】<その他の添加剤成分>本発明のフィルム
は可塑剤の他、添加剤として、剥離剤、ブロッキング防
止剤、溶解性向上剤、着色成分等が用いられ得る。
【0038】剥離剤として、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキ
ルエーテル等の非イオン界面活性剤、塩化アルキルトリ
メチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニ
ウム等の陽イオン界面活性剤等が好ましく用いられる。
【0039】これらの剥離剤の添加量は、水溶性ポリマ
ー100重量部に対し、剥離性の観点から0.1重量部
以上、また水溶性フィルムの成膜性や強度の観点から5
重量部以下が好ましい。
【0040】ブロッキング防止剤として、ベントナイ
ト、タルク、カオリン、ゼオライト等の無機物質、澱
粉、セルロース粉末等の有機物質等が好ましく用いられ
る。これらのブロッキング防止剤の添加量は水溶性ポリ
マー100重量部に対し、巻き取り性等のハンドリング
性や生産性の観点から0.1重量部以下が好ましい。
【0041】溶解性向上剤として、水溶性無機塩、水溶
性有機塩、水不溶性無機物質、水不溶性有機物質が用い
られる。水溶性無機塩として、例えば塩化ナトリウム、
塩化カリウム、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸ナト
リウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミ
ニウム等の硫酸塩;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム等の炭酸塩が挙げられ、水溶性有機塩として、例えば
クエン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、
リンゴ酸塩等や、脂肪酸石鹸、エステル系燐酸塩類、ア
シル化アミノ酸塩類、スルホコハク酸塩類が挙げられ、
水不溶性無機物質として、ベントナイト、タルク、カオ
リン、ゼオライト等の無機物質が挙げられ、水不溶性有
機物質として、セルロース粉末、澱粉類が挙げられる。
【0042】これらの溶解性向上剤の添加量は、溶解性
の向上及び均一なフィルムを得るために、水溶性ポリマ
ー100重量部に対し、1〜30重量部が好ましい。
【0043】<洗濯用物品>本発明のフィルムの一用途
として、洗濯に用いられる非液体洗剤、非液体漂白剤、
非液体仕上げ剤、糊剤等の洗濯用組成物をこのフィルム
に分包し洗濯用物品として使用に供することができる。
分包される洗濯用組成物は、錠剤、粉末、ドウ、ペース
トの形態を取り得る。 感触の良さの点でペースト、ド
ウ状物がより好ましい。また、ペースト、ドウ状物の場
合、気体(特に酸素)と洗濯用組成物の接触面積を小さ
くできるため、安定性(変色や異臭の発生といった変
質)の向上という点でも好ましい。ペースト、ドウ状物
としては、25℃での進入硬度0.05〜20kg/c
2が好ましく、0.1〜15kg/cm2がより好まし
く、0.5〜10kg/cm2が更に好ましい。
【0044】なお進入硬度は、25℃に保った洗濯用組
成物の表面にレオメーター(FUDOH RT−201
0J−CW)の専用アダプタ−(底面積1cm2の円)
を押し付け、アダプターが該洗濯用組成物の内部に30
cm/分の進入速度で2cm進入したときの応力の測定
により求めることができる。
【0045】また本発明において、「ドウ」とは、粉末
状組成物と、液体、ペースト、ゲル状組成物等の流動性
を有する物質との捏和物を意味し、流動性を有する物質
には加熱や応力により流動性を有するものも含まれる。
【0046】ドウ状物は、高粘度の攪拌に適した万能攪
拌機、ニーダー等を用いて製造できる。また、流動点が
40℃以上のポリアルキレングリコールを添加すること
によりドウ状物が短時間で製造できる。
【0047】本発明に用いられる洗濯用組成物の粘度
(東京計器DVM−B型ローターNo.4、回転数3r
pm、25℃)は、10万mPa・s以上が好ましく、
20万mPa・s以上がより好ましい。
【0048】分包した洗濯用組成物は、溶解性の点で厚
み15mm以下が好ましく、10mm以下がより好まし
く、5mm以下が更に好ましい。また、強度及び取り扱
いの容易さの点で厚みは1mm以上が好ましく、2mm
以上がより好ましい。使用の利便性の点で1回の使用量
ごとに分包したものが好ましい。分包される洗濯用組成
物は10〜100gが好ましく、15〜50gがより好
ましい。
【0049】本発明の洗濯用組成物中の水分量は、ブロ
ッキング防止及び乾燥防止の観点から、組成物中好まし
くは0.1〜15重量%、より好ましくは0.5〜10
重量%、特に好ましくは2.3〜7重量%である。尚、
この水分量にはゼオライト、炭酸塩及びクエン酸塩等の
結晶水は除かれる。
【0050】本発明に用いられる洗濯用組成物のうち非
液体洗剤は、主として界面活性剤とビルダーを含有す
る。界面活性剤として、例えば、高級アルコール若しく
はそのエチレンオキシド(以下、「EO」という。)付
加物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン
酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキル
エステル塩又は脂肪酸塩等の陰イオン界面活性剤;高級
アルコールのEO付加物若しくはEO/プロピレンオキ
サイド(以下、「PO」という。)付加物、脂肪酸アル
カノールアミド、アルキルポリグリコシド等の非イオン
界面活性剤;両性界面活性剤;陽イオン界面活性剤等が
挙げられる。特に、アルキル鎖の炭素数が10〜14の
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸のアミン塩、炭素数1
2〜18の高級アルコールの硫酸エステルのアミン塩が
洗浄力、泡特性の点で、また、炭素数が10〜16のア
ルコールのEO5〜10モル付加物や炭素数が10〜1
6のアルコールのEO4〜12モル・PO0.1〜4モ
ル付加物(但し、EOとPOはランダム重合でもブロッ
ク重合でもよい)が皮脂汚れの除去、耐硬水性、生分解
性の点で好ましい。界面活性剤の含有量は、洗浄力の点
で非液体洗剤中好ましくは5〜80重量%、より好まし
くは20〜60重量%、特に好ましくは30〜50重量
%である。また、非イオン界面活性剤と陰イオン界面活
性剤の併用も好ましく、その場合、両者の合計が界面活
性剤中に50〜100重量%、特に70〜100重量%
であるのが洗浄性の点で好ましい。また、非イオン界面
活性剤と陰イオン界面活性剤の重量比は、溶解性の点
で、非イオン界面活性剤/陰イオン界面活性剤=100
/0〜10/90、特に90/10〜50/50が好ま
しい。
【0051】ビルダーとして、例えば、炭酸塩、結晶性
若しくは非晶質アルミノ珪酸塩、結晶性若しくは非晶質
珪酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩等の無機ビルダーやニトリ
ロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、酒石酸塩、ク
エン酸塩、アクリル酸重合体及び共重合体等の有機ビル
ダー等のナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩等が
挙げられる。特に、結晶性アルミノ珪酸塩がカルシウム
イオン等の多価金属イオンの補足能及び非イオン界面活
性剤に対する吸油能の点で好ましい。ビルダーの含有量
は、洗浄力向上の点で非液体洗剤中好ましくは5〜70
重量%、より好ましくは10〜60重量%、特に好まし
くは15〜55重量%である。
【0052】また、界面活性剤とビルダーの含有比は、
洗浄力及び可撓性を有するドウ状物製造の点で好ましく
は界面活性剤/ビルダー=1/5〜10/1(重量
比)、より好ましくは1/3〜3/1、特に好ましくは
1/2〜3/2である。
【0053】更に、本発明における非液体洗剤には、衣
料用洗剤の分野で公知の漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸
塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチ
ルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、
蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン等)、香料等を含有す
ることができる。ここで、漂白剤及び柔軟化剤は、それ
ぞれ非液体洗剤中20重量%未満、好ましくは2重量%
未満及び4重量%未満である。
【0054】本発明に用いられる洗濯用組成物のうち非
液体仕上げ剤として、アミン塩又は第4級アンモニウム
塩等の柔軟化剤を用いることができる。特にジ長鎖アル
キル型の第4級アンモニウム塩が好適であり、アルキル
基中に−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CO
NH−のような連結基を含むものであってもよい。該柔
軟化剤の含有量は、非液体仕上げ剤中4〜70重量%で
ある。また、任意成分として、上記非液体洗剤に用いら
れる界面活性剤、ビルダーの他に、香料、色素、シリコ
ーン化合物、抗菌剤、溶剤、水溶性塩類等を含有してい
てもよい。
【0055】本発明に用いられる洗濯用組成物のうち非
液体漂白剤としては、酸素系の漂白剤が好適である。酸
素系漂白剤は、水中で過酸化水素を発生する過酸化物を
含有する化合物を含有する。かかる過酸化物として、過
酸化ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム・過酸化水
素付加物、ピロリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、
尿素・過酸化水素付加物、4NaSO4・2H2O・Na
Cl、過硼酸ナトリウム・一水和物、過硼酸ナトリウム
・四水和物、過ケイ酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、
過酸化カルシウム等が挙げられ、特に過炭酸ナトリウ
ム、過硼酸ナトリウム・一水和物、過硼酸ナトリウム・
四水和物が好ましい。漂白剤の含有量は、非液体漂白剤
中2〜90重量%、好ましくは20〜90重量%であ
る。また、必要に応じて、適当な脱離基を有する化合
物、テトラアセチルエチレンジアミン、アセトキシベン
ゼンスルホン酸塩、特開昭59―22999号公報、特
開昭63―258447号公報、特開平6−31670
0号公報記載の有機過酸前駆体又は遷移金属を金属イオ
ン封鎖剤で安定化させた金属触媒等を漂白活性化剤とし
て含有してもよい。漂白活性化剤の含有量は非液体漂白
剤中0〜30重量%、好ましくは1〜20重量%であ
る。更に、非液体洗剤又は非液体仕上げ剤に用いられ
る、界面活性剤、ビルダー、柔軟化剤の他に、p−トル
エンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、アルケニル
コハク酸塩、尿素等の可溶化剤、浸透剤、粘土等の懸濁
剤、研磨剤、キレート剤、顔料、染料、香料等を含有し
ていてもよい。
【0056】本発明に用いられる洗濯用組成物のうち、
糊剤としては、特公昭48−23994号、特開昭59
−68384号、特開昭62−117876号各公報に
記載のアルファー化澱粉、アセタール化CMC(カルボ
キシメチルセルロース)、共重合体エマルションの噴霧
乾燥物等を用いることができる。
【0057】
【実施例】例中の%及び部は、特記しない限り重量基準
である。
【0058】実施例1 T−330(マレイン酸変性ポリビニルアルコール、日
本合成化学工業製)150g、水850g、可塑剤とし
てグリセリン15gを溶解させ、脱泡した後、ポリエチ
レンテレフタレートフィルム上に、アプリケーターで2
00μmの膜厚で塗工した。次いでゼオライト粉末(平
均粒径7.6μm、花王(株)製)を散布した後、熱風
110℃で10分間乾燥した後、離型フィルムを除去
し、フィルム(F−1)を得た。フィルムの厚みは30
μm、ゼオライト複合化量は1.4g/m2であった。
【0059】実施例2〜3 表1に示す水溶性ポリマー、水不溶性材料及び添加剤を
用い、実施例1と同様の方法で、フィルムを作成した。
なお、表中の略号は以下の意味を示す。
【0060】K−60:ポリビニルピロリドン、和光純
薬工業(株)製 A−55:ソルファレックスA−55、ヒドロキシアル
キル澱粉、松谷化学工業(株)製 W−100G:セルロースパウダー、平均繊維長150
μm、日本製紙(株)製 カオリン:平均粒径4.2μm、和光純薬工業(株)製 実施例4 KM−118(カルボン酸変性ポリビニルアルコール、
(株)クラレ製)を1500g、水8500g、可塑剤
としてポリエチレングリコール(PEG#400、和光
純薬工業(株)製)200g、剥離剤としてエマルゲン
135(非イオン界面活性剤、花王(株)製)15g、
消泡剤としてTSA732(シリコーン系消泡剤、東芝
シリコーン(株)製)0.75gを溶解させ、脱泡した
後、120℃ドラム上にキャスティングしつつ、140
℃熱風で乾燥(乾燥滞留時間2分間)し、膜厚40μm
の長尺の水溶性フィルムを得た。別途このフィルムを巻
出しつつ、エチレングリコール/エタノール(重量比で
50/50)を5g/m2ロール塗工し、直ちにコーン
スターチ(澱粉粉末(平均粒径25μm)、松谷化学工
業(株)製)をスプレー散布した。散布後100℃、1
0秒間熱風乾燥してフィルムを得た。このフィルムのコ
ーンスターチ複合化量は0.8g/m2であった。
【0061】実施例5 T−330を100gにグリセリン10gを添加し、坪
量35g/m2の水溶性フィルム(A)を作成した。
【0062】バインダーとしてポリエチレンオキシド
(アルコックスE−30、明成化学工業(株)製)20
gをエタノール300gに溶解させた後、水不溶性材料
として炭酸カルシウム(サンライトSL−2500(平
均粒径0.4μm)、竹原化学工業(株)製)100
g、及び賦香を目的に香料としてDLリモネン3gを加
えホモミキサー(特殊機化工業(株)製)で分散させ塗
料(a)とした。水溶性フィルム(A)の表面にコンマ
コーター(ヒラノテクシード(株)製)を用い、塗料
(a)を塗工し、60℃熱風式乾燥機で10秒間乾燥後
巻き取りフィルムを得た。このフィルムの炭酸カルシウ
ムとバインダー及び香料の複合化量は7.1g/m2
あった。
【0063】実施例6 バインダーとしてポリビニルピロリドン(K−90、和
光純薬工業(株)製)500gをイソプロピルアルコー
ル10000gに60℃で溶解させた後、水不溶性材料
としてサンライトSL−2500を2500gとJR3
01(酸化チタン(平均粒径0.5μm)、テイカ
(株)製)を2500g加え高圧ホモジナイザー(特殊
機化工業(株)製)で分散させ塗料(b)とした。実施
例5と同様に作成した水溶性フィルム(A)の表面にグ
ラビア印刷機(ヒラノテクシード(株)製)を用い、塗
料(b)を塗工し、60℃熱風式乾燥機で10秒間乾燥
後巻き取りフィルムを得た。このフィルムの炭酸カルシ
ウムと酸化チタンの複合化量は4.2g/m2であっ
た。
【0064】実施例7 バインダーとして水溶性ポリアミド(AQナイロン、東
レ(株)製)20gをメタノール270gと水30gに
溶解させた後、水不溶性材料としてJR301を149
gとフタロシアニンブルー(平均粒径0.1μm)1g
を加え、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)で分散
させインキ(c)とした 実施例6で得た炭酸カルシウムと酸化チタンをバインダ
ーで複合化させたフィルムの表面に、グラビア印刷機
(絵柄として熊さん(メリーズバックシートに印刷して
いる絵柄、花王(株)製))を用い、インキ(c)で重
ね刷りを行いフィルムを得た。このフィルムの酸化チタ
ンとフタロシアニンブルーの複合化量は0.3g/m2
であった。
【0065】比較例1 ゼオライト粉末を散布せずにフィルムを作成する以外
は、実施例1と同様にフィルムを作成した。
【0066】比較例2 水不溶性のゼオライト粉末の代わりに、水溶性の食塩
(ナイカイ塩業(株)製)を用いること以外は、実施例
1と同様にフィルムを作成した。食塩複合化量は1.4
g/m2であった。
【0067】実施例1〜7及び比較例1〜2で得られた
フィルムの組成を表1に、また下記の方法で評価した結
果を表2に示した。
【0068】<評価方法> (1)5℃溶解性 フィルムを5cm角に切り取り、2枚のスライドグラス
の間に挟み込み測定サンプルとする。1Lビーカーにイ
オン交換水1Lを仕込み、5℃に調整後、軽く攪拌しつ
つ測定サンプルを浸漬し、目視観察でフィルムが破れ始
めた時間を破袋時間とした。また、目視観察でフィルム
が完全に溶解した時間、又は少なくとも一部が水不溶性
の成分が完全に分散あるいは離解した時間を完全溶解時
間とした。
【0069】(2)感触試験 フィルムを25℃、50%RHの環境下で1日保存後、
手のひら全体をフィルム上に触れ、感応評価した。評価
は5人が5段階評価し、平均値の少数第1位を四捨五入
した点数である。
【0070】5:極めて感触良好 4:感触良好 3:中位 2:少しべたつく 1:ベタツキ大 (3)ブロッキング試験 フィルムを個別包装した場面を想定し、25℃、50%
RHの環境下で1日保存後、フィルムを8×12cmに
切り取り、フィルム作成時の空気面同士を重ね、2kg
/cm2の荷重を10秒間かけた後、フィルム同士のブ
ロッキング性を評価した。
【0071】5:全くブロッキングなし 4:フィルムを剥がすときにわずかに音は発生するがブ
ロッキングなし 3:ごく僅か(面積比にして5%程度)ブロッキング 2:面積比10〜50%ブロッキング 1:全体にわたってブロッキング
【0072】
【表1】
【0073】*1:実施例5〜7の水不溶性材料の複合化
量はバインダーと香料の重量を含む *2:水不溶性材料に対する重量% *3:水溶性ポリマーに対する重量%
【0074】
【表2】
【0075】実施例8:分包洗剤の製造 あらかじめ電子レンジにて水分を除去したドデシルジメ
チルアミンオキシド25g、三菱化学(株)製「ノニデ
ットR−7」[ポリオキシエチレン(7)アルキル(C
12〜C15)エーテル]の硫酸化物(Na塩)10g、日
本触媒化学工業(株)製「ソフタノールEP7045」
[C12〜C14第2級アルコールポリオキシエチレン
(7)ポリオキシプロピレン(4.5)グリコール]5
g、東洋曹達(株)製A4ゼオライト40g、アクリル
酸−マレイン酸共重合体K塩(分子量60000)4
g、ソーダ灰8g、ポリプロピレングリコール(分子量
1000)2.5g、コフランケミカル社製「チクソレ
ックス25」3g、d−リモネン0.2g、プロテアー
ゼ(昭和電工(株)製「API−21」)0.9g、セ
ルラーゼ(ノボインダストリー社製「セルザイム1.0
T」)0.9g、アミラーゼ(ノボインダストリー社製
「ターマミル6.0T」)0.5g、リパーゼ(ノボイ
ンダストリー社製「リポラーゼ100T」)0.2g、
蛍光染料(チバガイギー社製「チノパールCBS−
X」)0.2gを手で混合し、ドウを得た。
【0076】得られたドウを2mmの厚みに延伸し、7
cm×13cmに切り取り、実施例1で得られたフィル
ム(F−1)2枚の間(ゼオライト複合化面を外面に
し)に挟み込み、ヒートシールし、衣料用分包洗剤を得
た。
【0077】得られた分包洗剤を30枚棒積みし、30
℃、80%RHの環境下で14日間保存した。保存前後
において外観の変化はなく、ブロッキングもしていなか
った。手で触ったときのベタツキもなく、感触面におい
ても優れたフィルムであった。また特開平11−124
600号公報記載の溶解性の測定法に準じ5℃の水道水
で洗濯試験(以下単に洗濯試験という)を行った結果、
フィルムの残渣は見られなかった。
【0078】実施例9:分包洗剤の製造 ラウリルアルコールのEO平均6モル付加物 8g、炭
素数12〜14の第2級アルコールのEO平均7モル付
加物(日本触媒(株)製ソフタノ−ル70)4g、炭素
数12と14のアルコール混合物(重量比4:1)のE
O平均3モル、PO平均2モル、EO平均3モルのブロ
ック付加物8g、炭素数12と13のアルコール混合物
(重量比1:1)のEO平均6.5モル付加物(三菱化
学(株)製ノニデット)8g、ポリエチレングリコール
(分子量6000)2g、炭素数12、14、16のア
ルコール混合物(重量比1:1:1)の硫酸エステルの
モノエタノールアミン塩2g、結晶性アルミノ珪酸塩
(合成ゼオライト、東ソー(株)製トヨビルダー)36
g、炭酸ナトリウム15g、結晶性珪酸ナトリウム(ク
リアラントジャパン社製SKS−6)5g、ポリアクリ
ル酸Na(BASF社製Sokalan PA40)
2.5g、アクリル酸−マレイン酸コポリマーNa(B
ASF社製Sokalan CP5)2.5g、混合物
(酵素(サビナーゼ18.0T Type White,
リポラーゼ100T、セルザイム0.1T、ターマミル
60T(何れもノボノルディスク社製)を重量比1:
1:1で混合したもの)1%、蛍光染料(ホワイテック
スSA(住友化学(株)製)、チノパールCBS(チバ
ガイギー社製)の重量比1:1の混合物)0.5%、亜
硫酸Na1%、アミノアルキル変性シリコーンオイル
0.25%、香料0.25%と全体が100%になる量
の芒硝)5g、水2gを手で混合し、ドウを得た。
【0079】得られたドウを2mmの厚みに延伸し、7
cm×13cmに切り取り、実施例1で得られたフィル
ム(F−1)2枚の間(ゼオライト複合化面を外面に
し)に挟み込み、ヒートシールし、衣料用分包洗剤を得
た。
【0080】得られた分包洗剤を30枚棒積みし、30
℃、80%RHの環境下で14日間保存した。保存前後
において外観の変化はなく、ブロッキングもしていなか
った。手で触ったときのベタツキもなく、感触面におい
ても優れたフィルムであった。また洗濯試験の結果、フ
ィルムの残渣は見られなかった。
【0081】実施例10:分包漂白剤の製造 炭酸ナトリウム・過酸化水素付加物15%、エマルゲン
120(花王(株)製)44%、ポリエチレングリコー
ル(分子量6000)33%、炭素数20の脂肪酸2
%、炭素数16のゲルベAS(アルキル硫酸ナトリウム
以下「AS」という。)2%、オクタノイルオキシベ
ンゼンカルボン酸2%、香料0.5%、水1.5%を混
合しペースト状物を得た。得られたペースト状物を2m
mの厚みに延伸し、7cm×13cmに切り取り、実施
例1で得られたフィルム(F−1)2枚の間(ゼオライ
ト複合化面を外面にし)に挟み込み、ヒートシールし、
衣料用分包漂白剤を得た。
【0082】得られた分包漂白剤を30枚棒積みし、3
0℃、80%RHの環境下で14日間保存した。保存前
後において外観の変化はなく、ブロッキングもしていな
かった。手で触ったときのベタツキもなく、感触面にお
いても優れたフィルムであった。また洗濯試験の結果、
フィルムの残渣は見られなかった。
【0083】実施例11:分包仕上げ剤の製造 特開平06−306769号公報記載の実施例1の柔軟
剤組成物15%、エマルゲン120(花王(株)製)4
6%、ポリエチレングリコール(分子量6000)33
%、炭素数20の脂肪酸2%、炭素数16のゲルベAS
2%、香料0.5%、水1.5%を混合し、ペースト状
物を得た。得られたペースト状物を2mmの厚みに延伸
し、7cm×13cmに切り取り、実施例1で得られた
フィルム(F−1)2枚の間(ゼオライト複合化面を外
面にし)に挟み込み、ヒートシールし、衣料用分包仕上
げ剤を得た。
【0084】得られた分包仕上げ剤を30枚棒積みし、
30℃、80%RHの環境下で14日間保存した。保存
前後において外観の変化はなく、ブロッキングもしてい
なかった。手で触ったときのベタツキもなく、感触面に
おいても優れたフィルムであった。また洗濯試験の結
果、フィルムの残渣は見られなかった。
【0085】実施例12:分包糊剤の製造 澱粉100部、モノ牛脂アルキルトリメチルアンモニウ
ムクロライド2部、水100部からなる懸濁液を150
℃の加熱ローラーでアルファー化、乾燥した後、粉砕し
て、篩いにて40〜250μmの粒径の粒子が90%と
なるように調整したものを25%、エマルゲン120
(花王(株)製)40%、ポリエチレングリコール(分
子量6000)30%、炭素数20の脂肪酸1.5%、
炭素数16のゲルベAS1.5%、香料0.5%、水
1.5%を混合し、ペースト状物を得た。得られたペー
スト状物を2mmの厚みに延伸し、7cm×13cmに
切り取り、実施例1で得られたフィルム(F−1)2枚
の間(ゼオライト複合化面を外面にし)に挟み込み、ヒ
ートシールし、衣料用分包糊剤を得た。
【0086】得られた分包糊剤を30枚棒積みし、30
℃、80%RHの環境下で14日間保存した。保存前後
において外観の変化はなく、ブロッキングもしていなか
った。手で触ったときのベタツキもなく、感触面におい
ても優れたフィルムであった。また洗濯試験の結果、フ
ィルムの残渣は見られなかった。
【0087】
【発明の効果】本発明のフィルムは、水等にフィルムが
接触することによりフィルムが溶解又は水解し、フィル
ムに包装された内容物が機能するものである。使用に際
し、簡単且つ便利に食品、農薬、家庭用雑貨類等の内容
物が取り出せ機能するものである。水溶性、水解性に優
れ、また長期保存や高湿度環境下における保存が可能と
なるばかりでなく、手で触ったときのベタツキもなく、
感触面においても優れたフィルムである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 4J002 C08L 101/00 C08L 101/00 101/14 101/14 // C08J 5/18 CFG C08J 5/18 CFG (72)発明者 宮本 勝史 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 石川 賢司 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 3E086 AA02 AB01 AC07 BA02 BA15 BA35 BB15 BB72 CA29 4F006 AA01 AA02 AA11 AA19 AA22 AB03 AB12 AB13 AB15 AB16 AB20 AB24 AB32 AB35 AB37 AB38 AB39 AB54 AB56 AB74 AB76 BA09 BA12 CA07 4F070 AA03 AA26 AA29 AA37 AA38 AA62 AB13 AC12 AC36 AC84 AE02 AE27 EA04 4F071 AA09 AA29 AA32 AA32X AA36X AA39 AA70 AA74 AA78 AB17 AC05 AE04 AF04 AH04 BA02 BB02 BC01 4F100 AC04 AH02 AK21 AK24 AL07 AT00 AT00A BA02 CA04A CA04H CA11A CA11H CB00B DE01B DE03B EH76 EJ86 GB15 HB21A JB06B JB09 JB09A JB11B YY00B 4J002 AA011 AA032 AB012 AB021 AB022 AB041 AB042 AC031 AC032 AC081 AC082 AD001 AD011 BB031 BB032 BB121 BB122 BB151 BB152 BC031 BC032 BG011 BH021 BJ001 CF061 CF062 CG012 CH021 CK021 CK022 CL001 CP031 CP032 DE086 DE136 DE236 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 DM006 FA041 FA046 FD207 GG02 GH02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性フィルム表面に、水不溶性材料を
    存在させてなるフィルムであって、水不溶性材料の使用
    量が水溶性フィルム100重量部に対し、0.1〜80
    重量部であり、水不溶性材料が平均粒径500μm以下
    の粉末であるフィルム。
  2. 【請求項2】 水溶性フィルム表面に、水不溶性材料を
    存在させてなるフィルムであって、水不溶性材料の使用
    量が水溶性フィルム100重量部に対し、0.1〜80
    重量部であり、水不溶性材料が繊維長10μm〜6mm
    の繊維状形態を有するものであるフィルム。
  3. 【請求項3】 水溶性フィルムが可塑剤を含有している
    請求項1又は2記載のフィルム。
  4. 【請求項4】 表面にエンボスパターンを有する請求項
    1〜3のいずれかの項記載のフィルム。
  5. 【請求項5】 賦香されている請求項1〜4のいずれか
    の項記載のフィルム。
  6. 【請求項6】 水不溶性材料がバインダーによりフィル
    ム表面に固定されているフィルムであって、バインダー
    の使用量が水不溶性材料100重量部に対し、1〜50
    重量部である請求項1〜5のいずれかの項記載のフィル
    ム。
  7. 【請求項7】 含水率が50重量%以上の水溶性ポリマ
    ーの薄膜表面に、水不溶性材料を存在させ、次いで乾燥
    する、フィルムの製法。
  8. 【請求項8】 水溶性フィルム表面に、水不溶性材料と
    バインダー溶液の混合物を存在させ、次いで乾燥する、
    フィルムの製法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかの項記載のフィ
    ルムで分包してなる洗濯用物品。
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