JP2001089797A - シート状洗浄剤 - Google Patents

シート状洗浄剤

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JP2001089797A
JP2001089797A JP26540399A JP26540399A JP2001089797A JP 2001089797 A JP2001089797 A JP 2001089797A JP 26540399 A JP26540399 A JP 26540399A JP 26540399 A JP26540399 A JP 26540399A JP 2001089797 A JP2001089797 A JP 2001089797A
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detergent
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sheet
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Toshinori Nishi
俊紀 西
Hirohiko Hanada
弘彦 花田
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた保存安定性、形態安定性を有し、作業
性が良く、更に溶解性に優れたシート状洗浄剤を提供す
る。 【解決手段】 ドウ状の洗浄剤組成物を含む層の両側に
水溶性基体を接合してなるシート状洗浄剤において、少
なくとも前記層に、複数の凹部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状洗浄剤に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ドウ状
の洗浄剤組成物の層の両側に水溶性基体を配置したシー
ト状洗濯用製品が知られている。これは、内容物の飛散
がなく、洗剤使用量の任意な調整ができる点で分包洗剤
よりも有利である。しかし、この種の製品は、洗浄剤組
成物の層と水溶性基体との密着性が悪いと、輸送時の振
動等で製品の形態や形状が損なわれたり、積層状態で製
品化した場合に基体同士の相互作用により取り出しにく
くなったりするおそれがある。特に、溶解性を向上させ
るために洗浄剤組成物の層の厚さを薄くすると、相対的
に表面積が増加するため、保存による水溶性基体同士の
貼り付きの問題が顕在化するおそれがある。
【0003】本発明の課題は、優れた保存安定性、形態
安定性を有し、作業性が良く、更に溶解性に優れたシー
ト状洗浄剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明は、洗浄剤組成物を
含むドウ状の層の両側に水溶性基体を接合してなるシー
ト状洗浄剤であって、複数の凹部が少なくとも前記層に
形成されているシート状洗浄剤に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】〔洗浄剤組成物〕本発明の洗浄剤
組成物は、主として界面活性剤とビルダー成分とから構
成される。界面活性剤としては、陰イオン性界面活性
剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン
性界面活性剤等が挙げられるが、好ましくは陰イオン性
界面活性剤及び/又は非イオン性界面活性剤である。界
面活性剤の含有量は、洗浄力の点で洗浄剤組成物中5〜
80重量%、より好ましくは20〜60重量%、特に好
ましくは30〜50重量%である。陰イオン性界面活性
剤としては、アルコール若しくはそのエトキシレート化
物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、
パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのアルキルエステル
塩又は脂肪酸塩が好ましい。本発明では特に、アルキル
鎖の炭素数が10〜14の、より好ましくは12〜14
の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩のアルカリ金属塩
やアミン塩が好ましく、特にナトリウム、カリウム、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミンが好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン
アルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェ
ニルエーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシア
ルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキ
レングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアル
キレンアルキロールアミドが好ましい。特に、炭素数1
0〜18のアルコールにエチレンオキシド(以下EO)
やプロピレンオキシド(以下PO)等のアルキレンオキ
シドを4〜20モル付加した、HLB値(グリフィン法
で算出)が10.5〜15.0、特に11.0〜14.
5のポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好まし
い。特に、シート可撓性の調整し易さの点で、非イオン
性界面活性剤が好ましく、特に炭素数が10〜16のア
ルコールのEO5〜10モル付加物、炭素数が10〜1
6のアルコールのEO5〜10モル・PO2〜5モル付
加物(但し、EOとPOはランダム重合でもブロック重
合でもよい)等が好ましい。また、非イオン性界面活性
剤と流動点が40℃以上のポリエチレングリコール等の
ポリアルキレングリコールを併用した形態も好ましい。
該ポリアルキレングリコールの含有量は好ましくは0.
01〜30重量%、より好ましくは1.5〜14重量%
である。非イオン性界面活性剤とポリアルキレングリコ
ールの重量比は100/1〜70/30、好ましくは9
5/5〜80/20である。また非イオン性界面活性剤
と該ポリアルキレングリコールの総含有量は、洗浄剤組
成物中、好ましくは3〜50重量%、より好ましくは6
〜30重量%である。また、非イオン性界面活性剤と陰
イオン性界面活性剤の併用も好ましく、その場合、両者
の合計が組成物中に5〜70重量%、特に10〜50重
量%であるのが、溶解性及び洗浄性の点で好ましい。ま
た、非イオン性界面活性剤と陰イオン性界面活性剤の重
量比は、形態安定性の点で、非イオン性界面活性剤/陰
イオン性界面活性剤=99/1〜20/80、特に90
/10〜40/60が好ましい。
【0006】ビルダーとしては、例えば、炭酸塩、結晶
性若しくは非晶質アルミノ珪酸塩、結晶性若しくは非晶
質珪酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩等の無機ビルダーやニト
リロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、酒石酸塩、
クエン酸塩、アクリル酸(共)重合体等の有機ビルダー
等のナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が挙げら
れる。特に、結晶性アルミノ珪酸塩が金属イオン封鎖能
の点で好ましい。ビルダーの含有量は、洗浄力向上の点
で洗浄剤組成物中好ましくは5〜70重量%、より好ま
しくは10〜60重量%、特に好ましくは15〜55重
量%である。
【0007】また、界面活性剤とビルダーの含有比は、
シート状洗浄剤の洗浄力及び可撓性向上の点で好ましく
は界面活性剤/ビルダー=1/10〜10/1(重量
比)、より好ましくは1/5〜3/1、特に好ましくは
1/2〜3/2である。
【0008】更に、本発明の洗浄剤組成物には、衣料用
洗剤の分野で公知の漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂
白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセル
ロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増
白剤、抑泡剤(シリコーン等)、香料等を含有すること
ができる。
【0009】本発明の洗浄剤組成物中の水分量は、水溶
性基体の溶解によるブロッキング防止、及び洗浄剤組成
物の乾燥防止の点で、洗浄剤組成物中好ましくは0.1
〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%、特
に好ましくは1〜8重量%である。尚、ゼオライト、炭
酸塩及びクエン酸塩等の結晶水を除く。
【0010】本発明において、ドウ状の洗浄剤組成物を
含む層は、25℃での進入硬度が好ましくは0.1〜2
0kg/cm2、より好ましくは0.5〜15kg/c
2、特に好ましくは1.5〜10kg/cm2の硬さを
有する。ここで、「ドウ」とは、粉末組成物と液体、ペ
ースト、ゲル組成物等の流動性を有する物質との捏和物
を示す。尚、流動性を有する物質には加熱や応力により
流動性を有するものも含まれる。また、進入硬度は、2
5℃に保った洗浄剤組成物の表面にレオメーター(FU
DOH RT−2010J−CW)のアダプター(底面
積1cm2の円)を押し付け、アダプターが該洗浄剤組
成物の内部に30cm/分の進入速度で2cm進入した
ときの応力の測定により求めることができる。ドウ状物
は、高粘度の攪拌に適した万能攪拌機、ニーダー等を用
いて製造できる。また、分子量2000以上のポリアル
キレングリコールを添加することにより短時間で製造で
きる。
【0011】また、ドウ状の洗浄剤組成物の粘度は、1
0万mPa・s以上、より好ましくは20万mPa・s
以上(東京計器DVM−B型ローターNo.4、回転数
3rpm、25℃)である。
【0012】洗浄剤組成物を含む層の厚さは、低温溶解
性及び簡便性の点で、好ましくは1cm未満、より好ま
しくは0.03〜0.8cm、特に好ましくは0.07
〜0.5cmである。
【0013】〔水溶性基体〕本発明の水溶性基体は、ド
ウ状の洗浄剤組成物を含む層の両側に接合しており、シ
ート状洗浄剤の形状維持という機能を有する。
【0014】本発明の水溶性基体には、(i)水溶性フ
ィルム、(ii)水溶性不織布若しくは織布、(iii)水溶
性フィルムと該水溶性不織布若しくは織布からなる水溶
性積層基体、(iv)水溶性繊維からなるウェブと水溶性
フィルムとから形成される積層材等が挙げられる。特
に、湿気によるシート状洗浄剤同士のブロッキング防止
や、簡便性の点で、(i)、(iii)及び(iv)、特に(i
v)等の水溶性基体が好ましい。
【0015】本発明の水溶性基体には、例えば、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プルラン、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリイタコン酸又はこれらの塩、ポリエチレンオキ
シド、ポリビニルメチレンエーテル、キサンタンガム、
ガーガム、コラーゲン、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセ
ルロース等の耐アルカリ性水溶性高分子化合物を含む水
溶性基体が挙げられる。
【0016】特に、ケン化度が96モル%未満の部分ケ
ン化ポリビニルアルコール(以下、PVA)、又は、ケ
ン化度が96モル%以上、好ましくは98モル%以上で
あり、平均重合度が250〜3000、好ましくは50
0〜2500であるケン化アニオン基変性PVAが好ま
しい。アニオン基を有するモノマーとしては、アクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸
等の不飽和カルボン酸、2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸等の不飽和スルホン酸、又はこれ
らのエステル若しくは無水物が挙げられるが、特にイタ
コン酸、マレイン酸、2−アクリルアミド−メチルプロ
パンスルホン酸が好ましい。アニオン基の変性率は、全
分子中のモノマー単位の総量に対して0.1〜8モル
%、好ましくは2〜5モル%である。
【0017】その他の水溶性基体としては、特開平10
−72599号公報第5欄第47行〜第6欄第31行に
記載のものが挙げられる。
【0018】また、本発明の水溶性基体には、加工性、
柔軟性、ブロッキング防止性、親水性付与の点で、エチ
レングリコール、プロピレングリコールやグリセリン等
の多価アルコール系可塑剤や陰イオン性、陽イオン性界
面活性剤を含む水溶性基体が好ましい。水溶性基体の膜
厚は、洗浄剤組成物の種類、特性、量にもよるが、柔軟
性、可撓性及び使用簡便性の点で、好ましくは5〜20
0μm、特に10〜100μmである。
【0019】また、上記(iv)の水溶性繊維からなるウ
ェブと水溶性フィルムとから形成される積層材として
は、少なくとも融点が140〜220℃の水溶性PVA
系繊維からなるウェブと、融点が140〜220℃の水
溶性PVA系フィルムとから形成される、坪量が50g
/m2以下の積層材〔以下、積層材(iv)という〕が挙
げられる。該積層材(iv)のウェブを構成するPVA系
繊維としては、例えば特開平8−118559号公報に
記載されている低温水溶性PVA系繊維が好適例であ
る。ウェブを構成する繊維としては、積層材とした後の
溶解性の点で、部分ケン化PVA系繊維がより好まし
い。部分ケン化PVAとは、ケン化度が70モル%以
上、96モル%未満で、平均重合度が250〜300
0、好ましくは500〜2500のものを意味する。か
かるPVA系繊維を捲縮、カットしたステーブルをカー
ド等で開繊してウェブとすることができる。水溶性PV
A系繊維は単独で用いても良く、複数を併用しても良
い。尚、ウェブは不織布に比べて溶解性の点で好まし
い。
【0020】また、該積層材(iv)を構成するPVA系
フィルムには、種々の変性PVA系フィルムを使用する
ことができる。特に、洗浄剤を長期間保存した場合に洗
剤成分と接触しても積層材の水溶解性が劣化しない点
で、洗浄剤組成物の接触面は完全ケン化PVA系フィル
ムであることが好ましい。ここで、完全ケン化PVAと
しては、ケン化度が96モル%以上、好ましくは98モ
ル%以上で水溶性のものを使用できる。特に、平均重合
度が250〜3000、好ましくは500〜2500で
ある完全ケン化アニオン基変性PVAが好ましい。
【0021】完全ケン化アニオン基変性PVAを形成す
るアニオン基を有するモノマー及びその変性率として
は、部分ケン化アニオン基変性PVAにおけるモノマー
及び変性率と同様であるが、冷水溶解性、耐アルカリ性
の点で、マレイン酸、イタコン酸、特にマレイン酸が好
ましい。アニオン基の変性率は、全分子中のモノマー単
位の総量に対して0.1〜8モル%、好ましくは2〜5
モル%である。水溶性PVA系フィルムは単独で用いて
も良く、複数を併用しても良い。
【0022】尚、上記繊維の融点は、メトラー社示差走
査熱量測定装置(DSC−20)を用い、10℃/分の
速度で昇温した際、吸熱ピークを示す温度を測定する。
【0023】積層材(iv)は、少なくともウェブとフィ
ルムとから形成される。例えば、ウェブとフィルムとを
重ね合わせ、その状態で熱圧着することにより、ウェブ
とフィルムとからなる積層材(iv)を得ることができ
る。とりわけ、圧着面積比率が好ましくは10〜50%
の熱エンボスロールでウェブとフィルムとを熱圧着して
積層材を形成する方法は、ウェブ内での繊維の固定とウ
ェブ全体のフィルムへの固定を同時に行うことができる
ので、製造工程の容易さ及び経済性の点で好ましい。ま
た加工性とともに、触ったときの感触、濡れた手に対す
る溶解性耐性等が向上する点でも、上記の熱圧着方法は
好ましい。
【0024】積層材(iv)には、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、その他の水溶性高分子、例えば、ポリビニ
ルピロリドン、プルラン、ポリアクリルアミド、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、ポリイタコン酸又はこれ
らの塩、ポリエチレンオキシド、ポリビニルメチレンエ
ーテル、キサンタンガム、ガーガム、コラーゲン、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
及びヒドロキシプロピルセルロース等の耐アルカリ性水
溶性高分子を原料として使用しても良い。
【0025】また、積層材(iv)の坪量は50g/m2
以下、好ましくは10〜50g/m2、特に好ましくは
30〜45g/m2である。冷水溶解性及び製造コスト
の観点から、坪量は50g/m2以下が好ましい。ま
た、濡れた手に対する強度と加工適性の観点から、坪量
は10g/m2以上が好ましい。積層材の膜厚は、洗浄
剤組成物の種類、特性、量にもよるが、柔軟性及び使用
簡便性の点で、好ましくは5〜200μm、特に10〜
110μmである。
【0026】また、積層材(iv)は、10℃の蒸留水1
Lに積層材(3cm×3cm、4枚)を投入して8分間
混合撹拌(全長35mm、最大直径7.5mmの撹拌子
を用いて550rpmにて撹拌を行う。)した後に、目
開き125μmにふるいに通して残留物が認められない
状態、若しくは残留物が積層材に対して2重量%未満の
状態であることが好ましい。即ち、10℃の水1Lに対
する8分間後の積層材の溶解率は好ましくは98%以上
である。
【0027】〔シート状洗浄剤〕本発明のシート状洗浄
剤は、洗浄剤組成物を含むドウ状の層(以下単にドウ状
層という)と、該ドウ状層の両側に水溶性基体を接合し
てなる。図1(a)は本発明のシート状洗浄剤の平面か
らの概略図であり、図1(b)〜図1(d)は図1
(a)のA−A線端面の模式図である。ドウ状層には複
数の凹部が形成されており、その開口面積の合計は、好
ましくは表面積の50%以下、より好ましくは2〜30
%である。この比率が50%以下であることがシートの
強度及び形態安定性の面から好ましい。この凹部は、層
の他の部分よりも窪んだ部分であり、貫通孔も含むもの
である。凹部の形成はドウ状層の両面〔図1(b)〕で
も片面〔図1(c)〕でも何れでも良い。凹部の深さは
ドウ状層の厚さの1/10以上、更に1/2以上、特に
貫通孔〔図1(d)〕が好ましい。凹部の数は、平均1
個/cm2以上が好ましく、更に2〜30個/cm2、特
に10〜20個/cm2が好ましい。また、凹部の単一
開口面積は0.1〜10mm2、特に0.5〜5mm2
好ましい。凹部はドウ状層に対して垂直に形成すること
が好ましいが、傾斜して形成されていてもよい。凹部の
形状は、平面から見たとき、円形、楕円形、三角形、四
角形、不定形等が挙げられるが、製造が容易であること
から円形が好ましい。また、凹部は先細構造であっても
よい。なお、本発明では、少なくとも前記ドウ状層にこ
のような凹部が形成されていればよいが、水溶性基体と
共に形成されていることがより好ましい。凹部の形成
は、穿孔針等を具備するロールやプレート(例えば剣
山)でドウ状層もしくはドウ状層と水溶性基体と接合し
たものをプレスする等の方法で行うことができる。ま
た、凹部の形成は、凹凸のついたベルト上に塗布する方
法でも行うことができる。なお、凹部の深さは、ロール
やプレートに設けられた突起の高さを凹部の深さと推定
する。
【0028】なお、洗浄剤組成物を含むドウ状の層又は
該ドウ状層の両側に水溶性基体を接合してなるシート状
洗浄剤の厚さは、それらを2mm厚以上の硬い塩化ビニ
ル板やアクリル板等に挟み、Mitsutoyo製のノ
ギス(表示0.01mm)で測定し、塩化ビニル板等の
厚みを差し引いたときの値から求められる。また、凹部
の開口面積の算出方法としては、例えばまず0.1重量
%の赤色106号水溶液30重量部とエタノール70重
量部からなる水溶液を調製した後に、はけ等を用いて該
水溶液をドウ状状又はシート状洗浄剤の表面に塗る。こ
の場合の塗布量は、0.015〜0.03g/cm2
あって、シートの表面全体にまんべんなく均一に塗るこ
とが好ましい。次いで濾紙(例えばADVANTEC
2、東洋濾紙)で余剰の該水溶液をふき取った後に新た
な濾紙で軽く抑えたときの非着色部の面積の総計より開
口面積を求めることができる。
【0029】本発明のシート状洗浄剤は、ドウ状の洗浄
剤組成物の層を形成し、該層の両側に水溶性基体を接合
する方法により製造できる。例えば、ドウ状の洗浄剤組
成物を予めシート状に成形後、その両面に一層以上の水
溶性基体を接合する方法、ドウ状の洗浄剤組成物をロー
ラ等で回転移動する2枚以上の水溶性基体の間に供給し
ながら、ローラやプレス機等で圧縮成型する方法、ドウ
状の洗浄剤組成物を水溶性基体に塗布した上に、別の水
溶性基体を接合する方法、ドウ状の洗浄剤組成物を水溶
性基体に含浸させたその両側に水溶性基体を接合する方
法等によって得られる。接合は全面接合が好ましいが、
シート状洗浄剤の形状や性能を損なわない限り一部分の
接合であっても良い。
【0030】本発明のシート状洗浄剤の厚さは、溶解
性、可撓性、使い易さの点で、好ましくは1cm未満、
より好ましくは0.03〜0.8cm、更に好ましくは
0.07〜0.5cmであり、また、その面積密度は、
好ましくは0.005〜1.8g/cm2、より好まし
くは0.02g/cm2〜0.7g/cm2である。
【0031】上記シート状洗浄剤は、内容物の遺失防止
の為に周囲(例えば、洗浄剤組成物を含む層の両側に接
合されている水溶性基体同士)を熱圧着処理したり、ま
た、破断し易くする為にミシン目処理を施したり、ロー
ル状に装填してなる形態にすることができる。
【0032】本発明の最も好ましい態様は、ドウ状の洗
浄剤組成物を含む層の両側に水溶性基体を接合してなる
シート状洗浄剤であって、厚さ方向に、表面積の50%
以下の総面積を有する複数の貫通孔が形成されているシ
ート状洗浄剤である。
【0033】
【実施例】実施例1、2及び比較例1 非イオン界面活性剤(ラウリルアルコールのEO平均
8.5モル付加物)14重量%、非イオン界面活性剤
〔炭素数12〜14の2級アルコールのEO平均7モル
付加物(日本触媒社製、ソフタノール70)〕3重量
%、陰イオン界面活性剤(炭素数10〜13の直鎖アル
キルベンゼンスルホン酸ナトリウム)12重量%、炭酸
ナトリウム13重量%、結晶性アルミノ珪酸塩〔合成ゼ
オライト(東ソー社製、トヨビルダー)〕32重量%、
非晶質アルミノ珪酸塩(ローディア社製、チキソレック
ス25)17重量%、亜硫酸ナトリウム1重量%、硫酸
ナトリウム3重量%、ポリエチレングリコール(分子量
約6000、流動点60℃)2重量%、微量成分2重量
%{酵素〔サビナーゼ18.0T Type Whit
e、リポラーゼ100T、セルザイム0.1T、ターマ
ミル60T(何れもノボノルディスク社製)を2:1:
1:1で混合したもの〕1重量%、蛍光染料〔ホワイテ
ックスSA(住友化学社製)、チノパールCBS(チバ
ガイギー社製)を1:1で混合したもの〕0.5重量
%、消泡・抑泡剤(アミノアルキル変性シリコーンオイ
ル)0.25重量%、香料0.25重量%}及び水分1
重量%からなる洗浄剤組成物を、万能混合攪拌機(ダル
トン社製形式5DM−03−r)に仕込み、25℃に調
温後、均一なドウ状の洗浄剤組成物になるまで攪拌し
た。
【0034】次に、ドーシーター(セーバー社製エコノ
ムSTM513)を用いて厚さ1.7mmの層を作製
し、7×7cmに切断した。不織布を外側にした2枚の
積層基体(PVAマレイン酸変性フィルム積層体、坪量
35g/cm2)で前記薄層片をはさんだ後、直径1m
mの針を具備する剣山(赤千吉製No.14)により凹
部を形成した。平均孔数7個/cm2及び15個/cm2
のものをそれぞれ実施例1及び2とした。また、剣山処
理しないものを比較例1とした。その後、周辺をSUR
Eシーラー(石崎電機製作所(株)製NL−201PC
−3)にてヒートシール(シール幅5mm)を行い、シ
ート状洗浄剤を得た。該製品の平均厚さは2mm、平均
重量は10g、平均面積密度は0.2g/cm2であっ
た。得られたシート状洗浄剤を用いて、下記の方法で溶
解性と作業性(容器からの取り出し易さ及び製品の密着
性)を評価した。結果を表1に示す。
【0035】実施例3 実施例1において、剣山を用いる代わりに、直径1m
m、高さ1mmの円柱形の突起を具備するプレートを押
し込むことにより、図1(c)の如き凹部を有するシー
ト状洗浄剤を得た。他は実施例1と同様である。
【0036】<性能評価> (1)溶解性 シート状洗浄剤20gを5℃、30Lの水道水を入れた
洗濯機〔東芝(株)製銀河3.6(VH360S1)〕
に投入する。「強回転」で5分間攪拌後、脱水及び排水
を行う。次いで、500μmの篩いを装着した排水口及
び洗濯機中の洗剤残渣を回収して室温風乾後にその重量
を測定して、下式から溶解率を算出する。 溶解率(%)=〔(投入前の重量−残渣重量)/(投入
前の重量)〕×100 本試験において溶解率は50%以上、特に70%以上で
あることが望ましい。溶解率より以下の基準で溶解性を
判定した。 ◎:70%以上 ○:50%以上 △:40%以上 ×:40%未満。
【0037】(2)作業性の測定方法 シート状洗浄剤を10枚重ねた状態で容器(紙製カート
ン)に収容し、25℃で1ヶ月保存した後の容器からの
取り出し易さ及び製品の密着性を評価した。判定は、2
0人のパネラーに「良い」「悪い」「どちらでもない」
の3段階で評価してもらい、「良い」を1点、「悪い」
を−1点、「どちらでもない」を0点として、合計得点
を算出し、その値をもって作業性の評価とした。この評
価では、合計得点が1点以上、特に2点以上であるのが
望ましい。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、優れた保存安定性、形
態安定性を有し、作業性が良く、更に溶解性に優れたシ
ート状洗浄剤が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状洗浄剤の態様を示す略示図
【符号の説明】
1:水溶性基体 2:洗浄剤組成物の層 3:凹部 4:貫通孔 5:ヒートシール部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H003 AB19 AC08 AC09 BA17 BA18 BA19 CA08 DA01 EA12 EA15 EA16 EA28 EB22 EB33 EB36 EB37 EC01 FA30 FA32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄剤組成物を含むドウ状の層の両側に
    水溶性基体を接合してなるシート状洗浄剤であって、複
    数の凹部が少なくとも前記層に形成されているシート状
    洗浄剤。
  2. 【請求項2】 凹部が水溶性基体と共に形成されている
    請求項1記載のシート状洗浄剤。
  3. 【請求項3】 凹部が貫通孔からなる請求項1又は2記
    載のシート状洗浄剤。
  4. 【請求項4】 洗浄剤組成物を含むドウ状層若しくは該
    ドウ状層と水溶性基体と接合したものにロール又はプレ
    ートでプレスすることで凹部を形成する請求項1〜3の
    何れか1項記載のシート状洗浄剤。
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