JP3199350B2 - 曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧板 - Google Patents

曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲げ加工に優れた厚物
メラミン樹脂化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】ポストフォーム化粧板は、メラミン樹脂
を含浸させた化粧紙を表面に配置し、フェノール樹脂を
含浸させた複数枚のコア紙とを積層させて、加熱加圧成
形することにより生産されている。ところが、化粧板の
厚みが厚くなると曲げ加工時に外層の伸びが大きくな
り、クラックや割れが発生し、ポストフォーム加工がで
きなくなるという問題があった。
【0003】一般に、曲げ加工が施されるポストフォー
ム化粧板は、曲げ加工を容易にするために、メラミン樹
脂に可塑剤を加えた変性メラミン樹脂が使用されている
が、このような変性メラミン樹脂を使用しても、実用上
必要とされる10〜30mmR(半径)の曲げ成形性を
得るためには化粧板の厚みはせいぜい1.6mm程度の
ものしか製造することができなかった。
【0004】また、コア材層に可塑剤を加えた変性フェ
ノール樹脂を使用しても化粧板の厚さが厚い全体の強度
が大きくなり、ポストフォーム加工は困難であった。
【0005】次に、耐クラック性を向上させるために基
材として織布にメラミン樹脂を含浸させる方法が提案さ
れているが、これはメラミン樹脂の脆さを織布によって
カバーするものであり、厚物化粧板にしたときに、ポス
トフォーム加工を向上させる効果は期待できない。
【0006】このため、従来のポストフォーム化粧板は
0.6〜1.2mm程度の薄物しかなく、テーブル、カ
ウンター、家具、造作部材などの製品基材の表面に接着
される表面化粧材として使用されるにとどまり、ポスト
フォーム化粧板単品で造作部材などの製品化を図ること
ができなかった。
【0007】さらに、特開平7−108654号公報に
おいて、ポリエチレンフィルム等と複数枚のフェノール
樹脂含浸コア紙とを交互に積層することによって得られ
る厚物ポストフォーム化粧板が記載されているが、フィ
ルムの表面をサンディング処理等をして粗面化するか、
フェノール樹脂にフィルムとの接着助剤を添加するなど
の処理をしない限り、フェノール樹脂との良好な接着性
が得られないために、曲げ加工時に、特に表面層に剥離
が発生してしまい、実用的ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情を鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、厚物で曲げ加工性に優れ、単品で各種部品に製品化
できる曲げ加工可能な厚物化粧板を提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化性樹脂
を含浸した複数枚の基材と、熱変形温度が80℃〜12
0℃である厚さ60〜150μmのABSフィルムを交
互に配し、更に一方または両方の表面にメラミン樹脂含
浸基材を重ね、加熱加圧成形してなる曲げ加工可能な厚
物メラミン樹脂化粧板、に関するものである。
【0010】本発明において、用いられるABSフィル
はフェノール樹脂との接着性に優れているその厚さ
60〜150μmのものが使用される。60μm未満
の場合、曲げ加工時に切れが発生しやすくなるため、実
用的とはいえない。さらに、厚さが150μmを越える
と、製品の耐水性、耐熱性に問題が発生するようにな
る。また、曲げ加工性の点から、 ABSフィルムの熱
変形温度は80〜120℃のものが使用される。熱変形
温度が80℃未満の場合、曲げ加工の際のメラミンが軟
化する温度に達する前にフィルム層が軟化し溶融して曲
げ加工時にフィルムに切れが発生する恐れがある。逆
に、120℃より高いものは工業的に生産が困難であ
る。
【0011】熱硬化性樹脂含浸基材はABSフィルム
の接着性を必要とするもので、クラフト紙などの通常使
用される紙等の基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥したもの
である。熱硬化性樹脂は基材への含浸性に優れているフ
ェノール樹脂が通常使用される。曲げ加工性を良好にす
るために、ポリビニルブチラール、「グルコサイダー」
(商品名)、脂肪族エポキシ化合物、パラトルエンスル
ホン酸アミド等の可塑化剤を添加したり、フェノールに
対するホルマリンのモル比を小さくすることにより、可
塑性を付与する。フェノール樹脂は水溶性のものが基材
への含浸性に特に優れているので好ましく使用される。
基材は熱硬化性樹脂ワニスがよく含浸するものであれば
いかなるものでもよいが、通常クラフト紙等の紙基材が
使用され、その坪量は100〜200g/m2程度が使
用される。最外層は顔料を抄き込んだ基材にメラミン樹
脂を含浸した化粧層からなり、曲げ加工性を付与するた
め可塑化剤を添加するのが好ましい。
【0012】本発明において、フェノール樹脂含浸紙等
の熱硬化性樹脂含浸基材4〜6枚とABSフィルムとを
交互に積層させることにより任意の厚みの曲げ加工性良
好な厚物化粧板を得ることができる。熱硬化性樹脂含浸
基材とABSフィルムとを一つの構成単位とした場合、
その積層厚さは一般のポストフォーム化粧板の厚みと同
じ0.6〜1.6mmの範囲が好ましい。また、加熱加
圧成形は通常のホット・コールドプレスにより行うこと
ができる。
【0013】このようにして得られた曲げ加工性良好な
厚物化粧板を曲げ加工する場合においては、使用するA
BSフィルムの熱変形温度以上の温度に加熱して曲げ加
工を行なう。即ち、図1に示すように、表面の少なくと
も一方を化粧層(1)とし、各熱硬化性樹脂含浸基材層
(2)間にABSフィルム(3)を配した構成とするに
より、ABSフィルム層を滑り層として熱硬化性樹脂含
浸基材層相互にズレを生じさせ、端部が階段状の曲げ加
工した化粧板が得られる。この端部は硬化後に切削する
ことにより、平滑面に加工することができる。
【0014】
【実施例】
《実施例1》坪量120g/m2 化粧紙にポストフォー
ム用メラミン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化
粧層を鏡面板の上に置き、加熱加圧後厚さ1.0mmと
なるように調整した、複数枚の坪量195g/m2 のク
ラフト紙に水溶性のポストフォーム用フェノール樹脂を
含浸乾燥して得た樹脂分35%の含浸紙を重ねた。更
に、熱変形温度が110℃で、厚さが110μmである
ABSフィルムを重ね、フェノール樹脂含浸紙層とAB
Sフィルム層の構成を10回繰り返し、その上に加熱加
圧後の厚みが1.0mmとなるフェノール樹脂含浸紙層
を重ね、前記と同じメラミン樹脂を含浸乾燥して得た化
粧層を重ね、その上に鏡面板を置いた。これらを加熱加
圧して、厚さ12.0mmの厚物化粧板を得た。加熱加
圧条件は160℃、100kg/cm2 、30分間であ
る。
【0015】《比較例1》 前記実施例1において、ABSフィルムを使用せず、フ
ェノール樹脂含浸紙を60枚重ね、実施例1と同様にし
て厚さ12.0mmの厚物化粧板を得た。
【0016】《比較例2》前記実施例1において、AB
Sフィルムの代わりに熱変形温度が140℃のポリカー
ボネートのフィルム(厚さ0.25mm)を使用した以
外は、実施例1と同様にして厚さ13.5mmの厚物化
粧板を得た。
【0017】《比較例3》前記実施例1において、AB
Sフィルムの代わりに熱変形温度が60℃のポリエステ
ルフィルム(厚さ0.1mm)を使用した以外は、実施
例1と同様にして厚さ12.0mmの厚物化粧板を得
た。
【0018】なお、前記各例において、表面層の化粧紙
はグラビア印刷紙を使用した。得られた各化粧板につい
て、曲げ加工性、加熱加圧後の外観、及び耐水性につい
て評価し、表1に示す結果を得た。
【0019】
【表1】
【0020】曲げ加工の条件は、加熱プレスによって化
粧板の温度を130〜150℃に加熱し、曲げロールに
よて曲げ加工を実施した。
【0021】
【発明の効果】本発明の曲げ加工可能な厚物化粧板は、
複数枚のフェノール樹脂含浸紙などの熱硬化性樹脂含浸
基材からなるコア層間に配置されたABSフィルムが曲
げ加工時軟化して、滑り層として作用し、熱硬化性樹脂
含浸基材コア層相互にズレを生じさせるため、極めて良
好な曲げ加工性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による厚物化粧板の概略断面図
【符号の説明】
1 化粧層 2 熱硬化性樹脂含浸基材層 3 ABSフィルム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を含浸した複数枚の基材
    と、熱変形温度が80℃〜120℃である厚さ60〜1
    50μmのABSフィルムを交互に配し、更に一方また
    は両方の表面にメラミン樹脂含浸基材を重ね、加熱加圧
    成形してなる曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧板。
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