JPH0939191A - 曲げ加工可能な高光沢化粧板の製造方法 - Google Patents

曲げ加工可能な高光沢化粧板の製造方法

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JPH0939191A
JPH0939191A JP18960495A JP18960495A JPH0939191A JP H0939191 A JPH0939191 A JP H0939191A JP 18960495 A JP18960495 A JP 18960495A JP 18960495 A JP18960495 A JP 18960495A JP H0939191 A JPH0939191 A JP H0939191A
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JP
Japan
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decorative board
decorative
impregnated
resin
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JP18960495A
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English (en)
Inventor
Yozo Shioda
陽造 塩田
Toshinori Kifuku
敏則 木福
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱硬化性樹脂含浸基材の上に、熱変形温度が
80℃〜120℃である熱可塑性フィルム、熱硬化性樹
脂含浸基材、及びメラミン樹脂含浸基材を重ね、更に鏡
面仕上げした金属板を載置して曲げ加工が可能な化粧板
を加熱加圧成形する。 【効果】 表面のハイグロス仕上げと平滑性を維持しつ
つ、最小曲率が10mm以下の曲げ加工が可能である化
粧板を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キッチン家具の扉等に
用いられるポストフォームタイプの高光沢化粧板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、キッチン家具の扉などは光沢のあ
るものが好まれる傾向にある。従来のメラミン樹脂化粧
板は、図1に示すように、成形後透明になる薄い紙基材
にメラミン樹脂を含浸乾燥した含浸紙を表面層(1)と
し、印刷を施した化粧紙又は顔料すき込み紙に所定量の
メラミン樹脂を含浸した含浸紙からなる化粧層(2)
と、クラフト紙にフェノール樹脂を含浸した含浸紙から
なる芯材層(4)とからなっている。通常メラミン樹脂
化粧層とフェノール樹脂芯材層との間には顔料をすき込
んだ紙にフェノール樹脂かメラミン樹脂を含浸した含浸
紙からなる遮蔽層(3)が設けられ、加熱加圧成形する
際に、メラミン樹脂層に接触する金属板を研磨等により
ハイグロス仕上げし、その光沢を化粧板表面に転写する
ことにより生産している。
【0003】ところが、ステンレス板の研磨を十分に実
施し、光沢を十分に上げても、化粧層及び芯材層に使用
する紙基材の抄紙時に生じる地合いムラ等が原因で表面
が“梨地”となってしまうことがある。更に、熱硬化性
樹脂含浸紙による高圧成形下では硬化過程中に発生する
縮合水が地合いムラに従って分布を持つため、光沢の均
一性を損なってしまう。これに対する対策として、メン
ブレムプレスによる塩ビシートの高光沢化粧板が提案さ
れているが、表面にキズがつきやすいなどの欠点があ
る。
【0004】一方、高級感を要求されるシステムキッチ
ンにおいて、ハイグロス仕上げで且つ表面の硬度が高
く、ポストフォーム加工時の曲率の小さい曲げ加工が可
能な化粧板の要求は強いが、現状の製品ではこれらの要
求を満足するものは得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況のもと
に、本発明は、従来の化粧板では不可能であった曲率1
0mm以下の曲げ加工を可能とし、かつハイグロス仕上
げの化粧板を提供するものである。即ち、本発明者ら
は、化粧板の構成の中に熱可塑性フィルムを挿入するこ
とにより、この熱可塑性フィルムによる成形時のクッシ
ョン効果により鏡面板の光沢が化粧板の表面に十分に転
写されること、及び曲げ加工時にフィルムが緩衝層とな
って曲率の小さい曲げが可能であることに着目し、本発
明に到ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化性樹脂
を含浸した基材を芯材層として、その上にメラミン樹脂
を含浸した基材を重ね、加熱加圧成形してなる化粧板に
おいて、前記の熱硬化性樹脂含浸基材の複数枚の間に熱
変形温度が80〜120℃の熱可塑性フィルムを挿入し
加熱加圧し一体化することを特徴とする化粧板に関する
ものである。即ち、化粧板の熱硬化樹脂含浸基材を少な
くとも1枚の上に、熱変形温度が80〜120℃の熱可
塑性フィルム(好ましくは、厚さ60〜150μm)を
重ねた後、更に可とう性を付与した熱硬化性樹脂含浸基
材を重ね、最後に、メラミン樹脂含浸基材を重ね、その
表面に精巧に研磨し表面の光沢を十分上げたステンレス
鋼板を重ね、加熱加圧成形することにより、表面をハイ
グロス調仕上げし、且つ、曲率が10mm以下の曲げ加
工が可能な化粧板を提供するものである。
【0007】図2は本発明の曲げ加工可能な高光沢化粧
板の一例の概略断面図であり、熱硬化性樹脂含浸紙基材
からなる芯材層(9)と(11)との間に、熱可塑性フ
ィルム(10)を重ね合わせ、次に、メラミン樹脂含浸
紙基材からなる化粧層(6)と、薄いメラミン樹脂含浸
紙基材からなる表面層(7)を順次重ね、必要により芯
材層(9)と化粧層(6)との間に遮蔽層を挿入し全体
が加熱加圧成形により一体化されている。
【0008】芯材層である熱硬化性樹脂含浸紙基材は熱
可塑性フィルムとの接着性の良好なもので、クラフト紙
などの通常使用される紙等の基材に熱硬化性樹脂を含浸
乾燥したものである。熱硬化性樹脂は基材への含浸性に
優れているフェノール樹脂が好ましいが、フェノール樹
脂は水溶性のものが基材への含浸性が特に優れているの
で好ましく使用される。また、曲げ加工性を良好にする
ためにパラトルエンスルホン酸アミドを添加する、フェ
ノールに対するホルマリンのモル比を小さくする等によ
り、可塑性を付与されることが好ましい。基材はこのよ
うな熱硬化性樹脂ワニスがよく含浸するものであればい
かなるものでもよいが、通常30〜150g/m2 のク
ラフト紙が使用される。化粧板の不燃性をより向上させ
るためには好ましくは坪量30〜40g/m2 の薄手の
クラフト紙を使用することができるが、一方でコストア
ップになる。最外層は顔料を抄き込んだ基材にメラミン
樹脂を含浸した化粧層からなり、曲げ加工性付与のため
可塑剤を配合するのが好ましい。
【0009】本発明において、外曲げ加工を付与するた
めに積層される熱可塑性フィルムとしては、ポリエステ
ルフィルム、ASフィルム、ABSフィルム、ポリカー
ボネートフィルム等があるが、曲げ加工性を良好にし、
且つフェノール樹脂含浸基材と良好な接着性を有するフ
ィルムとしてはABSフィルムが好ましい。フィルム厚
みとしては60〜150μmが適当である。150μm
より厚くなった場合フィルム端面からの吸湿のため耐水
性に難点が発生する可能性が大きい。曲率の小さい曲げ
加工を良好に行うためにフィルム厚さとしては100〜
150μmが好ましい。
【0010】熱変形温度が120℃以上のフィルムを使
用した場合、加熱加圧成形の際、フィルムノ軟化が十分
でなく、クッション硬化が期待できない。次に、熱変形
温度が80℃以下のフィルムを使用した場合は、加熱加
圧成形の際、フィルム層の軟化が進み、化粧面にうねり
が発生するだけでなく、曲げ加工時の耐熱性に問題が発
生する。
【0011】基材に含浸するメラミン樹脂は、通常のメ
ラミン樹脂化粧板に使用されるものであればよいが、曲
率の小さい曲げ加工をする場合には加撓性タイプのもの
が好ましい。加撓性のメラミン樹脂としては、p−トル
エンスルホンアミド、グアナミン類、グリオギゾールな
どによる変性、ポリアクリロニトリル、ポリメチルアク
リレート、ポリビニルブチラール、ポリアミド等の熱可
塑性樹脂による変性ないしブレンド、メラミンに対する
ホルムアルデヒドのモル比を小さくした樹脂などがあ
る。
【0012】
【実施例】
《実施例1》坪量195g/m2 のクラフト紙に水溶性
フェノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分35%の含浸
紙(A)1枚の上に厚さ150μmで、熱変形温度が1
15℃であるABSフィルムを重ね、次に、含浸紙
(A)1枚、及び坪量120g/m2 の化粧紙にメラミ
ン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化粧層を順次
重ね合わせ、その化粧層にステンレス板として光沢度計
での測定値が300以上である鏡面仕上げのステンレス
鋼板を重ね、160℃、100kg/cm2 の条件で加
熱加圧成形し、厚さ0.7mmの化粧板を得た(図
2)。
【0013】《比較例1》坪量195g/m2 のクラフ
ト紙に水溶性フェノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分
35%の含浸紙(A)を3枚重ね合わせた。更に、その
上に坪量120g/m2 化粧紙にメラミン樹脂を含浸
乾燥して得た樹脂分50%の化粧層を重ね合わせ、実施
例1と同様に、化粧層に接するステンレス板として光沢
度計での測定値が300以上である鏡面仕上げのステン
レス鋼板を重ね、160℃、100kg/cm2 の条件
で加熱加圧成形し、厚さ0.7mmの化粧板を得た。
【0014】《比較例2》前記、実施例1においてAB
Sフィルムの代わりに熱変形温度が140℃のポリカー
ボネートフィルム(厚さ0.25mm)を使用し、16
0℃、100kg/cm2 の条件で加熱加圧成形し、厚
さ0.8mm化粧板を得た。
【0015】《比較例3》前記、実施例1においてAB
Sフィルムの代わりに熱変形温度が60℃のポリエステ
ルフィルム(厚さ0.1mm)を使用し、160℃、1
00kg/cm2の条件で加熱加圧成形し、厚さ0.7
mmの化粧板を得た。
【0016】得られた各化粧板について、曲げ加工性、
加熱加圧後の外観について評価し、表1に示す結果を得
た。なお、表面層はグラビア印刷紙を使用した。
【0017】
【表1】
【0018】曲げ加工の条件は化粧層の表面温度が12
0℃で、40秒間加熱した後、曲げ加工を実施した。
【0019】
【発明の効果】本発明の高光沢化粧板の製造方法は、従
来のメラミン樹脂片面化粧板で不可能であった、表面の
ハイグロス仕上げと平滑性を維持しつつ、最小曲率が1
0mm以下の曲げ加工が可能である化粧板を提供するこ
とができる。得られて化粧板は、高級感が要求されるシ
ステムキッチン扉、外装材等として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のメラミン樹脂片面化粧板の概略断面図
【図2】 本発明のハイグロス調化粧板の一例の概略断
面図
【符号の説明】
1 表面層 2 化粧層 3 遮蔽層 4 芯材層 5 表面層 6 化粧層 9 芯材層 10 熱可塑性フィルム 11 芯材層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/42 B32B 27/42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂含浸基材の上に、熱変形温
    度が80℃〜120℃である熱可塑性フィルム、熱硬化
    性樹脂含浸基材、及びメラミン樹脂含浸基材を重ね、更
    に鏡面仕上げした金属板を載置し加熱加圧成形すること
    を特徴とする曲げ加工可能な高光沢化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性フィルムが厚さ60〜150μ
    mのABSフィルムである請求項1記載の化粧板の製造
    方法。
JP18960495A 1995-07-25 1995-07-25 曲げ加工可能な高光沢化粧板の製造方法 Pending JPH0939191A (ja)

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