JPH0911408A - 曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧板 - Google Patents

曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧板

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JPH0911408A
JPH0911408A JP16122395A JP16122395A JPH0911408A JP H0911408 A JPH0911408 A JP H0911408A JP 16122395 A JP16122395 A JP 16122395A JP 16122395 A JP16122395 A JP 16122395A JP H0911408 A JPH0911408 A JP H0911408A
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JP
Japan
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impregnated
base material
bending
thick
abs
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Application number
JP16122395A
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English (en)
Inventor
Toshinori Kifuku
敏則 木福
Yozo Shioda
陽造 塩田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数枚のフェノール樹脂含浸紙と、アクリル
ニトリルの含有率が20〜30重量%、ブタジエンの含
有率が15〜25重量%、スチレンの含有率が45〜6
5重量%であるABSフィルムを交互に配し、更に一方
又は両方の表面にメラミン樹脂含浸化粧紙を重ね、加熱
加圧成形してなる曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧
板。 【効果】 曲げ加工性が極めて良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲げ加工に優れた厚物
メラミン樹脂化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】ポストフォーム化粧板は、メラミン樹脂
を含浸させた化粧紙を表面に配置し、フェノール樹脂を
含浸させた複数枚のコア紙とを積層させて、加熱加圧成
形することにより生産されている。ところが、化粧板の
厚みが厚くなると曲げ加工時に外層の伸びが大きくな
り、クラックや割れが発生し、ポストフォーム加工がで
きなくなるという問題があった。
【0003】一般に、曲げ加工が施されるポストフォー
ム化粧板は、曲げ加工を容易にするために、メラミン樹
脂に可塑剤を加えた変性メラミン樹脂が使用されている
が、このような変性メラミン樹脂を使用しても、実用上
必要とされる10〜30mmR(半径)の曲げ成形性を
得るためには化粧板の厚みはせいぜい1.6mm程度の
ものしか製造することができなかった。
【0004】また、コア材層に可塑剤を加えた変性フェ
ノール樹脂を使用しても化粧板の厚さが厚い全体の強度
が大きくなり、ポストフォーム加工は困難であった。
【0005】次に、耐クラック性を向上させるために基
材として織布にメラミン樹脂を含浸させる方法が提案さ
れているが、これはメラミン樹脂の脆さを織布によって
カバーするものであり、厚物化粧板にしたときに、ポス
トフォーム加工を向上させる効果は期待できない。
【0006】このため、従来のポストフォーム化粧板は
0.6〜1.2mm程度の薄物しかなく、テーブル、カ
ウンター、家具、造作部材などの製品基材の表面に接着
される表面化粧材として使用されるにとどまり、ポスト
フォーム化粧板単品で造作部材などの製品化を図ること
ができなかった。
【0007】さらに、特開平7−108654号公報に
おいて、ポリエチレンフィルム等と複数枚のフェノール
樹脂含浸コア紙とを交互に積層することによって得られ
る厚物ポストフォーム化粧板が記載されているが、フィ
ルムの表面をサンディング処理等をして粗面化するか、
フェノール樹脂にフィルムとの接着助剤を添加するなど
の処理をしない限り、フェノール樹脂との良好な接着性
が得られないために、曲げ加工時に、特に表面層に剥離
が発生してしまい、実用的ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情を鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、厚物で曲げ加工性に優れ、単品で各種部品に製品化
できる曲げ加工可能な厚物化粧板を提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化性樹脂
を含浸した複数枚の基材と、アクリルニトリルの含有率
が20〜30%(重量%、以下同じ)、ブタジエンの含
有率が15〜25%、スチレンの含有率が45〜65%
であるABSフィルムを交互に配し、更に一方又は両方
の表面にメラミン樹脂含浸基材を重ね、加熱加圧成形し
てなる曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧板に関する
ものである。
【0010】本発明において熱硬化性樹脂含浸基材の間
に用いられるフィルムはフェノール樹脂との接着性に優
れた熱可塑性のABSフィルムであり、各成分の割合は
前記の通りであるが、アクリルニトリルの含有率が20
%以下となるとフェノール樹脂との十分な接着力が得ら
れず、30%以上の含有率のフィルムは他成分の関係か
ら得られ難い。ブタジエンの含有率が15%以下となる
と曲げ加工時の屈曲性に乏しくなり、25%以上では曲
げ加工時の予熱により表層に近い層に膨れが発生する恐
れがある。スチレンの含有率が45%以下では熱変形温
度が低く、耐熱性が不十分となり、65%以上となると
良好な曲げ加工が困難となる。ABSフィルムの厚さは
60〜150μmが好ましい。フィルムの厚みが60μ
m以下の場合、曲げ加工時にキレが発生しやすくなるた
め、実用的とはいえず、厚さが150μm以上の場合、
製品の耐水性、耐熱性に問題が発生するようになる。
【0011】熱硬化性樹脂含浸基材は熱可塑性フィルム
との接着性を必要とするもので、クラフト紙などの通常
使用される紙等の基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥したも
のである。熱硬化性樹脂は基材への含浸性に優れている
フェノール樹脂が通常使用される。曲げ加工性を良好に
するために、脂肪族エポキシ化合物、ポリビニルブチラ
ール、「グルコサイダー」(商品名)、パラトルエンス
ルホン酸アミド等の可塑化剤を添加したり、フェノール
に対するホルマリンのモル比を小さくすることにより、
可塑性を付与する。フェノール樹脂は水溶性のものが基
材への含浸性に特に優れているので好ましく使用され
る。基材は熱硬化性樹脂ワニスがよく含浸するものであ
ればいかなるものでもよいが、通常クラフト紙等の紙基
材が使用され、その坪量は100〜200g/m2程度
が使用される。最外層は顔料をすきこんだ基材にメラミ
ン樹脂を含浸した化粧層からなり、曲げ加工性を付与す
るため可塑化剤を添加するのが好ましい。
【0012】本発明において、フェノール樹脂含浸紙等
の熱硬化性樹脂含浸基材4〜6枚とABSフィルムとを
交互に積層させることにより任意の厚みの曲げ加工性良
好な厚物化粧板を得ることができる。熱硬化性樹脂含浸
基材とABSフィルムとを一つの構成単位とした場合、
その積層厚さは一般のポストフォーム化粧板の厚みと同
じ0.6〜1.6mmの範囲が好ましい。また、加熱加
圧成形は通常のホット・コールドプレスにより行うこと
ができる。
【0013】このようにして得られた曲げ加工性良好な
厚物化粧板を曲げ加工する場合においては、使用するA
BSフィルムの熱変形温度以上の温度に加熱して曲げ加
工を行なう。即ち、図1に示すように、表面の少なくと
も一方を化粧層(1)とし、各熱硬化性樹脂含浸基材層
(2)間にABSフィルム(3)を配した構成とするに
より、ABSフィルム層を滑り層として熱硬化性樹脂含
浸基材層相互にズレを生じさせ、端部が階段状の曲げ加
工した化粧板が得られる。この端部は硬化後に切削する
ことにより、平滑面に加工することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
する。 《実施例1》坪量120g/m2 の化粧紙にポストフォ
ーム用メラミン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の
化粧紙を鏡面板の上に置き、加熱加圧後1.0mmとな
るように調整した複数枚の坪量195g/m2 のクラフ
ト紙に水溶性のポストフォーム用フェノール樹脂を含浸
乾燥して得た樹脂分35%の含浸紙を重ねた。更に、ア
クリルニトリル、ブタジエン、スチレンの含有率(以
下、A:B:Sと略称する。)がそれぞれ、25%、2
0%、55%であり、厚さが110μmであるABSフ
ィルムを重ね、フェノール樹脂含浸紙層とABSフィル
ム層の構成を10回繰り返し、その上に加熱加圧後の厚
みが1.0mmとなるフェノール樹脂含浸紙層を重ね、
前記と同じメラミン樹脂含浸化粧紙を重ね、その上に鏡
面板を配した。これらを加熱加圧して、厚さ12.0m
mの厚物化粧板を得た。加熱加圧条件は160℃、10
0kg/cm2 、30分間である。
【0015】《比較例1》前記実施例1において、AB
SフィルムのA:B:Sを15:20:65とする以外
は実施例1と同様にして厚さ12.0mmの厚物化粧板
を得た。
【0016】《比較例2》前記実施例1において、AB
SフィルムのA:B:Sを25:10:65とする以外
は実施例1と同様にして厚さ12.0mmの厚物化粧板
を得た。
【0017】《比較例3》前記実施例1において、AB
SフィルムのA:B:Sを20:30:50とする以外
は実施例1と同様にして厚さ12.0mmの厚物化粧板
を得た。
【0018】《比較例4》前記実施例1において、AB
SフィルムのA:B:Sを30:25:45とする以外
は実施例1と同様にして厚さ12.0mmの厚物化粧板
を得た。
【0019】《比較例5》前記実施例1において、厚さ
110μmのABSフィルムの代わりに、60μmのA
BSフィルムを使用した以外は、実施例1と同様にして
厚さ11.0mmの厚物化粧板を得,た。
【0020】《比較例6》前記実施例1において、厚さ
110μmのABSフィルムの代わりに、160μmの
ABSフィルムを使用した以外は、実施例1と同様にし
て厚さ13.0mmの厚物化粧板を得た。
【0021】《比較例7》前記実施例1において、AB
Sフィルムを使用せずにフェノール樹脂含浸基材を55
枚積層し、実施例1と同様に加熱加圧して厚さ12.0
mmの厚物化粧板を得た。
【0022】なお、前記各例において、表面層の化粧紙
はグラビア印刷紙を使用した。得られた各化粧板につい
て、曲げ加工性、加熱加圧後の外観、及び耐水性につい
て評価し、表1に示す結果を得た。
【0023】
【表1】
【0024】曲げ加工の条件は、加熱プレスによって化
粧板の温度を130〜150℃に加熱し、曲げロールに
よて曲げ加工を実施した。
【0025】
【発明の効果】本発明の曲げ加工可能な厚物化粧板は、
複数枚のフェノール樹脂含浸紙などの熱硬化性樹脂含浸
基材からなるコア層間に配置されたABSフィルムが曲
げ加工時軟化して、滑り層として作用し、熱硬化性樹脂
含浸基材コア層相互にズレを生じさせるため、極めて良
好な曲げ加工性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による厚物化粧板の概略断面図
【符号の説明】
1 化粧層 2 熱硬化性樹脂含浸基材層 3 ABSフィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を含浸した複数枚の基材
    と、アクリルニトリルの含有率が20〜30重量%、ブ
    タジエンの含有率が15〜25重量%、スチレンの含有
    率が45〜65重量%であるABSフィルムを交互に配
    し、更に一方又は両方の表面にメラミン樹脂含浸基材を
    重ね、加熱加圧成形してなる曲げ加工可能な厚物メラミ
    ン樹脂化粧板。
  2. 【請求項2】 ABSフィルムの厚さが60〜150μ
    mである請求項1記載の化粧板。
JP16122395A 1995-06-27 1995-06-27 曲げ加工可能な厚物メラミン樹脂化粧板 Pending JPH0911408A (ja)

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