JP3199297B2 - 明細票発行機能付券売機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、クレジットカードを用
いて定期券やプリペイドカードなどを購入できる券売機
に関し、特に、定期券やプリペイドカードなどの磁気カ
ードを発行する際に、当該磁気カードの購入明細を印字
した明細票をも一括して発行することのできる明細票発
行機能付券売機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、鉄道路線駅に設置される券売機と
して、硬貨や紙幣などの現金に代えてクレジットカード
を用いることにより、定期券やプリペイドカードなどを
購入できる券売機が製品化されている。この種の券売機
は、クレジットカードが用いられるため、プリペイドカ
ードや定期券を購入した購入客に、そのプリペイドカー
ドや定期券の金額、発行日付、発行駅などの購入明細を
印字した明細票を発行するようになっている。ところ
が、この種の券売機においては、従来、券売機を構成す
る各種の構成ユニットを適切な位置に配置する必要上、
明細票の発行口を接客部の定期券やプリペイドカードの
取出口から離れた位置に設けていた。このため、購入客
がクレジットカードを用いて定期券やプリペイドカード
を購入した際に明細票を取り忘れることが非常に多い。
又、上記券売機においては、明細票の発行をレシートプ
リンタを利用して行うよう構成されていたことから、券
売機の製造コストも高く付くという経済的な問題もあっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記券売機
の問題点に鑑みて為されたものであって、購入客が定期
券やプリペイドカードなどの磁気カードを購入した際に
券売機より発行される明細票の取り忘れを防止すること
ができ、しかも券売機の製造コストの低廉化をも図るこ
とのできる明細票発行機能付券売機を提供することを目
的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するため、定期券やプリペイドカードなどの磁気カ
ード(T,C) の原券(T1,C1) を収納し当該原券(T1,C1) に
所定の記録情報を印字ヘッド(32,40) で印字し、かつ磁
気ヘッド(28,30) で書き込むことにより作製した磁気カ
ード(T,C) を、カード挿入・返却口(6) より発行するカ
ード処理ユニット(18)に、前記磁気カード(T,C) の原券
(T1,C1) と同一サイズの明細票用原券(R1,R2) を収納す
る収納部(24,26) と、この収納部(24,26) より明細票用
原券(R1,R2) を上記印字ヘッド(32,40) に出して送り出
す送出し手段(34,43) と、前記磁気カード(T,C) 及び前
記送出し手段(34,43) により送り出され上記印字ヘッド
(32,40) により磁気カード(T,C) の購入明細情報が印字
された明細票(TR,CR) を挟持しカード挿入・返却口(6)
より一括して発行するキャッチング搬送手段(27)を設け
る構成とした。

【０００５】

【実施例】以下、本発明に係る明細票発行機能付券売機
を添付図面に示す実施例に基づいて、更に詳しく説明す
る。図１は本実施例券売機の外観を表した斜視図であ
る。符号(1) は本実施例券売機の筐体であって、この筐
体(1) の前面、即ち、接客部には、鉄道路線図などを購
入客に案内表示するプラズマディスプレイ(2) 、乗車券
を発行する際に当該乗車券の枚数釦や料金釦など所定の
入力表示画面を表示し、或いは定期券を発行する際に当
該定期券への有効開始日、有効期間、氏名、年齢、性
別、ＴＥＬ（電話番号）など所定の入力表示画面を表示
するタッチ入力可能なタッチ入力手段であるタッチパネ
ル付ディスプレイ(3) 、クレジットカードを挿入するク
レジットカード挿入・返却口(4) 、一日券（乗車券）、
回数券、定期券、プリペイドカードなど購入対象となる
券種を表示する券種表示釦(5) 、購入客が乗車券を購入
するときプリペイドカードを挿入したり、或いは旧定期
券を用いて定期券を購入するとき当該旧定期券を挿入し
たりするカード挿入・返却口(6) 、硬貨を投入する硬貨
投入口(7) 、紙幣を挿入する紙幣挿入口(8) 、硬貨投入
口(7) 又は紙幣挿入口(8) に投入された貨幣の合計金額
を表示する投入金額表示器(9) 、乗車券を発券する発券
口(10)、釣札を返却する釣札返却口(11)、釣銭を放出す
る釣銭放出口(12)、乗車券や定期券の購入を取り消す取
消し釦(13)、係員を呼び出す呼出し釦(14)が夫々配置さ
れている。

【０００６】図２は本実施例券売機の筐体内部のユニッ
ト配置図、図３は本実施例券売機の構成ブロック図であ
る。図２及び図３において、符号(15)は発行対象となる
乗車券や継続定期券に印字又は磁気記録される発行日付
などを係員が確認する係員操作部、符号(16)は鉄道路線
図、駅情報、各駅間の乗車券料金データ又は定期券料金
データなど各種データが記憶されている磁気ディスク格
納用ユニット、符号(17)はクレジットカード挿入・返却
口(4) より挿入されたクレジットカード(CC)の磁気記録
情報を読み取って当該クレジットカード(CC)をクレジッ
トカード挿入・返却口(4) に返却するカードリーダ、符
号(18)は購入客が購入する新たなプリペイドカード(C)
と当該プリペイドカード用の明細票(CR)をカード挿入・
返却口(6) に一括して発行したり、購入客が購入する定
期券(T) と当該定期券用の明細票(TR)をカード挿入返却
口(6) に一括して発行したり、或いは購入客が乗車券を
購入する際にカード挿入・返却口(6) より挿入されたプ
リペイドカード（C3) を読取り書込み処理してカード挿
入・返却口(6) に返却したり、購入客が定期券(T)を購
入する際にカード挿入・返却口(6) より挿入した旧定期
券(T3)を回収したりするカード処理ユニット、符号(19)
は硬貨投入口(7) に投入された硬貨を検銭処理して硬貨
金庫に収納すると共に釣銭箱から釣銭を釣銭放出口(12)
に放出する硬貨処理ユニット、符号(20)は紙幣挿入口
(8) に挿入された紙幣を鑑別処理して紙幣金庫に収納す
ると共に当該紙幣金庫から釣札を釣札返却口(11)に返却
する紙幣処理ユニット、符号(21)はタッチパネル付ディ
スプレイ(3) にて指定された料金釦の料金に対応する乗
車券を発券口(10)より発行する発券ユニット、符号(22)
は券売機全体を制御する制御ユニットである。

【０００７】本実施例券売機が取り扱うクレジッシカー
ド(CC)の有効・無効の判定は、クレジットカード(CC)の
発行元である信販会社に問い合わせることにより行われ
れる。即ち、カードリーダ(17)が読み取ったクレジット
カード(CC)の読取情報に含まれているカード登録番号な
どの照合データを制御ユニット(22)が駅務機器中央処理
装置(A) に出力し、この駅務機器中央処理装置(A) が既
存の通信ケーブルを介して信販会社(B) の端末機（図示
せず）に伝送し、ここでクレジットカード(CC)の有効・
無効が判定される。そして、信販会社(B) の端末機より
通信ケーブルを介して返送されてきた有効・無効の判定
信号に基づき駅務機器中央処理装置(A)が実施例券売機
を制御し、クレジットカードが有効であるときにのみ、
定期券(T) やプリペイドカード(C) などの磁気カードの
購入が可能となる。

【０００８】前記カード処理ユニット(16)は、図４に示
すように、カード挿入・返却口(6)の反対側の下部に、
新たに発行される定期券(T) の定期券用原券(T1)及び当
該定期券用原券(T1)と同一サイズに形成されて上記定期
券(T) の明細票(TR)となる券明細票用原券(R1)を個々に
複数枚重ねた状態に収納しておく収納部である定期券用
ホッパ(23)と券明細票用ホッパ(24)が夫々上下に配置さ
れている。前記定期券用ホッパ(23)は、上下移動可能
で、かつ常時上方側に付勢されて定期券用原券(T1)を後
述の定期券繰出しローラ(23c) に当接させる定期券載置
部材(23a) と、定期券用原券(T1)の送出し口側の先端を
揃える縦長の定期券整列部材(23b) とから成っている。
前記券明細票用ホッパ(24)は、上述した定期券載置部材
(23a) と同様に構成されて券明細票用原券(R1)を後述の
券明細票繰出しローラ(24c) に当接させる券明細票載置
部材(24a) と、券明細票用原券(R1)の送出し口側の先端
を揃える縦長の券明細票整列部材(24b) とから成ってい
る。前記定期券用ホッパ(23)及び券明細票用ホッパ(24)
の夫々の送出し口側には、定期券用原券(T1)及び券明細
票用原券(R1)の繰出し手段である定期券繰出しローラ(2
3c) と券明細票繰出しローラ(24c) が夫々設けられ、定
期券繰出しローラ(23c) が上記定期券載置部材(23a) 上
の定期券用原券(T1)を１枚づつ後述の第４搬送部(34)に
繰り出し、券明細票繰出しローラ(24c) が上記券明細票
載置部材(24a) 上の券明細票用原券(R1)を１枚づつ第４
搬送部(34)に繰り出すようになっている。

【０００９】又、前記定期券用ホッパ(23)の上方には、
新たに発行されるプリペイドカード(C) のカード用原券
(C1)及び当該カード用原券(C1)と同一サイズに形成され
て上記プリペイドカード(C) の明細票(CR)となるカード
明細票用原券(R2)を個々に複数枚重ねた状態に収納して
おく収納部であるカード用ホッパ(25)とカード明細票用
ホッパ(26)が夫々上下に配置されている。前記カード用
ホッパ(25)は、上下移動可能で、かつ常時上方側に付勢
されてカード用原券(C1)を後述のカード繰出しローラ(2
5c) に当接させるカード載置部材(25a) と、カード用原
券(C1)の送出し口側の先端を揃える縦長のカード整列部
材(25b) とから成っている。前記カード明細票用ホッパ
(26)は、上述したカード載置部材(25a) と同様に構成さ
れてカード明細票用原券(R2)を後述のカード明細票繰出
しローラ(26c) に当接させるカード明細票載置部材(26
a) と、カード明細票用原券(R2)の送出し口側の先端を
揃える縦長のカード明細票整列部材(26b) とから成って
いる。前記カード用ホッパ(25)とカード明細票用ホッパ
(26)の夫々の送出し口側には、カード用原券(C1)及びカ
ード明細票用原券(R2)の繰出し手段であるカード繰出し
ローラ(25c) とカード明細票繰出しローラ(26c) が夫々
設けられ、カード繰出しローラ(25c) が上記カード載置
部材(25a) 上のカード用原券(C1)を１枚づつ後述の第８
搬送部(43)に繰り出し、カード明細票繰出しローラ(26
c) が上記カード明細票載置部材(26a) 上のカード明細
票用原券(R2)を１枚づつ第８搬送部(43)に繰り出すよう
になっている。

【００１０】前記カード処理ユニット(18)は、カード挿
入・返却口(6) の入口部に、カード挿入・返却口(6) よ
り挿入されたプリペイドカード(C3)や旧定期券(T3)を取
り込んで後述の第１搬送部(29)に送り出したり、この第
１搬送部(29)から搬送されて来た新たに発行される定期
券(T) と当該定期券(T) の明細票(TR)を取り込んで一括
してカード挿入・返却口(6) に発行したり、上記第１搬
送部(29)から搬送されて来た新たに発行されるプリペイ
ドカード(C) と当該プリペイドカード(C) の明細票(CR)
を取り込んで一括してカード挿入・返却口(6) に発行し
たりするキャッチング搬送手段であるキャッチング機構
(27)が配置されている。この前記キャッチング機構(27)
は、下部に配置された搬送ベルト(27a) と、この搬送ベ
ルト(27a) に接合し、かつカード挿入・返却口(6) 側の
軸(27b) を支点に上方側に揺動して離反することにより
第１搬送部(29)側に開口(S) を形成する揺動搬送ベルト
(27c) と、この揺動搬送ベルト(27c) と同時に開口(S)
に向け突出するストッパ(27d) とから成っている。前記
揺動搬送ベルト(27c) の作動は、図示しない第１の電磁
ソレノイドにより為され、一方、前記ストッパ(27d) の
作動は図示しない第２の電磁ソレノイドにより為され
る。

【００１１】前記定期券用ホッパ(23)及び券明細票用ホ
ッパ(24)とキャッチング機構(27)との間には、カード挿
入・返却口(6) に挿入された旧定期券(T3)、又は新たに
発行される定期券(T) の定期券原券(T1)や当該定期券用
の券明細票原券(R1)を搬送する券搬送路が形成されてお
り、又、カード用ホッパ(25)及びカード明細票用ホッパ
(26)とキャッチング機構(27)との間には、カード挿入・
返却口(6) に挿入されたプリペイドカード(C3)、又は新
たに発行されるプリペイドカード(C) のカード原券(C1)
や当該プリペイドカード用のカード明細票原券(R2)を搬
送するカード搬送路が形成されている。前記券搬送路及
びカード搬送路は、夫々、ローラ及びベルトより成る後
述の複数の搬送部により構成されている。前記券搬送路
は、カード用磁気ヘッド(28)を有する第１搬送部(29)、
定期券用磁気ヘッド(30)を有する第２搬送部(31)、中間
部に定期券用原券(T1)及び券明細票原券(R1)の印字手段
であるサーマルヘッド(32a) 及び転写リボン(32b) より
成るサーマルプリンタ(32)を有する第３搬送部(33)及び
前述の定期券繰出しローラ(23c) が繰り出した定期券用
原券(T1)を上記第３搬送部(33)に送り出し、かつ券明細
票繰出しローラ(24c) が繰り出した券明細票原券(R1)を
上記第３搬送部(33)に送り出す送出し手段である第４搬
送部(34)により構成されており、一方、前記カード搬送
路は、上記第１搬送部(29)、カード穿孔用のパンチ(35)
を有する第５搬送部(36)、カード保留用のカード保留搬
送部(37)、カード裏面印字用のサーマルヘッド(38)を有
する第６搬送部(39)、カード用原券(C1)及びカード明細
票用原券(R2)の印字手段であるカード表面印字用のサー
マルヘッド(40)を有する第７搬送部(41)、カード用ガイ
ド板(42)及び前述のカード繰出しローラ(25c) が繰り出
したカード用原券(C1)をカード用ガイド板(42)に送り出
し、かつカード明細票繰出しローラ(26c) が繰り出した
カード明細票用券(R2)を上記カード用ガイド板(42)に送
り出す送出し手段である第８搬送部(43)により構成され
ている。

【００１２】なお、図４において、符号(44)は第２搬送
部(31)からの旧定期券(T3)を一旦保留しておく旧券保留
搬送部、符号(45)は上記旧券保留搬送部(44)に設けられ
た旧定期券穿孔用のパンチ、符号(46)は旧券廃券箱、符
号(47)は第１搬送部(29)が送り出した旧定期券(T3)を第
２搬送部(31)に、又は第２搬送部(31)からの定期券用原
券(T1)や券明細票用原券(R1)を第１搬送部(29)に案内し
たり、或いは第１搬送部(29)が送り出したプリペイドカ
ード(C3)を第５搬送部(36)に、又は第５搬送部(36)から
のカード用原券(C1)やカード明細票原券(R2)を第１搬送
部(29)に案内したりする第１案内部材、符号(48)は第２
搬送部(31)が送り出した旧定期券(T3)を旧券保留搬送部
(44)に案内する第２案内部材、符号(49)は第５搬送部(3
4)が送り出したプリペイドカード(C3)をカード保留搬送
部(37)に案内したり、カード保留搬送部(37)が送り出す
プリペイドカード(C3)を第５搬送部(36)に案内したりす
る第３案内部材である。又、第５搬送部(36)のカード穿
孔用のパンチ(35)及びカード裏面印字用のサーマルヘッ
ド(38)を有する第６搬送部(39)は、購入客がプリペイド
カード(C3)を用いて乗車券を購入する際に用いられるも
のであり、カード保留搬送部(37)及び第３案内部材(49)
は、購入客が２枚のプリペイドカード(C3)を用いて乗車
券を購入する際に用いられるものである。

【００１３】このような構成の本実施例券売機は、購入
客のクレジットカード(CC)が有効であり、かつその購入
客が旧定期券(T3)を用いて定期券(T) を購入する場合、
図５に示されるように、カード処理ユニット(18)のカー
ド挿入・返却口(6) に挿入された旧定期券(T1)の券記録
情報がカード用磁気ヘッド(28)及び定期券用磁気ヘッド
(30)により読み取られた後に、その旧定期券(T3)は旧券
保留搬送部(44)にて一旦保留される。そして、購入客は
タッチパネル付ディスプレイ(3) に順次写し出される購
入情報入力案内表示画面に従って有効開始日、有効期
間、氏名、年齢、性別及びＴＥＬなどの購入情報をタッ
チパネル付ディスプレイ(3) よりタッチ入力する。制御
ユニット(22)は、上記各入力情報と対応する旧定期券(T
3)の券読取情報の一部を書換えて定期券(T) の更新記録
情報を作成し、その更新記録情報を後述の定期券(T1)の
発行処理時に、サーマルプリンタ(32)、定期券用磁気ヘ
ッド(30)及びカード用磁気ヘッド(28)に夫々出力する。
この更新記録情報は、旧定期券(T3)の券記録情報と同様
に、発駅、経由駅、着駅、通用期限年月日、料金、発行
日、氏名、年齢、性別、ＴＥＬなどから成っている。そ
して、購入客がタッチパネル付ディスプレイ(3) の購入
金額表示画面に表示された購入金額の料金を硬貨投入口
(7) や紙幣挿入口(8) に投入することによって、カード
処理ユニット(18)が定期券(T) 及び当該定期券(T) の明
細票(TR)をカード挿入・返却口(6) より一括して発行す
るものである。即ち、カード処理ユニット(18)は、図６
に示されるように、先ず、定期券繰出しローラ(23c) が
定期券用原券(T1)を第４搬送部(34)に繰り出し、サーマ
ルプリンタ(32)のサーマルヘッド(32a) がその定期券用
原券(T1)の表面の印刷面に転写リボン(32b) を介して上
記更新記録情報を印字し、定期券用磁気ヘッド(30)及び
カード用磁気ヘッド(28)が裏面の磁気記録面に上記更新
記録情報を書き込む。そして、その書込み情報をチェッ
クするため、カード用磁気ヘッド(28)及び定期券用磁気
ヘッド(30)がその順に定期券用原券(T1)の書込み情報を
読み取って、制御ユニット(22)により書込み情報のチェ
ックが為され、しかる後に、その定期券用原券(T1)はキ
ャッチング機構(27)の開口(S) に進入しストッパ(27d)
により停止されて明細票(TR)が到達するまで保留され
る。次に、図７に示されるように、券明細票繰出しロー
ラ(23c) が券明細票用原券(R1)を第４搬送部(34)に繰り
出し、サーマルプリンタ(32)のサーマルヘッド(32a) が
その券明細票用原券(R1)の表面の印刷面に転写リボン(3
2b) を介して定期券(T) の購入金額、購入駅、購入日な
どの購入明細情報を印字し、しかる後に、その券明細票
用原券(R1)はキャッチング機構(27)の開口(S) に進入し
ストッパ(27d) により停止されて定期券用原券(T1)上に
重なる。この状態でキャッチング機構(27)が上述の如き
作製された定期券(T) 及び当該定期券(T) の明細票(TR)
を両搬送ベルト(27a,27c) により挟持してカード挿入・
返却口(6) より購入客に一括して発行する。

【００１４】ところで、旧定期券(T3)は、次のようにし
て回収される。即ち、新たに発行された定期券(T) 及び
当該定期券(T) の明細票(TR)がカード返却・挿入口(6)
より抜き取られた後に、旧券保留搬送部(44)にて保留さ
れている購入客の旧定期券(T3)を旧定期券穿孔用のパン
チ(45)がパンチして、その旧定期券(T3)を旧券保留搬送
部(44)が保留する。そして、次の購入客がカード挿入・
返却口(6) に旧定期券を挿入すると、旧券保留搬送部(4
4)が旧券廃券箱(46)にその旧定期券(T3)を放出して回収
する（図５参照）。

【００１５】又、本実施例券売機は、購入客のクレジッ
トカード(CC)が有効であり、かつその購入客がプリペイ
ドカード(C) を購入する場合、購入客が券種表示釦(5)
のプリペイドカード購入用の釦を圧下する。これにより
タッチパネル付ディスプレイ(3) がプリペイドカードの
発行金額に対応する複数種類のカード選択表示画面を表
示し、購入客がそのカード選択表示画面から所定金額の
カード選択釦を選択してタッチ入力した後、当該カード
選択釦の料金を硬貨投入口(7) や紙幣挿入口(8) に投入
することによって、カード処理ユニット(18)がプリペイ
ドカード(C) 及び当該プリペイドカード(T) の明細票(T
R)をカード挿入・返却口(6) より一括して発行するもの
である。即ち、カード処理ユニット(18)は、図８に示さ
れるように、先ず、カード繰出しローラ(25c) がカード
用原券(C1)を第８搬送部(43)に繰り出し、サーマルヘッ
ド(40)がそのカード用原券(C1)の表面の印刷面に購入
駅、購入日や上記タッチパネル付ディスプレイ(3) で選
択した料金などのカード情報を印字し、カード用磁気ヘ
ッド(28)が裏面の磁気記録面に上記カード情報を書き込
む。そして、その書込み情報をチェックするため、カー
ド用磁気ヘッド(28)がカード用原券(C1)の書込み情報を
読み取って、制御ユニット(22)により書込み情報のチェ
ックが為され、しかる後に、そのカード用原券(C1)はキ
ャッチング機構(27)の開口(S) に進入しストッパ(27d)
により停止されて明細票(CR)が到達するまで保留され
る。次に、図９に示されるように、カード明細票繰出し
ローラ(26c) がカード明細票用原券(R2)を第８搬送部(4
3)に繰り出し、サーマルヘッド(40)がそのカード明細票
用原券(R2)の表面の印刷面にプリペイドカードの購入金
額、購入駅、購入日などのカード購入明細情報を印字
し、しかる後に、そのカード明細票用原券(R2)はキャッ
チング機構(27)の開口(S) に進入しストッパ(27d) によ
り停止されてカード用原券(C1)上に重なる。この状態で
キャッチング機構(27)が上述の如き作製されたプリペイ
ドカード(C) 及び当該プリペイドカード(C) の明細票(C
R)を両搬送ベルト(27a,27c) により挟持してカード挿入
・返却口(6) より購入客に一括して発行する。

【００１６】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明の明細票
発行機能付券売機は、定期券やプリペイドカードなどの
磁気カードの原券を収納し当該原券に所定の記録情報を
印字ヘッドで印字し、かつ磁気ヘッドで書き込むことに
より作製した磁気カードを、カード挿入・返却口より発
行するカード処理ユニットに、磁気カードの原券と同一
サイズの明細票用原券を収納する収納部と、この収納部
より明細票用原券を上記印字ヘッドに送り出す送出し手
段と、前記カード挿入・返却口側の一端部が接合し、か
つ当該カード挿入・返却口の反対側の他端部が離反して
当該他端部側に開口を形成する一対の搬送ベルト及び当
該搬送ベルトが開口を形成した状態で当該開口側に向け
突出するストッパより成るキャッチング搬送手段とを設
けることによって、磁気カードと明細票をカード挿入・
返却口より一括して発行することを可能にしたものであ
るので、購入客が明細票を取り忘れるということがな
く、しかも従来のようなレシートプリンタを設ける必要
もないので、券売機の製造コストの低廉化も図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例券売機の外観を表した斜視図である。

【図２】本実施例券売機の筐体内部のユニット配置図で
ある。

【図３】本実施例券売機の構成ブロック図である。

【図４】本実施例券売機のカード処理ユニットの概略構
造図である。

【図５】本実施例券売機が定期券を発行する際の用いら
れる旧定期券の搬送径路及び旧定期券の回収処理を示す
説明図である。

【図６】本実施例券売機が定期券を発行する際に搬送さ
れる定期券用原券の搬送径路を示す説明図である。

【図７】本実施例券売機が定期券と一括して発行する定
期券用の券明細票原券の搬送径路を示す説明図である。

【図８】本実施例券売機がプリペイドカードを発行する
際に搬送されるカード用原券の搬送径路を示す説明図で
ある。

【図９】本実施例券売機がプリペイドカードと一括して
発行するプリペイドカード用のカード用原券の搬送径路
を示す説明図である。

【符号の説明】

(CC) クレジットカード (T) 定期券 (T1) 定期券用原券 (C) プリペイドカード (C1) カード用原券 (4) クレジットカード挿入・返却口 (6) カード挿入・返却口 (17) カードリーダ (18) カード処理ユニット (24) 券明細票用ホッパ (26) カード明細票用ホッパ (28) カード用磁気ヘッド (30) 定期券用磁気ヘッド (32) 定期券及び定期券用原券印字用のサーマル
プリンタ (40) プリペイドカード及びカード用原券印字用
のサーマルヘッド (27) キャッチング機構 (27a) 搬送ベルト (27c) 揺動搬送ベルト (27d) ストッパ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G07B 5/00 G07B 1/00

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 硬貨投入口(7) 又は紙幣挿入口(8) に貨
   幣が投入されることにより券の発行を可能とし、かつク
   レジットカード挿入・返却口(4) に挿入されたクレジッ
   トカード(CC)の磁気記録情報を読み取って当該クレジッ
   トカード(CC)を上記クレジットカード挿入口(4) に返却
   するカードリーダ(17)を有し、このカードリーダ(17)の
   読取情報に基づいて前記クレジットカード(CC)が有効で
   あると判定されたとき、定期券やプリペイドカードなど
   の磁気カード(T,C) の購入を可能とする券売機であっ
   て、前記券売機は、上述の磁気カード(T,C) の原券(T1,
   C1) を収納し当該原券(T1,C1) に所定の記録情報を印字
   ヘッド(32,40) で印字し、かつ磁気ヘッド(28,30) で書
   き込むことにより作製した磁気カード(T,C) を、カード
   挿入・返却口(6) より発行するカード処理ユニット(18)
   を有し、このカード処理ユニット(18)に、前記磁気カー
   ド(T,C) の原券(T1,C1) と同一サイズの明細票用原券(R
   1,R2) を収納する収納部(24,26) と、この収納部(24,2
   6) より明細票用原券(R1,R2) を上記印字ヘッド(32,40)
   に送り出す送出し手段(34,43) と、前記磁気カード(T,
   C) 及び前記送出し手段(34,43) により送り出され上記
   印字ヘッド(32,40) により磁気カード(T,C) の購入明細
   情報が印字された明細票(TR,CR) を挟持しカード挿入・
   返却口(6) より一括して発行するキャッチング搬送手段
   (27)を設けたことを特徴とする明細票発行機能付券売
   機。
2. 【請求項２】 前記キャッチング搬送手段(27)は、カー
   ド挿入・返却口(6)側の一端部が接合し、かつ当該カー
   ド挿入・返却口(6) の反対側の他端部が離反して当該他
   端部側に開口(S) を形成する一対の搬送ベルト(27a,27
   c) 及び当該搬送ベルト(27a,27c) が開口(S) を形成し
   た状態で当該開口(S) 側に向け突出するストッパ(27d)
   より成り、磁気カード(T,C) を発行するとき、当該磁気
   カード(T,C) をキャッチング搬送手段(27)のストッパ(2
   7d) により停止せしめ、送出し手段(34,43) が明細票用
   原券(R1,R2) を印字ヘッド(32,40) に送り出し当該印字
   ヘッド(32,40) で磁気カード(T,C) の購入明細情報が印
   字されて作製された明細票(TR,CR) を前記キャッチング
   搬送手段(27)のストッパ(27d) により停止せしめ、上記
   両搬送ベルト(27a,27c) により磁気カード(T,C) と明細
   票(TR,CR) をカード挿入・返却口(6) より一括して発行
   するよう構成されていることを特徴とする請求項１記載
   の明細票発行機能付券売機。