JP3193866B2 - 無溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組成物、及びそれを用いた実装回路板の保護方法 - Google Patents
無溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組成物、及びそれを用いた実装回路板の保護方法Info
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- JP3193866B2 JP3193866B2 JP06712796A JP6712796A JP3193866B2 JP 3193866 B2 JP3193866 B2 JP 3193866B2 JP 06712796 A JP06712796 A JP 06712796A JP 6712796 A JP6712796 A JP 6712796A JP 3193866 B2 JP3193866 B2 JP 3193866B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子部品を
搭載した実装回路板を保護する被膜を形成するのに用い
る無溶剤の光硬化型シリコーン樹脂組成物、及びこれを
用いた実装回路板の保護方法に関する。
搭載した実装回路板を保護する被膜を形成するのに用い
る無溶剤の光硬化型シリコーン樹脂組成物、及びこれを
用いた実装回路板の保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気・電子部品を搭載し、自動
車、航空機などの電装部品として用いられる実装回路板
(サーキットボード)は、その電気絶縁性を良好に保
ち、そして高温多湿、浸水及び粉塵などの厳しい外的環
境からサーキットボードを保護するために、実装回路板
の表面がレジンや高粘度オイルを主原料とするコーティ
ング用組成物で被覆されている。これらのコーティング
用組成物は、塗布の際の作業性、生産性を高めるため
に、ディップコート、フローコート、刷毛塗り、或いは
スプレーコートが可能な程度に有機溶剤を用いて希釈
し、組成物の粘度を低くしてから実装回路板の表面に塗
布する必要がある。そして、塗布した組成物は、加熱又
は室温下に上記有機溶剤を蒸発させて除去した後、加熱
又は光を照射し、硬化させて保護被膜とする。しかし、
コーティング用組成物を希釈するのに用いた有機溶剤
は、通常、その殆どを大気中に放散させるため、環境及
び作業員の健康に悪影響を与える。また、このような悪
影響を防止するためには、高額な特別の回収設備を要す
るという不都合がある。また、これらのコーティング用
組成物を用いて形成した保護被膜の硬度が高いため、環
境の温度変化によって、実装回路板と保護被膜との熱膨
張差或いは収縮差により生ずる応力が、直接、回路の電
子素子に伝達され、電子素子が破損し易いという問題が
ある。また、この問題は電子素子の小型化に伴いさらに
顕著になる。
車、航空機などの電装部品として用いられる実装回路板
(サーキットボード)は、その電気絶縁性を良好に保
ち、そして高温多湿、浸水及び粉塵などの厳しい外的環
境からサーキットボードを保護するために、実装回路板
の表面がレジンや高粘度オイルを主原料とするコーティ
ング用組成物で被覆されている。これらのコーティング
用組成物は、塗布の際の作業性、生産性を高めるため
に、ディップコート、フローコート、刷毛塗り、或いは
スプレーコートが可能な程度に有機溶剤を用いて希釈
し、組成物の粘度を低くしてから実装回路板の表面に塗
布する必要がある。そして、塗布した組成物は、加熱又
は室温下に上記有機溶剤を蒸発させて除去した後、加熱
又は光を照射し、硬化させて保護被膜とする。しかし、
コーティング用組成物を希釈するのに用いた有機溶剤
は、通常、その殆どを大気中に放散させるため、環境及
び作業員の健康に悪影響を与える。また、このような悪
影響を防止するためには、高額な特別の回収設備を要す
るという不都合がある。また、これらのコーティング用
組成物を用いて形成した保護被膜の硬度が高いため、環
境の温度変化によって、実装回路板と保護被膜との熱膨
張差或いは収縮差により生ずる応力が、直接、回路の電
子素子に伝達され、電子素子が破損し易いという問題が
ある。また、この問題は電子素子の小型化に伴いさらに
顕著になる。
【0003】有機溶剤で希釈する必要のないコーティン
グ用組成物としては、縮合反応硬化型、又は付加反応硬
化型のシリコーン樹脂組成物が知られている。しかし、
縮合反応型のシリコーン樹脂組成物は、一般に、硬化時
間が数分間〜数時間かかるという欠点があり、さらに、
市販されている縮合反応型シリコーン樹脂組成物は、粘
度が500cP(25℃)以上のものであり、ディップ
コート、フローコート、刷毛塗又はスプレーコートなど
の通常の塗布方法を採用することができないという欠点
がある。また、付加反応型のシリコーン樹脂組成物は、
これに用いる白金系の硬化触媒が実装回路板に搭載した
電子部品の材質により被毒を受け、組成物が硬化しない
場合があるため、用途が限定されるという欠点がある。
また、硬化型シリコーン樹脂組成物には、前記縮合反応
硬化型や、付加反応硬化型のもののほか、光硬化型のシ
リコーン樹脂組成物が知られているが、この組成物は、
光の照射を受けない暗部では硬化しないため、複雑な形
状の部品を搭載し、暗部箇所が多い実装回路板の全体に
保護被膜を形成することは不可能である。
グ用組成物としては、縮合反応硬化型、又は付加反応硬
化型のシリコーン樹脂組成物が知られている。しかし、
縮合反応型のシリコーン樹脂組成物は、一般に、硬化時
間が数分間〜数時間かかるという欠点があり、さらに、
市販されている縮合反応型シリコーン樹脂組成物は、粘
度が500cP(25℃)以上のものであり、ディップ
コート、フローコート、刷毛塗又はスプレーコートなど
の通常の塗布方法を採用することができないという欠点
がある。また、付加反応型のシリコーン樹脂組成物は、
これに用いる白金系の硬化触媒が実装回路板に搭載した
電子部品の材質により被毒を受け、組成物が硬化しない
場合があるため、用途が限定されるという欠点がある。
また、硬化型シリコーン樹脂組成物には、前記縮合反応
硬化型や、付加反応硬化型のもののほか、光硬化型のシ
リコーン樹脂組成物が知られているが、この組成物は、
光の照射を受けない暗部では硬化しないため、複雑な形
状の部品を搭載し、暗部箇所が多い実装回路板の全体に
保護被膜を形成することは不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
溶剤等の溶媒を用いて希釈しなくとも、容易に、かつ確
実に、実装回路板の表面に均一な塗膜を形成することが
でき、また、暗部箇所が多い実装回路板であっても、前
記塗膜を硬化させて保護被膜にすることができ、しか
も、外的環境から実装回路板を保護することができる無
溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組
成物、及びそれを用いた実装回路板の保護方法を提供す
ることにある。
溶剤等の溶媒を用いて希釈しなくとも、容易に、かつ確
実に、実装回路板の表面に均一な塗膜を形成することが
でき、また、暗部箇所が多い実装回路板であっても、前
記塗膜を硬化させて保護被膜にすることができ、しか
も、外的環境から実装回路板を保護することができる無
溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組
成物、及びそれを用いた実装回路板の保護方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、 (A) 25℃の粘度が500cP以上のものと、25
℃の粘度が5〜100cPのものとの混合物であり、2
5℃の粘度が5〜500cPである両末端シラノール基
停止ジオルガノポリシロキサン、 (B) 下記一般式(2) : CH2 =CR2 COO−R3 −Si(R4 )a (OR5 )3-a (2) (式中、R2 は水素原子又はメチル基であり、R3 はア
ルキレン基であり、R4及びR5 は独立に非置換もしく
は置換の1価有機基であり、aは0〜2の整数である)
で示される(メタ)アクリロイルオキシ基含有アルコキ
シシラン、 (C) 下記一般式(3) : SnX2 (3) 〔式中、Xは同種又は異種のハロゲン原子、−OR6 ,
−OCOR7 (但し、R6 、R7 は独立に非置換もしく
は置換の1価有機基である)である〕で示される二価の
錫化合物、
℃の粘度が5〜100cPのものとの混合物であり、2
5℃の粘度が5〜500cPである両末端シラノール基
停止ジオルガノポリシロキサン、 (B) 下記一般式(2) : CH2 =CR2 COO−R3 −Si(R4 )a (OR5 )3-a (2) (式中、R2 は水素原子又はメチル基であり、R3 はア
ルキレン基であり、R4及びR5 は独立に非置換もしく
は置換の1価有機基であり、aは0〜2の整数である)
で示される(メタ)アクリロイルオキシ基含有アルコキ
シシラン、 (C) 下記一般式(3) : SnX2 (3) 〔式中、Xは同種又は異種のハロゲン原子、−OR6 ,
−OCOR7 (但し、R6 、R7 は独立に非置換もしく
は置換の1価有機基である)である〕で示される二価の
錫化合物、
【0006】(D) 下記一般式(4) : (R8 O)3-b (R9 )b Si−CR10R11−COOR12 (4) (式中、R8 及びR9 は独立にメチル基又はエチル基で
あり、R10及びR11は独立に水素原子又は非置換もしく
は置換の1価有機基であり、R12は非置換又は置換の1
価有機基であり、bは0〜2の整数である)で示される
含エステルアルコキシシラン化合物、(E) 光重合開始剤
及び(F) 湿分硬化触媒を含有し、25℃における粘度が
20〜500cPである無溶剤の実装回路板保護被膜用
光硬化型シリコーン樹脂組成物である。
あり、R10及びR11は独立に水素原子又は非置換もしく
は置換の1価有機基であり、R12は非置換又は置換の1
価有機基であり、bは0〜2の整数である)で示される
含エステルアルコキシシラン化合物、(E) 光重合開始剤
及び(F) 湿分硬化触媒を含有し、25℃における粘度が
20〜500cPである無溶剤の実装回路板保護被膜用
光硬化型シリコーン樹脂組成物である。
【0007】本発明の第二は、電気・電子部品を搭載し
た実装回路板の表面に前記組成物を25〜150μmの
厚さで塗布し、光照射及び空気中の湿分により該組成物
の被膜を硬化させる実装回路板の保護方法である。
た実装回路板の表面に前記組成物を25〜150μmの
厚さで塗布し、光照射及び空気中の湿分により該組成物
の被膜を硬化させる実装回路板の保護方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組成
物)(A) 成分のジオルガノポリシロキサン 本発明に用いる(A) 成分のジオルガノポリシロキサンと
しては、例えば、一般式(1): HO〔(R1 )2 SiO〕n H (1) (式中、R1 は独立に非置換もしくは置換の1価有機基
であり、nは2以上の整数であって、該ジオルガポリシ
ロキサンの25℃における粘度が、5〜500cPとな
る数である。)で表わされるものが挙げられる。なお、
該ジオルガポリシロキサンが粘度5〜500cPのと
き、一般式(1)におけるn=2〜200にほぼ相当す
る。前記一般式(1) のR1 で表される非置換又は置換の
1価有機基としては、例えば、炭素原子数1〜10、特
に1〜8のものが好ましく、具体的にはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−メチルヘプチル、2
−エチルヘキシル、オクチル基等のアルキル基;ビニル
基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基
等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等
のアラルキル基;あるいはこれらの水素原子の一部又は
全部を塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、シアノ基
などで置換した基、例えば、クロロメチル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基などが挙げられ、中でも好
ましいのは、メチル基、フェニル基、3,3,3−トリ
フルオロプロピル基である。前記一般式(1) のnは2〜
200の整数、好ましくは、15〜200の整数であ
る。
物)(A) 成分のジオルガノポリシロキサン 本発明に用いる(A) 成分のジオルガノポリシロキサンと
しては、例えば、一般式(1): HO〔(R1 )2 SiO〕n H (1) (式中、R1 は独立に非置換もしくは置換の1価有機基
であり、nは2以上の整数であって、該ジオルガポリシ
ロキサンの25℃における粘度が、5〜500cPとな
る数である。)で表わされるものが挙げられる。なお、
該ジオルガポリシロキサンが粘度5〜500cPのと
き、一般式(1)におけるn=2〜200にほぼ相当す
る。前記一般式(1) のR1 で表される非置換又は置換の
1価有機基としては、例えば、炭素原子数1〜10、特
に1〜8のものが好ましく、具体的にはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−メチルヘプチル、2
−エチルヘキシル、オクチル基等のアルキル基;ビニル
基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基
等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等
のアラルキル基;あるいはこれらの水素原子の一部又は
全部を塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子、シアノ基
などで置換した基、例えば、クロロメチル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基などが挙げられ、中でも好
ましいのは、メチル基、フェニル基、3,3,3−トリ
フルオロプロピル基である。前記一般式(1) のnは2〜
200の整数、好ましくは、15〜200の整数であ
る。
【0009】このような(A) 成分のジオルガノポリシロ
キサンの具体例としては、例えば、HO〔(Me)2 S
iO〕n H , HO〔MePhSiO〕n H ,HO
〔(Ph)2 SiO〕n H ,HO〔(Me)2 Si
O〕p 〔(Ph)2 SiO〕q H ,HO〔Me(CF
3 CH2 CH2 )SiO〕n H ,HO〔(Me)2 S
iO〕r 〔MeViSiO〕s H等のジオルガノポリシ
ロキサン(式中、Meはメチル基であり、Phはフェニ
ル基又は水素原子の一部又は全部がハロゲン原子,シア
ノ基等で置換されたフェニル基であり、Viはビニル基
であり、nは前記と同義であり、p,q,r,sは各々
1以上の整数であり、且つp+q=n,r+s=nであ
る)が挙げられる。
キサンの具体例としては、例えば、HO〔(Me)2 S
iO〕n H , HO〔MePhSiO〕n H ,HO
〔(Ph)2 SiO〕n H ,HO〔(Me)2 Si
O〕p 〔(Ph)2 SiO〕q H ,HO〔Me(CF
3 CH2 CH2 )SiO〕n H ,HO〔(Me)2 S
iO〕r 〔MeViSiO〕s H等のジオルガノポリシ
ロキサン(式中、Meはメチル基であり、Phはフェニ
ル基又は水素原子の一部又は全部がハロゲン原子,シア
ノ基等で置換されたフェニル基であり、Viはビニル基
であり、nは前記と同義であり、p,q,r,sは各々
1以上の整数であり、且つp+q=n,r+s=nであ
る)が挙げられる。
【0010】これら(A)成分のジオルガノポリシロキサ
ンは、2種以上を組合わせて用いる。組み合わせとして
は、25℃の粘度が500cP以上、好ましくは50
0〜5000cPのジオルガノポリシロキサンと、2
5℃の粘度が5〜100cPのジオルガノポリシロキサ
ンとの組み合わせである。また、前記のジオルガノポ
リシロキサンと、のジオルガノポリシロキサンとの配
合比は、重量比で10:90〜90:10(:)と
することが好ましい。なお、前記混合物中ののジオル
ガノポリシロキサンの粘度が5000cPを超える場合
には、粘度が20〜500cPのシリコーン樹脂組成物
が得られない場合があり、また、前記混合物中ののジ
オルガノポリシロキサンの粘度が5cP未満の場合に
は、ポリマー官能基が増加し、末端と反応する(B) 成分
の配合量を増加しなければならないため、硬化生成物が
多くなり、このため、実装回路板に塗布する際に、有機
溶剤で希釈しなければならない場合がある。また、有機
溶剤を使用することにより、実装回路板状に形成した保
護被膜の収縮率が大きくなり、実装回路板に搭載した部
品に悪影響を与える場合がある。また、得られる弾性体
のモジュラスが大きくなり、搭載した部品を圧縮するた
めこれも悪影響を与える原因となる。
ンは、2種以上を組合わせて用いる。組み合わせとして
は、25℃の粘度が500cP以上、好ましくは50
0〜5000cPのジオルガノポリシロキサンと、2
5℃の粘度が5〜100cPのジオルガノポリシロキサ
ンとの組み合わせである。また、前記のジオルガノポ
リシロキサンと、のジオルガノポリシロキサンとの配
合比は、重量比で10:90〜90:10(:)と
することが好ましい。なお、前記混合物中ののジオル
ガノポリシロキサンの粘度が5000cPを超える場合
には、粘度が20〜500cPのシリコーン樹脂組成物
が得られない場合があり、また、前記混合物中ののジ
オルガノポリシロキサンの粘度が5cP未満の場合に
は、ポリマー官能基が増加し、末端と反応する(B) 成分
の配合量を増加しなければならないため、硬化生成物が
多くなり、このため、実装回路板に塗布する際に、有機
溶剤で希釈しなければならない場合がある。また、有機
溶剤を使用することにより、実装回路板状に形成した保
護被膜の収縮率が大きくなり、実装回路板に搭載した部
品に悪影響を与える場合がある。また、得られる弾性体
のモジュラスが大きくなり、搭載した部品を圧縮するた
めこれも悪影響を与える原因となる。
【0011】(B) 成分の(メタ)アクリロイルオキシ基
含有アルコキシシラン 本発明に用いる(B) 成分の(メタ)アクリロイルオキシ
基含有アルコキシシランは、前記一般式(2) で示され
る。前記一般式(2) のR2 は、水素原子又はメチル基で
ある。前記一般式(2) のR3 で表されるアルキレン基と
しては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、
メチルエチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、メ
チルプロピレン基等のアルキレン基等を挙げることがで
き、好ましいアルキレン基は、炭素原子数1〜6の直鎖
状又は分枝状のアルキレン基であり、さらに好ましいの
は炭素原子が2〜4の直鎖状又は分枝状のアルキレン基
であり、特に好ましいのはトリメチレン基である。前記
一般式(2) のR4 又はR5 で表される非置換又は置換の
一価有機基としては、前記(1) のR1 で表される非置換
又は置換の1価有機基と同様のものが挙げられる。前記
一般式(2) のaは0〜2、好ましくは0又は1の整数で
ある。
含有アルコキシシラン 本発明に用いる(B) 成分の(メタ)アクリロイルオキシ
基含有アルコキシシランは、前記一般式(2) で示され
る。前記一般式(2) のR2 は、水素原子又はメチル基で
ある。前記一般式(2) のR3 で表されるアルキレン基と
しては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、
メチルエチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、メ
チルプロピレン基等のアルキレン基等を挙げることがで
き、好ましいアルキレン基は、炭素原子数1〜6の直鎖
状又は分枝状のアルキレン基であり、さらに好ましいの
は炭素原子が2〜4の直鎖状又は分枝状のアルキレン基
であり、特に好ましいのはトリメチレン基である。前記
一般式(2) のR4 又はR5 で表される非置換又は置換の
一価有機基としては、前記(1) のR1 で表される非置換
又は置換の1価有機基と同様のものが挙げられる。前記
一般式(2) のaは0〜2、好ましくは0又は1の整数で
ある。
【0012】このような(B) 成分の(メタ)アクリロイ
ルオキシ基含有アルコキシシランの具体例としては、例
えば、 CH2 =CHCOO−CH2 −Si(Me)2 (OMe) , CH2 =CHCOO−C3 H6 −Si(Me)2 (OMe) , CH2 =C(Me)COO−CH2 −Si(Me)(OMe)2 , CH2 =C(Me)COO−C3 H6 −Si(OMe)3 等の(メタ)アクリロイルオキシ基含有アルコキシシラ
ン(上記式中、Meは前記と同義である)が挙げられ
る。これらの(メタ)アクリロイルオキシ基含有アルコ
キシシランは1種単独で、或いは2種以上を組合わせて
使用できる。(B) 成分の配合量は、前記(A) 成分のジオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.1〜3
0重量部が好ましく、さらに好ましくは、5〜30重量
部である。
ルオキシ基含有アルコキシシランの具体例としては、例
えば、 CH2 =CHCOO−CH2 −Si(Me)2 (OMe) , CH2 =CHCOO−C3 H6 −Si(Me)2 (OMe) , CH2 =C(Me)COO−CH2 −Si(Me)(OMe)2 , CH2 =C(Me)COO−C3 H6 −Si(OMe)3 等の(メタ)アクリロイルオキシ基含有アルコキシシラ
ン(上記式中、Meは前記と同義である)が挙げられ
る。これらの(メタ)アクリロイルオキシ基含有アルコ
キシシランは1種単独で、或いは2種以上を組合わせて
使用できる。(B) 成分の配合量は、前記(A) 成分のジオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.1〜3
0重量部が好ましく、さらに好ましくは、5〜30重量
部である。
【0013】(C) 成分の錫系化合物 本発明に用いる(C) 成分の二価の錫系化合物は、前記一
般式(3) で示され、式(3) 中、Xは同種又は異種の、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;基−OR
6 (但し、R6 は独立に非置換もしくは置換の一価有機
基である);又は基−OCOR7 (但し、R7 は独立に
非置換もしくは置換の一価有機基である)である。前記
R6 又はR7 で表される非置換又は置換の一価有機基と
しては、前記(1)のR1 で表される非置換又は置換の1
価有機基と同様のものが挙げられる。このような(C) 成
分の二価の錫系化合物の具体例としては、例えば、Sn
Cl2 , SnBr2 , SnI2 , Sn(O
COCH3 )2 ,Sn(OCOC7 H15)2 , Sn
(OMe)2 ,Sn(OCOC15H31)2 等、好ましく
は前記一般式(3) でXが−OR6 又は−OCOR7 であ
る化合物が挙げられる。これら二価の錫系化合物は1種
単独で、或いは2種以上を組合せて使用できる。(C) 成
分の配合量は、前記(A) 成分のジオルガノポリシロキサ
ン100重量部に対し、0.01〜5重量部が好まし
く、さらに好ましくは、0.05〜5重量部である。
般式(3) で示され、式(3) 中、Xは同種又は異種の、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;基−OR
6 (但し、R6 は独立に非置換もしくは置換の一価有機
基である);又は基−OCOR7 (但し、R7 は独立に
非置換もしくは置換の一価有機基である)である。前記
R6 又はR7 で表される非置換又は置換の一価有機基と
しては、前記(1)のR1 で表される非置換又は置換の1
価有機基と同様のものが挙げられる。このような(C) 成
分の二価の錫系化合物の具体例としては、例えば、Sn
Cl2 , SnBr2 , SnI2 , Sn(O
COCH3 )2 ,Sn(OCOC7 H15)2 , Sn
(OMe)2 ,Sn(OCOC15H31)2 等、好ましく
は前記一般式(3) でXが−OR6 又は−OCOR7 であ
る化合物が挙げられる。これら二価の錫系化合物は1種
単独で、或いは2種以上を組合せて使用できる。(C) 成
分の配合量は、前記(A) 成分のジオルガノポリシロキサ
ン100重量部に対し、0.01〜5重量部が好まし
く、さらに好ましくは、0.05〜5重量部である。
【0014】(D) 成分の含エステルアルコキシシラン化
合物 本発明に用いる(D) 成分の含エステルアルコキシシラン
化合物は、前記一般式(4) で示される。前記一般式(4)
のR8 及びR9 は独立にメチル基又はエチル基である。
前記一般式(4) のR10、R11又はR12で表される非置換
又は置換の一価有機基としては、前記(1) のR1 で表さ
れる非置換又は置換の1価有機基と同様のものが挙げら
れる。前記一般式(4) のbは0〜2の整数である。
合物 本発明に用いる(D) 成分の含エステルアルコキシシラン
化合物は、前記一般式(4) で示される。前記一般式(4)
のR8 及びR9 は独立にメチル基又はエチル基である。
前記一般式(4) のR10、R11又はR12で表される非置換
又は置換の一価有機基としては、前記(1) のR1 で表さ
れる非置換又は置換の1価有機基と同様のものが挙げら
れる。前記一般式(4) のbは0〜2の整数である。
【0015】このような(D) 成分の含エステルアルコキ
シシラン化合物の具体例としては、例えば、(MeO)
3 Si−H(Me)C−COOMe ,(MeO)3 S
i−H(Me)C−COOEt ,(MeO)3 Si−
H(Me)C−COO nBu ,(MeO)3 Si−H
(Me)C−COOC8 H17 ,(MeO)3 Si−H
(Me)C−COOC15H31 ,(MeO)3 Si−H
(Me)C−COOPh ,(EtO)3 Si−H(M
e)C−COOMe ,(EtO)3 Si−H(Me)
C−COOEt ,(EtO)3 Si−H(Me)C−
COO nBu ,(EtO)3 Si−H(Me)C−C
OOC8 H17 ,(EtO)3 Si−H(Me)C−C
OOC15H31 ,(EtO)3 Si−H(Me)C−C
OOPh ,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COO
Me ,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOEt
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COO nBu
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOC8 H17
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOC15H31
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOPh ,
(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COOMe ,
(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COOEt ,
(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COO nBu
,(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COOC8
H17 ,(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COO
C15H31 ,(MeO)2 MeSi−H(Me)C−C
OOPh ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−C
OOMe ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−C
OOEt ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−C
OO nBu ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−
COOC8 H17 ,MeO(Me)2 Si−H(Me)
C−COOC15H31 ,MeO(Me)2 Si−H(M
e)C−COOPh等で示される含エステルアルコキシ
シラン化合物(上記式中、Etはエチル基であり、 nB
uはn−ブチル基であり、Me、及びPhは前記と同義
である)が挙げられる。これらの含エステルアルコキシ
シラン化合物は1種単独で、或いは2種以上組合わせて
使用できる。
シシラン化合物の具体例としては、例えば、(MeO)
3 Si−H(Me)C−COOMe ,(MeO)3 S
i−H(Me)C−COOEt ,(MeO)3 Si−
H(Me)C−COO nBu ,(MeO)3 Si−H
(Me)C−COOC8 H17 ,(MeO)3 Si−H
(Me)C−COOC15H31 ,(MeO)3 Si−H
(Me)C−COOPh ,(EtO)3 Si−H(M
e)C−COOMe ,(EtO)3 Si−H(Me)
C−COOEt ,(EtO)3 Si−H(Me)C−
COO nBu ,(EtO)3 Si−H(Me)C−C
OOC8 H17 ,(EtO)3 Si−H(Me)C−C
OOC15H31 ,(EtO)3 Si−H(Me)C−C
OOPh ,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COO
Me ,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOEt
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COO nBu
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOC8 H17
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOC15H31
,(MeO)3 Si−(Me)2 C−COOPh ,
(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COOMe ,
(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COOEt ,
(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COO nBu
,(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COOC8
H17 ,(MeO)2 MeSi−H(Me)C−COO
C15H31 ,(MeO)2 MeSi−H(Me)C−C
OOPh ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−C
OOMe ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−C
OOEt ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−C
OO nBu ,MeO(Me)2 Si−H(Me)C−
COOC8 H17 ,MeO(Me)2 Si−H(Me)
C−COOC15H31 ,MeO(Me)2 Si−H(M
e)C−COOPh等で示される含エステルアルコキシ
シラン化合物(上記式中、Etはエチル基であり、 nB
uはn−ブチル基であり、Me、及びPhは前記と同義
である)が挙げられる。これらの含エステルアルコキシ
シラン化合物は1種単独で、或いは2種以上組合わせて
使用できる。
【0016】(D) 成分の配合量は、前記(A) 成分のジオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.1〜1
5重量部が好ましく、さらに好ましくは、1〜15重量
部である。
ルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.1〜1
5重量部が好ましく、さらに好ましくは、1〜15重量
部である。
【0017】(E) 成分の光重合開始剤 本発明に用いる(E) 成分の光重合開始剤は、少なくとも
光官能性の(メタ)アクリロイルオキシ基含有化合物の
光重合を促進させるものであれば特に制限はなく、例え
ば、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノ
ン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、
アンスラキノン、トリフェニルアミン、4-メチルアセト
フェノン、3-ペンチルアセトフェノン、4-メトキシアセ
トフェノン、3-ブロモアセトフェノン、4-アリルアセト
フェノン、p-ジアセチルベンゼン、3-メトキシベンゾフ
ェノン、4-メチルベンゾフェノン、4-クロロベンゾフェ
ノン、4,4'- ジメトキシベンゾフェノン、4-クロロ-4'-
ベンジルベンゾフェノン、3-クロロキサントーン、3,9-
ジクロロキサントーン、3-クロロ-8- ノニルキサントー
ン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンブチルエーテル、ビス(4- ジメチルアミノフェニル)
ケトン、ベンジルメトキシケタール、2-クロロチオキサ
ントーン、ジエチルアセトフェノン、1-ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-[4-( メチルチ
オ) フェニル]-2-モルフォリノ-1- プロパノン、2,2-ジ
メトキシ-2- フェニルアセトフェノン、ジエトキシアセ
トフェノン等、好ましくはジエトキシアセトフェノンが
挙げられる。これらの光重合開始剤は1種単独で、或い
は2種以上を組合わせて使用できる。
光官能性の(メタ)アクリロイルオキシ基含有化合物の
光重合を促進させるものであれば特に制限はなく、例え
ば、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノ
ン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、
アンスラキノン、トリフェニルアミン、4-メチルアセト
フェノン、3-ペンチルアセトフェノン、4-メトキシアセ
トフェノン、3-ブロモアセトフェノン、4-アリルアセト
フェノン、p-ジアセチルベンゼン、3-メトキシベンゾフ
ェノン、4-メチルベンゾフェノン、4-クロロベンゾフェ
ノン、4,4'- ジメトキシベンゾフェノン、4-クロロ-4'-
ベンジルベンゾフェノン、3-クロロキサントーン、3,9-
ジクロロキサントーン、3-クロロ-8- ノニルキサントー
ン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンブチルエーテル、ビス(4- ジメチルアミノフェニル)
ケトン、ベンジルメトキシケタール、2-クロロチオキサ
ントーン、ジエチルアセトフェノン、1-ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-[4-( メチルチ
オ) フェニル]-2-モルフォリノ-1- プロパノン、2,2-ジ
メトキシ-2- フェニルアセトフェノン、ジエトキシアセ
トフェノン等、好ましくはジエトキシアセトフェノンが
挙げられる。これらの光重合開始剤は1種単独で、或い
は2種以上を組合わせて使用できる。
【0018】(E) 成分の配合量は、前記(A) 成分のジオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.01〜
10重量部が好ましい。なお、この配合量が少な過ぎる
と光重合を十分に促進することができない場合があり、
多過ぎると本発明の組成物から得られた硬化物の強度等
の物理特性が低下する場合がある。
ルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.01〜
10重量部が好ましい。なお、この配合量が少な過ぎる
と光重合を十分に促進することができない場合があり、
多過ぎると本発明の組成物から得られた硬化物の強度等
の物理特性が低下する場合がある。
【0019】(F) 成分の湿分硬化触媒 本発明に用いる(F) 成分の湿分硬化触媒は、前記(D) 成
分の含エステルアルコキシシラン化合物の縮合硬化反応
を促進することができるものであれば、特に制限はな
く、例えば、湿分の存在下で硬化するシリコーン樹脂組
成物に使用されるものと同様のものを好適に用いること
ができる。このような湿分硬化触媒の具体例としては、
例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクト
エート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオレー
ト、ジフェニル錫ジアセテート、ジブチル錫オキサイ
ド、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチルビス(トリエ
トキシシロキシ)錫、ジブチル錫ベンジルマレート等の
錫系触媒;テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−
ブトキシチタン、テトラビス(2-エチルヘキソキシ)チ
タン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、
チタンイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン
酸エステルやチタンキレート化合物等のチタン系触媒な
どが挙げられる。これらの湿分硬化触媒は1種単独で、
或いは2種以上を組合わせて使用できる。(F) 成分の配
合量は、前記(A) 成分のジオルガノポリシロキサン10
0重量部に対し、0.01〜10重量部が好ましく、さ
らに好ましくは、0.05〜5重量部である。
分の含エステルアルコキシシラン化合物の縮合硬化反応
を促進することができるものであれば、特に制限はな
く、例えば、湿分の存在下で硬化するシリコーン樹脂組
成物に使用されるものと同様のものを好適に用いること
ができる。このような湿分硬化触媒の具体例としては、
例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクト
エート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオレー
ト、ジフェニル錫ジアセテート、ジブチル錫オキサイ
ド、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチルビス(トリエ
トキシシロキシ)錫、ジブチル錫ベンジルマレート等の
錫系触媒;テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−
ブトキシチタン、テトラビス(2-エチルヘキソキシ)チ
タン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、
チタンイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン
酸エステルやチタンキレート化合物等のチタン系触媒な
どが挙げられる。これらの湿分硬化触媒は1種単独で、
或いは2種以上を組合わせて使用できる。(F) 成分の配
合量は、前記(A) 成分のジオルガノポリシロキサン10
0重量部に対し、0.01〜10重量部が好ましく、さ
らに好ましくは、0.05〜5重量部である。
【0020】実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン
樹脂組成物 本発明の組成物は上記した(A) 成分〜(F) 成分の所定量
を均一混合することによって得ることができる。また、
本発明の組成物には、該組成物を実装回路板表面に塗
布、硬化して形成した保護被膜の機械的性質を向上させ
るために、光硬化を阻害しない範囲で、必要に応じ、フ
ュームドシリカ系の充填剤を添加してもよい。また、組
成物の物性を調節するために、光硬化を阻害しない範囲
で、チクソトロピー付与剤、耐熱性向上剤、着色剤、接
着性付与剤等を添加することもできる。
樹脂組成物 本発明の組成物は上記した(A) 成分〜(F) 成分の所定量
を均一混合することによって得ることができる。また、
本発明の組成物には、該組成物を実装回路板表面に塗
布、硬化して形成した保護被膜の機械的性質を向上させ
るために、光硬化を阻害しない範囲で、必要に応じ、フ
ュームドシリカ系の充填剤を添加してもよい。また、組
成物の物性を調節するために、光硬化を阻害しない範囲
で、チクソトロピー付与剤、耐熱性向上剤、着色剤、接
着性付与剤等を添加することもできる。
【0021】本発明の組成物の25℃における粘度は、
通常、20〜500cP、好ましくは30〜400cP
である。なお、粘度が大き過ぎると、例えば、組成物の
塗布をディップコート法で行なう場合には、実装回路板
を組成物に浸漬後、これを引き上げたときに、いわゆる
テーリング現象を起こし易くなり、保護被膜が厚くなり
過ぎる。また、テーリングによって液がたれるため液の
損失が起こり、床等にたれ落ちて次工程で汚れが発生す
るという不利益が生じる。また、例えば、組成物の塗布
をフローコート法で行なう場合には、組成物が高粘度で
あると徐々にフローするという特性から、実装回路板の
所望の箇所のみに選択的に保護被膜を形成することが難
しくなり、実装回路板をマスキングしてから塗布しなけ
ればならない場合が生じる。また、粘度が小さ過ぎる
と、実装回路板状に形成した保護被膜の収縮率が大きく
なり、実装回路板に搭載した部品に悪影響を与えたり、
保護被膜が薄くなるため、該被膜の物理的強度が低下し
て脆くなるなどの不利益を生ずる。
通常、20〜500cP、好ましくは30〜400cP
である。なお、粘度が大き過ぎると、例えば、組成物の
塗布をディップコート法で行なう場合には、実装回路板
を組成物に浸漬後、これを引き上げたときに、いわゆる
テーリング現象を起こし易くなり、保護被膜が厚くなり
過ぎる。また、テーリングによって液がたれるため液の
損失が起こり、床等にたれ落ちて次工程で汚れが発生す
るという不利益が生じる。また、例えば、組成物の塗布
をフローコート法で行なう場合には、組成物が高粘度で
あると徐々にフローするという特性から、実装回路板の
所望の箇所のみに選択的に保護被膜を形成することが難
しくなり、実装回路板をマスキングしてから塗布しなけ
ればならない場合が生じる。また、粘度が小さ過ぎる
と、実装回路板状に形成した保護被膜の収縮率が大きく
なり、実装回路板に搭載した部品に悪影響を与えたり、
保護被膜が薄くなるため、該被膜の物理的強度が低下し
て脆くなるなどの不利益を生ずる。
【0022】(実装回路板の保護方法)本発明の実装回
路板の保護方法は、先ず、電気・電子部品を搭載した実
装回路板の表面に前記組成物を25〜150μmの厚さ
で塗布する。前記組成物を塗布する厚さは、通常、25
〜150μmであればよい。塗布する厚さをこのような
範囲にすることにより、塗布後、光及び空気中の湿気に
より速やかに硬化することができ、硬化後は実装回路板
に良好に接着させることができる。前記組成物を実装回
路板の表面に塗布する方法としては、窒素雰囲気下での
ディップコート、自動吐出機を使用したフローコート、
スプレー、刷毛塗りなどの塗布方法を採用することがで
きる。
路板の保護方法は、先ず、電気・電子部品を搭載した実
装回路板の表面に前記組成物を25〜150μmの厚さ
で塗布する。前記組成物を塗布する厚さは、通常、25
〜150μmであればよい。塗布する厚さをこのような
範囲にすることにより、塗布後、光及び空気中の湿気に
より速やかに硬化することができ、硬化後は実装回路板
に良好に接着させることができる。前記組成物を実装回
路板の表面に塗布する方法としては、窒素雰囲気下での
ディップコート、自動吐出機を使用したフローコート、
スプレー、刷毛塗りなどの塗布方法を採用することがで
きる。
【0023】本発明の保護方法は、このように実装回路
板の表面に前記組成物を塗布した後、光照射及び空気中
の湿分により該組成物の被膜を硬化させるものである。
光の照射条件としては、例えば、紫外線(波長:200
〜400nm)換算の照射エネルギー量で、少なくとも
500mJ/cm2 程度あればよい。空気中の湿分によ
り硬化する条件としては、例えば、50±10%RH
(20±3℃)の雰囲気において、1〜168時間程度
の硬化時間でよく、好ましくは3〜72時間である。こ
のように実装回路板の表面に形成した保護被膜は、外的
環境から実装回路板を良好に保護することができる。
板の表面に前記組成物を塗布した後、光照射及び空気中
の湿分により該組成物の被膜を硬化させるものである。
光の照射条件としては、例えば、紫外線(波長:200
〜400nm)換算の照射エネルギー量で、少なくとも
500mJ/cm2 程度あればよい。空気中の湿分によ
り硬化する条件としては、例えば、50±10%RH
(20±3℃)の雰囲気において、1〜168時間程度
の硬化時間でよく、好ましくは3〜72時間である。こ
のように実装回路板の表面に形成した保護被膜は、外的
環境から実装回路板を良好に保護することができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、例中の部は重量部を、ま
た粘度は25℃での測定値を示す。
らに具体的に説明する。なお、例中の部は重量部を、ま
た粘度は25℃での測定値を示す。
【0025】(実施例1)次式(5): HO〔(Me) 2 SiO〕 n H (5) (式中、Meはメチル基であり、nは15である) で示さ
れ、nが180であり、粘度が700cPのポリジメチ
ルシロキサン〔(A) 成分〕75部及び前記式(5)で示
され、nが15であり、粘度が30cPのポリジメチル
シロキサン〔(A) 成分〕25部との混合物(粘度:50
0cP)に、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン〔(B) 成分〕12部、錫ジオクトエート〔(C)
成分〕0.1部、次式(6): (MeO) 2 MeSi−H(Me)C−COOCH 2 CH
(C 2 H 5 )C 4 H 9 (6) で示される含エステルアルコキシシラン化合物〔(D) 成
分〕3部、ジエトキシアセトフェノン〔(E) 成分〕2部
及びジブチル錫ジラウレート〔(F) 成分〕0.5部を配
合して組成物1を調製した。得られた組成物1の粘度は
410cPであった。
れ、nが180であり、粘度が700cPのポリジメチ
ルシロキサン〔(A) 成分〕75部及び前記式(5)で示
され、nが15であり、粘度が30cPのポリジメチル
シロキサン〔(A) 成分〕25部との混合物(粘度:50
0cP)に、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン〔(B) 成分〕12部、錫ジオクトエート〔(C)
成分〕0.1部、次式(6): (MeO) 2 MeSi−H(Me)C−COOCH 2 CH
(C 2 H 5 )C 4 H 9 (6) で示される含エステルアルコキシシラン化合物〔(D) 成
分〕3部、ジエトキシアセトフェノン〔(E) 成分〕2部
及びジブチル錫ジラウレート〔(F) 成分〕0.5部を配
合して組成物1を調製した。得られた組成物1の粘度は
410cPであった。
【0026】(実施例2) 前記式(5)で示され、nが15であり、粘度が30c
Pのポリジメチルシロキサン〔(A) 成分〕70部と、粘
度が1000cPのポリジメチルシロキサン〔(A) 成
分〕30部との混合物(粘度:350cp)、メタクリ
ロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔(B) 成分〕
16部、錫ジオクトエート〔(C) 成分〕0.1部、前記
式(6)で示される含エステルアルコキシシラン化合物
〔(D) 成分〕3部、ジエトキシアセトフェノン〔(E) 成
分〕2部及びジブチル錫ジラウレート〔(F) 成分〕0.
5部を配合して組成物2を調製した。得られた組成物2
の粘度は300cPであった。
Pのポリジメチルシロキサン〔(A) 成分〕70部と、粘
度が1000cPのポリジメチルシロキサン〔(A) 成
分〕30部との混合物(粘度:350cp)、メタクリ
ロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔(B) 成分〕
16部、錫ジオクトエート〔(C) 成分〕0.1部、前記
式(6)で示される含エステルアルコキシシラン化合物
〔(D) 成分〕3部、ジエトキシアセトフェノン〔(E) 成
分〕2部及びジブチル錫ジラウレート〔(F) 成分〕0.
5部を配合して組成物2を調製した。得られた組成物2
の粘度は300cPであった。
【0027】(比較例1) 両末端がヒドロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキ
サンで、粘度が900cPのものを100部に、メタク
リロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1.7部、
錫ジオクトエート0.1部、2−メチルジメトキシシリ
ルプロピオン酸2−エチルヘキシル3部、ジエトキシア
セトフェノン〔(E) 成分〕2部及びジブチル錫ジラウレ
ート0.5部を配合して組成物3を調製した。なお、得
られた組成物3の粘度は800cPであった。
サンで、粘度が900cPのものを100部に、メタク
リロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1.7部、
錫ジオクトエート0.1部、2−メチルジメトキシシリ
ルプロピオン酸2−エチルヘキシル3部、ジエトキシア
セトフェノン〔(E) 成分〕2部及びジブチル錫ジラウレ
ート0.5部を配合して組成物3を調製した。なお、得
られた組成物3の粘度は800cPであった。
【0028】前記実施例1〜2及び比較例1で得られた
組成物1〜3のそれぞれに、紫外線照射装置・ASE−
20(日本電池(株)製商品名)を用いて紫外線を1m
/分のスピードで3回照射してこれを硬化させ、紫外線
照射が終了した後30分間放置した後の硬化物(光硬化
型樹脂の硬化物)のゴム物性、そして、このように放置
した後、さらに20±3℃・55±5%RHの条件で3
日間放置した後の硬化物(光硬化型樹脂及び縮合反応硬
化型樹脂の硬化物)の物性を測定した。なお、物性のう
ち、硬さ、伸び(%) 、引張り強度 ( kgf/cm2 ) 及び剪
断接着力 ( kgf/cm2 ) は、JIS K 6301に準
拠して測定した(但し、硬さはスプリング式A型試験機
を使用した)。体積抵抗( Ω・cm ) は、JISC 2
123に準拠して測定した。結果を表1に示す。
組成物1〜3のそれぞれに、紫外線照射装置・ASE−
20(日本電池(株)製商品名)を用いて紫外線を1m
/分のスピードで3回照射してこれを硬化させ、紫外線
照射が終了した後30分間放置した後の硬化物(光硬化
型樹脂の硬化物)のゴム物性、そして、このように放置
した後、さらに20±3℃・55±5%RHの条件で3
日間放置した後の硬化物(光硬化型樹脂及び縮合反応硬
化型樹脂の硬化物)の物性を測定した。なお、物性のう
ち、硬さ、伸び(%) 、引張り強度 ( kgf/cm2 ) 及び剪
断接着力 ( kgf/cm2 ) は、JIS K 6301に準
拠して測定した(但し、硬さはスプリング式A型試験機
を使用した)。体積抵抗( Ω・cm ) は、JISC 2
123に準拠して測定した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】(表中、硬化条件のは、紫外線照射が終
了した後30分間放置したことを表し、はのように
処理した後、さらに20±3℃・55±5%RHの条件
で3日間放置したことを表わす)
了した後30分間放置したことを表し、はのように
処理した後、さらに20±3℃・55±5%RHの条件
で3日間放置したことを表わす)
【0031】(実施例3) 実施例1〜2で得られた組成物1〜2のそれぞれについ
て、自動吐出機(NORDOSON社製、SELECT
COAT APPLICATION SYSTEM)
を使用し、実装回路板表面に3/8インチのパターン
で、ノズルから実装回路板までの距離0.4〜0.75
インチ、ノズル移動速度15〜18インチ/秒の条件
で、実装回路板の表面に厚さ25〜150μmで組成物
を塗布した。そして、形成した塗膜を紫外線照射により
硬化した。その結果、紫外線照射直後に実装回路板表面
に厚さ25〜150μmの均一なシリコーンコーティン
グ膜を形成することができ、しかもマスキングを一切す
ることなく、所望の箇所にのみ保護被膜を形成すること
ができた。
て、自動吐出機(NORDOSON社製、SELECT
COAT APPLICATION SYSTEM)
を使用し、実装回路板表面に3/8インチのパターン
で、ノズルから実装回路板までの距離0.4〜0.75
インチ、ノズル移動速度15〜18インチ/秒の条件
で、実装回路板の表面に厚さ25〜150μmで組成物
を塗布した。そして、形成した塗膜を紫外線照射により
硬化した。その結果、紫外線照射直後に実装回路板表面
に厚さ25〜150μmの均一なシリコーンコーティン
グ膜を形成することができ、しかもマスキングを一切す
ることなく、所望の箇所にのみ保護被膜を形成すること
ができた。
【0032】(比較例2) 実施例3において、実施例1〜2で得られた組成物1〜
2に代え、比較例1で得られた組成物3を用いた外は、
実施例3と同様にして実装回路板表面に保護被膜を形成
した。その結果、保護被膜の厚さは不均一になった。
2に代え、比較例1で得られた組成物3を用いた外は、
実施例3と同様にして実装回路板表面に保護被膜を形成
した。その結果、保護被膜の厚さは不均一になった。
【0033】(実施例4) 実施例1〜2で得られた組成物1〜2をそれぞれについ
て、シリコーンコーティングマシーン槽の表面を乾燥窒
素雰囲気にした、ディップコートマシーン(PAINT
LINE社製)を使用し、実装回路板のディップ槽か
らの引き上げ速度を6インチ/分に設定し、実装回路板
を組成物を満たしたディップ槽に浸漬することにより、
実装回路板表面に厚さ25〜150μmに塗布した。そ
して、形成した塗膜を紫外線照射により硬化した。その
結果、紫外線照射直後に実装回路板表面に厚さ25〜1
50μmの均一なシリコーンコーティング膜を形成する
ことができた。しかも実装回路板をディップ槽より引き
上げたとき、組成物のドリップは瞬時に停まり、テーリ
ング現象は見られず、次工程及び全工程において液だれ
による組成物の損失、周囲への汚染等の問題も全くなか
った。
て、シリコーンコーティングマシーン槽の表面を乾燥窒
素雰囲気にした、ディップコートマシーン(PAINT
LINE社製)を使用し、実装回路板のディップ槽か
らの引き上げ速度を6インチ/分に設定し、実装回路板
を組成物を満たしたディップ槽に浸漬することにより、
実装回路板表面に厚さ25〜150μmに塗布した。そ
して、形成した塗膜を紫外線照射により硬化した。その
結果、紫外線照射直後に実装回路板表面に厚さ25〜1
50μmの均一なシリコーンコーティング膜を形成する
ことができた。しかも実装回路板をディップ槽より引き
上げたとき、組成物のドリップは瞬時に停まり、テーリ
ング現象は見られず、次工程及び全工程において液だれ
による組成物の損失、周囲への汚染等の問題も全くなか
った。
【0034】(比較例3) 実施例4において、実施例1〜2で得られた組成物1〜
2に代え、比較例1で得られた組成物3を用いた外は、
実施例4と同様にして実装回路板表面に保護被膜を形成
した。その結果、保護被膜の厚さは254μm以上とな
り、かつディップ槽中の組成物の表面には硬化皮膜を形
成した。また、実装回路板を連続的に浸漬するためには
ディップ槽の液表面が平滑になった状態で浸漬しなけれ
ばならないが、組成物3は粘度が高いため、液表面が平
滑になるまでに時間を要し、そして組成物に気泡を巻き
込み易くなるため、ディップ工程のスピードを遅くしな
ければならなかった。また、組成物中に浸漬した実装回
路板を引き上げたときにテーリング現象を生じ、次工程
において汚れが発生した。
2に代え、比較例1で得られた組成物3を用いた外は、
実施例4と同様にして実装回路板表面に保護被膜を形成
した。その結果、保護被膜の厚さは254μm以上とな
り、かつディップ槽中の組成物の表面には硬化皮膜を形
成した。また、実装回路板を連続的に浸漬するためには
ディップ槽の液表面が平滑になった状態で浸漬しなけれ
ばならないが、組成物3は粘度が高いため、液表面が平
滑になるまでに時間を要し、そして組成物に気泡を巻き
込み易くなるため、ディップ工程のスピードを遅くしな
ければならなかった。また、組成物中に浸漬した実装回
路板を引き上げたときにテーリング現象を生じ、次工程
において汚れが発生した。
【0035】(実施例5) 実施例1〜2で得られた組成物1〜2のそれぞれについ
て、スプレー(KREMLIN INC社製、AIRM
IX SYSTEM)を使用し、実装回路板の表面に厚
さ25〜150μmで組成物を塗布した。そして、形成
した塗膜を紫外線照射により硬化した。その結果、紫外
線照射直後に実装回路板表面に厚さ25〜150μmの
均一なシリコーンコーティング膜を形成することがで
き、しかもマスキングを一切することなく、所望の箇所
にのみ保護被膜を形成することができた。
て、スプレー(KREMLIN INC社製、AIRM
IX SYSTEM)を使用し、実装回路板の表面に厚
さ25〜150μmで組成物を塗布した。そして、形成
した塗膜を紫外線照射により硬化した。その結果、紫外
線照射直後に実装回路板表面に厚さ25〜150μmの
均一なシリコーンコーティング膜を形成することがで
き、しかもマスキングを一切することなく、所望の箇所
にのみ保護被膜を形成することができた。
【0036】(比較例4) 実施例5において、実施例1〜2で得られた組成物1〜
2に代え、比較例1で得られた組成物3を用いた外は、
実施例5と同様にして実装回路板表面に保護被膜を形成
した。その結果、保護被膜の厚さは不均一になった。
2に代え、比較例1で得られた組成物3を用いた外は、
実施例5と同様にして実装回路板表面に保護被膜を形成
した。その結果、保護被膜の厚さは不均一になった。
【0037】
【発明の効果】本発明の組成物は、光を照射することに
より、数秒から数十秒の短時間で硬化することができ、
しかも有機溶剤等の溶媒を用いて希釈しなくとも、ディ
ップコート、フローコート、刷毛塗り、或いはスプレー
コートなどの方法で容易に、かつ確実に、均一な実装回
路板を保護する被膜を形成することができる。また、本
発明の組成物は、光又は空気中の湿分により硬化するの
で、暗部箇所が多い実装回路板であっても、むらなく均
一に保護被膜を形成することができる。さらに、光硬化
或いは縮合反応硬化の際に、毒性の又は腐食性のガスを
放出することがないのでサーキットボード表面に搭載さ
れている部品にダメージを与えることがない。また、本
発明の保護方法によると、環境の温度変化によって、実
装回路板と保護被膜との熱膨張差或いは収縮差により生
ずる応力で電子素子が破損することもなく、外的環境か
ら実装回路板を保護することができる。
より、数秒から数十秒の短時間で硬化することができ、
しかも有機溶剤等の溶媒を用いて希釈しなくとも、ディ
ップコート、フローコート、刷毛塗り、或いはスプレー
コートなどの方法で容易に、かつ確実に、均一な実装回
路板を保護する被膜を形成することができる。また、本
発明の組成物は、光又は空気中の湿分により硬化するの
で、暗部箇所が多い実装回路板であっても、むらなく均
一に保護被膜を形成することができる。さらに、光硬化
或いは縮合反応硬化の際に、毒性の又は腐食性のガスを
放出することがないのでサーキットボード表面に搭載さ
れている部品にダメージを与えることがない。また、本
発明の保護方法によると、環境の温度変化によって、実
装回路板と保護被膜との熱膨張差或いは収縮差により生
ずる応力で電子素子が破損することもなく、外的環境か
ら実装回路板を保護することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/28 H05K 3/28 D
Claims (2)
- 【請求項1】(A) 25℃の粘度が500cP以上のも
のと、25℃の粘度が5〜100cPのものとの混合
物であり、25℃の粘度が5〜500cPである両末端
シラノール基停止ジオルガノポリシロキサン、 (B) 下記一般式(2) : CH2 =CR2 COO−R3 −Si(R4 )a (OR5 )3-a (2) (式中、R2 は水素原子又はメチル基であり、R3 はア
ルキレン基であり、R4及びR5 は独立に非置換もしく
は置換の1価有機基であり、aは0〜2の整数である)
で示される(メタ)アクリロイルオキシ基含有アルコキ
シシラン、 (C) 下記一般式(3) : SnX2 (3) 〔式中、Xは同種又は異種のハロゲン原子、−OR6 ,
−OCOR7 (但し、 R6 、R7 は独立に非置換もしくは置換の1価有機基で
ある)である〕で示される二価の錫化合物、 (D) 下記一般式(4) : (R8 O)3-b (R9 )b Si−CR10R11−COOR
12 (4)(式中、R8 及びR9 は独立にメチル基
又はエチル基であり、R10及びR11は独立に水素原子又
は非置換もしくは置換の1価有機基であり、R12は非置
換又は置換の1価有機基であり、bは0〜2の整数であ
る)で示される含エステルアルコキシシラン化合物、 (E) 光重合開始剤及び (F) 湿分硬化触媒 を含有し、25℃における粘度が20〜500cPであ
る無溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹
脂組成物。 - 【請求項2】電気・電子部品を搭載した実装回路板の表
面に請求項1に記載の組成物を25〜150μmの厚さ
で塗布し、光照射及び空気中の湿分により該組成物の被
膜を硬化させる実装回路板の保護方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06712796A JP3193866B2 (ja) | 1995-02-28 | 1996-02-28 | 無溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組成物、及びそれを用いた実装回路板の保護方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6486095 | 1995-02-28 | ||
JP7-64860 | 1995-02-28 | ||
JP06712796A JP3193866B2 (ja) | 1995-02-28 | 1996-02-28 | 無溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組成物、及びそれを用いた実装回路板の保護方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08295847A JPH08295847A (ja) | 1996-11-12 |
JP3193866B2 true JP3193866B2 (ja) | 2001-07-30 |
Family
ID=26405965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06712796A Expired - Fee Related JP3193866B2 (ja) | 1995-02-28 | 1996-02-28 | 無溶剤の実装回路板保護被膜用光硬化型シリコーン樹脂組成物、及びそれを用いた実装回路板の保護方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3193866B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3539018B2 (ja) * | 1995-11-08 | 2004-06-14 | 株式会社スリーボンド | 硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法 |
DE102009050703B3 (de) * | 2009-10-26 | 2011-04-21 | Evonik Goldschmidt Gmbh | Verfahren zur Selbstassemblierung elektrischer, elektronischer oder mikromechanischer Bauelemente auf einem Substrat und damit hergestelltes Erzeugnis |
CN111440531A (zh) * | 2020-05-14 | 2020-07-24 | 成都拓利科技股份有限公司 | 一种无溶剂潮气固化型有机硅敷型涂料及其制备方法 |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP06712796A patent/JP3193866B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08295847A (ja) | 1996-11-12 |
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