JP3192576B2 - 親子シールド掘進機 - Google Patents

親子シールド掘進機

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JP3192576B2
JP3192576B2 JP17253495A JP17253495A JP3192576B2 JP 3192576 B2 JP3192576 B2 JP 3192576B2 JP 17253495 A JP17253495 A JP 17253495A JP 17253495 A JP17253495 A JP 17253495A JP 3192576 B2 JP3192576 B2 JP 3192576B2
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政範 池田
吉雄 阿部
幸 望月
泉 西澤
啓志 三浦
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Komatsu Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親子シールド掘進
機に関し、より詳しくは環状の親カッタヘッドを有する
親シールド機の内部に、円板状の子カッタヘッドを有す
る子シールド機を配してなる親子シールド掘進機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の親子シールド掘進機において
は、大口径のトンネルより小口径のトンネルへ移行する
際に、カッタヘッドの掘削径を変える必要がある。従
来、この掘削径を変えるための手段として、例えば特公
平6−43796号公報に開示されている技術が知られ
ている。この技術では、環状の親カッタヘッドと、この
親カッタヘッドの内側に同軸に配される円板状の子カッ
タヘッドとを連結するカッタヘッド連結機構を設けると
ともに、子シールド機にのみカッタヘッド駆動機構を設
けるように構成されている。こうして、大口径トンネル
掘削時には、カッタヘッド連結機構により両カッタヘッ
ドが連結された状態でカッタヘッド駆動機構により両カ
ッタヘッドが一体的に駆動され、小口径トンネル掘削時
には、両カッタヘッドの連結が解除されて子カッタヘッ
ドのみがカッタヘッド駆動装置により駆動される。
【0003】また、特開平3−132597号公報にお
いては、親カッタヘッドと子カッタヘッドとを連結する
カッタヘッド連結機構を設けるとともに、親カッタヘッ
ドを親シールド機の隔壁部にカッタ支持機構を介して支
持するように構成した親子シールド掘進機が提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記前
者の公報(特公平6−43796号公報)に開示されて
いるものでは、カッタヘッド連結機構により、親カッタ
ヘッドの掘削トルクのほか、この親カッタヘッド前面に
作用するスラスト力および外周に作用するラジアル力も
伝達する必要があるとともに、両カッタヘッドをガタの
ないように連結する必要があるために、このカッタヘッ
ド連結機構として、複雑で、かつ十分な剛性と強度とを
有する比較的大掛かりな機構が必要となってしまう。ま
た、このカッタヘッド連結機構には、連結部分に大きな
複合荷重によるかじりもしくは土砂の噛み込みが生じ易
く、このために切り離し動作が不確実になる恐れがあ
る。そこで、この切り離し動作を確実に行うために駆動
装置の駆動力を大きくすることが考えられるが、このよ
うにした場合にはそのカッタヘッド連結機構がより大き
なものとなってしまう。
【0005】さらに、この公報のものでは、子シールド
機を単独で掘進する際に親カッタヘッドと子カッタヘッ
ドとの連結状態を解除すると、この親カッタヘッドはシ
ールド掘進機の他の部分からは全く支持されていない状
態となる。この状態で子シールド機を発進させると、こ
の子シールド機の外周が親カッタヘッドの内周に引っ掛
かってその子シールド機の発進が阻害される危険性があ
る。
【0006】このような問題点については、前記後者の
公報(特開平3−132597号公報)に開示されてい
るように、親カッタヘッドを親シールド機本体に対し支
持することで対処することが可能である。しかし、この
公報に開示されている親カッタヘッドの支持構造では、
この親カッタヘッドの前方への移動を押さえる構造とは
なっていないため、子シールド機の発進時に親カッタヘ
ッドが子シールド機に引きずられて前方へ抜け出し脱落
してしまう危険性がある。さらに、この先行例では、親
カッタヘッドはカッタ支持機構により径方向の動きが拘
束されているとともに、連結ピンによっても子カッタヘ
ッドに一体に連結されている。このため、親カッタヘッ
ドと子カッタヘッドとの同心度や平行度がきわめて正確
に保たれていない限り、連結ピンやカッタ支持機構など
に無理な荷重が作用することになり危険である。これを
避けるには両者の同心度や平行度を高めてやれば良い
が、これには正確な組立が必要となり、製造コストの増
加を招き好ましくない。
【0007】本発明は、前述のような問題点を解消する
ためになされたもので、1台のシールド掘進機で径の異
なるトンネルを連続して掘削することのできる親子シー
ルド掘進機において、両カッタヘッドの連結・切り離し
動作を容易に行えるようにするとともに、子シールド機
の発進を円滑に行えるようにすることを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述の
目的を達成するために、本発明による親子シールド掘進
機は、環状の親カッタヘッドを有する親シールド機の内
部に、円板状の子カッタヘッドを有する子シールド機を
配してなる親子シールド掘進機において、親シールド機
本体に対して前記親カッタヘッドを回転自在に、かつ脱
落不能に支承するスラスト・ラジアル受ベアリングより
なる支承手段を設けるとともに、前記親カッタヘッドと
前記子カッタヘッドとの間に、この子カッタヘッド側か
らの回転力を伝達もしくは切離しすることができ、かつ
両カッタヘッドの相対的な動きを所定の範囲内で拘束し
ない回転伝達手段を設けることを特徴とするものであ
る。
【0009】本発明において、親子一体で大口径トンネ
ルを掘削する際には、子カッタヘッド側からの回転力が
回転伝達手段により親カッタヘッドに伝達されて両カッ
タヘッドが回転される。このとき、親カッタヘッドの前
面に作用するスラスト力および外周面に作用するラジア
ル力は支承手段を介して親シールド機本体に支持され、
前記回転伝達手段は回転トルクのみを伝達すればよいの
で、この回転伝達手段を比較的小型で簡易なものとする
ことができる。さらに、回転伝達手段の係合部において
径方向・前後方向・回転方向の各方向に多少のガタ(隙
間)を持たせることにより、両カッタヘッドの相対的な
動きを所定の範囲内(ガタの範囲内)で拘束しないよう
にしているので、親カッタヘッドと子カッタヘッドの同
心度や平行度が多少狂っていても、回転伝達手段や支承
手段に無理がかかることがなく、両カッタヘッドが円滑
に回転することが可能である。このため、親カッタヘッ
ドと子カッタヘッドの同心度や平行度をさほど高める必
要がなくなり、加工や組立などの製造コストを低減する
ことができる。また、親カッタヘッドは親シールド機本
体に支持されているので、回転伝達手段の係合部に多少
のガタがあっても差し支えない。一方、子シールド機単
独で小口径トンネルを掘削する際には、回転伝達手段が
切り離されて子カッタヘッドのみが回転される。この子
シールド機の発進に際して親カッタヘッドに前方へ引っ
張られるような力が作用した場合にも、この親カッタヘ
ッドが親シールド機本体に脱落不能に支承されているの
で、親カッタヘッドが安定的に保持されて脱落の危険性
がない。
【0010】前記回転伝達手段は、前記親カッタヘッド
もしくは子カッタヘッドのうちのいずれか一方側に設け
られ、これら親カッタヘッドもしくは子カッタヘッドの
うちの他方側へ出没される伝達部材と、これら親カッタ
ヘッドもしくは子カッタヘッドのうちの他方側に設けら
れ、所定のクリアランスを介して前記伝達部材が係合さ
れる係合溝とよりなるものとするのが好適である。この
ような回転伝達手段によれば、親子一体掘削時に子カッ
タヘッド側から親カッタヘッド側への回転トルクの伝達
が伝達部材を介して確実に行え、子シールド機単独掘削
時に伝達部材を格納して回転トルク伝達を確実に断ち切
ることができる。
【0011】ここで、前記係合溝の切羽側を開口するよ
うにできる。このようにすれば、親シールド機から子シ
ールド機を切り離す際、伝達部材の格納が行えなくなっ
た場合でも、子シールド機の前進によって係合溝から伝
達部材が抜け出し、子シールド機の発進を円滑に行うこ
とができる。
【0012】また、前記伝達部材は、親シールド機と子
シールド機とを同時に回転させる際に、子カッタヘッド
側からの回転力を主としてその伝達部材の軸力として親
カッタヘッドに伝達するアクチュエータであるのが好ま
しい。こうすることで、伝達部材先端の端面が係合溝に
当接して回転トルクは主として伝達部材の軸力として伝
達されるため、この伝達部材に曲がりが生じる恐れがな
い。
【0013】また、前記係合溝内に、この係合溝内に挿
入される伝達部材側へ向けて突設する断面円弧状もしく
は多角形状の突条を設けるのが好ましい。このような構
成によれば、親カッタヘッドと子カッタヘッドとが多少
偏心して伝達部材と係合溝とが傾いても、これら伝達部
材もしくは係合溝のエッジ部分が接触することがなく、
バリもしくはヘタリなどの発生を回避することができ
る。
【0014】前記伝達部材は、一端側が枢支される可倒
式バーであり得る。このようにすると、子シールド機の
発進時にその子シールド機の推進とともに伝達部材が倒
伏して、親カッタヘッドと子カッタヘッドとの間の回転
トルク伝達が切り離されるので、この切り離しのための
特別のアクチュエータが不要となり、回転伝達手段の小
型化が可能となる。
【0015】本発明の他の目的は、後述される詳細な説
明から明らかにされる。しかしながら、詳細な説明およ
び具体的実施例は最も好ましい実施態様について説明す
るが、本発明の精神および範囲内の種々の変更および変
形はその詳細な説明から当業者にとって明らかであるこ
とから、具体例として述べるものである。
【0016】
【実施例】次に、本発明による親子シールド掘進機の具
体的実施例について、図面を参照しつつ説明する。
【0017】図1に本発明の一実施例に係る親子シール
ド掘進機の縦断面図が、図2に同親子シールド掘進機の
正面図がそれぞれ示されている。また、図3には、図1
のP部拡大図が示されている。
【0018】本実施例の親子シールド掘進機は、親シー
ルド機1とその親シールド機1の内部に設けられる子シ
ールド機2とにより構成されている。親シールド機1
は、前部シールド1aと、この前部シールド1aに対し
アーティキュレートジャッキ3により屈曲自在に接続さ
れる後部シールド1bとよりなり、親シールドジャッキ
4により地中を掘進するようになっている。また、これ
ら親シールド機1と子シールド機2とは、本体連結ピン
5によって切り離し可能に連結されている。
【0019】前記親シールド機1においては、親シール
ド機本体6の前部に、支承手段としてのスラスト・ラジ
アル受ベアリング7を介して環状の親カッタヘッド8が
中心軸周りに回転自在に、かつ脱落不能に支承されてい
る(図3参照)。こうして、掘進時に親カッタヘッド8
の前面に作用するスラスト力および外周面に加わるラジ
アル力はそのスラスト・ラジアル受ベアリング7を介し
て親シールド機本体6に伝達される。なお、図2に示さ
れているように、この親カッタヘッド8の前面開口Aの
内側空間は削土取込み用の通路とされ、この通路が後述
の子カッタヘッド11の前面開口Bと連通するようにさ
れている。
【0020】前記子シールド機2は、子シールドジャッ
キ9の推進力により親シールド機1内より発進できるよ
うにその親シールド機1内に同心的に収容されており、
前部に、子カッタヘッド駆動源10により回転される円
板状の子カッタヘッド11を有している。この子カッタ
ヘッド11は、十字形状のスポーク11aを前面に有
し、これらスポーク11aの両側に取り付けられるカッ
タ11bにより切羽を掘削するようになっている。こう
して、カッタ11bにより掘削された土砂は前面開口B
を通してその子シールド機2の前部に設けられるチャン
バ2a内に取り込まれ、このチャンバ2a内において送
泥管12より注入される泥水によって流動化された後、
排泥管13を通して後方へ排出されるようになってい
る。
【0021】前記親カッタヘッド8と子カッタヘッド1
1との間には、この子カッタヘッド11側の回転トルク
を親カッタヘッド8側へ伝達するための回転伝達手段1
4が設けられている。図4,図5に示されているよう
に、この回転伝達手段14は、子カッタヘッド11の外
周部に半径方向に向けて配置される複数個の油圧ジャッ
キよりなるアクチュエータ14aと、このアクチュエー
タ14aより出没自在に設けられる伝達部材14bと、
この伝達部材14bが係合されるように親カッタヘッド
8側に形成される係合溝8aとを備えている。
【0022】前記伝達部材14bの先端部には二面幅1
4cが形成されている。一方、係合溝8aは、前端が親
カッタヘッド8の前面に開口されているとともに、内面
には、子カッタヘッド11の回転時にその伝達部材14
bの二面幅14cと当接する断面略半円状の突条8bが
設けられている。これにより、二面幅14c部分が係合
溝8aに係合されることによって、子カッタヘッド11
側から親カッタヘッド8側へ回転トルクが伝達できるよ
うになっている。伝達部材14bと係合溝8aとの間に
は、カッタヘッド8,11の径方向(伝達部材14bの
突出方向)と回転方向について隙間が設けられており、
また掘進機の前後方向については前述のように開口して
いる。この隙間や開口によるガタによって、両カッタヘ
ッド8,11はそのガタ分だけ相対的に動くことが許さ
れているため、親カッタヘッド8と子カッタヘッド11
の同心度や平行度はさほど高くなくともかまわない。ま
た、前述のように断面略半円状の突条8bが設けられて
いることによって、親カッタヘッド8と子カッタヘッド
11とが多少偏心して伝達部材14bと係合溝8aとが
互いに傾いていても、これら伝達部材14bと係合溝8
aとのエッジ部分が互いに干渉することがなく、この伝
達部材14bをスムーズに係合溝8a内に嵌合すること
ができる。ここで、この突条8bの形状は断面多角形状
としても良い。
【0023】なお、図1中符号15で示されるのはコピ
ーカッタであって、このコピーカッタ15は、親子一体
での掘進時にはコピージャッキ16により親カッタヘッ
ド8の外周面より出没自在とされ、子シールド機2のみ
による掘進時には、図6に示されるように、子カッタヘ
ッド11の外周面より出没自在とされている。また、符
号17で示されるのは、チャンバー2a内に取り込まれ
た土砂を攪拌するアジテータ、符号18で示されるの
は、掘削されたトンネルの内壁に沿ってセグメント19
を組み立てるセグメントエレクタである。
【0024】次に、本実施例の親子シールド掘進機の動
作について説明する。
【0025】大口径トンネルを掘削する際には、図1に
示されているように、親シールド機1と子シールド機2
との間を本体連結ピン5で互いに連結して一体化すると
ともに、親カッタヘッド8と子カッタヘッド11とを回
転伝達手段14で連結する。この状態で子カッタヘッド
駆動源10により子カッタヘッド11および親カッタヘ
ッド8を同時に回転させながら、親シールドジャッキ4
によりセグメント19を反力受けにしつつ親シールド機
1および子シールド機2を一体に掘進させ、大口径トン
ネルを掘削する。このとき親カッタヘッド8および子カ
ッタヘッド11にて掘削された土砂は親カッタヘッド8
の前面開口Aおよび子カッタヘッド11の前面開口Bよ
りチャンバ2a内に取り込まれ、送泥管12により注入
される泥水と混合されてスラリー化され、排泥管13に
より後方へ排出される。
【0026】一方、この大口径トンネルに連続して小口
径トンネルを掘削する際には、まず親シールド機1のセ
グメントエレクタ18および附帯設備を取り外し、次い
で子シールド機2側にテール部,セグメントエレクタ1
8’および附帯設備などを取り付ける(図6参照)。次
に、回転伝達手段14のアクチュエータ14aを縮小し
て伝達部材14bの先端を親カッタヘッド8の係合溝8
aより抜き出すことにより親カッタヘッド8と子カッタ
ヘッド11とを切り離し、続いて本体連結ピン5を抜き
出して親シールド機1と子シールド機2との間も切り離
す。そして、この状態で子カッタヘッド駆動源10によ
り子カッタヘッド11のみを回転させながら、子シール
ド機2の後方に組み立てられる小口径セグメント19’
を反力受けにしつつ子シールドジャッキ9により子シー
ルド機2を掘進させる。
【0027】この子シールド機2の掘進時に、伝達部材
14bと係合溝8aとの間でかじりもしくは土砂の噛み
込みが発生して、この伝達部材14bが係合溝8aから
抜け出せない場合でも、この係合溝8aの前面側が図5
に示されるように開口されているので、子シールド機2
の推進によりその前面側の開口から伝達部材14bが外
れる。したがって、子シールド機2の発進に支障が生ず
ることがなく、またその子シールド機2の発進後にアク
チュエータ14aにより伝達部材14bを没入させるこ
とにより、子シールド機2の掘進時の抵抗になることも
ない。
【0028】本実施例では、回転伝達手段14のアクチ
ュエータ14aを子カッタヘッド11の半径方向に設け
るものについて説明したが、このアクチュエータ14a
は、図7に示されるように子カッタヘッド11の外周面
に対してほぼ接線方向に向けて配置するとともに、伝達
部材14bを親カッタヘッド8の内周部に形成される段
状の係合溝8aに係合させるようにすることもできる。
また、子カッタヘッド11の正逆回転トルクを伝達する
場合には、図8に示されるように正逆方向に係合するよ
うにアクチュエータ14aをX字型に配置して、係合溝
8aの二面に伝達部材14bを係合するようにするのが
良い。このようにアクチュエータ14aを配置すること
で、伝達部材14b先端の端面が係合溝8aに当接して
回転トルクを主として伝達部材14bの軸力として伝達
することができるため、この伝達部材14bに曲がりが
生じるのを防ぐことができる。この場合、アクチュエー
タ14aを押し勝手にしておけば、伝達部材14bと係
合溝8aとを複数組設けた場合において全ての伝達部材
14bが対応する係合溝8aに押し当てられるため、回
転トルクの伝達を確実かつ安定して行うことができる。
【0029】前記伝達部材としては可倒式バーを用いる
こともできる。この可倒式バーの一例が図9に示されて
いる。この図9の例では、下端部が子カッタヘッド11
側に枢支される起伏自在なバー状の伝達部材14bが設
けられるとともに、この伝達部材14bが起立する際に
その伝達部材14bの先端部が嵌入する係合溝8aが親
カッタヘッド8側に設けられている。この場合、伝達部
材14bを作動させるためのアクチュエータは設けられ
ていない。
【0030】このような構成の回転伝達手段14におい
て、大口径トンネルの掘削時には伝達部材14bを起立
させて親カッタヘッド8と子カッタヘッド11とを連結
することにより、子カッタヘッド11側より親カッタヘ
ッド8側へ回転トルクが伝達される。また、大口径トン
ネルの掘削後に小口径トンネルを掘削すべく子シールド
機2を発進させると、図10(a)に示されるように切
羽の土圧に押されて伝達部材14bが徐々に押されなが
ら係合溝8aより外れ、更に子シールド機2が推進され
ると、伝達部材14bは完全に倒伏して図10(b)に
示されるように子カッタヘッド11の凹部11c内に収
容される。したがって、この伝達部材14bが子シール
ド機2の推進抵抗となることはない。なお、この伝達部
材14bを倒伏方向へ付勢するコイルばね(引っ張りコ
イルばねもしくはねじりコイルばね)のような付勢手段
を設けると、子シールド機2の発進時にその伝達部材1
4bをより確実に倒伏させることができる。
【0031】図11乃至図13には、可倒式の伝達部材
14bの変形例が示されている。図11の例では、伝達
部材14bの上端部がピン14dにより親カッタヘッド
8側へ枢着され、子カッタヘッド11側に係合溝8aが
設けられている。
【0032】また、図12の例では、子カッタヘッド1
1側に枢着される伝達部材14bが係合する係合溝8a
の一端側に円弧状部8eが形成されている。このように
すると、係合溝8aの前端が開放していなくても、伝達
部材14bを倒伏させることが可能となる。図13の例
は、伝達部材14bを親カッタヘッド8側に枢着させて
子カッタヘッド11側に円弧状部8eを形成したもので
ある。
【0033】本実施例では、径の異なる2種類のトンネ
ルを連続的に掘削する場合について説明したが、3種類
以上の径の異なるトンネルを掘削する場合についても、
シールド数を増すことにより同様に実施することができ
る。
【0034】また、本実施例においては、泥水式シール
ド掘進機に適用したものについて説明したが、本発明
は、土圧式シールド掘進機に対しても適用できるのは言
うまでもない。
【0035】前述のように、本発明は、種々に変更可能
なことは明らかである。このような変更は本発明の精神
および範囲に反することなく、また当業者にとって明瞭
な全てのそのような変形、変更は、請求の範囲に含まれ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る親子シールド
掘進機の縦断面図である。
【図2】図2は、本実施例の親子シールド掘進機の正面
図である。
【図3】図3は、図1のP部拡大図である。
【図4】図4は、回転伝達手段の拡大断面図である。
【図5】図5は、図4のQ−Q線断面図である。
【図6】図6は、本実施例の親子シールド掘進機におけ
る子シールド機発進状態説明図である。
【図7】図7は、回転伝達手段の他の実施例を示す断面
図である。
【図8】図8は、図7の変形例を示す断面図である。
【図9】図9は、回転伝達手段の更に他の実施例を示す
断面図であって、(b)は(a)のR−R線断面図、
(c)は(b)のS−S線断面図である。
【図10】図10は、図9に示される回転伝達手段の動
作を示す図である。
【図11】図11は、図9の第1の変形例を示す断面図
である。
【図12】図12は、図9の第2の変形例を示す断面図
である。
【図13】図13は、図9の第3の変形例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 親シールド機 2 子シールド機 6 親シールド機本体 7 スラスト・ラジアル受ベアリング 8 親カッタヘッド 8a 係合溝 8b 突条 11 子カッタヘッド 14 回転伝達手段 14a アクチュエータ 14b 伝達部材 14d ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 幸 神奈川県横浜市神奈川区千若町1−1− 103 (72)発明者 西澤 泉 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所大阪工場内 (72)発明者 三浦 啓志 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社 小松製作所大阪工場内 (56)参考文献 特開 平3−132597(JP,A) 特開 平3−197791(JP,A) 特公 平6−43796(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状の親カッタヘッドを有する親シール
    ド機の内部に、円板状の子カッタヘッドを有する子シー
    ルド機を配してなる親子シールド掘進機において、 親シールド機本体に対して前記親カッタヘッドを回転自
    在に、かつ脱落不能に支承するスラスト・ラジアル受ベ
    アリングよりなる支承手段を設けるとともに、前記親カ
    ッタヘッドと前記子カッタヘッドとの間に、この子カッ
    タヘッド側からの回転力を伝達もしくは切離しすること
    ができ、かつ両カッタヘッドの相対的な動きを所定の範
    囲内で拘束しない回転伝達手段を設けることを特徴とす
    る親子シールド掘進機。
  2. 【請求項2】 前記回転伝達手段は、前記親カッタヘッ
    ドもしくは子カッタヘッドのうちのいずれか一方側に設
    けられ、これら親カッタヘッドもしくは子カッタヘッド
    のうちの他方側へ出没される伝達部材と、これら親カッ
    タヘッドもしくは子カッタヘッドのうちの他方側に設け
    られ、所定のクリアランスを介して前記伝達部材が係合
    される係合溝とよりなることを特徴とする請求項1に記
    載の親子シールド掘進機。
  3. 【請求項3】 前記係合溝の切羽側を開口することを特
    徴とする請求項2に記載の親子シールド掘進機。
  4. 【請求項4】 前記伝達部材は、親シールド機と子シー
    ルド機とを同時に回転させる際に、子カッタヘッド側か
    らの回転力を主としてその伝達部材の軸力として親カッ
    タヘッドに伝達するアクチュエータであることを特徴と
    する請求項2または3に記載の親子シールド掘進機。
  5. 【請求項5】 前記係合溝内に、この係合溝内に挿入さ
    れる伝達部材側へ向けて突設する断面円弧状もしくは多
    角形状の突条を設けることを特徴とする請求項2乃至4
    のうちのいずれかに記載の親子シールド掘進機。
  6. 【請求項6】 前記伝達部材は、一端側が枢支される可
    倒式バーであることを特徴とする請求項2乃至5のうち
    のいずれかに記載の親子シールド掘進機。
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