JP2002061494A - 小口径推進機 - Google Patents

小口径推進機

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JP2002061494A
JP2002061494A JP2000253276A JP2000253276A JP2002061494A JP 2002061494 A JP2002061494 A JP 2002061494A JP 2000253276 A JP2000253276 A JP 2000253276A JP 2000253276 A JP2000253276 A JP 2000253276A JP 2002061494 A JP2002061494 A JP 2002061494A
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Japan
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shaft
diameter
small
sliding member
sliding
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JP2000253276A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Yamamoto
善久 山本
Hiroshi Akiyama
浩志 秋山
Sadatada Kodaira
定正 小平
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 掘進中にディスクカッタを内径側に押し縮め
ようとする外力が作用しても安定して掘進させることが
でき、しかもスクリューオーガ軸の回転時の摩耗を低減
させ、かつ先導管揺動時の破損も防止することのできる
小口径推進機を提供する。 【解決手段】 スライドケース20をシャフト部材19
に対して押し込み操作した際に第1リング部材30と第
2リング部材31との締りばめにより嵌合によりそれら
シャフト部材19とスライドケース20が固定されるよ
うにし、スライドケース20に所定値以上の引き抜き力
が作用したときのみ両者の嵌合状態が解除されるように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小口径推進機に関
し、より詳しくはカッタヘッドの外周部に配されるディ
スクカッタを拡縮させて先導管を発進立坑側に引き戻し
できるようにされる小口径推進機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、小口径管路を掘削するのに用いら
れる小口径推進機として、埋設管の外径と略同一外径を
有する先導管本体と、この先導管本体の前端部に回転可
能に装着されるカッタヘッドとよりなる先導管を備えた
構造のものが知られている。このような構成の小口径推
進機を用いて埋設管を地中に敷設するには、先導管先端
のカッタヘッドを回転させて地山の掘削を行うととも
に、発進立坑内に設置された推進装置により先導管に推
進力を付与し、この先導管並びにその先導管の後端部に
連結される埋設管を地山に貫入するようにされる。こう
して埋設管を順次連結していって所定本数の埋設管の敷
設が行われ、この敷設後に到達立坑に露出する先導管を
回収してその敷設作業が終了する。
【0003】ところで、前述のような小口径推進機にお
いては、先導管が到達立坑に到達するまではその先導管
の回収が行えないため、埋設管の敷設場所の事情等で到
達立坑が構築できない場合や、あるいは掘進の困難な地
山状況が発生した場合などに埋設管の敷設が行えなくな
るという問題点があった。
【0004】このような問題点に対処するために、本出
願人は、図7に示されるように、カッタヘッド101の
中心部に固着されるシャフト部材102に対しトンネル
軸方向に摺動自在な摺動部材103を嵌合させるととも
に、この摺動部材103にリンク部材104を介してデ
ィスクカッタ105を連結するようにし、この摺動部材
103をスクリューオーガ軸106を介してトンネル軸
方向へ摺動させることでディスクカッタ105を拡縮で
きるようにした小口径推進機を既に提案している(特開
平11−336483号公報)。この既提案の小口径推
進機によれば、埋設管の敷設後に、先導管をその埋設管
内を通過させて発進立坑側に容易に回収することができ
るとともに、一旦発進立坑側に回収された先導管を再度
埋設管内に再投入して再掘進させることができるという
効果を奏するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記先
願発明(特開平11−336483号公報)の小口径推
進機においては、掘削時におけるディスクカッタ105
の固定方法については触れられていないために、この掘
削時にディスクカッタ105を内径側に押し縮めようと
する外力が加わったときに、ディスクカッタ105が動
いてしまう恐れがあり、この結果、前面地山に対するデ
ィスクカッタ105の掘削軌跡がぶれることとなって掘
削効率が悪化するという問題点がある。
【0006】このような問題点を回避するために、シャ
フト部材102に嵌合される摺動部材103をスクリュ
ーオーガ軸106により前方へ押し付けた状態でそれら
シャフト部材102と摺動部材103とを前後方向に固
定することも考えられるが、この先願発明のものでは、
摺動部材103をジョイント107を介してスクリュー
オーガ軸106によって摺動させる構造であるために、
スクリューオーガ軸106に常に前向きの力を作用させ
て摺動部材103が動かないように固定したのでは、ス
クリューオーガ軸106の回転によって摩耗が増大した
り、先導管を揺動させる際にスクリューオーガ軸106
が破損してしまう恐れがある。なお、前記先願発明で
は、摺動部材を排土手段とは別個に設ける実施例につい
ても開示されているが、このような構造を採用したとし
ても、回転側であるカッタヘッドと固定側である先導管
本体との接触部の摩耗の問題については依然として解決
することができない。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、掘進中にディスクカッタを内径側に押し縮
めようとする外力が作用してもそのディスクカッタが動
くことなく安定して掘進させることができ、しかもスク
リューオーガ軸の回転時の摩耗を低減させ、かつ先導管
揺動時の破損も防止することのできる小口径推進機を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前記目
的を達成するために、本発明による小口径推進機は、外
径が埋設管の内径より小さな胴部と、この胴部に対して
回転自在で、かつ少なくとも外周部にディスクカッタが
配されてなるカッタヘッドとを有する先導管を備えると
ともに、前記カッタヘッドの中心部に固着されるシャフ
ト部材と、このシャフト部材に対しトンネル軸方向に摺
動自在な摺動部材とを設けて、この摺動部材のトンネル
軸方向への摺動動作によりリンク部材を介して前記ディ
スクカッタが拡縮できるようにされる小口径推進機にお
いて、前記シャフト部材と前記摺動部材との間に係止部
材が介在されてなり、この係止部材が、前記摺動部材の
前記シャフト部材に対する押し込み操作時にその押し込
み動作を許容し、かつその押し込み操作後に前記摺動部
材に所定値以上の引き抜き力が作用したときのみその引
き抜き動作を許容するように構成されていることを特徴
とするものである。
【0009】本発明においては、シャフト部材に対して
摺動部材が押し込み操作されると、リンク部材を介して
ディスクカッタがカッタヘッドの外周側へ向けて拡径さ
れ、一方摺動部材が引き抜き操作されると、ディスクカ
ッタがカッタヘッドの内周側へ向けて縮径される。こう
して、ディスクカッタの拡径時にその最大掘削径が埋設
管外径と略同一になるようにされて切羽の掘削が行わ
れ、ディスクカッタの縮径時にその最大掘削径が埋設管
内径以下にされて先導管の引き抜きが行われる。この場
合、シャフト部材と摺動部材との間には係止部材が介在
されており、摺動部材の押し込み操作に際してはその動
作が許容されるものの、引き抜き操作に際しては所定値
以上の引き抜き力が作用しない限りその動作を許容しな
い構成となっているので、掘進中にはシャフト部材と摺
動部材との相互の位置関係を固定することができ、ディ
スクカッタを内側に押し込もうとする外力が作用しても
そのディスクカッタのぶれを防止して安定した掘進を行
うことができる。一方、先導管を発進立坑側へ引き戻す
必要が生じた場合には、摺動部材に前記所定値以上の引
き抜き力を作用させることにより、その摺動部材の引く
抜き操作によってシャフト部材と摺動部材との固定状態
を解除することができ、言い換えればディスクカッタの
縮径操作を行うことができる。この結果、先導管の引き
抜きを容易に行うことができて、先導管を発進立坑側に
回収することができる。
【0010】本発明において、前記係止部材は、前記シ
ャフト部材および/または摺動部材に着脱自在に設けら
れるのが好ましい。こうすることで、係止部材のみを交
換することができるので、他の部材を繰り返し使用でき
るという利点がある。
【0011】また、前記係止部材は、前記シャフト部材
と摺動部材とにそれぞれ設けられ、締りばめにより相互
に嵌合される一対の嵌合リングとするのが好適である。
このような構成にすれば、係止部材の構造を簡易にする
ことができるとともに、交換作業も極めて容易に行うこ
とができる。
【0012】さらに、前記係止部材は、前記摺動部材に
所定値以上の引き抜き力が作用したときに、塑性変形に
より前記シャフト部材と摺動部材との係止状態を解除す
るものとすることもできる。このようにしたものでは、
塑性変形された部材の再利用はできないものの、先導管
の発進立坑側への回収という所望の目的を達成すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明による小口径推進機
の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明
する。
【0014】図1には、本発明の第1の実施形態に係る
小口径推進機の要部縦断面図が示されている。
【0015】本実施形態の小口径推進機1は、埋設管2
の外径と略同一外径を有してその埋設管2の先端に接続
される外筒3と、前記埋設管2に連結・分離可能でその
埋設管2の内径より小さい外径を有する先導管本体4
と、この先導管本体4の前部に回転可能に取付けられ拡
径・縮径可能なカッタヘッド5と、図示されない発進立
坑内に配設され、埋設管2の後端面を押圧して前記先導
管本体4に推進力を付与する推進装置(図示せず)を備
えて構成されている。
【0016】前記先導管本体4は前胴4aと後胴4bと
に分割され、これら前胴4aと後胴4bとは図示されな
い揺動ジャッキにより揺動部6にて揺動自在に連結され
ており、これによって推進方向が修正できるようにされ
ている。
【0017】前記外筒3は前記先導管本体4を覆う円筒
体で、その後端が前記埋設管2の先端に接続され、その
前端がカッタヘッド5の後端面よりやや前方まで延設さ
れている。この外筒3は、先導管本体4の前胴4aに対
向する前ケーシング3aと、揺動部6に対向する中間ケ
ーシング3bと、後胴4bに対向する後ケーシング3c
とに分割されてなり、これら各ケーシング3a,3b,
3cが一体形成されて構成されている。
【0018】前記先導管本体4の内部には、機内に取り
込まれた掘削土砂を排出する排土装置としてのスクリュ
ーコンベア7が中心軸線に沿って後胴4bのやや後方ま
で延設されている。このスクリューコンベア7は、外周
部がケーシング9にて覆われるとともに、その軸部(ス
クリューオーガ軸)10が後端部に配される駆動モータ
11によりその軸心周りに正逆回転駆動されるように構
成されている。
【0019】前記カッタヘッド5は、前記前胴4a内に
設けられるカッタヘッド駆動部12によって前記先導管
本体4に対して回転できるようにされており、その前面
には複数のディスクカッタを有している。これらディス
クカッタのうち、カッタヘッド5の外周部に配設される
ディスクカッタ13は、カッタヘッド後端面のバルクヘ
ッド14に前方に向けて突設されるブラケット15に枢
支される断面略L字形の支持部材16の先端部に支持さ
れている。この支持部材16が前記ブラケット15の枢
支軸15a周りに回動されると、前記ディスクカッタ1
3は前記外筒3外径と略同一径位置(拡径位置)から外
筒3内径よりやや小径位置(縮径位置)までの間で揺動
される。また、前記バルクヘッド14の前面には、前記
ディスクカッタ13を前記拡径位置まで揺動させたとき
(すなわち、カッタヘッド5の拡径時)に、支持部材1
6の基端部側の背面を接当させてディスクカッタ13の
位置を保持するストッパ17が配されている。
【0020】前記カッタヘッド5の内部には、前記ディ
スクカッタ13を揺動させることによりカッタヘッド5
の外径を拡縮させる拡縮機構18が設けられている。図
2、図3にその詳細構造が示されているように、この拡
縮機構18は、カッタヘッド5の中心部に固着されるシ
ャフト部材19の外周に沿って前後方向に摺動可能なス
ライドケース(摺動部材)20と、このスライドケース
20に径方向へ向けて放射状に取り付けられるブラケッ
ト21と、このブラケット21に枢支されるリンク部材
22(図1に示す)とを備え、このリンク部材22の先
端部に前記ディスクカッタ13が枢支されて構成されて
いる。
【0021】こうして、前記スライドケース20がシャ
フト部材19に対して前方へ摺動されると、リンク部材
22を介してディスクカッタ13にカッタヘッド5の径
方向外側に向かう押付け力が付与されてカッタヘッド5
の外径が拡大される。一方、前記スライドケース20が
後方へ摺動されると、リンク部材22を介してディスク
カッタ13にカッタヘッド5の径方向内側に向かう引き
込み力が付与されてカッタヘッド5の外径が縮小され
る。
【0022】前記スライドケース20は、両端部が球状
にされたジョイント23を介して前記スクリューコンベ
ア7の軸部10の前端部に連結されている。こうして、
このジョイント23によって前記スライドケース20に
前記軸部10の前後方向の動きのみが伝達され、カッタ
ヘッド5の回転と軸部10の回転との回転数差を許容す
るようにされている。ここで、前記スクリューコンベア
7のケーシング9の後端部は前後に分割されて各分割部
分が前後に摺動自在に嵌合され、その分割部分を跨いで
摺動ジャッキ24が装着されている。こうして、摺動ジ
ャッキ24が伸長されると、軸部10が後方に引き戻さ
れ、摺動ジャッキ24が収縮されると、軸部10が前方
へ押し出される。
【0023】一方、前記後胴4bの後端には、前記先導
管本体4と外筒3とを連結もしくは分離するための連結
・分離手段25が設けられている。この連結・分離手段
25は、後胴4bの外周側に設けられる略円弧状板材で
構成された上下一対の推進力伝達部材26と、外筒3の
内周側に設けられる係合部材27とにより構成されてお
り、ジャッキ(図示せず)の伸長により推進力伝達部材
26を拡径させてそれぞれの外周部を係合部材27の係
合溝28に係合させることにより、埋設管2(外筒3)
と後胴4bとを連結させるよう構成されている。
【0024】次に、前記拡縮機構18の詳細構造につい
て図2、図3を参照しつつ説明する。
【0025】前記シャフト部材19の後端面にはストッ
パブラケット29がボルトにより着脱可能に固定され、
このストッパブラケット29の外周面に第1リング部材
30が嵌挿されている。ここで、ストッパブラケット2
9は、第1リング部材30の前後方向の動きを規制する
ために、前後端部にそれぞれ突起部を有して中央部が凹
状に形成され、この凹状部分に前記第1リング部材30
が嵌め込まれるようにされている。また、このストッパ
ブラケット29には所要部に薄肉部29aが設けられ、
後述するように必要時にはその薄肉部29aが破断でき
るようにされている。
【0026】一方、前記スライドケース20には、この
スライドケース20が最前進位置に達した際に前記第1
リング部材30に対向するように、第2リング部材31
がボルトにより着脱可能に固定されている。これら第1
リング部材30と第2リング部材31よりなる一対の嵌
合リングはスライドケース20が最前進位置まで押し込
まれたときに締りばめの嵌合状態になり、これによって
スライドケース20がシャフト部材19に固定される。
この場合、第1リング部材30と第2リング部材31と
の嵌め合い寸法は、次式を満たすように設定される。 F<F<F ただし、F:第1リング部材30と第2リング部材31
との間の嵌合摩擦力 F:掘削時の外力によりスライドケース20が後退し
ようとする力 F:ディスクカッタ縮径時におけるスクリューコンベ
ア7の軸部10の後退力
【0027】このようにされているので、掘進中にディ
スクカッタ13を内側に押し込もうとする外力が作用し
てスライドケース20が後退しようとしても、その後退
力F よりも第1リング部材30と第2リング部材31
との間の嵌合摩擦力Fの方が大きいのでその後退が阻止
され、これによってディスクカッタ13のぶれを防止し
て安定した掘進を行うことができる。一方、先導管を発
進立坑側へ引き戻す必要が生じた場合には、前記嵌合摩
擦力Fを越える後退力Fによってスライドケース20
が後方へ引張られるので、第1リング部材30と第2リ
ング部材31との嵌合状態が解除されてディスクカッタ
13の縮径操作を行うことができる。
【0028】次に、前述のディスクカッタ13の拡縮操
作を手順にしたがって説明すると、まず、図2(a)に
示されるように、スクリューコンベア7の軸部10を前
方(矢印P方向)へ押し込み操作すると、ジョイント2
3の前端面および後端面はそれぞれスライドケース20
後端部の溝および軸部10前端部の溝の奥部に押し付け
られた状態で、スライドケース20がシャフト部材19
の外周面に沿って前進される。そして、図2(b)に示
されるように、スライドケース20が前進端に達してカ
ッタヘッド5の後端面に当接すると、第1リング部材3
0と第2リング部材31とが締りばめの嵌合状態となっ
て、スライドケース20がシャフト部材19に対して固
定される。このとき、リンク部材22を介してディスク
カッタ13にカッタヘッド5の径方向外側に向かう押付
け力が付与されてカッタヘッド5の外径が拡大された状
態となる。
【0029】なお、カッタヘッド5の駆動時(掘進時)
には、図3(a)に示されるように、ジョイント23の
前端面および後端面はスライドケース20後端部の溝お
よび軸部10前端部の溝との間にそれぞれ遊びを持たせ
た状態でスクリューコンベア7の軸部10が固定される
ので、スクリューコンベア9の回転によるジョイント2
3の摩耗を低減することができ、また先導管本体4の揺
動時に軸部10を破損する恐れもない。
【0030】掘進途中もしくは掘進終了後に先導管本体
4を発進立坑側に回収する必要が生じたときには、スク
リューコンベア7の軸部10を、第1リング部材30と
第2リング部材31との間の嵌合摩擦力Fを越える後退
力Fで後方へ引き抜き操作すると、スライドケース2
0が後方へ引張られて第1リング部材30と第2リング
部材31との嵌合状態が解除され、ディスクカッタ13
が内方へ揺動されてカッタヘッド5はその外径が外筒3
の内径より小さくなるまで縮径される。この後、連結・
分離手段25におけるジャッキを収縮させて推進力伝達
部材26を縮径し、外筒3と先導管本体4との連結状態
を解除し、次いで先導管本体4に後方への引き戻し力を
付与する。こうして、図4に示されるように先導管本体
4が外筒3および敷設された埋設管2内を通って発進立
坑側へ回収される。
【0031】このように通常の操作では、第1リング部
材30と第2リング部材31とよりなる一対の嵌合リン
グの嵌合摩擦力Fによりスライドケース20とシャフト
部材19とが固定されるとともに、この嵌合摩擦力Fを
越える引き抜き力をスライドケース20に付与すること
でそれらスライドケース20とシャフト部材19との固
定状態が解除される。ところが、万一、第1リング部材
30と第2リング部材31との嵌合部が焼き付き、さび
等の原因で固着状態となり、嵌合摩擦力Fを越える矢印
Q方向への引き抜き力をスライドケース20に加えても
その嵌合部が外れない場合には、図3(b)に示される
ようにストッパブラケット29に形成された薄肉部29
aが破断することで、スライドケース20が後退可能で
ある。
【0032】図5(a)(b)(c)には、本発明の第
2の実施形態に係る拡縮機構の動作説明図が示されてい
る。
【0033】本実施形態においては、シャフト部材19
とスライドケース20との間に介在される係止部材が、
シャフト部材19側のストッパブラケット32と、スラ
イドケース20側のリング部材33とにより構成された
例である。ここで、シャフト部材19側に取り付けられ
るストッパブラケット32は、基端部側のフランジがボ
ルトにてシャフト部材19の後端面に固定され、先端部
側に軸方向に多数のスリット32aを有するとともに、
その先端部側の外周面に鉤形の係止部32bを有してな
り、さらに所要部に薄肉部32cを有してなる形状とさ
れている。一方、スライドケース20側に取り付けられ
るリング部材33は、内周面に前記係止部32bに係合
する鉤形の係止部33aを有する形状とされている。
【0034】こうして、図5(a)に示されるように、
スクリューコンベア7の軸部10を前方へ押し込み操作
すると、スライドケース20がシャフト部材19の外周
面に沿って前進される。そして、図5(b)に示される
ように、スライドケース20が前進端に達してカッタヘ
ッド5の後端面に当接すると、このスライドケース20
側のリング部材33の係止部33aがストッパブラケッ
ト32の係止部32bを弾性変形させてその係止部32
bを乗り越え、両係止部33a,32bが係止状態とな
る。このとき、リンク部材22を介してディスクカッタ
13にカッタヘッド5の径方向外側に向かう押付け力が
付与されてカッタヘッド5の外径が拡大された状態とな
る。
【0035】この後、先導管本体4を発進立坑側に回収
する必要が生じたときには、スクリューコンベア7の軸
部10を、所定値以上の後退力で後方へ引き抜き操作す
ると、図5(c)に示されるようにストッパブラケット
32の薄肉部32cが破断されて、スライドケース20
のシャフト部材19に対する係止状態が解除される。
【0036】本実施形態の場合は、ストッパブラケット
32を再使用することはできないが、回収後に新しい部
品と交換することで、先導管本体4およびカッタヘッド
5を再投入して再度埋設管敷設作業を行うことができ
る。
【0037】図6(a)(b)には、本発明の第3の実
施形態に係る拡縮機構の動作説明図が示されている。
【0038】本実施形態においては、シャフト部材19
とスライドケース20との間に介在される係止部材が、
シャフト部材19の後端部に形成される溝34に嵌挿さ
れるシャーピン35と、このシャーピン35が嵌り込む
ようにスライドケース20側に設けられる嵌合孔36と
により構成された例である。ここで、シャーピン35
は、一端部(図において下端部)に細径部35aを有す
るとともに、他端側に配されるコイルバネ37によって
一端側へ向けて常時付勢されている。一方、スライドケ
ース20側の嵌合孔36は、このスライドケース20の
最前進位置において前記シャーピン35の細径部35a
が嵌り込む位置に穿設されている。
【0039】こうして、図6(a)に示されるように、
スクリューコンベア7の軸部10を前方へ押し込み操作
すると、スライドケース20がシャフト部材19の外周
面に沿って前進される。そして、図6(b)に示される
ように、スライドケース20が前進端に達してカッタヘ
ッド5の後端面に当接すると、シャーピン35の細径部
35aがコイルバネ37の付勢力によってスライドケー
ス20側の嵌合孔36に嵌り込み、これによってスライ
ドケース20がシャフト部材19に固定される。
【0040】この後、先導管本体4を発進立坑側に回収
する必要が生じたときには、スクリューコンベア7の軸
部10を、所定値以上の後退力で後方へ引き抜き操作す
ると、シャーピン35の細径部35aが破断されて、ス
ライドケース20のシャフト部材19に対する係止状態
が解除される。
【0041】本実施形態の場合においても、シャーピン
35を新品と交換することで、回収後に先導管本体4お
よびカッタヘッド5を再投入して再度埋設管敷設作業を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る小口径
推進機の要部縦断面図である。
【図2】図2(a)(b)は、第1の実施形態に係る拡
縮機構の動作説明図(1)である。
【図3】図3(a)(b)は、第1の実施形態に係る拡
縮機構の動作説明図(2)である。
【図4】図4は、先導管本体およびカッタヘッドが発進
立坑側へ引き戻される状態を表す縦断面図である。
【図5】図5(a)(b)(c)は、第2の実施形態に
係る拡縮機構の動作説明図である。
【図6】図6(a)(b)は、第3の実施形態に係る拡
縮機構の動作説明図である。
【図7】図7は、先願発明における拡縮機構の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 小口径推進機 2 埋設管 3 外筒 4 先導管本体 5 カッタヘッド 7 スクリューコンベア 10 軸部 13 ディスクカッタ 18 拡縮機構 19 シャフト部材 20 スライドケース(摺動部材) 21 ブラケット 22 リンク部材 23 ジョイント 24 摺動ジャッキ 29,32 ストッパブラケット 29a,32c 薄肉部 30 第1リング部材 31 第2リング部材 32b,33a 係止部 33 リング部材 35 シャーピン 35a 細径部 36 嵌合孔 37 コイルバネ
フロントページの続き (72)発明者 小平 定正 石川県小松市八日市町地方5 株式会社小 松製作所小松工場内 Fターム(参考) 2D054 AC18 BA07 BB06 DA03 EA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径が埋設管の内径より小さな胴部と、
    この胴部に対して回転自在で、かつ少なくとも外周部に
    ディスクカッタが配されてなるカッタヘッドとを有する
    先導管を備えるとともに、前記カッタヘッドの中心部に
    固着されるシャフト部材と、このシャフト部材に対しト
    ンネル軸方向に摺動自在な摺動部材とを設けて、この摺
    動部材のトンネル軸方向への摺動動作によりリンク部材
    を介して前記ディスクカッタが拡縮できるようにされる
    小口径推進機において、 前記シャフト部材と前記摺動部材との間に係止部材が介
    在されてなり、この係止部材が、前記摺動部材の前記シ
    ャフト部材に対する押し込み操作時にその押し込み動作
    を許容し、かつその押し込み操作後に前記摺動部材に所
    定値以上の引き抜き力が作用したときのみその引き抜き
    動作を許容するように構成されていることを特徴とする
    小口径推進機。
  2. 【請求項2】 前記係止部材は、前記シャフト部材およ
    び/または摺動部材に着脱自在に設けられる請求項1に
    記載の小口径推進機。
  3. 【請求項3】 前記係止部材は、前記シャフト部材と摺
    動部材とにそれぞれ設けられ、締りばめにより相互に嵌
    合される一対の嵌合リングである請求項1または2に記
    載の小口径推進機。
  4. 【請求項4】 前記係止部材は、前記摺動部材に所定値
    以上の引き抜き力が作用したときに、塑性変形により前
    記シャフト部材と摺動部材との係止状態を解除するもの
    である請求項1または2に記載の小口径推進機。
JP2000253276A 2000-08-24 2000-08-24 小口径推進機 Withdrawn JP2002061494A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010001665A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Iseki Poly-Tech Inc 掘進機
JP2020023851A (ja) * 2018-08-08 2020-02-13 株式会社スターロイ ローラカッタ

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010001665A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Iseki Poly-Tech Inc 掘進機
JP2020023851A (ja) * 2018-08-08 2020-02-13 株式会社スターロイ ローラカッタ
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