JP2934411B2 - 分離可能なシールド掘進機 - Google Patents

分離可能なシールド掘進機

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JP2934411B2
JP2934411B2 JP31099696A JP31099696A JP2934411B2 JP 2934411 B2 JP2934411 B2 JP 2934411B2 JP 31099696 A JP31099696 A JP 31099696A JP 31099696 A JP31099696 A JP 31099696A JP 2934411 B2 JP2934411 B2 JP 2934411B2
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tunnel
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保徳 近藤
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景之 重松
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大シールド装置と
この大シールド装置から分離可能な小シールド装置から
構成された分離可能なシールド掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、断面形状が異なるトンネル(水路
の如き管路を含む)を掘削する、すなわち比較的大きい
直径の大トンネルと比較的小さい直径の小トンネルと連
続して形成する場合、大トンネルと小トンネルの接続部
に中間立坑を掘削するとともに、大型および小型のシー
ルド掘進機を用いて所望形状のトンネルを形成いてい
た。大型のシールド掘進機は、大きい円筒状の大シール
ド本体を備え、この大シールド本体の前端部に所定方向
に回転駆動される大カッタディスクが設けられる。大型
のシールド掘進機は上記中間立坑まで掘進し、回転駆動
される大カッタディスクの作用によって、大カッタディ
スクの形状に対応した比較的直径の大きい大トンネルが
掘削される。また、小型のシールド掘削機は、小さい円
筒状の小シールド本体を備え、この小シールド本体の前
端部に所定方向に回転駆動される小カッタディスクが設
けられる。小型のシールド掘進機は、上記中間立坑を通
して掘削する位置に位置付けられ、この掘削開始位置か
ら掘進が開始され、小カッタディスクの作用によって、
小カッタディスクの形状に対応した比較的直径の小さい
小トンネルが掘削される。このようにして所望のトンネ
ルが掘削されるので、中間立坑を境にして、その片側で
は大トンネルが延び、その他側では小トンネルが延び、
大トンネルと小トンネルとが中間立坑を介して接続され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の掘進機を用いる場合には、次のとおりの解決す
べき問題が存在する。すなわち、小トンネルの掘削を開
始するに際して、小型のシールド掘進機を所定の掘削開
始位置に位置付けなければならず、そのために中間立坑
を設ける必要がある。この中間立坑は比較的大きくまた
ある程度深さも必要とするので、トンネル構築工事に加
えて中間立坑構築工事のための時間と費用が必要とな
り、工期が延びるとともにその工事費用が高くなる。ま
た、大型のシールド掘進機と小型のシールド掘進機と2
基の掘進機を必要とし、このことに起因しても工事費用
が高くなる。さらに、トンネルを掘削する場所によって
は中間立坑を設けるための用地を確保することができな
い場合もあり、このような場合にあっては、大トンネル
とこれに続く小トンネルからなるトンネルを掘削するこ
とができない。
【0004】上述した問題を解消するために、比較的大
きい大トンネルを掘削する大シールド装置と比較的小さ
い小トンネルを掘削する小シールド装置から構成される
シールド掘進機が提案されている。この分離可能なシー
ルド掘進機では、大シールド装置は、大円筒状の大シー
ルド本体とこの大シールド本体の前部に設けられた大カ
ッタディスクを備え、また小シールド装置は、小円筒状
の小シールド本体とこの小シールド本体の前部に設けら
れた小カッタディスクを備え、小シールド本体が大シー
ルド本体の前部中央部に装備されている。このような分
離可能なシールド掘進機においては、大トンネルを掘削
するときには、大シールド装置の大カッタディスクおよ
び小シールド装置の小カッタディスクが所定方向に回動
され、大カッタディスクおよび小カッタディスクによっ
て大トンネルが掘削される。一方、小トンネルを掘削す
るときには、小シールド装置が大シールド装置から分離
して掘進し、小カッタディスクが所定方向に回動される
ことによって小トンネルが掘削される。
【0005】しかし、かくのとおりの分離可能な掘進機
においては、小シールド装置は、大シールド装置の中央
部に装備されるので、小シールド装置によって形成され
る小トンネルは大シールド装置によって形成される大ト
ンネルの中央部から延びて形成される。一般に、このよ
うなトンネルがたとえば下水を流すための水路である場
合には、大トンネルの上端部から小トンネルが延びるの
が好ましく、上述したように大トンネルの中央部から小
トンネルが延びる場合には、大トンネルにおける小トン
ネルよりも上側部分は、下水が流入することのない空間
であり、このよな空間は、下水を流す水路においては無
駄な空間となり、掘削したトンネルの使用効率が悪くな
る。
【0006】本発明の目的は、中間立坑を必要とせず、
使用効率の高いトンネルを掘削することができる分離可
能なシールド掘進機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、比較的大きな
径の大トンネルを掘削するための大カッタディスクを有
する大シールド装置と、比較的小さな径の小トンネルを
掘削するための小カッタディスクを有する小シールド装
置から構成され、前記小シールド装置が前記大シールド
装置から分離して掘進方向に進む分離可能なシールド掘
進機において、前記小シールド装置が前記大シールド装
置から分離するときに、この小シールド装置は大シール
ド装置の中心から偏心した上端部の位置から掘進方向に
分離して進み、これによって、前記小シールド装置の小
カッタディスクによって形成される小トンネルは大シー
ルド装置の大カッタディスクによって形成される大トン
ネルの上端部から実質上連続して延び、前記小シールド
装置は前記大シールド装置の前部上端部に装備され、大
シールド装置は前記大カッタディスクを回転駆動するた
めの大駆動手段を備え、小シールド装置は前記小カッタ
ディスクを回転駆動するための小駆動手段を有し、大シ
ールド装置の大カッタディスクと小シールド装置の小カ
ッタディスクとは連結解除自在に構成されており、大シ
ールド装置の大カッタディスクによって大トンネルを掘
削するときには、大カッタディスクと小カッタディスク
とが連結され、大シールド装置の大駆動手段は大カッタ
ディスクおよび小カッタディスクを回転駆動し、これに
よって大シールド装置および小シールド装置が掘進し、
小シールド装置の小カッタディスクによって小トンネル
を掘削するときには、大カッタディスクと小カッタディ
スクとの連結が解除されれるとともに、小シールド装置
の小駆動手段が小カッタディスクと駆動連結され、小シ
ールド装置の小駆動手段は小カッタディスクを回転駆動
し、これによって大シールド装置に対して小シールド装
置が掘進することを特徴とする分離可能なシールド掘進
機である。本発明に従えば、小シールド装置は、大シー
ルド装置の中心から偏心した上端部の位置から掘進方向
に分離して進むので、小シールド装置の小カッタディス
クによって掘削される小トンネルは、大シールド装置の
大カッタディスクによって掘削される大トンネルの上端
部から延び、トンネルを下水等の水路として用いる場合
においても、無駄な空間がなくなる。また、1基の掘進
機により、中間立坑を設けることなく、大トンネルの上
端部から小トンネルが延びるトンネルを掘削することが
できる。
【0008】本発明に従えば、小シールド装置は大シー
ルド装置の前部上端部に装備されているので、小シール
ド装置は、大シールド装置から分離するとき、この大シ
ールド装置の上端部から掘進方向に進み、したがって大
トンネルの上端部から小トンネルが延びるトンネルを掘
削することができる。また、小シールド装置の小カッタ
ディスクと大シールド装置の大カッタディスクとは連結
解除自在であり、大トンネルを掘削するときには大カッ
タディスクと小カッタディスクとが連結されるので、大
シールド装置の大駆動手段によって大カッタディスクお
よび小カッタディスクが回転駆動され、これによって大
トンネルを掘削することができる。一方、小トンネルを
掘削するときには、大カッタディスクと小カッタディス
クとの連結が解除されるので、小シールド装置の小駆動
手段によって小カッタディスクが回転駆動され、これに
よって小トンネルを掘削することができる。
【0009】また本発明は、比較的大きな径の大トンネ
ルを掘削するための大カッタディスクを有する大シール
ド装置と、比較的小さな径の小トンネルを掘削するため
の小カッタディスクを有する小シールド装置から構成さ
れ、前記小シールド装置が前記大シールド装置から分離
して掘進方向に進む分離可能なシールド掘進機におい
て、前記小シールド装置が前記大シールド装置から分離
するときに、この小シールド装置は大シールド装置の中
心から偏心した上端部の位置から掘進方向に分離して進
み、これによって、前記小シールド装置の小カッタディ
スクによって形成される小トンネルは大シールド装置の
大カッタディスクによって形成される大トンネルの上端
部から実質上連続して延び、前記小シールド装置は前記
大シールド装置の前部中央部に装備され、前記大シール
ド装置には、前記小シールド装置を大シールド装置の前
記前部中央部から前部上端部まで移動させるための小シ
ールド装置移動手段が設けられ、小シールド装置には大
カッタディスクおよび小カッタディスクを回転駆動する
ための駆動手段が設けられており、大シールド装置の大
カッタディスクによって大トンネルを掘削するときに
は、小シールド手段の駆動手段は大カッタディスクおよ
び小カッタディスクを回転駆動し、これによって大シー
ルド装置および小シールド装置が掘進し、小シールド装
置の小カッタディスクによって小トンネルを掘削すると
きには、小シールド装置は前記小シールド装置移動手段
によって大シールド装置の前部中央部からその上端部に
移動され、小シールド装置の駆動手段が小カッタディス
クを回転駆動し、これによって大シールド装置に対して
小シールド装置が掘進し、前記小シールド装置移動手段
は、前記小シールド装置を大シールド装置の前記前部中
央部からその上端部に押上げる押上げ手段から構成され
ており、小シールド装置の小カッタディスクによって小
トンネルを掘削するときには、小シールド装置は押上げ
手段によって大シールド装置の前部上端部に押上げられ
ることを特徴とする分離可能なシールド掘進機である。
本発明に従えば、小シールド装置は大シールド装置の前
部中央部に装備され、大シールド装置から分離する際に
は、小シールド装置移動手段によって上記中央部から上
端部に移動されるので、小シールド装置は大シールド装
置の上端部の位置から掘進方向に分離して進み、小シー
ルド装置の小カッタディスクによって掘削される小トン
ネルは、大トンネルの上端部から延びる。また、小シー
ルド装置が大シールド装置の中央部に装備されることに
関連して、この小シールド装置の駆動手段が大カッタデ
ィスクと小カッタディスクを回転駆動するための駆動手
段として機能し、共通の駆動手段でもってこれらカッタ
ディスクを回転駆動することができる。
【0010】本発明に従えば、小シールド装置移動手段
はこれを上方に押上げる押上げ手段から構成されている
ので、この押上げ手段によって小シールド装置を大シー
ルド装置の上端部に比較的容易に移動させることができ
る。
【0011】本発明は、前記小シールド装置移動手段
は、前記小シールド装置を大シールド装置の前部中央部
からその上端部に旋回移動させる旋回移動手段から構成
されており、小シールド装置の小カッタディスクによっ
て小トンネルを掘削するときには、小シールド装置は旋
回移動手段によって大シールド装置の前部上端部に旋回
移動されることを特徴とする。本発明に従えば、小シー
ルド装置移動手段は、大シールド装置の中央部から上端
部に旋回移動させる旋回移動手段から構成されているの
で、この旋回移動手段によって小シールド装置を大シー
ルド装置の上端部に比較的容易に移動させることができ
る。
【0012】本発明は、大シールド装置は大円筒状の大
シールド本体を具備し、この大シールド本体の前部に大
カッタディスクが設けれられており、小シールド装置は
小円筒状の小シールド本体を具備し、この小シールド本
体の前部に小カッタディスクが設けられており、大シー
ルド本体と小シールド本体との間には、中円筒状の中シ
ールド本体が設けられ、この中シールド本体の前部に中
カッタディスクが設けられており、前記中シールド本体
は大シールド本体の上部に偏心して回転自在に装着さ
れ、前記小シールド本体は前記中シールド本体の下部に
偏心しかつ大シールド本体に対して同心状に分離可能に
設けられており、さらに大シールド本体に対して中シー
ルド本体を回動させるための中シールド本体回動手段が
設けられており、小シールド装置の小カッタディスクに
よって小トンネルを掘削するときには、前記中シールド
本体は前記中シールド本体回動手段によって大シールド
本体に対して回動され、これによって前記小シールド本
体が前記大シールド本体の上端部に位置付けられること
を特徴とする。本発明に従えば、大シールド装置の大シ
ールド本体と小シールド装置の小シールド本体との間に
中シールド本体が介在され、中シールド本体は大シール
ド本体の上部に回転自在に装着され、小シールド本体は
中シールド本体に分離可能に設けられている。それ故
に、小シールド装置を分離するときには、大シールド本
体に対して中シールド本体を回動させることによって、
小シールド装置を大シールド装置の上端部に位置付ける
ことができ、比較的簡単かつ容易に小シールド装置の移
動を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に従う
シールド掘進機の第1の実施形態を示している。図1お
よび図2において、第1の形態のシールド掘進機は、比
較的径の大きいトンネル(水路等の管路も含めてトンネ
ルと総称する)を掘削するための大シールド装置2と比
較的径の小さいトンネルを掘削するための小シールド装
置4から構成されている。大シールド装置2は、径の大
きい大円筒状の大シールド本体6を備え、この大シール
ド本体6の前端部には、その外径にほぼ対応した円板状
の大カッタディスク8が設けられ、大カッタディスク8
の前面には、地盤を掘削するカッタ(図示せず)が複数
設けらている。大カッタディスク8の内側(図1におい
て右側)には前隔壁10が配設され、前隔壁10の外周
部には、大カッタディスク8によって掘削された土砂が
大シールド本体6内に侵入するのを防止するための大シ
ールド隔壁12が設けられている。前隔壁10には、前
方に大カッタディスク8に向けて突出する駆動軸14が
設けられており、この駆動軸14に大カッタディスク8
の中心部が固定されている。また、前隔壁10の内側面
にはカッタモータである大駆動手段16が設けられ、大
駆動手段16が駆動軸14に駆動連結されている。かく
構成されているので、大駆動手段16が作動すると駆動
軸14を介して大カッタディスク8が所定方向に回転駆
動される。
【0014】大シールド本体6内の後部には、大エレク
タ手段18が配設されている。大エレクタ手段18はエ
レクタドラム20を備え、エレクタドラム20が大シー
ルド本体6の内周面に設けられたリングガータ22に回
転自在に支持されている。エレクタドラム20には、ジ
ャッキ24を介して把持手段26が設けられている。大
エレクタ手段18は、把持手段26によって把持したセ
グメント28を、大カッタディスク8によって掘削され
る大トンネルの内周壁に内側から円筒状に組立てられ
る。
【0015】大シールド本体6内には、大シールドジャ
ッキ手段30が設けられている。大シールドジャッキ手
段30は油圧シリンダ機構32を備え、油圧シリンダ機
構32のシリンダが大シールド隔壁12に固定されてい
る。油圧シリンダ機構32の出力ロッドにはスプレッタ
34が設けられている。油圧シリンダ機構32の出力ロ
ッドが伸張すると、スプレッタ34が、組立てられたセ
グメント28の前端面に当接してこれを押圧し、この押
圧力による反力によって大シールド本体6の推進力が得
られ、この推進力によって大シールド装置2が掘進方向
に前進する。
【0016】大シールド本体6内には、図示していない
が、スクリューコンベアまたは送排泥管が配設されてい
る。スクリューコンベアまたは送排泥管は大シールド本
体6の後方(図1において右方)に延びており、大カッ
タディスク8によって削土された土砂または泥水を後方
に搬送する。また、大シールド本体6の後端部にはテー
ルシール35が配設されている。テールシール35は、
大シールド本体6とセグメント28との間の間隙を通し
て外部から大シールド本体6内に泥水等が侵入するのを
防止する。
【0017】小シールド装置4について説明すると、図
示の小シールド装置4は、上述した大シールド装置2の
前部上端部に装備され、その基本的構造は、大シールド
装置2と実質上同一である。すなわち、小シールド装置
4は、径の小さい小円筒状の小シールド本体42を備
え、この小シールド本体42の前端部には、その外径に
ほぼ対応した円板状の小カッタディスク44が設けら
れ、小カッタディスク44の前面には、地盤を掘削する
カッタ(図示せず)が複数設けらている。図1および図
2から理解されるとおり、大シールド装置2の大シール
ド本体6の前部上端部には、円筒状の収容凹部が設けら
れており、この収容凹部に小シールド装置2の小シール
ド本体42が装着されている。小シールド本体42は、
大シールド本体6に矢印43で示す掘進方向に移動自在
に装着され、図示していないロック手段によって図1で
示す装着位置にロックされる。この小シールド本体42
は、ロック手段によるロックを解除することによって大
シールド本体6から分離することができる。そして、こ
のことに関連して、大カッタディスク8には、その中心
から偏心して、大カッタディスク8の外周縁によって規
定される円に内接するように円形状の開口が設けられ、
この開口に小カッタディスク44が配設されている。小
カッタディスク44と大カッタディスク8とは、連結解
除自在にたとえばボルト、ピン等で連結される。小カッ
タディスク44が大カッタディスク8に連結された状態
では、大カッタディスク8の回転駆動によって小カッタ
ディスク44も所定方向に回転駆動されるが、小カッタ
ディスク44と大カッタディスク8との連結を解除する
と、小カッタディスク44は大カッタディスク8に対し
て相対的に回動可能となる。
【0018】小カッタディスク44の内側(図1におい
て右側)には前隔壁46が設けられ、前隔壁46と小シ
ールド本体42との間には、小カッタディスク44によ
って掘削された土砂が小シールド本体42内に侵入する
のを防止するための小シールド隔壁48が設けられてい
る。前隔壁46には、前方に小カッタディスク44に向
けて突出する駆動軸50が設けられている。小カッタデ
ィスク44の中心部には連結部52が設けられており、
この連結部52に装着される連結軸53(図3)が上記
駆動軸50に駆動連結される。また、前隔壁46の内側
面にはカッタモータである小駆動手段54が設けられ、
小駆動手段54が駆動軸50に駆動連結されている。か
く構成されているので、大シールド装置2の大カッタデ
ィスク8によって大トンネルを掘削するときには、小シ
ールド本体4は、図1に示すとおり、小カッタディスク
44に連結軸53が装着されておらず、小シールド装置
4の駆動軸50と小カッタディスク44との駆動連結が
解除されている。一方、小カッタディスク44に連結軸
53を装着すると、連結軸53と駆動軸50とが連結さ
れ、小駆動手段54が小カッタディスク44に駆動連結
される。
【0019】小シールド本体42内の後部には、小エレ
クタ手段58が配設されている。小エレクタ手段58は
リングガータ(図示せず)を介して回転自在に支持され
たエレクタドラム60を備え、エレクタドラム60に
は、ジャッキ62を介して把持手段64が設けられてい
る。小エレクタ手段58は、把持手段64によって把持
したセグメント(図示せず)を、小カッタディスク44
によって掘削される小トンネルの内周壁に内側から円筒
状に組立てられる。
【0020】小シールド本体44内には、小シールドジ
ャッキ手段66が設けられている。小シールドジャッキ
手段66は油圧シリンダ機構68を備え、油圧シリンダ
機構68のシリンダが小シールド隔壁48に固定されて
いる。油圧シリンダ機構68の出力ロッドにはスプレッ
タ70が設けられている。油圧シリンダ機構68の出力
ロッドが伸張すると、スプレッタ70が小トンネルの内
周面に組立てられたセグメント(図示せず)の前端面に
当接してこれを押圧し、この押圧力による反力によって
小シールド本体42の推進力が得られ、この推進力によ
って大シールド装置2に対して小シールド装置4が相対
的に掘進方向に前進する。この小シールド装置4の掘進
は、小トンネルを掘削するときに行われる。なお、この
実施形態では、大シールド本体6内の後部には、小シー
ルド装置4の配設部位に対応してその後方に反力受板7
2が設けられている。
【0021】次いで、図1および図2とともに図3およ
び図4を参照して、第1の形態のシールド掘進機による
掘進作業について説明する。このシールド掘進機を用い
て比較的径の大きい大トンネルを掘削するときには、図
1に示すとおり、大シールド装置2の上端部に小シール
ド装置4が装備される。この装備状態においては、小カ
ッタディスク44は大カッタディスク8に連結される
が、小カッタディスク52の取付部52に連結軸53
(図3)が装着されておらず、小カッタディスク44と
小シールド装置2の小駆動手段54との駆動連結は解除
されている。このような状態において、大シールド装置
2の大駆動手段16が作動されると、大駆動手段16の
作用によって大カッタディスク8および小カッタディス
ク44が一体的に所定方向に回動され、これら大カッタ
ディスク8および小カッタディスク44によって比較的
径の大きい大トンネルが掘削される。そして、大シール
ドジャッキ手段30の油圧シリンダ機構32が伸張する
ことによって大シールド本体6が小シールド本体42と
一体的に矢印43(図1)で示す掘進方向に前進し、こ
のようにして大シールド装置2および小シールド装置4
が一体的に前進することによって大トンネルが形成され
る。
【0022】大トンネルに連続して小トンネルを形成す
る場合には、図3に示すように、まず、大駆動手段16
を付勢して大カッタディスク8を図1および図2に示す
所定角度位置、すなわち小カッタディスク44が大カッ
タディスク8上端部に位置する位置であって、小カッタ
ディスク44の取付部52と駆動軸50とが一致する位
置に位置付ける。次に、小カッタディスク44の取付部
52に連結軸53を装着し、連結軸53と駆動軸50と
を駆動連結する。このように連結軸53を装着すると、
小駆動手段54は、駆動軸50および連結軸53を介し
て小カッタディスク44に駆動連結される。次いで、ボ
ルト、ピン等を外して大カッタディスク8と小カッタデ
ィスク44との連結を解除する。
【0023】しかる後、図4に示すとおり、小シールド
装置4の小エレクタ手段58によって、反力受板72の
前面(図4において左面)にて仮セグメント74を小シ
ールド本体42の内周面側に円筒状に組立て、その後、
小シールドジャッキ手段66の油圧シリンダ機構68の
出力ロッドを伸張させると、油圧シリンダ機構68の出
力ロッドに設けられたスプレッタ70が反力受板72の
前面側の仮セグメント74の前端面に当接してこれを押
圧し、この押圧力による反力によって小シールド本体4
2が大シールド本体6に対して相対的に掘進方向に前進
する。この小シールド本体42の前進の際に小駆動手段
54を付勢すると、小駆動手段54からの駆動力が駆動
軸50および連結軸53を介して小カッタディスク44
に伝達されて所定方向に回動され、これによって小シー
ルド装置4は、小カッタディスク8によって掘削しなが
ら前進する。このように小シールド装置4がある程度前
進すると、小シールドジャッキ手段66がの油圧シリン
ダ機構68が収縮され、この収縮によって生成される空
間に、新たな仮セグメント74が小エレクタ手段58に
よって貼付けられ、その後再び油圧シリンダ機構68が
伸張される。このようにして、小シールド本体42は大
シールド本体6に対して相対的に前進され、小シールド
本体42が大シールド本体6に対してある程度前進した
時点で仮セグメント74によって形成された周壁の一部
における仮セグメント74を外して、小シールド装置4
のためのスクリューコンベアまたは送排泥管およびテー
ルシール(いずれも図示せず)を小シールド本体42に
所要のとおりに組付け、小シールド装置4を完成させ、
それ以降この完成された小シールド装置4でもって小ト
ンネルを掘削する。
【0024】第1の実施形態のシールド掘進機において
は、このように大シールド装置2の前部上端部に装備さ
れた小シールド装置4がその位置から掘進方向に前進し
て小トンネルを掘削するので、この掘進機によって形成
されるトンネルは、大トンネルの上端部から実質上連続
して小トンネルが延びる形態となり、トンネルを水路等
に利用した場合においても無駄な空間が生じることがな
い。
【0025】次に、図5〜図10を参照して、本発明に
従うシールド掘進機の第2の実施形態を説明する。シー
ルド掘進機の第2の実施形態を示す図5および図6にお
いて、図示のシールド掘進機は、図1〜図4に示す第1
の実施形態と同様に、比較的径の大きいトンネルを掘削
するための大シールド装置102と比較的径の小さいト
ンネルを掘削するための小シールド装置104から構成
され、大シールド装置102と小シールド装置104の
一部の構成要素が共通の構成要素として構成されてい
る。さらに説明すると、大シールド装置102は、径の
大きい大円筒状の大シールド本体106を備え、この大
シールド本体106の前端部には、カッタディスク10
8が設けられている。
【0026】カッタディスク108は、図6に示すとお
り、円板状のディスク本体110を備え、このディスク
本体110には、周方向に間隔を置いてスポーク部11
2が設けられている。各スポーク部112は中空状であ
り、その内部にはカッタスポーク114が進退自在に装
着されている。本実施形態では、各スポーク部112内
にはカッタスポーク引込み手段を構成する油圧シリンダ
機構116が収容され、油圧シリンダ機構116のシリ
ンダ118がスポーク部112の基部に連結され、その
出力ロッド120がカッタスポーク114の先端部に連
結されている。掘削するためのカッタ(図示せず)は、
ディスク本体110、スポーク部112およびカッタス
ポーク114の前面に設けられる。このように構成され
ているので、油圧シリンダ機構116が伸張した状態に
おいては、カッタスポーク114はディスク本体110
にスポーク部112から半径方向に大きく突出し、この
カッタディスク108は大カッタディスクとして機能す
る。カッタディスク108が大カッタディスクとして機
能するときは、図5に示すとおり、その外径(カッタス
ポーク114の先端までの径)は、大シールド本体10
6の外径にほぼ対応し、比較的大きな径の大トンネルを
掘削するときに用いられる。一方、油圧シリンダ機構1
16が収縮した状態においては、カッタスポーク114
は対応するスポーク部112に完全に収容され、カッタ
ディスク108は小カッタディスクとして機能する。カ
ッタディスク108が小カッタディスクとして機能する
ときには、ディスク本体110の径(ディスク本体11
0の周縁までの径)が、後述する小シールド本体の外径
にほぼ対応し、比較的小さい径の小トンネルを掘削する
ときに用いられる。なお、この実施形態では、カッタス
ポーク114がディスク本体110のスポーク部112
内に収納される構成であるが、このように収納すること
に代えて、カッタスポーク114をディスク本体110
から取外し可能に構成することもできる。
【0027】カッタディスク108の後方(図5におい
て右側)には大シールド隔壁124および小シールド本
体126が設けられている。大シールド隔壁124は大
シールド本体106の前端部の内周面に環状に設けら
れ、この大シールド隔壁124の内側に、すなわち大シ
ールド本体106の中央部に小シールド、換言すると小
シールド装置104の小シールド本体126が配設され
る。小シールド本体126は、大トンネルを掘削すると
きには、図示していないロック手段によって図5に示す
位置にロックされるが、このロック手段によるロック状
態を解除すると、大シールド本体106に対して相対的
に矢印128で示す掘進方向に移動することができる。
【0028】大シールド隔壁124の下部、すなわち大
シールド本体106の下部には、小シールド本体126
を上方に移動させるための小シールド装置移動手段が設
けられている。小シールド装置移動手段は、本実施形態
では、小シールド本体126を上方に大シールド本体1
06の中央部からその上端部に押上げるための押上げ手
段132から構成され、この押上げ手段132は複数個
の油圧シリンダ機構134から構成されている。複数個
の油圧シリンダ機構134は、大シールド本体106の
軸線方向および周方向に間隔を置いて大シールド隔壁1
24内に配置される(図5において3個のみ示す)。各
油圧シリンダ機構134は、大シールド本体106の内
周面に固定されたシリンダ136と、シリンダ136に
伸縮自在に装着された出力ロッド138から構成され、
出力ロッド138の先端部に小シールド本体126を支
持するための支持部140が設けられている。かく構成
されているので、油圧シリンダ機構134が収縮した状
態においては、出力ロッド138が大シールド隔壁12
4内に収容されて支持部140は大シールド隔壁124
の内周壁の一部を構成する。一方、油圧シリンダ機構1
34が伸張すると、出力ロッド138が大シールド隔壁
124の内周壁に形成された開口を通して上方に延び、
図8で示すように、この出力ロッド138の伸張によっ
て小シールド装置4の小シールド本体126が上方に押
上げられる。
【0029】大シールド本体106内の後部には、大エ
レクタ手段142が配設されている。大エレクタ手段1
42はエレクタドラム144を備え、エレクタドラム1
44が大シールド本体106の内周面に設けられたリン
グガータ146に回転自在に支持されている。エレクタ
ドラム144には、ジャッキ148を介して把持手段1
50が設けられている。大エレクタ手段142は、把持
手段150によって把持したセグメント152を、カッ
タディスク108(大カッタディスクとして機能する状
態)によって掘削される大トンネルの内周壁に内側から
円筒状に組立てられる。
【0030】大シールド本体106内には、大シールド
ジャッキ手段154が設けられている。各大シールドジ
ャッキ手段154は油圧シリンダ機構156を備え、油
圧シリンダ機構156のシリンダが大シールド隔壁12
4に固定されている。油圧シリンダ機構156の出力ロ
ッドにはスプレッタ158が設けられている。油圧シリ
ンダ機構156の出力ロッドが伸張すると、スプレッタ
158が、組立てられたセグメント152の前端面に当
接してこれを押圧し、この押圧力による反力によって大
シールド本体106の推進力が得られ、この推進力によ
って大シールド装置102が掘進方向に前進する。
【0031】大シールド本体6内には、図示していない
が、スクリューコンベアまたは送排泥管が配設されてい
る。スクリューコンベアまたは送排泥管は大シールド本
体106の後方(図5において右方)に延びており、大
カッタディスクとして機能するカッタディスク108に
よって削土された土砂を後方に搬送する。また、大シー
ルド本体106の後端部にはテールシール160が配設
されている。
【0032】次いで、小シールド装置104について説
明すると、図示の小シールド装置104は、上述した大
シールド装置2の前部中央部に装備され、比較的径の大
きい大トンネルを掘削するときには、大シールド装置1
02の一部としても機能する。小シールド装置104の
小シールド本体126内には、カッタディスク108を
回転駆動するための駆動手段162が配設されている。
駆動手段162は小シールド本体126の上端部および
下端部に支持されており、それらの出力部は駆動軸16
4を介してカッタディスク108に駆動連結されてい
る。かく構成されているので、駆動手段162が付勢さ
れると、駆動軸164を介してカッタディスク108が
所定方向に回転駆動される。そして、カッタディスク1
08が大カッタディスクとして機能する(カッタスポー
ク114が図6に示すとおりにディスク本体110から
突出している状態)ときには、駆動手段162は大カッ
タディスクの駆動手段、すなわち大シールド装置102
の大駆動手段として機能し、カッタディスク108が小
カッタディスクとして機能する(カッタスポーク114
が図7に示すとおりにディスク本体110のスポーク部
112内に収容されている状態)ときには、駆動手段1
62は、小シールド装置104の小駆動手段として機能
する。このように、駆動手段162は、大シールド装置
102および小シールド装置104の駆動手段として機
能するので、シールド掘進機全体の構成を簡単にするこ
とができる。
【0033】次に、図5および図6とともに図7〜図1
0を参照して、第2の形態のシールド掘進機による掘進
作業について説明する。第2の形態のシールド掘進機を
用いて比較的径の大きい大トンネルを掘削するときに
は、図5および図6に示すとおり、大シールド装置10
2の前部中央部に小シールド装置104が装備され、こ
の小シールド装置104は、大シールド装置102の一
部としても機能する。このときには、油圧シリンダ機構
116が伸張されてカッタスポーク114はディスク本
体110から半径方向外方に突出し、カッタディスク1
08は大カッタディスクとして機能する。このような状
態において、駆動手段162が作動されると、駆動手段
162の作用によって大カッタディスク状態にあるカッ
タディスク108が所定方向に回動され、カッタディス
ク108によって比較的径の大きい大トンネルが掘削さ
れる。そして、大シールドジャッキ手段154の油圧シ
リンダ機構156が伸張することによって大シールド本
体106が小シールド本体126と一体的に矢印128
(図5)で示す掘進方向に前進し、このようにして大シ
ールド装置102および小シールド装置104が一体的
に前進することによって大トンネルが形成される。
【0034】大トンネルに連続して小トンネルを形成す
る場合には、図7に示すように、まず、カッタディスク
108における油圧シリンダ機構116を収縮させてカ
ッタスポーク114をディスク本体110のスポーク部
112内に収納する。このようにカッタスポーク114
を収納すると、カッタディスク108はディスク本体1
10およびスポーク部112がカッタとして作用する小
カッタディスク状態となる。
【0035】次いで、図8で示すように、押上げ手段1
32の油圧シリンダ機構134を伸張させる。油圧シリ
ンダ機構134を伸張すると、それらの出力ロッド13
8が大シールド隔壁124の開口を通して上方に延び、
この出力ロッド138に設けられた支持部140が小シ
ールド本体126を上方に押上げ、油圧シリンダ機構1
34によって小シールド本体126は、大シールド本体
106の上端部に位置付けられる。なお、小シールド本
体126がロック手段(図示せず)によってロックされ
ている場合には、このロック手段によるロック状態を解
除した後に行う。また、押上げ手段132による押上操
作を許容するために、この押上操作の前に、大シールド
隔壁124の一部(特にこれらの上端部分)を取外すよ
うにする。このように押上げることによって、小シール
ド本体126は、大シールド本体106の上端部である
分離位置に保持される。
【0036】しかる後、図9に一部示すように、分離位
置に押上げられた小シールド本体126の後部側に位置
する大シールドジャッキ手段154、および大エレクタ
手段142を取外し、小シールド本体126の後方に空
間を生成する。その後、小シールド装置104の小シー
ルドジャッキ手段172を小シールド本体126の内周
面の下端部および上端部に取付ける。この小シールドジ
ャッキ手段172は、図1〜図4の第1の実施形態にお
ける小シールドジャッキ手段66と同一の構成のもでよ
い。さらに、小シールド装置104における小エレクタ
手段174を小シールド本体126に取付けるととも
に、大シールド本体106内の上端部に反力受板176
(図10)を取付ける。これら小エレクタ手段174お
よび反力受板176も、上記第1の実施形態における小
エレクタ58および反力受板72と同一の構成のもので
よい。このようにして小シールド装置104が大シール
ド装置102から掘進方向に進むことげできるように、
それらに必要な構成要素を順次組付ける。
【0037】このように小シールドジャッキ手段17
2、小エレクタ手段174および反力受板176を組付
けた後、図10に示すとおり、小シールド装置104の
小エレクタ手段174によって、反力受板176の前面
(図10において左面)にて仮セグメント178を小シ
ールド本体126の内周面側に貼付ける。その後、小シ
ールドジャッキ手段172の油圧シリンダ機構180の
出力ロッドを伸張させると、油圧シリンダ機構180の
出力ロッドに設けられたスプレッタ182が反力受板1
76の前面側の仮セグメント178の前端面に当接して
これを押圧し、この押圧力による反力によって小シール
ド本体126が大シールド本体106に対して相対的に
矢印128で示す掘進方向に前進する。この小シールド
本体126の前進の際に駆動手段162を付勢すると、
駆動手段162からの駆動力が駆動軸164を介してカ
ッタディスク108に伝達されて所定方向に回動され、
これによって小シールド装置104は、カッタディスク
108によって掘削しながら前進する。このように小シ
ールド装置104がある程度前進すると、小シールドジ
ャッキ手段172の油圧シリンダ機構180が収縮さ
れ、この収縮によって生成される空間に、新たな仮セグ
メント178が小エレクタ手段176によって配設さ
れ、その後再び油圧シリンダ機構180が伸張される。
このようにして、小シールド本体126は大シールド本
体106に対して相対的に前進される。小シールド本体
126が大シールド本体106に対してある程度前進し
た時点で仮セグメント178によって形成された周壁の
一部における仮セグメント178を外して、小シールド
装置104のためのスクリューコンベアまたは送排泥管
およびテールシール(いずれも図示せず)を小シールド
本体126に組付け、小シールド装置104を完成さ
せ、それ以降この完成された小シールド装置104でも
って小トンネルを掘削する。
【0038】第2の実施形態のシールド掘進機において
も、小シールド装置104は、大シールド装置102の
前部上端部に位置付けられた後、掘進方向に前進して小
トンネルを掘削するので、この掘進機によって形成され
るトンネルは、第1の実施形態と同様に、大トンネルの
上端部から実質上連続して小トンネルが延びる形態とな
り、トンネルを水路等に利用した場合においても無駄な
空間が生じることがない。
【0039】次に、図11〜図13を参照して、本発明
に従うシールド掘進機の第3の実施形態を説明する。シ
ールド掘進機の第3の実施形態を示す図11および図1
2において、図示のシールド掘進機は、図5〜図10に
示す第2の実施形態と同様に、比較的径の大きいトンネ
ルを掘削するための大シールド装置202と比較的径の
小さいトンネルを掘削するための小シールド装置204
から構成され、大シールド装置102と小シールド装置
104の一部の構成要素が共通の構成要素として構成さ
れている。大シールド装置202は、径が大きい大円筒
状の大シールド本体206と、径が中程度である中円筒
状の中シールド本体208とを備えている。本実施形態
では、大シールド本体206の前部上部には、大シール
ド本体206の中心から上方に偏心して円筒状の収容凹
部が設けられており、この収容凹部に中シールド本体2
08が収容されている。中シールド本体208は、大シ
ールド本体206に対して相対的に回転自在であり、ロ
ック手段(図示せず)によって図11に示す角度位置に
ロックされるが、ロック手段のロック状態を解除するこ
とによって大シールド本体206に対して回動すること
ができる。また、中シールド本体208の下部には、そ
の中心から下方に偏心しかつ大シールド本体206と同
心状に円筒状の小収容部が設けられており、この収容部
に小シールド装置204の小シールド本体210が収容
されている。小シールド本体210は、中シールド本体
208に対して矢印212で示す掘進方向に移動自在に
装着され、図示していないロック手段によって図11で
示す装着位置にロックされる。この小シールド本体21
0は、ロック手段によるロックを解除することによって
中シールド本体208、したがって大シールド本体20
6から分離することができる。
【0040】シールド掘進機が大シールド本体206、
中シールド本体208および小シールド本体210から
構成されることに関連して、カッタディスク214は、
大カッタディスク216、中カッタディスク218およ
び小カッタディスク220から構成されている。大カッ
タディスク216は、大シールド本体206に対応して
設けられ、その直径は大シールド本体206の外径にほ
ぼ対応している。中カッタディスク218は、中シール
ド本体208に対応して設けられ、その直径は中シール
ド本体208の外径にほぼ対応いている。また、小カッ
タディスク220は、小シールド本体210に対応して
設けられ、その直径は小シールド本体210の外径にほ
ぼ対応している。図12に示すとおり、大カッタディス
ク216には、その中心から偏心して、大カッタディス
ク216の外周縁によって規定される円に内接するよう
に円形状の第1の開口が設けられ、この第1の開口に中
カッタディスク218が配設されている。また、中カッ
タディスク218には、その中心から偏心しかつ大カッ
タディスク216と同心状に、中カッタディスク218
の外周縁によって規定される円に内接するように円形状
の第2の開口が設けられ、この第2の開口に小カッタデ
ィスク220が配設されている。第1の開口および第2
の開口は、カッタディスク214が図12に示す角度位
置にあるとき、第1の開口が大カッタディスク216の
上端部に位置するとともに第2の開口が中カッタディス
ク218の下端部に位置する位置関係に設けられ、かく
設けることによって、小カッタディスク220を大カッ
タディスク216の中央部に配置することができる。
【0041】大カッタディスク216、中カッタディス
ク218および小カッタディスク220は、相互に連結
解除自在にたとえばボルト、ピン等で連結される。大シ
ールド装置202によって大トンネルを掘削するときに
は、大カッタディスク216、中カッタディスク218
および小カッタディスク220は相互に連結され、これ
らすべてが一体的に回転駆動されるが、小シールド装置
204によって小トンネルを掘削するときには、大カッ
タディスク216、中カッタディスク218および小カ
ッタディスク220の連結状態が解除され、小カッタデ
ィスク44が中カッタディスク218および大カッタデ
ィスク220に対して相対的に回転駆動される。なお、
掘削するためのカッタは、大カッタディスク216、中
カッタディスク218および小カッタディスク220の
前面に設けられる。
【0042】大シールド本体206と中シールド本体2
08との間には大シールド外筒222が設けられ、中シ
ールド本体208を収容するための収容凹部はこの大シ
ールド外筒222に設けられ、中シールド本体218は
大シールド外筒222に回転自在に支持されている。大
シールド外筒222の後側には、大シールド本体206
に対して中シールド本体208を回動させて小シールド
本体210を移動させるための小シールド装置移動手段
が設けられている。小シールド装置移動手段は、第3の
実施形態では、小シールド本体210を大シールド本体
206の中央部からその上端部に中シールド本体208
を介して旋回移動させるための旋回移動手段224から
構成されている。旋回移動手段224は、たとえば油圧
モータから構成することができる駆動手段226を備
え、この駆動手段226が、大シールド本体206内の
底部に設けられた支持台228に取付けられている。駆
動手段226と中シールド本体208とは、駆動伝達手
段を介して駆動連結されている。この駆動連結手段は、
本実施形態では、駆動手段226の出力軸に設けられた
歯車と中シールド本体208の内周面に設けられた内歯
車から構成されており、駆動手段226が付勢される
と、歯車および内歯車を介して中シールド本体208が
大シールド本体206に対して相対的に回動される。
【0043】大シールド本体206内の後部には、大エ
レクタ手段230が配設されている。大エレクタ手段2
30はエレクタドラム232を備え、エレクタドラム2
32がリングガータ234を介して大シールド本体20
6に回転自在に支持されている。エレクタドラム232
には、ジャッキ236を介して把持手段238が設けら
れている。また、大シールド本体206内の下部および
上部には、大シールドジャッキ手段240が設けられて
いる。大シールドジャッキ手段240は油圧シリンダ機
構242を備え、油圧シリンダ機構156の出力ロッド
にはスプレッタ244が設けられている。油圧シリンダ
機構156の出力ロッドが伸張すると、スプレッタ24
4が、貼付けられたセグメント246の前端面を押圧
し、この押圧力による反力によって大シールド本体10
6が矢印212で示す掘進方向に前進する。大エレクタ
手段230および大シールドジャッキ手段240は、第
2の実施形態のシールド掘進機におけるものと同一の構
成でよい。
【0044】大シールド本体206内には、図示してい
ないが、スクリューコンベアまたは送排泥管が配設され
ている。また、大シールド本体206の後端部にはテー
ルシール248が配設されている。
【0045】次いで、小シールド装置204について説
明すると、図示の小シールド装置204は、上述した大
シールド装置202の前部中央部に装備され、比較的径
の大きい大トンネルを掘削するときには、大シールド装
置202の一部としても機能する。中シールド本体20
8と小シールド本体210との間には中シールド250
が設けられ、小シールド本体210が収容される収容部
は中シールド250に設けられ、小シールド本体210
は掘進方向に移動自在に中シールド250に支持されて
いる。
【0046】小シールド本体210内には、カッタディ
スク214を回転駆動するための駆動手段252が配設
されている。駆動手段252は小シールド本体208に
支持されており、それらの出力部は駆動軸254を介し
てカッタディスク214の小カッタディスク220に駆
動連結されている。かく構成されているので、駆動手段
252が付勢されると、駆動軸254を介してカッタデ
ィスク214が所定方向に回転駆動される。
【0047】次に、図11および図12とともに図13
を参照して、第3の形態のシールド掘進機による掘進作
業について説明する。第3の形態のシールド掘進機を用
いて比較的径の大きい大トンネルを掘削するときには、
図11および図12に示すとおり、大シールド装置20
2の前部中央部に小シールド装置204が装備され、こ
の小シールド装置204は、大シールド装置202の一
部としても機能する。このときには、大カッタディスク
216、中カッタディスク218および小カッタディス
ク220は相互に連結されており、これらが一体のカッ
タとして作用する。このような連結状態において、駆動
手段252が作動されると、駆動手段252の作用によ
ってカッタディスク214の全体が所定方向に回動さ
れ、カッタディスク214によって比較的径の大きい大
トンネルが掘削される。そして、大シールドジャッキ手
段240の油圧シリンダ機構242の作用によって大シ
ールド本体206、中シールド本体208および小シー
ルド本体210が一体的に矢印212(図11)で示す
掘進方向に前進し、このように前進することによって大
トンネルが形成される。
【0048】大トンネルに連続して小トンネルを形成す
る場合には、まず、カッタディスクを所定角度位置、す
なわち中シールド本体208が最上位に位置する位置に
停止させる。次に、大カッタディスク216と中カッタ
ディスク218との連結状態を解除する。また、中シー
ルド本体20を大シールド本体206にロックするため
のロック手段(図示せず)のロック状態を解除する。か
くすることによって、大シールド本体206に対する中
シールド本体208の回動が許容される状態となる。
【0049】次いで、旋回移動手段224の駆動手段2
26を作動させて中シールド本体208を所定角度位置
まで、本実施形態では小シールド本体210が中シール
ド本体208の下端部に位置する位置(図12に示す位
置)からその上端部に位置する位置(図13に示す位
置)まで移動するように実質上180度回動させる。駆
動手段252を付勢すると、中シールド本体208が大
シールド本体206に対して矢印258(図13)で示
す方向に回動され、この中シールド本体208の回動に
よって小シールド本体210が大シールド本体206の
中央部からその上端部に旋回移動される。
【0050】中シールド本体208を回動させた後、中
カッタディスク218と小カッタディスク220との連
結状態を解除する。また、小シールド本体210を中シ
ールド本体208にロックするためのロック手段(図示
せず)によるロック状態を解除する。かくすることによ
って、小シールド本体210の中シールド本体208、
したがって大シールド本体206に対する相対的移動が
可能な状態となる。
【0051】しかる後、上記第2の実施形態と同様にし
て、小シールド装置204が掘進方向に移動できるに必
要な構成要素を組付ける。小シールドジャッキ手段およ
び小エレクタ手段174を小シールド本体210に取付
けるとともに、反力受板を大シールド本体206に取付
ける。小シールドジャッキ手段、小エレクタ手段および
反力受板は、上記第2の実施形態におけるものと同一の
構成のものでよい。そして、さらに、小シールド本体2
10を前進させれ、小シールド装置204を完成させ
る。すなわち、小シールド装置204の小エレクタ手段
によって仮セグメントを組立て、その後、小シールドジ
ャッキ手段によって小シールド本体210を中シールド
本体208に対して相対的に矢印212(図11)で示
す掘進方向に前進する。このようにして、小シールド本
体210が中シールド本体208に対してある程度前進
した時点で仮セグメントによって形成された周壁の一部
を外して、小シールド装置204のためのスクリューコ
ンベアまたは送排泥管およびテールシール(いずれも図
示せず)を小シールド本体に組付け、小シールド装置2
04を完成させ、それ以降この完成された小シールド装
置204でもって小トンネルを掘削する。
【0052】第3の実施形態のシールド掘進機において
も、小シールド装置204は、大シールド装置202の
前部上端部に位置付けられた後、掘進方向に前進して小
トンネルを掘削するので、この掘進機によって形成され
るトンネルは、第1の実施形態と同様に、大トンネルの
上端部から実質上連続して小トンネルが延びる形態とな
り、トンネルを水路等に利用した場合においても無駄な
空間が生じることがない。また、第2の実施形態と同様
に、カッタディスク214を回転駆動するための駆動手
段が大シールド装置202および小シールド装置204
共通に用いられるので、シールド掘進機の構成を簡単に
することができる。また、中シールド本体208を回動
させて小シールド本体210を分離位置まで移動させる
ので、この小シールド本体210を移動させるための構
成を比較的簡単にすることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のシールド掘進機
よれば、小シールド装置は、大シールド装置の中心から
偏心した上端部の位置から掘進方向に分離して進むの
で、小シールド装置の小カッタディスクによって掘削さ
れる小トンネルは、大シールド装置の大カッタディスク
によって掘削される大トンネルの上端部から延び、トン
ネルを下水等の水路として用いる場合においても、無駄
な空間がなくなる。また、1基の掘進機により、中間立
坑を設けることなく、大トンネルの上端部から小トンネ
ルが延びるトンネルを掘削することができる。
【0054】また本発明によれば、小シールド装置は大
シールド装置の前部上端部に装備されているので、小シ
ールド装置は、大シールド装置から分離するとき、この
大シールド装置の上端部から掘進方向に進み、したがっ
て大トンネルの上端部から小トンネルが延びるトンネル
を掘削することができる。また、小シールド装置の小カ
ッタディスクと大シールド装置の大カッタディスクとは
連結解除自在であり、大トンネルを掘削するときには大
カッタディスクと小カッタディスクとが連結されるの
で、大シールド装置の大駆動手段によって大カッタディ
スクおよび小カッタディスクが回転駆動され、これによ
って大トンネルを掘削することができる。一方、小トン
ネルを掘削するときには、大カッタディスクと小カッタ
ディスクとの連結が解除されるので、小シールド装置の
小駆動手段によって小カッタディスクが回転駆動され、
これによって小トンネルを掘削することができる。
【0055】また本発明の請求項2記載のシールド掘進
機によれば、小シールド装置は大シールド装置の前部中
央部に装備され、大シールド装置から分離する際には、
小シールド装置移動手段によって上記中央部から上端部
に移動されるので、小シールド装置は大シールド装置の
上端部の位置から掘進方向に分離して進み、小シールド
装置の小カッタディスクによって掘削される小トンネル
は、大トンネルの上端部から延びる。また、小シールド
装置が大シールド装置の中央部に装備されることに関連
して、この小シールド装置の駆動手段が大カッタディス
クと小カッタディスクを回転駆動するための駆動手段と
して機能し、共通の駆動手段でもってこれらカッタディ
スクを回転駆動することができる。
【0056】また本発明によれば、小シールド装置移動
手段はこれを上方に押上げる押上げ手段から構成されて
いるので、この押上げ手段によって小シールド装置を大
シールド装置の上端部に比較的容易に移動させることが
できる。
【0057】また本発明の請求項3記載のシールド掘進
機によれば、小シールド装置移動手段は、大シールド装
置の中央部から上端部に旋回移動させる旋回移動手段か
ら構成されているので、この旋回移動手段によって小シ
ールド装置を大シールド装置の上端部に比較的容易に移
動させることができる。
【0058】さらに本発明の請求項4記載のシールド掘
進機によれば、大シールド装置の大シールド本体と小シ
ールド装置の小シールド本体との間に中シールド本体が
介在され、中シールド本体は大シールド本体の上部に回
転自在に装着され、小シールド本体は中シールド本体に
分離可能に設けられている。それ故に、小シールド装置
を分離するときには、大シールド本体に対して中シール
ド本体を回動させることによって、小シールド装置を大
シールド装置の上端部に位置付けることができ、比較的
簡単かつ容易に小シールド装置の移動を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うシールド掘進機の第1の実施形態
を簡略的に示す断面図である。
【図2】図1のシールド掘進機におけるカッタディスク
を簡略的に示す正面図である。
【図3】図1のシールド掘進機において、小カッタディ
スクを小シールド装置に駆動連結した状態を示す部分断
面図である。
【図4】図1のシールド掘進機において、大シールド装
置に対して小シールド装置が掘進方向に前進した状態を
示す部分断面図である。
【図5】本発明に従うシールド掘進機の第2の実施形態
を簡略的に示す断面図である。
【図6】図5のシールド掘進機におけるカッタディスク
を簡略的に示す正面図である。
【図7】図6のカッタディスクにおけるカッタスポーク
を収納した状態を示す正面図である。
【図8】図5のシールド掘進機において、小シールド装
置を大シールド本体の上端部に押上げた状態を示す部分
断面図である。
【図9】図8の状態において、小シールド装置に掘進す
るに必要な構成要素の一部を取付けた状態を示す部分断
面図である。
【図10】図5のシールド掘進機において、大シールド
装置に対して小シールド装置が掘進方向に前進した状態
を示す部分断面図である。
【図11】本発明に従うシールド掘進機の第3の実施形
態を簡略的に示す断面図である。
【図12】図11のシールド掘進機におけるカッタディ
スクを簡略的に示す正面図である。
【図13】図11のシールド掘進機において、小シール
ド本体を大シールド本体の上端部に位置付けた状態にお
けるカッタディスクを示す正面図である。
【符号の説明】
2,102,202 大シールド装置 4,104,204 小シールド装置 6,106,206 大シールド本体 8,216 大カッタディスク 16 大駆動手段 18,142,230 大エレクタ手段 28,152,246 セグメント 30,154,240 大シールドジャッキ手段 42,126,210 小シールド本体 44,220 小カッタディスク 54 小駆動手段 58,174 小エレクタ手段 66,172 小シールドジャッキ手段 72,176 反力受板 74,178 仮セグメント 108,214 カッタディスク 110 ディスク本体 114 カッタスポーク 132 押上げ手段 162,252 駆動手段 208 中シールド本体 218 中カッタディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重松 景之 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番 3号 川崎重工業株式会社 神戸本社内 (56)参考文献 特開 平10−37662(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/06 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比較的大きな径の大トンネルを掘削する
    ための大カッタディスクを有する大シールド装置と、比
    較的小さな径の小トンネルを掘削するための小カッタデ
    ィスクを有する小シールド装置から構成され、前記小シ
    ールド装置が前記大シールド装置から分離して掘進方向
    に進む分離可能なシールド掘進機において、 前記小シールド装置が前記大シールド装置から分離する
    ときに、この小シールド装置は大シールド装置の中心か
    ら偏心した上端部の位置から掘進方向に分離して進み、
    これによって、前記小シールド装置の小カッタディスク
    によって形成される小トンネルは大シールド装置の大カ
    ッタディスクによって形成される大トンネルの上端部か
    ら実質上連続して延び、 前記小シールド装置は前記大シールド装置の前部上端部
    に装備され、大シールド装置は前記大カッタディスクを
    回転駆動するための大駆動手段を備え、小シールド装置
    は前記小カッタディスクを回転駆動するための小駆動手
    段を有し、大シールド装置の大カッタディスクと小シー
    ルド装置の小カッタディスクとは連結解除自在に構成さ
    れており、 大シールド装置の大カッタディスクによって大トンネル
    を掘削するときには、大カッタディスクと小カッタディ
    スクとが連結され、大シールド装置の大駆動手段は大カ
    ッタディスクおよび小カッタディスクを回転駆動し、こ
    れによって大シールド装置および小シールド装置が掘進
    し、 小シールド装置の小カッタディスクによって小トンネル
    を掘削するときには、大カッタディスクと小カッタディ
    スクとの連結が解除されれるとともに、小シールド装置
    の小駆動手段が小カッタディスクと駆動連結され、小シ
    ールド装置の小駆動手段は小カッタディスクを回転駆動
    し、これによって大シールド装置に対して小シールド装
    置が掘進することを特徴とする分離可能なシールド掘進
    機。
  2. 【請求項2】 比較的大きな径の大トンネルを掘削する
    ための大カッタディスクを有する大シールド装置と、比
    較的小さな径の小トンネルを掘削するための小カッタデ
    ィスクを有する小シールド装置から構成され、前記小シ
    ールド装置が前記大シールド装置から分離して掘進方向
    に進む分離可能なシールド掘進機において、 前記小シールド装置が前記大シールド装置から分離する
    ときに、この小シールド装置は大シールド装置の中心か
    ら偏心した上端部の位置から掘進方向に分離して進み、
    これによって、前記小シールド装置の小カッタディスク
    によって形成される小トンネルは大シールド装置の大カ
    ッタディスクによって形成される大トンネルの上端部か
    ら実質上連続して延び、 前記小シールド装置は前記大シールド装置の前部中央部
    に装備され、前記大シールド装置には、前記小シールド
    装置を大シールド装置の前記前部中央部から前部上端部
    まで移動させるための小シールド装置移動手段が設けら
    れ、小シールド装置には大カッタディスクおよび小カッ
    タディスクを回転駆動するための駆動手段が設けられて
    おり、 大シールド装置の大カッタディスクによって大トンネル
    を掘削するときには、小シールド手段の駆動手段は大カ
    ッタディスクおよび小カッタディスクを回転駆動し、こ
    れによって大シールド装置および小シールド装置が掘進
    し、 小シールド装置の小カッタディスクによって小トンネル
    を掘削するときには、小シールド装置は前記小シールド
    装置移動手段によって大シールド装置の前部中央部から
    その上端部に移動され、小シールド装置の駆動手段が小
    カッタディスクを回転駆動し、これによって大シールド
    装置に対して小シールド装置が掘進し、 前記小シールド装置移動手段は、前記小シールド装置を
    大シールド装置の前記前部中央部からその上端部に押上
    げる押上げ手段から構成されており、小シールド装置の
    小カッタディスクによって小トンネルを掘削するときに
    は、小シールド装置は押上げ手段によって大シールド装
    置の前部上端部に押上げられることを特徴とする分離可
    能なシールド掘進機。
  3. 【請求項3】 前記小シールド装置移動手段は、前記小
    シールド装置を大シールド装置の前部中央部からその上
    端部に旋回移動させる旋回移動手段から構成されてお
    り、小シールド装置の小カッタディスクによって小トン
    ネルを掘削するときには、小シールド装置は旋回移動手
    段によって大シールド装置の前部上端部に旋回移動され
    ることを特徴とする請求項2記載の分離可能なシールド
    掘進機。
  4. 【請求項4】 大シールド装置は大円筒状の大シールド
    本体を具備し、この大シールド本体の前部に大カッタデ
    ィスクが設けれられており、小シールド装置は小円筒状
    の小シールド本体を具備し、この小シールド本体の前部
    に小カッタディスクが設けられており、大シールド本体
    と小シールド本体との間には、中円筒状の中シールド本
    体が設けられ、この中シールド本体の前部に中カッタデ
    ィスクが設けられており、前記中シールド本体は大シー
    ルド本体の上部に偏心して回転自在に装着され、前記小
    シールド本体は前記中シールド本体の下部に偏心しかつ
    大シールド本体に対して同心状に分離可能に設けられて
    おり、さらに大シールド本体に対して中シールド本体を
    回動させるための中シールド本体回動手段が設けられて
    おり、小シールド装置の小カッタディスクによって小ト
    ンネルを掘削するときには、前記中シールド本体は前記
    中シールド本体回動手段によって大シールド本体に対し
    て回動され、これによって前記小シールド本体が前記大
    シールド本体の上端部に位置付けられることを特徴とす
    る請求項3記載の分離可能なシールド掘進機。
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