JP4033767B2 - 分離形シールド掘進機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駅部や路線合流部などの拡張された楕円形やカマボコ形などの異形の大断面トンネルから単数または複数の路線の小断面トンネルを連続して掘削可能な分離形シールド掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の大断面トンネル掘削用の親シールド掘進機から小断面トンネル掘削用の子シールド掘進機を発進させる分離形シールド掘進機には、たとえば特許文献1に示すように、親シールド掘進機をかまぼこ形の大断面トンネルの掘削用とし、左右に2つの円形小断面トンネル掘削用の子シールド掘進機を配置して、大断面のトンネルを掘削後、子シールド掘進機を発進させて小断面トンネルを連続して掘削するものでは、異形断面のトンネルの掘削時には、子シールド掘進機のカッタヘッドにより円形断面を掘削し、残部は揺動式のカッタヘッドを設けて掘削するように構成されている。
【0003】
また特許文献2のように、楕円形の大断面トンネルを掘削する親シールド掘進機では、円形断面トンネルを掘削する左右一対の子シールド掘進機を発進可能に配置し、大断面トンネルの掘削時には、子シールド掘進機に装備された回転式の円形カッタヘッドと、これら円形カッタヘッド間の上下位置に配置された扇形状の揺動式のカッタヘッドにより掘削するように構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−254591号公報(図1)
【0005】
【特許文献2】
特開2001−336384号公報(図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転式カッタヘッドと揺動式カッタヘッドは、その掘削速度やカッタビットの磨耗程度が相違するため、親シールド掘進機による大断面トンネルの掘削効率が低く、またシールド本体の姿勢制御が難しいという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決して、親シールド掘進機の大断面トンネルの掘削を回転式のカッタヘッドのみで構成することで、掘削効率を向上させ、姿勢制御も改善される分離形シールド掘進機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、親シールド本体から子シールド本体を発進して切羽面の大きい大断面トンネルから小断面トンネルを連続して掘削可能な分離形シールド掘進機において、親シールド本体に、単数または複数基の子シールド本体を前方に発進分離可能に保持させるとともに、子シールド本体の前部に回転式の子カッタヘッドを設け、子カッタヘッドの掘削部分以外を掘削する回転式の親カッタヘッドを親シールド本体に設けるとともに、当該親カッタヘッドを子カッタヘッドに対して後方に位置ずれして配設し、親カッタヘッドに、子シールド本体の発進時に子シールド本体が当該親カッタヘッドに干渉することなく通過可能な切欠き部を形成し、親シールド本体の前部で、子カッタヘッドと親カッタヘッドの後部に掘削土砂を収容して切羽崩壊土圧を保持する一体の拡張圧力室を形成し、子シールド本体の発進時に、子カッタヘッドと子シールド本体の子外殻部材の少なくとも一方を接近させ、子カッタヘッドの外周部に子外殻部材を接近させて子シールド圧力室を形成する圧力室形成手段を設け、前記圧力室形成手段は、子カッタヘッドとその回転駆動装置とを一体に形成したカッタ装置が設けられるとともに、当該カッタ装置と子シールド本体の子外殻部材とがシールド軸心方向にスライド可能としたスライドガイド部と、子シールド掘進機の発進時にカッタ装置と子外殻部材とを接近駆動するスライド駆動手段とを具備し、前記スライド駆動手段を、組み立てられたセグメントを反力受けとして子シールド本体を推進する子シールドジャッキにより構成したものである。
【0009】
上記構成によれば、子シールド本体の前部に、回転式の子カッタヘッドを配置するとともに、その後部に切欠き部を有する回転式の親カッタヘッドを親シールド本体に配置することで、切羽面の大きい大断面トンネルを効率良く掘削することができる。また大径の子カッタヘッドを前部に、小径の親カッタヘッドを後部に配置することで、高効率で安定した掘削ができる。さらに子カッタヘッドおよび親カッタヘッドの回転方向と回転速度とを制御することにより、親シールド本体の姿勢制御を精度良く行うことができる。
【0010】
また子カッタヘッドと親カッタヘッドの後部に一体の拡張圧力室を形成することにより、掘削土砂の流動性を高めて閉塞を防止することができる。さらに子シールド本体の発進時に、圧力室形成手段により、子カッタヘッドと子外殻部材を接近させて子シールド圧力室を形成することができ、子カッタヘッドによる小断面トンネルの掘削も、切羽崩壊土圧を確実に支持して掘削土砂の排出を良好に行うことができる。
【0011】
さらに、カッタ装置と子シールド本体の子外殻部材とをスライドガイド部を介してシールド軸心スライド可能に構成しておき、子シールドジャッキにより、セグメントを反力受けとして子外殻部材を推進することで、子カッタヘッドの外周部に子外殻部材を接近させて、子カッタヘッド後部に子シールド圧力室を形成することができる。したがって、簡単な構造で必要な要素である推進ジャッキを使用して子シールド圧力室を形成することができ、装置を簡略化できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る分離形シールド掘進機の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0013】
このシールド掘進機は、略楕円形の大断面トンネル掘削用の親シールド本体1内に、2基の円形小断面トンネル掘削用の子シールド本体51を分離発進可能に内装したものである。各子シールド本体51の前部には、円形断面の単路線トンネル(小断面トンネル)Tsをそれぞれ掘削可能な回転式で大径の子カッタヘッド52が親シールド軸心Owと直交する同一平面上に配置されている。また親シールド本体1の前部で中心部の上下位置には、回転式で小径の親カッタヘッド2がそれぞれ配置され、2つの子カッタヘッド52と2つの親カッタヘッド2により、大断面の拡張部トンネル(大断面トンネル)Twを掘削可能に構成されている。そしてこの拡張部トンネルTwを掘削した親シールド本体1から左右の子シールド本体51をそれぞれ分離して発進させ、子カッタヘッド52によりそれぞれ単路線トンネルTsを連続して掘削することができる。(図5,6参照)
図2,図4に示すように、前記親シールド本体1には、短径上の上下位置で子カッタヘッド52に干渉しない後方に親カッタヘッド2がそれぞれ配置されており、切羽面の大きい子カッタヘッド52を前部に配置することで、拡張トンネルTwを効率良く安定して掘削できるとともに、4つのカッタヘッド2,52の回転方向や回転速度を制御することにより親シールド本体1を精度良く姿勢制御することができる。
【0014】
前記親カッタヘッド2は、図1,図2に示すように、カッタ軸3が切羽崩壊土圧を支持する親側隔壁4に回転軸受を介して回転自在に支持されており、カッタ軸3に取り付けられた大ギヤ5aと、大ギヤ5aに噛合する複数の駆動ピニオン5bと、各駆動ピニオン5bをそれぞれ回転駆動する油圧式の親カッタ駆動モータ5cからなる親カッタ駆動装置5により親カッタヘッド2が回転駆動される。
【0015】
またこれら親カッタヘッド2は、子シールド本体51の発進時に、子シールド本体51が親カッタヘッド2に干渉することなく通過可能なように、左右一対の切欠き部2aが形成された親カッタ面板6が、正面視略扇形状になるように形成されている。そして親カッタ面板6には、センタビットを有するセンタ部材7から放射方向に複数の放射状のメインビーム材8とサブビーム材9とが配置され、メインビーム材8とサブビーム材9の両側に形成された土砂取入口10に臨んで、多数のカッタビットが装着されている。
【0016】
前記左右の子シールド本体51は、図3(a)に示すように、同一構成で円形断面に形成されるとともに、親シールド本体1の長径上に親シールド軸心Owに平行な子シールド軸心Osに沿って、親シールド本体1の親外殻部材11内からそれぞれ固定および発進可能に配置されている。子シールド本体51は、子スキンプレート53aを有する子外殻部材53の前部にリング状の固定隔壁54が配置されると共に、後部に子エレクタ装置(図示せず)により組み立てられた子セグメントSsを反力受けとして子シールド本体51を推進させる複数の子推進ジャッキ55が設けられている。また前記固定隔壁54の内周面には円筒状のスライドガイド部56が設けられており、スライドガイド部56内には、子カッタヘッド52と一体のカッタ装置60が設けられている。
【0017】
前記カッタ装置60は、旋回軸受を介して回転リング61を子シールド軸心Os周りに回転自在に支持する中心隔壁62と、回転リング61に複数の脚部57を介して支持された円形状の子カッタヘッド52と、中心隔壁62の背面側に設けられた子カッタ駆動装置63とで構成され、このカッタ装置60がスライドガイド部56を介して子外殻部材53内にスライド自在に支持されて、圧力室形成手段が構成されている。そして、子外殻部材53には、子カッタヘッド52と子外殻部材53とが離間する拡張トンネル掘削位置と、子カッタヘッド52と子外殻部材53とが接近する単路線トンネル掘削位置とでそれぞれカッタ装置60を子外殻部材53に固定する隔壁固定装置64が設けられており、たとえば図示するように、コッターピンと、その出退用シリンダとで構成される。
【0018】
前記子カッタ駆動装置63は、回転リング61の背面に固定されたリングギヤ63aと、前記リングギヤ63aに噛合する駆動ピニオン63bと、中心隔壁62に支持されて駆動ピニオン63bを回転駆動する子カッタ駆動装置(油圧モータなど)63cにより構成されている。
【0019】
前記子カッタヘッド52は、図1に示すように、円形のカッタ面板65を有する面板形カッタで、センタビットを有するセンタ部材から放射方向に複数本(図では6本と6本)の放射状のメインビーム材66とサブビーム材67が設けられ、メインビーム材66とサブビーム材67の両側縁に多数のカッタビットが装着されるとともに、メインビーム材66とサブビーム材67の両側のカッタ面板65に、土砂取入口68がそれぞれ形成されている。また任意の複数のメインビーム材66には、拡張部トンネルTwの掘削時に、他の部材に干渉しない位置で伸縮装置により突出されて広い面積を掘削可能なコピーカッタ69が設けられている。
【0020】
親シールド本体1は、外周部が略楕円形断面の親スキンプレート11aを有する親外殻部材11に覆われ、後部に親エレクタ装置(図示せず)により組み立てられた親セグメントSwを反力受けとして、親シールド本体1を推進する複数の親推進ジャッキ12が設けられている。親外殻部材11の前部には、親カッタヘッド2の後部で切羽崩壊土圧を支持する親側隔壁4が設けられている。親スキンプレート11aの前端のフード部は、図4に示すように、左右側部が子カッタヘッド52に接近する前寄りのフード突出部15aと、上下部が親カッタヘッド2に接近する後寄りのフード後退部15bと、フード突出部15aとフード後退部15bとを接続するフード接続部15cとで構成されている。
【0021】
そして、図1に示すように、前記フード接続部15cにカッティング用の固定刃16が取り付けられるか、または親カッタヘッド2にコピーカッタ14が出退自在に内蔵されるか、その一方または両方により、親カッタヘッド2および子カッタヘッド52が届かないフード接続部15cの内側部分が掘削される。
【0022】
ところで泥水圧シールドでは、親シールド本体1の親側隔壁4子シールド本体51の子圧力隔壁(固定隔壁54,中心隔壁62,回転リング61)により、切羽崩壊土圧を支持する拡張圧力室20が形成され、掘削された土砂を泥水状として拡張圧力室20から排出する泥水式排土装置(送泥管71,排泥管72)が設けられている。このような圧力室は、子カッタヘッド52,52毎と親カッタヘッド2,2毎にそれぞれ独立させてもよく、実際にマルチフェイス形のシールド掘進機では、きめ細かい掘削制御および排土制御を必要とするため、圧力室をそれぞれ独立させることが多い。しかし、圧力室をそれぞれ独立させると、それぞれに泥水式排土装置が必要であり、またこの実施の形態では、親カッタヘッド2と子カッタヘッド52とが重なる交差部があるため、フード部で仕切りすることができない。また親カッタヘッド2側の圧力室が変形状になるため、土砂の十分な攪拌ができずに、泥水の密度差により閉塞が発生するという問題が起こりやすい。したがって、この実施の形態では、拡張部トンネルTwの掘削時に親子カッタヘッド2,52後部に互いに連通する一体の拡張圧力室20を形成している。
【0023】
この拡張圧力室20では、拡張部トンネルTwの掘削に際して、一般的に圧力室の上部に送泥管を接続し、下部に排泥管を接続する。特にレキなどが多い土質の場合、下部の親カッタヘッド2に対応する圧力室部分の下部付近に排泥管を接続する必要があるが、通常の泥水の場合には、送泥管と排泥管の接続箇所は任意に選択可能である。このため、ここでは子カッタヘッド52に対応する子シールド圧力室70の上部に接続された送泥管71と下部に接続された排泥管72とを使用して、拡張圧力室20の土砂を排出している。なお、特にレキなどが多い土質では、親カッタヘッド2の下部に対応して排泥管72’を接続するとよい。
【0024】
ところで、単路線トンネルTsを掘削する場合、子カッタヘッド52の後部外周は開放状態にあるが、図3(b)に示すように、隔壁固定装置64を開放し、切羽面により前進を規制されたカッタ装置60に対して、子セグメントSsを反力受けとして子推進ジャッキ55を進展させることにより、スライドガイド部56を介して子外殻部材53を前進させ、そのフード部53bを子カッタヘッド52の外周部に接近させて周囲を囲み、隔壁固定装置64を作動させることで子シールド圧力室70を形成する。
【0025】
次に上記構成の分離形シールド掘進機の運転動作を説明する。
親シールド本体1内に2基の子シールド本体51が収容された状態で、子カッタヘッド52と親カッタヘッド2とにより拡張部トンネルTwの切羽面が掘削される。子カッタヘッド52により切羽面の左右側部が掘削され、コピーカッタ69により左右側部が拡張されて掘削される。また親カッタヘッド2により切羽面の上下面が掘削され、また親カッタヘッド2の両側で固定刃16により残部が掘削される。そして拡張圧力室20では、土砂取り入れ口10,68から取り込まれた掘削土砂が、送泥管71から供給された泥水や泥しょうと混合攪拌され、崩壊土圧を保持しつつ排泥管72から排出される。親シールド本体1の後部では、図示しない親エレクタ装置により親セグメントSwが組み立てられ、組み立てられた親セグメントSwを反力受けとして親推進ジャッキ12により親シールド本体2が前進される。
【0026】
拡張部トンネルTwの掘削が完了すると、引き続いて単路線トンネルTsを掘削する。親エレクタ装置を分解して搬出し、左右の子シールド本体51の後部に子エレクタ装置をそれぞれ組み立てる。そして、左右の子シールド本体51を順次発進させる。すなわち、隔壁固定装置64を解除して子外殻部材53とカッタ装置60とを切り離し、子エレクタ装置により仮組み立てされた子セグメントを反力受けとしてスライド駆動手段である子推進ジャッキ55を進展する。この時、カッタ装置60は切羽面に前進を規制されており、子外殻部材53はスライドガイド部56と親外殻部材11の内面をスライドして子外殻部材53が前進され、フード部53bが子カッタヘッド52に接近し子シールド圧力室70が形成される。
【0027】
なお、子カッタヘッド52およびカッタ装置60の前進規制手段として、切羽面を使用したが、カッタビットが切羽面に食い込み、再起動時に支障を来たす恐れがある場合には、拡張圧力室20内で泥水圧により崩壊土圧を支持させつつ、子外殻部材53の突出による昇圧に応じて排泥管72から泥水を排出する。また子カッタヘッド52およびカッタ装置60の前進規制手段として、子カッタヘッド52またはカッタ装置60を親シールド本体1に機械的に固定する前進規制装置を設けても良い。
【0028】
そして隔壁固定装置64を起動してカッタ装置60と子外殻部材53とを連結固定する。これにより、子カッタヘッド52による掘削が開始されて子シールド本体51が発進される。
【0029】
上記実施の形態によれば、拡張部トンネルTwの掘削時には、前面に配置された回転式で大径の2つの子カッタヘッド52と、その後部に配置した回転式で小径の切欠き部2aを有する2つの親カッタヘッド2とにより、安定して効率良く大断面の拡張部トンネルTwを掘削することができる。
【0030】
またこの時の2つの回転式子カッタヘッド52および2つの回転式の親カッタヘッド2の回転方向が制限されないため、任意の回転方向と回転速度とを制御することで、親シールド本体1の姿勢制御を容易かつ正確に行うことができる。
【0031】
さらに、2つの回転式子カッタヘッド52および2つの回転式の親カッタヘッド2の後部で崩壊土圧を支持する拡張圧力室20を一体としたので、掘削土砂の流動性を阻害することなく、良好に排土することができる。また泥水圧シールドでは、排泥管72を任意位置に開口でき、子シールド本体51に装備された排泥管72を使用することができ、必ずしも拡張部トンネルTwの掘削専用に親シールド本体1に排泥管を設ける必要がない。
【0032】
さらにまた、単路線トンネルTs掘削する時には、隔壁固定装置64により外殻部材53とカッタ装置60とを切り離し、子推進ジャッキ55により子外殻部材53を前進させてフード部53bを子カッタヘッド52に接近させ、子シールド圧力室70を形成することができ、切羽崩壊土圧を良好に支持させるとともに、土砂を安定して保持し流動させて効果的に排泥管72から排出することができる。
【0033】
なお、上記実施の形態では、両方の子シールド本体51をそれぞれ発進できるように構成したもので、子シールド本体51が通過した後にも、組み立てられた子セグメントSsがあるために親カッタヘッド2は回転させることができない。このため、親カッタヘッド2の切欠き部2aを2箇所必要であったが、片方の子シールド本体51のみ発進する場合には、図7に示すように、親カッタヘッド2に形成する切欠き部2aも1箇所と少なくすることができ、掘削能力の減少を少なくすることができる。
【0034】
また、この発明では、略楕円形の大断面トンネル掘削用の親シールド本体1内に、2基の円形小断面トンネル掘削用の子シールド本体51を分離発進可能に内装したものとして説明したが、2基の円形小断面トンネル掘削用の子シールド本体51をそれぞれ独立して掘削させ、到達用立坑に到達させた後、立坑内で親シールド本体1を組み立てて子シールド本体51を一体化し、親シールド本体1を立坑から発進させて大断面トンネルを連続して掘削してもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上に述べたごとく請求項1記載の発明によれば、子シールド本体の前部に、回転式の子カッタヘッドを配置するとともに、その後部に切欠き部を有する回転式の親カッタヘッドを親シールド本体に配置することで、切羽面の大きい大断面トンネルを効率良く掘削することができる。また大径の子カッタヘッドを前部に、小径の親カッタヘッドを後部に配置することで、高効率で安定した掘削ができる。さらに子カッタヘッドおよび親カッタヘッドの回転方向と回転速度とを制御することにより、親シールド本体の姿勢制御を精度良く行うことができる。
【0036】
また、子カッタヘッドと親カッタヘッドの後部に一体の拡張圧力室を形成することにより、掘削土砂の流動性を高めて閉塞を防止することができる。また子シールド本体の発進時に、圧力室形成手段により、子カッタヘッドと子外殻部材を接近させて子シールド圧力室を形成することができ、子カッタヘッドによる小断面トンネルの掘削も、切羽崩壊土圧を確実に支持して掘削土砂の排出を良好に行うことができる。
【0037】
さらに、子カッタ装置と子シールド本体の子外殻部材とをスライドガイド部を介してシールド軸心方向にスライド可能に構成しておき、子シールドジャッキにより、セグメントを反力受けとして子外殻部材を推進することで、子カッタヘッドの外周部に子外殻部材を接近させて、子カッタヘッド後部に子シールド圧力室を形成することができる。したがって、簡単な構造で必要な要素である推進ジャッキを使用して子シールド圧力室を形成することができ、装置を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る分離形シールド掘進機の実施の形態を示す正面図である。
【図2】 図1に示すA−A断面図である。
【図3】 (a)は図1に示すB−B断面図、(b)は発進状態を示すB−B断面図である。
【図4】 同分離形シールド掘進機の分解斜視図である。
【図5】 (a)〜(c)は子シールド本体の発進順序を示す平面断面図である。
【図6】 同分離形シールド掘進機の子シールド発進状態を示す分解斜視図である。
【図7】 本発明に係る分離形シールド掘進機の他の実施の形態を示す正面図である。
【符号の説明】
Tw 拡張部トンネル
Ts 単路線トンネル
Ow 親シールド軸心
Os 子シールド軸心
Sw 親セグメント
Ss 子セグメント
1 親シールド本体
2 親カッタヘッド
2a 切欠き部
4 親圧力隔壁
5 親カッタ駆動装置
11 親外殻部材
11a スキンプレート
12 親推推進ジャッキ
14 コピーカッタ
20 拡張圧力室
51 子シールド本体
52 子カッタヘッド
53 子外殻部材
53a スキンプレート
53b フード部
55 子推進ジャッキ
56 スライドガイド部
60 カッタ装置
63 子カッタ駆動装置
64 隔壁固定装置
70 子シールド圧力室
71 送泥管
72,72’ 排泥管

Claims (1)

  1. 親シールド本体から子シールド本体を発進して切羽面の大きい大断面トンネルから小断面トンネルを連続して掘削可能な分離形シールド掘進機において、
    親シールド本体に、単数または複数基の子シールド本体を前方に発進分離可能に保持させるとともに、子シールド本体の前部に回転式の子カッタヘッドを設け、
    子カッタヘッドの掘削部分以外を掘削する回転式の親カッタヘッドを親シールド本体に設けるとともに、当該親カッタヘッドを子カッタヘッドに対して後方に位置ずれして配設し、
    親カッタヘッドに、子シールド本体の発進時に子シールド本体が当該親カッタヘッドに干渉することなく通過可能な切欠き部を形成し、
    親シールド本体の前部で、子カッタヘッドと親カッタヘッドの後部に掘削土砂を収容して切羽崩壊土圧を保持する一体の拡張圧力室を形成し、
    子シールド本体の発進時に、子カッタヘッドと子シールド本体の子外殻部材の少なくとも一方を接近させ、子カッタヘッドの外周部に子外殻部材を接近させて子シールド圧力室を形成する圧力室形成手段を設け、
    前記圧力室形成手段は、子カッタヘッドとその回転駆動装置とを一体に形成したカッタ装置が設けられるとともに、当該カッタ装置と子シールド本体の子外殻部材とがシールド軸心方向にスライド可能としたスライドガイド部と、子シールド掘進機の発進時にカッタ装置と子外殻部材とを接近駆動するスライド駆動手段とを具備し、前記スライド駆動手段を、組み立てられたセグメントを反力受けとして子シールド本体を推進する子シールドジャッキにより構成した
    ことを特徴とする分離形シールド掘進機。
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