JPH10306685A - シールド掘進機およびその埋設物除去工法 - Google Patents
シールド掘進機およびその埋設物除去工法Info
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- JPH10306685A JPH10306685A JP11853297A JP11853297A JPH10306685A JP H10306685 A JPH10306685 A JP H10306685A JP 11853297 A JP11853297 A JP 11853297A JP 11853297 A JP11853297 A JP 11853297A JP H10306685 A JPH10306685 A JP H10306685A
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- cutting
- shield
- buried object
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- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 掘削方向にある埋設物を土砂の崩壊なく安全
に除去する。 【解決手段】 シールド本体1の外周部に内蔵された筒
状カッタ11を、カッタヘッド2の外周部から前方に突
出させ、筒状カッタ11およびカッタヘッド2を回転駆
動してシールド本体1を前進させることにより、筒状カ
ッタ11の切断ビット12により埋設物を切断してその
切断埋設物を筒状カッタ11内に取り込み、シールド本
体1に設けられた切削カッタ装置32の切削チューブ3
2bをカッタヘッド2の土砂取り入れ口24A,24B
を貫通して前方に突出させ、埋設物を切断してシールド
本体1内に取り込む。崩壊土圧の影響の少ない筒状カッ
タ11内で埋設物を切断除去する。
に除去する。 【解決手段】 シールド本体1の外周部に内蔵された筒
状カッタ11を、カッタヘッド2の外周部から前方に突
出させ、筒状カッタ11およびカッタヘッド2を回転駆
動してシールド本体1を前進させることにより、筒状カ
ッタ11の切断ビット12により埋設物を切断してその
切断埋設物を筒状カッタ11内に取り込み、シールド本
体1に設けられた切削カッタ装置32の切削チューブ3
2bをカッタヘッド2の土砂取り入れ口24A,24B
を貫通して前方に突出させ、埋設物を切断してシールド
本体1内に取り込む。崩壊土圧の影響の少ない筒状カッ
タ11内で埋設物を切断除去する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル掘削途中
に埋設される埋設障害物、たとえば鉄筋コンクリート杭
(PIP杭)やH鋼、シートパイル、コンクリート杭な
どを除去可能な機能を備えたシールド掘進機およびその
埋設物除去工法に関するものである。
に埋設される埋設障害物、たとえば鉄筋コンクリート杭
(PIP杭)やH鋼、シートパイル、コンクリート杭な
どを除去可能な機能を備えたシールド掘進機およびその
埋設物除去工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シールド工法によりトンネルを掘削途中
に、たとえば地上構造物の地下を通過する時などに、構
造物の基礎杭等の埋設物が掘削経路に出現すると、従来
ではシールド掘進機により破砕できないため、撤去作業
を実施して取り除く必要がある。このような場合、埋設
物の手前でシールド掘進機を停止させ、そしてその周囲
に、固化用の薬剤を注入して地山を固めた後、既設のト
ンネルまたはシールド掘進機内から、作業員がブレーカ
等の工具を使用して、埋設物を破壊し鉄筋などを切断し
た後、シールド掘進機を前進させてトンネルの構築が行
われていた。
に、たとえば地上構造物の地下を通過する時などに、構
造物の基礎杭等の埋設物が掘削経路に出現すると、従来
ではシールド掘進機により破砕できないため、撤去作業
を実施して取り除く必要がある。このような場合、埋設
物の手前でシールド掘進機を停止させ、そしてその周囲
に、固化用の薬剤を注入して地山を固めた後、既設のト
ンネルまたはシールド掘進機内から、作業員がブレーカ
等の工具を使用して、埋設物を破壊し鉄筋などを切断し
た後、シールド掘進機を前進させてトンネルの構築が行
われていた。
【0003】しかし上述した障害物の切断撤去作業は非
常に面倒であり、また危険も伴うという問題があった。
このため、近年ではたとえば「建設の機械化」1996
年11月号第46頁〜第49頁に、障害物を切断して除
去するシールド掘進機および掘削工法が提案されてい
る。すなわち、障害物の手前でシールド掘進機の前胴部
外周に設けたスライド外筒を前方に突出しておき、障害
物が確認できる直前位置までシールド掘進機を掘進して
停止後、スライド外筒を残したまま前胴部を後退させ、
カッタヘッドに揺動自在に設けた障害物切断撤去装置を
使用して障害物を切断し、破砕物を前胴部内に取り込ん
で除去するものである。
常に面倒であり、また危険も伴うという問題があった。
このため、近年ではたとえば「建設の機械化」1996
年11月号第46頁〜第49頁に、障害物を切断して除
去するシールド掘進機および掘削工法が提案されてい
る。すなわち、障害物の手前でシールド掘進機の前胴部
外周に設けたスライド外筒を前方に突出しておき、障害
物が確認できる直前位置までシールド掘進機を掘進して
停止後、スライド外筒を残したまま前胴部を後退させ、
カッタヘッドに揺動自在に設けた障害物切断撤去装置を
使用して障害物を切断し、破砕物を前胴部内に取り込ん
で除去するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地山の
崩壊があるため、特に軟弱地盤では、固化用薬剤を注入
して地山を固めた後でないと、前胴部を後退したスライ
ド外筒内の空洞部や障害物を除去した後の空洞部に地山
が崩れ落ち、地盤の陥没を引き起こす危険があった。
崩壊があるため、特に軟弱地盤では、固化用薬剤を注入
して地山を固めた後でないと、前胴部を後退したスライ
ド外筒内の空洞部や障害物を除去した後の空洞部に地山
が崩れ落ち、地盤の陥没を引き起こす危険があった。
【0005】そこで、本発明は、地山の崩壊を防止して
安全かつ迅速に埋設物を除去することができるシールド
掘進機およびその埋設物除去工法を提供することを目的
とする。
安全かつ迅速に埋設物を除去することができるシールド
掘進機およびその埋設物除去工法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のシールド掘進機は、シールド本体の前部に、
カッタビットを有するカッタヘッドを回転自在に配設し
たシールド掘進機であって、シールド本体の前端部周囲
にわたって形成された環状空間室に、カッタヘッドの外
周を通って前方に出退自在でかつ回転自在に収納され前
縁部複数箇所に埋設物を切断可能な切断ビットを有する
筒状カッタと、シールド本体の前部に、カッタヘッドの
空間部を通って前方に出退自在で、かつ埋設物を切断し
てシールド本体内に回収可能な切削カッタ装置とを具備
し、シールド本体を前進させて筒状カッタによりシール
ド本体前方の埋設物をその外周位置で切断した後、筒状
カッタ内にある埋設物を前記切削カッタ装置により切断
回収して除去するように構成したものである。
に本発明のシールド掘進機は、シールド本体の前部に、
カッタビットを有するカッタヘッドを回転自在に配設し
たシールド掘進機であって、シールド本体の前端部周囲
にわたって形成された環状空間室に、カッタヘッドの外
周を通って前方に出退自在でかつ回転自在に収納され前
縁部複数箇所に埋設物を切断可能な切断ビットを有する
筒状カッタと、シールド本体の前部に、カッタヘッドの
空間部を通って前方に出退自在で、かつ埋設物を切断し
てシールド本体内に回収可能な切削カッタ装置とを具備
し、シールド本体を前進させて筒状カッタによりシール
ド本体前方の埋設物をその外周位置で切断した後、筒状
カッタ内にある埋設物を前記切削カッタ装置により切断
回収して除去するように構成したものである。
【0007】また、本発明のシールド掘進機の埋設物除
去工法は、シールド本体の前部のカッタヘッドを回転駆
動してトンネルを掘削し、掘削中に前方に出現する埋設
物を除去するに際して、シールド本体の外周部に内蔵さ
れた筒状カッタを、カッタヘッドの外周部を介して前方
に突出させ、前記筒状カッタおよびカッタヘッドを回転
駆動してシールド本体を前進させ、筒状カッタの先端部
に設けられた切断ビットにより埋設物を切断してその切
断埋設物を筒状カッタ内に取り入れ、シールド本体に設
けられた切削カッタ装置の切削ビットをカッタヘッドの
空間部を通って前方に突出させ、切断埋設物を切断して
シールド本体内に取り込み、崩壊土圧の影響の少ない筒
状カッタ内で切断埋設物を切断除去するものである。
去工法は、シールド本体の前部のカッタヘッドを回転駆
動してトンネルを掘削し、掘削中に前方に出現する埋設
物を除去するに際して、シールド本体の外周部に内蔵さ
れた筒状カッタを、カッタヘッドの外周部を介して前方
に突出させ、前記筒状カッタおよびカッタヘッドを回転
駆動してシールド本体を前進させ、筒状カッタの先端部
に設けられた切断ビットにより埋設物を切断してその切
断埋設物を筒状カッタ内に取り入れ、シールド本体に設
けられた切削カッタ装置の切削ビットをカッタヘッドの
空間部を通って前方に突出させ、切断埋設物を切断して
シールド本体内に取り込み、崩壊土圧の影響の少ない筒
状カッタ内で切断埋設物を切断除去するものである。
【0008】上記シールド掘進機およびその障害物除去
工法によると、筒状カッタに取り付けられた切断ビット
により、シールド掘進機前方の埋設物の掘削範囲境界部
分を切断して埋設物を筒状カッタ内に取り込み、筒状カ
ッタにより外部の地山の崩壊土圧の影響を極めて少なく
した後、切削カッタ装置により埋設物を切断してシール
ド本体内に撤去するので、埋設物撤去後の空洞部が崩落
することもなく、安全かつ迅速に障害物を除去すること
ができ、トンネルを形成することができる。
工法によると、筒状カッタに取り付けられた切断ビット
により、シールド掘進機前方の埋設物の掘削範囲境界部
分を切断して埋設物を筒状カッタ内に取り込み、筒状カ
ッタにより外部の地山の崩壊土圧の影響を極めて少なく
した後、切削カッタ装置により埋設物を切断してシール
ド本体内に撤去するので、埋設物撤去後の空洞部が崩落
することもなく、安全かつ迅速に障害物を除去すること
ができ、トンネルを形成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシールド掘進
機の実施の形態を図1〜図10に基づき説明する。
機の実施の形態を図1〜図10に基づき説明する。
【0010】図1および図2において、1は泥水式シー
ルド掘進機のシールド本体で、その前部には、カッタヘ
ッド2がシールド軸心Oを中心に回転自在に設けられて
おり、またこのシールド本体1の前部の周囲(外周部)
には、外側のスキンプレート3と内側環状部材4とによ
り、全周にわたる円筒状の筒状カッタ11を出退自在に
収容する環状空間室5が形成されている。そして、前記
内側環状板4の内側には、崩壊土圧を保持する圧力隔壁
6が設けられて、カッタヘッド2の後部に圧力室7が形
成されている。カッタヘッド2を回転させるための回転
駆動体8が回転自在に設けられている。
ルド掘進機のシールド本体で、その前部には、カッタヘ
ッド2がシールド軸心Oを中心に回転自在に設けられて
おり、またこのシールド本体1の前部の周囲(外周部)
には、外側のスキンプレート3と内側環状部材4とによ
り、全周にわたる円筒状の筒状カッタ11を出退自在に
収容する環状空間室5が形成されている。そして、前記
内側環状板4の内側には、崩壊土圧を保持する圧力隔壁
6が設けられて、カッタヘッド2の後部に圧力室7が形
成されている。カッタヘッド2を回転させるための回転
駆動体8が回転自在に設けられている。
【0011】図3に示すように、前記圧力隔壁6には、
内側環状板4の内方に配置された外側支持部6Aと中央
隔壁部6Bとの間に旋回軸受16を介して旋回自在に配
置された回転駆動体8と、前記外側支持部6Aに配設さ
れて回転駆動体8をリングギヤ9aおよびピニオン9b
を介して回転させる回転駆動装置(例えば、油圧モー
タ)9とが設けられており、前記回転駆動体8に支持脚
10を介してカッタヘッド2が連結されている。
内側環状板4の内方に配置された外側支持部6Aと中央
隔壁部6Bとの間に旋回軸受16を介して旋回自在に配
置された回転駆動体8と、前記外側支持部6Aに配設さ
れて回転駆動体8をリングギヤ9aおよびピニオン9b
を介して回転させる回転駆動装置(例えば、油圧モー
タ)9とが設けられており、前記回転駆動体8に支持脚
10を介してカッタヘッド2が連結されている。
【0012】前記カッタヘッド2は、シールド軸心Oか
ら放射状に設けられた6本の主旋回ビーム21Aおよび
主旋回ビーム21A間で外周側に放射状に設けられた6
本の副旋回ビーム21Bと、これら旋回ビーム21A,
21Bの前面および両側部に多数取り付けられたカッタ
ビット22Aおよびセンター部材21Cに取り付けられ
たセンタービット22Bと、旋回ビーム21A,21B
の両側でカッタ面板23A,23Bに形成された土砂取
り入れ口24A,24Bと、2本の主旋回ビーム21A
の外周端に余掘りするために配設されて出退シリンダ2
5aによりカッタ部25bを出退自在なコピーカッタ装
置25と、突出状態の筒状カッタ11とカッタヘッド2
とを連結するために、主旋回ビーム21Aおよび副旋回
ビーム21Bの外周端に配設されて出退シリンダ26a
と連結ピン26bからなる連結装置26とが具備されて
いる。なお、コピーカッタ装置25のカッタ部25bに
も、突出状態の筒状カッタ11とカッタヘッド2とを連
結する連結ピン25cが突設されている。
ら放射状に設けられた6本の主旋回ビーム21Aおよび
主旋回ビーム21A間で外周側に放射状に設けられた6
本の副旋回ビーム21Bと、これら旋回ビーム21A,
21Bの前面および両側部に多数取り付けられたカッタ
ビット22Aおよびセンター部材21Cに取り付けられ
たセンタービット22Bと、旋回ビーム21A,21B
の両側でカッタ面板23A,23Bに形成された土砂取
り入れ口24A,24Bと、2本の主旋回ビーム21A
の外周端に余掘りするために配設されて出退シリンダ2
5aによりカッタ部25bを出退自在なコピーカッタ装
置25と、突出状態の筒状カッタ11とカッタヘッド2
とを連結するために、主旋回ビーム21Aおよび副旋回
ビーム21Bの外周端に配設されて出退シリンダ26a
と連結ピン26bからなる連結装置26とが具備されて
いる。なお、コピーカッタ装置25のカッタ部25bに
も、突出状態の筒状カッタ11とカッタヘッド2とを連
結する連結ピン25cが突設されている。
【0013】前記環状空間室5内には、シールド本体1
のスキンプレート(外周面)3に沿って環状に形成され
た筒状カッタ11が回転自在にかつ前後方向で摺動自在
(出退自在)に配置されている。この筒状カッタ11
は、図4に示すように、円筒状胴部11aの前縁部に切
断ビット12が多数設けられ、胴部11aの後部側に、
連結装置26およびコピーカッタ装置25の連結ピン2
6b,25cがそれぞれ嵌合される連結穴11bがたと
えば30度置きで12箇所に形成されている。また胴部
11aの後端部に突出時に後方から押し出される受圧部
11cが形成されている。また、この環状空間室5内の
前部には、筒状カッタ11の胴部11aを前後方向に摺
動自在に支持する旋回台13が配設され、この旋回台1
3は旋回軸受14を介してシールド軸心O周りに回転自
在に支持されている。また、図5に示すように、この筒
状カッタ11の前縁部の適所には、水噴出口15が形成
されるとともに、筒状カッタ11自身に水供給穴(水供
給路の一例で、図示せず)が形成され、さらにその後端
開口部には水供給用ホース(図示せず)が接続されてい
る。
のスキンプレート(外周面)3に沿って環状に形成され
た筒状カッタ11が回転自在にかつ前後方向で摺動自在
(出退自在)に配置されている。この筒状カッタ11
は、図4に示すように、円筒状胴部11aの前縁部に切
断ビット12が多数設けられ、胴部11aの後部側に、
連結装置26およびコピーカッタ装置25の連結ピン2
6b,25cがそれぞれ嵌合される連結穴11bがたと
えば30度置きで12箇所に形成されている。また胴部
11aの後端部に突出時に後方から押し出される受圧部
11cが形成されている。また、この環状空間室5内の
前部には、筒状カッタ11の胴部11aを前後方向に摺
動自在に支持する旋回台13が配設され、この旋回台1
3は旋回軸受14を介してシールド軸心O周りに回転自
在に支持されている。また、図5に示すように、この筒
状カッタ11の前縁部の適所には、水噴出口15が形成
されるとともに、筒状カッタ11自身に水供給穴(水供
給路の一例で、図示せず)が形成され、さらにその後端
開口部には水供給用ホース(図示せず)が接続されてい
る。
【0014】なお、前記筒状カッタ11の切断ビット1
2は、既設のたとえば鉄筋コンクリート杭(PIP杭)
やH鋼、シートパイル、コンクリート杭などを切断可能
なものである。
2は、既設のたとえば鉄筋コンクリート杭(PIP杭)
やH鋼、シートパイル、コンクリート杭などを切断可能
なものである。
【0015】さらに、前記シールド本体1内には、受圧
部11aを介して筒状カッタ11を前方に押し出すため
の押出装置である押出用シリンダ装置17が配置されて
いる。すなわち、環状空間室5を構成する後端壁部5a
には、押出用シリンダー装置17の出力ロッドに接続さ
れた押出部材18が挿通可能な穴部5bが形成され、さ
らに筒状カッタ11の前方への移動に従って押出部材挿
入口20から環状空間室5内の受圧部11aと押出部材
18との間にその押出力を伝える押出伝達部材19が挿
入配置される。
部11aを介して筒状カッタ11を前方に押し出すため
の押出装置である押出用シリンダ装置17が配置されて
いる。すなわち、環状空間室5を構成する後端壁部5a
には、押出用シリンダー装置17の出力ロッドに接続さ
れた押出部材18が挿通可能な穴部5bが形成され、さ
らに筒状カッタ11の前方への移動に従って押出部材挿
入口20から環状空間室5内の受圧部11aと押出部材
18との間にその押出力を伝える押出伝達部材19が挿
入配置される。
【0016】前記筒状カッタ11は、図3に実線出示す
退入位置(イ)と仮想線で示す突出(切断)位置(ロ)
の間で出退可能に構成されており、この退入位置と切断
位置とをそれぞれ固定するために、退入位置において
は、その受圧部11cを環状空間室5を構成する後端壁
部5aにボルトを介して固定され、またその突出位置に
おいては、受圧部11cを旋回台14にボルトを介して
固定される。
退入位置(イ)と仮想線で示す突出(切断)位置(ロ)
の間で出退可能に構成されており、この退入位置と切断
位置とをそれぞれ固定するために、退入位置において
は、その受圧部11cを環状空間室5を構成する後端壁
部5aにボルトを介して固定され、またその突出位置に
おいては、受圧部11cを旋回台14にボルトを介して
固定される。
【0017】ここで、この筒状カッタ11は、連結孔1
1bから連結ピン26b,25cを退入して抜き出すと
ともに、押出伝達部材19を取り除き、押出用シリンダ
装置17を収縮した状態で、カッタヘッド2を駆動して
シールド本体1を前進させることにより、地山の抵抗で
筒状カッタ11を環状空間室5に退入させることができ
る。
1bから連結ピン26b,25cを退入して抜き出すと
ともに、押出伝達部材19を取り除き、押出用シリンダ
装置17を収縮した状態で、カッタヘッド2を駆動して
シールド本体1を前進させることにより、地山の抵抗で
筒状カッタ11を環状空間室5に退入させることができ
る。
【0018】図1に示すように、前記圧力隔壁6の中央
隔壁部6Bで背面側には、たとえばシールド軸心Oを中
心として90°隔てた4箇所にそれぞれ球面継手31を
介して切削カッタ装置32が取り付けられ、切削カッタ
装置32は揺動シリンダ33により揺動アーム34を介
して狙い位置を調整可能に設けられている。この切削カ
ッタ装置32は、球面継手31を介して揺動自在に取り
付けられた本体部32aと、本体部32aから球面継手
31を貫通して前方に出退自在でかつ内蔵された切削駆
動装置により回転駆動される円筒状の切削チューブ32
bを具備している。また切削チューブ32bの先端部に
は、切削ビットが多数取り付けられており、切削チュー
ブ32aをカッタヘッド2の土砂取り入れ口24A,2
4Bを介してカッタヘッド2の前方に突出し、切削ビッ
トにより埋設物Iを切断して内部に取り込み、この切断
片を切断チューブ32bからシールド本体1内に回収す
ることができる。
隔壁部6Bで背面側には、たとえばシールド軸心Oを中
心として90°隔てた4箇所にそれぞれ球面継手31を
介して切削カッタ装置32が取り付けられ、切削カッタ
装置32は揺動シリンダ33により揺動アーム34を介
して狙い位置を調整可能に設けられている。この切削カ
ッタ装置32は、球面継手31を介して揺動自在に取り
付けられた本体部32aと、本体部32aから球面継手
31を貫通して前方に出退自在でかつ内蔵された切削駆
動装置により回転駆動される円筒状の切削チューブ32
bを具備している。また切削チューブ32bの先端部に
は、切削ビットが多数取り付けられており、切削チュー
ブ32aをカッタヘッド2の土砂取り入れ口24A,2
4Bを介してカッタヘッド2の前方に突出し、切削ビッ
トにより埋設物Iを切断して内部に取り込み、この切断
片を切断チューブ32bからシールド本体1内に回収す
ることができる。
【0019】図1において、41,42は圧力隔壁6を
貫通して圧力室7に接続され泥水を供給するとともに、
掘削土砂をスラリー状にして排出する送泥管および排泥
管、43はシールド本体1の後部で一次覆工体であるセ
グメントSを組み立てるエレクタ装置、44は組み立て
られたセグメントを反力受けとしてシールド本体1を推
進させる推進ジャッキである。
貫通して圧力室7に接続され泥水を供給するとともに、
掘削土砂をスラリー状にして排出する送泥管および排泥
管、43はシールド本体1の後部で一次覆工体であるセ
グメントSを組み立てるエレクタ装置、44は組み立て
られたセグメントを反力受けとしてシールド本体1を推
進させる推進ジャッキである。
【0020】次に前記構成のシールド掘進機を使用して
トンネルの掘削中に障害となる埋設物Iが出現した場合
の埋設物除去工法を図6〜図9を参照して説明する。ま
ず図6に示すように、前方探査システムによりシールド
本体1内から埋設物Iの位置が探査される。そしてシー
ルド掘進機を埋設物Iの手前まで掘削推進させる。さら
に前方探査システムにより、埋設物Iとカッタヘッド2
との位置関係を計測し、埋設物Iのデータがシールド掘
進機のコンピュータに入力される。
トンネルの掘削中に障害となる埋設物Iが出現した場合
の埋設物除去工法を図6〜図9を参照して説明する。ま
ず図6に示すように、前方探査システムによりシールド
本体1内から埋設物Iの位置が探査される。そしてシー
ルド掘進機を埋設物Iの手前まで掘削推進させる。さら
に前方探査システムにより、埋設物Iとカッタヘッド2
との位置関係を計測し、埋設物Iのデータがシールド掘
進機のコンピュータに入力される。
【0021】図7に示すように、コピーカッタ装置25
のカッタ部25bを退入させるとともに、後端壁部5a
の固定用ボルトを外して筒状カッタ11の固定を解除し
た後、押出シリンダ装置17を伸展して筒状カッタ11
を突出させ、さらに押出伝達部材19を介装して筒状カ
ッタ11をさらに突出させる。次いで、コピーカッタ装
置25および連結装置26の連結ピン25c,26bを
突出させて筒状カッタ11の連結穴11cに嵌合させ、
カッタヘッド2と筒状カッタ11とを連結する。
のカッタ部25bを退入させるとともに、後端壁部5a
の固定用ボルトを外して筒状カッタ11の固定を解除し
た後、押出シリンダ装置17を伸展して筒状カッタ11
を突出させ、さらに押出伝達部材19を介装して筒状カ
ッタ11をさらに突出させる。次いで、コピーカッタ装
置25および連結装置26の連結ピン25c,26bを
突出させて筒状カッタ11の連結穴11cに嵌合させ、
カッタヘッド2と筒状カッタ11とを連結する。
【0022】図8に示すように、回転駆動装置9により
カッタヘッド2および筒状カッタ11を回転させつつシ
ールド本体1を前進させて地山を掘削するとともに、筒
状カッタ11により埋設物Iを切断する。そして埋設物
Iが切断されて埋設物Iがカッタヘッド2に接近され、
切断された埋設物Iが地山の安定する筒状カッタ11内
に取り込まれると、カッタヘッド2が停止される。この
時、筒状カッタ11の水噴出口15から水が噴出され
て、掘削屑(切削屑)が水とともに外部に洗い出され、
同時に切削ビット12が冷却される。
カッタヘッド2および筒状カッタ11を回転させつつシ
ールド本体1を前進させて地山を掘削するとともに、筒
状カッタ11により埋設物Iを切断する。そして埋設物
Iが切断されて埋設物Iがカッタヘッド2に接近され、
切断された埋設物Iが地山の安定する筒状カッタ11内
に取り込まれると、カッタヘッド2が停止される。この
時、筒状カッタ11の水噴出口15から水が噴出され
て、掘削屑(切削屑)が水とともに外部に洗い出され、
同時に切削ビット12が冷却される。
【0023】図9に示すように、コンピュータに入力さ
れた埋設物Iのデータから、カッタヘッド2の停止位置
を決め、土砂取り入れ口24A,24Bから切削カッタ
装置32の切削チューブ32bを突出させて埋設物Iを
切断する。切断された小片は切削チューブ32b内の奥
側に順次押し込まれてシールド本体1の大気室側に送り
込まれる。障害物を除去した空洞部には切削カッタ装置
32に付設されたあるいは別に設けられた裏込め剤注入
装置(図示せず)から裏込め材注入剤を注入し、切り羽
の安定を図る。これを繰り返して切断された埋設物Iの
全てを切断し除去する。障害物の除去後には、連結孔1
1bから連結ピン26b,25cを退入しさらに押出伝
達部材19を取り除き、押出用シリンダ装置17を収縮
した状態で、カッタヘッド2を駆動してシールド本体1
を前進させることにより、地山の抵抗で筒状カッタ11
を退入して環状空間室5に収納することができる。
れた埋設物Iのデータから、カッタヘッド2の停止位置
を決め、土砂取り入れ口24A,24Bから切削カッタ
装置32の切削チューブ32bを突出させて埋設物Iを
切断する。切断された小片は切削チューブ32b内の奥
側に順次押し込まれてシールド本体1の大気室側に送り
込まれる。障害物を除去した空洞部には切削カッタ装置
32に付設されたあるいは別に設けられた裏込め剤注入
装置(図示せず)から裏込め材注入剤を注入し、切り羽
の安定を図る。これを繰り返して切断された埋設物Iの
全てを切断し除去する。障害物の除去後には、連結孔1
1bから連結ピン26b,25cを退入しさらに押出伝
達部材19を取り除き、押出用シリンダ装置17を収縮
した状態で、カッタヘッド2を駆動してシールド本体1
を前進させることにより、地山の抵抗で筒状カッタ11
を退入して環状空間室5に収納することができる。
【0024】上記実施の形態によれば、筒状カッタ11
により障害物を切断して内部に取り込み、地山が安定し
た筒状カッタ11内で切削カッタ装置32により障害物
を切断して除去するので、切り羽の崩壊や地盤の陥没が
生じることがなく、固化用の薬剤の注入も不要で、安全
かつ迅速に障害となる埋設物Iを取り除くことができ
る。また障害物除去後の空洞部に裏込め剤を充填するこ
とで、さらに安定した掘削が可能となる。
により障害物を切断して内部に取り込み、地山が安定し
た筒状カッタ11内で切削カッタ装置32により障害物
を切断して除去するので、切り羽の崩壊や地盤の陥没が
生じることがなく、固化用の薬剤の注入も不要で、安全
かつ迅速に障害となる埋設物Iを取り除くことができ
る。また障害物除去後の空洞部に裏込め剤を充填するこ
とで、さらに安定した掘削が可能となる。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明のシールド掘進機お
よびその埋設物除去工法によれば、筒状カッタに取り付
けられた切断ビットにより、シールド掘進機前方の埋設
物の掘削範囲境界部分を切断して埋設物を筒状カッタ内
に取り込み、筒状カッタにより外部の地山の崩壊土圧の
影響を極めて少なくした後、切削カッタ装置により埋設
物を切断してシールド本体内に撤去するので、埋設物撤
去後の空洞部が崩落することもなく、安全かつ迅速に障
害物を除去することができ、トンネルを形成することが
できる。
よびその埋設物除去工法によれば、筒状カッタに取り付
けられた切断ビットにより、シールド掘進機前方の埋設
物の掘削範囲境界部分を切断して埋設物を筒状カッタ内
に取り込み、筒状カッタにより外部の地山の崩壊土圧の
影響を極めて少なくした後、切削カッタ装置により埋設
物を切断してシールド本体内に撤去するので、埋設物撤
去後の空洞部が崩落することもなく、安全かつ迅速に障
害物を除去することができ、トンネルを形成することが
できる。
【図1】本発明のシールド掘進機の実施の形態を示す全
体縦断面図である。
体縦断面図である。
【図2】同シールド掘進機の正面図である。
【図3】同シールド掘進機の環状空間室を示す拡大縦断
面図である。
面図である。
【図4】同シールド掘進機の筒状カッタを示す全体縦断
面図である。
面図である。
【図5】同筒状カッタを示す部分正面図である。
【図6】同シールド掘進機による埋設物の除去手順を説
明する側面断面図である。
明する側面断面図である。
【図7】同シールド掘進機による埋設物の除去手順を説
明する側面断面図である。
明する側面断面図である。
【図8】同シールド掘進機による埋設物の除去手順を説
明する側面断面図である。
明する側面断面図である。
【図9】同シールド掘進機による埋設物の除去手順を説
明する側面断面図である。
明する側面断面図である。
1 シールド本体 2 カッタヘッド 3 スキンプレート 4 内側環状板 5 環状空間室 11 筒状カッタ 11a 胴部 11b 受圧部 11c 連結穴 12 切断ビット 13 旋回軸受 14 旋回台 15 水噴射口 17 押出用シリンダ装置 19 押出伝達部材 21A,21B カッタビット 24A,24B 土砂取り入れ口 24 カッタ部 25 コピーカッタ装置 26 連結装置 31 球面継手 32 切削カッタ装置 32b 切削チューブ I 埋設物
Claims (2)
- 【請求項1】シールド本体の前部に、カッタビットを有
するカッタヘッドを回転自在に配設したシールド掘進機
であって、 シールド本体の前端部周囲にわたって形成された環状空
間室に、カッタヘッドの外周を通って前方に出退自在で
かつ回転自在に収納され前縁部複数箇所に埋設物を切断
可能な切断ビットを有する筒状カッタと、 シールド本体の前部に、カッタヘッドの空間部を通って
前方に出退自在で、かつ埋設物を切断してシールド本体
内に回収可能な切削カッタ装置とを具備し、 シールド本体を前進させて筒状カッタによりシールド本
体前方の埋設物をその外周位置で切断した後、筒状カッ
タ内にある埋設物を前記切削カッタ装置により切断回収
して除去するように構成したことを特徴とするシールド
掘進機。 - 【請求項2】シールド本体の前部のカッタヘッドを回転
駆動してトンネルを掘削し、掘削中に前方に出現する埋
設物を除去するに際して、 シールド本体の外周部に内蔵された筒状カッタを、カッ
タヘッドの外周部を介して前方に突出させ、 前記筒状カッタおよびカッタヘッドを回転駆動してシー
ルド本体を前進させ、筒状カッタの先端部に設けられた
切断ビットにより埋設物を切断してその切断埋設物を筒
状カッタ内に取り入れ、 シールド本体に設けられた切削カッタ装置の切削ビット
をカッタヘッドの空間部を通って前方に突出させ、 切断埋設物を切断してシールド本体内に取り込み、崩壊
土圧の影響の少ない筒状カッタ内で切断埋設物を切断除
去することを特徴とするシールド掘進機の埋設物除去工
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11853297A JPH10306685A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | シールド掘進機およびその埋設物除去工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11853297A JPH10306685A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | シールド掘進機およびその埋設物除去工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10306685A true JPH10306685A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=14738933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11853297A Pending JPH10306685A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | シールド掘進機およびその埋設物除去工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10306685A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011052403A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Ohbayashi Corp | シールド機及びそのシールド機の掘進工法 |
CN113622929A (zh) * | 2021-08-25 | 2021-11-09 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 管片破除装置、联络通道施工系统以及方法 |
-
1997
- 1997-05-09 JP JP11853297A patent/JPH10306685A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011052403A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Ohbayashi Corp | シールド機及びそのシールド機の掘進工法 |
CN113622929A (zh) * | 2021-08-25 | 2021-11-09 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 管片破除装置、联络通道施工系统以及方法 |
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