JP4266860B2 - 既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法およびシールド掘進機 - Google Patents

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Description

本発明は、既設立坑の側壁や既設トンネルの壁面などの既設構造物に、新たに掘削したトンネルを接続するための既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法およびシールド掘進機に関する。
従来、既設接続体の一例であるシールドトンネルなどの構造物に新設トンネルを地中で接合するための所謂ドッキング用シールド掘進機は、たとえば特許文献1に示すように、スキンプレートを構成する内筒と外筒の間に、既設構造物の接続面に対応する凹部が先端部に形成されたリング体が出退自在に配設されるとともに、リング体を突出可能な押出装置が設けられ、既設構造物に接近して掘削を停止した後、押出装置によりリング体を押出して凹部を既設構造物に係合させるものである。
特許第2673187号公報
しかしながら、上記シールド掘進機では、リング体を押出距離が長いため、礫が多かったり硬い地盤の場合にはリング体の地盤への貫入が困難となって止水性能が低下したり、またシールド掘進機の到達位置と軸心周りの回動姿勢とを正確に高精度で到達させないとリング体の凹部が既設構造物に整合しないため、止水性能が低下するという問題があった。
本発明は上記問題点を解決して、シールド掘進機から突出されるリング体の貫入を容易に行え、リング体と既設構造物との整合性を改善して止水性能を向上させることができる既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法およびシールド掘進機を提供することを目的とする。
本発明に係る請求項1記載の発明は、シールド掘進機を既設接続体にドッキングさせるに際し、前記シールド掘進機を既設接続体に接近させるとともに、カッタヘッドにより既設接続体に、円弧状溝からなる溝状接合部を掘削形成し、前記カッタヘッドを縮径し、前記カッタヘッドとカッタ駆動装置を内装した内胴と、該内胴に外嵌された外胴とを分離した後、前記外胴を前方に突出させてその先端部を前記溝状接合部に接近させ、前記外胴の前部周囲に設けられた止水リングを突出させてその先端部を前記溝状接合部に嵌入させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、シールド掘進機を既設接続体にドッキングさせるに際し、前記シールド掘進機を既設接続体に接近させるとともに、カッタヘッドにより既設接続体に、円弧状平面からなる平面接合部を掘削形成し、前記カッタヘッドを縮径し、前記カッタヘッドとカッタ駆動装置を内装した内胴と、該内胴に外嵌された外胴とを分離した後、前記外胴を前方に突出させてその先端部を前記平面接合部に接近させ、前記外胴の前部周囲に設けられた止水リングを突出させてその先端部を前記平面接合部に当接させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の方法において、シールド掘進機を既設接続体にドッキングさせた後、該シールド掘進機の外胴を残して内胴を既設接続体側またはシールド掘進機の発進用立坑側に抜き出すことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、既設接続体にドッキングさせるシールド掘進機であって、縮径自在でシールド軸心周りに回転自在に支持されるとともに、前方に出退自在に設けられて既設接続体に円弧状の溝状接合部を掘削可能な溝掘削ビットを有するカッタヘッドを備えた内胴と、該内胴に連結分離可能でかつシールド軸心方向にスライド自在な外胴と、内胴と外胴とを分離して外胴を前方に突出可能な外胴出退装置と、リング出退装置により外胴の前部から前方に突出自在に設けられて先端部が前記溝状接合部に嵌入可能な止水リングとを具備し、前記既設接続体に接近後に、カッタヘッドに設けられた前記溝掘削ビットにより前記既設接続体に前記溝状接合部を掘削形成し、次いでカッタヘッドを縮径させるとともに、内胴と外胴とを分離し、前記外胴出退装置により外胴を前方に突出させて前端部を前記溝状接合部に接近させ、さらに前記リング出退装置により止水リングを前方に突出させて止水リングの先端部を既設接続体の前記溝状接合部に嵌入させるように構成したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、既設接続体にドッキングさせるシールド掘進機であって、縮径自在でシールド軸心周りに回転自在に支持されるとともに、他の掘削ビットより前方に突出して設けられて既設接続体に平面接合部を円弧状に形成可能な平面掘削ビットを有するカッタヘッドを備えた内胴と、該内胴に連結分離可能でかつシールド軸心方向にスライド自在な外胴と、内胴と外胴とを分離して外胴を前方に突出可能な外胴出退装置と、リング出退装置により外胴の前部から前方に突出自在に設けられて先端部が前記平面接合部に当接可能な止水リングとを具備し、前記既設接続体に接近後に、カッタヘッドに設けられた前記平面掘削ビットにより前記既設接続体に前記平面接合部を掘削形成し、次いでカッタヘッドを縮径させるとともに、内胴と外胴とを分離し、前記外胴出退装置により外胴を前方に突出させて前端部を前記平面接合部に接近させ、さらに前記リング出退装置により止水リングを前方に突出させて止水リングの先端部を前記既設接続体の前記平面接合部に当接させるように構成したことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の構成において、止水リングの先端部に沿って弾性部材を取り付けたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項4乃至6のいずれかに記載の構成において、シールド掘進機を既設接続体にドッキングした後に、該シールド掘進機の外胴を残して内胴を既設接続体側またはシールド掘進機の発進用立坑側に抜出し可能に構成したものである。
請求項1記載の既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法によれば、カッタヘッドにより既設接続体に予め溝状接合部を形成しておき、カッタヘッドを縮径後にシールド掘進機から外胴を突出して既設接続体に接近させ、さらに前記外胴から止水リングを突出させてその先端を溝状接合部に嵌入させるので、止水リングと既設接続体とを面接触させることができ、また止水リングの出退ストロークが少なくてすみ、接合部と止水リングの整合性を向上させることができる。これにより接合部と止水リングの先端部との隙間を少なくして既設接続体と止水リングの間の止水性能をより向上させることができる。さらに止水リングの突出ストロークが少ない分、止水リングの軽量化やコンパクト化を図ることができる。
請求項2記載の既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法によれば、カッタヘッドにより既設接続体に予め平面接合部を形成しておき、カッタヘッドを縮径後にシールド掘進機から外胴を突出して既設接続体に接近させ、さらに前記外胴から止水リングを突出させてその先端を平面接合部に均等に当て付けて隙間を少なくすることができ、また止水リングの出退ストロークが少なくてすみ、接合部と止水リングの整合性を向上させることができる。これにより接合部と止水リングの先端部との隙間を少なくして既設接続体と止水リングの間の止水性能をより向上させることができる。さらに止水リングの突出ストロークが少ない分、止水リングの軽量化やコンパクト化を図ることができる。
請求項3記載の既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法によれば、内胴を既設接続体か、または発進用立坑側に抜き出すことにより、分解することなく内胴を含む装置類を再利用することができる。
請求項4記載のシールド掘進機によれば、カッタヘッドに出退自在に設けられた溝掘削ビットにより既設接続体を掘削して予め溝状接合部を形成しておき、外胴突出装置により外胴を突出してその先端部を既設接続体に接近させた後に、リング出退装置により外胴から止水リングを突出させ、その先端を溝状接合部に嵌入させるので、止水リングと既設接続体とを面接触させて止水リングと既設接続体との隙間をほとんど無くすことができ、また止水リングの出退ストロークが少なくてすみ、接合部と止水リングの整合性を向上させることができる。これにより止水リングの先端部と接合部との隙間を少なくして既設接続体と止水リングの間の止水性能をより向上させることができる。さらに止水リングの突出ストロークが小さい分、止水リングやリング出退装置の軽量化やコンパクト化を図ることができる。
請求項5記載のシールド掘進機によれば、カッタヘッドに他の掘削ビットより前方に突出された平面掘削ビットにより既設接続体を掘削して予め平面接合部を形成しておき、外胴突出装置により外胴を突出してその先端部を既設接続体に接近させた後に、リング出退装置により外胴から止水リングを突出させ、その先端を平面接合部に均等に当て付けることで、止水リングと既設接続体との隙間をほとんど無くすことができ、また止水リングの出退ストロークが少なくてすみ、接合部と止水リングの整合性を向上させることができる。これにより止水リングの先端部と接合部との隙間を少なくして既設接続体と止水リングの間の止水性能をより向上させることができる。さらに止水リングの突出ストロークが小さい分、止水リングやリング出退装置の軽量化やコンパクト化を図ることができる。
請求項6記載のシールド掘進機によれば、弾性部材により、止水リングと接合部との隙間を少なくして、止水性能をさらに向上させることができる。
請求項7記載のシールド掘進機によれば、内胴を既設接続体側か、または発進用立坑側に抜き出すことにより、分解することなく内胴に付帯された機器装置類を再利用することができる。
以下、本発明に係るシールド掘進機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
このシールド掘進機は、トンネル掘削後に既設接続体の一例である既設構造物に接続するドッキング用で、ここで既設接続体とは、トンネルの覆工体や立坑壁体などの構造体の他に、構造体に対する接続面が曲面状や凹凸状であった場合、接続部の止水性能を向上させるために、土質改良剤により固化された改良地盤を含むものとする。
図1に示すように、シールド掘進機1は、シールド本体2が、内胴3と、この内胴3にシールド軸心Oに沿う前後方向にスライド自在に外嵌されて連結装置16により連結離脱可能な外胴4とで構成されている。
内胴3の前部には、切羽崩壊土圧を支持する圧力室5を形成する圧力隔壁6が設けられており、この圧力隔壁6には旋回軸受7を介してカッタ軸8が回転自在に支持され、カッタ軸8の前部にスポーク形で伸縮式のカッタヘッド9が取り付けられている。また圧力隔壁6の後部で大気室11には、カッタ軸8を介してカッタヘッド9を回転駆動するカッタ駆動装置12が設けられており、カッタ駆動装置12は、カッタ軸8に取り付けられた大ギヤ12aと、大ギヤ12aに噛合する複数の駆動ピニオン12bと、各駆動ピニオン12bを回転駆動するカッタ回転駆動装置(油圧モータ)12cとで構成されている。
また前記圧力隔壁6の下部には、スクリュー式排土装置13が貫設されて、カッタヘッド9により掘削されて圧力室5に取り込まれた土砂を、圧力室5の土圧を保持しつつ大気室11側に排出するように構成されている。また内胴3の後部には、掘削されたトンネルを覆工するためのセグメントSを組立てるエレクタ装置14が設けられている。
前記カッタヘッド9は、図2に示すように、カッタ軸8に取り付けられてセンタービット21を有するセンター部材22と、センター部材22から90°ごとに半径方向に延びる4本の伸縮スポーク23と、これら伸縮スポーク23間で半径方向に延び外胴4の内径より短い固定スポーク24と、これら固定スポーク24の先端部と伸縮スポーク23のスポーク基部23aとを連結する連結リング25とを具備し、伸縮スポーク23および固定スポーク24の前面に、掘削ビット26がそれぞれ取り付けられている。
前記伸縮スポーク23は、センター部材22に取り付けられたスポーク基部23aに半径方向にスライド自在に設けられた可動ブロック23bと、スポーク基部23aに内装されて可動ブロック23bを出退可能な伸縮駆動装置(油圧シリンダ)23cと、可動ブロック23bに出退自在に設けられたコピーカッタ29とを具備している。そして伸縮駆動装置23cが進展状態で可動ブロック23bが外周側に位置する拡径時には、可動ブロック23bに設けられた掘削ビット26により外胴4の前方の地山を掘削する。また伸縮駆動装置23cを収縮させて可動ブロック23bを基端側に移動させた縮径時には、カッタヘッド9が外胴4の内径より小さくなるように構成されている。
また4本の可動スポーク23のうちの少なくとも1本(図では掘削反力のバランスを考慮して2つ)の可動ブロック23bに、先行出退装置(油圧シリンダ)27により出退自在な溝掘削ビット28が取り付けられている。この溝掘削ビット28は後述する止水リング33の前方に配置されており、既設構造物Tに止水リング33の先端部が嵌入可能な円形溝状の溝接合部(接合部)Taを形成するように構成されている。
図1,図3に示すように、前記外胴4の前部側には、内周板31aと外周板31bと、前部外周から後部内周側に傾斜する傾斜前面板31cと内部仕切板31dに囲まれた環状の収容室31が形成されている。この収容室31内には、傾斜前面板31cに形成された出退口32から前方にシールド軸心O方向に沿って突出自在な環状の止水リング33と、この止水リング33を突出させる複数のリング出退装置(油圧式シリンダ)34と、止水リング33の外周側に配置されて傾斜前面板31cに形成された吐出口から止水リング33の外周部に、地山を固化して漏水を防止する地盤改良剤を注入するための複数の薬液注入管35と、内胴3と外胴4とを連結離脱可能な複数の連結装置16とが内設されている。
また外胴4の後部内には、周方向所定間隔ごとにシールド本体2を前進させる複数の推進ジャッキ15が配設され、この推進ジャッキ15は後述する反力受け治具17を取り付けることで、内胴3を固定するとともに外胴4を前方に突出させる外胴出退装置と兼用されている。そして推進ジャッキ15の出力端に設けられた押圧部材15aを、エレクタ装置14により組立てられたセグメントSを反力受けとして押付け、シールド本体2を前方に推進させるように構成されている。
さらに連結装置16は、図8に示すように、外胴4の内周板31aに形成された貫通口にガイド筒16aが取り付けられ、伸縮ジャッキ16eの本体部が内蔵された係止ピン16bがガイド筒16a内に出退自在に配置されている。そして伸縮ジャッキの出力ロッド16cがガイド筒16aの外端部に設けられた反力受け部16dに連結固定されている。一方、内胴3の外周プレート3aには、受け部材16fに係止ピン16bが嵌合される連結孔16gが形成されている。したがって、係止ピン16bに内蔵された伸縮ジャッキ16dを進展して係止ピン16bを突出させ、その先端部を連結孔16dに嵌合させることにより、内胴3と外胴4とを連結固定することができる。
図7は、内胴3に対して外胴4を前方に突出移動させる時に使用する内胴3の複数の反力受け治具17で、組立てられたセグメントSと推進ジャッキ15の押圧部材15aとの間に介在される受圧部材17aと、受圧部材17aと内胴3の後端面とを連結固定する支持アーム17bとを具備し、外胴4を前方に突出移動させる前に内胴3の後端部に装着される。
上記構成により既設構造物Tにドッキングさせる方法を図1、図9、図10を参照して説明する。
発進用立坑からシールド掘進機1を発進させて目的の既設構造物Tに接近すると、シールド掘進機1の掘進を停止する[図1]。そして、先行出退装置27により溝掘削ビット28を突出させ、再度カッタヘッド9を回転駆動するとともに推進ジャッキ15を進展させてシールド本体2を所定距離前進させる。これにより、溝掘削ビット28により既設構造物Tに、止水リング33の前方に対応する溝状接合部Taを掘削形成する[図9(a)]。また、この時、シールド掘進機1の掘進を停止した状態で、カッタヘッド回転駆動させつつ先行出退装置27により溝掘削ビット28を突出させて溝状接合部Taを掘削形成することもできる。
カッタヘッド9を停止して先行出退装置27により溝掘削ビット28を後退させ、さらに伸縮駆動装置23cにより可動ブロック23bを後退させて伸縮スポーク23を短縮し、カッタヘッド9を縮径する。さらに連結装置16を解除して内胴3と外胴4とを分離するとともに、収縮状態の推進ジャッキ15の押圧部材15aとセグメントSの間に、受圧部材17aを挿入した状態で反力受け治具17を内胴3の後端部に取り付ける[図9(b)]。
次いで推進ジャッキ15を進展して、押圧部材15aにより反力受け治具17を介してセグメントSを押圧し、セグメントSにより内胴3の後退を防止すると同時に外胴4を前方に突出移動させて、収縮状態のカッタヘッド9に外嵌させ、既設構造物Tに接近された所定距離手前で停止させる[図10(c)]。
更に、リング出退装置34を進展して止水リング33を出退口32から前方に突出させ、止水リング33の先端部を溝状接合部Taに嵌入させる[図10(d)]。そして薬液注入管35から地盤改良用の薬剤を止水リング33と溝状接合部Taの外周部に注入し、地山を固化して漏水を防止する。
次いで、カッタヘッド9付きの内胴3を、たとえば既設構造物Tに回収する場合には、内胴3の後部に別の推進ジャッキと、これら推進ジャッキの押圧部材とセグメントSとを連結する連結治具を設け、内胴3を前方に推進して収縮状態のカッタヘッド9により既設構造物Tを掘削して貫通させ、さらに既設構造物T側に引き出す。また既設構造物T側から接続部を削除してカッタヘッド9付きの内胴3を既設構造物T内に引出してもよい。また反対に、発進用立坑に後退させる場合には、新設トンネルの底部にガイドレールを敷設するとともに、内胴3に前記ガイドレールに案内される車輪を装着し、牽引用索体を内胴3に連結し、発進用立坑から内胴3を牽引して発進用立坑に回収する。
上記第1の実施の形態によれば、推進ジャッキ15により反力受け治具17を利用して外胴4を前方に突出させてその先端部を既設構造物Tに接近させた後、リング出退装置34により止水リング33を突出させ、止水リング33の先端部を、カッタヘッド9の溝掘削ビット28により既設構造物Tに予め形成された溝状接合部Taに嵌入させるので、止水リング33の出退ストロークが少なくてすみ、正確に止水リング33の先端部を溝状接合部Taに嵌め込むことができる。これにより止水リング33の先端部を溝状接合部Ta内に面接触させることができるので、既設構造物Tと止水リング33の間の止水性能をより向上させることができる。さらに止水リング33の突出ストロークが少ない分、止水リング33やリング出退装置34、収容室31コンパクト化や軽量化を図ることができる。
また、内胴4と、内胴4に組み込まれたカッタヘッド9やカッタ駆動装置12、エレクタ装置14を分解することなく、既設構造物T内か、または発進用立坑側に抜き出すことにより、機器装置類や部材の再利用を容易に行うことができ、コストを低減することができる。
[第2実施の形態]
このシールド掘進機1は、前記溝掘削ビット28に替えて、平面掘削ビットを設けることにより、既設構造物Tに環状の平面接合部(接合部)Tbを形成するもので、図11〜図13を参照して説明する。なお、第1実施の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
図12(a)に示すように、カッタヘッド9に設けられた掘削ビット26のうち、伸縮スポーク23の可動ブロック23bに取り付けられた少なくとも1組が、他の掘削ビット26に比較して所定距離Xだけ前面側に突出された平面掘削ビット41に構成されている。これにより、図12(a),図12(b)に示すように、既設構造物Tにシールド掘進機1を接近させた後、さらに掘進して既設構造物Tを掘削すると、センタービット21と共に平面掘削ビット41が既設構造物Tに当接されて既設構造物Tに環状の平面接合部Tbが形成される。そしてこれにより、既設構造物Tに予め平面接合部Tbを形成することができ、平面接合部Tbに当て付けられる止水リング33との隙間を少なくして止水性能を向上させている。なお、平面接合部Tbを形成後、カッタヘッド9を回転させつつ伸縮駆動装置23cにより可動ブロック23bを後退させて伸縮スポーク23を短縮することで、平面掘削ビット41の食い込みを解除できるとともにより平坦な平面接合部Tbを形成することができる。
また図13に示すように、止水リング33の先端部には、たとえば合成ゴムからなる弾性部材42が先端部に沿って全周に取り付けられている。これにより、平面接合部Tbと止水リング33との隙間をさらに少なくして止水性能をより向上させることができる。
上記実施の形態において、伸縮スポーク23の可動ブロック23bに、他の掘削ビット26より前面側に突出された平面掘削ビット41を設け、止水リング33を既設構造物Tに当て付ける前に、既設構造物Tに予め平面接合部Tbを形成する。そして、伸縮駆動装置23cにより伸縮スポーク23を短縮しカッタヘッド9を縮径する。さらに連結装置16を解除して内胴3と外胴4とを分離するとともに、内胴3の後端部に反力受け治具17を取り付けて、押圧部材15aとセグメントSの間に受圧部材17aを挿入する。次いで推進ジャッキ15を進展してセグメントSにより内胴3の後退を防止すると同時に外胴4を前方に突出移動させて収縮状態のカッタヘッド9に外嵌させ、既設構造物Tに接近された所定距離手前で停止させる。次にリング出退装置34を進展して止水リング33を出退口から前方に突出させ、先に掘削した平面接合部Tbに弾性部材42を介して止水リング33の先端部を当接させる。そして薬液注入管35から地盤改良用の薬剤を止水リング33と平面接合部Tbの外周部に注入し、地山を固化して漏水を防止する。
上記実施の形態によれば、推進ジャッキ15により反力受け治具17を利用して外胴4を前方に突出させてその先端部を既設構造物Tに接近させた後、リング出退装置34により止水リング33を突出させ、止水リング33の先端部を、カッタヘッド9の平面掘削ビット41により既設構造物Tに予め形成された平面接合部Tbに当接させるので、止水リング33の出退ストロークが少なくてすみ、正確に止水リング33の先端部を平面接合部Tbに当て付けるので、既設構造物Tと止水リング33の間の止水性能をより向上させることができる。さらに止水リング33の突出ストロークが少ない分、止水リング33やリング出退装置34、収容室31コンパクト化や軽量化を図ることができる。
また止水リング33の先端部に弾性部材42を設けたので、止水リング33と平面接合部Tbとの隙間の誤差を吸収して止水性能を向上させることができる。
さらに内胴4と、内胴4に組み込まれたカッタヘッド9やカッタ駆動装置12、エレクタ装置14を分解することなく、既設構造物T内か、または発進用立坑側に抜き出すことにより、機器装置類や部材の再利用を容易に行うことができ、コストを低減することができる。
なお、上記第1実施の形態および第2実施の形態では、既設構造物Tの接続面を平面状に図示しているが、既設構造物Tの円筒面などにドッキングさせる場合には、予め周辺の地山を地盤改良して固化し、固化部分にドッキングさせることで、止水性を向上させることができる。
本発明に係るシールド掘進機の第1実施の形態を示す側面断面図である。 同シールド掘進機の正面図である。 図1に示すA部拡大図である。 図1に示すB−B部矢視図である。 同シールド掘進機のドッキング状態を示す側面断面図である。 同シールド掘進機のドッキング状態を示す正面図である。 同シールド掘進機の外胴を突出させるための反力受け治具を示す斜視図である。 同シールド掘進機の外胴と内胴とを連結する連結装置を示す縦断面図である。 (a)(b)はそれぞれ既設構造物へのシールド掘進機のドッキング手順を示す側面断面図である。 (c)(d)はそれぞれ既設構造物へのシールド掘進機のドッキング手順を示す側面断面図である。 本発明に係るシールド掘進機の第2実施の形態を示す側面断面図である。 (a)は既設構造物の掘削状態を示す図11のC部拡大図、(b)はドッキング状態を示す図11のC部拡大図である。 図12(a)に示すD部拡大図である。
符号の説明
T 既設構造物
Ta 溝状接合部
Tb 平面接合部
O シールド軸心
1 シールド掘進機
2 シールド本体
3 内胴
4 外胴
8 カッタ軸
9 カッタヘッド
12 カッタ駆動装置
13 排土装置
14 エレクタ装置
15 推進ジャッキ
15a 押圧部材
16 連結装置
17 反力受け治具
23 伸縮スポーク
23a スポーク基部
23b 可動ブロック
23c 伸縮駆動装置
24 固定スポーク
25 連結リング
26 掘削ビット
27 先行出退装置
28 溝掘削ビット
31 収容室
32 出退口
33 止水リング
34 リング出退装置
35 薬液注入管
41 掘削ビット
42 弾性部材

Claims (7)

  1. シールド掘進機を既設接続体にドッキングさせるに際し、
    前記シールド掘進機を既設接続体に接近させるとともに、カッタヘッドにより既設接続体に、円弧状溝からなる溝状接合部を掘削形成し、
    前記カッタヘッドを縮径し、
    前記カッタヘッドとカッタ駆動装置を内装した内胴と、該内胴に外嵌された外胴とを分離した後、前記外胴を前方に突出させてその先端部を前記溝状接合部に接近させ、
    前記外胴の前部周囲に設けられた止水リングを突出させてその先端部を前記溝状接合部に嵌入させる
    ことを特徴とする既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法。
  2. シールド掘進機を既設接続体にドッキングさせるに際し、
    前記シールド掘進機を既設接続体に接近させるとともに、カッタヘッドにより既設接続体に、円弧状平面からなる平面接合部を掘削形成し、
    前記カッタヘッドを縮径し、
    前記カッタヘッドとカッタ駆動装置を内装した内胴と、該内胴に外嵌された外胴とを分離した後、前記外胴を前方に突出させてその先端部を前記平面接合部に接近させ、
    前記外胴の前部周囲に設けられた止水リングを突出させてその先端部を前記平面接合部に当接させる
    ことを特徴とする既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法。
  3. シールド掘進機を既設接続体にドッキングさせた後、該シールド掘進機の外胴を残して内胴を既設接続体側またはシールド掘進機の発進用立坑側に抜き出す
    ことを特徴とする請求項1または2記載の既設接続体へのシールド掘進機のドッキング方法。
  4. 既設接続体にドッキングさせるシールド掘進機であって、
    縮径自在でシールド軸心周りに回転自在に支持されるとともに、前方に出退自在に設けられて既設接続体に円弧状の溝状接合部を掘削可能な溝掘削ビットを有するカッタヘッドを備えた内胴と、該内胴に連結分離可能でかつシールド軸心方向にスライド自在な外胴と、内胴と外胴とを分離して外胴を前方に突出可能な外胴出退装置と、リング出退装置により外胴の前部から前方に突出自在に設けられて先端部が前記溝状接合部に嵌入可能な止水リングとを具備し、
    前記既設接続体に接近後に、カッタヘッドに設けられた前記溝掘削ビットにより前記既設接続体に前記溝状接合部を掘削形成し、次いでカッタヘッドを縮径させるとともに、内胴と外胴とを分離し、前記外胴出退装置により外胴を前方に突出させて前端部を前記溝状接合部に接近させ、さらに前記リング出退装置により止水リングを前方に突出させて止水リングの先端部を既設接続体の前記溝状接合部に嵌入させるように構成した
    ことを特徴とするシールド掘進機。
  5. 既設接続体にドッキングさせるシールド掘進機であって、
    縮径自在でシールド軸心周りに回転自在に支持されるとともに、他の掘削ビットより前方に突出して設けられて既設接続体に平面接合部を円弧状に形成可能な平面掘削ビットを有するカッタヘッドを備えた内胴と、該内胴に連結分離可能でかつシールド軸心方向にスライド自在な外胴と、内胴と外胴とを分離して外胴を前方に突出可能な外胴出退装置と、リング出退装置により外胴の前部から前方に突出自在に設けられて先端部が前記平面接合部に当接可能な止水リングとを具備し、
    前記既設接続体に接近後に、カッタヘッドに設けられた前記平面掘削ビットにより前記既設接続体に前記平面接合部を掘削形成し、次いでカッタヘッドを縮径させるとともに、内胴と外胴とを分離し、前記外胴出退装置により外胴を前方に突出させて前端部を前記平面接合部に接近させ、さらに前記リング出退装置により止水リングを前方に突出させて止水リングの先端部を前記既設接続体の前記平面接合部に当接させるように構成した
    ことを特徴とするシールド掘進機。
  6. 止水リングの先端部に沿って弾性部材を取り付けた
    ことを特徴とする請求項5に記載のシールド掘進機。
  7. シールド掘進機を既設接続体にドッキングした後に、該シールド掘進機の外胴を残して内胴を既設接続体側またはシールド掘進機の発進用立坑側に抜出し可能に構成した
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のシールド掘進機。
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