JP3190730B2 - 新規標識薬物ハプテン類似体を用いるイムノアッセイ - Google Patents

新規標識薬物ハプテン類似体を用いるイムノアッセイ

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アラン ヒルボーン デビッド
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床化学、詳細にはイ
ムノアッセイに関する。
【0002】
【従来の技術】天然の免疫学的反応を利用するイムノア
ッセイは、臨床化学における分析技術として広範な使用
が見い出されている。反応の特異性により、それらは生
物学的流体中に非常に低濃度で存在する生物学的分析物
(analyte )を定量する際に特に有利である。このよう
な分析物(本明細書中ではリガンドと称する)として
は、例えば、抗体、治療薬物、麻酔薬、酵素、ホルモン
及びタンパク質等が挙げられる。
【0003】競合結合イムノアッセイでは、免疫応答性
誘導体及びリガンドの類似体をはじめとする標識リガン
ド類似体が、所定量の適当な結合性物質(本明細書中で
はレセプターと称する)との反応を目当てに未標識リガ
ンド競合した状態に置かれる。リガンドの未知濃度は、
結合もしくは未結合(すなわち遊離)の標識リガンドの
どちらか一方のシグナルを測定することより求めること
ができる。反応は以下のように進行する。
【0004】 リガンド + 標識リガンド + レセプター→ リガンド−レセプター + 標識リガンド−レセプター
【0005】常用される標識としては、放射性標識、酵
素、発色団、蛍光団、安定な遊離基並びに酵素の補因
子、阻害剤及びアロステリックエフェクターが挙げられ
る。
【0006】上述したことと矛盾することなく、血清中
の薬物又は薬物誘導体(例えばフェノバルビタールやフ
ェニトイン)についてのイムノアッセイは、固定化抗体
の結合部位を目当てにした、患者血清中の薬物とそのよ
うな薬物ハプテンの酵素標識類似体との競合反応に基づ
くことができる。
【0007】標識薬物ハプテン類似体(以下、LDHと
称することがある)についての特定の必要条件は、1)
少なくとも65%のLDHが過剰の固定化抗体により結
合されうること;2)固定化抗体に対するLDHの親和
性が、所定量のLDHと薬物との競合が治療に関連した
薬物濃度範囲で起こるようなものであること;及び3)
保存条件下におけるその酵素標識の加水分解に対するL
DHの安定性;を含む。
【0008】薬物ハプテン類似体に課せられる必要条件
は、1)酵素標識との結合後の固定化抗体に対する該類
似体の接近しやすさ;2)薬物に対する抗体による、L
DHの特異的認識能;及び3)酵素活性に悪影響を与え
ない条件下、直接又は酵素もしくは類似体の活性化後の
どちらかに、酵素標識を担持する類似体が十分な反応性
を有すること、を含む。
【0009】米国特許第4,752,568号明細書に
開示されたグルコースオキシダーゼ(GOD)及びアル
カリ性ホスファターゼ(ALP)酵素標識結合フェノバ
ルビタール及びフェニトインハプテン類似体は、所望の
フォーマットで有効な競合イムノアッセイを遂行するの
に適切な酵素標識類似体を提供した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】標識として酵素西洋ワ
サビペルオキシダーゼ(HRP)を用いる場合に、上記
特許明細書に開示された標識フェノバルビタール及びフ
ェニトイン類似体が、競合イムノアッセイを遂行するの
に不十分であることが課題である。このような類似体と
HRPとのカプリング反応は、緩慢かつ不完全であっ
た。更に、フェノバルビタール−HRP標識及びフェニ
トイン−HRP標識は非常に弱い結合であったので、判
読可能なシグナルを得るのに非常に高濃度の標識又は抗
体結合部位が必要とされるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載される薬物についてのイムノアッセイ方法を提供す
る: 上記方法に有用な標識薬物ハプテン類似体は、次式
(I)の構造に従う態様を含む。
【0012】
【化4】
【0013】上式中、Aは次式のヒダントイン核
【化5】
【0014】又は次式のバルビツレート核
【化】
を表し、
【0015】R1 は各々独立して、水素、炭素原子数1
〜10のアルキル、未置換又は置換フェニルを表し、R
2 ,R4 ,R5 及びR6 は各々独立して、C1 〜C10
ルキレン基を表すか又は少なくとも1つ以上のエステル
基、アミド基、−O−,−S−もしくは−NR−によっ
て中断されたC1 〜C10アルキレン基を表し、R3 はC
1 〜C3 アルキレンを表し、Zは−O−,−S−及び−
NR−(ここで、Rは水素又はC1 〜C6 アルキル、例
えばメチル、プロピル及びヘキシルを表す)を表し、
【0016】mは0,1又は2であり nは0,1又は2であり m+n>0であり、そして m,n及びR2 に含まれる原子の総数が5〜40であ
り、標識は酵素であり、そして更に、
【0017】(i) R1 基の少なくとも1つが置換又は未
置換フェニルであり、(ii)R4 ,R5 及びR6 のうちの
1つがフェニレンであってもよく、(iii) 式Iの角括弧
中の成分がいずれの順序で存在してもよく、そして(iv)
連結基が、炭素原子数2〜12の飽和又は不飽和モノカ
ルボン酸の誘導体以外のものであることを条件とする。
【0018】本発明により提供されるイムノアッセイに
有用な薬物ハプテン類似体は、下記を含んで成るもので
ある。 (a)活性エステル基、例えばスクシンイミドオキシカ
ルボニル、 (b)ヒダントイン又はバルビツレート誘導体より選ば
れる核、及び (c)前記活性エステル基を前記ヒダントイン核又はバ
ルビツレート核に連結する連結鎖(ここで、連結鎖は前
に定義した通りである)。
【0019】より詳細には、本発明に有用な好ましい新
規薬物ハプテン類似体類は、次式に従うものである。
【0020】
【化7】
【0021】上式中、Aは次式のヒダントイン核
【化8】 又は次式のバルビツレート核
【化9】 を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Z、m及びn
並びにそれらに関連する条件は前に定義した通りであ
り、そしてR7は、エチレン又はo−フェニレン基であ
る。
【0022】ヒダントイン薬物ハプテン類似体 新規ヒダントイン薬物ハプテン類似体は、本発明のイム
ノアッセイに用いられる標識類似体を製造するのに用い
られる。ヒダントイン核と活性エステル基との間に短い
連結鎖を有するこれらのヒダントイン誘導体の活性エス
テルは、幾つかの固定化抗体と共に使用するための許容
される酵素標識を調製するのに十分な位にHRPと反応
性であった。活性エステル基とヒダントイン核の間に8
〜20個の原子から成る長い連結基(R2 と角括弧中の
基)を有する誘導体は、試験した全ての固定化抗体によ
り結合され得る標識を提供した。各Zが隣接のカルボニ
ルと共にアミド基を形成する−NR−であるような連結
鎖は、Zが隣接のカルボニルと共にエステル基を形成す
るような−O−もしくは−S−であるような連結鎖より
も、加水分解に対して耐性であるので、このような鎖を
含むヒダントイン誘導体は特に有用である。
【0023】ヒダントイン類似体製造例 ヒダントイン類似体は、ヒダントイン化合物のサブクラ
スであるフェニトイン類似体が製造される下記製造方法
に従って調製できる。
【0024】例1−HD1:5,5−ジフェニル−3−
{4−〔2−(3−スクシンイミドオキシカルボニルプ
ロピオニルオキシ)エチルアミノカルボニル〕ブチル}
ヒダントインの製造。
【0025】工程1:5,5−ジフェニル−3−〔4−
(2−ヒドロキシエチルアミノカルボニル)ブチル〕ヒ
ダントインの製造。
【0026】パートA:最初に酸塩化物を製造する。 3−(4−カルボキシブチル)−5,5−ジフェニル−
2,4−イミダゾリジンジオン(3.52g,0.01
モル)、塩化チオニル(20mL)、N,N−ジメチルホ
ルムアミド(2滴)及びクロロホルム(50mL)の混合
物を、室温で3時間攪拌した。減圧下でロータリーエバ
ポレーター中で溶剤を留去し、その生成物を次のパート
Bに直接用いた。
【0027】パートB:上記酸塩化物をエタノールアミ
ンと反応させる。 クロロホルム(50mL)中の上記酸塩化物を、クロロホ
ルム100(mL)中のエタノールアミン(1.2g,
0.02モル)及びトリエチルアミン(2.4g,0.
024モル)の混合物に15分間かけて滴下添加した。
次いで混合物を60℃で2時間加熱し、そして室温で1
時間攪拌した。次いでその溶液を5%塩酸(100mL×
2)で洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100m
L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
し、そして溶剤をロータリーエバポレーター中で留去し
た。次いで濾液を酸化アルミニウムカラムを用いるクロ
マトグラフィーにかけ、TLC上に1つのスポットを示
す物質(3.0g)を得た。この物質を次の製造方法に
直接使用した。
【0028】工程2:3−{4−〔2−(3−カルボキ
シプロピオニルオキシ)エチルアミノカルボニル〕ブチ
ル}−5,5−ジフェニルヒダントインの製造。 クロロホルム(100mL)中の工程1のヒドロキシ化合
物(3.0g,0.0075モル)、無水コハク酸
(1.0g,0.01モル)及びジメチルアミノピリジ
ン(0.9g,0.0075モル)の混合物を50〜6
0℃で4時間加熱し、そして週末の間室温まで放冷し
た。
【0029】ジクロロメタン(300mL)を添加し、そ
して混合物を5%塩酸溶液(100mL×3)で洗浄し、
飽和塩化ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして溶剤を留去し
てTLC上に1つのスポットを与える物質を得た。
【0030】工程3:HD1:5,5−ジフェニル−3
−{4−〔2−(3−スクシンイミドオキシカルボニル
プロピオニルオキシ)エチルアミノカルボニル〕ブチ
ル}ヒダントインの製造。
【0031】
【化10】
【0032】クロロホルム(80mL)中の工程2からの
酸(3.0g,0.006モル)、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(1.5g,0.007モル)
及びN−ヒドロキシスクシンイミド(0.7g,0.0
06モル)の混合物を室温で20時間攪拌した。その混
合物を濾過し、そして減圧下ロータリーエバポレーター
中で濾液を濃縮した。次いで残渣をシリカを用いるクロ
マトグラフィーにかけ、生成物を1.3g得た(収率4
0%)。C30324 9 についての分析計算値:C,
60.8;H,5.44;N,9.45。実測値:C,
59.6;H,5.51,N;8.91。
【0033】例2−HD2:5,5−ジフェニル−3−
{4−〔4−(3−スクシンイミドオキシカルボニルプ
ロピオニル)−1−ピペラジニルカルボニル〕ブチル}
−2,4−イミダゾリジンジオンの製造。
【0034】工程1:5,5−ジフェニル−3−(1−
ピペラジニルカルボニルブチル)ヒダントインの製造。
【0035】パートA:最初に、3−〔4−(4−ベン
ジルオキシカルボニルピペラジニルカルボニル)ブチ
ル〕−5,5−ジフェニル−2,4−イミダゾリジンジ
オンを製造した。 上記HD1の製造のパートAに記載されるように製造し
た酸塩化物(0.01モル)を、クロロホルム(50m
L)中のベンジル1−ピペラジンカルボキシレート
(2.4g,0.011モル)及びトリエチルアミン
(2.0g,0.02モル)の混合物に、15分間かけ
て滴下添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、そし
てジクロロメタン(300mL)を添加した。その混合物
を5%塩酸(100mL×2)で洗浄し、希炭酸ナトリウ
ム溶液(100mL)で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液
(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで溶液を
乾燥し、濾過し、そして減圧下ロータリーエバポレータ
ー中で溶剤を留去した。次いで濾液をクロマトグラフィ
ーにかけ、油状物4.3gを得た(収率78%)。これ
を次の工程に直接使用した。
【0036】パートB:工程Aの保護アミン(4.8
g,0.008モル)及び30〜35%臭化水素−酢酸
(HBr/AcOH)溶液(25mL)を室温で1.5時
間攪拌した。次いでこの混合物をジエチルエーテル(1
L)に注ぎ入れ、そして分離した油状物を新たなエーテ
ル(1L×3)で摩砕した。その油状物を10%水性水
酸化ナトリウム溶液(pH=14)中に溶解し、そしてこ
の水性溶液をジクロロメタン(100mL×4)で抽出し
た。合わせた有機溶液を飽和塩化ナトリウム溶液(15
0mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
し、そして減圧下、ロータリーエバポレーター中で溶剤
を留去した。濾液は固化して白色固体を与えた(2.6
g,収率77%)。この物質を次の工程に直接用いた。
【0037】工程2:3−{4−〔4−(3−カルボキ
シプロピオニル)−1−ピペラジニルカルボニル〕ブチ
ル}−5,5−ジフェニル−2,4−イミダゾリジンジ
オンの製造。
【0038】クロロホルム(15mL)中のパートBから
のアミン(2.1g,0.005モル)と無水コハク酸
(0.54g,0.0054モル)の混合物を50〜6
0℃で30分間加熱し、そして周囲温度で20時間放置
した。ジクロロメタン(150mL)を添加し、そして混
合物を5%塩酸(100mL×2)で洗浄し、飽和塩化ナ
トリウム溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、濾過し、そして減圧下ロータリーエボパ
レーター中で溶剤を留去したところ、白色固体2.5g
(95%)が得られ、これを次の工程に直接用いた。
【0039】工程3:HD2:5,5−ジフェニル−3
−{4−〔4−(3−スクシンイミドオキシカルボニル
プロピオニル)−1−ピペラジニルカルボニル〕ブチ
ル}−2,4−イミダゾリジンジオンの製造。
【0040】
【化11】
【0041】クロロホルム(40mL)中の工程2からの
酸(1.56g,0.003モル)、N,N′−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(0.64g,0.003モ
ル)及びN−ヒドロキシスクシンイミド(0.36g,
0.003モル)の混合物を室温で週末の間攪拌した。
その混合物を濾過し、そして減圧下ロータリーエバポレ
ーターで濾液から溶剤を留去して生成物1.9gを得た
(収率100%)。その固体をクロマトグラフィーにか
け、そして生成物画分をジクロロメタン(200mL)に
溶解し、希炭酸ナトリウム溶液(100mL×2)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そしてロ
ータリーエバポレーター中で溶剤を留去したところ、T
LC上に1つのスポットを与える白色固体が得られた。
32355 8 の分析計算値:C,62.23;H,
5.71;N,11.34。実測値:C,59.07;
H,5.40;N,10.45。
【0042】例3−HD3:5,5−ジフェニル−3−
{4−〔6−(3−スクシンイミドオキシカルカルボニ
ルプロピオンアミド)ヘキシルアミノカルボニル〕ブチ
ル}−2,4−イミダゾリジンジオンの製造。
【0043】工程1:3−〔4−(6−アミノヘキシル
アミノカルボニル)ブチル〕−5,5−ジフェニル−
2,4−イミダゾリジンジオンの製造。
【0044】パートA:3−〔4−(6−ベンジルオキ
シカルボニルアミノヘキシルアミノカルボニル)ブチ
ル〕−5,5−ジフェニル−2,4−イミダゾリジンジ
オンの製造。 HD1の製造で中間体として生成された酸塩化物を、H
D2の製造の工程1に記載の方法により、N−ベンジル
オキシカルボニル−1,6−ヘキサンジアミンで処理し
たところ、保護アミン7.5g、収率85%が得られ
た。
【0045】パートB:パートAの保護アミンを、HD
2の製造の工程1、パートBの方法により臭化水素酸−
酢酸で処理したところ遊離アミンが得られ、精製するこ
となくそれを工程2に用いた。
【0046】工程2:3−{4−〔6−(3−カルボキ
シプロピオンアミド)ヘキシルアミノカルボニル〕ブチ
ル}−5,5−ジフェニル−2,4−イミダゾリジンジ
オンの製造。この化合物を、HD2の製造の工程2と同
様の方法を用いて製造した。
【0047】工程3:HD3:5,5−ジフェニル−3
−{4−〔6−(3−スクシンイミドオキシカルボニル
プロピオンアミド)ヘキシルアミノカルボニル〕ブチ
ル}−2,4−イミダゾリジンジオンの製造。
【0048】
【化12】
【0049】この物質を、HD2の製造の工程3の方法
を用いて製造したところ、生成物2.6gを得た(収率
80%)。融点133〜134℃。C34415 8
ついての分析計算値:C,63.05;H,6.38;
N,10.81。実測値:C,62.91;H,6.4
1;N,10.69。
【0050】バルビツレート薬物類似体 以下の例4〜8は、フェノバルビタールについてのバル
ビツレート薬物ハプテン類似体の製造を具体的に説明す
るものである。一般的には、この類似体は、(1)バル
ビツレート誘導体、例えばフェノバルビタールを、ω−
ハロアルカンカルボキシレートエステルと縮合させる工
程、(2)前記エステルを、対応する酸にケン化させる
工程、(3)前記酸を、対応する酸塩化物に転化させる
工程、(4)前記酸塩化物をN−ヒドロキシスクシンイ
ミドと縮合させるか又は更に長い連結鎖を得るために、
アミン又はヒドロキシ基の1つが保護されたジアミン、
ジオール又はアミノアルコールと縮合させる工程、及び
(5)保護基を除去し、ジカルボン酸、例えばコハク酸
と縮合させ、次いでN−ヒドロキシスクシンイミドと縮
合させて、類似体を製造する工程、により製造される。
【0051】所望であれば、半分保護されたジアミン、
ジオール又はアミノアルコールと縮合させ、次いで別の
二酸を1回又は2回以上繰り返して、連結鎖を更に長く
することできる。しかしながら、より長い鎖の二酸、ジ
オール、ジアミン、アミノアルコール又はハロアルカン
カルボキシレートエステルを用いることにより、より少
ない工程で同様の製造が達成できる。
【0052】例4−PB1:5−エチル−5−フェニル
−1−{4−〔4−(3−スクシンイミドオキシカルボ
ニルプロピオニル)−1−ピペラジニルカルボニル〕ブ
チル}−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジン
トリオンの製造。
【0053】工程1:5−エチル−6−ヒドロキシ−3
−(4−メトキシカルボニルブチル)−5−フェニル−
2,4(3H,5H)−ピリミジンジオンの製造。 ジクロロメタン(500mL)中のフェノバルビタール
(46.5g,0.2モル)と水酸化テトラブチルアン
モニウム(500mL、0.2モル、0.4M水溶液)の
混合物を製造し、そしてそれに5−ブロモ吉草酸メチル
(39.0g,0.2モル)を添加した。その反応混合
物を一晩(20時間)激しく攪拌した。この混合物に、
飽和塩化ナトリウム溶液(100mL)を添加し、有機層
を分離し、そして水性溶液をジクロロメタン(100mL
×2)で洗浄した。合わせた有機溶液を飽和塩化ナトリ
ウム溶液(100mL)で洗浄し、無水MgSO4 で乾燥
し、濾過し、そして溶剤を留去した。
【0054】工程2:3−(4−カルボキシブチル)−
5−エチル−6−ヒドロキシ−5−フェニル−2,4
(3H,5H)−ピリミジンジオンの製造。 ジオキサン(500mL)中の工程1の5−エチル−6−
ヒドロキシ−3−(4−メトキシカルボニルブチル)−
5−フェニル−2,4(3H,5H)−ピリミジンジオ
ンエステル(54.0g,0.156モル)、濃塩酸
(55mL)及び水(55mL)の混合物を4時間加熱して
還流させ、そして室温で一晩放置した。ジオキサンを減
圧下で留去し、そして飽和塩化ナトリウム溶液(250
mL)とジクロロメタン(400mL)を残渣に加えた。有
機層を分離し、そして水性溶液をジクロロメタン(15
0mL×3)で抽出した。合わせた有機溶液を飽和塩化ナ
トリウム溶液(200mL)で洗浄し、無水MgSO4
乾燥し、濾過し、そして溶剤を留去した。残渣にジエチ
ルエーテルを添加し、そしてその混合物を週末の間−1
6℃の冷凍庫に置き、次いで濾過した。
【0055】工程3:1−(4−クロロカルボニルブチ
ル)−5−エチル−5−フェニル−2,4,6(1H,
3H,5H)−ピリミジントリオンの製造。 工程2からの酸(6.6g,0.2モル)、塩化チオニ
ル(50mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(2滴)
及びクロロホルム(80mL)の混合物を室温で1.5時
間攪拌した。減圧下ロータリーエバポレーターで溶剤を
留去し、そしてこの生成物を次の工程4に直接用いた。
【0056】工程4:1−〔4−(4−ベンジルオキシ
カルボニル−1−ピペラジニルカルボニル)ブチル〕−
5−エチル−5−フェニル−2,4,6(1H,3H,
5H)−ピリミジントリオンの製造。 クロロホルム(75mL)中の工程3の酸塩化物(0.2
モル)を、クロロホルム(100mL)中のベンジル1−
ピペラジンカルボキシレート(6.0g,0.030モ
ル)とトリエチルアミン(4.0g,0.04モル)の
混合物に15分間かけて滴下添加した。この混合物を室
温で20時間攪拌し、次いでジクロロメタン(300m
L)を添加した。その混合物を10%塩酸溶液(100m
L×3)で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液(100m
L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
し、そして溶剤を留去した。次いで残渣をSiO2 上で
のクロマトグラフィーにかけて固体を得た。
【0057】工程5:5−エチル−5−フェニル−1−
〔4−(1−ピペラジニルカルボニル)ブチル〕−2,
4,6(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン臭化
水素酸塩の製造。 工程4からの保護アミン(6.5g,0.012モル)
及び30〜35%臭化水素−酢酸溶液(30mL)を室温
で1.5時間攪拌した。次いでその混合物を酢酸エチル
(2L)中に注ぎ入れ、1時間攪拌し、濾過し、そして
固体を酢酸エチル500mLで洗浄した。
【0058】工程6:1−{4−〔4−(3−カルボキ
シプロピオニル)−1−ピペラジニルカルボニル〕ブチ
ル}−5−エチル−5−フェニル−2,4,6(1H,
3H,5H)−ピリミジントリオンの製造。 クロロホルム(150mL)中の工程5のアミン(4.8
g,0.01モル)、無水コハク酸(1.2g,0.0
12モル)及びトリエチルアミン(2.2g,0.02
モル)の混合物を、50〜60℃(湯浴)で30分間加
熱し、そして周囲温度で16時間攪拌した。ジクロロメ
タン(200mL)を添加し、混合物を10%塩酸溶液
(100mL×3)で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液
(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過し、そして減圧下ロータリーエバポレーター中
で溶剤を留去すると、白色固体3.3gが得られた(収
率66%)。この物質をSiO2 カラムを用いるクロマ
トグラフィーにかけたところ、白色固体が得られた。
【0059】工程7:5−エチル−5−フェニル−1−
{4−〔4−(3−スクシンイミドオキシカルボニルプ
ロピオニル)−1−ピペラジニルカルボニル〕ブチル}
−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジントリオ
ンの製造。
【0060】
【化13】
【0061】クロロホルム(75mL)中の工程6からの
酸(3.4g,0.007モル)、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(1.6g,0.008モル)
及びN−ヒドロキシスクシンイミド(1.0g,0.0
08モル)の混合物を室温で20時間攪拌した。その混
合物を濾過し、そして酢酸エチル(100mL)を添加し
た。その有機溶液を水(100mL×2)で洗浄し、飽和
塩化ナトリウム溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、濾過し、そして減圧下ロータリーエ
バポレーターで溶剤を留去した。固体の一部をクロマト
グラフィーにかけたところ、白色固体が得られた。
【0062】例5−PB2:5−エチル−5−フェニル
−2−(4−スクシンイミドオキシカルボニルブチル−
2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン
の製造。
【0063】
【化14】
【0064】工程2の酸と共に攪拌すること以外は、例
4の工程7の方法を用いてこの物質を製造した。その物
質をエチルエーテル/酢酸エチル(1:1)から結晶化
したところ、白色固体が得られた。
【0065】例6−PB3:5−エチル−5−フェニル
−1−{4−〔2−(3−スクシンイミドオキシカルボ
ニルプロピオニルオキシ)エチルアミノカルボニル〕ブ
チル}−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジン
トリオンの製造。
【0066】工程1:5−エチル−1−〔4−(2−ヒ
ドロキシエチルアミノカルボニル)ブチル〕−5−フェ
ニル−2,4,6(1H,3H,5H)ピリミジントリ
オンの製造。ベンジル1−ピペラジンカルボキシレート
の代わりに2−ヒドロキシエチルアミンを用いる以外
は、例4の工程4に概説されたようにこの物質を製造し
た。
【0067】工程2:1−{4−〔2−(3−カルボキ
シプロピオニルオキシ)エチルアミノカルボニル〕ブチ
ル}−5−エチル−5−フェニル−2,4,6(1H,
3H,5H)−ピリミジントリオンの製造。 クロロホルム(100mL)中の工程1からの生成物
(2.9g,0.007モル)、無水コハク酸(0.7
g,0.007モル)及びジメチルアミノピリジン
(0.9g,0.007モル)の混合物を湯浴(50〜
60℃)中で30分間加熱し、次いで室温で3日間攪拌
した。ジクロロメタン(300mL)を添加し、そして混
合物を10%塩酸溶液(100mL×2)で洗浄し、飽和
塩化ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、濾過し、そして溶剤を留去したと
ころ、油状物が得られ、それを次の工程に直接用いた。
【0068】工程3:PB3:5−エチル−5−フェニ
ル−1−{4−〔2−(3−スクシンイミドオキシカル
ボニルプロピオニルオキシ)エチルアミノカルボニル〕
ブチル}−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジ
ントリオンの製造。
【0069】
【化15】
【0070】例4の工程7に概略された方法を用いて、
本例の工程2の酸を用いて開始してこの物質を製造し
た。
【0071】例7−PB4:5−エチル−5−フェニル
−1−{4−〔3−(3−スクシンイミドオキシカルボ
ニルプロピオンアミド)プロピルアミノカルボニル〕ブ
チル}−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジン
トリオンの製造。
【0072】工程1:1−〔4−(3−ベンジルオキシ
カルボニルアミノプロピルアミノカルボニル)ブチル〕
−5−エチル−5−フェニル−2,4,6(1H,3
H,5H)−ピリミジントリオンの製造。 ベンジル1−ピペラジンカルボキシレートの代わりにN
−ベンジルオキシカルボニル−1,3−プロパンジアミ
ンを用いる以外は、例4の工程4に概略された方法を用
いてこの物質を製造し、そして粗製物質を次の工程に用
いた。
【0073】工程2:1−〔4−(3−アミノプロピル
アミノカルボニル)ブチル〕−5−エチル−5−フェニ
ル−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジントリ
オン臭化水素酸塩の製造。 例4の工程5のようにこの物質を製造した(本例の工程
1のアミドを用いて開始し、エチルエーテル中に注ぎ入
れると油状物が得られたことを除いて)。
【0074】工程3:1−{4−〔3−(3−カルボキ
シプロピオンアミド)プロピルアミノカルボニル〕ブチ
ル}−5−エチル−5−フェニル−2,4,6(1H,
3H,5H)−ピリミジントリオンの製造。 本例の工程2からのアミンを用いて開始して酸を得たこ
と以外は、例4の工程6の方法により、この物質を製造
した。
【0075】工程4:PB4:5−エチル−5−フェニ
ル−1−{4−〔3−(3−スクシンイミドオキシカル
ボニルプロピオンアミド)プロピルアミノカルボニル〕
ブチル}−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジ
ントリオンの製造。
【0076】
【化16】
【0077】本例の工程3の酸を用いて開始する以外
は、例4の工程7の方法を用いてこの物質を製造した。
【0078】例8−PB5:5−エチル−5−フェニル
−1−{4−〔6−(3−スクシンイミドオキシカルボ
ニルプロピオンアミド)ヘキシルアミノカルボニル〕ブ
チル}−2,4,6(1H,3H,5H)−ピリミジン
トリオンの製造。
【0079】
【化17】
【0080】例7の工程1のN−ベンジルオキシカルボ
ニル−1,3−プロパンジアミンの代わりにN−ベンジ
ルオキシカルボニル−1,6−ヘキサンジアミンを使用
し、そしてその後の工程2,3及び4で各々それからの
反応生成物を用いること以外は、例7の反応順序に従っ
てこの化合物を製造した。
【0081】標識薬物ハプテン類似体 本発明者らは、上記で調製したバルビツレート及びヒダ
ントインの新規標識薬物ハプテン類似体を製造した。そ
れらはバルビツレート及びヒダントイン薬物、特にフェ
ノバルビタール及びフェニトインについての競合イムノ
アッセイにおいて有用である。標識は、競合イムノアッ
セイにおいて分析物又は分析物類似体と共に常用され
る、アミン又はスルフヒドリル基を有するイムノアッセ
イ用の標識、例えば酵素、可視色素、ロイコ色素、蛍光
色素及び放射性物質等である。
【0082】有用な標識は、酵素、例えばアルカリ性ホ
スファターゼ(ALP)、グルコースオキシダーゼ(G
OD)及び西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)もし
くはアミン富化西洋ワサビペルオキシダーゼ(AHR
P)である。
【0083】標識薬物ハプテン類似体は、下記工程を含
んで成る新規方法を用いて製造される。 1)求核基、例えばアミン又はスルフヒドリル基を表面
上に担持する標識を、過剰の上記バルビツレート又はヒ
ダントイン薬物ハプテン類似体と接触させる工程。好ま
しくは類似体と標識を水混和性有機溶剤、例えばN,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド(DM
SO)又は溶剤と水(緩衝化したもの)の混合物に溶解
した後、一緒に混合する工程、及び 2)未使用活性エステル及び縮合副生成物を、好ましく
は透析により取り除く工程。
【0084】本明細書の以下に提供される例は、本発明
の新規標識類似体の製造方法を具体的に説明するもので
ある。標識類似体は、フェニントイン及びフェノバルビ
タール薬物ハプテン類似体を用いて製造した。
【0085】標識ヒダントイン類似体 例1 −アミン富化HRP標識ヒダントインHD1〔伸長
連結鎖を含む;標識AHRP−HD1(標識A)〕の製
造。
【0086】HD1を、10 mM 4′−ヒドロキシアセ
トアニリドを含む乾燥DMF(DMF 4′−HA)
1.452mLに溶解した。
【0087】アミン富化HRPを以下のように製造し
た。乾燥HRPを0.1M MES緩衝液(pH 5.5)に
溶解して、緩衝液10mL中の最終濃度が2.5×10-6
モル(100mg)となるようにした〔MES=2−(N
−モルホリノ)エタンスルホン酸〕。変換係数A403
mg/mL=2.24を用いてA403 測定値からタンパク質
濃度を求めた。HRP溶液を、0.1M MES緩衝液
(pH 5.5)10mL中に溶解したL−リジン一塩酸塩1.
5×10-3モル(275mg)と合わせた。新たに調製し
たMES緩衝液中の1−エチル−3−(3−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC、5×1
-4モル、960mL)の溶液を添加した。容器に蓋を
し、そして室温で一晩混合した。その反応生成物を0.
02M MOPS緩衝液(pH 7.0)(3L、10℃)に
対して透析した。透析緩衝液を3回変えた。MOPS=
3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸。
【0088】反応させる前に、アミン富化HRPの試料
を、30,000NMWL(呼称分子量限界カットオ
フ)セントリセル(Centricells)遠心限外
濾過膜を用いて、MOPS緩衝液から0.1M EPP
S緩衝液(pH 8.0)に交換した。次いで、この試料を希
釈して、最終濃度10mg/mLの溶液を得た。
【0089】アミン富化HRP(AHRP)(1mL)を
ジメチルホルムアミド中の4′−ヒドロキシアセトアニ
リドの10mM溶液(DMF 4′−HA)500μLと
渦動攪拌により混合し、次いでそれを42℃の水浴中に
置いた。乾燥DMF−4′−HA溶液1.452mL中に
21mgのHD1を溶解することにより調製したHD1溶
液(500μL)を、フェニトイン/HRPのモル比が
50/1となるように、渦動攪拌により混合しながらA
HRPに滴下添加した。その反応混合物を42℃の水浴
中で穏やかに振動させながら1時間インキュベーション
した。
【0090】反応混合物を、更なるDMF 4′−HA
/0.1M EPPS(1:1)0.5mLを用いて反応
容器をすすいだすすぎ液と一緒に、Spectrapo
r#2透析チューブに入れた。
【0091】反応混合物を以下のように透析した。 a)1LのDMF 4′−HA/0.1M EPPS
(1:1),pH 8.0に対して42℃で1時間、 b)透析条件a)を用いてもう1回繰り返す、 c)2Lの0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含
む0.1M EPPS,pH 8.0に対して8℃で15時
間、 d)2Lの0.1M EPPS,pH 8.0に対して8℃で
3時間、 e)3Lの0.04M トリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタン塩酸塩(トリスHCl)/0.15M Na
Cl,pH 7.5に対して8℃で3時間、そして f)透析条件e)を用いて3時間、もう1回繰り返す。
【0092】透析後、0.02%メルチオレート(me
rthiolate)(商標)を防腐剤として添加し、
そしてAHRP−HD1を冷蔵保存した。
【0093】例2−アミン富化HRP標識HD2〔アミ
ド結合を有する伸長連結鎖を含む;標識AHRP−HD
2(標識B)〕の製造。
【0094】HD2(15.5mg)を、10mM 4′−
ヒドロキシアセトアニリドを含む乾燥DMF(DMF
4′−HA)1.031mLに溶解した。
【0095】標識製造例1に記載されるように製造した
AHRPの溶液(10mg/mL、0.1M EPPS溶
液, pH 8.0 中、1mL)を、DMF 4′−HA 50
0μLと渦動攪拌により混合し、次いでそれを42℃の
水浴中に置いた。渦動攪拌により混合しながら、上記H
D2溶液(500μL)を、モル比が50/1となるよ
うにAHRP溶液に滴下添加した。反応混合物を42℃
の水浴中で穏やかに振盪させながら1時間インキュベー
ションした。
【0096】反応生成物をSpectrapor#2透
析チューブ管に入れ、そして以下のように透析した。 a)1LのDMF 4′−HA/0.1M EPPS
(1:1), pH 8.0に対して42℃で1時間、 b)透析条件a)を用いてもう1回繰り返す、 c)1.5Lの0.1%BSA含有0.1M EPP
S, pH 8.0に対して8℃で1.5時間 d)1.5Lの0.1M EPPS, pH 8.0に対して8
℃で18時間、 e)1.5Lの0.04M トリスHCl/0.15M
NaCl, pH 7.5に対して8℃で2時間、そして f)透析条件e)を用いて4時間、もう1回繰り返す。
【0097】透析後、0.02%メルチオレートを防腐
剤として添加した。標識ヒダントイン誘導体を冷蔵庫に
保存した。
【0098】例3−AHRP−HD3〔アミド結合を有
する伸長連結鎖を含む;標識AHRP−HD3(標識
C)〕の製造。
【0099】HD3(9.2mg)を10mM 4′−ヒド
ロキシアセトアニリドを含む乾燥DMF(DMF 4′
−HA)1mLに溶解した。
【0100】標識製造例1に記載されるように調製した
AHRPの溶液を、0.1M EPPS緩衝液(pH 8.
0)に対して透析した。最終濃度が5.71mg/mLとな
るようにした。
【0101】AHRP(1mL)を渦動攪拌しながらDM
F 4′−HA 500μLと混合し、次いでそれを4
2℃の水浴中に置いた。上記HD3溶液(500μL)
を、HD3/AHRPのモル比が50/1となるよう
に、渦動攪拌により混合しながらAHRPに滴下添加し
た。反応混合物を42℃の水浴中で穏やかに振盪させな
がら1時間インキュベーションした。反応混合物を、D
MF 4′−HA/0.1モルEPPS(1:1)0.
5mLを用いて反応容器をすすいだすすぎ液と一緒にSp
ectrapor#2透析チューブに入れた。
【0102】反応混合物を以下のように透析した。 a)1LのDMF 4′−HA/0.1M EPPS
(1:1),pH 8.0に対して42℃で1時間、 b)透析条件a)を用いてもう1回繰り返す、 c)1.5Lの0.1%BSA含有0.1M EPP
S,pH 8.0に対して5℃で15時間、 d)1.5Lの0.1M EPPS,pH 8.0に対して8
時間、 e)2Lの0.02M 3−モルホリノプロパンスルホ
ン酸(MOPS),pH7.0に対して5℃で13時間、そ
して f)透析条件e)を用いて2回繰り返す。
【0103】透析後、0.02%メルチオレート(商
標)を防腐剤として添加し、そしてその標識生成物を冷
蔵保存した。
【0104】標識バルビツレート薬物ハプテン類似体 以下の例は、標識バルビツレート薬物ハプテン類似体の
製造を具体的に説明するものである。
【0105】例4−アミン富化HRP標識PB2(標識
AHRP−PB2;標識D)の製造。 PB2をDMSOに溶解して10.7mg/mL溶液(1.
25×10-2M)を得た。次いでこの溶液の500μL
を、渦動攪拌により混合しながらアミン富化HRP/D
MSO溶液(AHRP/DMFと同様に調製)に滴下添
加した。フェノバルビタール/HRPのモル比は50/
1であった。
【0106】2400rpm で振盪させながら室温で4時
間インキューベーションを行った。その試料をSpec
trapor#2透析チューブに移し、更に透析液1mL
を用いて反応容器をすすぎ、そのすすぎ液も一緒に透析
管に入れた。標識を0.02M MOPS緩衝液,pH
7.0に対して5〜10℃で透析した。この透析条件を、
各回2〜3Lの緩衝液を用いて3回繰り返した。透析
後、0.02%メルチオレート(商標)を防腐剤として
添加し、そして標識を冷蔵保存した。
【0107】例5−アミン富化HRP−PB3〔伸長連
結鎖を含む;AHRP−PB3(標識E)〕の製造。 アミン富化HRPを、セントリセル(Centricell)遠心
限外濾過膜(30,000呼称分子量限界)を用いてM
OPS緩衝液から0.1M EPPS緩衝液,pH 8.0へ
と交換した。次いでこの試料を4.6mL(0.743mg
/mL)に希釈した。
【0108】HRP1mLを小バイアルに入れた(1.8
5×10-5M)。10mM 4′−ヒドロキシアセトアニ
リドを含むジメチルホルムアミド(Ardrich 22,705-6)
(DMF 4′−HA)500μLをバイアルに添加
し、渦動攪拌により混合し、そして42℃の水浴に置い
た。
【0109】その間に、PB−3をDMF 4′−HA
中に溶解して2.12mg/mL溶液(3.70×10
-3M)を得た。この溶液500μLを、渦動攪拌により
混合しながら、HRP/DMF 4′−HA溶液に滴下
添加した。フェノバルビタール/HRPのモル比は、1
00/1であった。
【0110】水浴中で穏やかに振盪させながら42℃で
1時間インキュベーションを行った。試料を、反応容器
をすすぐのに使った追加のDMF 4′−HA/0.1
モルEPPS(1:1)1mLと一緒にSpectrap
or#2透析管に移した。
【0111】反応混合物を以下のように透析した。 a)1LのDMF 4′−HA/0.1M EPPS
(1:1),pH 8.0に対して42℃で1時間、 b)透析条件a)を用いてもう1回繰り返す、 c)1.5Lの0.1%BSA含有0.1M EPP
S,pH 8.0に対して5℃で一晩、 d)1.5Lの0.1M EPPS,pH 8.0に対して5
℃で8時間、 e)2.0Lの0.02M MOPS,pH 7.0に対して
5℃で少なくとも8時間、そして f)透析条件e)を2回繰り返す。
【0112】透析後、0.02%メルチオレート(商
標)を防腐剤として添加し、そして標識生成物を冷蔵保
存した。
【0113】例6−アミン富化HRP−PB1〔標識A
HRP−PB1(標識F)、アミド結合を有する伸長連
結鎖を含むフェノバルビタールハプテン類似体の活性エ
ステル〕の製造。
【0114】製造したアミン富化HRPを、0.1M
EPPS緩衝液,pH 8.0へと緩衝液交換して10mg/mL
の溶液(2.5×10-4M)を得た。標識Fは、アミン
富化HRP5mL(50mg)を用いて製造した。磁気攪拌
プレート上で攪拌しながら、2.5mLのDMSOをゆっ
くり添加した。その溶液を室温で15分間攪拌した。
【0115】その間に、PB1をDMSOに溶解して1
4.9mg/mL溶液を得た。この溶液2.5mLを、攪拌下
でゆっくりHRP/DMSO溶液に添加した。フェノバ
ルビタール/HRPのモル比は50/1であった。
【0116】2400rpm で振盪させながら室温で5時
間インキュベーションを行った。その試料を、反応容器
をすすぐのに使った追加の透析液と一緒にSpectr
apor#2透析管に移した。標識を0.02M MO
PS緩衝液,pH 7.0に対して5〜10℃で透析した。こ
の透析条件を、各回3Lの緩衝液を用いて3回繰り返し
た。透析後、0.02%メルチオレート(商標)を防腐
剤として添加し、そして標識を冷蔵保存した。
【0117】免疫応答性 以下の試験は、上記標識A〜Fの免疫応答性を具体的に
証明するものである。
【0118】試験1−標識AHRP−HD1(標識A)
の免疫応答性 本例では、標識製造例1からのAHRP−HD1(標識
A)を結合する、数種の固定化抗体(DilAs8 ,D
ilAs9 ,DilAs14,DilAs16及びDilA
21)の能力を調べる。
【0119】(a)ポリマービーズ試料(各試料には、
上述した種類の抗体の1つが共有結合されている)を、
1987年8月3日に出願された米国特許出願第08
1,206号明細書(公開EPA88 307172.
2)に記載された方法及び材料を用いて製造した。
【0120】(b)AHRP−HD1(標識A)を結合
する固定化抗体の能力を以下のように測定した。 各種の抗体ビーズを、1%BSAを含むPBSで系列希
釈して、500〜0.5nMの抗体結合部位の濃度とな
るようにした。ビーズ希釈液を、同容量の10×10
-11 Mの標識と混合した。1時間インキュベーション
後、遠心によりビーズをペレットにした。上清の試料
(100μL)を、基質(o−フェニレンジアミン/H
2 2 )100μLと混合した。450nmでの発色速度
を標準のものと比較して、溶液中に残存するフェニトイ
ン−HRP標識の量を計算した。試験した最大抗体濃度
(250nMの結合部位)において固定化抗体に結合し
た標識の量を報告する。
【0121】
【表1】
【0122】上記結果は、これらの抗体がAHRP−H
D1標識(標識A)を非常に良く認識することを示して
いる。
【0123】試験2−AHRP−HD2(標識B)の加
水分解安定性。 本例は、標識とフェニトイン核の間の連結鎖中にアミド
結合を有する本発明の標識フェニトイン誘導体〔AHR
P−HD2(標識B)〕の加水分解安定性を具体的に説
明するものである。
【0124】固定化カレスタッド(Kallesta
d)抗体が固定化されたビーズは、1987年8月3日
に出願された米国特許出願第081,206号明細書
(公開EPA 88 307172.2)に記載の通り
に調製した。
【0125】AHRP−HD2(標識B)を、pH 7.3又
は8.5 に調整した1%BSA含有PBSで中に1×10
-10 Mとなるまで希釈した。その標識を室温で6日間イ
ンキュベーションした。2日後及び6日後に、固定化抗
体による結合について、以下のように標識を試験した。
【0126】カレスタッド(Kallestad)52
−2抗体ビーズを、1%BSA含有PBSで系列希釈し
て、500〜0.50nM抗体結合部位濃度となるよう
にした。ビーズ希釈液を同容量の10×10-11 Mの標
識と混合した。1時間インキュベーション後、遠心によ
りビーズをペレットにした。上清の試料(100μL)
を基質(o−フェニレンジアミン/H2 2 )100μ
Lと混合した。速度を標準のものと比較して、溶液中に
残存する標識の量を計算した。試験した最大抗体濃度
(250nM結合部位)において固定化抗体に結合した
標識の量を報告する。
【0127】
【表2】
【0128】これらの結果は、連結鎖中にアミド結合を
含むAHRP−HD2(標識B)の結合が、この時間に
渡って全く分解を示さなかったことを示す。これは、標
識Bが加水分解による分解に耐性であろうことを示す。
このような加水分解は、時間の経過と共にアッセイ応答
の変化を引き起こし得る。
【0129】試験3−吉草酸エステルと伸長連結鎖を用
いて製造されたフェノバルビタール−HRP標識の比
較。 本例では、吉草酸エステル連結鎖を有する標識(標識
D、AHRP−PB2)及び伸長連結鎖を有する標識
(標識F、AHRP−PB1)を結合する、数種の固定
化抗体(Kall 1571及びPbAs9 )の能力を
比較した。
【0130】固定化抗体ビーズ試料を以下のようにして
製造した。ポリマービーズ(30mg)〔ポリ(スチレン
−コ−P−ビニルベンジル2−クロロエチルスルホン)
(モル比95:5)〕を、緩衝液(0.1M EPP
S、pH 8.5)1mL中に分散し、そして抗体(Kall
1571又はPbAs9 )0.3mgを添加した。総容量
を1.5mLにした。混合物を室温で4時間転倒回転させ
た。次いでBSAの10%溶液0.3mLを添加し、そし
て上清を除去し、抗マウスIgGを用いて未結合抗体に
ついて分析した。表面上に結合した抗体の量をELIS
Aを用いて計算した。PBS(pH 7.2)を使って、ペレ
ットを緩衝液中に再懸濁しそして遠心分離することによ
り3回洗浄した。最終再分散液はPBS1.8mL中であ
り、メルチオレート(商標)を0.02%の濃度になる
ように添加し、そして生成物を使用するまで4℃で保存
した。
【0131】標識を結合する固定化抗体の能力を以下の
ように測定した。各種の抗体ビーズを、1%BSA含有
PBSで系列希釈して、200〜0.50nM抗体結合
部位濃度となるようにした。ビーズ希釈液を、同容の1
0×10-11 Mのフェノバルビタール−HRP標識と混
合した。1時間インキュベーション後、遠心分離により
ビーズをペレットにした。上清の試料(100μL)を
基質(o−フェニレンジアミン/H2 2 )100μL
と混合した。450nmでの発色速度を標準のものと比較
して、溶液中に残存するフェノバルビタール−HRP標
識の量を計算した。試験した最大抗体濃度(100nM
結合部位)において固定化抗体に結合した標識の量を報
告する。
【0132】
【表3】
【0133】これらの結果は、本発明により提供される
標識薬物ハプテン類似体に対する抗体の認識の改良を示
す。伸長連結鎖を有するハプテンは、フェノバルビター
ル酵素イムノアッセイの開発のためにそれらの抗体を検
討することを可能にするので、これは重要な利点を表
す。
【0134】イムノアッセイは、定義されるヒダントイ
ン及びバルビツレート誘導体に取り付けることができる
任意の適当な標識を用いて実施することができる。上述
の標識薬物ハプテン類似体を製造するのに使われた西洋
ワサビペルオキシダーゼに加えて、有用な標識として
は、放射性標識、色素、蛍光物質、別の酵素、酵素基
質、酵素阻害剤、酵素アロステリックエフェクター、酵
素補因子及び別の既知酵素モジュレーターが挙げられ
る。グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、例え
ば西洋ワサビペルオキシダーゼ及びアミン富化西洋ワサ
ビペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、並び
にガラクトシダーゼのような酵素が好ましい標識であ
る。
【0135】酵素標識が用いられる場合には、酵素に対
する基質を要素に存在させるか、又は発色液中に添加す
る。基質は、液体試料の添加前に又は添加と同時に添加
してもよく、あるいは結合反応の完了後に添加してもよ
い。ある与えられた標識に適する基質を決定すること
は、臨床化学の当業者の技術範囲内である。基質は酵素
標識によって直接作用を受ける物質、又は標識の酵素反
応を伴う一連の反応に関与する物質であることができ
る。例えば、酵素標識がペルオキシダーゼであれば、基
質は過酸化水素である。一例としてグルコースオキシダ
ーゼを用いる時には、通常0.01モル/m2 、好まし
くは約0.001〜約0.1モル/m2 となるように、
基質を試薬層に存在させるか、又は発色液に添加する。
アッセイに使われる酵素標識の量に対して特定の基質の
量をどのように調節すればよいのかは、当業者には既知
であろう。
【0136】特定の標識を用いる場合、例えば酵素、補
因子、酵素基質又は酵素モジュレーターを用いる場合に
は、試薬層は、標識の反応の結果として検出可能な種を
提供する試薬を1つ以上含んで成る指示組成物を含有す
る。好ましくは、指示組成物は、基質と酵素標識リガン
ド類似体との酵素反応の結果として比色定量的に検出可
能な種を提供する比色定量指示組成物である。
【0137】指示組成物は、酵素反応によって検出可能
な色素を生成する単一化合物であるか、又は色素を生成
する試薬の組合せであってもよい。例えば、基質として
グルコースが用いられそして酵素標識としてグルコース
オキシダーゼが用いられる場合、比色定量指示組成物
は、反応して色素を提供するカプラー及び被酸化性化合
物を含むことができる。あるいは、該組成物はロイコ色
素及びペルオキシダーゼ又は別の適当な過酸化性化合物
(グルコースオキシダーゼがグルコースをグルコン酸に
転化する時に生じる過酸化水素の生成の結果として検出
可能な色素を生成する過酸化性化合物など)を含むこと
ができる。有用なロイコ色素は、当該技術分野で既知で
あり、そして例えば、米国特許第4,089,747号
及び米国特許出願第612,509号明細書に記載され
るものが挙げられる。比色定量指示組成物の量及びその
各種の成分は、当業者の技術範囲内である。
【0138】イムノアッセイは手動又は自動であっても
よい。一般に、液体中のリガンドの量は、供給ロール、
チップパケット又は別の供給源から要素を取り出し、そ
して展開層の限定領域を前記液体の試料(例えば1〜1
00μl)と物理的に接触させることによって測定され
る。接触させる限定領域は、通常約100mm2 以下であ
る。
【0139】リガンドの量は、複合体形成したリガンド
類似体を直接に又は酵素標識と基質との酵素的反応の結
果として生成する検出可能な種を検出するのに適した装
置に要素を通過させることにより検出される。例えば、
前記種は周知の方法を用いて適当な放射計、蛍光計もし
くは分光光度計により検出できる。酵素反応では、例え
ば、試験試料と接触させた限定領域の中心における反射
もしくは透過濃度又は蛍光を測定することにより、生じ
た反応生成物が測定される。測定される領域は、競合ア
ッセイの場合、通常約3〜5mmである。液体試料中のリ
ガンドの量は、限定領域の中心において測定される標識
の量に反比例する。好ましい態様では、複合体形成しな
かったリガンドから複合体形成したリガンドを最大限に
分離するために、別個の発色工程を必要とする。一般的
には、試料接触に続き展開又は発色液適用の後、約5秒
〜約180秒後に標識の測定が実施される。
【0140】
【実施例】以下の実施例は、上述した標識薬物ハプテン
類似体を用いて乾式イムノアッセイ要素上で好都合に行
われるイムノアッセイを具体的に説明する。これらの実
施例は、フェニトイン及びフェノバルビタールについて
のアッセイを実施することにより本発明を証明する。し
かしながら、本発明が、別のバルビツレート及びヒダン
トイン薬物誘導体にも適用されることは明らかであろ
う。
【0141】これらの実施例では、以下のプロトコール
に従い段階的にアッセイを実施した。10μLの試料を
本発明の乾式イムノアッセイ要素の表面上にスポットし
た。次いで試料をスポットした要素を、37℃で5分間
インキュベーションした。このインキュベーション時間
の後、要素をインキュベーターから取り出し、そして酵
素基質溶液10μLを使って発色させた。実施例のアッ
セイでは、標識は西洋ワサビペルオキシダーゼ(HR
P)であり、そして発色溶液に使用した基質は約0.3
重量%H2 2 であった。発色溶液はリン酸ナトリウム
緩衝液(pH 6.8)0.01M、4′−ヒドロキシアセト
アニリド(電子移動剤)0.005M、ジエチレントリ
アミンペンタ酢酸10μM及び界面活性剤を含んだ。発
色溶液は検出可能な種の発色を引き起こす。結合型HR
P−標識リガンドは無色ロイコ色素から着色形への酸化
を触媒する。このような色素は乾式分析要素技術分野で
は周知であるので、本明細書には詳細に記載しない。こ
こに記載される実施例において、ロイコ色素はトリアリ
ールイミダゾールである。触媒反応の速度は、37℃で
反射濃度の経時変化により測定した。反射濃度の測定方
法及び手段は分析技術分野で周知である。
【0142】実施例1:フェニトインについてのイムノ
アッセイにおける標識フェニトイン類似体(AHRP−
HD1;標識A)の使用。 既知技術を用いて下記層構造を有するように分析要素を
製造した。
【0143】
【表4】
【0144】フェニトイン及びAHRP−HD1(標識
A)を含む一連のヒト血清ベースキャリブレーターを調
製した。凍結乾乾血清ベースキャリブレーター(Bio
Rad)をイオン交換水3mLで再水和せしめた。フェニ
トインの濃度は0.5〜128μg/mLの範囲で異なっ
た。1nMの最終濃度を与えるように標識Aを添加し
た。
【0145】一連のフェニトイン標準溶液(アリコート
10μL)を、上記構成を有する一連の同一の分析要素
の展開層上にスポットした。37℃で5分間インキュベ
ーションした後、過酸化水素(0.03%)、リン酸ナ
トリウム緩衝剤(0.01M、pH 6.8)、4′−ヒドロ
キシアセトアニリド(5mM)及びジエチレントリアミ
ンペンタ酢酸(10μM)を含む発色溶液(10μL)
を添加して色素生成を開始させた。約1分間経過後、3
7℃、680nmにおいて領域の中心における反射濃度
(Dr)を測定した。クラッパー−ウィリアムズ(Cla
pper−Williams)変換により、Dr値をDtに
変換した。30秒間に亘るDtの変化を計算した。結果を
以下に示す。
【0146】
【表5】
【0147】これらの結果は、所望の動的範囲に亘って
十分な速度変化があることを示している。療法上領域は
10〜20μg/mLである。本例は、本発明により提供
されるイムノアッセイ方法に有用な分析要素、及び薬物
フェニトインを検出するための競合結合アッセイにおけ
るそれの使用を例証する。
【0148】実施例2:フェニトインについてのイムノ
アッセイにおける伸長連結鎖とアミド結合を有するAH
RP−HD2(標識B)の使用。 本例は、本発明により提供される別の分析要素及び薬物
フェニトインを検出するための競合結合アッセイにおけ
る本発明の標識ヒダントイン誘導体としてのそれの使用
を例証する。既知技術を用いて下記構造を有するように
分析要素を製造した。
【0149】
【表6】
【0150】フェニトイン及び標識B(AHRP−HD
2)を含む一連のヒト血清ベースキャリブレーターを調
製した。凍結血清ベースキャリブレーターに、0〜70
μg/mLの濃度でフェニトインを含ませた。1nMの最
終濃度を与えるように標識Bを添加した。
【0151】一連のフェニトイン標準溶液(アリコート
10μL)を、上記構成を有する一連の同一の分析要素
の展開層上にスポットした。37℃で5分間インキュベ
ーションした後、過酸化水素(0.03%)、リン酸ナ
トリウム緩衝剤(0.01M,pH 6.8)、4′−ヒドロ
キシアセトアニリド(5mM)及びジエチレントリアミ
ンペンタ酢酸(10μM)を含む発色溶液(10μL)
を添加して色素生成を開始させた。約1分間経過後、3
7℃、680nmにおいて領域の中心における反射濃度
(Dr)を測定した。クラッパー−ウィリアムズ(Cla
pper−Williams)変換により、Dr値をDtに
変換した。30秒間に亘るDtの変化を計算した。結果を
以下に示す。
【0152】
【表7】
【0153】これらの結果は、所望の動的範囲に亘って
十分な速度変化があることを示している。療法上の範囲
は10〜20μg/mLである。
【0154】実施例3:フェニトインについてのイムノ
アッセイにおける、アミド結合を有するヘキサンジアミ
ンより製造された伸長連結鎖を有するる標識フェニトイ
ン誘導体、AHRP−HD3(標識C)の使用。
【0155】本例は、薬物フェニトインを検出するため
の競合結合アッセイにおける、本発明の異なる標識ヒダ
ントイン誘導体を用いた実施例2に記載の分析要素の使
用を例証する。
【0156】フェニトイン及び標識製造例3からの標識
Cを含む一連のヒト血清ベースキャリブレーターを調製
した。凍結血清ベースキャリブレーターに、0〜70μ
g/mLの濃度でフェニトインを含めた。1nMの最終濃
度を与えるように標識Cを添加した。
【0157】標識Bの代わりに標識Cを含むことを除い
て実施例2に記載のものと同一の一連の分析要素の展開
層上に、一連のフェニトイン標準溶液(アリコート10
μL)をスボットした。37℃で5分間インキュベーシ
ョンした後、過酸化水素(0.03%)、リン酸ナトリ
ウム緩衝液(0.01M,pH 6.8)、4′−ヒドロキシ
アセトアニリド(5mM)及びジエチレントリアミンペ
ンタ酢酸(10μM)を含む発色溶液(10μL)を添
加して色素生成を開始させた。約1分間経過後、37
℃、680nmにおいて領域の中心における反射濃度(D
r)を測定した。クラッパー−ウィリアムズ(Clap
per−Williams)変換により、Dr値をDtに変
換した。30秒間に亘るDtの変化を計算した。結果を以
下に示す。
【0158】
【表8】
【0159】これらの結果は、所望の動的範囲に亘って
十分な速度変化があることを示す。
【0160】実施例4:フェノバルビタールについての
エンザイムイムノアッセイにおける、伸長連結鎖を用い
て製造されたフェノバルビタール−HRP標識の使用。
【0161】本例は、本発明の分析要素の製造及び薬物
フェノバルビタールを検出するための競合結合アッセイ
におけるそれの使用を例証する。既知技術を用いて下記
構造を有するように分析要素を製造した。
【0162】
【表9】
【0163】フェノバルビタール及びフェノバルビター
ル−HRP標識(標識製造例6のPB−3からの標識A
HRP−PB3又は標識E)を含む一連のヒト血清ベー
スキャリブレーターを調製した。フェノバルビタールの
濃度は0〜80μg/mLに及んだ。6nMの最終濃度を
与えるようにフェノバルビタール−HRP標識を添加し
た。
【0164】一連のフェノバルビタール標準溶液(アリ
コート10μL)を一連の分析要素の展開層上にスポッ
トした。37℃で5分間インキュベーションした後、過
酸化水素(0.03%)、リン酸ナトリウム緩衝液
(0.01M,pH 6.8)、4′−ヒドロキシアセトアニ
リド(5mM)及びジエチレントリアミンペンタ酢酸
(10μM)を含む洗浄溶液(10μL)を添加して、
フェノバルビタール標準溶液が塗布された領域の中心か
ら未結合の複合体を洗い流し、そして色素生成を開始さ
せた。約1分間経過後、37℃、680nmにおいて領域
の中心における反射濃度(Dr)を測定した。クラッパー
−ウィリアムズ(Clapper−Williams)
変換により、Dr値をDtに変換した。30秒間に亘るDtの
変化を計算した。結果を以下に示す。
【0165】
【表10】
【0166】これらの結果は、所望の動的範囲に亘って
十分な速度変化があることを示す。療法上の範囲は20
〜40μg/mLである。
【0167】実施例5:フェノバルビタールについての
エンザイムイムノアッセイにおける、アミド結合を有す
る伸長連結鎖を用いて製造されたフェノバルビタール−
HRP標識の使用。 本例は、本発明の分析要素の製造及び薬物フェノバルビ
タールを検出するための競合結合アッセイにおけるそれ
の使用を例証する。既知技術を用いて下記構造を有する
ように分析要素を製造した。
【0168】
【表11】
【0169】フェノバルビタール及びフェノバルビター
ル−HRP標識(AHRP−PB−1、標識製造例6か
らの標識F)を含む一連のヒト血清ベースキャリブレー
ターを調製した。凍結血清ベースキャリブレーターに0
〜80μg/mLの濃度でフェノバルビタールを含めた。
8nMの最終濃度を与えるようにフェノバルビタール−
HRP標識を添加した。
【0170】一連のフェノバルビタール標準溶液(アリ
コート10μL)を一連の分析要素の展開層上にスポッ
トした。37℃で5分間インキュベーションした後、過
酸化水素(0.03%)、リン酸ナトリウム緩衝液
(0.01M、pH 6.8)、4′−ヒドロキシアセトアニ
リド(5mM)及びジエチレントリアミンペンタ酢酸
(10μM)を含む洗浄溶液(10μL)を添加して、
フェノバルビタール標準溶液が塗布された領域の中心か
ら未結合の複合体を洗い流し、そして色素生成を開始さ
せた。約1分間経過後、37℃、680nmにおいて領域
の中心における反射濃度(Dr)を測定した。クラッパー
−ウィリアムズ(Clapper−Williams)
変換により、Dr値をDtに変換した。30秒間に亘るDtの
変化を計算した。結果を以下に示す。
【0171】
【表12】
【0172】これらの結果は、所望の動的範囲に亘って
十分な速度変化があることを示している。療法上の範囲
は20〜40μg/mLである。本発明の実施例の要素で
は、標識薬物ハプテン誘導体は試料と共に要素上にスポ
ットされる。あるいは、標識薬物ハプテン類似体は、分
析要素の展開層上にグラビアコーティングすることがで
きる。
【0173】本発明の更なる態様を、請求項1との関連
で以下に列挙する。
【0174】2.連結鎖が、1,4−ピペラジニレン、
2,5−ジメチル−1,4−ピペラジニレン、1,3−
イミダゾリジニレン及び1,3−ヘキサヒドロジアゼピ
ニレンより選ばれる複素環式基を含む、請求項1のイム
ノアッセイ方法。
【0175】3.標識薬物ハプテン類似体が上記に定義
された構造Iに従う、請求項1のイムノアッセイ方法。
【0176】4.R1 が各々独立して、水素、メチル、
プロピル、ヘキシル、デシル、未置換フェニルであるか
又は炭素原子数1〜6のアルキルにより、ニトロによ
り、ハロゲンにより、シアノによりもしくは炭素原子数
1〜6のアルコキシにより置換されたフェニルを表し、
2 ,R4 ,R5 及びR6 が各々独立して、エチレン、
ブチレン、ペンチレン、オクチレン又は少なくとも1つ
以上のエステル基、アミド基、−O−,−S−もしくは
−NR−で中断された前記のようなアルキレンより選ば
れるアルキレンを表し、R3 がメチレン、エチレン又は
トリメチレンを表し、Zが−NR−(ここで、Rは、水
素、メチル、プロピルもしくはヘキシルを表す)を表
し、そして標識が酵素を表す、前記具体的な態様3のイ
ムノアッセイ方法。
【0177】5.R1 が各々独立してフェニル又はエチ
ルを表し、R2 がテトラメチレンを表し、R3 がエチレ
ンを表し、R4 ,R5 及びR6 が各々独立してエチレン
又はヘキシレンを表し、Zが−O−又は−NH−であ
り、そして標識が酵素である、前記具体的な態様4のイ
ムノアッセイ方法。
【0178】6.標識が西洋ワサビペルオキシダーゼ
(HRP)又はアミン富化西洋ワサビペルオキシダーゼ
(AHRP)であり、標識薬物ハプテン類似体が標識フ
ェニトインもしくはフェノバルビタール類似体であり、
そして前記薬物ハプテン類似体を前記西洋ワサビペルオ
キシダーゼに連結する連結基がテトラメチレンカルボニ
ルイミノヘキサメチレンイミノカルボニルエチレンカル
ボニル、テトラメチレンカルボニル−1,4−ピペラジ
ニレンカルボニルエチレンカルボニル及びテトラメチレ
ンカルボニルイミノエチレンオキシカルボニルエチレン
カルボニルより選ばれる、前記具体的な態様5のイムノ
アッセイ。
【0179】7.イムノアッセイ要素を使って実施され
る、請求項1及び上記具体的な態様2〜6のいずれか1
つに記載の方法。
【0180】8.方法が、標識薬物ハプテン類似体を含
むイムノアッセイ要素を使って実施される、請求項1及
び具体的な態様2〜6のいずれか1つに記載の方法。
【0181】9.いずれかの層もしくは区画に抗体を含
み、そして展開層もしくは区画に標識ヒダントイン誘導
体を含むイムノアッセイ要素を使って実施される、請求
項1及び具体的な態様2〜6のいずれか1つの方法。
【0182】10.抗体が特定の層中のビーズ上に固定
化され、そして標識薬物ハプテン類似体が抗体を含む層
の上に直接コーティングされているイムノアッセイ要素
を使って実施される、請求項1及び具体的な態様2〜6
のいずれか1つの方法。
【0183】11.請求項1及び具体的な態様2〜6の
いずれか1つに記載の、フェニトイン又はフェノバルビ
タール類似体から選ばれる標識ハプテンの層、区画もし
くはコーティングを有するイムノアッセイ要素。
【0184】12.薬物がフェニトイン又はフェノバル
ビタールであるアッセイを行うための、請求項1及び具
体的な態様2〜6のいずれか1つのイムノアッセイ方
法。
【0185】
【発明の効果】標識薬物ハプテン類似体の少なくとも6
5%が、薬物に対する過剰の固定化抗体によって結合さ
れうる。伸長連結鎖を有する標識類似体、特に連結鎖中
にアミド結合を有するものは、本発明を実用可能にする
どんなタイプの固定化抗体によっても、同様に結合され
る。伸長連結鎖中にアミドを有する誘導体類は、加水分
解に対しても非常に安定である。標識薬物類似体を含む
分析要素を用いて行われる競合型イムノアッセイは、療
法を目的とする通常の薬物濃度範囲において、十分な反
射濃度変化を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スーザン ジーン ダニエルソン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14609, ロチェスター,ラクロワ コート 9 (72)発明者 バーバラ エー.ブラモンド アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,スウィート アクレス ドライブ 14 (72)発明者 デビッド アラン ヒルボーン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14467, ヘンリエッタ,サザーランド ヒルズ サークル 10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 - 33/98

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒダントイン又はバルビツレート薬物に
    ついてのイムノアッセイ方法であって、 A.前記薬物に対する抗体の存在下でかつ抗体−薬物免
    疫複合体の生成を促進する条件下で、前記薬物又はその
    誘導体を含む液体試料を、前記薬物又は薬物誘導体の標
    識類似体と接触させる工程、及び B.結合した又は未結合の標識薬物類似体を測定するこ
    とにより、前記液体中の前記薬物の量を測定する工程
    含んで成り、前記標識薬物類似体が下記構造式(I)で
    表されることを特徴とする方法: 【化1】 上式中、 Aは下式のヒダントイン核: 【化2】 又は下式のバルビツレート核: 【化3】 を表し、 1 は、各々独立して、水素、炭素原子数1〜10のア
    ルキル、又はフェニルを表し、 2 は、C 1 〜C 10 アルキレン基又は1以上のエステル
    基、アミド基、−O−、−S−もしくは−NR−(Rは
    水素もしくはC 1 〜C 6 アルキルを表す)によって中断さ
    れたC 1 〜C 10 アルキレン基を表し、 4 、R 5 及びR 6 は、各々独立に、C 1 〜C 10 アルキレン
    基又はエステル基、アミド基、−O−、−S−もしくは
    −NR−(Rは水素もしくはC 1 〜C 6 アルキルを表す)
    によって中断されたC 1 〜C 10 アルキレン基を表し、 3 はC 1 〜C 3 アルキレンを表し、 Zは−O−、−S−もしくは−NR−(Rは水素もしく
    はC 1 〜C 6 アルキルを表す)を表し、 「標識」は酵素を表し、 mは0,1又は2であり、 nは0,1又は2であり、そして m+n>0であるが、但し、 (1)R 1 基の少なくとも一つはフェニルであり、且つ (2)上記構造式(I)の括弧内の成分はいずれの順序
    で存在してもよい
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