JP3190705B2 - 半導体量子細線の形成方法 - Google Patents

半導体量子細線の形成方法

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JP3190705B2 JP21837891A JP21837891A JP3190705B2 JP 3190705 B2 JP3190705 B2 JP 3190705B2 JP 21837891 A JP21837891 A JP 21837891A JP 21837891 A JP21837891 A JP 21837891A JP 3190705 B2 JP3190705 B2 JP 3190705B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高速の一次元伝導ト
ランジスタ或いは量子干渉を利用した高変換効率の非線
形素子等に用いられる半導体量子細線の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子を一次元の半導体量子細線に閉じ込
めると、電子散乱を抑制することができ、大きな電子移
動度を得ることができる。そのため、従来の電界効果ト
ランジスタに量子細線を導入して、高いトランスコンダ
クタンスを得ようとする試みがなされている。これまで
に報告されている量子細線の一例の構成を図9に示す。
すなわち、従来の製造法では、まず、p型基板30上に酸
化膜32を形成し、ゲート電極材33を堆積した後、電子ビ
ーム露光技術とプラズマを利用したエッチング技術とを
用い、n型反転層31を利用した量子細線を形成してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
量子細線形成方法には下記のような欠点があり、量子細
線を利用したデバイスの特性を劣化させるという問題が
あった。すなわち、(1)電子ビーム露光を用いているた
めに、露光時のゆらぎ等が細線の形状に影響を与え、細
線形成の再現性が悪いこと、(2) 細線形成時にプラズマ
を利用したエッチングを用いているため、加工面が損傷
されやすいこと、(3) プラズマを利用したエッチングに
よる加工面は平坦度が悪く、キャリアの散乱を生じるこ
となどの問題があった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術の有してい
た課題を解決して、量子細線の結晶性、形状の再現性を
高め、加工損傷を起すことのない、平坦な側壁に囲まれ
た半導体量子細線を形成する方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の量子
細線形成方法とすることによって達成することができ
る。すなわち、第1の方法は、絶縁層上に第1の結晶方
位面を上面とする結晶半導体層を形成する工程と、上記
結晶半導体層上にストライプ状の第1の窓を有するマス
ク材層を形成する工程と、上記第1の窓内の結晶半導体
層を除去することにより、上記絶縁層を上方に露出さ
せ、かつ、側面の一部が第2の結晶方位面で構成されて
いる逆台形の形状を有する第2の窓を形成する工程と、
上記マスク材層を除去する工程と、上記マスク材層を除
去した領域の結晶半導体層を、第2の結晶方位面が露出
する形状で除去する工程とからなり、側面が第2の結晶
方位面により囲まれた半導体量子細線を形成する方法で
あり、第2の方法は、絶縁層上に第1の結晶方位面を上
面とする結晶半導体層を形成する工程と、上記結晶半導
体層上に第1の窓を有するマスク材層を形成する工程
と、上記第1の窓内の上記結晶半導体層を除去すること
により、上記絶縁層を上方に露出させ、かつ側面の一部
が第2の結晶方位面で構成されている逆台形の形状を有
する第2の窓を形成する工程と、少なくとも上記第2の
窓の側壁に側壁保護層を形成する工程と、上記マスク材
層を除去した領域の上記結晶半導体層を、第2の結晶方
位面が露出する形状で除去する工程とからなり、側面が
第2の結晶方位面により囲まれた半導体量子細線を形成
する方法であり、第3の方法は、絶縁層上に第1の結晶
方位面を上面とする結晶半導体層を形成する工程と、上
記結晶半導体層上に、第1の窓を有するマスク材層を形
成する工程と、上記第1の窓内の結晶半導体層を除去す
ることにより、上記絶縁層を上方に露出させ、かつ、側
面の一部が第2の結晶方位面で構成されている逆台形の
形状を有する第2の窓を形成する工程と、少なくとも、
上記第2の窓の側壁に側壁保護膜を形成する工程と、上
記マスク材層を除去する工程と、上記マスク材層を除去
した領域の結晶半導体層を、第2の結晶方位面が露出す
る形状で除去する工程とからなり、側面が第2の結晶方
位面により囲まれた半導体量子細線を形成する方法であ
り、第4の方法は、絶縁層上に第1の結晶方位面を上面
とする結晶半導体層を形成する工程と、上記結晶半導体
層上に第1のマスク材層を形成する工程と、上記マスク
材層上に第1の窓を有する第2のマスク材層を形成する
工程と、上記第1の窓の側壁に第1の側壁膜を形成する
ことにより、上記第1の窓よりも小さな第2の窓を形成
する工程と、上記第2の窓の側壁に第2の側壁膜を形成
することにより、上記第2の窓よりも小さな第3の窓を
形成する工程と、少なくとも、上記第1の側壁膜を除去
することにより、上記第2の側壁膜を孤立させ、上記第
1のマスク材層の一部を上面に露出させる工程と、上面
に露出した上記第1のマスク材層を除去し、上記結晶半
導体層の一部を露出させる第4の窓を形成する工程と、
上記第4の窓内で上面に露出した結晶半導体層を除去す
ることにより、上記絶縁層を上方に露出させ、かつ、側
面の一部が第2の結晶方位面で構成される逆台形の形状
を有する第5の窓を形成する工程と、上記第1のマスク
材層を除去する工程と、上記マスク材層を除去した領域
の結晶半導体層を第2の結晶方位面が露出する形状で除
去する工程とからなり、側面が第2の結晶方位面により
囲まれた半導体量子細線を形成する方法であり、第5の
方法は、絶縁層上に第1の結晶方位面を上面とする結晶
半導体層を形成する工程と、上記結晶半導体層上に第1
のパターンを有するマスク材層を形成する工程と、上記
第1のマスク材層に覆われていない領域の結晶半導体層
を除去することにより、上記絶縁層を上方に露出させ、
かつ、側面の一部が第2の結晶方位面で構成され、上記
第1のパターンとほぼ同じ形状を有する結晶半導体層を
形成する工程と、上記結晶半導体層上に第2のパターン
を有するマスク材層を形成する工程と、上記第2のパタ
ーンを有するマスク材で覆われていない領域の上記結晶
半導体層を第2の結晶方位面が露出する形状で除去する
工程とからなり、側面が第2の結晶方位面により囲まれ
た半導体量子細線、及び該半導体量子細線に連結し、か
つ、上記第2のパターンとほぼ同じ形状を有する結晶半
導体層を形成するという方法である。
【0006】
【作用】上記本発明の半導体量子細線の形成方法は、2
度の結晶面異方性エッチングを用いて量子細線を形成す
る方法であるため、加工面に損傷を受けることがなく、
再現性よく、しかも平坦な側壁に囲まれた量子細線を形
成することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の半導体量子細線の形成方法に
ついて、実施例によって具体的に説明する。なお、本実
施例においては材料としてシリコンを用いた場合につい
て説明するが、他の材料、例えばガリウムひ素等を用い
た場合にも全く同様の効果が得られる。
【0008】
【実施例1】本発明の半導体量子細線の形成方法の一実
施例を図1によって説明する。
【0009】まず、図1(a)に示すように、絶縁膜2上
に上面が(100)面である結晶シリコン層3を有するシリ
コン基板1を準備する。これはいわゆるSOI基板(Silico
n on Insulator基板)であるが、シリコン基板1がない
場合でも本発明の効果には何等影響はない。
【0010】次に、結晶シリコン層3上にマスク材層4
を堆積し、将来量子細線を形成する領域にストライプ状
の窓を形成して断面構造図1(b)の試料を得る。マスク
材として本実施例の場合にはシリコン窒化膜を用いた
が、その他にシリコン酸化膜、高濃度ボロン添加シリコ
ン等、次のエッチング工程において窓領域以外の結晶シ
リコン層のエッチングを防止できるものであれば何でも
良い。
【0011】次に、上記窓内の結晶シリコン層3をエッ
チングによって除去する。このエッチング工程では、上
面とは異なる結晶面方位を露出させながら結晶シリコン
をエッチングするいわゆる結晶面異方性エッチングを用
いる。エッチング液として本実施例の場合には水酸化カ
リウム水溶液を用いたが、この場合、(111)面のエッチ
ング速度は(100)面のエッチング速度に比べて格段に遅
いため、図1(c)に示すように、(111)面が露出する形状
でエッチングが進行する。この他、エッチング液として
は、上記水酸化カリウム液の他に、水酸化ナトリウム
液、ヒドラジン液、エチレンジアミンとパイロカテコー
ルとの混合液、硝酸銅を添加した弗化アンモニウム等結
晶面による異方性エッチングが可能なものであれば、本
発明の効果を余すところなく発揮することができる。ま
た、半導体としてガリウムひ素を用いた場合は、臭素‐
メタノール溶液を用いると良い。このようなエッチング
液を用いた場合、シリコン酸化膜のエッチング速度が遅
いため、エッチングは絶縁層2に達した段階で停止し、
図1(c)に示した形状となる。
【0012】次に、マスク材層4を除去して、図1(d)
に示す形状が得られる。
【0013】次いで、再度、結晶面異方性エッチングを
行う。この場合、先に形成した(111)に相対する形状で
別の(111)が形成され、図1(e)の形状、すなわち二つの
面が(111)面により構成された三角柱を得ることができ
る。
【0014】ここで、結晶シリコン層3の厚さをdnmと
した場合、上記三角柱の底面の幅はほぼ 2d・tan(35.3
°)nmとなる。従って、結晶シリコン層3の厚さを極め
て薄くした場合、幅の狭い量子細線を形成することがで
きる。
【0015】本発明の形成工程においては、細線の加工
は溶液エッチングによっているために、プラズマ加工に
よる場合のような損傷を生じることがない。さらに、加
工面は自己整合的に決まり、平坦性、再現性に優れてい
る。
【0016】また、上記三角柱の長さは図1(b)の窓の
長さで決まるため、窓の長さを変えることによって、自
由に決めることができる。
【0017】なお、本実施例の方法では図1(b)のスト
ライプ状の窓の「辺」に沿って長方形の細線が形成される
が、不要な細線は、従来のリソグラフィ技術、エッチン
グ技術によって除去すればよい。
【0018】
【実施例2】本発明の量子細線の形成方法の他の実施例
について図2によって説明する。ここでは、断面図のみ
によって説明する。
【0019】実施例1は図1(b)のストライプ状の窓の
「辺」に沿って長方形の細線を形成する場合の例である
が、本実施例は一本の量子細線を形成する場合の例であ
る。
【0020】まず、絶縁膜2上に上面が(100)面である
結晶シリコン層3を有する基板1を準備し、図2(a)に
示すように、結晶シリコン層を島状に加工する。次い
で、図2(b)の形状でマスク材層4を形成する。本実施
例の場合、マスク材としてはシリコン窒化膜を用いた。
最後に、図1(c)〜(e)と同様の工程を経て、図2(c)に
示す形状の量子細線を得ることができた。
【0021】
【実施例3】本発明の量子細線の形成方法のさらに他の
実施例について図3によって説明する。
【0022】まず実施例1の場合と同様にして図1(d)
の形状を得た後、窓の側壁のみに側壁保護膜13を形成し
て図3(a)の形状を得る。本実施例では側壁保護膜とし
てシリコン酸化膜を用いたが、シリコン窒化膜を用いて
もよい。この形状はシリコン酸化膜を基板全面に堆積
し、公知の方向性エッチングを行うことによって得られ
る。この形状は、また、図1(d)の形状を得た後、結晶
シリコン層を酸化し方向性エッチングを行うことによっ
ても得られる。さらに、図1(d)の形状を得た後、結晶
シリコン層の酸化を行うことによっても、ほぼ同様な形
状を得ることができる。この場合、側壁面である(111)
結晶面は上面である(100)面より酸化速度が速いため、
側壁面には上面よりも厚い酸化膜が形成される。例え
ば、900℃において酸素雰囲気中で300分間の酸化を行っ
た場合、(111)面には約70nmの酸化膜が形成されるのに
対して、(100)面上の酸化膜の厚さは約45nmである。従
って、等方的なエッチングを行った場合においても、側
壁面の酸化膜を残す形状で、上面の結晶面を露出させる
ことが可能である。
【0023】次に、2回目の結晶異方性エッチングを行
うことにより、図3(b)の形状を得る。さらに、側壁保
護膜13を除去することによって、図1(e)とほぼ同じ形
状の量子細線を得ることができる。
【0024】本実施例の方法では、側壁保護膜13の導入
によって、2回目の結晶異方性エッチングによる最初に
露出した(111)面の目減りを低減することができる。
【0025】なお、本実施例の方法は実施例1への応用
例であるが、実施例2にも応用できる。
【0026】
【実施例4】本発明の量子細線の形成方法のさらに他の
実施例について、図4によって説明する。
【0027】まず、実施例1の場合と同様にして図1
(c)の形状を得た後、窓の側壁のみに側壁保護膜13を形
成し、マスク材層4を除去することにより図4(a)の形
状を得る。本実施例では側壁保護膜13としてシリコン酸
化膜を用いたが、シリコン窒化膜を用いてもよい。この
形状は、シリコン酸化膜を基板全面に堆積し、公知の方
向性エッチングを行うことによって得られる。
【0028】次に、2回目の結晶面異方性エッチングを
行うことにより、図4(b)の形状を得る。さらに、側壁
保護膜13を除去することにより、図1(e)とほぼ同じ形
状の量子細線を得ることができる。
【0029】本実施例の方法を用い側壁保護膜を導入す
ることによって、最初に露出した(111)面の2回目の結
晶面異方性エッチングによる目減りを低減することがで
きる。
【0030】なお、本実施例の形成方法は、実施例1の
応用例であるが、実施例2にも応用することができる。
【0031】
【実施例5】本発明の量子細線の形成方法のさらに他の
実施例について図5を用いて説明する。本実施例はマス
ク材層4として耐酸化性材料であるシリコン窒化膜を用
いた場合の例である。
【0032】まず図1(c)の形状を得た後、結晶シリコ
ン層の酸化を行う。この場合、半導体3の上面は耐酸化
性材料で覆われているため酸化されず、側面のみが酸化
されるため、図5の形状のようにシリコン酸化膜で構成
された側壁保護膜13を得る。
【0033】次に、マスク材層の除去工程、2回目の結
晶面異方性エッチング工程、側壁保護膜13の除去工程を
経ることにより、図1(e)とほぼ同じ形状の量子細線を
得ることができる。
【0034】本実施例の工程では、側壁保護膜13の導入
により、実施例3と同様に、2回目の結晶面異方性エッ
チングによる最初に露出した(111)面の目減りを低減す
ることができる。
【0035】
【実施例6】本発明の量子細線の形成方法のさらに他の
実施例について図6によって説明する。実施例1では1
個のストライプ状の窓に対して2本の細線を形成する場
合について説明したが、本実施例では、量子細線を多数
本形成する場合について説明する。
【0036】まず、絶縁膜2上に上面が(100)面である
結晶シリコン層3を有する基板1を準備し、第1のマス
ク材層4を形成後、図6(a)に示す窓を有する第2のマ
スク材層10を形成する。本実施例の場合、第1のマスク
材としてシリコン窒化膜を、第2のマスク材としては多
結晶シリコンを用いた。
【0037】次に、図6(b)に示すように、窓内の側壁
にのみシリコン酸化膜11(第1の側壁膜)を形成する。こ
の形状は、まずシリコン酸化膜を一様に堆積した後、公
知の方向性エッチングを行うことによって得られる。
【0038】次に、図6(c)に示すように、窓内の側壁
にのみ多結晶シリコン膜12(第2の側壁膜)を形成する。
この形状は、まず多結晶シリコン膜を一様に堆積した
後、公知の方向性エッチングを行うことによって得られ
る。
【0039】次に、シリコン酸化膜11とその下の第1の
マスク材層を除去して、図6(d)に示すような形状を得
る。
【0040】次に、図1(c)の工程を経ることにより、
図6(e)に示す形状を得ることができる。本実施例の場
合、多結晶シリコン膜10、12もエッチングされるが、エ
ッチングされない材料を用いた場合においても、本発明
の効果には何等影響はない。
【0041】次に、実施例3〜5の場合のように側壁保
護膜の形成、シリコン窒化膜の除去、結晶面異方性エッ
チング、側壁保護膜の除去を行うことによって図6(f)
に示すような量子細線を得ることができる。
【0042】本実施例では6本の細線を形成した例を示
したが、側壁への酸化シリコン膜 (第1の側壁膜)と多
結晶シリコン膜(第2の側壁膜)の形成を繰り返すことに
よって、さらに多くの細線を形成することができる。
【0043】また、細線と細線との間隔は、側壁に形成
した酸化シリコン膜と多結晶シリコン膜の厚さによって
決定され、両者の厚さを薄くすることによって、間隔を
極めて薄くすることが可能である。
【0044】
【実施例7】本発明量子細線の形成方法を応用して半導
体量子細線を1本形成し、電界効果トランジスタに応用
した例を図7によって説明する。
【0045】まず、実施例2の形成工程によって量子細
線3を形成した後、量子細線を構成する結晶シリコン表
面を酸化し、次にソース、ドレイン電極を形成する領域
の酸化膜を除去し、さらに、ソース電極20、ドレイン電
極21及びゲート電極22を形成することによって、図7に
示す電界効果トランジスタを得ることができる。
【0046】本発明の形成方法による、損傷のない、結
晶性の良い半導体量子細線をチャンネル領域に用いるこ
とができるので、高いトランスコンダクタンスを有する
電界効果トランジスタを得ることができる。
【0047】
【実施例8】本発明の量子細線の形成方法のさらに他の
実施例について図8によって説明する。なお、図8の
(a)〜(f)各図において、上図は所定領域を上面から見た
図を、下図は上図の一点鎖線における断面を示した図で
ある。
【0048】まず、絶縁膜2上に上面が(100)面である
結晶シリコン層3を有する基板1を準備し、図8(a)に
示すように、結晶シリコン層を島状に加工する。
【0049】次に、図8(b)の形状でマスク材層4を形
成する。本実施例の場合、マスク材としてはシリコン窒
化膜を用いた。
【0050】次に、1回目の結晶面異方性エッチングを
行うことにより、図8(c)の形状を得る。
【0051】次に、実施例3〜5の場合と同様にして側
壁保護膜13を形成後図8(d)の形状のマスク材層4’を
形成する。本実施例においては、側壁保護膜13としてシ
リコン酸化膜、マスク材としてシリコン窒化膜を用い
た。また、本実施例ではマスク材層4を除去した後新た
にマスク材層4’を形成したが、マスク材層4の一部を
除去することによっても目的の形状を得ることができ
る。
【0052】次に、2回目の結晶面異方性エッチングを
行うことにより図8(e)の形状を得る。
【0053】最後に、側壁保護膜13とマスク材層4’と
を除去することによって、図8(f)に示すように、結晶
半導体で構成された量子細線とそれに連結するパッド部
35とを得ることができる。
【0054】本実施例の形状は、例えば図7のように、
半導体量子細線を用いた電界効果トランジスタに応用し
た場合、非常に有効である。すなわち、実施例5の場合
と同様に、結晶シリコン表面を酸化した後、量子細線部
にゲート電極を形成し、ソース、ドレインを形成する領
域のパッド部の酸化膜を除去してソース領域、ドレイン
領域を形成することにより、一次元伝導トランジスタを
得る。この場合、実施例5の場合と異なり、ソース領
域、ドレイン領域を大きなパッド部に形成することがで
きるので、コンタクト抵抗を低減することができる。従
って、さらに高性能な電界効果トランジスタを形成する
ことができる。
【0055】なお、本実施例の場合には2個のパッド部
を形成した例を示したが、マスク材層4’の形状を変え
ることにより、パッドの数、形状は自由に変えることが
可能である。
【0056】
【発明の効果】以上述べてきたように、半導体量子細線
の形成方法を本発明構成の方法とすることによって、従
来技術の有していた課題を解決して、量子細線の結晶
性、形状の再現性を高め、加工損傷を起すことのない、
平坦な側壁に囲まれた量子細線を形成する方法を提供す
ることができた。また、本発明の形成方法を用いること
によって、従来のプレーナ型電界効果トランジスタと比
較して、高いトランスコンダクタンスの一次元伝導電界
効果トランジスタを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明半導体量子細線の形成方法の一実施例の
手順を示す要部断面構成図。
【図2】本発明半導体量子細線の形成方法の他の実施例
の手順を示す要部断面構成図。
【図3】本発明半導体量子細線の形成方法のさらに他の
実施例の手順を示す要部断面構成図。
【図4】本発明半導体量子細線の形成方法のさらに他の
実施例の手順を示す要部断面構成図。
【図5】本発明半導体量子細線の形成方法のさらに他の
実施例の手順を示す要部断面構成図。
【図6】本発明半導体量子細線の形成方法のさらに他の
実施例の手順を示す要部断面構成図。
【図7】本発明量子細線の形成方法を応用して半導体量
子細線を一本形成し、電界効果トランジスタに応用した
例を示す断面構成図。
【図8】本発明半導体量子細線の形成方法のさらに他の
実施例の手順を示す要部断面構成図。
【図9】従来の形成方法により形成した量子細線の一例
を示す断面構成図。
【符号の説明】
1…基板、2…絶縁層、3…結晶性半導体層、4、
4'、10…マスク材層、11、12…側壁膜、13…側壁保護
膜、20…ソース電極、21…ドレイン電極、22…ゲート電
極、30…p型基板、31…n型反転層、32…酸化膜、33…
ゲート電極、34…量子細線、35…パッド部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 21/306

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁層上に第1の結晶方位面を上面とする
    結晶半導体層を形成する工程と、 上記結晶半導体層上に第1の窓を有するマスク材層を形
    成する工程と、 上記第1の窓内の結晶半導体層を除去することにより、
    上記絶縁層を上方に露出させ、かつ、側面の一部が第2
    の結晶方位面で構成されている逆台形の形状を有する第
    2の窓を形成する工程と、 上記マスク材層を除去する工程と、 上記マスク材層を除去した領域の結晶半導体層を、第2
    の結晶方位面が露出する形状で除去する工程とからな
    り、側面が第2の結晶方位面により囲まれた半導体量子
    細線を形成することを特徴とする半導体量子細線の形成
    方法。
  2. 【請求項2】絶縁層上に第1の結晶方位面を上面とする
    結晶半導体層を形成する工程と、 上記結晶半導体層上に第1の窓を有するマスク材層を形
    成する工程と、 上記第1の窓内の上記結晶半導体層を除去することによ
    り、上記絶縁層を上方に露出させ、かつ側面の一部が第
    2の結晶方位面で構成されている逆台形の形状を有する
    第2の窓を形成する工程と、 上記マスク材層を除去する工程と、 少なくとも上記第2の窓の側壁に側壁保護膜を形成する
    工程と、 上記マスク材層を除去した領域の上記結晶半導体層を、
    第2の結晶方位面が露出する形状で除去する工程とから
    なり、側面が第2の結晶方位面により囲まれた半導体量
    子細線を形成することを特徴とする半導体量子細線の形
    成方法。
  3. 【請求項3】絶縁層上に第1の結晶方位面を上面とする
    結晶半導体層を形成する工程と、 上記結晶半導体層上に、第1の窓を有するマスク材層を
    形成する工程と、 上記第1の窓内の結晶半導体層を除去することにより、
    上記絶縁層を上方に露出させ、かつ、側面の一部が第2
    の結晶方位面で構成されている逆台形の形状を有する第
    2の窓を形成する工程と、 少なくとも上記第2の窓の側壁に側壁保護膜を形成する
    工程と、 上記マスク材層を除去する工程と、 上記マスク材層を除去した領域の結晶半導体層を、第2
    の結晶方位面が露出する形状で除去する工程とからな
    り、側面が第2の結晶方位面により囲まれた半導体量子
    細線を形成することを特徴とする半導体量子細線の形成
    方法。
  4. 【請求項4】絶縁層上に第1の結晶方位面を上面とする
    結晶半導体層を形成する工程と、 上記結晶半導体層上に第1のマスク材層を形成する工程
    と、 上記マスク材層上に第1の窓を有する第2のマスク材層
    を形成する工程と、 上記第1の窓の側壁に第1の側壁膜を形成することによ
    り、上記第1の窓よりも小さな第2の窓を形成する工程
    と、 上記第2の窓の側壁に第2の側壁膜を形成することによ
    り、上記第2の窓よりも小さな第3の窓を形成する工程
    と、 少なくとも上記第1の側壁膜を除去することにより、上
    記第2の側壁膜を孤立させ、上記第1のマスク材層の一
    部を上面に露出させる工程と、 上面に露出した上記第1のマスク材層を除去し、上記結
    晶半導体層の一部を露出させる第4の窓を形成する工程
    と、 上記第4の窓内で上面に露出した結晶半導体層を除去す
    ることにより、上記絶縁層を上方に露出させ、かつ、側
    面の一部が第2の結晶方位面で構成される逆台形の形状
    を有する第5の窓を形成する工程と、 上記第1のマスク材層を除去する工程と、 上記マスク材層を除去した領域の結晶半導体層を第2の
    結晶方位面が露出する形状で除去する工程とからなり、
    側面が第2の結晶方位面により囲まれた半導体量子細線
    を形成することを特徴とする半導体量子細線の形成方
    法。
  5. 【請求項5】絶縁層上に第1の結晶方位面を上面とする
    結晶半導体層を形成する工程と、 上記結晶半導体層上に第1のパターンを有するマスク材
    層を形成する工程と、 上記第1のマスク材層に覆われていない領域の結晶半導
    体層を除去することにより、上記絶縁層を上方に露出さ
    せ、かつ、側面の一部が第2の結晶方位面で構成され、
    上記第1のパターンとほぼ同じ形状を有する結晶半導体
    層を形成する工程と、 上記結晶半導体層上に第2のパターンを有するマスク材
    層を形成する工程と、 上記第2のパターンを有するマスク材で覆われていない
    領域の上記結晶半導体層を第2の結晶方位面が露出する
    形状で除去する工程とからなり、側面が第2の結晶方位
    面により囲まれた半導体量子細線、及び該半導体量子細
    線に連結し、かつ、上記第2のパターンとほぼ同じ形状
    を有する結晶半導体層を形成することを特徴とする結晶
    半導体層の形成方法。
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