JP3189034B2 - ダイアライザーの再生方法及び再生装置 - Google Patents

ダイアライザーの再生方法及び再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液透析における
透析器(ダイアライザー)の再生方法、より詳しくは、
ダイアライザーを洗浄して再使用できる状態に再生する
方法に関する。また、本発明は、該ダイアライザーの再
生方法を実施するための再生装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】血液透析のダイアライザーは、日本にお
いては、感染等を防止するため、再使用することが禁止
されているが、米国、中国、欧州の一部等の外国では再
使用が認められており、特に、同一のダイアライザーを
同一の患者に対して複数回使用することが認められてい
る。
【0003】例えば、米国では、保険制度の点から、ダ
イアライザーを再使用する方が透析センターにとっては
経費節減上有利であることもあって、1980年代から
ダイアライザーの再使用が急速に増加し、現在では、透
析センター(ユニット)の75%以上が、ダイアライザ
ーの再使用をしている。再使用の回数については、19
80〜1992年における平均使用回数は10〜14回
であるとの統計がある。
【0004】一般に、血液透析を行った後のダイアライ
ザーにおいては、特に、血液流路(中空糸型のダイアラ
イザーにあっては中空糸膜の内側)において、一部膜の
閉塞が生じたり、血液成分である血球、血小板、蛋白質
などが膜表面に付着している。また、ダイアライザーの
透析液流路(中空糸型のダイアライザーにあっては中空
糸膜を収容するハウジングの内部)においては、使用し
た透析液に由来する細菌、エンドトキシン等が認められ
る。
【0005】従って、ダイアライザーを再使用するため
には、透析治療後のダイアライザーを、殺菌洗浄剤で洗
浄して再生する必要があり、米国においては、殺菌洗浄
剤として、ホルムアルデヒド、酢酸−過酢酸−過酸化水
素混合物、グルタルアルデヒド等が使用されている。
【0006】この再生を行なうと、特に、現在汎用され
ているセルロース系の半透膜を使用するダイアライザー
において、生体適合性を改善することができると言われ
ている。即ち、新品のセルロース系のダイアライザーを
用いると、白血球減少症、補体活性化に基づく嘔気・嘔
吐・掻痒感・低血圧等の透析困難症の発生、低酸素血
症、アミロイドーシス等の問題が生じる。しかし、これ
ら問題は、透析治療後のダイアライザーが、殺菌剤で洗
浄されて再使用されるにつれて、緩和されるとされてい
る。尤も、セルロースアセテート系ホローファイバー型
のダイアライザーでは、かかる緩和が認められなかった
との報告もある。
【0007】このような利点の一方で、ダイアライザー
の再使用には、危険性もあり、上記メリットにも拘わら
ず、長期的な害が懸念されている。
【0008】例えば、膜性能の劣化等に起因するダイア
ライザーの機能低下による透析の無効化、不十分な殺菌
による感染の危険性、消毒剤への長期曝露の影響等があ
る。
【0009】特に、セルロース系のダイアライザーで
は、再使用のために使用される殺菌洗浄剤により、膜に
劣化が生じ、透析機能が低下することが認められてお
り、充分な透析治療が行われない場合もある。
【0010】また、不十分な消毒に基づく微生物感染
が、再使用における最大の害の一つであり、また、殺菌
剤により透析膜が劣化ないし損傷を受け、透析液コンパ
ートメントから血液コンパートメントへの細菌の移行、
エンドトキシン等の毒素による感染の危険性もある。
【0011】更に、再生の際の洗浄により除去されなか
った少量の残留殺菌剤による悪影響があり、例えば、従
来から再使用のための殺菌剤として使用されているホル
ムアルデヒドに関しては、血液型群Nに対する抗体(an
ti-N like antibody)の発生が高く、溶血や腎臓移植
片破壊を増強するが、かかる溶血の原因となるホルムア
ルデヒド曝露により刺激される免疫機序は、2ppmで
も誘導されるとも言われている。また、ホルムアルデヒ
ドは、動物実験では、発ガン性がある。
【0012】従って、ホルムアルデヒドは、完全に洗浄
除去されるべきであるので、大量の水を使用して長時間
の高価な洗浄除去処理が必要であるが、実際には、かか
る完全洗浄除去はコスト面及び効率の面から不可能に近
い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ダイ
アライザーの劣化ないし損傷に基づく透析機能低下が極
力抑制され、且つ、安全な殺菌洗浄剤を用いるダイアラ
イザーの再使用のための再生方法を提供することにあ
る。
【0014】また、本発明は、上記再生方法を実施する
ための再生装置を提供することをも目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく、鋭意研究を重ねた結果、ダイアライザーを
再使用すべく洗浄する際に、殺菌洗浄剤として、電解強
酸性水を単独で使用することにより、又は、電解強アル
カリ水での洗浄と電解強酸性水での洗浄とを水洗工程を
挟んで行なうことにより、上記目的を達成できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0016】即ち、本発明は、透析治療に使用されたダ
イアライザーの血液流路と透析液流路とを、水で洗浄す
る工程及び電解強酸性水で洗浄する工程を包含すること
を特徴とする血液透析のダイアライザーの再生方法を提
供するものである。
【0017】また、本発明は、透析治療に使用されたダ
イアライザーの血液流路と透析液流路とを、水(好まし
くは逆浸透水)で洗浄する工程、電解強アルカリ水で洗
浄する工程、水(好ましくは逆浸透水)で洗浄する工
程、更に、電解強酸性水で洗浄する工程を包含すること
を特徴とする血液透析のダイアライザーの再生方法を提
供するものである。
【0018】更に、本発明は、血液透析におけるダイア
ライザーの再生を目的とする洗浄消毒を行うための装置
(再生装置)であって、(a)電解強アルカリ水を収容す
る電解強アルカリ水タンク、(b)電解強酸性水を収容す
る電解強酸性水タンク、(c)水を収容する水タンク、(d)
2台のポンプ、(e)上記3つのタンクから延び、且つ、
上記2台のポンプのそれぞれの入口に至る配管、(f)該
ポンプよりも上流において上記(e)に記載の配管のそれ
ぞれに備えられたバルブ、(g)上記2台のポンプのうち
の一方のポンプの出口と、洗浄すべきダイアライザーの
透析液流入口もしくは透析液流出口とを着脱可能に連結
する配管(h)上記2台のポンプのうちの他方のポンプの
出口と、洗浄すべきダイアライザーの血液流入口もしく
は血液流出口とを着脱可能に連結する配管、(i)該ダイ
アライザーの血液流入口もしくは血液流出口に着脱可能
に連結され、且つ、ダイアライザーの血液流路から流出
する水、電解強アルカリ水又は電解強酸性水を排出する
ための配管、並びに(j)該ダイアライザーの透析液流入
口もしくは透析液流出口に着脱可能に連結され、且つ、
ダイアライザーの透析液流路から流出する水、電解強ア
ルカリ水又は電解強酸性水を排出するための配管を備え
ていることを特徴とするダイアライザーの再生装置を提
供するものでもある。
【0019】上記装置は、必要に応じて、更に、(k)上
記(i)に記載の血液流路から水、電解強アルカリ水又は
電解強酸性水を排出するための配管の下流端と連結して
いる第一の排出配管、(l)該第一の排出配管から分岐し
た配管、(m)上記(j)に記載の透析液流路から水、電解強
アルカリ水又は電解強酸性水を排出するための配管の下
流端と連結している第二の排出配管、及び(n)該第二の
排出配管から分岐した配管を備えており、上記第一の排
出配管から分岐した配管(l)及び上記第二の排出配管か
ら分岐した配管(n)のそれぞれにバルブが設けられてい
る。
【0020】この場合、該バルブを開閉することによ
り、いわゆる逆濾過により、膜孔内の洗浄を行うことが
できる。
【0021】更に、上記本発明の装置に電解水生成装置
を連結し、本発明装置の一部とした状態で使用すること
もでき、その場合、水タンクと該電解水生成装置の給水
口とを連結する配管、該電解水生成装置の強酸性水排出
口と電解強酸性水タンクとを連結する配管、及び該電解
水生成装置の強アルカリ水排出口と電解強アルカリ水タ
ンクとを連結する配管を更に備えている。
【0022】本発明では、従来のホルマリンを用いる方
法に比し、毒性・危険性のない電解強アルカリ水及び電
解強酸性水を使用するので安全であり、また、透析膜の
劣化の程度もより少なく、水洗に要する水も少量で済
む。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明方法は、血液透析治療に従
来から使用されている、例えば、チューブ状の膜を円筒
上に巻き付けたコイル型ダイアライザー、平膜を積み重
ねた積層型ダイアライザーにも適用できるが、典型的に
は、現在主流となっている中空糸型ダイアライザーに適
用するのが最も好適である。
【0024】また、本発明方法は、各種素材の透析膜か
ら構成されたダイアライザーに適用でき、特に、セルロ
ース系の膜、例えば銅アンモニア法セルロース膜(再生
セルロース、キュプラ、キュプロファン膜、ケン化
膜)、改質セルロース膜(例えば、酢酸セルロース膜、
DEAEセルロース膜(ジエチルアミノエチル化セルロ
ース膜)等の置換型の膜)、脱酢酸セルロース、酢酸セ
ルロース等からなる膜や、合成高分子系のもの、例え
ば、PAN膜(ポリアクリロニトリル膜)、PMMA膜
(ポリメチルメタクリレート膜)、EVAL膜(エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体膜)、PS膜(ポリスル
ホン膜)、ポリアミド膜等から構成されたダイアライザ
ーに、いずれも適用できる。
【0025】これらのうちでも、特に、セルロース系、
ポリスルホン系等の透析膜から構成されたダイアライザ
ーを挙げることができる。
【0026】前記中空糸型のダイアライザーの一部断面
概略図を図1に示す。中空糸型のダイアライザーにおい
ては、数千ないし1万本前後の中空糸膜1が両端におい
て中空糸支持体2及び2’(図示せず)で結束され、透
析液流入口3と透析液流出口4とを備えた筒状のハウジ
ング5内に収容されており、両端の中空糸支持体2及び
2’は、それぞれ、血液流入口6を備えたヘッダー部7
と、血液流出口8を備えたもう一つのヘッダー部9に収
容されている。
【0027】透析時には、血液は、一般には、上部の血
液流入口6から中空糸1の内部を下方に流れ、透析液は
ハウジング5の下部の透析液流入口3から導入され、血
液の流れと向流に中空糸1の外部を流れる。透析時の血
流量は、通常、150〜250ml/分程度であり、透
析液の流量は、通常、500ml/分に設定される。
【0028】一般に、中空糸は、内径が約200μm、
膜厚は、セルロース系のもので6.5〜15μm、合成
高分子系のもので20〜60μmである。ハウジング内
の中空糸の有効長は20〜30cmで、有効面積は1.
0〜2.1m2程度、血液充填量(プライミング容量)
は40〜130ml程度である。
【0029】本発明の方法は、例えば、次のようにして
行うことができるが、若干の変更を行なっても良い。
【0030】本発明の方法は、再生処理の準備工程を経
た、透析治療終了後のダイアライザーに対して、好まし
くは水での洗浄、電解強アルカリ水での洗浄を必要に応
じて行ない、次いで、水での洗浄及び電解強酸性水での
洗浄を行い、ダイアライザーを再生するものである。
【0031】(a) 準備工程 血液透析が完了した時点では、ダイアライザーの中空糸
膜内には血液成分が残留している。これは、ダイアライ
ザーの血液流路の目詰まりや膜表面への付着が原因であ
る。従って、血液透析終了時に、現在慣用されている一
般的手法により返血した後、直ちに生理食塩水100〜
500mlにてダイアライザーの血液流路を洗浄する。
【0032】血液成分を除去して血液流路の洗浄が完了
すると、生理食塩水を血液流路に充填した状態に保持
し、ダイアライザーに接続されている血液回路を取り外
し、ダイアライザーを密栓する。
【0033】一方、ダイアライザーの透析液流路は、上
記血液流路の洗浄後、透析液を排出し、ダイアライザー
に接続されている透析液回路を取り外して、密栓する。
【0034】ダイアライザーの再生においては、感染防
止その他の観点から、患者Aの透析に使用したダイアラ
イザーを再生した場合、当該再生されたダイアライザー
を、他の患者Bではなく、同一の患者Aに再使用するこ
とは当然である。従って、血液透析治療終了後、各透析
装置から外された各ダイアライザーに、当該ダイアライ
ザーの識別のための情報(患者名、再使用回数等)や洗
浄条件等の項目を記載したラベルを貼り付けておく。
【0035】以上により、準備工程を終了する。
【0036】(b)再生工程 再生工程においては、上記準備工程を経たダイアライザ
ーに対して、基本的には、水による洗浄工程と電解水に
よる洗浄工程を行なう。
【0037】上記水による洗浄工程において使用する水
は、軟水、純水、逆浸透水(RO水)などが一般的に使
用されており、細菌及びエンドトキシンの量が一定基準
以下である条件を満たす水であれば良い。しかし、ダイ
アライザー再生のために使用される水は、感染等の危険
性をできるだけ排除した、より清浄化された水を使用す
るのが望ましく、通常は、逆浸透水(RO水)を使用す
ることがより好ましい。 また、本発明で使用する上記
電解水は、水に塩化ナトリウムを少量添加した液を、隔
膜により陽極室と陰極室とに仕切られた電解槽において
電気分解して得られる水であって、既知のものである。
【0038】現在、多くのメーカーから、各種の電解水
生成装置が販売されている。電解水生成装置の電極はチ
タン棒に白金をコーティング又は焼き付けしたものが一
般的であり、隔膜は中性膜のポリエステル等が使用され
ている。電力は、電解水の生成量に応じて、家庭用10
0Vのものから動力用200Vを必要とするもの等各種
のものがあり、また、電流の条件は電極間の距離や塩化
ナトリウム添加量等によって適宜決定される。また、電
解水の生成に使用する原水としては、水道水でも良い
が、逆浸透水(RO水)を使用するのが好ましい。
【0039】こうして得られる電解水は、電解強アルカ
リ水と電解強酸性水とに分けられる。(以下、電解強ア
ルカリ水を単に「強アルカリ水」と、また、電解強酸性
水を「強酸性水」ということがある。)即ち、電解によ
り、陽極室からは強酸性水が得られ、陰極室からは強ア
ルカリ水が得られる。
【0040】本発明で使用する強アルカリ水は、pH1
1以上、酸化還元電位(ORP)−800mV前後の水
を指し、特にpHが11.5〜12程度、ORPが−8
00〜−900mV程度の強アルカリ水がより好まし
い。また、本発明で使用する強酸性水は、通常、pH
2.7以下、酸化還元電位(ORP)1100mV以
上、溶存塩素10〜40ppm程度の水を指し、特にp
H2.7〜2.4程度、ORP1100〜1150mV
程度、溶存塩素15〜30ppm程度の強酸性水がより
好ましい。
【0041】本発明で使用する電解強アルカリ水及び電
解強酸性水は、上記性質を有するものであればどのよう
なものでも使用でき、電解水生成装置の種類や生成条件
等を問わない。
【0042】本発明方法の第一の態様においては、上記
準備工程を経たダイアライザーの血液流路及び透析液流
路を、水洗し、次いで、上記電解強酸性水で洗浄消毒す
る。
【0043】この第一の態様によれば、細菌のみなら
ず、エンドトキシン等の毒素も除去される。
【0044】しかも、本発明方法の上記第一の態様によ
れば、従来の洗浄剤であるホルマリンを使用する場合に
比し、ダイアライザーの中空糸膜の外層、内層等の変形
ないし損傷の程度が少ないことも明らかとなった。
【0045】また、本発明方法の第二の態様(好ましい
態様)においては、上記準備工程を経たダイアライザー
の血液流路及び透析液流路に対して、水洗、電解強アル
カリ水での洗浄、水洗、電解強酸性水での洗浄を順次行
なう。
【0046】この好ましい第二の態様においては、上記
水洗工程及び強酸性水での洗浄工程からなる第一の実施
態様の効果に加えて、電解強アルカリ水での洗浄工程を
行うことにより、特にダイアライザーの血液流路及び透
析液流路のいずれからも蛋白質がより効果的に除去され
る。
【0047】更に、主として細菌、エンドトキシン等に
より汚染される透析液流路とは異なって、ダイアライザ
ーの血液流路は、血液由来の汚染物、例えば、血球(例
えば、白血球、赤血球等)、血漿成分(例えば、血小
板、アルブミン、グロブリン、代謝産物等の血清蛋白や
凝固系因子)によって汚染されるが、本発明の第二の態
様によれば、従来のホルマリンで再生する場合に比し、
このような血液流路(中空糸膜)内の血液由来の汚染物
の除去がより一層効果的に行なえ、しかも、ダイアライ
ザーの中空糸の変形ないし損傷の程度もより少なくな
る。
【0048】本発明の上記第一及び第二のいずれの態様
においても、一般的には、水洗工程、電解強酸性水での
洗浄工程、及び電解強酸性水での洗浄工程の各工程で
は、ダイアライザーの透析液流路及び血液流路の双方と
もに、それぞれ、水、強酸性水、強アルカリ水を流して
洗浄する。例えば、水洗工程では、透析液流路にも血液
流路にも、水を通過させる。同様に、電解水での洗浄工
程では、透析液流路にも血液流路にも、電解水を通過さ
せる。
【0049】水ないし電解水の流れの方向については、
透析液流路内の流れと血液流路内の流れの方向は、同一
方向でも反対方向でも良いが、一般には、上記のように
ダイアライザーの血液流路と透析液流路とに同一の洗浄
液を流すので、透析液流路内の流れと血液流路内の流れ
とは同一方向であるのが装置的には簡便で好ましい。
【0050】また、再生すべきダイアライザーの透析液
流路内と血液流路内とにおいて、流れの速度は、同一で
あっても異なっていても良いが、一般には、同一速度と
するのが操作上簡便である。
【0051】上記洗浄に使用する水及び電解水の温度
は、特に限定されないが、一般には、20〜30℃程度
であるのが好ましく、25〜30℃程度であるのがより
好ましい。
【0052】以下、上記第二の態様を例にとって、各工
程の条件について、記載する。
【0053】水洗工程 前記準備工程終了後にダイアライザーの血液流路及び透
析液流路を水洗する水洗工程は、ダイアライザー内に残
留した透析液成分や血液成分を除去する目的で行なうも
のである。
【0054】従って、本水洗工程の水洗条件としては、
ダイアライザー内に残留した透析液成分や血液成分を除
去するのに有効なものであれば、特に限定はない。現在
主流となっている中空糸型のダイアライザーの場合は、
一般には、100〜300ml/分程度の流速で、5〜
10分間程度、好ましくは200〜300ml/分程度
の流速で、8〜10分間程度の時間水洗を行えばよい。
勿論、この流速及び洗浄時間は、適宜変更しても良い。
【0055】強アルカリ水での洗浄工程 上記水洗工程終了後、ダイアライザーの血液流路及び透
析液流路を、強アルカリ水で洗浄する。
【0056】本工程における強アルカリ水の流速及び洗
浄時間は、ダイアライザー内の透析液流路及び/又は血
液流路内に残留したタンパク成分や、血球、血漿成分等
の血液由来の汚染物を除去できる限り、特に限定はな
い。
【0057】中空糸型のダイアライザーの場合は、一般
には、100〜300ml/分程度の流速で、2〜5分
間程度、好ましくは200〜300ml/分程度の流速
で、4〜5分間程度の時間洗浄を行えばよい。勿論、こ
の流速及び洗浄時間は、適宜変更しても良い。
【0058】水洗工程 上記強アルカリ水での洗浄工程終了後、再度、ダイアラ
イザーの血液流路及び透析液流路を水洗する工程を行な
う。本水洗工程は、上記の強アルカリ水での洗浄工程
で使用した強アルカリ水をラインから追い出す目的で行
なうものである。
【0059】従って、強アルカリ水を送液するための配
管、ダイアライザーの血液流路及び透析液流路の強アル
カリ水が、本水洗工程で使用する水によって置き換えら
れる条件であれば、本水洗工程の条件はどのようなもの
であっても良い。
【0060】中空糸型のダイアライザーの場合、実際の
操作の簡便性等を考慮すると、本水洗工程では、一般的
には、100〜300ml/分程度の流速で、1〜2分
間程度の時間水洗を行なうのが好ましく、200〜30
0ml/分程度の流速で、1分間程度の時間水洗を行な
うのがより好ましい。
【0061】強酸性水による洗浄工程 次に、強酸性水を用いて、ダイアライザーの血液流路及
び透析液流路を、洗浄する。
【0062】本強酸性水による洗浄工程における強酸性
水の流速及び水洗時間は、ダイアライザー内の血液流路
及び透析液流路の殺菌及びエンドトキシンの不活化並び
に、特にダイアライザーの血液流路内の血液由来の汚染
物等を除去することができれば、特に限定されない。
【0063】しかし、一般的には、100〜300ml
/分程度の流速で、2〜5分間程度、好ましくは200
〜300ml/分程度の流速で、4〜5分間程度の時間
強酸性水による洗浄を行えばよいが、勿論、この流速及
び洗浄時間は、適宜変更しても良い。
【0064】この強酸性水による洗浄工程終了後は、強
酸性水をダイアライザーの透析液流路及び血液流路に封
入したまま、ダイアライザイーの血液流路の両端及び透
析液流路の両端を密栓し、次回の血液透析を行なうまで
保存する。 こうして、本発明によるダイアライザーの
再生操作を終了する。
【0065】既述のように、本発明では、上記〜の
各工程を全て行なうのが好ましいが、場合によっては、
上記の強アルカリ水での洗浄工程及びの水洗工程を
省略して、の水洗工程及びの強酸性水による洗浄工
程のみを行っても良い。この場合の各工程での洗浄条件
は、上記と同一である。
【0066】逆濾過 なお、本発明においては、必要に応じて、中空糸膜の膜
孔の洗浄を、いわゆる逆濾過により行なうこともでき
る。
【0067】血液透析の治療を行なっているときは、ダ
イアライザーの血液流路内に陽圧もしくは透析液流路に
陰圧を加え、血液流路と透析液流路に圧の較差を持たせ
ることにより、血液側から透析液側に除水及び中分子量
領域の物質除去を行なっているため、次第に膜孔に目詰
まりを起こす。
【0068】上記逆濾過は、この目詰まりを除去するた
め、透析液流路に陽圧を加え、逆に透析液流路から血液
流路に、水、電解強アルカリ水、電解強酸性水等を通過
させて目詰まりの原因となっている成分を除去するもの
であり、圧による膜孔の洗浄を行うものである。
【0069】この逆濾過は、特に、中空糸型のダイアラ
イザーの再生の際に行なうのが便利であり、中空糸膜の
外側(透析液流路側)に、中空糸膜の内側(血液流路
側)よりも高い圧力をかけて、膜孔中を水洗水又は電解
水が通過するようにし、こうして、中空糸膜の膜孔内に
止まっている細菌、エンドトキシン、有機物、血液由来
の汚染物等を、洗浄ないし不活性化するものである。
【0070】この逆濾過を行なうには、配管内に設置し
た圧力計とバルブの操作で、中空糸膜の外側と内側の圧
力を適宜調整すればよい。中空糸膜の外側の圧力と内側
の圧力との差は、特に限定されないが、一般には、外側
の圧力を内側の圧力よりも高いものとすればよい。
【0071】なお、場合によっては、上記逆濾過の逆の
順濾過を行っても良い。
【0072】耐圧試験 更に、再生処理の最中に又は再生処理後に、中空糸型の
ダイアライザーの場合は、その中空糸膜の耐圧試験を行
うこともできる。この耐圧試験を行なう目的は、膜破壊
やリークの有無の確認で、ダイアライザーが再使用でき
るかどうかをチェックすることにある。
【0073】一般的には、最高使用圧力よりも例えば2
0%高い圧力を、ダイアライザーの膜、特に血液流路側
(血液流路を洗浄する洗浄液が通過するライン)に加え
た状態で行なえばよい。耐圧試験において、血液側流路
に圧を加え、圧力計の圧損失が異常低下を起こさない状
態であれば、ダイアライザーが再使用可能であるとされ
る。
【0074】本発明方法では、ダイアライザー一つを洗
浄して再生することもできるし、また、複数のダイアラ
イザーを一挙に洗浄して再生することもできる。
【0075】また、場合によっては、透析装置の血液回
路、即ち、透析患者の血管からダイアライザーまでの血
液が通過する回路をも含めて一挙に洗浄することも可能
であり、その場合は、ダイアライザーのみならず、血液
回路をも再使用することができる。
【0076】本発明方法に従ってダイアライザーを洗浄
することにより、ダイアライザーの血液流路(中空糸型
ダイアライザーの場合の中空糸膜内部)から、例えば、
血球(例えば、白血球、赤血球等)、血漿成分(例え
ば、血小板、アルブミン、グロブリン、代謝産物等の血
清蛋白や凝固系因子)等を除去することができ、透析液
流路(中空糸型ダイアライザーの場合のハウジングの内
部)からは、細菌、エンドトキシン、微量のタンパク等
が除去される。
【0077】本発明で再生され、最終の強酸性水での洗
浄工程で強酸性水が封入されたダイアライザーを再使用
するには、封入された強酸性水を、水(好ましくはRO
水)で洗浄して行われる。この際の水の量は、少量で足
りる。なぜなら、強酸性水が元来、安全であり、しか
も、少量の水で希釈すれば、通常の水と同様に扱えるよ
うになるからである。封入された強酸性水を洗い出す水
の量は、通常、200〜1000ml程度、特に400
〜500ml程度でよい。
【0078】また、本発明は、上記ダイアライザーの洗
浄消毒方法ないし再生方法を実施するための装置にも関
するものである。
【0079】本発明の装置の一実施態様を、図2に示
す。図2に示す本発明の再生装置を用いて、現在主流と
なっている中空糸型のダイアライザーを例にとって、前
記本発明方法の好ましい実施態様(即ち、水洗工程、強
アルカリ水での洗浄工程、水洗工程及び強酸性水での洗
浄工程からなる方法)を行なう場合について、以下に説
明する。なお、図2に示すダイアライザーの各部は、図
1に示す中空糸型ダイアライザーの各部と同一又は同種
の符号で示す。
【0080】まず、準備工程を経た洗浄消毒すべきダイ
アライザーD1を、パネル15上に、該ダイアライザー
D1を着脱自在に固定できる適当な手段(図示せず)に
よって固定する。図2においては、ダイアライザーが3
本固定された状態を示しているが、パネル15には、ダ
イアライザーを1本だけ固定しても良いし、或いは、2
本以上固定して同時に洗浄消毒してもよい。
【0081】なお、図2においては、血液流入口6及び
透析液流出口4が上側に来るように固定されているが、
逆に、血液流出口8及び透析液流入口3が上側に来るよ
うに固定しても良い。
【0082】また、図2においては、水及び電解水は、
ダイアライザーの透析液流路と血液流路とにおいて同じ
方向に流れる構成となっているが、場合によっては、逆
方向に流れる構成を採用しても良い。
【0083】以下、説明の便宜上、図2に示す固定状態
のダイアライザーの再生方法について説明する。
【0084】本発明のダイアライザーの洗浄装置ないし
再生装置は、基本的には、下記のような構成を有する。
【0085】まず、水洗工程で使用する水(好ましく
は、RO水)を、水タンク11に入れる。該水として、
RO水を使用する場合は、水道水をRO水生成装置(図
示せず)で処理して水タンク11に入れる。
【0086】また、該水タンク11内の水(好ましくは
RO水)を電解水生成装置12に送液し、ここで強酸性
水と強アルカリ水を生成させる。生成した強アルカリ水
と強酸性水とは、それぞれ、強アルカリ水タンク13及
び強酸性水タンク14に流入する。上記水タンク11、
強アルカリ水タンク13及び強酸性水タンク14には、
それぞれ、配管30、31及び32が備えられている。
【0087】ここで、電解水生成装置12は、特に本発
明の再生装置に連結した状態でなくても良く、本発明で
は、上記水タンク11、強アルカリ水タンク13及び強
酸性水タンク14を経由して又は経由することなく、上
記配管30、31及び32に水(好ましくはRO水)、
強アルカリ水及び強酸性水が供給できる限り問題はな
い。
【0088】しかし、一般には、上記電解水生成装置1
2を連結して本発明の再生装置の一部となし、更に、上
記水タンク11、強アルカリ水タンク13及び強酸性水
タンク14を備えておくのが、上記水及び電解水の送液
の安定化及び細菌やエンドトキシンによる汚染防止の観
点から、有利である。
【0089】即ち、本発明装置は、必要に応じて、電解
水生成装置12を更に備えており、且つ、水タンク11
と該電解水生成装置12の給水口とを連結する配管5
0、該電解水生成装置12の強酸性水排出口と電解強酸
性水タンク14とを連結する配管52、及び該電解水生
成装置12の強アルカリ水排出口と電解強アルカリ水タ
ンク13とを連結する配管51を更に備えていてもよ
い。
【0090】既述のように、上記水タンク11、強アル
カリ水タンク13及び強酸性水タンク14には、それぞ
れ、配管30、31及び32が備えられており、これら
配管は、それぞれ、バルブV1、V2及びV3を経由し
て、ポンプP1及びP2のそれぞれの入り口につながっ
ている。該ポンプP1の出口は配管33Dに繋がってお
り、ポンプP2の出口は配管33Bに繋がっている。
【0091】これらバルブV1、V2及びV3は、それ
ぞれ、配管30、31及び32を開閉できるものであれ
ばどのようなものであっても良いが、通常は、自動化の
容易な電磁弁であるのが好ましい。
【0092】上記ポンプP1は、図2においては、配管
33D内の洗浄液がポンプの機構に接触しない、いわゆ
るローラーポンプであるが、他のタイプのポンプであっ
ても良い。
【0093】配管33Bからは、配管34が分岐してお
り、該配管34は、ダイアライザーD1の血液流出口8
に着脱可能に連結されている。配管33Dからは、配管
35が分岐しており、該配管35は、ダイアライザーD
1の透析液流入口3に着脱可能に連結されている。
【0094】ダイアライザーD1の血液流入口6からは
配管36が延びている。一方、ダイアライザーD1の透
析液流出口4からは配管37が延びている。
【0095】複数のダイアライザーをパネル15に固定
して同時に洗浄消毒する場合、第2番目のダイアライザ
ーD2についても、同様に、配管33Bから配管34a
が分岐して、ダイアライザーD2の血液流出口8aに着
脱可能に連結されており、配管33Dから配管35aが
分岐してダイアライザーD2の透析液流入口3aに着脱
可能に連結されている。そして、ダイアライザーD2の
血液流入口6aからは配管36aが伸びており、一方、
ダイアライザーD2の透析液流出口4aからは配管37
aが延びている。第3番目のダイアライザーD3以降に
ついても同様である。
【0096】洗浄すべきダイアライザーの血液流路及び
透析液流路から流出する水又は電解水は、それぞれ、配
管36、36a、36b以降の下流端及び配管37、3
7a、37b以降の下流端からそのまま排出しても良
い。
【0097】しかし、好ましくは、上記配管36の下流
端は、第一の排出配管38に連結しており、該第一の排
出配管38からは、排出配管40が分岐しており、該排
出配管40にはバルブNV1が設けられている。同様
に、配管37の下流端は、第二の排出配管39に連結し
ており、該第二の排出配管39からは、排出配管41が
分岐しており、該排出配管41にはバルブNV2が設け
られている。
【0098】上記バルブNV1及びNV2は、電磁弁で
あっても、手動の弁であっても良い。
【0099】複数のダイアライザーをパネル15に固定
して同時に洗浄消毒する場合も、第2番目以降のダイア
ライザーD2以降についても、血液流路から流出する洗
浄液が通過する配管36a以降の下流端は上記第一の排
出配管38に連結しており、上記分岐した配管40を経
由して排出するのが好ましい。同様に、透析液流路から
流出する洗浄液が通過する配管37a以降の下流端は、
上記第二の排出配管39に連結しており、上記分岐した
配管41経由して排出するのが好ましい。
【0100】必要に応じて、前記ポンプP1の出口から
延びた配管33Dには、圧力計PG1が備えられてお
り、同様に、ポンプP2の出口から延びた配管33Bに
は、圧力計PG2が備えられており、また、上記第一の
排出配管38にも圧力計PG3が備えられている。
【0101】かかる構成において、複数のダイアライザ
ーを一挙に再生するためには、上記ポンプP1及びP2
からダイアライザーの透析液流路及び血液流路に至る配
管距離を等距離にするか、又は、定流量弁を適当な箇所
に設置し、各ダイアライザーのそれぞれの透析液流路及
びそれぞれの血液流路に流れ込む水や電解水の量が、各
ダイアライザー毎に同一となるようにするのが好まし
い。
【0102】以下、各工程の操作を、上記図2を参照し
て説明する。
【0103】水洗工程 準備工程を経たダイアライザーD1を水洗する工程は、
まず、バルブV2及びバルブV3を閉じ、バルブV1を
開いて、水タンク11から水(好ましくは、RO水)
を、ポンプP1により、配管33D及び配管35を通し
てダイアライザーD1の下部の透析液流入口3から透析
液流路に送液すると共に、ポンプP2により配管33B
及び配管34を通してダイアライザーD1の下部の血液
流出口8から血液流路に送液し、ダイアライザーD1内
の両流路を通過させて洗浄する。
【0104】その後、血液流路を通過した水はダイアラ
イザー上部の血液流入口6から流出させ、配管36の下
流端から排出しても良いが、好ましくは、該配管36の
下流端を排出配管38に連結し、排出配管38から分岐
した配管40から排出する。
【0105】一方、透析液流路を通過した水は、ダイア
ライザーD1上部の透析液流出口4から流出させ、配管
37の下流端から排出しても良いが、好ましくは、該配
管37の下流端を排出配管39に連結し、該排出配管3
9から分岐した配管41から排出する。
【0106】複数のダイアライザーをパネル15に固定
して同時に洗浄消毒する場合、上記した水の流れは、ダ
イアライザーD2、D3以降についても全く同様であ
る。
【0107】本水洗工程における水の流速及び水洗時間
は、ダイアライザー内に残留した透析液成分や血液成分
を除去するのに有効なものであれば、特に限定はない。
一般には、100〜300ml/分程度の流速で、5〜
10分間程度、好ましくは200〜300ml/分程度
の流速で、8〜10分間程度の時間水洗を行えばよい
が、勿論、この流速及び洗浄時間は、適宜変更しても良
い。
【0108】強アルカリ水での洗浄工程 次に、バルブV1及びV3を閉じて、バルブV2を開
き、強アルカリ水タンク13より、上記水洗のための水
と同様に、強アルカリ水を、ポンプP1及びP2によ
り、ダイアライザーの下部の透析液流入口3及び血液流
出口8から、それぞれ、透析液流路及び血液流路に送液
し、ダイアライザー内の両流路を通過させて洗浄する。
【0109】その後、血液流路を通過した強アルカリ水
はダイアライザー上部の血液流入口6から流出させ、配
管36から排出してもよいが、好ましくは、排出配管3
8を経て分岐配管40から排出する。
【0110】透析液流路を通過した強アルカリ水は、ダ
イアライザー上部の透析液流出口4から流出させ、配管
37から排出しても良いが、好ましくは排出配管39を
経て分岐配管41から排出する。
【0111】上記した強アルカリ水の流れは、ダイアラ
イザーD2、D3以降についても全く同様である。
【0112】本強アルカリ水での洗浄工程における強ア
ルカリ水の流速及び洗浄時間は、ダイアライザー内に残
留したタンパク成分や、血球、血漿成分等の血液由来の
汚染物等を除去するのに有効なものであれば、特に限定
はない。一般には、100〜300ml/分程度の流速
で、2〜5分間程度、好ましくは200〜300ml/
分程度の流速で、4〜5分間程度の時間洗浄を行えばよ
いが、勿論、この流速及び洗浄時間は、適宜変更しても
良い。
【0113】水洗工程 上記強アルカリ水での洗浄工程終了後、バルブV2及び
V3を閉じ、再び、バルブV1を開いて、水タンク11
からの水(好ましくは、RO水)によって、上記の水
洗工程と同様にして各ダイアライザーの血液流路と透析
液流路を水洗する。
【0114】この水洗は、上記の強アルカリ水での洗
浄工程で使用した強アルカリ水をラインから追い出す目
的で行なうものである。従って、配管33B及び33
D、配管34及び35、並びにダイアライザーの血液流
路及び透析液流路内に残留していた強アルカリ水が、水
洗のための水によって置き換えられる条件であれば、本
水洗工程の条件はどのようなものであっても良い。
【0115】以上は、ダイアライザーD2、D3以降に
ついても全く同様である。
【0116】実際の操作の簡便性等を考慮すると、本水
洗工程では、一般的には、100〜300ml/分程度
の流速で、1〜2分間程度の時間水洗を行なうのが好ま
しく、200〜300ml/分程度の流速で、1分間程
度の時間水洗を行なうのがより好ましい。
【0117】強酸性水による洗浄工程 次に、バルブV1及びV2を閉じて、バルブV3を開
き、強酸性水タンク14から、強酸性水を、上記〜
の工程と全く同様にして、ダイアライザーの下部の透析
液流入口3及び血液流出口8から、それぞれ、透析液流
路及び血液流路に送液し、ダイアライザー内の両流路を
通過させて洗浄する。
【0118】その後、血液流路を通過した強酸性水はダ
イアライザー上部の血液流入口6から流出させ、配管3
6から直接排出するか、又は、好ましくは排出配管38
を経て配管40から排出する。
【0119】透析液流路を通過した強酸性水は、ダイア
ライザー上部の透析液流出口4から流出させ、配管37
から直接排出するか、又は、好ましくは排出配管39を
経て配管41から排出する。
【0120】上記した強酸性水の流れは、ダイアライザ
ーD2、D3以降についても全く同様である。
【0121】本強酸性水による洗浄工程における強酸性
水の流速及び洗浄時間は、ダイアライザー内の血液流路
及び透析液流路の殺菌及びエンドトキシンの不活化並び
に、特にダイアライザーの血液流路内の血液由来の汚染
物等を除去することができれば、特に限定されない。し
かし、一般的には、100〜300ml/分程度の流速
で、2〜5分間程度、好ましくは200〜300ml/
分程度の流速で、4〜5分間程度の時間洗浄を行えばよ
いが、勿論、この流速及び洗浄時間は、適宜変更しても
良い。
【0122】この強酸性水による洗浄工程が終了後は、
強酸性水をダイアライザーの透析液流路及び血液流路に
封入したまま、ダイアライザーの血液流入口6及び血液
流出口8及び透析液流入口3及び透析液流出口4を密栓
し、次回の血液透析を行なうまで保存する。 こうし
て、本発明によるダイアライザーの再生を終了する。
【0123】逆濾過 なお、本発明においては、上記ダイアライザー再生装置
を使用して、洗浄中にバルブNV1及びNV2の開閉を
交互に行うことによって、膜孔の洗浄、いわゆる逆濾過
を行うこともできる。
【0124】この逆濾過は、一般には、中空糸膜の外側
(透析液流路側)に、内側(血液流路側)よりも高い圧
力をかけて、膜孔中を水洗水又は電解水が通過するよう
にし、こうして、中空糸膜の膜孔内に止まっている細
菌、エンドトキシン、タンパク、血液由来の汚染物等
を、洗浄ないし不活性化するものである。この逆濾過
は、上記〜のいずれの工程において行っても良い。
【0125】より具体的には、逆濾過を行なう場合、バ
ルブNV1を開いた状態とし、バルブNV2を閉じる
と、ダイアライザーD1、D2、D3及びそれ以降の透
析液流路内の圧力が、同血液流路内の圧力よりも高くな
り、逆濾過が行われる。即ち、前記のように、透析治療
中は、通常は、血液流路から透析液流路に濾過してお
り、その逆を行うことにより、膜孔の洗浄がより効率的
に行える。
【0126】耐圧試験 更に、再生処理を行っている最中に又は再生処理後に、
中空糸型のダイアライザーの場合は、その中空糸膜の耐
圧試験を行うこともできる。
【0127】この耐圧試験を行なうには、図2の圧検出
器PG1、PG2及びPG3を使用して行うことができ
る。具体的には、バルブNV1を閉じ、ポンプP2によ
って最高使用圧力よりも例えば20%高い圧力を血液流
路を洗浄する洗浄液が通過するラインに加えた状態でポ
ンプP2を停止し、同ラインの圧検出器PG2及びPG
3の圧損(下降状態)により、耐圧試験を行い、圧損失
が異常低下を起こさないかどうかを確認する。
【0128】
【発明の効果】本発明方法の第一の態様(水洗工程及び
強酸性水での洗浄工程からなる方法)によれば、殺菌が
行われるばかりでなく、エンドトキシン等の毒素も不活
性化される。
【0129】更に、本発明方法の上記第一の態様によれ
ば、従来の洗浄剤であるホルマリンを使用する場合に比
し、ダイアライザーの中空糸膜の外層、内層等の変形な
いし損傷の程度が少ない。
【0130】また、本発明方法の第二の態様によれば、
第一の実施態様の効果に加えて、電解強アルカリ水での
洗浄工程を行うことにより、特にダイアライザーの血液
流路及び透析液流路のいずれからも、蛋白質がより効果
的に除去されるのみならず、更には、血液流路(中空糸
膜)の生物学的汚染物、物理学的汚染物の除去がより一
層効果的に行え、しかも、ダイアライザーの中空糸膜の
変形ないし損傷の程度もより少なくなる。
【0131】本発明で再生され、最終の強酸性水での洗
浄工程で強酸性水が封入されたダイアライザーを再使用
するには、封入された強酸性水を、水(好ましくはRO
水)で洗浄して行われるが、この際の水の量は、強酸性
水が安全であり、しかも、少量の水を用いて希釈すれ
ば、通常の水と同様に扱えるようになることから、極め
て少量で足りる。
【0132】本発明による電解水での洗浄によれば、ダ
イアライザーの洗浄消毒効果が、ホルマリンに比し優れ
ている。
【0133】また、膜の付着物などに対する除去効果も
高く、膜の劣化も低いため、膜性能の維持に優れてい
る。
【0134】更に、生体適合性の問題、例えば補体の活
性化は、血液がダイアライザー膜に接触することによっ
て起きる生体反応であり、補体系(C3、C3a等)の
活性化により、白血球(主として顆粒球)が反応を起こ
し、肺血管内や内皮細胞に一時的に付着することによ
り、一過性の白血球減少が生じる。このため、換気障害
を惹起し、種々の症状を引き起こす。特にセルロース膜
において、補体活性化が顕著である。
【0135】生体適合性は、この他凝固系因子や単球
(白血球の1種)、マクロファージ(細胞内皮系の根幹
をなす細胞で、大型の単核球)の影響がいわれている。
これが、従来の洗浄消毒剤でダイアライザーの膜を再生
すると、膜表面に血清蛋白等の血液成分が付着すること
により、補体活性化が起こりにくくなるため、生体適合
性が良くなるとされている。しかし、このことは、膜性
能の劣化を起こす原因になる。
【0136】最近では、生体適合性に優れた膜の使用頻
度が高くなって来ているので、むしろ膜に付着する血清
蛋白等の血液成分を充分に除去することにより、当初の
膜性能をできる限り維持することの方がより重要な課題
である。その点から考慮すれば、本発明の電解水による
洗浄消毒は、膜表面の血清蛋白や凝固系因子等の洗浄除
去効果に優れており、電解水による洗浄消毒方法はダイ
アライザーの再生に適している。
【0137】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をより詳しく説
明する。
【0138】なお、下記の実施例及び試験例において、
洗浄液として使用した電解水は、RO水に少量の塩化ナ
トリウムを添加し、これを市販の電解水生成装置で電解
して生成させたものであり、電解強アルカリ水の性状
は、pH=11.0、ORP=−800mV、電解強酸
性水の性状は、pH=2.5、ORP=1120mV、
溶存塩素15ppmである。
【0139】また、下記の実施例、比較例及び試験例に
おいて、水洗工程に使用した水は、逆浸透装置により得
られたRO水である。
【0140】実施例1 図2に示すような再生装置を使用して、ダイアライザー
の再生を行った。
【0141】使用したダイアライザーは、セルロースア
セテート膜中空糸型ダイアライザー(ニプロ社製、商品
名「FB−150A」)である。
【0142】(a)疑似透析 まず、輸血用血液を、上記ダイアライザーの血液流入口
から輸血用全血を流速200ml/分、液温38℃で送
液して血液流出口から排出するとともに、これと向流に
市販の透析液(シミズ社製、商品名「AKソリタ」)
を、流速500ml/分、液温38℃にて上記ダイアラ
イザーの透析液流入口から送液して透析液流出口から排
出し、こうして疑似透析操作を240分間行なった。
【0143】上記輸血用全血は、ダイアライザーの血液
流入口と血液流出口を血液回路にて短絡させて閉鎖回路
とし、該閉鎖回路を循環させた。
【0144】上記操作終了後、ダイアライザーの血液流
路に生理食塩水500mlを送液して準備工程を終え
る。
【0145】(b)再生工程 こうして準備工程を経たダイアライザー1本を、血液流
入口が上になるように鉛直方向に固定し、次の条件下
で、各洗浄液をダイアライザーの血液流路及び透析液流
路の下部から上部に向けて、両流路内の流れが同一方向
となるように送液し、洗浄消毒して再生する。
【0146】 水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 強アルカリ水での洗浄工程:流速200ml/分、洗浄時間5分 水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間1分 強酸性水での洗浄工程 :流速200ml/分、洗浄時間5分 上記の強酸性水での洗浄工程を終了したダイアライザ
ーは、強酸性水を充填したまま、翌々日迄放置した。次
いで、RO水を流速200ml/分にて1分間送液して
強酸性水を洗い出した。その後直ちに下記(c)の方法
に従い、インビトロによる膜性能評価を行なった。
【0147】(c)インビトロによる膜性能評価 本インビトロによる膜性能評価は、通常の透析液にUN
(窒素尿素)などを添加したものを血液に見立て、通常
の透析液を向流に流して、透析操作を行ない、クリアラ
ンスの測定を行なうものである。即ち、上記市販の透析
液に、UN(尿素窒素;具体的には尿素を添加した。U
N100mg/dl=尿素214mg/dlである。)
100mg/dl、クレアチニン10mg/dl及び尿
酸8mg/dlを添加し、上記再生工程を終了したダイ
アライザーの血液流入口から流速200ml/分で送液
して血液流出口から排出すると共に、これと向流に上記
市販の透析液(無添加)を流速500ml/分、液温3
8℃にて上記ダイアライザーの透析液流入口から送液し
て透析液流出口から排出した。UN、クレアチニン及び
尿酸を添加した透析液も、無添加の透析液も、再使用す
ることなく、シングルパスで流した。
【0148】次いで、この実験開始から120分間、3
0分毎に、クリアランスの測定を合計4回行なう。
【0149】クリアランスは、ダイアライザーの血液流
路の入口と出口の2点について、UN、CRE、UAの
濃度を測定し、次の計算式に従って求めた。
【0150】 クリアランス=[(CBi−CBo)/CBi]×QB 式中、CBiはダイアライザー入口濃度を示し、CBoはダ
イアライザー出口濃度を示し、QBは1分間の血液側流
量を示す。
【0151】また、クリアランスは、毎回、30分値、
60分値、90分値及び120分値を測定し、そのクリ
アランスの平均値を算出した。
【0152】(d)以上の(a)、(b)及び(c)の
操作を1サイクルとし、これを合計4サイクル繰り返し
た。
【0153】即ち、上記(c)によりクリアランスを測
定した後のダイライザーを、上記(a)に記載の操作に
従い第2回以降の疑似透析に供し、上記(b)に記載の
操作に従い2回以降の再生工程に供した。そして、該再
生工程の後、翌々日まで放置し、次いで、上記(c)と
同様にしてクリアランスを測定し、インビトロによる膜
性能評価を行なった。こうして、疑似透析+再生工程+
インビトロによる膜性能評価からなるサイクルを合計4
回行なった。
【0154】各回のクリアランス測定結果を、下記表1
に示す。
【0155】比較例1 本比較例1においても、セルロースアセテート膜中空糸
型ダイアライザー(ニプロ社製、商品名「FB−150
A」)を使用した。
【0156】洗浄消毒液として4%ホルマリンを使用
し、再生工程における送液条件を下記の通りとする以外
は、実施例1と同様にして、疑似透析、ダイアライザー
再生及びインビトロでの膜性能評価を行なった: RO水での水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 4%ホルマリンでの洗浄工程:流速200ml/分、洗浄時間1分 上記のホルマリンでの洗浄工程を終了したダイアライ
ザーは、4%ホルマリンを充填したまま翌々日まで放置
した。次いで、RO水を流速200ml/分にて60分
間送液してホルマリンを洗い出した。
【0157】クリアランスの測定結果を下記表1に示
す。
【0158】
【表1】
【0159】表1に記載の結果をグラフにして、図3に
示す。
【0160】上記表1及び図3から判るように、ホルマ
リンによりダイアライザーを再生すると、再生回数が増
えるにつれて、クリアランスが低下するのに対して、本
発明に従い電解強アルカリ水と電解強酸性水とを用いて
ダイアライザーを再生すると、クリアランスは、4回の
再生によっても、実質上低下していない。
【0161】これは、電解水が膜に付着した血清蛋白や
凝固因子等の血液成分を洗浄除去する効果が良好である
ことを示している。従って、本発明のダイアライザー再
生方法によれば、従来のホルマリンを使用する再生方法
に比し、膜性能が維持されるため、透析効率の面で優れ
ている。
【0162】実施例2 透析患者に対して4時間透析治療を行った後のセルロー
スアセテート膜系中空糸型ダイアライザー(ニプロ社
製、商品名「FB−150A」)を使用して、強酸性水
での再生の効果を測定した。
【0163】即ち、上記ダイアライザーに生理食塩水を
500ml送液して血液成分等を除去し、次いで、洗浄
消毒液として、実施例1で使用した強酸性水のみを使用
し、再生工程での送液条件を下記の通りとする以外は実
施例1(b)と同様にして再生操作を行った: 水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 強酸性水での洗浄工程 :流速200ml/分、洗浄時間5分。
【0164】上記の強酸性水での洗浄工程を終了した
ダイアライザーは、強酸性水を充填したまま24時間放
置した。次いで、RO水を流速200ml/分にて1分
間送液して強酸性水を洗い出した。
【0165】この再生工程を1回のみ行ったダイアライ
ザーにつき、実施例1(c)に記載の方法でクリアラン
スの測定を行った。
【0166】経時的クリアランスの変化をみるために、
クリアランスの測定は、インビトロによる膜性能評価の
実験を開始してから、30分後、60分後、90分後及
び120分後に測定した。
【0167】結果を表2に示す。
【0168】
【表2】
【0169】試験例1:再生膜の表面状態の観察 (1)透析操作及び再生工程を終了したポリスルフォン
系のハイフラックス型中空糸型ダイアライザー(川澄社
製、商品名「PS−1.6VW」)及び透析操作及び再
生工程を終了したセルロース系ローフラックス型中空糸
型ダイアライザー(ニプロ社製、商品名「FB−150
A」)の中空糸膜の内部の表面状態を電子顕微鏡で観察
した。
【0170】即ち、透析患者の透析治療に使用した上記
ダイアライザーを、実施例1(b)の操作に従い、下記
送液条件にて再生した。
【0171】 RO水での水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 強アルカリ水での洗浄工程:流速200ml/分、洗浄時間5分 水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間1分 強酸性水での洗浄工程 :流速200ml/分、洗浄時間5分 上記の強酸性水での洗浄工程を終了したダイアライザ
ーは、強酸性水を充填したまま翌々日まで放置した。次
いで、RO水を流速200ml/分にて1分間送液して
強酸性水を洗い出した。
【0172】次いで、再生ダイアライザー内の中央部分
の中空糸膜一本を取り出し、その一端を鋭角に切断して
中空糸内部を露出させ、中空糸の内部を走査型電子顕微
鏡で観察した(c群)。
【0173】(2)同様に、透析患者の透析治療に使用
した上記2種のダイアライザーを、実施例1(b)の操
作に従い、下記送液条件にて再生した: RO水での水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 強酸性水での洗浄工程 :流速200ml/分、洗浄時間5分 上記の強酸性水での洗浄工程を終了したダイアライザ
ーは、強酸性水を充填したまま翌々日まで放置した。次
いで、RO水を流速200ml/分にて1分間送液して
強酸性水を洗い出した。
【0174】次いで、再生ダイアライザー内の中央部分
の中空糸膜一本を取り出し、その一端を鋭角に切断して
中空糸内部が露出させ、中空糸の内部を走査型電子顕微
鏡で観察した(b群)。
【0175】(3)比較のため、透析患者の透析治療に
使用した後、RO水のみでの洗浄を行ったダイアライザ
ーの中空糸(a群)、透析患者の透析治療に使用した
後、RO水での洗浄、4%ホルマリンでの洗浄及びRO
水での洗浄を行ったダイアライザーの中空糸(d群)、
並びに新品のダイアライザーの中空糸(対照群)につ
き、それぞれの内部の表面状態を同様にして走査型電子
顕微鏡で観察した。
【0176】洗浄は、実施例1(b)の操作に従って行
なったが、洗浄液の送液条件は下記の通りである。
【0177】 i)RO水のみの洗浄 RO水での水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 ii)RO水での洗浄、4%ホルマリン洗浄及びRO水での洗浄 RO水での水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 4%ホルマリンでの洗浄工程:流速200ml/分、洗浄時間1分 上記のホルマリンでの洗浄工程を終了したダイアライ
ザーは、4%ホルマリンを充填したまま翌々日まで放置
した。次いで、RO水を流速200ml/分にて60分
間送液してホルマリンを洗い出した。
【0178】(4)以上の電子顕微鏡による観察結果を
下記表3に示す。
【0179】ここで、表3中の「生物学的汚染物」と
は、血球、血漿成分等であり、「物理的汚染物」とは、
電子顕微鏡で識別不能な物質やダイアライザーカット時
の切れ端等を指す。また、「H」は、ハイフラックス型
の、「L」は、ローフラックス型のダイアライザーを指
す。
【0180】
【表3】
【0181】表3から明らかなように、電解強酸性水と
電解強アルカリ水での洗浄消毒による再生(c群)は、
ホルマリンでの洗浄消毒による再生に比べて、中空糸膜
の変形が少なく、生物学的汚染物及び物理的汚染物の付
着も少ない。これは、再生による中空糸膜の劣化が比較
的少なく、また、膜に付着する血清蛋白や凝固因子等の
血液成分の除去効果も良いことを示している。この事
は、表1に示したクリアランスによる膜製法評価の結果
によっても裏付けられている。従って、中空糸膜の保存
性に優れている点から、電解強酸性水と電解強アルカリ
水での再生は、透析効率の低下を抑制し、再生回数を増
やすことも期待できる。
【0182】また、電解強酸性水での洗浄消毒による再
生(b群)は、ホルマリンでの洗浄消毒による再生に比
べて、中空糸膜の変形は少なく、生物学的汚染物及び物
理学的汚染物の付着は同程度であった。
【0183】試験例2:殺菌及びエンドトキシン不活性
化効果の測定 封入した洗浄剤における殺菌効果、エンドトキシンの不
活性化の効果を調べた。即ち、透析患者の透析治療に使
用したダイアライザーを、実施例1(b)の操作に従
い、送液条件として下記条件を採用して再生した。
【0184】 (i)強酸性水での再生 水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 強酸性水での洗浄工程 :流速200ml/分、洗浄時間5分 上記の強酸性水での洗浄工程を終了したダイアライザ
ーは、強酸性水を充填したまま48時間放置した。
【0185】 (ii)強アルカリ水及び強酸性水での再生 RO水での水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 強アルカリ水での洗浄工程:流速200ml/分、洗浄時間5分 水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間1分 強酸性水での洗浄工程 :流速200ml/分、洗浄時間5分 上記の強酸性水での洗浄工程を終了したダイアライザ
ーは、強酸性水を充填したまま48時間放置した。
【0186】 (iii)ホルマリンでの再生 RO水での水洗工程 :流速200ml/分、洗浄時間10分 4%ホルマリンでの洗浄工程:流速200ml/分、洗浄時間1分 上記のホルマリンでの洗浄工程を終了したダイアライ
ザーは、4%ホルマリンを充填したまま48時間放置し
た。
【0187】上記各々の充填した洗浄消毒剤を、放置4
8時間後に、(i)及び(ii)についてはRO水を流速2
00ml/分にて1分間送液した後、また、(iii)につ
いてはRO水を流速200ml/分にて60分間送液し
た後、各々に残留させたRO水をダイアライザーの血液
流路(内側)及び透析液流路(外側)から採取し、その
細菌及びエンドトキシンを測定した。
【0188】細菌の有無の試験は、平板寒天法に従い行
なった。また、エンドトキシンの測定は、エンドスペシ
ー法(合成基質法)により、各々の洗浄消毒剤の添加回
収試験を行ってから測定した。
【0189】同じ実験を3回行なった。第1回、第2回
及び第3回の各実験結果を、表4に示す。なお、表4に
おいて、「ET」は、エンドトキシンを指す。
【0190】
【表4】
【0191】表4に示す結果から明らかなように、本発
明による強酸性水による洗浄消毒並びに強アルカリ水及
び強酸性水による洗浄消毒によれば、ホルマリンに比
し、エンドトキシンの不活性化に優れていることが判
る。
【0192】上記表1、表2、表3及び表4の結果を総
合すると、本発明により電解水での再生を行うと、従来
のホルマリンでの再生に比し、ダイアライザーのクリア
ランス等の性能低下がよりよく抑制され、良好な性能を
保っていることが判る。
【0193】また、ダイアライザーのメーカー性能値と
の対比でみても、性能の劣化が極力抑制される。
【0194】これは、膜に付着した血液成分に含まれる
様々な物質が充分に電解水により洗浄されたことを意味
しており、走査電子顕微鏡による膜表面の付着物が少な
いことからも裏付けられる。
【0195】また、再生処理終了後に強酸性水を封入し
た後は、その後放置しても、ダイアライザー内に細菌の
存在も認められず、エンドトキシン値も低値であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空糸型のダイアライザーの概要を示す一部断
面図である。
【図2】本発明のダイアライザー再生装置の一態様を示
す概略図である。
【図3】実施例1及び比較例1でのクリアランス測定結
果(表1の結果)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 中空糸膜 2 中空糸支持体 3、3a、3b 透析液流入口 4、4a、4b 透析液流出口 5 ハウジング 6、6a、6b 血液流入口 7 ヘッダー部 8、8a、8b 血液流出口 9 ヘッダー部 11 水タンク 12 電解水生成装置 13 電解強アルカリ水タンク 14 電解強酸性水タンク 15 パネル P1、P2 ポンプ PG1、PG2、PG3 圧検出器 V1、V2、V3 バルブ NV1、NV2 バルブ D1、D2、D3 ダイアライザー 38 第一の排出配管 39 第二の排出配管
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/14 - 1/1018 A61L 2/18 B01D 65/02 C02F 1/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透析治療に使用され、透析装置から外さ
    れた中空糸型ダイアライザーの血液流路と透析液流路と
    を水で洗浄する工程及び電解強酸性水で洗浄する工程を
    包含することを特徴とする血液透析の中空糸型ダイアラ
    イザーの再生方法。
  2. 【請求項2】 透析治療に使用され、透析装置から外さ
    れた中空糸型ダイアライザーの血液流路と透析液流路と
    を、水で洗浄する工程、電解強アルカリ水で洗浄する工
    程、水で洗浄する工程、及び電解強酸性水で洗浄する工
    程を包含することを特徴とする血液透析の中空糸型ダイ
    アライザーの再生方法。
  3. 【請求項3】 血液流路及び透析液流路を、水、電解強
    アルカリ水、水、電解強酸性水で順次洗浄消毒している
    間、中空糸型ダイアライザーの血液流路内の流れの方向
    と透析液流路内の流れの方向とが同一であり、且つ、
    濾過による膜孔の洗浄も行なう請求項2に記載の再生方
    法。
  4. 【請求項4】 血液透析における中空糸型ダイアライザ
    ーの再生装置であって、 (a)電解強アルカリ水を収容する電解強アルカリ水タ
    ンク、 (b)電解強酸性水を収容する電解強酸性水タンク、 (c)水を収容する水タンク、 (d)2台のポンプ、 (e)上記3つのタンクから延び、且つ、上記2台のポ
    ンプのそれぞれの入口に至る配管、 (f)該ポンプよりも上流において上記(e)に記載の
    配管のそれぞれに備えられたバルブ、 (g)上記2台のポンプのうちの一方のポンプの出口
    と、洗浄すべき中空糸型ダイアライザーの透析液流入口
    もしくは透析液流出口とを着脱可能に連結する配管 (h)上記2台のポンプのうちの他方のポンプの出口
    と、洗浄すべき中空糸型ダイアライザーの血液流入口も
    しくは血液流出口とを着脱可能に連結する配管、 (i)該中空糸型ダイアライザーの血液流入口もしくは
    血液流出口に着脱可能に連結され、且つ、中空糸型ダイ
    アライザーの血液流路から流出する水、電解強アルカリ
    水又は電解強酸性水を排出するための配管、並びに (j)該中空糸型ダイアライザーの透析液流入口もしく
    は透析液流出口に着脱可能に連結され、且つ、中空糸型
    ダイアライザーの透析液流路から流出する水、電解強ア
    ルカリ水又は電解強酸性水を排出するための配管を備え
    ていることを特徴とする中空糸型ダイアライザーの再生
    装置。
  5. 【請求項5】 更に、 (k)上記(i)に記載の血液流路から水、電解強アル
    カリ水又は電解強酸性水を排出するための配管の下流端
    と連結している第一の排出配管、 (l)該第一の排出配管から分岐した配管、 (m)上記(j)に記載の透析液流路から水、電解強ア
    ルカリ水又は電解強酸性水を排出するための配管の下流
    端と連結している第二の排出配管、及び (n)該第二の排出配管から分岐した配管を備えてお
    り、上記第一の排出配管から分岐した配管及び上記第二
    の排出配管から分岐した配管のそれぞれにバルブが備え
    られている請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 電解水生成装置を更に備えており、且
    つ、水タンクと該電解水生成装置の給水口とを連結する
    配管、該電解水生成装置の強酸性水排出口と電解強酸性
    水タンクとを連結する配管、及び該電解水生成装置の強
    アルカリ水排出口と電解強アルカリ水タンクとを連結す
    る配管を更に備えている請求項4又は5に記載の装置。
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