JP3187666B2 - 空調エアダクト構造 - Google Patents

空調エアダクト構造

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JP3187666B2 JP26036894A JP26036894A JP3187666B2 JP 3187666 B2 JP3187666 B2 JP 3187666B2 JP 26036894 A JP26036894 A JP 26036894A JP 26036894 A JP26036894 A JP 26036894A JP 3187666 B2 JP3187666 B2 JP 3187666B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用の空調エアダク
トの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車において、車室内の空調用
として暖房ヒータや冷房クーラ等の空調装置が備えられ
るものが普及している。この空調装置は一般に合成樹脂
等で成形されたインストルメントパネルの略中央下部の
車体に設置され、インストルメントパネル内に配設され
た合成樹脂製のダクトを通じて空調空気を車室内の各吹
き出し場所へ送風している。図3,図4に示すように、
下向きに開口された集合ダクト30の入口31が上向き
に開口された空調装置32の吹出口33に連結され、こ
の集合ダクト30より車室内の各吹き出し場所に通じる
分配ダクト34が分岐されている。こうしたなか、空調
空気が吹出口33から上向きに集合ダクト30の天井壁
を上方に押しつつ流通すると、前記入口31が吹出口3
3との連結部で離れて空気漏れを発生させる恐れがあ
る。この浮き上がりを防止するため、集合ダクト30を
インストルメントパネル36の内側に取付フランジ37
を介して固定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構造にあって、集合ダクト30を固定するた
めの取付基部38がインストルメントパネル36の内側
に一体に成形されるとき、この取付基部38に相対する
インストルメントパネル36の外側の意匠面39に成形
上のヒケが発生し、インストルメントパネル36の外観
品質を低下させるという問題がある。また、取付フラン
ジ37の面にはこれを固定する位置を決めるピンの挿入
孔40が貫通して設けられるため、この挿入孔40の成
形のためのスライド式の金型治具が必要となり、その分
治具の費用がかさむ問題もある。本発明は、このような
従来の問題点を解消することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、インストルメ
ントパネル内部に配設された空調エアダクトに前記イン
ストルメントパネルの上部内面に接する当接部材を設け
たことを特徴とする。
【0005】
【実施例】以下、本発明に係わる空調エアダクト構造の
実施例を図1、図2、図3に基づき説明する。図1は図
2中のA−A線に沿う断面図、図2は空調エアダクトの
要部の斜視図、図3は本発明の実施例を用いた車室内の
前部を示す概略斜視図である。図中の符号1は空調装
置、2は前記空調エアダクトに相当する集合ダクト、3
は前記当接部材に相当する当接板、4はインストルメン
トパネルである。
【0006】合成樹脂で成形されたインストルメントパ
ネル4が車室内前部の車幅方向に設けられ、この略中央
下部の車体14側に固定された空調装置1が配設されて
おり、これに連結して合成樹脂製の集合ダクト2がイン
ストルメントパネル4内に配管されている。この集合ダ
クト2は下向きに開口した空調空気の入口部6を形成
し、これと上向きに開口した空調装置1の空気供給ダク
ト5とが連結されている。また、この集合ダクト2から
車幅方向に伸長する分岐ダクト7、および車両後方向に
伸長する中央吹出ダクト8が形成されている。詳述する
と、空調空気の入口部6の周囲の端面には弾性を有する
パッキン9が挿入される溝10が形成されており、これ
に供給ダクト5の上端面11が嵌入されている。そし
て、分岐ダクト7は車室両側の空調空気の吹き出し場所
に通風する分配ダクト12に連結されており、吹出ダク
ト8はインストルメントパネル4の前部4aの空調レジ
スター13の入口に連通されている。また、当接板3は
集合ダクト2の上部にこれと一体に成形されており、入
口部6の端面に対して略垂直方向に延伸した板状に成形
されている。一方、インストルメントパネル4の上部4
bの内面4cは図示のように右上がりに傾斜して、すな
わち、乗員席側から車両前方方向のフロントガラス側に
下がるように傾斜して形成されている。このように形成
された集合ダクト2を前記溝10に挿入されたパッキン
9を挿んで供給ダクト5の上端面11に重ね、当接板3
の先端部が内面4cに押し付けてられると、前記傾斜に
よって右方に向かう力の成分が発生し、これが吹出ダク
ト8を前部4aにしっかりと嵌込むことに役立ってい
る。
【0007】以上のような構成により、空調空気が供給
ダクト5から上方に吹き上げ、入口部6を通って集合ダ
クト2の天井壁面に衝突し、これを上方に浮き上げるよ
うな風圧が作用しても、当接板3がインストルメントパ
ネル4の内面4cに押し付けられ、この風圧に対抗して
支持しているので、集合ダクト2が供給ダクト5から浮
き上がり、上端面11とパッキン9との間に隙間が生じ
て空調空気が漏れるという不具合を防止できる。また、
当接板3は集合ダクト2に一体に成形され、この先端部
でインストルメントパネル4の内面4cと当接されてい
る構成であるので、インストルメントパネル4の上部4
bの意匠面に成形時のヒケが発生し、外観品質を低下さ
せるという問題も解消される。
【0008】
【発明の作用・効果】本発明によれば、当接板がインス
トルメントパネルの内面に押し付けられているので、空
調空気が供給ダクトから上方に吹き上げ、集合ダクトの
天井壁面に衝突してこれを上方に浮き上げるような風圧
が作用しても、供給ダクトと集合ダクトとの間に隙間を
生じることはなく空調空気が漏れることはない。また、
当接板は集合ダクトに一体に成形されているので、イン
ストルメントパネルの上部の意匠面に成形時のヒケが発
生することはなく、外観品質を低下させるという問題も
解消される効果が得られる。さらに、当接板がインスト
ルメントパネルの内面に押し付けてられると、前記傾斜
によって車両の後方向に向かう力の成分が発生し、これ
が吹出ダクトをインストルメントパネルの前部にしっか
りと嵌込むことに役立っている。加うるに、当接板の成
形は集合ダクトと一体に同一の金型治具で成形できるの
で、金型治具のコストを低減できるとともに、使用部品
点数の低減、組立手数の低減にも役立つ効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2におけるA−A線に沿う断面図である。
【図2】本発明に係わる実施例の空調エアダクトの要部
の斜視図である。
【図3】本発明に係わる実施例を用いた車室内の前部を
示す概略斜視図である。
【図4】図5におけるB−B線に沿う断面図である。
【図5】従来の実施例の空調エアダクトの要部の斜視図
である。
【符号の説明】
2 空調エアダクト 3 当接部材 4 インストルメントパネル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インストルメントパネル内部に配設された
    空調エアダクトに前記インストルメントパネルの上部内
    面に接する当接部材を設けたことを特徴とする空調エア
    ダクト構造。
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