JP3179031B2 - 有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法 - Google Patents
有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法Info
- Publication number
- JP3179031B2 JP3179031B2 JP23906396A JP23906396A JP3179031B2 JP 3179031 B2 JP3179031 B2 JP 3179031B2 JP 23906396 A JP23906396 A JP 23906396A JP 23906396 A JP23906396 A JP 23906396A JP 3179031 B2 JP3179031 B2 JP 3179031B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molded body
- grinding
- bottomed cylindrical
- holding rod
- cylindrical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Jigs For Machine Tools (AREA)
- Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Description
から成る有底円筒状成形体の表面研削を行う研削装置及
び研削方法に関する。
形体は、その用途により、表面を平滑に仕上げることが
必要とされる場合がある。例えばナトリウム−硫黄電池
のβ−アルミナ管は、電池寿命、電池特性、機械的強度
等の観点から、その表面に平滑処理を施すことが好まし
い。
われるが、従来、有底円筒状成形体の表面研削は、2台
の装置を用いて管底部と円筒部をそれぞれ加工するか、
又は、例えば図11(a)又は(b)に示すような研削
装置が用いて行われていた。図11(a)及び(b)に
おいて、研削装置1は、研削部2及び成形体保持部3か
ら成る。研削部2は、砥石ヘッド4の両側に円盤状の円
筒部研削用砥石5及び管底部研削用砥石6が、軸7を介
して取り付けられた構造をしている。研削面は、円筒部
研削用砥石5の周面8、及び管底部研削用砥石6の円盤
辺縁部に全周に渡って設けた切欠部9の表面10によっ
て形成される。一方、成形体保持部3は、主軸ヘッド1
1に円柱状の成形体保持体12を取り付けて成る。な
お、成形体保持体12は、その内部に、両端に開口部1
3を有する空気吸引孔14を備える。
石6は、砥石ヘッド4の作動により、軸7を中心に回転
を行う。一方、成形体保持体12は、主軸ヘッド11の
作動により、成形体保持体12の中心軸を中心に回転を
行う。
は、図12に示すように、有底円筒状成形体15の円筒
部内に成形体保持体12を挿入して、成形体15を成形
体保持体12に装着する。この際、主軸ヘッド側より空
気吸引孔14を介して空気の吸引を行うことにより、成
形体15の成形体保持体12への装着を強固なものとし
ている。なお、成形体開口端面16と成形体保持体12
の主軸ヘッド側に設けたフランジ17との間にはゴムリ
ング18が配置されており、空気吸引により成形体開口
端面16がゴムリング18に押しつけられるため、成形
体保持体12の回転の際に成形体15が空回りするとい
う事態を回避することができる。
削用砥石6、及び成形体15を回転させた状態で、成形
体15をその中心軸と平行に移動させながら、成形体表
面を研削砥石5、6の研削面8、10に押しつけること
により行われる。成形体15の円筒部外周面19は円筒
部研削用砥石5によって、管底部外面20は管底部研削
用砥石6によってそれぞれ研削される。なお、円筒部外
周面19の研削と管底部外面20の研削は、それぞれ別
個に行われる。又、成形体15の移動や研削の度合い
は、成形体保持体12の全長を基準に自動的に制御さ
れ、機械的に行われる。
の成形体保持体12への着脱は、着脱装置(図示せ
ず。)を用いて行われる。即ち、グリッパーで成形体1
5の円筒部外周面を挾持した状態で、グリッパーを機械
的に移動し、成形体保持体12に成形体15を装着す
る。
の研削装置1においては、成形体15を成形体保持体1
2に吸着保持することにより成形体開口端面16をゴム
リング18に押しつけて、成形体開口端面16をゴムリ
ング18に固定していた。従って、常に、成形体15の
管底部と成形体保持体12の先端部との間に空間21が
生じるようにしなければならなかった。成形体15の管
底部と成形体保持体12の先端部とを接触させると、成
形体開口端面16をゴムリング18に押しつけることが
不可能となり、従って、研削の際に成形体15が空回り
したり、成形体15が、成形体15と成形体保持体12
との間のクリアランスに相当する分片寄ったりする結
果、研削精度及び研削速度が低下したり、成形体15に
研削傷が発生したり、クラックが発生するおそれがある
からである。
15の移動や研削の度合いは、成形体保持体12の全長
を基準に自動的に制御されるため、成形体15の管底部
と成形体保持体12の先端部との間に空間21を設ける
場合は、内長にばらつきのある成形体15を成形体保持
体12に装着した場合にも、成形体保持体12の全長を
基準に研削が行われることとなり、成形体15の内長に
応じて、管底部の肉厚が変動するという問題があった。
又、成形体15は、その開口端面でのみ成形体保持体1
2に固定されていることから、管底部を研削する際に、
軸方向移動速度を大きくすると管底部にかかる応力が大
きくなり、管底部が破損するため、管底部の研削速度の
向上が図れないという問題もあった。
15の成形体保持体12への着脱は成形体15をグリッ
パー(図示せず。)で挾持した状態で行われていたた
め、挾持する強度が強すぎると成形体15が破損し、挾
持する強度が弱すぎると、成形体15と成形体保持体1
2とのクリアランスが小さいことから、グリッパーが成
形体円筒部外周面をスリップして装着ができない等、挾
持する強度の調節が容易ではなかった。又、上述のよう
に、成形体15と成形体保持体12とのクリアランスが
小さいため、成形体15の軸と成形体保持体12の軸と
をほぼ一致させた状態でグリッパーを移動させなければ
ならないが、両者の軸を一致させることは困難であり、
研削工程の効率化を図る上で妨げとなっていた。
砥石ヘッド4の両側に円筒部研削用砥石5及び管底部研
削用砥石6が別個に設置されていたため、一方の研削砥
石を用いて研削を行っているときに、主軸ヘッド11や
成形体15が他方の研削砥石と接触しないようにする必
要があり、そのため、装置の構成上多くの制約があっ
た。又、これらの制約のため、成形体の寸法によって
は、研削加工を施すことが実質的に不可能となる場合も
あった。
においては、成形体15の全長LWが両研削面8、10
の間の距離LGより大きい場合は、成形体15の開口端
部近傍の円筒部外周面を研削しようとすると、成形体1
5の先端部が管底部研削用砥石6に接触するため、円筒
部外周面全面に研削加工を施すことが不可能であった。
装置に共通する問題として、管底部研削用砥石6の半径
RBと円筒部研削用砥石5の半径RCとの差の絶対値が、
主軸ヘッド11の半径RAより小さい場合には、主軸ヘ
ッド11と研削砥石5又は6が接触する可能性があっ
た。
合を解消し、内長にばらつきのある成形体を研削する場
合でも管底部に肉厚変動が生じず、又、成形体の空回り
による研削精度の低下を防ぐことができるとともに、研
削速度の向上をも図ることができ、かつ成形体を破損す
る危険がない有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法
を提供することを目的とする。又、成形体の軸と成形体
保持体の軸とを一致させなくても成形体の成形体保持体
への装着が可能な有底円筒状成形体の研削装置及び研削
方法を提供することを目的とする。さらに、研削中に主
軸ヘッドや成形体と研削砥石とが干渉を起こさない有底
円筒状成形体の研削装置及び研削方法を提供することを
も目的とする。
体の研削を行う研削部、及び円柱状の成形体保持体と、
成形体保持体をその一端にて支持するとともに回転させ
る主軸ヘッドから成り、有底円筒状成形体内部に上記成
形体保持体を挿入することにより有底円筒状成形体を保
持する成形体保持部、とを備えた有底円筒状成形体の研
削装置であって、上記成形体保持体は、円筒状の成形体
内面保持ロッドとその内部をスライドする成形体先端保
持ロッドから構成され、成形体内面保持ロッドは、有底
円筒状成形体の開口端面を支持するゴム製リング状部材
をその外周面に有し、成形体先端保持ロッドは、その両
端部近傍に開口部を有する空気通過孔を有するととも
に、その先端部にゴム製部材を有し、成形体先端保持ロ
ッドの上記主軸ヘッド側の開口部が空気吸引手段及び圧
縮空気導入手段に連結され、成形体の管底部の研削の際
には、上記成形体先端保持ロッドの外周面に設けた凸状
の段差を、上記成形体内面保持ロッドの内周面に設けた
切り欠き状の段差に接触するまで、成形体先端保持ロッ
ドを成形体の管底部方向にスライドさせることにより、
成形体先端保持ロッドの先端部を、研削部の管底部研削
面に対し所定の位置に配置し、かつ、空気通過孔を通じ
て空気を吸引することにより、ゴム製部材を成形体の管
底部内面に吸着固定させ、成形体の円筒部外周面の研削
の際には、成形体先端保持ロッドを成形体の開口部方向
にスライドさせ、成形体の開口端面とゴム製リング状部
材とを接触させた状態で空気通過孔を通じて空気を吸引
することにより、成形体の開口端面とゴム製リング状部
材とを密着固定する有底円筒状成形体の研削装置が提供
される。
いて、上記研削部は、適宜な厚みを有する円盤形状の研
削砥石及び研削砥石を回転させる砥石ヘッドから成り、
同一の研削砥石に、有底円筒状成形体の円筒部外周面を
研削する円筒部研削面及び有底円筒状成形体の管底部外
面を研削する管底部研削面を備えたものであることが好
ましい。この場合において、上記管底部研削面は、研削
砥石の主軸ヘッド側の面近傍に位置する周面部分、及び
その面の辺縁部を全周に渡って切り欠いて形成した所定
の曲率半径(R)を有する凹部の表面から成り、円筒部
研削面は、研削砥石の周面の他方の面近傍に位置する部
分から成ることが好ましい。
成形体の研削装置を用いた有底円筒状成形体の研削方法
が提供される。
いて、有底円筒状成形体の管底部外面を研削した後に、
管底部側から開口端面側に向かって有底円筒状成形体の
円筒部外周面を研削することが好ましい。
底円筒状成形体の成形体保持体への装着を行い、空気通
過孔に圧縮空気を導入しつつ有底円筒状成形体の取り外
しを行うことが好ましい。
状成形体の研削を行う研削部と有底円筒状成形体内部に
成形体保持体を挿入することにより有底円筒状成形体を
保持する成形体保持部から成り、さらに成形体保持部
は、円柱状の成形体保持体と、成形体保持体をその一端
にて支持するとともに回転させる主軸ヘッドから成る。
保持体は、図1に示すように、円筒状の成形体内面保持
ロッド50とその内部をスライドする成形体先端保持ロ
ッド51から構成され、成形体内面保持ロッド50は、
有底円筒状成形体15の開口端面16を支持するゴム製
リング状部材52をその外周面に有し、成形体先端保持
ロッド51は、その両端部近傍に開口部13を有する空
気通過孔14を有するとともに、その先端部にゴム製部
材53を有する。又、成形体先端保持ロッド51の上記
主軸ヘッド11側の開口部13は空気吸引手段(図示せ
ず。)及び圧縮空気導入手段(図示せず。)に連結され
ている。
際には、図1に示すように、上記成形体先端保持ロッド
51を成形体15の管底部方向にスライドさせるととも
に、空気通過孔14を通じて空気を吸引することによ
り、ゴム製部材53を成形体15の管底部内面に吸着固
定させれば、軸方向移動速度を大きくしても管底部にか
かる応力を小さな値に抑えることができ、管底部の破損
を防止できるとともに、管底部の研削速度の向上を図る
ことができる。又、研削の際の成形体15の空回りを防
止できるという点においても成形体15の破損を防止す
ることができる。
体先端保持ロッド51の外周面に凸状の段差54を設
け、成形体内面保持ロッド50の内周面に切り欠き状の
段差55を設けているため、成形体先端保持ロッド51
を成形体15の管底部方向にスライドさせた場合に、成
形体先端保持ロッド51の先端部56が、研削部の管底
部研削面に対し所定の位置に配置され、内長にばらつき
のある成形体を研削する場合でも管底部に肉厚変動が生
じるのを防ぐことができ、管底部の研削を精度良く行う
ことができる。
は、成形体15の管底部と成形体先端保持ロッド51の
吸着を強固にするとともに、管底部に破損が生じるのを
防ぐためである。
研削の際には、成形体先端保持ロッド51を成形体15
の開口部方向にスライドさせ、成形体15の開口端面1
6とゴム製リング状部材52とを接触させるとともに、
空気通過孔14を通じて空気を吸引することにより、成
形体15の開口端面16とゴム製リング状部材52とを
密着固定するため、研削の際に成形体15が空回りした
り、成形体15が振れるのを防止することができ、研削
精度及び研削速度の向上を図ることができるとともに、
研削傷やクラックの発生を防止することができる。
うに、成形体先端保持ロッド51が成形体15を吸引す
る力を、成形体先端保持ロッド51を開口部方向に引く
力より強くし、成形体先端保持ロッド51を成形体15
に吸着させた状態で、成形体先端保持ロッド51を開口
部方向にスライドさせる力と吸引力により成形体15の
開口端面16をゴム製リング状部材52に押し付けても
良い。
端保持ロッド51と成形体15を分離させた状態で、成
形体内部を陰圧にすることにより、成形体15の開口端
面16をゴム製リング状部材53に押し付けても良い。
この場合には、成形体先端保持ロッド51が成形体15
を吸引したままで、成形体先端保持ロッド51を成形体
15から分離させるべく開口部方向にスライドさせる
と、成形体15の管底部が破損するおそれがあるため、
一旦、吸引を止めた上で、成形体先端保持ロッド51を
スライドさせることが好ましい。なお、成形体先端保持
ロッド51及び成形体内面保持ロッド50にはストッパ
ー57を設けて、成形体先端保持ロッド51を成形体1
5の開口部方向にスライドさせる際に、成形体先端保持
ロッド51が所定の位置で止まるようにしてもよい。
保持ロッド51が有する空気通過孔14は、図3に示す
ように、先端部56に設けたゴム製部材53の近傍で分
岐し、複数の開口部13を有するものであってもよい。
先端保持ロッド51のスライドをスムーズに行うために
は、成形体先端保持ロッド51と成形体内面保持ロッド
50の間にある程度のクリアランスを設けることが必要
であるが、クリアランスを大きくすると、管底部を研削
する際に、成形体先端保持ロッド51自体がクリアラン
ス内を振れることになり、研削精度を低下させる。従っ
て、クリアランスの大きさは、10〜30μmとするこ
とが好ましい。
体への装着の際にも、空気吸引手段による吸引を行うこ
とにより、成形体保持体の先端部を成形体の開口部に挿
入するのみで成形体の装着を行うことができる。従っ
て、成形体の軸と成形体保持体の軸とを一致させなくて
も成形体を容易に装着することができ、従って、グリッ
パーによる成形体の挾持も不要となり、成形体を破損す
る危険がなくなるとともに、成形体の着脱装置も簡易な
もので済むため、研削工程にかかるコストを低減するこ
とができる。
より、空気通過孔を介して圧縮空気を導入することによ
り、成形体の成形体保持体からの取り外しを容易に行う
ことができる。
段としては、例えば、コンプレッサー等が用いられ、空
気吸引手段としては、例えば、真空ポンプ等が用いられ
る。
適宜な厚みを有する円盤形状の研削砥石及び当該研削砥
石を回転させる砥石ヘッドから構成されていることが好
ましく、研削砥石は、円筒部研削面及び管底部研削面を
同一の砥石に形成したものであることが好ましい。同一
の砥石に、円筒部研削面及び管底部研削面を形成するこ
とにより、円筒部研削面と管底部研削面をそれぞれ別の
研削砥石に形成した従来の研削装置のように、研削中に
主軸ヘッドや成形体と研削砥石とが干渉を起こすことが
なく、装置の構成上及び成形体の寸法における制約を回
避することができ、ひいては、研削装置の製造コストの
低減を図ることができる。
削砥石の一例を示す。図4に示す研削砥石30におい
て、管底部研削面33は、例えば研削砥石30の周面の
うちいずれか一方の面側に位置する部分、及びその面の
辺縁部を全周に渡って切り欠いて形成した所定の曲率半
径(R)を有する凹部31の表面により形成される。
又、円筒部研削面32は、例えば研削砥石30の周面の
他方の面側に位置する部分により形成される。
合、まず、成形体の管底部外面を研削した後、成形体を
移動することにより、管底部側から開口端部側に向かっ
て、円筒部外周面の研削を行うことが好ましい。このよ
うな順序で研削を行うことにより、従来の研削装置に比
べ、研削工程における成形体の移動距離を小さくするこ
とができ、研削工程に要する時間を短縮することができ
る。又、吸引により成形体に作用する力の向きと、成形
体の移動により成形体にかかる力の向きが同じであるた
め、吸着保持効果を損わずに研削ができるという利点も
ある。
に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られ
るものではない。
有するナトリウム−硫黄電池用ベータアルミナ管成形体
の研削を行った。外径が47.5mm、内径が43.0
mm、内長が430mm、管底肉厚が5mmの成形体
を、外径が47.0mm、管底肉厚が3mmとなるよう
に研削をおこなった。なお、研削を行った成形体は、内
径が42.8mmのマンドレルを用いて、乾式CIP成
形装置を用いて製造したものである。
す。研削装置1は、研削部2、成形体保持部3から成
り、成形体着脱機構40を備える。
びその研削砥石を回転させる砥石ヘッド4から成る。研
削砥石30には、円筒部研削面32及び管底部研削面3
3が一体的に形成されている。管底部研削面33は、研
削砥石の周面のうち、成形体保持部3の主軸ヘッド11
側の面近傍の部分、及びその面の辺縁部を全周に渡って
切り欠いて形成した曲率半径(R)47.0mmの凹部
9の表面10から成る。一方、円筒部研削面32は、研
削砥石30の周面のうち他方の面側に位置する部分から
成る。砥石ヘッド4は、軸7を駆動させることにより、
45m/min.の周速(1685rpm)で研削砥石
30を回転させる。
径が42.9mmの円柱状の成形体保持体12を取り付
けて成り、成形体保持体12は、円筒状の成形体内面保
持ロッド50とその内部をスライドする成形体先端保持
ロッド51から構成される。成形体内面保持ロッド50
は、有底円筒状成形体の開口端面を支持するゴム製リン
グ状部材52をその外周面に有し、成形体先端保持ロッ
ド51は、その両端部近傍に開口部13を有する空気通
過孔14を有するとともに、その先端部56にゴム製部
材53を有する。成形体内面保持ロッド50は、図1に
示すように、外周面に凸状の段差54を有し、成形体先
端保持ロッド51は、内周面に切り欠き状の段差55を
有する。又、成形体先端保持ロッド51の上記主軸ヘッ
ド11側の開口部13は空気吸引手段(図示せず。)及
び圧縮空気導入手段(図示せず。)に連結されている。
空気通過孔14の主軸ヘッド11側の開口部13は、三
方弁(図示せず。)を介して、真空ポンプ(図示せ
ず。)及びコンプレッサー(図示せず。)に連結されて
いる。
6と成形体取り出し部47、及びプッシャー48から構
成される。
し垂直方向にのみ移動が可能である。成形体保持部3
は、成形体保持体12の軸に対し平行にのみ移動が可能
である。又、成形体着脱機構40は、成形体保持体12
の軸に対し垂直、平行の両方向に移動が可能である。な
お、本例に用いた研削装置による研削においては、成形
体の成形体保持部への着脱、成形体の研削等はすべてN
Cプログラム等により自動的に行われる。
た。乾式CIP成形装置で成形した成形体をコンベア
(図示せず。)で搬送し、移載装置(図示せず。)で、
図6に示すように成形体着脱機構40の成形体装着部4
6に移載した。次に、図7に示すように、成形体15の
開口端面が成形体保持体12の先端に密接する位置ま
で、成形体15をプッシャー48で押し出した。同時に
成形体保持体12の空気通過口14を介して、真空ポン
プによる空気吸引を開始し、成形体15を成形体保持体
12に装着した。なお、この状態において、成形体15
の管底部内面は、成形体保持体12の先端部と接触す
る。
形体保持部3の主軸ヘッド11を500rpmで回転さ
せるとともに、成形体保持部3を移動させ、成形体15
を所定の研削開始位置に配置した。次に、回転している
研削砥石30を成形体15に近づけ、研削砥石30の管
底部研削面32の中心軸Aが成形体保持体12の中心軸
に一致する位置に配置した。図8に示すように、成形体
保持部3を研削砥石30の方向に徐々に移動しながら、
研削砥石30の管底部研削面33で成形体の管底部外面
の研削を行った。研削開始位置から、成形体15の管底
部外面が研削砥石30に接触するまでのエアーカット量
は1mmであった。又、研削中の成形体保持部12の移
動速度は80mm/minであった。なお、成形体着脱
機構40への研削屑の付着を防止するため、研削は、成
形体着脱機構40を成形体保持部3と反対の方向へ移動
させた状態で行った。又、成形体着脱機構40を、成形
体保持体3の軸に対し垂直方向に移動させ、成形体取り
出し部47を成形体保持体12の中心軸の延長上に配置
した。
研削面32を所定の研削開始位置に配置した。成形体1
5の円筒部外周面の研削は、成形体15を1500mm
/min.で移動させることにより、図9に示すよう
に、管底部近傍から開口端部へ向かって行った。
2を元の位置に戻すとともに、成形体保持部2の主軸ヘ
ッド11の回転を停止した。
から取り外した。三方弁をコンプレッサー側に切り替
え、空気通過口14から圧縮空気を導入し、図10に示
すように成形体着脱機構40の成形体取り出し部47に
研削後の成形体15を押し出した。なお、成形体取り出
し部47と成形体15とが接触する部位は、スポンジ上
にビニールシートを覆って形成されているため、成形体
15の押し出しの際に成形体15が受ける衝撃を緩和で
きるとともに、成形体15の移動の際の摩擦を小さくし
ている。
400本の成形体を研削した結果、研削後の成形体の管
底部肉厚の平均値(X)は3.01mmであり、ばらつ
き(σn-1)は0.04mmであった。又、円筒部外径
の平均値(X)は46.99mm、ばらつき(σn-1)
は0.01mmであった。また、研削に起因するキズや
クラックの発生は見られなかった。
円筒状の成形体内面保持ロッドとその内部をスライドす
る成形体先端保持ロッドから構成されており、成形体の
管底部を研削する場合には、成形体先端保持ロッドを管
底部方向へスライドさせ、成形体先端保持ロッドの先端
部に設けたゴム製部材を、成形体先端保持ロッドに設け
た空気通過孔を通じて管底部内面に吸着固定させること
により、軸方向移動速度を大きくしても管底部にかかる
応力を小さな値に抑えることができ、管底部の破損を防
止できるとともに、管底部の研削速度の向上を図ること
ができる。又、研削の際の成形体の空回りを防止できる
という点においても成形体の破損を防止することができ
る。
状の段差を設け、成形体内面保持ロッドの内周面に切り
欠き状の段差を設けているため、成形体先端保持ロッド
を成形体の管底部方向にスライドさせた場合に、成形体
先端保持ロッドの先端部が、研削部の管底部研削面に対
し所定の位置に配置され、内長にばらつきのある成形体
を研削する場合でも管底部に肉厚変動が生じるのを防ぐ
ことができ、管底部の研削を精度良く行うことができ
る。
には、成形体先端保持ロッドを成形体の開口部方向にス
ライドさせ、成形体の開口端面とゴム製リング状部材と
を接触させるとともに、空気通過孔を通じて空気を吸引
することにより、成形体の開口端面とゴム製リング状部
材とを密着固定するため、研削の際に成形体が空回りし
たり、成形体が振れるのを防止することができ、研削精
度及び研削速度の向上を図ることができるとともに、研
削傷やクラックの発生を防止することができる。
成形体を成形体保持体に装着するため、成形体の軸と成
形体保持体の軸とを一致させなくても成形体を容易に装
着することができ、従って、グリッパーによる成形体の
挾持も不要となり、成形体を破損する危険がなくなると
ともに、成形体の着脱装置も簡易なもので済むため、研
削工程にかかるコストを低減することができる。
及び管底部研削面を同一の研削砥石に形成すれば、研削
中に主軸ヘッドや成形体と研削砥石とが干渉を起こすこ
とがなく、従来のような装置の構成上及び成形体の寸法
における制約を回避することができる。従って、研削装
置の製造コストの低減を図ることができるとともに、研
削工程における成形体の移動距離を小さくすることがで
き、研削工程に要する時間を短縮することができる。
する成形体保持体の一例を示す断面図である。
を用いて成形体円筒部外周面の研削を行う際の、成形体
保持体の一態様を示す断面図及び(b)成形体保持体の
他の態様を示す断面図である。
する成形体保持体の他の例を示す断面図である。
する研削砥石の一例を示す斜視図である。
を示す平面図である。
を用いて、有底円筒状成形体を成形体保持部に装着する
工程を示す説明図である。
を用いて、有底円筒状成形体を成形体保持部に装着する
工程を示す説明図である。
を用いて、有底円筒状成形体の管底部外面を研削する工
程を示す説明図である。
を用いて、有底円筒状成形体の円筒部外周面を研削する
工程を示す説明図である。
において、有底円筒状成形体を成形体保持部より取り外
す工程を示す説明図である。
一例を示す平面図である。(b)従来の有底円筒状成形
体の研削装置の他の例を一部を示す平面図である。
る、有底円筒状成形体の成形体保持体への固定方式の一
例を示す断面図である。
・成形体保持部、4・・・砥石ヘッド、5・・・円筒部研削用
砥石、6・・・管底部研削用砥石、7・・・軸、8・・・円筒部
研削用砥石の周面、9・・・切欠部、10・・・切欠部の表
面、11・・・主軸ヘッド、12・・・成形体保持体、13・・
・開口部、14・・・空気通過孔、15・・・有底円筒状成形
体、16・・・有底円筒状成形体の開口端面、17・・・フラ
ンジ、18・・・ゴムリング、19・・・円筒部外周面、20
・・・管底部外面、21・・・空間、30・・・研削砥石、31・
・・凹部、32・・・円筒部研削面、33・・・管底部研削面、
34・・・エアーシリンダー、35・・・ロータリージョイン
ト、36・・・4爪チャック、40・・・成形体着脱機構、4
6・・・成形体装着部、47・・・成形体取り出し部、48・・
・プッシャー、50・・・成形体内面保持ロッド、51・・・
成形体先端保持ロッド、52・・・ゴム製リング状部材、
53・・・ゴム製部材、54・・・凸状の段差、55・・・切り
欠き状の段差、56・・・成形体先端保持ロッドの先端
部、57・・・ストッパー。
Claims (6)
- 【請求項1】 有底円筒状成形体の研削を行う研削部、
及び円柱状の成形体保持体と、当該成形体保持体をその
一端にて支持するとともに回転させる主軸ヘッドから成
り、有底円筒状成形体内部に当該成形体保持体を挿入す
ることにより当該有底円筒状成形体を保持する成形体保
持部、とを備えた有底円筒状成形体の研削装置であっ
て、 当該成形体保持体は、円筒状の成形体内面保持ロッドと
その内部をスライドする成形体先端保持ロッドから構成
され、 当該成形体内面保持ロッドは、有底円筒状成形体の開口
端面を支持するゴム製リング状部材をその外周面に有
し、 当該成形体先端保持ロッドは、その両端部近傍に開口部
を有する空気通過孔を有するとともに、その先端部にゴ
ム製部材を有し、 当該成形体先端保持ロッドの当該主軸ヘッド側の開口部
が空気吸引手段及び圧縮空気導入手段に連結され、 成形体の管底部の研削の際には、当該成形体先端保持ロ
ッドの外周面に設けた凸状の段差を、当該成形体内面保
持ロッドの内周面に設けた切り欠き状の段差に接触する
まで、当該成形体先端保持ロッドを成形体の管底部方向
にスライドさせることにより、当該成形体先端保持ロッ
ドの先端部を、当該研削部の管底部研削面に対し所定の
位置に配置し、かつ、当該空気通過孔を通じて空気を吸
引することにより、当該ゴム製部材を成形体の管底部内
面に吸着固定させ、 成形体の円筒部外周面の研削の際には、当該成形体先端
保持ロッドを成形体の開口部方向にスライドさせ、成形
体の開口端面と当該ゴム製リング状部材とを接触させた
状態で当該空気通過孔を通じて空気を吸引することによ
り、成形体の開口端面と当該ゴム製リング状部材とを密
着固定することを特徴とする有底円筒状成形体の研削装
置。 - 【請求項2】 当該研削部が、適宜な厚みを有する円盤
形状の研削砥石及び当該研削砥石を回転させる砥石ヘッ
ドから成り、 同一の研削砥石に、有底円筒状成形体の円筒部外周面を
研削する円筒部研削面及び有底円筒状成形体の管底部外
面を研削する管底部研削面を備えた請求項1に記載の有
底円筒状成形体の研削装置。 - 【請求項3】 当該管底部研削面が、当該研削砥石の当
該主軸ヘッド側の面近傍に位置する周面部分、及び当該
面の辺縁部を全周に渡って切り欠いて形成した所定の曲
率半径(R)を有する凹部の表面から成り、 当該円筒部研削面が、当該研削砥石の周面の他方の面近
傍に位置する部分から成る請求項2に記載の有底円筒状
成形体の研削装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の有底円
筒状成形体の研削装置を用いることを特徴とする有底円
筒状成形体の研削方法。 - 【請求項5】 有底円筒状成形体の管底部外面を研削し
た後に、管底部側から開口端面側に向かって有底円筒状
成形体の円筒部外周面を研削する請求項4に記載の有底
円筒状成形体の研削方法。 - 【請求項6】 当該空気通過孔より空気を吸引しつつ有
底円筒状成形体の当該成形体保持体への装着を行い、当
該空気通過孔に圧縮空気を導入しつつ有底円筒状成形体
の取り外しを行う請求項4又は5に記載の有底円筒状成
形体の研削方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23906396A JP3179031B2 (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23906396A JP3179031B2 (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1080846A JPH1080846A (ja) | 1998-03-31 |
JP3179031B2 true JP3179031B2 (ja) | 2001-06-25 |
Family
ID=17039318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23906396A Expired - Lifetime JP3179031B2 (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3179031B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107363697A (zh) * | 2017-08-03 | 2017-11-21 | 安徽机电职业技术学院 | 一种机械加工用大型钢管件表面加工的除锈机械 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5337364B2 (ja) * | 2007-10-12 | 2013-11-06 | 株式会社スグロ鉄工 | 薄肉有底円筒金属部材の製造方法 |
CN109623537A (zh) * | 2018-12-24 | 2019-04-16 | 重庆朔东汽车部件有限公司 | 一种用于摩托车排气筒的定位打磨结构 |
CN111152083B (zh) * | 2020-02-28 | 2020-12-18 | 安徽英杰精工机械有限公司 | 一种圆环柱体铸造件打磨装置 |
CN112264863A (zh) * | 2020-10-20 | 2021-01-26 | 湖南零零柒环保科技有限公司 | 一种五金制作用自动化打磨毛边去除设备 |
CN112536712B (zh) * | 2020-11-09 | 2022-08-19 | 淮北市硕华机械设备有限公司 | 一种具有过热保护的多用研磨轮 |
CN113814757B (zh) * | 2021-10-12 | 2024-03-26 | 北京无线电测量研究所 | 一种加工方法 |
-
1996
- 1996-09-10 JP JP23906396A patent/JP3179031B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107363697A (zh) * | 2017-08-03 | 2017-11-21 | 安徽机电职业技术学院 | 一种机械加工用大型钢管件表面加工的除锈机械 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1080846A (ja) | 1998-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI412098B (zh) | 半導體晶圓之保持方法及半導體晶圓之保持裝置 | |
JP5519256B2 (ja) | 裏面が研削された基板を研磨する方法および装置 | |
JP3179031B2 (ja) | 有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法 | |
JP5663126B2 (ja) | ワーク搬送方法及びワーク受渡し機構を有する装置 | |
JP3118172B2 (ja) | 有底円筒状成形体の研削装置及び研削方法 | |
JP3656254B2 (ja) | 接着ウエーハの剥離方法及び剥離装置 | |
JPH0740214A (ja) | ウェーハ外周部の研磨装置 | |
JP2577300B2 (ja) | セラミックスフェルールの製造方法 | |
JP5149090B2 (ja) | 加工装置 | |
JPH02155599A (ja) | 粉末プレス成型品バリ取り装置 | |
JPH10156687A (ja) | レンズホルダーおよびレンズ保持方法 | |
JP2510024B2 (ja) | 半導体製造装置 | |
JP2003175444A (ja) | フェルールの外径研削装置 | |
JP3077413B2 (ja) | ディスクの研磨方法 | |
JP3558356B2 (ja) | 眼用レンズ製作用材の搬送装置 | |
JPS6389236A (ja) | 板状体加工装置 | |
JP2018075686A (ja) | 試料埋込用金型の樹脂除去装置 | |
JP2005011748A (ja) | ボタン型電池の製造装置 | |
JPH07164291A (ja) | ウェーハ外周部の研磨装置 | |
JP3243433B2 (ja) | カップ状陶磁器用取手の耳部切断装置 | |
JP3171434B2 (ja) | フェルールの研削方法 | |
JP2637435B2 (ja) | 芯取機のレンズ芯出し方法と装置 | |
JP3378882B2 (ja) | フェルールの外径研削装置 | |
JP2893467B2 (ja) | セラミック素地チューブの円筒研削用チャック | |
JPH01321655A (ja) | 半導体ウエハへの粘着テープの接着装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010327 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090413 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140413 Year of fee payment: 13 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |