JP3175283B2 - フッ素含有水の処理方法 - Google Patents
フッ素含有水の処理方法Info
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Description
の改良に関するものである。さらに詳しくいえば、本発
明は、フッ素系エッチング剤の廃液などからフッ素を高
純度のフッ化カルシウムとして効率よく回収するフッ素
含有水の処理方法に関するものである。
あるいは各種金属材料、単結晶材料、光学系材料などの
表面処理分野などにおいては、多量のエッチング剤が使
用されており、そして、このエッチング剤としては、主
にフッ化水素や、フッ化水素とフッ化アンモニウムを主
成分とするエッチング剤が用いられている。フッ化水素
を主成分とするエッチング剤は、通常フッ素をHFとし
て0.9重量%程度を含む薬剤であって大量に用いられ
ており、一方、フッ化水素及びフッ化アンモニウムを主
成分として含むエッチング剤(バッファードフッ酸)
は、その使用量は少ないものの、フッ素をHFとして通
常7重量%程度含有していることから、これらのエッチ
ング剤は廃水系統へ移行した際、高濃度フッ素含有廃液
となる。一方、エッチング途中やエッチング終了時に
は、これらのエッチング剤で処理された材料を大量の洗
浄水で洗浄するため、その洗浄工程からは、大量の低濃
度フッ素含有廃液が排出される。従来、これらの高濃度
フッ素含有廃液及び低濃度フッ素含有廃液は混合されて
一括処理されている。このフッ素含有廃液の処理には、
一般に水酸化カルシウム[Ca(OH)2]などのカルシ
ウム化合物を添加してフッ化カルシウム(CaF2)と
して沈殿除去する方法が用いられている。しかしなが
ら、このようなフッ化カルシウムとして沈殿除去する方
法においては、フッ素含有水中に含まれるSiO2も、
そのほとんどが不溶化して沈殿するため、回収されたフ
ッ化カルシウムは純度が低いものとなって、再利用価値
が低減するのを免れないという問題がある。
従来のフッ素含有水の処理方法が有する欠点を克服し、
フッ素含有水中のフッ素を効率よく除去するとともに、
高い純度のフッ化カルシウムを回収するフッ素含有水の
処理方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
シウム充填層にフッ素含有水を通液し、接触させてフッ
素を除去する方法において、炭酸カルシウム充填量に対
して当量以上のフッ素を通液処理しても、フッ化カルシ
ウムに変化しない未反応の炭酸カルシウムが残存する現
象がみられることから、この現象について種々検討を重
ねた結果、通液する被処理液組成によって、該現象が左
右されること、すなわち、フッ化アンモニウム液では未
反応の炭酸カルシウムが残存するが、フッ化アンモニウ
ムとフッ化水素とが共存する液では、未反応炭酸カルシ
ウムの残存量が少ないことが判明した。
シウムの残存量が多くなる原因について検討したとこ
ろ、この場合、充填された炭酸カルシウムの一部にかた
まりが生じていることから、いったん固まるとその部分
への液拡散が悪くなって、反応に寄与せず、未反応とし
て残留するのに対し、フッ化水素を含む液の場合は、生
成する二酸化炭素ガスによるガス撹拌によって、炭酸カ
ルシウムが流動してかたまりのほぐれをもたらし、その
結果液の拡散が十分に起こり、フッ化カルシウムの純度
が向上することが判明した。
効率よく除去するとともに、高い純度のフッ化カルシウ
ムを回収するフッ素含有水の処理方法を開発するため
に、さらに鋭意研究を重ねた結果、前記知見に基づき、
炭酸カルシウム充填層にフッ素含有水を上向流で通水す
る際に、間欠的に通水することにより、該炭酸カルシウ
ムのかたまりが十分にほぐれ、その目的を達成しうるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明は、フッ素含有水を炭酸カルシウム充填層に上向
流で通水して、該フッ素含有水中のフッ素を除去すると
ともにフッ化カルシウムを回収するに当たり、該フッ素
含有水を間欠的に通水することを特徴とするフッ素含有
水の処理方法を提供するものである。
明する。図1は、本発明方法を実施するための1例の説
明図であって、まずエッチング廃液等のフッ素含有水
(被処理液)1はポンプ2により、粒径0.1〜0.5mm
程度の粒状炭酸カルシウムが充填されている第1段目の
反応塔3に供給される。該被処理液中には、通常フッ化
水素又はフッ化水素とフッ化アンモニウムとが含まれて
おり、フッ化水素によって二酸化炭素ガスが発生するの
で、被処理液を下向流で供給すると、塔内はガス流によ
って水切れ現象が生じ、供給液の偏流をもたらし、反応
が阻害されるという好ましくない事態を招来する。本発
明においては、該被処理液の供給は、ポンプ2により間
欠的に行うことが必要である。運転−停止の流量、時間
は、被処理液中のフッ素濃度、充填炭酸カルシウムの粒
度や充填高さ、被処理液温度などにより影響を受ける
が、通常流速が5〜50m3/m2・hr、好ましくは1
0〜20m3/m2・hrの範囲になるように被処理液を
供給する。また、間欠通水において、1回の通水量は、
炭酸カルシウム充填量(1塔における充填量)の1/2
〜1/4程度が望ましい。さらに、ポンプ2の停止時間
は、稼働及び停止時間の平均流量がSV0.1〜10h
r-1、好ましくは0.5〜2.0hr-1になるように選ぶ
のがよい。
めて少ない被処理液を処理する場合には、所望により、
空気を反応塔内に連続的又は間欠的にバブリングさせて
もよいし、該被処理液に塩化水素などの酸を添加しても
よい。なお、被処理液のpHは4〜6の範囲が好ましく、
必要ならばアルカリや酸を添加してpH調整を行ってもよ
い。第1段目の反応塔3から出た処理液は、全量第2段
目の反応塔4に流入されるとともに、第1段目の反応塔
3で発生したガスも分離することなく、第2段目の反応
塔4に導入される。なお、反応塔を3基以上用いる場合
も同様に、全基をシリーズに連結するが、途中に受槽を
設置し、新たに供給ポンプを用いて送液してもよい。
ンモニア臭をもつガスが発生するので、ガス吸収塔など
を用いて無害化処理が行われる。本発明方法は、炭酸カ
ルシウムとフッ化カルシウムの密度が異なる点を利用し
たものであって、炭酸カルシウムはフッ化カルシウムに
比べ低密度であるので、炭酸カルシウムの表面がフッ素
含有水と接触して溶け、それがただちにフッ素イオンと
反応してフッ化カルシウム結晶になると、このものの方
が密度が高いので、同量であれば、よりコンパクトな結
晶となる。その結果、炭酸カルシウム表面にフッ化カル
シウムが析出しても体積が小さくてすみ、いわばスカス
カの炭酸カルシウムとなるので、この間隙を利用して被
処理液は内部に侵入し、炭酸カルシウムは効果的にフッ
化カルシウムに変換される。さらに、被処理液を炭酸カ
ルシウム充填層に間欠的に通水することにより、発生す
る二酸化炭素ガスの作用と相俟って、炭酸カルシウムの
かたまりを効果的にほぐすことができ、炭酸カルシウム
は効率よくフッ化カルシウムに変換される。これらの結
果、99%以上の純度を有するフッ化カルシウムを回収
することができる。
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 比較例1 内径30mmのカラムに、粒径0.25mmの炭酸カルシウ
ム200ミリリットルを充填し、フッ化アンモニウムを
純水に溶解して25g・F/リットルとした原液を、2
00ミリリットル/hrの一定流速でカラムに上向流で
通水した。その結果、16時間の通水で差圧が上昇し、
ポンプによる通水が不可能となった。通水時間と差圧と
の関係を次に示す。
K-1468に準じてフッ化カルシウムを分析した結
果、フッ化カルシウムの純度は62.4wt%であった。
ミリリットル/hrで1分間通水し14分間停止する操
作を自動的にくり返しつつ通水処理した。この間欠通水
により、充填炭酸カルシウムはよくほぐされた。この際
の平均流速はSV1hr-1であり、比較例1と同一流速
であった。通水時間と差圧との関係を次に示す。
ルはなく、通水できた。また、40時間通水後の充填材
のフッ化カルシウム純度は99.0wt%であった。
填層の差圧上昇が少なく、長時間の通水が可能であっ
て、フッ素含有水中のフッ素を効率よく除去しうるとと
もに、高い純度のフッ化カルシウムを回収することがで
き、このフッ化カルシウムは再資源として利用が可能で
ある。また、排ガス量が少ないのでその処理が容易であ
る。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】フッ素含有水を炭酸カルシウム充填層に上
向流で通水して、該フッ素含有水中のフッ素を除去する
とともにフッ化カルシウムを回収するに当たり、該フッ
素含有水を間欠的に通水することを特徴とするフッ素含
有水の処理方法。
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JP08761792A JP3175283B2 (ja) | 1992-03-11 | 1992-03-11 | フッ素含有水の処理方法 |
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1992
- 1992-03-11 JP JP08761792A patent/JP3175283B2/ja not_active Expired - Lifetime
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