JP3174688B2 - コラムカバー - Google Patents
コラムカバーInfo
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- JP3174688B2 JP3174688B2 JP08754694A JP8754694A JP3174688B2 JP 3174688 B2 JP3174688 B2 JP 3174688B2 JP 08754694 A JP08754694 A JP 08754694A JP 8754694 A JP8754694 A JP 8754694A JP 3174688 B2 JP3174688 B2 JP 3174688B2
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- knee
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- key cylinder
- cover
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前面衝突時における乗
員の膝に対する保護機能を備えたコラムカバーに関す
る。
員の膝に対する保護機能を備えたコラムカバーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、前面衝突時に乗員の膝を保護する
ための構造として、図5に示したものが知られている
(実公平5−37878号公報参照)。すなわち、車室
内には、前端部を後端部よりも下方にした斜状態で、車
体前後方向へ延在するステアリングコラム30が配設さ
れている。該ステアリングコラム30内には、図示しな
いステアリングシャフトが回転自在に挿通され、該ステ
アリングシャフトの上端部にはステアリングホイール3
1が固着されている。
ための構造として、図5に示したものが知られている
(実公平5−37878号公報参照)。すなわち、車室
内には、前端部を後端部よりも下方にした斜状態で、車
体前後方向へ延在するステアリングコラム30が配設さ
れている。該ステアリングコラム30内には、図示しな
いステアリングシャフトが回転自在に挿通され、該ステ
アリングシャフトの上端部にはステアリングホイール3
1が固着されている。
【0003】該ステアリングホイール31の近傍には、
ステアリングコラム30の上端部を覆うコラムカバー3
2が配置されており、該コラムカバー32のステアリン
グコラム30に沿った下方であって、該ステアリングコ
ラム30の下面側には、ニープロテクタ33が配置され
ている。該ニープロテクタ33は、パッド33aと金属
プレート33bとを積層して構成され、インストルメン
トパネル34の下端部に固定されている。
ステアリングコラム30の上端部を覆うコラムカバー3
2が配置されており、該コラムカバー32のステアリン
グコラム30に沿った下方であって、該ステアリングコ
ラム30の下面側には、ニープロテクタ33が配置され
ている。該ニープロテクタ33は、パッド33aと金属
プレート33bとを積層して構成され、インストルメン
トパネル34の下端部に固定されている。
【0004】かかる構造において、車両の前面衝突時の
慣性により、着座している運転者の身体が前進移動する
と、膝Nがニープロテクタ33に衝突してパッド33a
により衝撃エネルギーが吸収され、これにより運転者の
膝Nに加わる衝撃を緩和することができる。
慣性により、着座している運転者の身体が前進移動する
と、膝Nがニープロテクタ33に衝突してパッド33a
により衝撃エネルギーが吸収され、これにより運転者の
膝Nに加わる衝撃を緩和することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、着座姿勢に
おける膝Nの高さ位置は、運転者の脚の長さによって異
なり、脚の長い運転者にあっては着座姿勢における膝N
の位置が高いものとなる。かかる運転者の場合、前面衝
突時の慣性により身体が前進移動した際、膝Nがニープ
ロテクタ33に向かうことなく、コラムカバー32の下
面に向かうことが想定される。このため、仮想線で示し
たように、ニープロテクタ33をコラムカバー32の下
方まで延設して、コラムカバー32に向かって前進移動
した運転者の膝Nに加わる衝撃を緩和することが考えら
れている。
おける膝Nの高さ位置は、運転者の脚の長さによって異
なり、脚の長い運転者にあっては着座姿勢における膝N
の位置が高いものとなる。かかる運転者の場合、前面衝
突時の慣性により身体が前進移動した際、膝Nがニープ
ロテクタ33に向かうことなく、コラムカバー32の下
面に向かうことが想定される。このため、仮想線で示し
たように、ニープロテクタ33をコラムカバー32の下
方まで延設して、コラムカバー32に向かって前進移動
した運転者の膝Nに加わる衝撃を緩和することが考えら
れている。
【0006】しかし、ニープロテクタ33をコラムカバ
ー32の下方まで延設すると、運転者の膝上スペースが
減少して、圧迫感が生じてしまう。また、ニープロテク
タ33は、パッド33aと金属プレート33bとを積層
した構成であって、高価かつ高重量の部材である。よっ
て、この高価かつ高重量の部材を延設すると、コストが
増加してしまうのみならず、車両重量が増加してしま
う。
ー32の下方まで延設すると、運転者の膝上スペースが
減少して、圧迫感が生じてしまう。また、ニープロテク
タ33は、パッド33aと金属プレート33bとを積層
した構成であって、高価かつ高重量の部材である。よっ
て、この高価かつ高重量の部材を延設すると、コストが
増加してしまうのみならず、車両重量が増加してしま
う。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、運転者の膝上スペースの減少やコ
スト及び重量の増加を伴うことなく、前面衝突時におけ
る運転者の膝に加わる衝撃を緩和することのできるコラ
ムカバーを提供することを目的とするものである。
なされたものであり、運転者の膝上スペースの減少やコ
スト及び重量の増加を伴うことなく、前面衝突時におけ
る運転者の膝に加わる衝撃を緩和することのできるコラ
ムカバーを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にあっては、車体前後方向へ斜状に延在するス
テアリングコラムの上端部を覆うとともに、内側にキー
シリンダが配置されたコラムカバーにおいて、該コラム
カバーの下面に、その前後方向の全長に亙って延在する
とともに中央部側から両側部に向かって上昇し、前面衝
突時に運転者の両脚の膝の先端をコラムカバーの両側方
向に摺接させながら案内する一対の傾斜面を形成し、前
記下面の内側面であって、前記キーシリンダの投影面に
対応する領域にリブを形成し、かつ、該リブを形成した
領域よりも前方の領域を他の領域よりも薄肉状に形成す
るとともに、この薄肉状に形成した領域の下面を、該下
面の前端が下方となる湾曲状にしてある。
に本発明にあっては、車体前後方向へ斜状に延在するス
テアリングコラムの上端部を覆うとともに、内側にキー
シリンダが配置されたコラムカバーにおいて、該コラム
カバーの下面に、その前後方向の全長に亙って延在する
とともに中央部側から両側部に向かって上昇し、前面衝
突時に運転者の両脚の膝の先端をコラムカバーの両側方
向に摺接させながら案内する一対の傾斜面を形成し、前
記下面の内側面であって、前記キーシリンダの投影面に
対応する領域にリブを形成し、かつ、該リブを形成した
領域よりも前方の領域を他の領域よりも薄肉状に形成す
るとともに、この薄肉状に形成した領域の下面を、該下
面の前端が下方となる湾曲状にしてある。
【0009】
【作用】前記構成において、前面衝突の慣性により運転
者の身体が前進し、運転者の両脚の膝の先端がコラムカ
バーに衝突すると、各膝の先端が各々傾斜面に摺接しな
がら、コラムカバーの両側方向に案内される。したがっ
て、運転者の膝がコラムカバーと垂直方向で圧接するこ
とがなく、膝への入力荷重は低減する。
者の身体が前進し、運転者の両脚の膝の先端がコラムカ
バーに衝突すると、各膝の先端が各々傾斜面に摺接しな
がら、コラムカバーの両側方向に案内される。したがっ
て、運転者の膝がコラムカバーと垂直方向で圧接するこ
とがなく、膝への入力荷重は低減する。
【0010】また、キーシリンダの投影面に対応する領
域は、リブにより補強されていることから、当該領域の
下面に、膝の先端が衝突した場合であっても、この領域
の上方への変形は抑制される。したがって、この領域が
上方に変形して硬質のキーシリンダと当接することによ
る、膝への入力は防止される。
域は、リブにより補強されていることから、当該領域の
下面に、膝の先端が衝突した場合であっても、この領域
の上方への変形は抑制される。したがって、この領域が
上方に変形して硬質のキーシリンダと当接することによ
る、膝への入力は防止される。
【0011】また、前記投影面に対応する領域の下面に
膝の先端が衝突した後、前述の傾斜面により両側方向に
案内されずに、前進移動した場合には、この前進移動し
た膝の先端は、下面の前端が下方となる湾曲状の部分に
到達する。この湾曲状の部分にあっては、他の領域より
も薄肉状に形成されていることから、適宜弾性変形し、
これにより衝撃エネルギーが吸収される。このとき、こ
の薄肉状の領域のコラムカバー内部には、キーシリンダ
が存在しないことから、弾性変形してもキーシリンダと
当接することはない。
膝の先端が衝突した後、前述の傾斜面により両側方向に
案内されずに、前進移動した場合には、この前進移動し
た膝の先端は、下面の前端が下方となる湾曲状の部分に
到達する。この湾曲状の部分にあっては、他の領域より
も薄肉状に形成されていることから、適宜弾性変形し、
これにより衝撃エネルギーが吸収される。このとき、こ
の薄肉状の領域のコラムカバー内部には、キーシリンダ
が存在しないことから、弾性変形してもキーシリンダと
当接することはない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図にしたがって説
明する。すなわち、図1に示すように、車室内の前部に
は、車幅方向に延在するインストルメントパネル1が配
置されている。該インストルメントパネル1の下部に
は、前端部を後端部よりも下方にした斜状態で、車体前
後方向に延在するステアリングコラム2が配設されてい
る。該ステアリングコラム2内には、ステアリングシャ
フト3が回転自在に挿通され、該ステアリングシャフト
3の上端部には、ステアリングホイール4がその中心部
に設けられたセンターパッド部5にて固着されている。
明する。すなわち、図1に示すように、車室内の前部に
は、車幅方向に延在するインストルメントパネル1が配
置されている。該インストルメントパネル1の下部に
は、前端部を後端部よりも下方にした斜状態で、車体前
後方向に延在するステアリングコラム2が配設されてい
る。該ステアリングコラム2内には、ステアリングシャ
フト3が回転自在に挿通され、該ステアリングシャフト
3の上端部には、ステアリングホイール4がその中心部
に設けられたセンターパッド部5にて固着されている。
【0013】該ステアリングホイール4の近傍には、コ
ラムカバー6が配置されており、該コラムカバー6は、
テアリングホイール4の下部からステアリングコラム2
の上端部までを覆っている。このコラムカバー6は樹脂
製であって、ステアリングコラム2の下面側を覆うロア
カバー7と、上面側を覆うアッパカバー8とで構成され
ている。前記ロアカバー7の下面7aには、図2に明示
したように、中央部の平面部9と、該平面部9の両側縁
に連なり、ロアカバー7の両側部に向かって徐々に上昇
する一対の傾斜面10,10とが形成されており、この
各面9,10は、ロアカバー7の前後方向の全長に亙っ
て設けられている。
ラムカバー6が配置されており、該コラムカバー6は、
テアリングホイール4の下部からステアリングコラム2
の上端部までを覆っている。このコラムカバー6は樹脂
製であって、ステアリングコラム2の下面側を覆うロア
カバー7と、上面側を覆うアッパカバー8とで構成され
ている。前記ロアカバー7の下面7aには、図2に明示
したように、中央部の平面部9と、該平面部9の両側縁
に連なり、ロアカバー7の両側部に向かって徐々に上昇
する一対の傾斜面10,10とが形成されており、この
各面9,10は、ロアカバー7の前後方向の全長に亙っ
て設けられている。
【0014】また、ロアカバー7の右側面部には、図3
に示すように、組み付け穴11が開成されており、該組
み付け穴11には、キーシリンダ12が嵌挿されてい
る。該キーシリンダ12は、コラムカバー6の内部にお
いて、ロアカバー7の内側面に干渉しない状態で(図2
参照)、車幅方向へ斜状に配置されている。
に示すように、組み付け穴11が開成されており、該組
み付け穴11には、キーシリンダ12が嵌挿されてい
る。該キーシリンダ12は、コラムカバー6の内部にお
いて、ロアカバー7の内側面に干渉しない状態で(図2
参照)、車幅方向へ斜状に配置されている。
【0015】前記ロアカバー7の下面7aには、アッパ
カバー8と対向する内側面に、リブ13が形成されてい
る。このリブ13は、等間隔に設けられた3行4列の円
筒状リブ14と、各円筒状リブ14を交点として矩形状
に配置された複数の縦横リブ15とからなり、前記キー
シリンダ12の投影面を含む矩形領域16を形成してい
る。
カバー8と対向する内側面に、リブ13が形成されてい
る。このリブ13は、等間隔に設けられた3行4列の円
筒状リブ14と、各円筒状リブ14を交点として矩形状
に配置された複数の縦横リブ15とからなり、前記キー
シリンダ12の投影面を含む矩形領域16を形成してい
る。
【0016】さらに、ロアカバー7の下面7aは、図4
に示すように、矩形領域16から後後方が所定の肉厚を
有する厚肉部17で構成されている。また、矩形領域1
6よりも前方の領域が、厚肉部17よりも薄肉な薄肉部
18で構成され、この薄肉部18は、その前端18aが
下方となる湾曲状に形成されている。つまり、ロアカバ
ー7の下面7aは、平面部9と傾斜面10とをその前後
方向に亙って有しつつ、矩形領域16よりも前方の領域
は薄肉部18であって、この薄肉部18は前端18aが
下方となる湾曲面19を有しているのである。
に示すように、矩形領域16から後後方が所定の肉厚を
有する厚肉部17で構成されている。また、矩形領域1
6よりも前方の領域が、厚肉部17よりも薄肉な薄肉部
18で構成され、この薄肉部18は、その前端18aが
下方となる湾曲状に形成されている。つまり、ロアカバ
ー7の下面7aは、平面部9と傾斜面10とをその前後
方向に亙って有しつつ、矩形領域16よりも前方の領域
は薄肉部18であって、この薄肉部18は前端18aが
下方となる湾曲面19を有しているのである。
【0017】なお、図3において20は、ロアカバー7
の下面7aであって、アッパカバー8と対向する内側面
に設けられ、該アッパーカバー8に結合固定されるボス
部である。
の下面7aであって、アッパカバー8と対向する内側面
に設けられ、該アッパーカバー8に結合固定されるボス
部である。
【0018】以上の構成にかかる本実施例において、図
2に示すように、ステアリングホイール4の操舵してい
る運転者の両膝N,Nが、一対の傾斜面10の後方に位
置していると、前面衝突が発生した際、その慣性により
運転者の身体が前進して、両脚の膝N,Nの先端が各々
ロアカバー7の傾斜面10,10に衝突する。この傾斜
面10,10にあっては、前述したように、ロアカバー
7の両側部に向かって徐々に上昇していることから、膝
N,Nの先端はこの傾斜面10,10に摺接しながら、
ロアカバー7を避けた両側方向(同図の矢示方向)に案
内される。これにより、両膝N,Nの先端部は、ロアカ
バー7に対して垂直方向での圧接が回避されて、両膝
N,Nへの入力荷重は低減する。
2に示すように、ステアリングホイール4の操舵してい
る運転者の両膝N,Nが、一対の傾斜面10の後方に位
置していると、前面衝突が発生した際、その慣性により
運転者の身体が前進して、両脚の膝N,Nの先端が各々
ロアカバー7の傾斜面10,10に衝突する。この傾斜
面10,10にあっては、前述したように、ロアカバー
7の両側部に向かって徐々に上昇していることから、膝
N,Nの先端はこの傾斜面10,10に摺接しながら、
ロアカバー7を避けた両側方向(同図の矢示方向)に案
内される。これにより、両膝N,Nの先端部は、ロアカ
バー7に対して垂直方向での圧接が回避されて、両膝
N,Nへの入力荷重は低減する。
【0019】また、運転者の着座姿勢や慣性力の大きさ
等によっては、運転者が前進移動した際、膝Nの先端が
ロアカバー7の下面7aにおいてキーシリンダ12の投
影面に衝突する場合が有り得る。しかし、下面7aにお
けるキーシリンダ12の投影面には、リブ13を有する
矩形領域16が設けられており、さらには、厚肉部17
も設けられていることから、膝Nの先端が衝突した場合
であっても、この矩形領域16の上方への変形は抑制さ
れる。したがって、この矩形領域16が衝撃荷重によ
り、上方に変形して硬質のキーシリンダ12と当接す
る、所謂底突きが発生するこはない。
等によっては、運転者が前進移動した際、膝Nの先端が
ロアカバー7の下面7aにおいてキーシリンダ12の投
影面に衝突する場合が有り得る。しかし、下面7aにお
けるキーシリンダ12の投影面には、リブ13を有する
矩形領域16が設けられており、さらには、厚肉部17
も設けられていることから、膝Nの先端が衝突した場合
であっても、この矩形領域16の上方への変形は抑制さ
れる。したがって、この矩形領域16が衝撃荷重によ
り、上方に変形して硬質のキーシリンダ12と当接す
る、所謂底突きが発生するこはない。
【0020】よって、膝Nの先端に、下面7aを介して
金属製のキーシリンダ12からの衝撃荷重が入力される
こともなく、これにより膝Nの損傷を防止することがで
きる。しかも、リブ13はアッパカバー8と対向する内
側面に形成されていることから、運転者の膝上スペース
が減少することもなく、このような少範囲のリブ13が
車体重量に影響を及ぼすこともない。
金属製のキーシリンダ12からの衝撃荷重が入力される
こともなく、これにより膝Nの損傷を防止することがで
きる。しかも、リブ13はアッパカバー8と対向する内
側面に形成されていることから、運転者の膝上スペース
が減少することもなく、このような少範囲のリブ13が
車体重量に影響を及ぼすこともない。
【0021】また、下面7aにおいて矩形領域16に膝
Nの先端が衝突した後、傾斜面10,10により膝Nの
先端がロアカバー7の両側方向に案内されずに、さらに
前進移動した場合には、この前進移動した膝Nの先端
は、図1に矢示したように、薄肉部18まで到達する。
この薄肉部18にあっては、湾曲面19を有しているこ
とから、前進移動して来た膝Nの先端部は、湾曲面19
との摺接に前方移動を抑制される。
Nの先端が衝突した後、傾斜面10,10により膝Nの
先端がロアカバー7の両側方向に案内されずに、さらに
前進移動した場合には、この前進移動した膝Nの先端
は、図1に矢示したように、薄肉部18まで到達する。
この薄肉部18にあっては、湾曲面19を有しているこ
とから、前進移動して来た膝Nの先端部は、湾曲面19
との摺接に前方移動を抑制される。
【0022】この湾曲面19にあっては、薄肉部18に
形成されていることから、適宜弾性変形して、衝撃エネ
ルギーを吸収し、これにより膝Nへの衝撃は緩和され
る。このとき、薄肉部18に対応するコラムカバー6の
内部空間には、キーシリンダ12が存在しないことか
ら、弾性変形してもキーシリンダ12と当接することは
ない。したがって、キーシリンダ12からの入力や干渉
を伴うことなく、充分な変形により、効果的な衝撃吸収
を行うことができる。
形成されていることから、適宜弾性変形して、衝撃エネ
ルギーを吸収し、これにより膝Nへの衝撃は緩和され
る。このとき、薄肉部18に対応するコラムカバー6の
内部空間には、キーシリンダ12が存在しないことか
ら、弾性変形してもキーシリンダ12と当接することは
ない。したがって、キーシリンダ12からの入力や干渉
を伴うことなく、充分な変形により、効果的な衝撃吸収
を行うことができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、コラムカ
バーの下面に、その前後方向の全長に亙って延在すると
ともに中央部側から両側部に向かって上昇し、前面衝突
時に運転者の両脚の膝の先端をコラムカバーの両側方向
に摺接させながら案内する一対の傾斜面を形成するよう
にした。よって、前面衝突時に前進移動した運転者の膝
を、その先端と傾斜面との摺接により、コラムカバーの
両側方向に案内することができ、これにより、コラムカ
バーに対して垂直方向での圧接を回避して、膝への入力
荷重を低減することができる。
バーの下面に、その前後方向の全長に亙って延在すると
ともに中央部側から両側部に向かって上昇し、前面衝突
時に運転者の両脚の膝の先端をコラムカバーの両側方向
に摺接させながら案内する一対の傾斜面を形成するよう
にした。よって、前面衝突時に前進移動した運転者の膝
を、その先端と傾斜面との摺接により、コラムカバーの
両側方向に案内することができ、これにより、コラムカ
バーに対して垂直方向での圧接を回避して、膝への入力
荷重を低減することができる。
【0024】また、コラムカバーの下面の内側面であっ
て、キーシリンダの投影面に対応する領域にリブを形成
して補強するようにした。よって、運転者の膝がこの領
域に衝突した際、当該領域の上方への変形を抑制して、
キーシリンダと当接による底突きを防止することができ
る。よって、膝にコラムカバーの下面を介してキーシリ
ンダからの衝撃荷重が入力されることもなく、これによ
り膝の損傷を防止することができる。しかも、リブをコ
ラムカバーの内側面に形成したことから、運転者の膝上
スペースが減少して圧迫感が生ずることもなく、また、
リブは前記領域のみの小範囲であることから、車体重量
に影響を及ぼすこともない。
て、キーシリンダの投影面に対応する領域にリブを形成
して補強するようにした。よって、運転者の膝がこの領
域に衝突した際、当該領域の上方への変形を抑制して、
キーシリンダと当接による底突きを防止することができ
る。よって、膝にコラムカバーの下面を介してキーシリ
ンダからの衝撃荷重が入力されることもなく、これによ
り膝の損傷を防止することができる。しかも、リブをコ
ラムカバーの内側面に形成したことから、運転者の膝上
スペースが減少して圧迫感が生ずることもなく、また、
リブは前記領域のみの小範囲であることから、車体重量
に影響を及ぼすこともない。
【0025】さらに、リブを形成した領域よりも前方の
領域を他の領域よりも薄肉状に形成するとともに、この
薄肉状に成形した領域の下面を、該下面の前端が下方と
なる湾曲状にした。よって、身体の前方移動に伴って、
前進移動して来た運転者の膝を、湾曲面との摺接により
制動し、当該領域の弾性変形によりエネルギーを吸収す
ることにより、膝への衝撃を緩和することができる。し
かも、薄肉部に対応するコラムカバーの内部には、キー
シリンダが存在しないことから、弾性変形してもキーシ
リンダと当接することがなく、キーシリンダからの入力
や干渉を伴うことなく、充分な変形により、効果的な衝
撃吸収を行うことができる。
領域を他の領域よりも薄肉状に形成するとともに、この
薄肉状に成形した領域の下面を、該下面の前端が下方と
なる湾曲状にした。よって、身体の前方移動に伴って、
前進移動して来た運転者の膝を、湾曲面との摺接により
制動し、当該領域の弾性変形によりエネルギーを吸収す
ることにより、膝への衝撃を緩和することができる。し
かも、薄肉部に対応するコラムカバーの内部には、キー
シリンダが存在しないことから、弾性変形してもキーシ
リンダと当接することがなく、キーシリンダからの入力
や干渉を伴うことなく、充分な変形により、効果的な衝
撃吸収を行うことができる。
【図1】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図2】同実施例をステアリングホイール側から見た図
である。
である。
【図3】図1のA矢視に相当するコラムカバーの下面図
である。
である。
【図4】同実施例にかかるコラムカバーの図2のB−B
線に沿う断面図である。
線に沿う断面図である。
【図5】従来構造を示す側面図である。
2 ステアリングコラム 6 コラムカバー 10 斜状面 12 キーシリンダ 13 リブ 16 矩形領域 18 薄肉部 19 湾曲面
Claims (1)
- 【請求項1】 車体前後方向へ斜状に延在するステアリ
ングコラムの上端部を覆うとともに、内側にキーシリン
ダが配置されたコラムカバーにおいて、該コラムカバー
の下面に、その前後方向の全長に亙って延在するととも
に中央部側から両側部に向かって上昇し、前面衝突時に
運転者の両脚の膝の先端をコラムカバーの両側方向に摺
接させながら案内する一対の傾斜面を形成し、前記下面
の内側面であって、前記キーシリンダの投影面に対応す
る領域にリブを形成し、かつ、該リブを形成した領域よ
りも前方の領域を他の領域よりも薄肉状に形成するとと
もに、この薄肉状に形成した領域の下面を、該下面の前
端が下方となる湾曲状にしたことを特徴とするコラムカ
バー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08754694A JP3174688B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | コラムカバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08754694A JP3174688B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | コラムカバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07267030A JPH07267030A (ja) | 1995-10-17 |
JP3174688B2 true JP3174688B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=13917990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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1994
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