JP3173532U - 自転車用車体カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】自転車に掛けやすく、防水効果が高い自転車用車体カバーを提供する。
【解決手段】車体カバー10の前部上下方向に前部スライドファスナー15を設け、カバー10の後部上下方向に後部スライドファスナー16を設ける。これら両スライドファスナー15,16を開放して略平面状態として自転車に被覆し、その後両スライドファスナー15,16を閉鎖して被覆装着が完了する。前部スライドファスナー15を黄色に、後部スライドファスナー16を灰色に着色した。前部スライドファスナー15及び後部スライドファスナー16のそれぞれに帯状の覆い部を設け、この覆い部の長辺をファスナー15,16の上下方向の一方の側縁に沿って縫着し、ファスナー15,16の上端部の上方に位置する覆い部の上端短辺部をもカバーに縫着した。覆い部の中間部には複数の係着片を設けた。カバー10下端にはカバー10の両下端部を相互に係着できる係着帯17設けた。
【選択図】図1

Description

本考案は自転車の車体の全体を被覆するカバーの改良に関するものである。
従来の自転車の車体カバーとしては各種のものが存在するが、通常は表面に防水加工が施されたポリエステル等の合成繊維製生地を使用し、上面被覆部、両側面被覆部等の複数枚の構成生地を縫製し、車体の外形形状に適合するように立体的に形成したものである。
そして、カバーが風等によって飛ばされないように、或いは埃の侵入防止等のために、カバーの下方周縁部には、カバーを車体に固定するための各種の固定手段が設けられたものが存在している。
下記特許文献1に記載の車体カバーにおいては、上記固定手段を有すると共に、外部から受ける傷等を有効に防御する耐衝撃性を付加し、加えて縫製ラインの縫い目から雨水等が浸入することを防止するために考案されたものである。
他方下記特許文献2に記載の車体カバーにおいては、構成生地同士の縫い目から雨水等が浸入しないように、その縫製ラインの裏面に防水テープを溶着したものである。
実用新案登録第3112350号公報 実用新案登録第3124817号公報
ところで、自転車用車体カバーにおいては、上記のように雨水等の浸入を防止することを目的に防水機能を向上させたものが創案されているが、他方で、その全体の形状が大きく、袋形状であって、下端の開口部を自転車の上方から被せて被覆するという作業が非常に煩わしく面倒であるという問題が存していた。
本考案においては、かかる問題を解消することを目的として考案されたものであり、自転車用車体カバーを自転車に被せ、装着する手間を少しでも軽減させ、掛けやすい自転車用車体カバーを提供することをその第一の課題としている。
また、本考案においては、従来のような雨水等の浸入の防止、カバー裾部の風等によるバタつきの防止等も本考案の課題となる。
上記課題を解決するために、本考案の第1のものは、複数枚の構成生地を縫製して車体を被覆できる立体的形状に形成した自転車用車体カバーにおいて、カバーの前部上下方向に前部スライドファスナーを設け、且つ、カバーの後部上下方向に後部スライドファスナーを設け、これら両スライドファスナーを開放して略平面状態として、自転車の車体にカバーを被覆し、その後両スライドファスナーを閉鎖して自転車の車体への被覆装着が完了することを特徴とする自転車用車体カバーである。
本考案の第2のものは、上記第1の考案において、前部スライドファスナーと後部スライドファスナーに着色を施し、これら着色の色合いを相互に異なるものとしたことを特徴とする自転車用車体カバーである。
本考案の第3のものは、上記第1及び第2の考案において、前部スライドファスナー及び後部スライドファスナーのそれぞれに覆い部を設け、この覆い部が雨水等の防水部材となることを特徴とする自転車用車体カバーである。
本考案の第4のものは、上記第1乃至第3のそれぞれの考案において、覆い部が長尺状の帯状体から成り、この覆い部の一方の長辺をそれぞれのスライドファスナーの上下方向の一方側縁に沿うように縫着してそれぞれのスライドファスナーを被覆することができ、且つ、それぞれのスライドファスナーの上端部の上方に位置する覆い部の上端短辺をもカバーに縫着し、更に、覆い部の中間部の適宜位置には、覆い部の他方長辺側縁部が開放しないように、覆い部をカバーに接合させるための複数の係着部材を設けたことを特徴とする自転車用車体カバーである。
本考案の第5のものは、上記それぞれの考案において、カバー下端の前後方向中間部にカバーの両下端部を相互に係着できる係着手段を設け、風等によるカバーのバタつきを防止したことを特徴とする自転車用車体カバーである。
本考案の第1のものにおいては、カバーの前部上下方向に前部スライドファスナーが設けられ、また、カバーの後部上下方向に後部スライドファスナーが設けられており、これら両スライドファスナーを開放することにより、カバーが略平面状態となり、この平面状態で自転車の車体にカバーを被覆することができるために、非常に簡単に自転車にカバーを被覆することができるのである。
その後カバーの前部と後部で、それぞれのスライドファスナーを閉鎖して、簡単に自転車車体への被覆装着が完了することになるのである。
本考案の第2のものにおいては、前部及び後部のそれぞれのスライドファスナーの色彩を異ならせたものである。
例えば、前部スライドファスナーを黄色に着色し、他方、後部スライドファスナーを灰色で着色したものを使用することにより、使用者は、前記黄色のスライドファスナーを前部側として直ぐに認識することができ、その向きに平面状のカバーを自転車に簡単に被覆して、装着することができることとなるのである。
本考案の第3のものにおいては、上記のとおり、カバーの前部と後部でスライドファスナーを設けている関係上、これらスライドファスナー部の雨水等の浸入を防止すべく防水部材として覆い部を付加したものである。
本考案の第4のものにおいては、前記防水部材である覆い部をより具体化したものである。
即ち、この覆い部は、長尺状の帯状体のものから成り、この帯状体の覆い部の一方の長辺をそれぞれのスライドファスナーの一側縁に沿うように縫着して、スライドファスナーを覆い部が被覆できるように構成し、且つ、この覆い部の上端短辺をもカバーに縫着し、更には、覆い部の中間部の適宜位置には、覆い部の他方長辺側縁部が開放してしまわないように、覆い部をカバーに係着するための複数の係着部材を設けたのである。
これにより、覆い部は、それぞれのスライドファスナーを適切に被覆して、雨水等の浸入を適切に防止することができることとなるのである。
本考案の第5のものにおいては、風等によるカバーの下端部のバタつきを防止するために、カバー下端の前後方向中間部にカバーの両下端部を相互に係着できる係着手段を設けたものである。
本考案の一実施形態に係る車体カバーを自転車に被覆した状態の全体説明図であって、その(A)が前方側から見た図、その(B)が後方側から見た図である。 本考案に係るスライドファスナー部の防水構造を図示する要部説明図である。
以下、添付の図面と共に、本考案の実施形態について説明する。
図1は、本考案の一実施形態に係る車体カバーを、自転車に被覆した状態の全体説明図であって、その(A)が前方側から見た図、その(B)が後方側から見た図である。
本考案に係る車体カバー10は、自転車の上面を被覆する上面被覆部11と、自転車の両側面のそれぞれを被覆する同一形状の側面被覆部12、12と、自転車の前方部分を被覆する前方被覆部13と、後方被覆部14とから構成されている。
それぞれの構成生地は、ポリエステル・タフタからなり、薄地の柔軟な素材から形成されている。
それぞれの構成生地の表面は、従来と同様に防水加工が施されている。
また、構成生地は、自転車として前カゴ及び後ろカゴが装着されたものに都合よく被覆できるように、その形状パターン及びサイズが設計されている。
本考案の特徴部分は、その車体カバー10の前方被覆部13と後方被覆部14の部分にある。
即ち、その前方被覆部12の先端部上下方向に前部スライドファスナー15を設け、他方、その後方被覆部14の略中央上下方向にも後部スライドファスナー16を設けている点である。
これらの前部及び後部スライドファスナー15、16の構成は、1枚の帯状生地の中央部に切れ目を設け、この切れ目の部分に相互に歯合する歯部を設け、これら歯部をスライダーによって相互に歯合させ、或いは分離させることが出来るものであり、従来のものと同じである。
この前部及び後部スライドファスナー15、16を開放すると、車体カバー10は略平面状に展開させることができる。
この平面状に展開した状態で、自転車の側方に(サドルの手前に)位置して簡単に自転車に車体カバー10を被覆することができるのである。
車体カバー10を車体に被覆した後は、前部スライドファスナー15及び後部スライドファスナー16をそれぞれ閉鎖する(何れを先にするかは自由である。)ことにより、容易に車体カバー10を自転車に被覆し装着することができる。
ここで、本実施形態においては、これら前部スライドファスナー15と後部スライドファスナー16の色を異ならせている。
つまり、前部スライドファスナー15を黄色に着色したものを使用し、後部スライドファスナー16を灰色に着色したものを使用して、車体カバー10の前方及び後方の位置を明確に把握できるようにしているのである。
使用者は、このファスナーの色彩を判別して、何れが前方であり、何れが後方であるかを、これらファスナーの色合いを認識して簡単に判別することができるのである。
このようにして、使用者は、スライドファスナーの色合いを認識し、その向きを判別して、平面状態にして自転車に覆い被せて、両スライドファスナー15、16を閉鎖して、装着を行う。
その後、車体カバー10の下端縁部に設けられている、係着手段である係着帯17、17を係着して、車体カバー10の下端縁部中間部の2箇所を係着して、カバーの装着が完了するのである。
係着帯17は、帯状片の一方端を車体カバー10の下端縁部に縫着し、その他方端部には面ファスナーが設けられたものから成り、この面ファスナーに係着する他方の面ファスナーを車体カバー10の他方の下端縁部に設けて相互に係着できるようにしたものである。
この係着帯17に関しても従来のものを利用することが出来る。
図2は、本考案に係るスライドファスナー部の防水構造を図示する要部説明図である。
本考案においては、上記した前部スライドファスナー15及び後部スライドファスナー16のそれぞれの部位に防水構造を付加することができる。
この防水構造は、帯状の防水生地からなる覆い部20をスライドファスナー部を覆うように設けたものであって、前部スライドファスナー15及び後部スライドファスナー16の両方に設けている。
図2では、その前部スライドファスナー15の部位を図示したものであり、その構成は後部スライドファスナー16の部位も同じである。以下、前部スライドファスナー15の部位について説明する。
覆い部20は、上記したとおり防水生地からなる帯状体から成り、その上下方向の一方の長辺21(図中左側側縁)を前部スライドファスナー15の一方の側縁(図中左側)に沿って縫着する。
そして、覆い部20の上端短辺22側縁部も同時に車体カバー10に縫着する。つまり、前部スライドファスナー15を囲むように、逆L字形状に縫着するのである。
更に、覆い部20の他方の長辺23の側縁部が開放しないように、係着部材である係着片25、25を2箇所に設ける。
この係着片25は、その根元を覆い部20に縫着し、その先端部には留めホック25hを設け、この留めホック25の対応する車体カバー10の部位にはその受部を設け、相互に係止又は係着できるように構成したものである。
係着片25の数は、任意に設定することができ、その先端部に設けた上記の留めホック25hと受部による構成でなく、面ファスナーを使用することもできる。
要は、これら係着手段により、覆い部20の開放している一方の長辺23の側縁部がより車体カバー10の側に接合するような構成を採用すればよいのである。
勿論、後部スライドファスナー16の部位も同様の構成とする。
これにより、スライドファスナーから浸入する雨水等を防御し、防水機能を発揮することとなるのである。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案においては以下の通り種々設計変更が可能である。
車体カバーのサイズやその形態は、自転車の種々のタイプに適合するように設計変更可能である。
その構成生地も自由に選択し、設計変更することができる。
本考案においては、その前部と後部に設けたスライドファスナーが特徴であり、その上下方向に設ける距離又は長さは、適宜必要に応じて決定することができる。
その色合いも、上記実施形態では、前部のものを黄色に、後部のものを灰色に設定したが、この色合いも自由に選択して設定することができる。
勿論、ファスナーの歯部のみに着色すること、或いはファスナーの帯状生地の部分のみ着色するものであってもよいし、その全てを着色するのであってもよい。
防水目的の覆い部も、そのサイズを自由に設定することができるが、あまり横幅を大きくすると、スライドファスナーのスライダーを滑動させる際に不便となるので、適当な幅にすることが望ましい。
覆い部を車体カバーに接合するための係着部材も所望のものを利用することができ、上記実施形態に限られるものではない。
その他、本考案においては、車体カバーの下端部の後方周縁部に挿通紐を設けて、下端部を収束できるように構成することもできる。
また、カバーの下端部の適宜位置にワイヤー錠等のワイヤー部を挿通できるハトメを穿設することも自由である。
以上、本考案は、従来から存在する各種の自転車用車体カバーの改良に関するものであるが、そのカバーの前部と後部の上下方向に共にスライドファスナーを設けることにより、車体カバーを略平面状に展開することができ、自転車に被覆する際に非常に便利なものとなり、しかもそのスライドファスナー部の色合いを異ならせることにより、カバーの前後方向を簡単に見分けられ、ファスナー部の防水機能も付加した高付加価値付き車体カバーを創案することができた。
10 車体カバー
11 上面被覆部
12 側面被覆部
13 前方被覆部
14 後方被覆部
15 前部スライドファスナー
16 後部スライドファスナー
17 係着帯(係着手段)
20 覆い部
21、23 長辺
22 短辺
25 係着片(係着部材)
25h 留めホック

Claims (5)

  1. 複数枚の構成生地を縫製して車体を被覆できる立体的形状に形成した自転車用車体カバーにおいて、
    カバーの前部上下方向に前部スライドファスナー(15)を設け、
    且つ、カバーの後部上下方向に後部スライドファスナー(16)を設け、
    これら両スライドファスナー(15, 16)を開放して略平面状態として、自転車の車体にカバーを被覆し、その後両スライドファスナー(15, 16)を閉鎖して自転車の車体への被覆装着が完了することを特徴とする自転車用車体カバー。
  2. 前部スライドファスナー(15)と後部スライドファスナー(16)に着色を施し、これら着色の色合いを相互に異なるものとしたことを特徴とする請求項1に記載の自転車用車体カバー。
  3. 前部スライドファスナー(15)及び後部スライドファスナー(16)のそれぞれに覆い部(20)を設け、この覆い部(20)が雨水等の防水部材となることを特徴とする請求項1又は2に記載の自転車用車体カバー。
  4. 覆い部(20)が長尺状の帯状体から成り、この覆い部(20)の一方の長辺(21)をそれぞれのスライドファスナー(15, 16)の上下方向の一方側縁に沿うように縫着してそれぞれのスライドファスナー(15, 16)を被覆することができ、且つ、それぞれのスライドファスナー(15, 16)の上端部の上方に位置する覆い部(20)の上端短辺(22)をもカバーに縫着し、
    更に、覆い部(20)の中間部の適宜位置には、覆い部(20)の他方長辺(23)側縁部が開放しないように、覆い部(20)をカバーに接合させるための複数の係着部材(25)を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の自転車用車体カバー。
  5. カバー下端の前後方向中間部にカバーの両下端部を相互に係着できる係着手段(17)を設け、風等によるカバーのバタつきを防止したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の自転車用車体カバー。
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